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JP7273960B2 - ローラブルリボンおよび中央強度部材を有する光ファイバケーブル - Google Patents

ローラブルリボンおよび中央強度部材を有する光ファイバケーブル Download PDF

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Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2018年11月20日に出願された米国仮特許出願第62号/769,835号の「ROLLABLE RIBBON CABLE WITH CENTRAL FRP MEMBER」の利益および優先権を主張するものであり、その内容は、以下に完全に記載されているかのように、すべての適用目的のために、その全体が引用により本明細書に組み込まれる。
光ファイバケーブルは、一般にジャケットに囲まれる2本以上の光ファイバを含む。配線ケーブルは、光ファイバケーブルの一種であり、光信号を中央オフィスから建物、家庭、およびその他の場所に分配したり(すなわち、いわゆるFTTx)、無線ネットワークセルサイトに分配したりするために使用される。一般に、配線ケーブルは、その長さに沿ったさまざまな点(ミッドスパン)で分岐して、ファイバ数の少ないケーブルおよびドロップケーブルに接続する。
ルーズチューブ配線ケーブルでは、複数のファイバがサブユニットをサブジャケットやバッファチューブの中でグループ分けすることによってまたは、ファイバのグループを織り糸またはより糸でゆるく巻いて識別しやすくすることによって構成される。バッファチューブは、ケーブルジャケットと同様に、一般的に、ファイバを保護するのに役立つ比較的堅くて硬い材料で作られている。しかし、バッファチューブは一般に、ケーブルジャケットの熱膨張係数よりも低い熱膨張係数を有し、ケーブルジャケットの熱膨張および収縮の有害な影響からファイバを保護するのに役立つ。
配線ケーブルのファイバは、リボン化されていてもよい。光ファイバ「リボン」という用語は、その長さに沿って互いに結合された2本以上の平行な光ファイバをいう。一般にマトリックスと呼ばれる材料がファイバを接着する。リボン化は、マスフュージョンスプライシングの利点を提供する。「フラット」(「カプセル化」)とも呼ばれる)タイプの光ファイバリボンにおいて、ファイバは、リボンの長さ全体に沿ってマトリックス材料内に完全にまたは部分的にカプセル化されてもよい。従来のフラット光ファイバリボンの剛性は、ケーブルにおける高いファイバ充填密度を達成するための課題を提示する。フラットリボンは、ケーブルの他の欠点、例えば、応力にさらされる優先曲げ、およびコーナーファイバを有する。高ファイバ充填密度を達成し、フラットリボンの他の欠点のいくつかを回避するために、いわゆる「ローラブル」または「部分固着」光ファイバリボンが開発されている。ローラブルリボンまたは部分固着リボンにおいて、マトリックス材料は、ファイバに沿って間欠的に分配され、ファイバに平行な軸の周りに個々のリボンをロールアップするか、またはリボンをほぼ円筒形のファイバ束に圧縮するのに十分な柔軟性を提供する。
設置荷重規格を満たすために必要な高い引張強度を提供するためにファイバガラス―エポキシまたはアラミド―エポキシ複合材ロッドまたはソリッドスチールワイヤなどの半剛性補強部材をケーブル内の中央に配置することができる。バッファチューブは、中央補強部材の周囲に配列されてもよい。
別のタイプの光ファイバケーブルは、スロットコアとして知られている。スロットコアケーブルは、隣接するアーム間のスペースがリボンが保持されるスロットを規定するように、アームの半径方向アレイを有するプラスチック(例えばポリエチレン)コアを特徴とする。半剛性補強部材をコア内の中心に配置することができる。
設置荷重要件を満たすコンパクト高密度光ファイバ配線ケーブルを提供し、ミッドスパンのアクセスを容易にし、従来の配線ケーブルに勝る他の利点を提供するものは、以下に説明する方法で本発明によって対処され得る課題を提示する。
本発明は、光ファイバ配線ケーブルに関する。例示的な実施形態では、光ファイバケーブルは、ケーブルジャケットと、ケーブルジャケット内に中心に配された剛性引張補強部材と、剛性引張補強部材の周囲に配された複数の部分固着光ファイバリボンとを含むことができる。光ファイバケーブルは、バッファチューブを含まず、リボンに隣接する1つまたは複数のクッション層を含むことができる。例えば、クッション層は、リボンとケーブルジャケットとの間に配されてもよい。代替的に、または追加的に、クッション層は、リボンと剛性引張補強部材との間に配されてもよい。
