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JP7222797B2 - クリープフィード研削方法 - Google Patents

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JP7222797B2 JP2019074059A JP2019074059A JP7222797B2 JP 7222797 B2 JP7222797 B2 JP 7222797B2 JP 2019074059 A JP2019074059 A JP 2019074059A JP 2019074059 A JP2019074059 A JP 2019074059A JP 7222797 B2 JP7222797 B2 JP 7222797B2
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Description

本発明は、板状ワークを研削するクリープフィード研削方法に関する。
電極を備えた板状ワークを保持手段で吸引保持し、該板状ワークの上面を研削砥石を環状に配設した研削ホイールを回転させクリープフィード研削する場合、所定の高さに研削砥石を位置づけ、研削砥石に向かって保持手段の保持面方向に平行なY軸方向に板状ワークを保持した保持手段を移動させながら研削砥石の外周面(外側面)で研削すると、大きな研削力を確保する事ができる(例えば、特許文献1又は2参照)。
特開2010-016181号公報 特開2009-069759号公報
しかし、研削砥石の外側面による大きな研削力で研削された板状ワークの被研削面は、凹凸が大きくなってしまう。そのため、研削砥石の外側面で板状ワークを例えば仕上げ厚みまで研削すると、板状ワークの被研削面にむしれ等が発生し、被研削面が荒れることがある。
したがって、クリープフィード研削方法においては、板状ワークの厚みを所望の厚みまで効率よく研削すると共に、板状ワークの研削後の被研削面をむしれ等の無い綺麗な面にするという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、板状ワークを保持する保持面を有する保持手段と、研削砥石を環状に配置した研削ホイールをスピンドルの先端に装着し該スピンドルを回転させ該保持手段に保持された板状ワークを研削する研削手段と、該保持手段と該研削手段とを相対的に該保持面に平行なY軸方向に移動させるY軸移動手段と、該保持面に垂直な方向であるZ軸方向に該研削手段と該保持手段とを相対的に移動させるZ軸移動手段と、を備えた研削装置を用いて、該保持手段に保持された板状ワークの上面より下に該研削砥石の下面を位置づけ、該保持手段と該研削手段とを相対的にY軸方向に移動させて板状ワークを研削するクリープフィード研削方法であって、該スピンドルは、Z軸方向より僅かに傾けられていて、該研削砥石の下面と該保持面との距離が最小になる方を該研削ホイールの前方とし、該研削砥石の下面と該保持面との距離が最大になる方を該研削ホイールの後方とし、該Z軸移動手段を用いて、該前方の該研削砥石の下面を該保持手段に保持された板状ワークの上面より低く位置づけると共に、該Y軸移動手段を用いて、該前方の該研削砥石より前方側に該保持手段を位置づける準備工程と、該準備工程の後、該Y軸移動手段を用いて、該研削手段に対し該保持手段を該研削ホイールの該前方から該後方に向かって移動させ、該前方の該研削砥石の下面と外側面とで板状ワークを研削する第1研削工程と、該第1研削工程の後、該Z軸移動手段を用いて、該前方の該研削砥石の下面と該保持面との距離が予め設定した板状ワークの仕上げ厚みと一致する高さに該前方の該研削砥石の下面を位置づけ、さらに該Y軸移動手段を用いて、該研削手段に対し該保持手段を該研削ホイールの該後方から該前方に向かって移動させ、該前方の該研削砥石の下面と内側面とで板状ワークを研削する第2研削工程と、を備えるクリープフィード研削方法である。
