JP7207696B2 - ラベルロールの保持機構及びラベル発行装置 - Google Patents
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Description
他方、ラベル発行装置において使用されるラベルロールには、ラベルの印字面が外側にくるように巻いた外巻きロール、ラベルの印字面が内側にくるように巻いた内巻きロールなど、仕様の異なるものがあり、また、ラベルロールの内径も物によって異なる。
そのため、ラベルロールをラベル発行装置に保持させる際には、使用するラベルロールに応じて、ラベルロールの弛みを防ぐ専用のアタッチメントを取り付けるのが一般的であった。
また、本発明は、当該ラベルロールの保持機構を備えたラベル発行装置として構成してもよい。
図1及び図2に示されるように、ラベル発行装置Lは、ラベルロール3を保持する保持機構1と、ラベル31bへの印字やラベル31bの貼付を行う装置本体2とからなる。
保持機構1は、ラベル用紙31を印字部22へ送出可能にラベルロール3を保持する機構であり、図3~図5に示されるように、支持板11、ロール支持部12、規制部13、位置決め部14、取付板15、押えカバー16を備える。
ここで、ラベルロール3は、長尺の帯状の台紙31a上にラベル31bを一定間隔で仮着させたラベル用紙31をロール状に巻回させたものであり、中心部には円形の中空部3aが設けられている。ラベル31bは、一面側が粘着材の付着した接着面、他面側が印字される印字面を構成しており、接着面を剥離紙からなる台紙31aに剥離可能に接着させている。
摺接部121は、軸部122に比して大径の円柱形状からなる部材であって、ラベルロール3の中空部3aに挿し込まれる。この摺接部121は、ラベルロール3の中空部3aの直径よりも小さい直径で構成され、外周面が部分的に中空部3aの内周面に摺接し、ラベルロール3からラベル用紙31を送出可能に支持する。
また、摺接部121と軸部122は、一体的に構成されていてもよいし、軸部122がラベルロール3の中空部3aに摺接する摺接面を有していてもよい。
この規制部13は、ラベル用紙31の送り出しを停止している状態(ラベル31bの印字や貼付を行っていない状態)においては、ラベルロール3の中空部3aの内周面に当接し、当接した部分の摩擦力によってラベルロール3の回転を規制する。
一方、規制部13は、ラベル用紙31を印字部22へ送り出している状態(ラベル31bの印字や貼付を行っている状態)においては、ラベルロール3の中空部3aから離反し、ラベルロール3を回転可能とする。
この規制部13により、ラベル用紙31の送り出しを行っていないときには、ラベルロール3が弛み、ラベル用紙31が垂れ下がるのを防ぎ、ラベル用紙31を送り出すときには、ラベルロール3に当接せず、回転を妨げない。
規制部13の外周面の摩擦力を高める手段の一つは、本例のように、規制部13の外周面上に摩擦係数の大きい制動部材131を取り付ける。本実施形態では、制動部材131としてのゴムを一定間隔で巻回させた例を示している。制動部材131の取り付け方はこれに限らず、外周面全体にゴムを巻回させたり、覆ったりしてもよい。また、ラベル31bの発行を行う際に、ラベルロール3の中空部3aの内周面から離反し得る程度の粘着力を有する粘着物で制動部材131を構成してもよく、このような制動部材131は規制部13に着脱容易に取り換えできるものであってもよい。また、規制部13の外周面の摩擦力を高める他の手段では、規制部13自体を制動部材131で構成してもよい。また、制動部材131を設けることなく、規制部13の外周面に溝や凹凸を形成して摩擦力を高めてもよい。
図6は、ラベル発行装置Lにおいて、ラベル用紙31の送り出しを停止させている状態(ラベル31bの印字や貼付を行っていない状態)のラベルロール3、摺接部121、及び規制部13の位置関係を模式的に示している。
この状態では、規制部13がラベルロール3の中空部3aの内周面に当接し、当該当接している部分において作用する摩擦力によってラベルロール3の回転が規制されている。
この状態では、規制部13がラベルロール3の中空部3aの内周面から離反しており、ラベルロール3は、規制部13による摩擦力から解放され、摺接部121に摺接しながら回転する。
これにより、少なくとも、摺接部121はラベルロール3の中空部3aの内周面を形成する所定の弧a1のいずれかの部分に当接し、規制部13はラベルロール3の中空部3aの内周面を形成する所定の弧a2のいずれかの部分に当接する。
また、図6乃至図8の例と異なり、ラベルロール3からラベル用紙31を送り出すときにラベルロール3が印字部22から離れる方向に揺動するように構成されている場合、規制部13は、摺接部121よりも印字部22から離れる側に設けられる。
貫通孔14a、14bはいずれも、ラベルロール3の幅方向に長さを有しており、この幅方向の長さを可動範囲としてラベルロール3の位置を調整できる。調整ネジ14cは、貫通孔14a、14bに挿し込まれて締められることにより、取付板15に対して支持板11を固定する。
図9に示されるように、装置本体2には、貫通孔15aと切欠部15bに対応した位置に取付部25が設けられている。取付部25は、軸棒の先端に拡径した頭部を有した形状からなり、貫通孔15aと切欠部15bにこの取付部25を軸棒部分から挿し込んで係合させることができる。取付板15が装置本体2に取り付けられると、保持機構1は装置本体2と貼付装置を一体的に構成する。