他のケーブル、方法、特徴、および利点は、以下の図および詳細な説明を検討することにより、当業者にとって明らかになるだろう。このような追加のシステム、方法、特徴、および利点はこの説明に含まれており、明細書の範囲にあり、添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。
本発明は、以下の図を参照することにより、よりよく理解することができる。図面中の構成要素は、必ずしもスケール通りであるとは限らず、その代わりに、本発明の原理を明確に説明することに重きを置いている。
本発明の例示的な実施形態による光ファイバケーブルの斜視図である。 図1の光ファイバケーブルの断面図である。 ローラブルまたは部分固着光ファイバリボンの平面図である。
図1および図2(スケールなし)に示すように、本発明の図解的なまたは例示的な実施形態では、光ファイバケーブル100は、ケーブルジャケット102、剛性引張補強部材104、および2本以上の「ローラブル」(あるいは「部分固着」とも呼ばれる)リボン106を含む。例示の目的のために(図2)、光ファイバケーブル100は正確には10本の部分固着リボン106を有しているが、本開示によるケーブルは、任意の数のそのようなリボンを有してもよい。
図3に関して以下により詳細に説明するように、リボン106の各々は、個々の光ファイバ108(分かりやすくするために図1においては不図示)を含む。例示の目的(図2および図3)のために、各リボン106は、正確には12本の光ファイバ108を有しているが、他の実施形態では、そのようなリボンのそれぞれは、任意の数のそのようなファイバを有してもよい。したがって、図1~図3に図示される例示的な実施形態において、光ファイバケーブル100は正確には合計で120本の光ファイバ108を有する。光ファイバ108は、全体の直径が200μmまたは250μm等の規格サイズを有してもよい。
剛性引張補強部材104は、ケーブルジャケット102内の中央に配置され、すなわち、光ファイバケーブル100の長手方向軸にほぼ沿っている。剛性引張補強部材104は、例えば、ファイバガラス―エポキシまたはアラミド―エポキシ複合材ロッドまたはソリッドスチールワイヤから作られてもよい。剛性引張補強部材104は、光ファイバケーブル100の他の要素に対して硬く(すなわち、高い引張弾性率を有する)、したがって、光ファイバケーブル100に設置荷重規格を満たすために必要な引張補強を実質的に提供する。
リボン106は、剛性引張補強部材104の周囲に撚り合わされてもよい。撚り合わせは、「S―Z」タイプであってもよく、ここで、撚り方向は、時計回りと反時計回りとの間で交互になり、一定の撚り数の後に反転する。あるいは、撚り合わせは螺旋状であってもよい。剛性引張補強部材104に平行にリボン106を撚り合わせるのではなく、剛性引張補強部材104の周囲にリボン106を撚り合わせることにより、光ファイバケーブル100を従来のいくつかの(例えば中心チューブ)ケーブルよりも高い張力で引っ張ることができるとともに、所定の量のケーブル歪みについてファイバ歪みを低減できるという利点が得られる。また、これは、配線ケーブル用途でしばしば使用されるタイトスラックストレージコイル内の光ファイバを横断する曲げ歪を平均化することを可能にする。S―Z撚り合わせを有する撚りリボンはまた、S撚り断面とZ撚り断面との間の反転点に余分なリボン長を提供する利点を有し、これにより、配線ケーブルにおけるミッドスパンアクセスが容易になる。
いくつかの実施形態では、光ファイバケーブル100は、リボン106とケーブルジャケット102との間に少なくとも1つのクッション層110をさらに含んでもよい。クッション層110は、コーティング(すなわち、ケーブルジャケット102に接着されるか、または他の方法でしっかりと取り付けられる)であってもよく、チューブ(すなわち、ケーブルジャケット102内により緩く取り付けられている)であってもよく、またはリボン106の周囲に巻かれたテープの形態であってもよい。代替的に、または追加的に、光ファイバケーブル100は、リボン106と剛性引張補強部材104との間にクッション層112をさらに含んでもよい。クッション層112は、コーティング(すなわち、剛性引張補強部材104に接着されるか、または他の方法でしっかりと取り付けられる)であってもよく、チューブ(すなわち、剛性引張補強部材104の周囲により緩く取り付けられている)であってもよく、またはリボン106の周囲に巻かれたテープの形態であってもよい。クッション層110および112は、発泡体(化学的または物理的)であってもよい。