本発明に係るクリープフィード研削方法は、Z軸移動手段を用いて、研削ホイールの前方の研削砥石の下面を保持手段に保持された板状ワークの上面より低く位置づけると共に、Y軸移動手段を用いて、該前方の研削砥石より前方側に保持手段を位置づける準備工程と、準備工程の後、Y軸移動手段を用いて、研削手段に対し保持手段を研削ホイールの前方から後方に向かって移動させ、該前方の研削砥石の下面と外側面とで板状ワークを研削する第1研削工程と、第1研削工程の後、Z軸移動手段を用いて、該前方の研削砥石の下面と保持面との距離が予め設定した板状ワークの仕上げ厚みと一致する高さに該前方の研削砥石の下面を位置づけ、さらにY軸移動手段を用いて、研削手段に対し保持手段を研削ホイールの後方から前方に向かって移動させ、該前方の研削砥石の下面と内側面とで板状ワークを研削する第2研削工程と、を備えることで、第1研削工程において環状の研削砥石の下面の研削力と外側面による大きな研削力とで仕上げ厚み近くまで効率よく板状ワークを研削し、その後、第2研削工程において研削砥石の下面と内周面で板状ワークを仕上げ厚みまで研削することでむしれ等の無い綺麗な被研削面を形成することができる。
研削装置の一例を示す斜視図である。 Z軸移動手段を用いて、前方の研削砥石の下面を保持手段に保持された板状ワークの上面より低く位置づけると共に、Y軸移動手段を用いて、前方の研削砥石より前方側に保持手段を位置づけた状態を示す側面図である。 Y軸移動手段を用いて、研削手段に対して保持手段を研削ホイールの前方から後方に向かって移動させていき、前方の研削砥石の下面と外側面とで板状ワークを研削し始めた状態を説明する側面図である。 Y軸移動手段を用いて、研削手段に対して保持手段を研削ホイールの前方から後方に向かって移動させていき、前方の研削砥石の下面と外側面とで板状ワークを研削し終えた状態を説明する側面図である。 Z軸移動手段により前方の研削砥石の下面と保持面との距離が予め設定した板状ワークの仕上げ厚みと一致する高さに前方の研削砥石の下面を位置づけ、さらにY軸移動手段を用いて、研削手段に対し保持手段を研削ホイールの後方から前方に向かって移動させ、前方の研削砥石の下面と内側面とで板状ワークを研削し始めた状態を説明する側面図である。 研削手段をZ軸方向に下降させることで、第2研削工程における仕上げクリープフィード研削後の板状ワークの厚み差を小さくする補正を行う場合を説明する側面図である。 前方の研削砥石の下面と内側面とで板状ワークの上面を仕上げクリープフィード研削し終えた状態を説明する側面図である。
図1に示す研削装置1は、保持手段30上に保持された板状ワークWを回転する研削ホイール74によって研削する装置であり、Y軸方向に延びる装置ベース10と、装置ベース10上の後方(+Y方向側)に立設されたコラム11とを備えている。
研削装置1の装置ベース10上の前方(-Y方向側)は、保持手段30上に対して板状ワークWの着脱が行われる着脱領域であり、装置ベース10上の後方は、研削手段7によって保持手段30上に保持された板状ワークWの研削が行われる研削領域である。
図2に詳しく示す板状ワークWは、例えば、PCB等からなる矩形状の基板W1と、母材がシリコン等である矩形状のウェーハW2とを有している。基板W1の上面にはウェーハW2の下面が接合されている。
ウェーハW2の上面には、図示しないデバイスが形成されている。このデバイスの表面にはそれぞれ複数の円柱状の電極Eが立設している。電極Eは、例えば銅を主要素として構成されている。
ウェーハW2の上面は、エポキシ樹脂等の樹脂層Jによって封止されており、各電極Eの上端部は樹脂層Jによって覆われている。
樹脂層Jの上面は、板状ワークWの上面Waとなり、基板W1の下面は板状ワークWの下面Wbとなる。板状ワークWの下面Wbは、例えば、図示しない保護テープが貼着されて保護されていてもよい。
矩形状の板状ワークWのサイズの一例としては、縦220mm×横100mmである。
なお、板状ワークWの構成は本例に限定されるものではない。
例えば、図1に示す保持手段30は、ポーラス部材等からなり板状ワークWを吸着する吸着部300と、吸着部300を支持する枠体301とを備える。吸着部300は、真空発生装置等の図示しない吸引源に連通し、吸引源が吸引することで生み出された吸引力が、吸着部300の露出面である保持面300aに伝達されることで、保持手段30は保持面300a上で板状ワークWを吸引保持できる。
なお、保持面300aが吸引保持する板状ワークWは、複数枚でもよい。複数枚の板状ワークWの長手方向をY軸方向に平行とし、Y軸方向に水平面において直交するX軸方向に複数枚を並べて保持面300aに板状ワークWを吸引保持させてもよい。
なお、保持手段30の保持面300aが、スピンドル70が傾けられた状態で、研削砥石741の下面741b(図2参照)で研削されて下面741bと保持面300aとが平行にされた後、保持面300aに板状ワークWを保持させ研削砥石741の下面741bで研削していく。
