JP7293403B2 - 透明スクリーン - Google Patents
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Description
本開示の一態様は、映像の色再現性に優れる透明スクリーンを提供することを目的とする。
<1> 2つの主面を有し、上記2つの主面のうち一方の主面に入射した波長が532nmである光のうち、上記2つの主面のうち他方の主面から出射した一次回折光の回折角に対する強度を示す分布において観察されるピークの半値幅が、2度以上である透明スクリーン。
<2> 液晶化合物を含む少なくとも1つのコレステリック液晶層を有し、かつ、上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記コレステリック液晶層の上記液晶化合物に由来するらせん軸が、上記コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜している<1>に記載の透明スクリーン。
<3> 上記コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面で観察される上記液晶化合物が、上記コレステリック液晶層の面内方向のうち一方向に沿ってねじれながら配列している<2>に記載の透明スクリーン。
<4> 上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記らせん軸の平均角度が、上記コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して、20度~90度である<2>又は<3>に記載の透明スクリーン。
<5> 上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記らせん軸の一周期の平均長さが、0.1μm~5μmである<2>~<4>のいずれか1つに記載の透明スクリーン。
<6> 上記コレステリック液晶層の数が2つ以上であり、かつ、少なくとも2つのコレステリック液晶層の液晶化合物に由来するらせん軸の向きが互いに異なる<2>~<5>のいずれか1つに記載の透明スクリーン。
<7> 液晶化合物を含む少なくとも1つのコレステリック液晶層を有し、上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記コレステリック液晶層の上記液晶化合物に由来するらせん軸が、上記コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記明部及び上記暗部の周期分布が、0.05μm以上である、透明スクリーン。
<8> 液晶化合物を含む第1コレステリック液晶層と、液晶化合物を含む第2コレステリック液晶層と、を有し、上記第1コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第1コレステリック液晶層の上記液晶化合物に由来するらせん軸が、上記第1コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、上記第1コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第1コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、上記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第2コレステリック液晶層の上記液晶化合物に由来するらせん軸が、上記第2コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、上記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第2コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、上記第1コレステリック液晶層及び上記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第1コレステリック液晶層における上記明部及び上記暗部の平均周期長と上記第2コレステリック液晶層における上記明部及び上記暗部の平均周期長との差の絶対値が、0.05μm以上である、透明スクリーン。
<9> 液晶化合物を含む少なくとも1つのコレステリック液晶層を有し、上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記コレステリック液晶層の上記液晶化合物に由来するらせん軸が、上記コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記明部の角度分布が、3度以上である、透明スクリーン。
