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JP7268749B2 - 無線通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う無線通信システムに関する。
一般的な無線通信において、アナログの受信信号が小さ過ぎる場合はディジタル信号に変換するときの量子化誤差に信号が埋もれてしまい、逆にアナログの受信信号が大き過ぎる場合はディジタル信号に変換するときに信号が飽和してしまうという問題があるため、受信信号の電力密度を調整するための利得制御が行われている。
特に帯域分割合成伝送を行う場合、送信装置は、送信信号のスペクトラムを周波数軸上で複数のサブスペクトラムに帯域分割し、各々のサブスペクトラムを異なる周波数に配置して送信し、受信装置は、受信する複数のサブスペクトラムを周波数軸上で元の周波数位置に戻した後で帯域合成するため、サブスペクトラム間の電力密度の調整が不可欠である。例えば帯域分割合成伝送では、回線品質が劣化しないように受信信号の隣接するサブスペクトラムの電力密度が同じであるという前提条件で帯域合成を行うことが原則であるため、受信装置側で帯域合成する前の隣接するサブスペクトラムの電力密度が一定になる(電力密度のばらつきが所定の範囲内に収まる(好ましくは同一になる))ように制御する必要がある。このため、通常の受信装置は、受信信号の複数のサブスペクトラムの電力密度を一定にするための受信利得の制御装置を備えている(例えば、非特許文献1参照)。
山下他,"衛星中継器コグニティブ利用のためのスペクトラム分解伝送アダプタ",電子情報通信学会 信学技報,vol.117,no.261,SAT2017-54,pp.115-120,2017年10月.
帯域分割合成伝送では、送信装置において、帯域分割フィルタにより帯域分割されたサブスペクトラムの信号が周波数シフタにより予め決められた周波数に配置されて送信される。ここで、帯域分割された信号が分割信号Aと分割信号Bである場合、分割信号Aと分割信号Bの信号は同じ電力密度で分割されるが、送信装置と受信装置との間に周波数特性が平坦ではない衛星中継器が存在する場合、送信装置側で同じ電力密度で送信された分割信号Aと分割信号Bとが受信装置側で受信されるときには、分割信号Aと分割信号Bとの間に電力密度差が生じる。例えば、同一の衛星中継器内では複数の信号が同じアナログ装置を経由するため分割信号間に大きな電力密度差は生じにくいが、レベルダイヤが異なる複数の衛星中継器に複数の分割信号が分散して中継される場合、受信装置側で受信される分割信号間に大きな電力密度差が生じることがある。なお、衛星中継器だけでなく、同様のケースは、他の様々な通信システムにおいても多く存在する。
このようにサブスペクトラム間で大きな電力密度差がある状態において、受信装置の雑音が受信信号に重畳されると、分割信号毎のC/N比(Carrier to Noise ratio)が大きく異なるという問題が生じる。
そこで、従来技術では、各サブスペクトラムの信号の通過帯域に相当する電力密度(例えば電力密度の平均値)を受信装置側で計算し、各サブスペクトラムの受信信号の電力密度がその平均値になるように各々のサブスペクトラムの信号の受信利得を調整が行われている。これにより、複数のサブスペクトラムの電力密度が一定となり、原理的には受信信号の特性が劣化することなく複数のサブスペクトラムの信号の帯域合成が可能となる。
ところが、従来技術の受信装置に具備されている受信利得を調整する機能が動作すると、受信する複数のサブスペクトラムのうち電力密度の小さい分割信号(例えば分割信号A)には大きなゲインが乗じられる。このとき、分割信号Aに重畳される雑音にも同様に大きなゲインが乗じられ、分割信号Aに重畳されている雑音電力の絶対値が増加する。一方、受信する複数のサブスペクトラムのうち電力密度の小さい分割信号(例えば分割信号B)は、分割信号Aに比べて大きな電力であるため、大きなゲインが乗じられることはなく、信号と雑音の電力密度はわずかに変化する程度で済み、分割信号Bに重畳される雑音電力の絶対値は、受信利得の制御が行われてもほぼ変わらない。
このように、分割信号毎のC/N比が大きく異なる状態で帯域合成が行われると、受信信号の一部の帯域には小さな雑音電力が重畳され、同じ受信信号の他の帯域には大きな雑音電力が重畳されることになり、信号品質が劣化するという問題が生じる。
本発明では、送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う無線通信システムにおいて、複数のサブスペクトラムの受信信号の電力密度が一定になるように送信装置から送信される各サブスペクトラムの送信電力密度を制御することにより、信号品質の劣化を回避することができる無線通信システムを提供することを目的とする。
本発明は、送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う送信装置と受信装置とを有する無線通信システムにおいて、前記送信装置は、送信信号を複数のサブスペクトラムに帯域分割する帯域分割部と、前記受信装置からフィードバックされる前記サブスペクトラム毎の電力密度に関する情報に基づいて、前記受信装置側における前記複数のサブスペクトラムの受信信号の電力密度が一定になるように、複数の前記サブスペクトラムの送信信号の前記サブスペクトラム毎の送信利得を制御する送信利得制御部とを備え、前記受信装置は、前記送信装置から受信する複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の電力密度を検出する受信電力密度検出部と、複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報を前記送信装置にフィードバックするフィードバック部と、複数の前記サブスペクトラムの受信信号を帯域合成する帯域合成部とを備え、前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報は、前記サブスペクトラム毎の電力密度の平均値であることを特徴とする。