保持手段30、保持手段30を囲繞し研削水を排水孔まで誘導するカバー39、及びカバー39に連結された蛇腹カバー39aの下方には、保持手段30を保持面300aに平行なY軸方向に移動させるY軸移動手段14が配設されている。Y軸移動手段14は、Y軸方向の軸心を有するボールネジ140と、ボールネジ140と平行に配設された一対のガイドレール141と、ボールネジ140に連結しボールネジ140を回動させるモータ142と、内部に備えるナットがボールネジ140に螺合し底部がガイドレール141上を摺動する可動板143とを備えており、モータ142がボールネジ140を回動させると、これに伴い可動板143がガイドレール141にガイドされてY軸方向に移動し、可動板143上にテーブル基台34を介して配設された保持手段30が、Y軸方向においては固定されている研削手段7に対して相対的にY軸方向に移動する。蛇腹カバー39aは保持手段30の移動に伴ってY軸方向に伸縮する。
コラム11の前面には研削手段7をY軸方向に直交し保持手段30の保持面300aに対して垂直なZ軸方向に移動させるZ軸移動手段5が配設されている。Z軸移動手段5は、Z軸方向の軸心を有するボールネジ50と、ボールネジ50と平行に配設された一対のガイドレール51と、ボールネジ50の上端に連結しボールネジ50を回動させるモータ52と、内部のナットがボールネジ50に螺合し側部がガイドレール51に摺接する昇降板53とを備えており、モータ52がボールネジ50を回動させると、これに伴い昇降板53がガイドレール51にガイドされてZ軸方向に往復移動し、昇降板53に固定された研削手段7がZ軸方向に研削送りされる。
研削手段7は、軸方向がZ軸方向より僅かに傾けられているスピンドル70と、スピンドル70を回転可能に支持するハウジング71と、スピンドル70を回転駆動するモータ72と、スピンドル70の先端に連結された円形板状のマウント73と、マウント73の下面に装着された研削ホイール74と、ハウジング71を支持しZ軸移動手段5の昇降板53にその側面が固定されたホルダ75と、を備える。
スピンドル70がZ軸方向より僅かに傾けられていることで、環状の研削砥石741もZ軸方向より傾いた状態になる。そして、図2に示す研削砥石741の下面741bと保持手段30の保持面300aとの距離が最小になる方(-Y方向側)を研削ホイール74の前方とする。また、研削砥石741の下面741bと保持面300aとの距離が最大となる方(図2における+Y方向側)を研削ホイール74の後方とする。
なお、図2においては、研削装置1の各構成要素の一部を簡略化及び省略して示している。
スピンドル70のZ軸方向からの傾き角度は僅かな角度となっており、該角度は、例えば研削ホイール74の直径に対応して所定の値が設定される。
スピンドル70のZ軸方向からの傾き角度は、例えば、研削ホイール74の直径(mm)がΦ300mmである場合には、前方の研削砥石741の下面741bの高さと後方の研削砥石741の下面741bの高さとの差L0が例えば5μm~10μmとなる角度に設定される。
図1、2に示す研削ホイール74は、円環状のホイール基台740を備えており、ホイール基台740の底面の外周側の領域には、略直方体形状の複数の先に説明した研削砥石741が環状に配設されている。研削砥石741は、所定のボンド剤でダイヤモンド砥粒等が固着されて成形されている。また、研削砥石741は、例えば、銅等で構成される電極Eを備える板状ワークWを研削するための砥石であり、砥石中の空孔の割合や大きさが通常の研削砥石と比較して大きいものである。研削砥石741中の空孔の割合や大きさが大きく設定されている理由は、電極Eを通常の研削砥石で研削すると電極Eを構成する銅が研削砥石の空孔に詰まりやすいことから、この詰まりを防ぐためである。一方、研削砥石741は空孔の割合や大きさが大きく設定されている砥石であるため、板状ワークWの研削に伴う磨耗量も通常の研削砥石に比べて大きい。なお、研削砥石741は、上記例に限定されるものではない。
例えば、スピンドル70の上端には研削水供給口70aが配設され、スピンドル70の内部には、図1に示す研削水源79に研削水供給口70aを介して連通し研削水の通り道となる研削水路70bが、スピンドル70の軸方向に貫通して形成されており、研削水路70bは研削ホイール74の底面において研削砥石741の主に内側面741c(図2参照)に向かって研削水を噴出できるように開口している。