<10> 液晶化合物を含む第1コレステリック液晶層と、液晶化合物を含む第2コレステリック液晶層と、を有し、上記第1コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第1コレステリック液晶層の上記液晶化合物に由来するらせん軸が、上記第1コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、上記第1コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第1コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、上記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第2コレステリック液晶層の上記液晶化合物に由来するらせん軸が、上記第2コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、上記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第2コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、上記第1コレステリック液晶層及び上記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第1コレステリック液晶層における上記明部の平均角度と上記第2コレステリック液晶層における上記明部の平均角度との差の絶対値が、3度以上である、透明スクリーン。
<11> リアプロジェクションスクリーンとして用いられる<1>~<10>のいずれか1つに記載の透明スクリーン。
<12> 自動車の窓に貼付して用いられる<1>~<10>のいずれか1つに記載の透明スクリーン。
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンは、2つの主面を有し、上記2つの主面のうち一方の主面に入射した波長が532nmである光のうち、上記2つの主面のうち他方の主面から出射した一次回折光の回折角に対する強度を示す分布において観察されるピークの半値幅が、2度以上である。本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンは、上記構成を有することで、映像の色再現性に優れる。
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンは、2つの主面を有する。2つの主面は、後述する一次回折光の強度分布の測定において、光の入射面、及び光の出射面にそれぞれ対応する。上記の要件を満たす限り、2つの主面の態様は、制限されない。本開示において、「透明スクリーンが2つの主面を有する」という態様は、透明スクリーンに3つ以上の面が含まれることを制限するものではない。
以下、本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンの光学特性について説明する。
(1)光源:波長が532nmである光を照射可能な光源(例えば、532nmレーザー、LPG350、東京磁石工業株式会社)
(2)検出器:公知の検出器(例えば、OPTICAL POWER SENSOR MA9411A、アンリツ株式会社)
(3)光計測器:公知の光計測器(例えば、光パワーメーター、OPTICAL POWER METER ML9001A、アンリツ株式会社)
(4)透明スクリーンと光源との距離:10cm
(5)透明スクリーンと検出器との距離:10cm
(6)入射角(光の入射方向と透明スクリーンの主面に直交する直線とのなす角):0度
(7)測定間隔(検出器の角度の間隔):1度
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンにおいて2つの主面以外の構成要素は、特定強度分布において観察されるピークの半値幅が2度以上になる限り、制限されない。以下、2つの主面以外の好ましい構成要素について説明する。
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンは、液晶化合物を含む少なくとも1つのコレステリック液晶層を有することが好ましい。液晶化合物を含むコレステリック液晶層によれば、特定強度分布において観察されるピークの半値幅を容易に制御することができる。
コレステリック液晶層は、コレステリック液晶を含む層である。液晶の一形態として知られるコレステリック液晶は、複数の液晶化合物がらせん状に配列することによって形成されるらせん構造を有する。具体的に、コレステリック液晶においては、液晶化合物の分子配列が、ある1つの面内では一定方向に配向している一方で、隣り合う面内に対してねじれを形成している。隣り合う2つの液晶化合物の間でねじれが発生することで、らせん構造が形成される。らせん構造において、液晶化合物の分子軸は、液晶化合物に由来するらせん軸(以下、単に「らせん軸」という場合がある。)と略直交する。
コレステリック液晶層は、液晶化合物を含む。コレステリック液晶層は、1種単独、又は2種以上の液晶化合物を含んでいてもよい。
コレステリック液晶層は、液晶化合物以外の成分(以下、本段落において「他の成分」という。)を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、キラル剤、溶媒、配向規制剤、重合開始剤、レベリング剤、配向助剤、及び増感剤が挙げられる。
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンは、1つ、又は2つ以上のコレステリック液晶層を有していてもよい。コレステリック液晶層の数は、透明スクリーンの視野角の拡大という観点から、2つ以上であることが好ましい。
コレステリック液晶層の厚さは、制限されない。コレステリック液晶層の平均厚さは、膜強度の観点から、0.1μm以上であることが好ましく、0.5μm以上であることがより好ましく、1μm以上であることが特に好ましい。コレステリック液晶層の平均厚さは、全光線透過率の観点から、500μm以下であることが好ましく、200μm以下であることがより好ましく、100μm以下であることが特に好ましい。