また、本発明は、送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う送信装置と受信装置とを有する無線通信システムにおいて、前記送信装置は、送信信号を複数のサブスペクトラムに帯域分割する帯域分割部と、前記受信装置からフィードバックされる前記サブスペクトラム毎の電力密度に関する情報に基づいて、前記受信装置側における前記複数のサブスペクトラムの受信信号の電力密度が一定になるように、複数の前記サブスペクトラムの送信信号の前記サブスペクトラム毎の送信利得を制御する送信利得制御部とを備え、前記受信装置は、前記送信装置から受信する複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の電力密度を検出する受信電力密度検出部と、複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報を前記送信装置にフィードバックするフィードバック部と、複数の前記サブスペクトラムの受信信号を帯域合成する帯域合成部とを備え、前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報は、前記サブスペクトラム毎の中心周波数の受信電力の情報であることを特徴とする。
また、本発明は、送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う送信装置と中継装置と受信装置とを有する無線通信システムにおいて、前記送信装置は、送信信号を複数のサブスペクトラムに帯域分割する帯域分割部を備え、前記中継装置は、前記受信装置からフィードバックされる前記サブスペクトラム毎の電力密度に関する情報に基づいて、前記受信装置側における前記複数のサブスペクトラムの電力密度が一定になるように、前記送信装置から受信する複数の前記サブスペクトラムの信号を前記受信装置に送信するときの前記サブスペクトラム毎の送信利得を制御する送信利得制御部を備え、前記受信装置は、前記送信装置から受信する複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の電力密度を検出する受信電力密度検出部と、複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報を前記中継装置にフィードバックするフィードバック部と、複数の前記サブスペクトラムの受信信号を帯域合成する帯域合成部とを備え、前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報は、前記サブスペクトラム毎の電力密度の平均値であることを特徴とする。
また、本発明は、送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う送信装置と中継装置と受信装置とを有する無線通信システムにおいて、前記送信装置は、送信信号を複数のサブスペクトラムに帯域分割する帯域分割部を備え、前記中継装置は、前記受信装置からフィードバックされる前記サブスペクトラム毎の電力密度に関する情報に基づいて、前記受信装置側における前記複数のサブスペクトラムの電力密度が一定になるように、前記送信装置から受信する複数の前記サブスペクトラムの信号を前記受信装置に送信するときの前記サブスペクトラム毎の送信利得を制御する送信利得制御部を備え、前記受信装置は、前記送信装置から受信する複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の電力密度を検出する受信電力密度検出部と、複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報を前記中継装置にフィードバックするフィードバック部と、複数の前記サブスペクトラムの受信信号を帯域合成する帯域合成部とを備え、前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報は、前記サブスペクトラム毎の中心周波数の受信電力の情報であることを特徴とする。
本発明に係る無線通信システムは、送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う無線通信システムにおいて、複数のサブスペクトラムの受信信号の電力密度が一定になるように送信装置から送信される各サブスペクトラムの送信電力密度を制御することにより、信号品質の劣化を回避することができる。
本実施形態に係る無線通信システムの構成例(1)を示す図である。 本実施形態に係る構成例(2)の無線通信システムを示す図である。 比較例の無線通信システムの構成例を示す図である。 図3の比較例の送信装置におけるS71、S72およびS73のスペクトラムの一例を示す図である。 図3の比較例の受信装置におけるS74、S75およびS76のスペクトラムの一例を示す図である。 比較例の無線通信システムにおける受信雑音の一例を示す図である。 構成例(1)および構成例(2)における各部のスペクトラムの一例を示す図である。 構成例(1)および構成例(2)における各部のスペクトラムの一例を示す図である。 受信装置から送信装置(または中継装置)にフィードバックされる電力密度の情報の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係る無線通信システムの実施形態について説明する。
[構成例(1)]
図1は、本実施形態に係る無線通信システム100の構成例(1)を示す。図1において、無線通信システム100は、送信装置101と受信装置102との間で帯域分割合成伝送を行う。送信装置101は、ユーザ信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して送信し、受信装置102は、受信する複数のサブスペクトラムを帯域合成してユーザ信号を復元する。なお、送信装置101および受信装置102は、例えば通信衛星など周波数特性が平坦ではない中継器を経由して通信を行うため、送信装置101側で同じ電力密度で送信された複数のサブスペクトラムの信号が受信装置102側で受信されるときには、受信信号の複数のサブスペクトラム間に電力密度差が生じる。そこで、本実施形態に係る無線通信システム100は、受信装置102で受信される複数のサブスペクトラムの電力密度が一定になるように制御する機能を有している。