図1に示すように、保持手段30の移動経路上方には、保持手段30に保持された板状ワークWの上面Waの高さを接触式にて測定する上面高さ測定手段38が配設されている。上面高さ測定手段38は、その先端に、上下方向に昇降し被測定面に接触するコンタクト380を備えている。コンタクト380はアーム部381によって支持されており、アーム部381は、その内部に内蔵したスプリングが生み出す押圧力によって、コンタクト380を被測定面に対して適宜の力で押し当てることができる。板状ワークWに対するクリープフィード研削が実施されている最中において、上面高さ測定手段38は、研削手段7の環状の研削砥石741の外側で板状ワークWの上面Waの高さを測定する。
なお、上面高さ測定手段は、測定光を板状ワークWの上面Waに照射する非接触式のものであってもよい。
図1に示すように、研削装置1は、CPUとメモリ等の記憶部91とを含み装置全体の制御を行う制御手段9を備えている。制御手段9は、図示しない配線によって、Z軸移動手段5、及びY軸移動手段14等に電気的に接続されており、制御手段9の制御の下で、Z軸移動手段5による研削手段7のZ軸方向への移動動作及び高さの位置づけ、並びにY軸移動手段14による保持手段30の移動速度等が制御される。
例えば、Z軸移動手段5のモータ52は、図示しないパルス発振器からドライバを介して供給される駆動パルスによって動作するパルスモータである。そして、制御手段9は、モータ52に供給される駆動パルス数をカウントすることにより、研削手段7の研削送り位置(高さ位置)を認識することが可能となる。
例えば、Z軸移動手段5のモータ52をサーボモータとし、サーボモータにロータリエンコーダが接続された構成としてもよい。この場合、ロータリエンコーダは、サーボアンプとしての機能も有する制御手段9に接続されており、制御手段9の出力インターフェイスからサーボモータに対して動作信号が供給された後、エンコーダ信号(サーボモータの回転数)を制御手段9の入力インターフェイスに対して出力する。そして、エンコーダ信号を受け取った制御手段9によってフィードバック制御がされつつ、研削手段7の研削送り位置を認識することが可能となる。
以下に、図1に示す研削装置1によって板状ワークWを仕上げ厚みまでクリープフィード研削する場合の各工程について説明する。
(1)準備工程
まず、図1、2に示す板状ワークWが、装置ベース10上の着脱領域において、樹脂層Jを上側に向けて保持手段30の保持面300a上に載置される。そして、保持手段30に接続された図示しない吸引源が作動して生み出された吸引力が保持面300aに伝達されることで、保持手段30により板状ワークWが吸引保持される。
なお、板状ワークWを保持面300aで吸引保持する前に、保持手段30の保持面300aから前方(-Y方向側)の研削砥石741の下面741bまでのZ軸方向における相対距離を高精度に把握するセットアップがなされる。セットアップの一例としては、研削手段7を下降させて、前方(-Y方向側)の研削砥石741の下面741bを保持手段30の保持面300aに接触させて、この接触した際の研削手段7の研削送り位置から制御手段9が該相対距離を把握して記憶部91に記憶する。
Y軸移動手段14が、板状ワークWを吸引保持した保持手段30を装置ベース10上の着脱領域から研削領域内の+Y方向の所定の位置まで移動させることで、図2に示すように保持手段30がY軸方向送りの開始位置に位置づけられる。即ち、研削砥石741の下面741bと保持面300aとの距離が最小になる前方(-Y方向側)の研削砥石741より前方側(-Y方向側)に保持手段30が位置づけられる。
さらに、研削手段7がZ軸移動手段5により-Z方向へと送られ、制御手段9によるZ軸移動手段5の制御の下で、研削砥石741の最下端となる前方側の下面741bが板状ワークWの上面Waに切り込む所定の高さに研削手段7が位置づけられる。即ち、図2に示すように、前方の研削砥石741の下面741bが保持手段30に保持された板状ワークWの上面Waより低く位置づけられた状態になる。なお、研削手段7の位置づけられる高さは、例えば、前方の研削砥石741の下面741bと外側面741dとが樹脂層J及び電極Eに所定量切り込む高さであり、先に実施したセットアップで記憶した研削手段7の高さから予め把握している板状ワークWの仕上げ厚みT分上の高さよりもさらに所定距離だけ上の高さである。
