JP7219965B2 - 再帰性反射材の製造方法 - Google Patents
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Description
再帰性反射面の形状を有する母材表面に、粉末状の還元イソマルツロースを載置する工程と、
前記母材表面上の前記還元イソマルツロースに水を接触させる工程と、
前記還元イソマルツロースが前記水を吸収することによりペースト状に変化して、前記還元イソマルツロースに前記母材表面の形状が転写される工程と、
前記母材と前記ペースト状の還元イソマルツロースとを加熱することにより、前記水の少なくとも一部を蒸発させる工程と
前記母材表面に接触した状態の前記還元イソマルツロースを固化させることにより、再帰性反射面を有する光透過性の再帰性反射材を形成する工程と
を有する再帰性反射材の製造方法。
前記母材は、シリコーンにより構成されている
項目1に記載の再帰性反射材の製造方法。
前記還元イソマルツロースを加熱した後であってかつ前記還元イソマルツロースが固化する前に、前記還元イソマルツロースと前記母材表面との間に存在する気泡を除去又は移動させる脱気工程をさらに備える
項目1又は2に記載の製造方法。
前記再帰性反射面は、コーナーキューブ型の再帰性反射面とされている
項目1~3のいずれか1項に記載の製造方法。
光透過性を有する反射材本体を備えており、
前記反射材本体は、還元イソマルツロースを主成分とする固形の飴状とされており、
前記反射材本体の一面側は、入射光を前記反射材本体の内部に入射させる入射面とされており、
前記反射材本体の他面側は、前記反射材本体の内部に入射した前記入射光を、入射方向とほぼ平行な方向に反射する再帰性反射面に形成されている
再帰性反射材。
前記再帰性反射面は、コーナーキューブ型の再帰性反射面とされている
項目5に記載の再帰性反射材。
項目5又は6に記載の再帰性反射材を複数個組み合わせて構成された可食性の再帰性反射体であって、
前記複数の再帰性反射材の前記入射面は、実質的に滑らかな平面状又は曲面状に形成されており、
前記入射面を外側に向け、前記再帰性反射面を内側に向けた状態で、全体として立体形状をなすように前記複数の再帰性反射材が配置されている
再帰性反射体。
項目5又は6に記載の再帰性反射材を少なくとも二つ組み合わせて構成された可食性の再帰性反射体であって、
前記二つの再帰性反射材の前記入射面は、実質的に滑らかな平面状又は曲面状に形成されており、
かつ、前記二つの再帰性反射材は、それぞれの再帰性反射面を対向させた状態で接近させられており、
少なくとも一方の前記再帰性反射材における前記再帰性反射面には、外側に突出する突出部が形成されており、
前記突出部は、他方の前記再帰性反射材における前記再帰性反射面に当接させられており、これによって、前記二つの再帰性反射材における前記再帰性反射面どうしが離間されており、
前記再帰性反射材の前記入射面は、前記再帰性反射体の外側となる位置に配置されている
再帰性反射体。
この再帰性反射材は、光透過性を有する反射材本体10を備えている。反射材本体10は、還元イソマルツロースを主成分とする固形の飴状とされている。これにより、反射材本体10は、屈折率が1より大、より好ましくは1.3より大となっている。このような反射材本体10の製造方法については後述する。
次に、本実施形態における再帰性反射材を作製する手順の具体例を、図2をさらに参照しながら記述する。
まず、容器60の底面に粘土61を配置し、粘土61に原型70を載置する。この原型70の上面は、反射材本体10の再帰性反射面30と同じ形状の再帰性反射面とされている。
ついで、容器60の内部に、流動性のあるシリコーン80を流し込む。これにより、シリコーン80の底面に、原型70の再帰性反射面の形状を転写することができる。シリコーン80が硬化するまでしばらく放置する。
シリコーン80が硬化した後、硬化したシリコーン80を取り出す。この硬化したシリコーンが、母材40に対応する。つまり、前記した手順により、本実施形態においては、シリコーン製の母材40を作製することができる。この母材40は、再帰性反射面の形状を持つ表面41を有する。
ついで、再帰性反射面の形状を有する母材表面41に、粉末状の還元イソマルツロース(商品名:パラチニット)50を載置する。さらに、母材表面41上の還元イソマルツロースに水を垂らして接触させる。水の量としては、還元イソマルツロース5gに対して例えば1.5gとすることができるが、これには制約されない。
ついで、母材40とペースト状の還元イソマルツロース50とを一緒に加熱する。これにより、水の少なくとも一部を蒸発させることができる。また、高温で溶融状態の還元イソマルツロース50が母材表面41に触れるので、母材表面41の形状を還元イソマルツロース50に正確に転写することができる。加熱手段としては、例えば、母材40と還元イソマルツロース50とを一緒に電子レンジで加熱する方法がある。電子レンジを用いた場合、短時間の加熱で済むため、過度の加熱による気泡発生や、還元イソマルツロースのキャラメル化(褐色または黄色に変色すること)を抑制することができる。また、母材40と還元イソマルツロース50とを一緒に加熱することにより、母材表面41の温度も高くなるので、高い転写精度を得ることができる。
ついで、母材表面41に接触した状態の還元イソマルツロース50を固化させる。固化した還元イソマルツロース50は固形の飴状となる。これにより、再帰性反射面を有する光透過性の反射材本体(再帰性反射材)10を製造することができる。ついで、得られた反射材本体10を母材40から取り出す。ここで、母材40を弾力性のあるシリコーンから構成したので、取り出し作業を容易に行うことができる。また、食品用のシリコーンを用いて母材40を構成することにより、反射材本体10の衛生状態を良好とすることができる。
還元イソマルツロースを用いた再帰性反射材の基本特性について実験を行った。結果を以下に示す。