以下、送信装置101および受信装置102の構成について詳しく説明する。
図1において、送信装置101は、帯域分割部201、送信利得制御部202、送信部203および受信部204を有する。
帯域分割部201は、入力信号を周波数軸上で分割する。例えば帯域分割部201は、受信装置102に送信するユーザ信号を入力し、ユーザ信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割する。なお、帯域分割は、例えば帯域分割フィルタにより行われる。或いは、離散フーリエ変換および逆離散フーリエ変換を行って、周波数領域で帯域分割してもよい。ここで、本実施形態では、帯域分割部201は、帯域分割した複数のサブスペクトラムの信号を異なる周波数にシフトする周波数シフタの機能を有する。そして、帯域分割部201は、周波数シフトした複数のサブスペクトラムの信号を送信利得制御部202に出力する。
送信利得制御部202は、受信装置102からフィードバックされる受信信号の電力密度の情報に基づき、帯域分割された複数のサブスペクトラムの信号レベルが一定になるように、サブスペクトラム単位で利得制御を行う。
送信部203は、送信利得制御部202が出力する送信信号をアンテナから送信する機能を有する。
受信部204は、受信装置102から送信された信号を受信アンテナで受信して復調し、復調した情報(例えば上述の電力密度の情報)を送信利得制御部202に出力する。なお、復調機能は、受信部204側ではなく送信利得制御部202側に設けてもよい。
一方、図1において、受信装置102は、受信部300、受信利得制御部301、帯域合成部302、受信電力密度検出部303、フィードバック部304および送信部305を有する。
受信部300は、送信装置101から送信された信号を受信アンテナで受信してアンテナ増幅器で増幅した受信信号を受信利得制御部301および受信電力密度検出部303に出力する。
受信利得制御部301は、受信部300が出力する受信信号の複数のサブスペクトラムの各々のサブスペクトラムの受信利得を受信電力密度検出部303から出力される情報に基づいて制御する。ここで、受信電力密度検出部303から出力される情報は、受信信号の複数のサブスペクトラムの各サブスペクトラムのレベルに関する情報であり、本実施形態では、例えば複数のサブスペクトラムの各サブスペクトラムの電力密度に関する情報である。そして、受信利得制御部301は、受信信号に含まれる複数のサブスペクトラムの電力密度が一定になるように各々のサブスペクトラムの信号の受信利得を制御する。ここで、本実施形態では、送信装置101側の送信利得制御部202は、受信装置102における受信信号の複数のサブスペクトラムの電力密度が一定になるように、送信信号の複数のサブスペクトラムの各サブスペクトラムの信号の送信利得を制御しているので、受信利得制御部301に入力される複数のサブスペクトラム間の受信信号の電力密度の差は小さい。なお、通信開始時において、送信装置101側で送信利得の制御が行われていないときは、従来と同様に複数のサブスペクトラム間の電力密度差は大きいが、フィードバック部304によりサブスペクトラム毎の受信信号の電力密度の情報が送信装置101側にフィードバックされ、送信利得の制御が開始されると複数のサブスペクトラム間の電力密度差は小さくなる。
帯域合成部302は、受信利得制御部301から出力される複数のサブスペクトラムの信号を再び合成し、合成されたユーザ信号を出力する。なお、帯域合成は、例えば帯域合成フィルタにより行われる。或いは、離散フーリエ変換および逆離散フーリエ変換を行って、周波数領域で帯域合成してもよい。ここで、本実施形態では、帯域合成部302は、送信装置101側で異なる周波数にシフトされた帯域分割後の複数のサブスペクトラムを元に周波数にシフトする周波数シフタの機能を有する。そして、帯域合成部302は、元の周波数に周波数シフトされた複数のサブスペクトラムの信号を帯域合成する。
受信電力密度検出部303は、受信部300が出力する受信信号の複数のサブスペクトラムの各々のサブスペクトラムについて電力密度(例えばサブスペクトラム毎の電力密度の平均値)を検出する。そして、受信電力密度検出部303は、各サブスペクトラムの電力密度の情報をフィードバック部304に出力するとともに、受信利得制御部301にも出力する。なお、本実施形態ではサブスペクトラム毎の電力密度の平均値としたが、電力密度の平均値以外(例えば中心周波数の受信電力など)の情報などサブスペクトラム毎の受信信号のレベルを表す情報であってもよい。
フィードバック部304は、受信電力密度検出部303から出力される各サブスペクトラムの電力密度の情報を送信部305から送信装置101側に送信する。
送信部305は、フィードバック部304が出力する電力密度の情報を変調してアンテナから送信装置101に送信する。なお、電力密度の情報を変調する機能は、送信部305側ではなくフィードバック部304側に設けてもよい。この場合、フィードバック部304は、電力密度の情報を変調し、送信部305は、フィードバック部304が出力する変調された電力密度の情報をアンテナから送信装置101側に送信する。ここで、フィードバック部304が送信する電力密度の情報は、例えば通常の上りリンク(受信装置102から送信装置101へ情報転送するためのリンク)で送信される信号に重畳あるいは多重して送信してもよい。
このように、本実施形態に係る構成例(1)の無線通信システム100は、送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う場合に、受信装置102からフィードバックされる各サブスペクトラムの電力密度の情報に基づいて、複数のサブスペクトラムの受信信号の電力密度が一定になるように送信装置101から送信される各サブスペクトラムの送信電力密度を制御することにより、信号品質の劣化を回避することができる。