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンは、コレステリック液晶層に加えて、コレステリック液晶層以外の層(以下、本段落において「他の層」という。)を有していてもよい。他の層の種類は、本開示の趣旨を逸脱しない限り、制限されない。他の層としては、例えば、基材、配向層、及び易接着層が挙げられる。
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンは、基材を有していてもよい。基材によれば、透明スクリーンの強度を向上させることができる。
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンは、配向層を有していてもよい。配向層によれば、液晶化合物に対して配向規制力を与えることができる。
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンは、易接着層を有していてもよい。易接着層によれば、被接着物(例えば、コレステリック液晶層)の表面に対して接着力を与えることができる。上記の結果、例えば、層間の接着性が向上する。
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンの形状は、制限されない。本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンの形状は、例えば、用途、及び設置場所に応じて決定すればよい。本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンは、平板状の透明スクリーンであることが好ましい。
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンの厚さは、制限されない。本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンの厚さは、強度の観点から、1μm~500μmの範囲であることが好ましく、2μm~250μmの範囲であることがより好ましく、5μm~100μmの範囲であることが特に好ましい。
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンは、映像の色再現性に優れるため、映像を表示するためのスクリーンとして利用することができる。本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンにおいては、例えば、2つの主面のうち少なくとも一方の主面に映像を表示してもよい。
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンの製造方法は、特定強度分布において観察されるピークの半値幅が2度以上である透明スクリーンを製造可能な方法であれば制限されない。上記したように、例えば、コレステリック液晶層を形成することによって、特定強度分布において観察されるピークの半値幅を容易に制御することができる。以下、本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンの一例である、コレステリック液晶層を有する透明スクリーンの好ましい製造方法について説明する。ただし、本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンの製造方法は、以下に説明する方法に制限されるものではない。
工程(A)においては、基材上に、液晶化合物、及びキラル剤を含む組成物を塗布する。
工程(A)において用いられる基材としては、例えば、上記「基材」の項において説明した基材が挙げられる。工程(A)において用いられる基材の好ましい態様は、上記「基材」の項において説明した基材と同様である。工程(A)において用いられる基材の表面に、予め配向層が配置されていてもよい。
組成物に含まれる液晶化合物としては、例えば、上記「液晶化合物」の項において説明した液晶化合物を利用することができる。組成物に含まれる液晶化合物の好ましい態様は、上記「液晶化合物」の項において説明した液晶化合物と同様である。
キラル剤の種類は、制限されない。キラル剤としては、例えば、公知のキラル剤(例えば、「液晶デバイスハンドブック、第3章4-3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第一42委員会編、1989」に記載されたキラル剤)を利用することができる。
組成物は、上記した成分以外の成分(以下、本段落において「他の成分」という。)を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、溶媒、配向規制剤、重合開始剤、レベリング剤、配向助剤、及び増感剤が挙げられる。
組成物の製造方法は、制限されない。組成物の製造方法としては、例えば、上記各成分を混合する方法が挙げられる。混合方法としては、公知の混合方法を利用することができる。組成物の製造方法においては、上記各成分を混合した後、得られた混合物をろ過してもよい。
組成物の塗布方法は、制限されない。組成物の塗布方法としては、例えば、エクストルージョンダイコータ法、カーテンコーティング法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、印刷コーティング法、スプレーコーティング法、スロットコーティング法、ロールコーティング法、スライドコーティング法、ブレードコーティング法、グラビアコーティング法、及びワイヤーバー法が挙げられる。
組成物の塗布量は、制限されない。組成物の塗布量は、例えば、目的とするコレステリック液晶層の厚さ、又は下記「工程(B)」の項において説明するせん断力が与えられる前の組成物の厚さに応じて決定すればよい。