(2)第1研削工程
準備工程を上記のように実施した後に、図1に示すモータ72がスピンドル70を、図2に示すように、例えば+Z方向から見て反時計回り方向(以下、矢印R方向とする)に回転駆動し、これに伴って研削ホイール74が回転する。
次に、図3に示すように、Y軸移動手段14が、板状ワークWを吸引保持した保持手段30を+Y方向(往方向)に所定の送り速度で移動させる、即ち、研削手段7に対して保持手段30を前方(-Y方向側)の研削砥石741後方(+Y方向側)の研削砥石741に向かう方向に移動させる。そして回転する前方の研削砥石741の下面741bと外側面741dとで板状ワークWの樹脂層J及び電極Eが研削されていく。例えば、研削される板状ワークWの上面Waに現れる樹脂層Jの面積と全電極Eの面積の合計との比率の一例は、例えば、樹脂層Jの面積:全電極Eの上面の総面積=20:80である。つまり、第1研削工程で全ての電極Eを板状ワークWの上面Waに露出させ、後の第2研削工程で板状ワークWの上面Waの面粗さを除去するようにしてもよい。研削中には、研削水源79から供給された研削水が研削水供給口70a及び研削水路70bを通って、研削砥石741の内側面741cに供給されると共に板状ワークWに供給される。
なお、回転する後方(+Y方向側)の研削砥石741は板状ワークWを研削していない。
なお、前方の研削砥石741の外側面741dが板状ワークWに接触する部分に、図1に示す研削ホイール74の外側に配設され研削水源79に連通する研削水ノズル76から研削水が供給されている。この研削水は研削ホイール74の回転方向(矢印R方向)に沿って研削砥石741の外側面741dに向かって研削水ノズル76から供給されている。また、研削水ノズル76にエア源78を連通させ、研削水ノズル76から供給する研削水にエアを混合した2流体を研削ホイール74の回転方向(矢印R方向)に沿って研削砥石741の外側面741dに向かって噴出させることで、研削水ノズル76から噴出される2流体の速度を大きくし、研削屑を研削砥石741の外側面741dから取り除く効果を大きくする事ができる。
そして、図4に示すように、前方の研削砥石741の下面741bが板状ワークWと接触しなくなるまで+Y方向に保持手段30を移動させ、前方の研削砥石741の下面741bと外側面741dとにより板状ワークWの上面Wa全面を研削する。
(3)第2研削工程
第1研削工程を上記のように実施した後に、Z軸移動手段5によって、図4に示す研削手段7が-Z方向に下降して、前方(-Y方向)の研削砥石741の下面741bと保持面300aとの距離が予め設定した板状ワークWの仕上げ厚みTと一致する図4、5に示す高さZ1に前方の研削砥石741の下面741bが位置づけられる。なお、本実施形態では、研削手段7を第1研削工程の高さから10μm~20μm下がった高さ位置に位置づけ研削する。このように僅かに下がった位置で研削して被研削面である上面Waの粗さを小さくする。また、モータ72がスピンドル70を、例えば+Z方向から見て反時計回り方向(矢印R方向)に回転駆動し、これに伴って研削ホイール74が回転する。また、研削手段7は、研削された板状ワークWを所望の仕上げ厚みTとするための高さZ0に位置している。
次いで、Y軸移動手段14によって、研削手段7に対し保持手段30を後方(+Y方向側)の研削砥石741から前方(-Y方向側)の研削砥石741に向かって-Y方向(復方向)に移動させ、前方の研削砥石741の下面741bと内側面741cとで板状ワークWをクリープフィード研削(以下、仕上げクリープフィード研削とする)していく。仕上げクリープフィード研削中には、研削砥石741と板状ワークWの上面Waとの接触部位に対して研削水が供給されて、接触部位が洗浄及び冷却される。なお、回転する後方(+Y方向側)の研削砥石741は板状ワークWを研削していない。
なお、研削水の供給は、図1に示す研削水源79から研削水供給口70aに供給された研削水が、研削水路70bを通って、板状ワークWに供給されるとともに研削砥石741の内側面741cに供給される。