なお、原理的には完全に送信装置101側の送信利得制御部202が受信装置102側における受信信号の複数のサブスペクトラムの電力密度が一定になるように制御できれば、受信利得制御部301は不要となるが、実際には送信装置101と受信装置102との間は通信衛星を経由するため長遅延であることと、送信利得制御部202が行う制御において、例えば1dBステップ等の量子化誤差が含まれるため、完全に送信利得制御部202だけで受信装置102側における受信信号の複数のサブスペクトラムの電力密度を一定にすることは難しい。そこで、本実施形態では、送信利得制御部202が送信信号の複数のサブスペクトラムの電力密度の制御を施すとともに、受信利得制御部301が受信信号の複数のサブスペクトラム間においても小さな電力密度差を含むことを想定し、受信利得制御部301により受信利得の制御を行う構成としている。
ただし、本実施形態に係る無線通信システム100は、図1の構成に限定されるものではなく、ある程度の信号品質の劣化を許容するのであれば、受信利得制御部301を設けずに受信信号を直接、帯域合成部302に入力する構成にしても構わない。この場合でも、受信利得制御部301のみで複数のサブスペクトラムの電力密度を一定にする制御を行う場合に比べて信号品質の劣化を回避することができる。
[構成例(2)]
図2は、本実施形態に係る構成例(2)の無線通信システム100aを示す。図2において、無線通信システム100aは、送信装置101aと受信装置102と中継装置103とを有する。送信装置101aはユーザ信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して通信衛星などの中継装置103に送信し、中継装置103は送信装置101aから受信する複数のサブスペクトラムの信号を受信装置102に送信し、受信装置102は中継装置103から受信する複数のサブスペクトラムの信号を帯域合成してユーザ信号を復元する帯域分割合成伝送を行う。なお、中継装置103は、例えば通信衛星など周波数特性が平坦ではない中継器であるため、送信装置101a側で同じ電力密度で送信された複数のサブスペクトラムの信号が受信装置102側で受信されるときには、複数のサブスペクトラム間に電力密度差が生じる。そこで、本実施形態に係る無線通信システム100aは、受信装置102側における複数のサブスペクトラムの受信信号の電力密度が一定になるように制御する機能を有している。
以下、送信装置101a、中継装置103および受信装置102の構成について詳しく説明する。なお、図2において、図1と同符号のブロックは、図1の構成例(1)のブロックと同様に動作する。
図2において、送信装置101aは、帯域分割部201および送信部210を有する。帯域分割部201は、図1の構成例(1)で説明した同符号の帯域分割部201と同様に動作し、ユーザ信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割する。ここで、構成例(1)と同様に、帯域分割部201は、帯域分割した複数のサブスペクトラムを異なる周波数にシフトする周波数シフタの機能を有する。そして、帯域分割部201は、周波数シフトした複数のサブスペクトラムの信号を送信部210に出力する。送信部210は、構成例(1)の送信部203と同様の機能を有し、帯域分割部201が出力する信号をアンテナから送信する。
このようにして、構成例(2)の送信装置101aは、ユーザ信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して中継装置103に送信する。
次に、図2において、中継装置103は、送信利得制御部202a、受信部211、送信部212および受信部213を有する。
送信利得制御部202aは、構成例(1)の送信利得制御部202と同様に、受信装置102からフィードバックされる電力密度の情報に基づき、帯域分割された複数のサブスペクトラムの電力密度が一定になるように、サブスペクトラム単位で利得制御を行う。
受信部211は、送信装置101aから送信された信号を受信アンテナで受信信号に変換して送信利得制御部202aに出力する。
送信部212は、構成例(1)の送信部203と同様に、送信利得制御部202aが出力する送信信号をアンテナから受信装置102に送信する。
受信部213は、構成例(1)の受信部204と同様に、受信装置102から送信された信号を受信アンテナで受信信号に変換して復調し、復調した情報(例えば電力密度の情報)を送信利得制御部202aに出力する。なお、復調機能は、受信部213側ではなく送信利得制御部202a側に設けてもよい。
このように、中継装置103は、送信装置101から送信される複数のサブスペクトラムの信号を受信して受信装置102へ中継するときに、受信装置102における受信信号の複数のサブスペクトラムの電力密度が一定になるように送信装置101から受信するサブスペクトラム毎の受信装置102への送信利得を制御する。
次に、図2において、受信装置102は、図1の構成例(1)の受信装置102と同様に、受信部300、受信利得制御部301、帯域合成部302、受信電力密度検出部303、フィードバック部304および送信部305を有する。なお、受信装置102の各部の動作は、構成例(1)と同じなので重複する説明は省略するが、受信部300が中継装置103から信号を受信することと、フィードバック部304が電力密度の情報を中継装置103にフィードバックすることが構成例(1)と異なる。
このように、受信装置102は、中継装置103から受信する複数のサブスペクトラムのサブスペクトラム毎の電力密度を検出して、検出した電力密度の情報を中継装置103にフィードバックする。
なお、本実施形態に係る構成例(2)の無線通信システム100aは、図2の構成に限定されるものではなく、また構成例(1)で説明したように、ある程度の信号品質の劣化を許容するのであれば、受信利得制御部301を設けずに受信信号を直接、帯域合成部302に入力する構成にしても構わない。