工程(B)においては、塗布された組成物の表面にせん断力を与える。
せん断力を付与する手段としては、例えば、ブレード、エアナイフ、バー、及びアプリケーターが挙げられる。工程(B)においては、ブレード、又はエアナイフを用いて組成物の表面にせん断力を与えることが好ましく、ブレードを用いて組成物の表面にせん断力を与えることがより好ましい。
工程(B)におけるせん断速度が大きいほど、配向精度が高いコレステリック液晶層を形成することができる。せん断速度は、1,000秒-1以上であることが好ましく、10,000秒-1以上であることがより好ましく、30,000秒-1以上であることが特に好ましい。せん断速度の上限は、制限されない。せん断速度は、例えば、1.0×106秒-1以下の範囲で決定すればよい。
せん断力が与えられる際の組成物の表面温度は、組成物に含まれる液晶化合物の相転移温度に応じて決定すればよい。せん断力が与えられる際の組成物の表面温度は、50℃~120℃であることが好ましく、60℃~100℃であることがより好ましい。組成物の表面温度を上記範囲に調整することで、配向精度が高いコレステリック液晶層を得ることができる。組成物の表面温度は、非接触式温度計で測定した温度値によって放射率が校正された放射温度計を用いて測定する。組成物の表面温度は、測定面とは反対側(すなわち、裏側)の表面から10cm以内に反射物がない状態で測定する。
せん断力が与えられる前の組成物の厚さは、配向精度が高いコレステリック液晶層を形成するという観点から、30μm以下の範囲であることが好ましく、15μm~25μmの範囲であることがより好ましい。
組成物が溶媒を含む場合、本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンの製造方法は、工程(A)と工程(B)との間に、塗布された組成物中の溶媒の含有率を上記組成物の全質量に対して50質量%以下の範囲に調整する工程(以下、「工程(C)」という場合がある。)を有することが好ましい。組成物中の溶媒の含有率を50質量%以下の範囲に調整することで、配向精度が高いコレステリック液晶層を形成することができる。
組成物が重合性化合物(例えば、重合性基を有する液晶化合物、又は重合性基を有するキラル剤)を含む場合、本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンの製造方法は、工程(B)の後に、せん断力が与えられた組成物を硬化させる工程(以下、「工程(D)」という場合がある。)を有することが好ましい。工程(D)において組成物を硬化させることで、液晶化合物の分子配列を固定することができる。
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンの製造方法は、上記した工程以外の工程を有していてもよい。本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンの製造方法は、例えば、基材上に配向層を形成する工程を有していてもよい。基材上に配向層を形成する工程は、工程(A)の前に実施されることが好ましい。
本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンの製造方法は、ロールトゥロール(Roll to Roll)方式によって実施してもよい。ロールトゥロール方式においては、例えば、長尺の基材を連続搬送しながら各工程を実施する。本開示の第1実施形態に係る透明スクリーンの製造方法は、1つずつ搬送される基材を用いて実施してもよい。
本開示の第2実施形態に係る透明スクリーンは、液晶化合物を含む少なくとも1つのコレステリック液晶層を有し、上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記コレステリック液晶層の上記液晶化合物に由来するらせん軸が、上記コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記明部及び上記暗部の周期分布が、0.05μm以上である。本開示の第2実施形態に係る透明スクリーンは、上記構成を有することで、映像の色再現性に優れる。
(1)コレステリック液晶層を厚さ方向に切断し、走査型電子顕微鏡、又は偏光顕微鏡を用いて、コレステリック液晶層の断面画像を得る。
(2)コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に平行であり、かつ、コレステリック液晶層の厚さを1μmごとに分割する複数の仮想線を、断面画像に示されるコレステリック液晶層に描く。ただし、対象のコレステリック液晶層の厚さが2μm以下である場合、「コレステリック液晶層の厚さを1μmごとに分割する複数の仮想線」にかえてコレステリック液晶層の厚さを3等分する2つの仮想線を描く。各仮想線の長さは、50μmである。
(3)断面画像で観察される「隣り合う明部及び暗部」と「仮想線」との交差領域における仮想線の長さを測定し、得られた値を明部及び暗部の周期長とする。明部及び暗部の周期長の測定は、50μmの仮想線に沿って、言い換えると、50μmの範囲で実施される。測定値を算術平均することによって得られた値を、平均値AM1とする。
(4)各仮想線を用いて得られた平均値AM1における最大値と最小値との差の絶対値を求める。得られた値を、明部及び暗部の周期分布とする。