本実施形態における第2研削工程においては、図5に示すように、上記仕上げクリープフィード研削が開始されるとともに、上面高さ測定手段38のコンタクト380が下降し、板状ワークWの仕上げクリープフィード研削開始直後の研削された上面Waに接触してその高さを測定し始める。そして、上面高さ測定手段38が、測定した板状ワークWの仕上げクリープフィード研削開始直後の研削された上面Waの高さ及びその後研削された上面Waの高さについての情報を単位時間毎に順次図1に示す制御手段9に送る。制御手段9に送られた該情報は、制御手段9の記憶部91に順次記憶されていく。
例えば、図6に示すように、上面高さ測定手段38が測定した板状ワークWの研削開始直後の研削された上面Waの高さは、高さZ1として記憶部91に記憶される。また、記憶部91が高さZ1を記憶した際の前方(-Y方向側)の研削砥石741のY軸方向における板状ワークW上における位置は、例えば位置Y1となる。また、研削手段7は、研削された板状ワークWを所望の仕上げ厚みTとするための高さZ0に位置している。
さらに、本実施形態においては、上面高さ測定手段38が測定した測定値に応じて研削手段7を-Z方向に移動させて仕上げクリープフィード研削後の板状ワークWの仕上げ厚み差を小さくする補正を実施する。具体的には、図6に示すように、保持手段30が-Y方向に移動していくことで板状ワークWの上面Waの研削が行われていくとともに、制御手段9の図1に示す算出部92が、単位時間毎に上面高さ測定手段38から制御手段9に送られてくる板状ワークWの上面Waの高さ(測定値)から板状ワークWの仕上げクリープフィード研削開始直後の研削された上面Waの高さZ1を引いた差分を算出する。即ち、例えば、図6に示す新たに測定された板状ワークWの仕上げクリープフィード研削後の上面Waの高さZ2から記憶部91が記憶する板状ワークWの研削開始直後の研削された上面Waの高さZ1を引いた差分L1が算出される。
算出された差分L1は、仕上げクリープフィード研削が施された板状ワークWの厚み差であり、前方(-Y方向側)の研削砥石741の仕上げクリープフィード研削開始当初からの磨耗量である。算出部92が差分L1を算出すると、制御手段9による制御の下で、Z軸移動手段5が研削手段7を-Z方向に移動させ仕上げクリープフィード研削後の板状ワークWの厚み差を小さくする第一回目の補正が行われる。即ち、高さZ0にある研削手段7が、差分L1の距離だけ保持手段30の保持面300aで吸引保持されている板状ワークWに近づけられて(下降されて)研削が行われることで、本補正後に研削された板状ワークWの上面Waの高さが再び高さZ1となり、研削された板状ワークWが所望の仕上げ厚みTとなる。
上記のように仕上げクリープフィード研削工程中に、環状の研削砥石741の外側に配設された上面高さ測定手段38による板状ワークWの上面Waの高さ測定と、測定値に応じた研削手段7の-Z方向への移動による補正とが単位時間毎に繰り返し行われつつ、図7に示すように、前方の研削砥石741の下面741bが板状ワークWと接触しなくなるまで-Y方向に保持手段30が移動し、前方の研削砥石741の下面741bと内側面741cとにより板状ワークWの上面Wa全面が研削された後、研削手段7が+Z方向に引き上げられて板状ワークWから離間する。
本発明に係るクリープフィード研削方法は、Z軸移動手段5を用いて、前方(-Y方向側)の研削砥石741の下面741bを保持手段30に保持された板状ワークWの上面Waより低く位置づけると共に、Y軸移動手段14を用いて、前方(-Y方向側)の研削砥石741より前方側に保持手段30を位置づける準備工程と、準備工程の後、Y軸移動手段14を用いて、研削手段7に対し保持手段30を研削ホイール74の前方(-Y方向側)から後方(+Y方向側)に向かって+Y方向に移動させ、前方の研削砥石741の下面741bと外側面741dとで板状ワークWを研削する第1研削工程と、第1研削工程の後、Z軸移動手段5を用いて、前方の研削砥石741の下面741bと保持面300aとの距離が予め設定した板状ワークWの仕上げ厚みTと一致する高さZ1に前方の研削砥石741の下面741bを位置づけ、さらにY軸移動手段14を用いて、研削手段7に対し保持手段30を研削ホイール74の後方(+Y方向側)から前方(-Y方向側)に向かって移動させ、前方の研削砥石741の下面741bと内側面741cとで板状ワークWを研削する第2研削工程と、を備えることで、第1研削工程において環状の研削砥石741の下面741bの研削力と外側面741dによる大きな研削力とで仕上げ厚み近くまで効率よく板状ワークWを研削し、その後、第2研削工程において研削砥石741の下面741bと内側面741cとで板状ワークWを仕上げ厚みTまで研削することでむしれ等の無い綺麗な被研削面を形成することができる。