このように、本実施形態に係る構成例(2)の無線通信システム100aは、送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う場合に、中継装置103が受信装置102からフィードバックされるサブスペクトラム毎の電力密度の情報に基づいて、送信装置101aから受信する複数のサブスペクトラムの電力密度が一定になるように制御して受信装置102へ送信することにより、通信衛星など周波数特性が平坦ではない中継器で中継する場合の信号品質の劣化を回避することができる。
[比較例の無線通信システム700]
図3は、比較例の無線通信システム700の構成例を示す。図3において、無線通信システム700は、送信装置701および受信装置702を有する。ここで、比較例の無線通信システム700は、先に説明した本実施形態に係る構成例(1)の無線通信システム100に対応する構成であるが、構成例(2)のように送信装置701と受信装置702との間に中継装置を有してもよい。なお、比較例での中継装置は、送信装置701の送信信号をそのまま中継して受信装置702へ送信するだけである。
図3において、送信装置701は、帯域分割部801および送信部802を有する。帯域分割部801は、構成例(1)および構成例(2)の帯域分割部201と同様に動作し、ユーザ信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割し、各サブスペクトラムを異なる周波数にシフトする機能を有する。送信部802は、構成例(2)の送信部210と同様に、帯域分割部801が出力する信号をアンテナから送信する。
図3において、受信装置702は、受信部900、受信利得制御部901、帯域合成部902および受信電力密度検出部903を有する。
受信部900は、送信装置701から送信された信号を受信アンテナで受信信号に変換して受信利得制御部901および受信電力密度検出部903に出力する。
受信利得制御部901は、受信部900が出力する受信信号の複数のサブスペクトラムのサブスペクトラム毎の受信利得を受信電力密度検出部903から出力される情報に基づいて、複数のサブスペクトラムの電力密度が一定になるように各々のサブスペクトラムの信号の受信利得を制御する。ここで、受信電力密度検出部903から出力される情報は、例えば複数のサブスペクトラムのサブスペクトラム毎の電力密度に関する情報である。
帯域合成部902は、受信利得制御部901から出力される複数のサブスペクトラムの信号を再び合成し、合成されたユーザ信号を出力する。ここで、帯域合成部902は、送信装置701側で異なる周波数にシフトされた帯域分割後の複数のサブスペクトラムの信号を元に周波数にシフトする周波数シフタの機能を有する。そして、帯域合成部902は、元の周波数に周波数シフトされた複数のサブスペクトラムの信号を帯域合成する。
受信電力密度検出部903は、受信部900が出力する受信信号の複数のサブスペクトラムのサブスペクトラム毎の電力密度を検出する。そして、受信電力密度検出部903は、サブスペクトラム毎の電力密度の情報を受信利得制御部901に出力する。
このように、比較例の無線通信システム700は、送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う場合に、受信装置702側で検出されるサブスペクトラム毎の電力密度の情報に基づいて、複数のサブスペクトラムの受信信号の電力密度が一定になるようにサブスペクトラム毎の受信利得を制御する。
[比較例のスペクトラムの一例]
次に、図3の比較例で説明した無線通信システム700の各部のスペクトラムの一例について説明する。
図4は、図3の比較例の送信装置701におけるS71、S72およびS73のスペクトラムの一例を示す。図4において、(S71)は、送信装置701に入力される帯域分割前のユーザ信号のスペクトラムを示す。ここで、帯域分割部801は、帯域分割フィルタAおよび帯域分割フィルタBにより、ユーザ信号のスペクトラムを分割信号Aおよび分割信号Bの2つのスペクトラムに帯域分割する。
図4において、(S72)は、帯域分割フィルタAおよび帯域分割フィルタBにより、ユーザ信号のスペクトラムが分割信号Aおよび分割信号Bの2つのスペクトラムに帯域分割された状態を示す。また、(S73)は、帯域分割部801により帯域分割された(S72)の分割信号Aおよび分割信号Bを異なる周波数にシフトしたときのスペクトラムを示し、当該スペクトラムの送信信号が送信部802から受信装置702に送信される。
図5は、図3の比較例の受信装置702におけるS74、S75およびS76のスペクトラムの一例を示す。図5において、(S74)は、受信装置702の受信部900が出力する受信信号のスペクトラムを示す。ここで、送信装置701および受信装置702は、例えば衛星中継器など周波数特性が平坦ではない中継器を経由して通信を行うため、図4の(S73)に示すように同じ電力密度で送信された分割信号Aと分割信号Bとが受信装置702で受信されるときには、図5の(S74)に示すように、分割信号Aと分割信号Bとの間に電力密度差が生じることがある。このため、比較例の無線通信システム700では、受信装置702側で分割信号Aと分割信号Bとの電力密度が一定になるように、受信利得制御部901は、図5の(S75)に示すように、分割信号Aおよび分割信号Bの受信利得の制御を行う。そして、帯域合成部902は、電力密度が同じになるように制御された分割信号Aおよび分割信号Bを入力して、送信装置701の帯域分割部801で異なる周波数にシフトする前の元の周波数の位置に戻した後、図5の(S76)に示すように、帯域合成フィルタAおよび帯域合成フィルタBにより、分割信号Aおよび分割信号Bを同じ電力密度の信号として合成する。
このようにして、比較例の無線通信システム700では、複数のサブスペクトラムの受信信号に電力密度差がある場合、受信利得制御部901により複数のサブスペクトラムの電力密度が一定になるように制御して帯域合成を行い、送信装置701が送信する図4の(S71)の帯域分割前のユーザ信号が復元される。
