JP7281310B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1において、高密度部と低密度部とを有する表面シートの肌当接面側にスキンケア剤を適用させた吸収性物品が記載されている。また、特許文献2記載の吸収性物品では、通気性による皮膚トラブル低減のため、積層された表面シートに隆起部を形成し該隆起部に高密度部を形成することが記載されている。
本発明は、上記の点に鑑み、スキンケア剤による効果の持続性を高めることができる吸収性物品の提供に関する。
表面シート1は、液透過性の柔らかい素材からなり、例えば、親水性の不織布からなることが好ましい。本実施形態においては、表面シート1が親水性の不織布からなるものとして説明する。
吸収体3は、排泄液の吸収材料の集合体(以下、吸収性コアともいう。)を有し、例えば、パルプ繊維の集合体、又はパルプ繊維と高吸水性ポリマー材の集合体を有する。吸収性コアは形状保持性の観点から、親水性の被覆シート(図示せず)で覆われていることが好ましい。裏面シート2は、防漏性を備えた部材からなることが好ましく、例えば、通気性を有した透湿性フィルムに肌ざわりのよい外装の不織布を積層したものが好ましい。
表面シート1は、肌当接面側に凸部6を備えている。本実施形態の表面シート1は、複数の凸部6と、凸部6、6間の凹部7とを有する凹凸構造5を備えている。凹凸構造5において、凸部6及び凹部7は、表面シート1の肌当接面側の平面方向に交互に複数配されている。凸部6は、表面シート1の肌当接面側の全体の領域にあってもよく、一部の領域にあってもよい。少なくとも表面シートが着用者の肌に触れる領域に凸部6が配されていることが好ましい。例えば、図1に示す、表面シート1が一対のサイドシート8、8に覆われず、肌当接面側に露出している領域(おむつ10の幅方向Xの中心Lから所定幅にて表面シート1の長手方向Yに亘る領域)M1に凸部6が配されていることが好ましい。長手方向Yについては、凸部6は、吸収体3の存在領域に配されているのが好ましく、少なくとも排泄部位から臀部を覆う領域(製品長手方向中心を挟んで200mmの領域)に配されていることがより好ましい。また、凸部6を含む凹凸構造5も上記の範囲に配されていることが好ましい。これにより、肌トラブルの生じやすい部位に剤が移行しやすくなり、当該部位のケアを有効に行うことが容易となる。なお、本発明において、凸部の数は上記の実施形態のものに限定されず、吸収性物品の大きさや形状等に応じて適宜決められ、1つであってもよく、2以上の複数であってもよい。
本発明で使用可能な他のスキンケア剤としては、例えば化粧品の分野においてエモリエント剤として用いられているスキンケア剤等を用いることができる。他のスキンケア剤の具体例としては、流動パラフィン、シリコーンオイル、動植物油(オリーブ油、ホオバ油、ベニバナ油、スクワラン及びスクワレン等)、モノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライド、脂肪族エーテル(ミリスチル-1,3-ジメチルブチルエーテル、パルミチル-1,3-ジメチルブチルエーテル、ステアリル-1,3-ジメチルブチルエーテル、パルミチル-1,3-メチルプロピルエーテル、ステアリル-1,3-メチルプロピルエーテル等)、イソステアリル-コレステロールエステル、パラフィンワックス、C12~C22脂肪酸、C12~C44脂肪酸エーテル、C12~C22脂肪アルコール、ワセリン、脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、及びトリエステルのいずれでもよい。)、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、及びトリエステルのいずれでもよい。)、金属石験(ステアリン酸マグネシウム等)、ショ糖脂肪酸エステル、シクロデキストリン脂肪酸エステル、シリコーン、シリコーン系レジン、特開2004-298643号公報又は特表2008-522772号公報に記載されている発明で使用されるエモリエント剤やエモリエント剤と固定化剤を含むローション組成物等が挙げられる。前記各種の親水性のスキンケア剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