クッション層110および112は、リボン106を保護する働きをする。クッション層110および112は、マイクロベンディングまたはマクロベンディング損失を防止し、耐衝撃性を提供し、リボン106を適所に維持するのを助け得る。アウター層(個別には図示されていない)は、ファイバが表面に接近している設置プロセス中に設置者への「警告トラック」表示としての役割も果たすことができ、ファイバのニッキングを避けるためにストリッピングプロセス中に設置者がブレードの深さを設定するのを助けることができる。従って、クッション層110、112は、ケーブルジャケット102や剛性引張補強部材104が形成されている材料と比較して、比較的ソフトでフレキシブルな材料によって形成されていてもよい。例えば、クッション層110および112は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン酢酸ビニル(E―VA)コポリマー、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレンゴム、プロピレンゴム、および熱可塑性ウレタン(TPU)エラストマーを含む熱可塑性エラストマー(TPE)の1つまたは複数を含み得る。このような材料および他の適切な材料は、一般に、10~200MPaの範囲のヤング率および50未満のショアD硬度または95未満のショアA硬度のいずれかによって特徴付けられ得る。しかしながら、ファイバに残留物を残す傾向のある(例えば粘着性)材料は、適していない。
なお、光ファイバケーブル100は、リボン106を収容するためのバッファチューブまたは中心チューブを有さない。むしろ、例示的な実施形態に関して図1および図2に示されるように、リボン106は、クッション層110と112との間のスペース114に配される。リボン106は、クッション層110および112に隣接し、したがってそれらの間でクッションされる。クッション層110および112の弾性または低いヤング率は、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等から作られた従来のバッファチューブまたは中心チューブの剛性または高いヤング率と対比され得る。
代替的に、クッション層110および112は、テープの形態をとることができ、不織ポリエステル、不織ポリプロピレン、または直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン酢酸ビニル(E―VA)コポリマー、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレンゴム、プロピレンゴム、および熱可塑性ウレタン(TPU)エラストマーを含む熱可塑性エラストマー(TPE)の1つまたは複数を含む押出成形材料から形成されたテープを含み得る。テープは、発泡体(化学的または物理的)であってもよい。
クッション層110および112の一方または両方は、防水機能を提供する高吸水性ポリマー等の水膨潤性材料を含んでもよい。クッション層110および112の一方または両方は、金属水和物(例えば、マグネシウム二水和物、アルミニウム三水和物等)等の難燃性材料を含むことができる。水膨潤性および/または難燃性材料は、均質なクッション層110または112を提供するために、クッション層110および112が形成され得る上述の材料(例えば、LLDP、E―VA、PVC等)と配合され得る。あるいは、水膨潤性材料および/または難燃性材料はコーティングであってもよい。
結束糸116は、1つまたは複数のリボン106の束の周囲にねじられていてもよい(例えば、光ファイバケーブル100の長さまたは範囲に関してらせん状に)。結束糸116は、リボン106または2本以上のリボン106の束の識別を助けるためにカラーコードされてもよい。しかしながら、リボンおよびファイバに様々な形状、数字または文字を印刷するような、ファイバおよびリボンを識別する他の方法を使用することもできる。結束糸116は、水膨潤性材料を含み得る(例えば、コーティングされるか、染み込ませる)。図1および図2に示される実施形態において、結束糸116が各リボン106の周囲にねじられる(各リボン106の周囲に破線で一般的に示されるように)。それにもかかわらず、他の実施形態(不図示)では、1つまたは複数の結束糸が、2本以上のリボンの束の周囲に構成されてもよい。また、図示の実施形態では、結束糸116は、1つまたは複数のリボン106の束の周囲の束構造として機能するが、他の実施形態(不図示)では、このような束構造は、不織布または紙テープのような代替または追加の要素を含んでもよい(例えば、結束糸とリボンとの間に)。このような他の束構造は、水膨潤性材料を含むことができる。
スプライシングまたは他のミッドスパンアクセスのためにケーブルジャケット102の一部を取り外すことを補助するために1つまたは複数のリップコード118をケーブルジャケット102の下に設けてもよい。また、リボン106は、いずれのバッファチューブまたは中央チューブ内にも含まれないので、本開示によるケーブルは、リボン106へのミッドスパンアクセスを容易にすることを含む利点を提供する。