ところが、図3に示した受信装置702の受信部900のアンテナ増幅器により受信雑音が重畳されるので、受信利得制御部901が受信信号の利得制御を行った場合、分割信号Aに重畳された雑音と分割信号Bに重畳された雑音との雑音電力が異なるという問題が生じる。
図6は、比較例の無線通信システム700における受信雑音の一例を示す。なお、図6の(S74a)のスペクトラムは図5の(S74)のスペクトラムに受信雑音が重畳された状態、図6の(S75a)のスペクトラムは図5の(S75)のスペクトラムに受信雑音が重畳された状態、図6の(S76a)のスペクトラムは図5の(S76)のスペクトラムに受信雑音が重畳された状態、をそれぞれ示す。
図6の(S74a)のスペクトラムにおいて、受信装置702の受信部900が出力する受信信号には、受信部900のアンテナ増幅器などによる受信雑音が重畳されている。ここで、受信部900が出力する受信信号において、分割信号Bよりも電力密度の小さい分割信号Aの受信雑音のレベルと分割信号Aよりも電力密度の大きい分割信号Bの受信雑音のレベルは同じである。そして、図5で説明したように、受信利得制御部901により、分割信号Aおよび分割信号Bの電力密度が一定になるように各々の分割信号の受信利得の制御が行われる。
図6の(S75a)は、受信利得制御部901による利得制御後のスペクトラムである。図6の(S75a)のスペクトラムにおいて、分割信号Bよりも電力密度の小さい分割信号Aは、増幅されるので受信雑音も大きくなり、逆に分割信号Aよりも電力密度の大きい分割信号Bは、減衰されるので受信雑音も小さくなる。このように、受信利得制御部901が利得制御後の分割信号Aに含まれる受信雑音と分割信号Bに含まれる受信雑音との間にレベル差が生じ、レベル差が生じた状態で帯域合成部902が分割信号Aおよび分割信号Bの帯域合成を行うことになる。
図6の(S76a)は、レベル差が生じた状態で帯域合成部902が帯域合成フィルタAおよび帯域合成フィルタBにより、分割信号Aおよび分割信号Bを帯域合成したスペクトラムを示す。図6の(S76a)において、帯域合成フィルタAにより合成された分割信号Aの帯域に重畳された雑音電力は、帯域合成フィルタBにより合成された分割信号Bの帯域に重畳された雑音電力よりも大きい。
このように、分割信号毎のC/N比が大きく異なる状態で帯域合成が行われると、一部の受信信号の帯域には小さな雑音電力が重畳され、他の受信信号の帯域には大きな雑音電力が重畳されることになり、信号品質が劣化するという問題が生じる。
[本実施形態のスペクトラムの一例]
次に、図1の構成例(1)で説明した無線通信システム100および図2の構成例(2)で説明した無線通信システム100aの各部のスペクトラムの一例について説明する。
図7は、構成例(1)および構成例(2)における各部のスペクトラムの一例を示す。
図7において、(S11)は、送信装置101(または送信装置101a)が入力する分割前のユーザ信号のスペクトラムを示す。ここで、帯域分割部201は、帯域分割フィルタAおよび帯域分割フィルタBにより、ユーザ信号のスペクトラムを分割信号Aおよび分割信号Bの2つのスペクトラムに帯域分割する。なお、先に説明した比較例および本実施形態では、分割信号Aと分割信号Bの2つのサブスペクトラムに帯域分割する場合について説明するが、3つ以上の複数のサブスペクトラムに分割する場合でも同様である。
図7において、(S12)は、帯域分割フィルタAおよび帯域分割フィルタBにより、ユーザ信号のスペクトラムが分割信号Aおよび分割信号Bの2つのスペクトラムに帯域分割された状態を示す。また、(S13)は、帯域分割部201により帯域分割された(S12)の分割信号Aおよび分割信号Bを異なる周波数にシフトしたときのスペクトラムを示す。さらに、(S14)は、受信装置102からフィードバックされる電力密度の情報に基づいて送信利得制御部202(または送信利得制御部202a)により送信利得が制御された分割信号Aおよび分割信号Bのスペクトラムを示す。ここで、送信利得制御部202(または送信利得制御部202a)は、受信装置102からフィードバックされる分割信号Aの受信電力密度が分割信号Bの受信電力密度よりも小さいので、受信電力密度が一定になるように、分割信号Aの送信利得を制御して送信電力密度を大きくし、逆に分割信号Bの送信利得を制御して送信電力密度を小さくする。これにより、送信利得制御部202(または送信利得制御部202a)に入力される分割信号Aおよび分割信号Bのスペクトラム(S13)は、スペクトラム(S14)のように調整されて送信利得制御部202(または送信利得制御部202a)から出力され、調整後の分割信号Aおよび分割信号Bが送信部203から受信装置102に送信される。
図8は、構成例(1)および構成例(2)における各部のスペクトラムの一例を示す。図8において、(S15)は、受信装置102の受信部300が出力する受信信号のスペクトラムを示す。ここで、受信装置102の受信信号は、例えば衛星中継器など周波数特性が平坦ではない中継器を経由して通信を行うため、比較例の図5の(S74)に示すように分割信号Aと分割信号Bとの間に電力密度差が生じるが、本実施形態では、受信装置102で受信される分割信号Aと分割信号Bとの間の電力密度差が無くなるように送信装置101(または中継装置103)が送信利得を制御するので、図8の(S15)に示すように、分割信号Aと分割信号Bとの間の電力密度差は殆ど生じていない。