峰部61及び窪み部62は、凸部6の上部6Tに配されている。峰部61及び窪み部62は、上部6Tの中でも、着用者の肌に接する部分にあること好ましい。具体的には、個々の凸部6において、峰部61の少なくとも一部が凸部6の隆起高さH1の最も高い位置配されることが好ましい。この凸部6の隆起高さH1の最も高い位置にある峰部61に隣接して、窪み部62が配されることが好ましい。
例えば、図4に示すように個々の凸部6が互いに独立した錐台形状である場合、峰部61は、凸部6を平面視して環状に形成される。この場合、窪み部62は、平面視において、環状の峰部61に囲まれた領域に配される。なお、峰部61が環状である場合、該環状は切れ目が無い完全な環になっていてもよく、途中で環が途切れる部分を有していてもよい。凸部6が錐台形状である場合、表面シート1の柔らかい肌触りを高める観点から、凸部6が円錐台形状であることが好ましく、峰部61の平面視の形状が円形であることが好ましい。
また、図5に示すように各凸部6が平面方向に筋状に形成されている場合、これに合わせて、峰部61も筋状に形成される。この場合、筋状の峰部61が2本並走して配され、峰部61、62の間に挟まれた領域に窪み部62が配される。筋状の峰部61の場合も、筋に切れ目が無くてもよく、筋の途中に途切れる部分があってもよい。
図4及び図5のいずれの態様であっても、窪み部62を通る厚み方向の凸部6の断面においては、2つの峰部61、61とその間の窪み部62とが確認できる。
スキンケア剤4の量の大小関係を評価する方法として、赤外分光法(IR)を用いることができる。スキンケア剤4が多いところと少ないところを比較する場合にはIRにより得られる、対象とするスキンケア剤由来の赤外吸収ピークの高さの比較により、スキンケア剤が多いところと少ないところの判断が可能である。すなわち赤外吸収ピークの高い(吸収量の多い)方が、存在するスキンケア剤4が多いと判断できる。
赤外分光法にはATR法を用いることができ、測定する範囲が十分に広い場合は直接測定(マクロ:2~3mm)することで得られる吸収ピークのうち任意のもの(例えば前述のジアミド誘導体の場合はアミド基の吸収ピークである3300cm-1)を比較することができる。また、測定する部位が小さい場合には顕微(100μm)を用いると良い。
一例として上記測定の要領を下記に示す。
測定装置:パーキンエルマー社 Spectrum One (+Multiscope)
マクロ測定:ATRプローブはダイヤモンドを用いて1回反射で測定
顕微測定:ATRプローブはゲルマニウムを用いて測定
波数分解能:4cm-1
積算回数:4回(マクロ測定)、16回(顕微測定)
これにより、凸部6における峰部61と窪み部62との組み合わせが、スキンケア剤4を徐々に持続的に肌に移行させ、スキンケア効果の持続性を高める。その結果、おむつ10は良好な装着感を長く維持することができる。
また、おむつ10において、表面シート1が上記の凸部6を有することによって、表面シート1と着用者の肌面との接触面積を抑えて、通気性を高めることができる。この通気性と前述のスキンケア効果の持続性とが相俟って、おむつ10の良好な着用感を更に高める。
凸部6における窪み部62は、凸部6の形成の後に形成することができる。窪み部62の形成において、吸収性物品において通常用いられる種々の方法を採用することができる。例えば、熱圧縮することで押し潰すように賦形して窪み部を形成する方法、賦形後に機械力を与えることで頂部にへこみを与える方法、凹凸支持体の凸部の頂部にあらかじめ通気口を有する窪みを設けておき、凸部内から吸引する方法等が挙げられる。
本発明において、根本壁部64及び上方壁部65の「繊維密度」は、表面シート1の形状を変化させない状態において(例えば、表面シート1に荷重をかけずに非接触にて)、凸部6の根本壁部6および上方壁部65をそれぞれ光学顕微鏡にて観察し、所定のシート(図6においては第1不織布11)における根本壁部64および上方壁部65部分の表面の単位面積あたりの繊維の本数を測定することによって算出する。