本開示の第3実施形態に係る透明スクリーンは、液晶化合物を含む第1コレステリック液晶層と、液晶化合物を含む第2コレステリック液晶層と、を有し、上記第1コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第1コレステリック液晶層の上記液晶化合物に由来するらせん軸が、上記第1コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、上記第1コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第1コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、上記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第2コレステリック液晶層の上記液晶化合物に由来するらせん軸が、上記第2コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、上記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第2コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、上記第1コレステリック液晶層及び上記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第1コレステリック液晶層における上記明部及び上記暗部の平均周期長と上記第2コレステリック液晶層における上記明部及び上記暗部の平均周期長との差の絶対値が、0.05μm以上である。本開示の第3実施形態に係る透明スクリーンは、上記構成を有することで、映像の色再現性に優れる。
(1)コレステリック液晶層を厚さ方向に切断し、走査型電子顕微鏡、又は偏光顕微鏡を用いて、コレステリック液晶層の断面画像を得る。
(2)断面画像で観察される「隣り合う明部及び暗部」と「コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面」との交差領域におけるコレステリック液晶層の主面の長さを測定し、得られた値を明部及び暗部の周期長とする。明部及び暗部の周期長の測定は、50μmのコレステリック液晶層の主面に沿って、言い換えると、50μmの範囲で実施される。測定値を算術平均することによって得られた値を、明部及び暗部の平均周期長とする。
本開示の第4実施形態に係る透明スクリーンは、液晶化合物を含む少なくとも1つのコレステリック液晶層を有し、上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記コレステリック液晶層の上記液晶化合物に由来するらせん軸が、上記コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、上記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記明部の角度分布が、3度以上である。本開示の第4実施形態に係る透明スクリーンは、上記構成を有することで、映像の色再現性に優れる。
(1)コレステリック液晶層を厚さ方向に切断し、走査型電子顕微鏡、又は偏光顕微鏡を用いて、コレステリック液晶層の断面画像を得る。
(2)コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち一方の主面に平行であり、かつ、コレステリック液晶層の厚さを1μmごとに分割する複数の仮想線を、断面画像に示されるコレステリック液晶層に描く。ただし、対象のコレステリック液晶層の厚さが2μm以下である場合、「コレステリック液晶層の厚さを1μmごとに分割する複数の仮想線」にかえてコレステリック液晶層の厚さを3等分する2つの仮想線を描く。各仮想線の長さは、50μmである。
(3)仮想線によって分割されたコレステリック液晶層の各領域で観察される明部と仮想線とのなす角を測定する。明部と仮想線とのなす角の測定は、50μmの仮想線に沿って、言い換えると、50μmの範囲で実施される。測定値を算術平均することによって得られた値を、平均値AM2とする。
(4)各仮想線を用いて得られた平均値AM2における最大値と最小値との差の絶対値を求める。得られた値を、明部の角度分布とする。
本開示の第5実施形態に係る透明スクリーンは、液晶化合物を含む第1コレステリック液晶層と、液晶化合物を含む第2コレステリック液晶層と、を有し、上記第1コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第1コレステリック液晶層の上記液晶化合物に由来するらせん軸が、上記第1コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、上記第1コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第1コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、上記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第2コレステリック液晶層の上記液晶化合物に由来するらせん軸が、上記第2コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、上記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第2コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、上記第1コレステリック液晶層及び上記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、上記第1コレステリック液晶層における上記明部の平均角度と上記第2コレステリック液晶層における上記明部の平均角度との差の絶対値が、3度以上である。本開示の第5実施形態に係る透明スクリーンは、上記構成を有することで、映像の色再現性に優れる。