図8の(S15a)に示すスペクトラムは、(S15)の信号に受信部300のアンテナ増幅器などにより受信雑音が重畳された状態を示す。そして、受信利得制御部301は、受信装置102側で受信される分割信号Aと分割信号Bとの電力密度が一定になるように、受信部300から出力される分割信号Aおよび分割信号Bの受信利得の制御を行う。ここで、本実施形態に係る構成例(1)および構成例(2)では、受信装置102側で受信される分割信号Aと分割信号Bとの電力密度が一定になるように、送信装置101または中継装置103が送信利得を制御して送信しているので、受信利得制御部301により受信利得が制御されなくても、図8の(S16)に示すように分割信号Aに重畳された雑音と分割信号Bに重畳された雑音との間にレベル差が殆ど生じないので、帯域合成部302は、同等の雑音が重畳された同じ電力密度の分割信号Aおよび分割信号Bの帯域合成を行うことができる。図8の(S17)は、帯域合成部302が帯域合成フィルタAおよび帯域合成フィルタBにより、分割信号Aおよび分割信号Bを帯域合成したスペクトラムを示す。図8の(S17)において、帯域合成フィルタAにより合成された分割信号Aの帯域に重畳された雑音電力と帯域合成フィルタBにより合成された分割信号Bの帯域に重畳された雑音電力とは、同等のレベルであり、C/N比も同等である。このように、本実施形態に係る構成例(1)の無線通信システム100および構成例(2)の無線通信システム100aは、比較例の無線通信システム700のように分割信号毎のC/N比が大きく異なる状態で帯域合成が行われることが無いので、信号品質の劣化を回避することができる。
図9は、受信装置102から送信装置101(または中継装置103)にフィードバックされる電力密度の情報の一例を示す。図9において、(S73)、(S73)、(S73)および(S73)の各スペクトラムは、図4から図8で説明した同符号のスペクトラムに対応する。送信利得制御部202(または送信利得制御部202a)が分割信号Aおよび分割信号Bの送信利得の制御を行わない場合、先に説明したように、受信装置102の受信部300が受信して出力する分割信号Aと分割信号Bとの間には、図9の(S74)に示すように、XdBの電力密度差が生じる。このXdBの電力密度差を受信電力密度検出部303が検出して、フィードバック部304は、電力密度差XdBの情報を電力密度の情報として、送信装置101の送信利得制御部202(または中継装置103の送信利得制御部202a)にフィードバックする。そして、フィードバックされた情報に基づいて、送信装置101(または中継装置103)は、図9の(S14)に示すように、分割信号Aの送信電力密度が分割信号Bの送信電力密度よりもXdB大きくなるように送信利得を制御して分割信号Aおよび分割信号Bを送信するので、図9の(S15)に示すように、受信装置102は、分割信号Aおよび分割信号Bを同一の電力密度で受信することができる。
なお、フィードバックされる電力密度の情報は、分割信号毎(サブスペクトラム毎)の電力密度の実測値であってもよいし、複数の分割信号(複数のサブスペクトラム)間の相対的な電力密度差であってもよい。或いは、予め決められた電力密度の基準値との差であってもよい。この場合、例えば分割信号Aは-10dB、分割信号Bは+5dBのような電力密度の情報がフィードバック部304から送信装置101または中継装置103にフィードバックされる。そして、送信利得制御部202または送信利得制御部202aは、分割信号Aの送信利得を+10dB、分割信号Bの送信利得を-5dBのようにそれぞれ制御して分割信号Aおよび分割信号Bを送信する。これにより、受信装置102は、分割信号Aおよび分割信号Bを同一の電力密度で受信することができる。
以上、各実施形態で説明したように、本発明に係る無線通信システムは、送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う無線通信システムにおいて、複数のサブスペクトラムの受信信号の電力密度が一定になるように送信装置から送信されるサブスペクトラム毎の送信利得を制御することにより、信号品質の劣化を回避することができる。
100,100a,700・・・無線通信システム;101,101a,701・・・送信装置;102,102a,702・・・受信装置;103・・・中継装置;201,801・・・帯域分割部;202,202a・・・送信利得制御部;203,210,212,305,802・・・送信部;204,211,213,300,900・・・受信部;301,901・・・受信利得制御部;302,902・・・帯域合成部;303,903・・・受信電力密度検出部;304・・・フィードバック部

Claims (8)

  1. 送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う送信装置と受信装置とを有する無線通信システムにおいて、
    前記送信装置は、
    送信信号を複数のサブスペクトラムに帯域分割する帯域分割部と、
    前記受信装置からフィードバックされる前記サブスペクトラム毎の電力密度に関する情報に基づいて、前記受信装置側における前記複数のサブスペクトラムの受信信号の電力密度が一定になるように、複数の前記サブスペクトラムの送信信号の前記サブスペクトラム毎の送信利得を制御する送信利得制御部と
    を備え、
    前記受信装置は、
    前記送信装置から受信する複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の電力密度を検出する受信電力密度検出部と、
    複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報を前記送信装置にフィードバックするフィードバック部と、
    複数の前記サブスペクトラムの受信信号を帯域合成する帯域合成部と
    を備え
    前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報は、前記サブスペクトラム毎の電力密度の平均値であ
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う送信装置と受信装置とを有する無線通信システムにおいて、
    前記送信装置は、
    送信信号を複数のサブスペクトラムに帯域分割する帯域分割部と、
    前記受信装置からフィードバックされる前記サブスペクトラム毎の電力密度に関する情報に基づいて、前記受信装置側における前記複数のサブスペクトラムの受信信号の電力密度が一定になるように、複数の前記サブスペクトラムの送信信号の前記サブスペクトラム毎の送信利得を制御する送信利得制御部と