リボン106の各々の例示的な構造を図3に示す。リボン106は、一般にマトリックス材料120と呼ばれる接着剤のパッチを用いてその長さに沿って断続的に互いに接合された2本以上の光ファイバ108を含む。図3に示されるマトリックス材料120のパターンまたは本明細書に記載されるリボン106の他の特性は、例としてのみ意図され、当業者は、他のタイプのローラブルまたは部分固着光ファイバリボンが適切であることを認識するであろう。
当業者によってよく理解されるように、リボン106は、光ファイバ108が互いに平行に配列された状態でフラットに配置されたときに、図3に示すリボン形状を有し、光ファイバ108はまた、コンパクトな束またはほぼ円筒形状にロールインするか、またはそうでなければおおよそ円筒形状であると仮定することができる。すなわち、マトリックス材料120の連続的ではなく間欠的な分布は、リボン106に、ファイバに実質的に平行な軸の周りに巻かれるのに十分な柔軟性を与える。「ローラブル」および「部分固着」という用語は、光ファイバリボンのコンテキストにおいて当業者に理解され、具体的には、マトリックス材料120の連続的分布ではなく間欠的分布によって提供される、この特性を有するリボンを指す。「ローラブル」リボンは、マトリックス材料がファイバの長さに沿って連続的に分配される、当技術分野で一般に「フラット」または「カプセル化」リボンと呼ばれるものと対比することができる。フラットリボンでは、ファイバはマトリックス材料内に完全にカプセル化され得る。カプセル化光ファイバリボンの剛性は、ケーブルにおける高いファイバ充填密度を達成するための課題を提示する。ローラブルリボンの開発は、ケーブル内のより高いファイバ充填密度をもたらした。
ローラブルまたは部分固着リボン106の形態を含む光ファイバ108を含むことで、バッファチューブまたは中心チューブがないことと組み合わせて、高い充填密度を促進する。本開示の目的のために、充填密度は、光ファイバ108の総断面積とケーブルジャケット102内部の断面積との比として定義される。また、上述のように、バッファチューブまたは中央チューブがないことにより、リボン106へのミッドスパンアクセスが容易になる。
本発明の1つまたは複数の例示的または例示的な実施形態は、上述されている。しかしながら、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義され、記載された特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。

Claims (5)

  1. ケーブルジャケットと、
    前記ケーブルジャケット内の中心に配される剛性引張補強部材と、
    前記剛性引張補強部材の周囲に配される複数の部分固着光ファイバリボンとを備える光ファイバケーブルであって、
    前記光ファイバケーブルは、バッファチューブを含まず、
    前記複数の部分固着光ファイバリボンと前記ケーブルジャケットとの間にある10~200MPaの範囲のヤング率をもつ第1のクッション層を含む、少なくとも1つのクッション層を含み、
    前記少なくとも1つのクッション層はさらに、前記複数の部分固着光ファイバリボンと前記剛性引張補強部材との間にあり、前記複数の部分固着光ファイバリボンと前記剛性引張補強部材とに直接接触する、10~200MPaの範囲のヤング率をもつ第2のクッション層とを備え、
    前記複数の部分固着光ファイバリボンは、前記第1のクッション層と前記第2のクッション層との間のスペースに保持されることを特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 前記複数の部分固着光ファイバリボンは、前記剛性引張補強部材の周囲に撚り合わされることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
  3. 前記複数の部分固着光ファイバリボンの少なくとも1つは、糸によって束ねられることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
  4. 前記少なくとも1つのクッション層は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDP)、エチレン酢酸ビニル(E―VA)コポリマー、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレンゴム、プロピレンゴム、および熱可塑性エラストマー(TPE)のうちの1つまたは複数を含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
  5. 前記少なくとも1つのクッション層は、水膨潤性材料を含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
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