規則的な点在配置の具体例としては、図9(A)に示すように、スキンケア剤4を含む窪み部62を有する凸部6が斜め格子状の配置パターンが挙げられる。ここでは、スキンケア剤4を含む窪み部62を有する凸部6、6の間に、窪み部62の無い凸部69が配されている。斜め格子状の配置の場合、格子状で、窪み部62の無い凸部69と窪み部62を有する凸部6を均一に配置することができ、上記の均一なスキンケア効果と、表面材のクッション保持性、通気性及び通液性能とをいずれも確保することが可能となり好ましい。なお、窪み部62の無い凸部69はスキンケア剤を含む場合、スキンケア剤を含まない場合のいずれであってもよい。
また、図9(B)に示すように、スキンケア剤4を含む窪み部62を有する凸部6を長手方向Yに並べた列を幅方向Xに間欠配置(ストライプ状の配置)した配置パターンが挙げられる。この場合、図10に示すように、上記の領域M1内において、ストライプ状の複数の領域M2に、スキンケア剤4を含む窪み部62を有する凸部6の列を配置し、領域M2に隣接する領域M3に窪み部62が無い凸部69の列を配置することとなる。この配置パターンでは、窪み部62の無い凸部69と窪み部62を有する凸部6をストライプ状で配置することができ、上記のスキンケア効果と、表面材のクッション保持性、縦方向の通気性及び通液性能とをいずれも確保することが可能となり好ましい。なお、窪み部62の無い凸部69はスキンケア剤を含む場合、スキンケア剤を含まない場合のいずれであってもよい。この変形例として、領域M3において、図9(C)に示すように、スキンケア剤4を含んでいない窪み部62を有する凸部68が配列される配置パターンであってもよい。この場合、スキンケア剤をストライプ状で塗ることができ、スキンケア剤の量を少なく、通液性能を確保することが可能となり好ましい。
図9(B)や図9(C)においては、領域M2に、スキンケア剤4を含む窪み部62を有する凸部6を長手方向Yに並べた列が1列ずつ配置されているが、これに限らない。例えば、2列以上の複数列を束にして領域M2を形成してもよい。この場合、横方向の通気性、通液性能を確保可能となり好ましい。また、ストライプ状の配置として、図4に示すような互いに独立した錐台形状の凸部6を用いる場合に限らず、図5に示すような筋状に形成された凸部6を長手方向Yに延出させて幅方向Xに間欠配置していてもよい。この場合、縦方向にストライプ状で配置することができ、おむつが縦方向にヨレても持続的にスキンケア移行効果と、縦方向の通気性、通液性能を確保することが可能となり、横方向への便の拡散防止効果を高めることができ好ましい。
2 裏面シート
3 吸収体
4 スキンケア剤
5 凹凸構造
6 凸部
61 峰部
62 窪み部
63 中空部
64 根本壁部
65 根本壁部の上方にある壁部(上方壁部)
66 高凸部
67 低凸部
7 凹部
8 サイドシート
9 ファスニングテープ
10 おむつ
10A 前側サイドフラップ
10B 後側サイドフラップ
Claims (4)
- 肌当接面側の表面シート、非肌当接面側の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に介在される吸収体を備える吸収性物品であって、
前記表面シートは肌当接面側にスキンケア剤を含む凸部を備えており、
前記凸部は、厚み方向の断面視において、該凸部の隆起高さの上部のうちの着用者の肌に触れる頂部に、2つの峰部と該2つの峰部に挟まれた窪み部とを有し、
前記厚み方向の断面視における前記2つの峰部は、前記凸部の平面視において繋がって環状をなしており、該環状の峰部に囲まれた領域に前記窪み部が配され、
前記窪み部には前記峰部よりもスキンケア剤が多く配されている吸収性物品。 - 前記凸部の根本壁部が、該根本壁部の上方にある壁部よりも、高い繊維密度を有する請求項1記載の吸収性物品。
- 前記表面シートは高凸部と、該高凸部よりも高さが低い低凸部とを備えており、該高凸部が、前記スキンケア剤を含む凸部である、請求項1又は2記載の吸収性物品。
- 前記スキンケア剤を含む凸部が、前記表面シートの平面方向に点在している請求項1~3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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