    を備え、
    前記受信装置は、
    前記送信装置から受信する複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の電力密度を検出する受信電力密度検出部と、
    複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報を前記送信装置にフィードバックするフィードバック部と、
    複数の前記サブスペクトラムの受信信号を帯域合成する帯域合成部と
    を備え
    前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報は、前記サブスペクトラム毎の中心周波数の受信電力の情報であ
    ことを特徴とする無線通信システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
    前記フィードバック部でフィードバックされる前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報は、前記サブスペクトラム毎の電力密度の実測値、前記複数のサブスペクトラム間の相対的な電力密度差、又は予め決められた電力密度の基準値との差、のいずれかである
    ことを特徴とする無線通信システム。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信システムにおいて、
    前記受信装置は、
    前記受信電力密度検出部が検出した前記サブスペクトラム毎の受信信号の電力密度に基づいて、前記複数のサブスペクトラムの受信信号の電力密度が一定になるように、複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の受信信号の受信利得を制御して前記帯域合成部に出力する受信利得制御部をさらに備える
    ことを特徴とする無線通信システム。
  5. 送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う送信装置と中継装置と受信装置とを有する無線通信システムにおいて、
    前記送信装置は、
    送信信号を複数のサブスペクトラムに帯域分割する帯域分割部を備え、
    前記中継装置は、
    前記受信装置からフィードバックされる前記サブスペクトラム毎の電力密度に関する情報に基づいて、前記受信装置側における前記複数のサブスペクトラムの電力密度が一定になるように、前記送信装置から受信する複数の前記サブスペクトラムの信号を前記受信装置に送信するときの前記サブスペクトラム毎の送信利得を制御する送信利得制御部を備え、
    前記受信装置は、
    前記送信装置から受信する複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の電力密度を検出する受信電力密度検出部と、
    複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報を前記中継装置にフィードバックするフィードバック部と、
    複数の前記サブスペクトラムの受信信号を帯域合成する帯域合成部と
    を備え
    前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報は、前記サブスペクトラム毎の電力密度の平均値であ
    ことを特徴とする無線通信システム。
  6. 送信信号のスペクトラムを複数のサブスペクトラムに帯域分割して無線通信を行う送信装置と中継装置と受信装置とを有する無線通信システムにおいて、
    前記送信装置は、
    送信信号を複数のサブスペクトラムに帯域分割する帯域分割部を備え、
    前記中継装置は、
    前記受信装置からフィードバックされる前記サブスペクトラム毎の電力密度に関する情報に基づいて、前記受信装置側における前記複数のサブスペクトラムの電力密度が一定になるように、前記送信装置から受信する複数の前記サブスペクトラムの信号を前記受信装置に送信するときの前記サブスペクトラム毎の送信利得を制御する送信利得制御部を備え、
    前記受信装置は、
    前記送信装置から受信する複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の電力密度を検出する受信電力密度検出部と、
    複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報を前記中継装置にフィードバックするフィードバック部と、
    複数の前記サブスペクトラムの受信信号を帯域合成する帯域合成部と
    を備え
    前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報は、前記サブスペクトラム毎の中心周波数の受信電力の情報であ
    ことを特徴とする無線通信システム。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の無線通信システムにおいて、
    前記フィードバック部でフィードバックされる前記サブスペクトラム毎の前記電力密度に関する情報は、前記サブスペクトラム毎の電力密度の実測値、前記複数のサブスペクトラム間の相対的な電力密度差、又は予め決められた電力密度の基準値との差、のいずれかである
    ことを特徴とする無線通信システム。
  8. 請求項5から請求項7の何れか1項に記載の無線通信システムにおいて、
    前記受信装置は、
    前記受信電力密度検出部が検出した前記サブスペクトラム毎の電力密度に基づいて、前記複数のサブスペクトラムの電力密度が一定になるように、複数の前記サブスペクトラムの前記サブスペクトラム毎の受信信号の受信利得を制御して前記帯域合成部に出力する受信利得制御部をさらに備える
    ことを特徴とする無線通信システム。
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