(1)コレステリック液晶層を厚さ方向に切断し、走査型電子顕微鏡、又は偏光顕微鏡を用いて、コレステリック液晶層の断面画像を得る。
(2)断面画像で観察される「明部」と「コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面」とのなす角を測定する。「明部」と「コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面」とのなす角の測定は、50μmのコレステリック液晶層の主面に沿って、言い換えると、50μmの範囲で実施される。測定値を算術平均することによって得られた値を、明部の平均角度とする。
以下の手順によって、実施例1のスクリーンを製造した。実施例1のスクリーンは、基材、配向層、及びコレステリック液晶層をこの順で有する。実施例1のスクリーンの全光線透過率は、90%以上であった。
基材として、長尺のトリアセチルセルロース(TAC)フィルム(富士フイルム株式会社、屈折率:1.48、厚さ:80μm、幅:300mm)を用意した。
80℃で保温された容器中で、純水(96質量部)、及びPVA-205(4質量部、株式会社クラレ、ポリビニルアルコール)を含む混合物を撹拌することによって、配向層形成用組成物を調製した。バー(バーの番手:6)を用いて、基材(トリアセチルセルロースフィルム)上に上記配向層形成用組成物を塗布し、次いで、100℃のオーブン内で10分間乾燥した。以上の手順によって、基材の上に配向層(厚さ:2μm)を形成した。
以下の手順によって、配向層の上にコレステリック液晶層(厚さ:11μm)を形成した。
下記に示す各成分を混合した後、ポリプロピレン製フィルター(孔径:0.2μm)を用いてろ過することによって、液晶層形成用塗布液(1)を調製した。
(1)棒状サーモトロピック液晶化合物(下記化合物(A)):100質量部
(2)キラル剤(下記化合物(B)、Palicolor(登録商標) LC756、BASF社):1.2質量部
(3)光重合開始剤(IRGACURE(登録商標) 907、BASF社):3質量部
(4)光重合開始剤(PM758、日本化薬株式会社):1質量部
(5)配向規制剤(下記化合物(C)):0.5質量部
(6)溶媒(メチルエチルケトン):184質量部
(7)溶媒(シクロヘキサノン):31質量部
配向層を有する基材を70℃で加熱し、次いで、バー(バーの番手:18)を用いて、配向層の上に液晶層形成用塗布液(1)を塗布した。
配向層の上に塗布された液晶層形成用塗布液(1)を、70℃のオーブン内で1分間乾燥することによって塗膜(厚さ:10μm、塗膜中の溶媒の含有率:1質量%以下)を形成した。
塗膜を70℃に加熱した状態で、70℃に加熱したステンレス製ブレードを塗膜に接触させ、次いで、上記塗膜に接触させたまま、上記ブレードを1.5m/分の速度で移動させることによって、上記塗膜に対してせん断力を与えた。上記ブレードの移動距離は、30mmであった。せん断速度は、2,500秒-1であった。
せん断力が与えられた塗膜に対して、窒素雰囲気下(酸素濃度:<100ppm)でメタルハライドランプを用いて紫外線(露光量:500mJ/cm2)を照射することによって、上記塗膜を硬化させた。
キラル剤の添加量を1.7質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様の手順によって、実施例2のスクリーンを製造した。実施例2のスクリーンの全光線透過率は、90%以上であった。
液晶層形成用塗布液(1)を下記に示す成分を含む液晶層形成用塗布液(2)に変更したこと、及びせん断力の付与後に、メタルハライドランプからの紫外線を長波長カットフィルター(朝日分光株式会社、SH0325)を通してせん断後の塗膜に照射し(露光量:5mJ/cm2)、その後、窒素雰囲気下(酸素濃度:<100ppm)でメタルハライドランプを用いて紫外線(露光量:500mJ/cm2)を照射したこと以外は、実施例1と同様の手順によって、実施例3のスクリーンを製造した。実施例3のスクリーンの全光線透過率は、90%以上であった。
(1)棒状サーモトロピック液晶化合物(化合物(A)):100質量部
(2)キラル剤(下記化合物(D)):1.5質量部
(3)光重合開始剤(PM758、日本化薬株式会社):1質量部
(4)配向規制剤(化合物(C)):0.5質量部
(5)溶媒(メチルエチルケトン):184質量部
(6)溶媒(シクロヘキサノン):31質量部
比較例1のスクリーンとして、Edmund Optics社製の透過型回折格子1000GPMを用意した。
以下の方法、及び測定条件によって、各スクリーンの特定強度分布において観察されるピークの半値幅を測定した。測定結果を表1に示す。
試験片として、幅が3cmであり、長さが3cmであるスクリーンを用意した。スクリーンの2つの主面のうち一方の主面(実施例1~3においては基材が配置された側の表面をいう。以下、本段落において同じ。)に対向して光源を配置した。スクリーンの2つの主面のうち他方の主面(実施例1~3においてはコレステリック液晶層が配置された側の表面をいう。以下、本段落において同じ。)に対向して検出器を配置した。スクリーンの2つの主面のうち一方の主面に対して光(波長:532nm)を照射し、そして、検出器の角度を変えながら上記2つの主面のうち他方の主面から出射した一次回折光の強度を測定した。測定結果に基づいて、一次回折光の強度分布を作成した。一次回折光の強度分布においては、一次回折光の回折角を横軸に示し、かつ、一次回折光の強度を縦軸に示した。一次回折光の強度分布において観察されるピークの半値幅(半値全幅をいう。)を求めた。