本実施形態においては、第1研削工程実施時に、前方の研削砥石741の下面741bと外側面741dとで板状ワークWを研削している最中に、研削屑が研削砥石741に付着しないように研削水を板状ワークWとの接触部位に供給しているので、研削砥石741の磨耗を低減させていて、第2研削工程を開始する際の、仕上げ厚みTを考慮した研削砥石741の高さ位置設定を適切に行うことができる。
また、第2研削工程実施時に、前方の研削砥石741の下面741bと内側面741cとで板状ワークWを研削している最中においては、研削屑が研削ホイール74の中心側に滞留しやすい。その結果、研削砥石741が磨耗しやすくなるため、本実施形態のように、第2研削工程実施時に、仕上げクリープフィード研削を行いながら板状ワークWの上面Waの高さを上面高さ測定手段38により測定する。そして、研削砥石741が磨耗してしまうことで板状ワークWが仕上げ厚みTよりも厚く仕上がるのを修正するように、前方の研削砥石741の高さを下げる補正を行うことで、許容値内に板状ワークWの仕上げ厚みTを収めることが可能となる。
本発明に係るクリープフィード研削方法は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。また、添付図面に図示されている研削装置1の構成要素についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
W:板状ワーク W1:基板 W2:ウェーハ E:電極 J:樹脂層
1:研削装置 10:装置ベース 11:コラム
14:Y軸移動手段 140:ボールネジ 141:一対のガイドレール 142:モータ 143:可動板
30:保持手段 300:吸着部 300a:保持面 301:枠体 34:テーブル基台 39:カバー 39a:蛇腹カバー
38:上面高さ測定手段 380:コンタクト 381:アーム部
5:Z軸移動手段 50:ボールネジ 51:一対のガイドレール 52:モータ 53:昇降板
7:研削手段 70:スピンドル 70a:研削水供給口 70b:研削水路 79:研削水源71:ハウジング 72:モータ 73:マウント
74:研削ホイール 740:ホイール基台 741:研削砥石 75:ホルダ
76:研削水ノズル 78:エア源
9:制御手段 91:記憶部 92:算出部

Claims (1)

  1. 板状ワークを保持する保持面を有する保持手段と、研削砥石を環状に配置した研削ホイールをスピンドルの先端に装着し該スピンドルを回転させ該保持手段に保持された板状ワークを研削する研削手段と、該保持手段と該研削手段とを相対的に該保持面に平行なY軸方向に移動させるY軸移動手段と、該保持面に垂直な方向であるZ軸方向に該研削手段と該保持手段とを相対的に移動させるZ軸移動手段と、を備えた研削装置を用いて、該保持手段に保持された板状ワークの上面より下に該研削砥石の下面を位置づけ、該保持手段と該研削手段とを相対的にY軸方向に移動させて板状ワークを研削するクリープフィード研削方法であって、
    該スピンドルは、Z軸方向より僅かに傾けられていて、該研削砥石の下面と該保持面との距離が最小になる方を該研削ホイールの前方とし、該研削砥石の下面と該保持面との距離が最大になる方を該研削ホイールの後方とし、
    該Z軸移動手段を用いて、該前方の該研削砥石の下面を該保持手段に保持された板状ワークの上面より低く位置づけると共に、該Y軸移動手段を用いて、該前方の該研削砥石より前方側に該保持手段を位置づける準備工程と、
    該準備工程の後、該Y軸移動手段を用いて、該研削手段に対し該保持手段を該研削ホイールの該前方から該後方に向かって移動させ、該前方の該研削砥石の下面と外側面とで板状ワークを研削する第1研削工程と、
    該第1研削工程の後、該Z軸移動手段を用いて、該前方の該研削砥石の下面と該保持面との距離が予め設定した板状ワークの仕上げ厚みと一致する高さに該前方の該研削砥石の下面を位置づけ、さらに該Y軸移動手段を用いて、該研削手段に対し該保持手段を該研削ホイールの該後方から該前方に向かって移動させ、該前方の該研削砥石の下面と内側面とで板状ワークを研削する第2研削工程と、を備えるクリープフィード研削方法。
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