なお、本例に関わらず、保持機構1と装置本体2は脱離不能に構成されていてもよい。
また、押えカバー16には、ロール支持部12の軸部122が挿し込まれる貫挿孔16aが設けられており、軸部122を貫挿孔16aの任意の位置まで挿し込んだ状態で固定することができる。これにより、軸部122を挿し込む長さに応じて取付板15と押えカバー16の離間距離を調整し、幅の異なる複数種類のラベルロール3を支持板11と押えカバー16で挟持することができる。
装置本体2は図1及び図2に示されるように、フィード部21、印字部22、貼付部23、巻取り部24を備える。
フィード部21は、モータによって駆動回転するローラであって、ラベルロール3からラベル用紙31を引き出すと共に、所定の搬送路を介して、引き出したラベル用紙31を印字部22へ送り出す。
この貼付部23は、ラベル31bを保持する側に吸着面を向けた4つの吸盤様の吸着部材によって構成される。吸着面の中央には吸付口が設けられており、吸付口から吸気することによってラベル31bを吸着面上に吸着させる。また、貼付部23は、吸着面上に吸着させたラベル31bを貼付対象物に貼付させる際、当該貼付対象物の方向に基部を伸長させ、ラベル31bを貼付対象物に押し当てる。これにより、ラベル31bが貼付対象物に貼付される。
続いて、ラベル発行装置Lの一連の動作について説明する。
まず、ラベル用紙31の送り出しを停止させている状態から、フィード部21を駆動回転させ、ラベル発行装置Lによってラベル31bに印字が行われると共に、商品等の貼付対象物にラベル31bが貼付される工程について説明する。
フィード部21が駆動回転し始めると、ラベルロール3は、ラベル用紙31を引き出す引張力を受けてその位置を幅方向と直交する向きに変位させる。これに応じて、規制部13がラベルロール3の中空部3aの内周面から離反すると、ラベルロール3が回転し始め、ラベルロール3からラベル用紙31が引き出される。ラベルロール3から引き出されたラベル用紙31は、印字部22に送り出されると、押えローラ222によってサーマルヘッド221上に押さえつけられ、ラベル31bの印字面に商品データ等が印字される。
吸着部は、台紙31aから剥離したラベル31bの印字面に吸着してラベル31bを保持し、所定の搬送路上を搬送されてきた商品等の貼付対象物にラベル31bを接着させる。一方、ラベル31bが剥離された台紙31aは、巻取り部24の方向へ導かれて巻取り部24に巻き取られる。
フィード部21の駆動回転を停止させると、ラベル用紙31の送り出しが停止する。これによりラベルロール3は、ラベル用紙31の引き出しによって作用していた引張力から解放される。ラベルロール3は引張力からの解放に応じてその位置を変位させ、中空部3aの内周面に規制部13が当接する。規制部13が中空部3aの内周面に当接すると、当接した箇所における摩擦力によってラベルロール3は回転を規制される。その結果、ラベルロール3から引き出されているラベル用紙31は弛むことなく、ラベル31bの貼付を停止した際の位置を維持する。
1 保持機構
11 支持板
12 ロール支持部
121 摺接部
122 軸部
13 規制部
131 制動部材
14 位置決め部
14a 貫通孔
14b 貫通孔
14c 調整ネジ
15 取付板
15a 貫通孔
15b 切欠部
16 押えカバー
16a 貫挿孔
2 装置本体
21 フィード部
22 印字部
221 サーマルヘッド
222 押えローラ
23 貼付部
24 巻取り部
25 取付部
3 ラベルロール
3a 中空部
31 ラベル用紙
31a 台紙
31b ラベル
32 巻芯
O1 中心
O2 中心
Claims (5)
- 台紙上にラベルを仮着させたラベル用紙をロール状に巻回させると共に、中心部に円形の中空部が設けられたラベルロールを保持する保持機構であって、
前記ラベルロールの中空部に挿し込まれると共に、前記中空部の内周面に摺接し、前記ラベルロールから前記ラベル用紙を送り出し可能に支持するロール支持部と、
前記ラベルロールの中空部に挿し込まれると共に、前記ラベルロールの回転を規制する規制部と、を有し、
前記規制部は、前記ラベルロールから前記ラベル用紙が送りされている時には、前記ラベルロールが前記ラベル用紙を引き出す引張力を受けて変位するのに応じて前記ラベルロールの中空部の内周面から離反し、前記ラベル用紙の送り出しが停止している時には、前記ラベルロールが前記ラベル用紙を引き出す引張力から解放されて変位するのに応じて前記ラベルロールの中空部の内周面に当接し、前記ラベルロールの回転を規制する、
ことを特徴とするラベルロールの保持機構。 - 前記規制部は、前記ラベルロールの幅方向と直交する向きであって、前記ラベル用紙が送り出されるときにラベル―ルが揺動する側に設けられている、
請求項1記載のラベルロールの保持機構。 - 前記ラベルロールの幅方向の所定の位置に、前記ラベルロールを調整可能に位置決めする位置決め手段、をさらに有する、
請求項1又は2記載のラベルロールの保持機構。 - 前記規制部の表面には、前記ラベルロールの中空部の内周面との摩擦力を高める制動部材が取り付けられている、
請求項1乃至3いずれかの項に記載のラベルロールの保持機構。 - 請求項1乃至4いずれかの項に記載のラベルロールの保持機構、を備える、
ラベル発行装置。
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