(1)光源:532nmレーザー、LPG350、東京磁石工業株式会社
(2)検出器:OPTICAL POWER SENSOR MA9411A、アンリツ株式会社
(3)光計測器:光パワーメーター、OPTICAL POWER METER ML9001A、アンリツ株式会社
(4)スクリーンと光源との距離:10cm
(5)スクリーンと検出器との距離:10cm
(6)入射角(光の入射方向とスクリーンの主面に直交する直線とのなす角):0度
(7)測定間隔(検出器の角度の間隔):1度
以下の方法、及び基準によって、各スクリーンの映像の色再現性を評価した。評価結果を表1に示す。
試験片として、幅が10cmであり、長さが10cmであるスクリーンを用意した。スクリーンを重力方向に沿って配置した。スクリーンの背面(実施例1~3においては基材が配置された側の表面をいう。以下同じ。)の上方に設置された白色蛍光灯(FLR40S-W-NU/M、パナソニック株式会社)の光をスクリーンの背面に入射させ、そして、スクリーンの正面(実施例1~3においてはコレステリック液晶層が配置された側の表面をいう。以下同じ。)を目視で観察した。白色蛍光灯の光の入射方向とスクリーンの背面とのなす角は、60度に設定した。水平方向に観察角度(すなわち、観察方向とスクリーンの正面に直交する直線とのなす角)を±10度の範囲で変更しながら、スクリーンの正面を観察した。
A:スクリーンの正面で視認される色味が観察角度に応じて変化しない。
B:スクリーンの正面で視認される色味が観察角度に応じて変化する。
D1:配列軸
F:基材
L1:分子軸
X、Y、Z:方向
10:コレステリック液晶層
11、12:主面
13:棒状液晶化合物
100:塗布装置
200:乾燥装置
300:ブレード
400:光源
500、510:搬送ロール
600、610:バックアップロール
Claims (12)
- 2つの主面を有し、
前記2つの主面のうち一方の主面に入射した波長が532nmである光のうち、前記2つの主面のうち他方の主面から出射した一次回折光の回折角に対する強度を示す分布において観察されるピークの半値幅が、6.3度以上8.6度以下である
透明スクリーン。 - 液晶化合物を含む少なくとも1つのコレステリック液晶層を有し、かつ、前記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記コレステリック液晶層の前記液晶化合物に由来するらせん軸が、前記コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜している請求項1に記載の透明スクリーン。
- 前記コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面で観察される前記液晶化合物が、前記コレステリック液晶層の面内方向のうち一方向に沿ってねじれながら配列している請求項2に記載の透明スクリーン。
- 前記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記らせん軸の平均角度が、前記コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して、20度~90度である請求項2又は請求項3に記載の透明スクリーン。
- 前記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記らせん軸の一周期の平均長さが、0.1μm~5μmである請求項2~請求項4のいずれか1項に記載の透明スクリーン。
- 前記コレステリック液晶層の数が2つ以上であり、かつ、少なくとも2つのコレステリック液晶層の液晶化合物に由来するらせん軸の向きが互いに異なる請求項2~請求項5のいずれか1項に記載の透明スクリーン。
- 液晶化合物を含む少なくとも1つのコレステリック液晶層を有し、
前記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記コレステリック液晶層の前記液晶化合物に由来するらせん軸が、前記コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、
前記2つの主面のうち一方の主面に入射した波長が532nmである光のうち、前記2つの主面のうち他方の主面から出射した一次回折光の回折角に対する強度を示す分布において観察されるピークの半値幅が、6.3度以上8.6度以下であり、
前記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、
前記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記明部及び前記暗部の周期分布が、0.05μm以上である、
透明スクリーン。 - 液晶化合物を含む第1コレステリック液晶層と、液晶化合物を含む第2コレステリック液晶層と、を有し、
前記第1コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記第1コレステリック液晶層の前記液晶化合物に由来するらせん軸が、前記第1コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、