本実施形態の再帰性反射材がどのような角度にどれだけ光を反射しているのか、その強度を照度計91(アズワン LM-331)、光源92(HOYA-SCHOTT MEGALIGHT100)、卓上暗室(図示せず…アズワン ADR-D1)を用い、測定を行った(図3参照)。実験方法は、光源92と反射材本体10を結ぶ直線と反射材本体10の法線との成す角を入射角α、「光源92と反射材本体10とを結ぶ直線」と「反射材本体10と照度計91とを結ぶ直線」との成す角を観察角βとして、これらのパラメータを変化させて各角度での照度を測定した。測定条件として、光源92による被測定対象位置での照度を411lux、光源92から反射材本体10までの距離L1を660mmとした。
次に、観察角βを4度に固定し、入射角αを0,5,10,15,20,25,30,35,40,45度と変化させたときの照度を測定した。結果を図5に示す。参考のために、観察角4度において飴製再帰性反射材を配置していない時の照度8luxを一点鎖線(直線)で示した。この結果より、入射角0度のときに最大値27luxをとることがわかる。また、入射角の角度が大きくなるにつれ照度が低下し、入射角45度では反射材本体を配置していないときの照度とほとんど変わらないことがわかる。
作製した反射材本体10を、光源とカメラとレンズとをハーフミラーを介して光学的に同軸上に設置したシステムを用いて撮影した。そして、反射材本体10に対する入射角を変化させたときに、反射材全体において反射する光の強度がどの程度変わるのか実験を行った。
次に、本発明に係る二つの反射材本体(再帰性反射材)10を組み合わせて構成された可食性の再帰性反射体について、変形例1として図7に基づいて説明する。変形例1の説明においては、前記した実施形態の再帰性反射材と基本的に同様な構成については、同一符号を用いることにより、説明の重複を避ける。
次に、本発明に係る複数の反射材本体(再帰性反射材)10を組み合わせて構成された可食性の再帰性反射体について、変形例2として説明する。変形例2の説明においては、前記した実施形態の再帰性反射材と基本的に同様な構成については、同一符号を用いることにより、説明の重複を避ける。
20 入射面
30 再帰性反射面
31 突出部
40 母材
41 母材の表面
50 還元イソマルツロース
60 容器
61 粘土
70 原型
80 シリコーン
91 照度計
92 光源
Claims (4)
- 再帰性反射面の形状を有する母材表面に、粉末状の還元イソマルツロースを載置する工程と、
前記母材表面上の前記還元イソマルツロースに水を接触させる工程と、
前記還元イソマルツロースが前記水を吸収することによりペースト状に変化して、前記還元イソマルツロースに前記母材表面の形状が転写される工程と、
前記母材と前記ペースト状の還元イソマルツロースとを加熱することにより、前記水の少なくとも一部を蒸発させる工程と
前記母材表面に接触した状態の前記還元イソマルツロースを固化させることにより、再帰性反射面を有する光透過性の再帰性反射材を形成する工程と
を有する再帰性反射材の製造方法。 - 前記母材は、シリコーンにより構成されている
請求項1に記載の再帰性反射材の製造方法。 - 前記還元イソマルツロースを加熱した後であってかつ前記還元イソマルツロースが固化する前に、前記還元イソマルツロースと前記母材表面との間に存在する気泡を除去又は移動させる脱気工程をさらに備える
請求項1又は2に記載の製造方法。 - 前記再帰性反射面は、コーナーキューブ型の再帰性反射面とされている
請求項1~3のいずれか1項に記載の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019030507A JP7219965B2 (ja) | 2019-02-22 | 2019-02-22 | 再帰性反射材の製造方法 |
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Citations (4)
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DE29623920U1 (de) | 1996-01-19 | 2000-07-13 | Minnesota Mining And Mfg. Co., Saint Paul, Minn. | Retroreflektierendes Bahnenmaterial mit doppelter Ausrichtung |
JP2004537304A (ja) | 2001-07-09 | 2004-12-16 | ディメンショナル フーズ コーポレイション | 可食の光学的要素を含む可食物品及びその製造方法 |
US20090237791A1 (en) | 2007-03-02 | 2009-09-24 | Technology Solutions & Invention Llc | Two-sided corner-cube retroreflectors and methods of manufacturing the same |
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2019
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Patent Citations (4)
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DE29623920U1 (de) | 1996-01-19 | 2000-07-13 | Minnesota Mining And Mfg. Co., Saint Paul, Minn. | Retroreflektierendes Bahnenmaterial mit doppelter Ausrichtung |
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JP2018136385A (ja) | 2017-02-21 | 2018-08-30 | 国立大学法人群馬大学 | 再帰性反射材 |
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