前記第1コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記第1コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、
前記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記第2コレステリック液晶層の前記液晶化合物に由来するらせん軸が、前記第2コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、
前記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記第2コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、
前記第1コレステリック液晶層及び前記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記第1コレステリック液晶層における前記明部及び前記暗部の平均周期長と前記第2コレステリック液晶層における前記明部及び前記暗部の平均周期長との差の絶対値が、0.05μm以上である、
透明スクリーン。 - 液晶化合物を含む少なくとも1つのコレステリック液晶層を有し、
前記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記コレステリック液晶層の前記液晶化合物に由来するらせん軸が、前記コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、
前記2つの主面のうち一方の主面に入射した波長が532nmである光のうち、前記2つの主面のうち他方の主面から出射した一次回折光の回折角に対する強度を示す分布において観察されるピークの半値幅が、6.3度以上8.6度以下であり、
前記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、
前記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記明部の角度分布が、3度以上であり、
前記明部の角度分布が、透明スクリーンの、前記コレステリック液晶層の厚さ方向の断面画像に示される前記コレステリック液晶層に描かれた、前記コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に平行であり、かつ、前記コレステリック液晶層の厚さを1μmごとに分割する複数の仮想線によって分割された前記コレステリック液晶層の各領域で観察される明部と前記仮想線とのなす角を、前記仮想線に沿って50μmの範囲で測定された測定値を算術平均することによって得られた値における最大値と最小値との差の絶対値である(ただし、対象の前記コレステリック液晶層の厚さが2μm以下である場合、前記コレステリック液晶層の厚さを1μmごとに分割する複数の前記仮想線にかえて前記コレステリック液晶層の厚さを3等分する2つの仮想線とする)、
透明スクリーン。 - 液晶化合物を含む第1コレステリック液晶層と、液晶化合物を含む第2コレステリック液晶層と、を有し、
前記第1コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記第1コレステリック液晶層の前記液晶化合物に由来するらせん軸が、前記第1コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、
前記第1コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記第1コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、
前記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記第2コレステリック液晶層の前記液晶化合物に由来するらせん軸が、前記第2コレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面に直交する直線に対して傾斜しており、
前記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記第2コレステリック液晶層が、明部及び暗部が交互に並んだ縞模様を有し、
前記第1コレステリック液晶層及び前記第2コレステリック液晶層の厚さ方向の断面視において、前記第1コレステリック液晶層における前記明部の平均角度と前記第2コレステリック液晶層における前記明部の平均角度との差の絶対値が、3度以上であり、
前記明部の平均角度が、透明スクリーンの、前記第1のコレステリック液晶層又は前記第2のコレステリック液晶層を厚さ方向の断面画像で観察される明部と、前記第1のコレステリック液晶層又は前記第2のコレステリック液晶層の互いに反対側に位置する2つの主面のうち少なくとも一方の主面と、のなす角を50μmの前記第1のコレステリック液晶層又は前記第2のコレステリック液晶層の主面に沿って測定された測定値を算術平均することによって得られた値である、
透明スクリーン。 - リアプロジェクションスクリーンとして用いられる請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の透明スクリーン。
- 自動車の窓に貼付して用いられる請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の透明スクリーン。
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