JP7246417B2 - 多段スクリュー圧縮機 - Google Patents

Description

本発明は、多段スクリュー圧縮機に関する。

特許文献１に記載の二段スクリュー圧縮機は、気体を圧縮する前段（低圧段）の圧縮機構と、前段圧縮機構から吐出された圧縮気体を冷却するインタークーラと、インタークーラで冷却された圧縮気体を更に圧縮する後段（高圧段）の圧縮機構とを備える。インタークーラで圧縮気体を冷却することにより、圧縮効率を高めることが可能である。

前段圧縮機構は、互いに噛み合う前段雄ロータ及び前段雌ロータを有し、それらの歯溝に形成された前段作動室によって気体を圧縮する。後段圧縮機構は、互いに噛み合う後段雄ロータ及び後段雌ロータを有し、それらの歯溝に形成された後段作動室によって圧縮気体を更に圧縮する。

特開２０１７－１６６４０１号公報

上述した二段スクリュー圧縮機において、前段雄ロータと後段雄ロータを同軸となるように構成し（詳細には、前段雄ロータの歯部と後段雄ロータの歯部を中間軸部で接続し）、且つ、前段雌ロータと後段雌ロータを同軸となるように構成する（詳細には、前段雌ロータの歯部と後段雌ロータの歯部を中間軸部で接続する）ことが考えられる。この場合、前段雄ロータの歯部と後段雄ロータの歯部の間の中間軸部を支持する軸受を無くし、且つ、前段雌ロータの歯部と後段雌ロータの歯部の間の中間軸部を支持する軸受を無くして、軸受損失（機械損失）を低減することが可能である。しかしながら、軸受間距離が長くなるため、ロータのたわみや振動が増大することが懸念される。また、ロータの中間軸部は、歯部より小径であって曲げ変形が生じやすい部位である。そのため、ロータの中間軸部を短くすることが望まれる。

本発明は、上記事柄に鑑みてなされたものであり、ロータの中間軸部を短くすることを課題の一つとするものである。

上記課題を解決するために、特許請求の範囲に記載の構成を適用する。本発明は、上記課題を解決するための手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、互いに噛み合う歯部を有する前段雄ロータ及び前段雌ロータと、前記前段雄ロータの歯部及び前記前段雌ロータの歯部を収納してそれらの歯溝に前段作動室を形成する前段ボアとを有し、前記前段作動室によって気体を圧縮する前段圧縮機構と、互いに噛み合う歯部を有する後段雄ロータ及び後段雌ロータと、前記後段雄ロータの歯部及び前記後段雌ロータの歯部を収納してそれらの歯溝に後段作動室を形成する後段ボアとを有し、前記後段作動室によって、前記前段圧縮機構で圧縮された気体を更に圧縮する後段圧縮機構とを備え、前記前段雄ロータと前記後段雄ロータは、同軸となるように構成されており、且つ、それらの歯部の間に配置されないでそれらの歯部の両外側に配置された複数の軸受だけで回転可能に支持されており、前記前段雌ロータと前記後段雌ロータは、同軸となるように構成されており、且つ、それらの歯部の間に配置されないでそれらの歯部の両外側に配置された複数の軸受だけで回転可能に支持された、多段スクリュー圧縮機であって、前記前段圧縮機構は、前記前段作動室から圧縮気体を吐出するための前段吐出流路の一部であって、ロータ軸方向から見て前記前段ボアと重なる部分であり且つ前記前段作動室に対してロータ軸方向に連通する流路であるアキシャル吐出ポケットを有し、前記後段圧縮機構は、前記後段作動室に圧縮気体を吸込むための後段吸込流路の一部であって、ロータ軸方向から見て前記後段ボアと重なる部分であり且つ前記後段作動室に対してロータ軸方向に連通する流路であるアキシャル吸込ポケットを有し、前記前段圧縮機構の前記アキシャル吐出ポケットと前記後段圧縮機構の前記アキシャル吸込ポケットは、ロータ径方向から見てロータ軸方向で互いに部分的に重なる位置関係で配置されると共に、隔壁によって互いに隔離される。

本発明によれば、前段圧縮機構のアキシャル吐出ポケットと後段圧縮機構のアキシャル吸込ポケットが、ロータ軸方向において互いに部分的に重なる位置関係で配置されるので、ロータ軸方向において互いに重ならない位置関係で配置される場合と比べ、ロータの中間軸部を短くすることができる。

なお、上記以外の課題、構成及び効果は、以下の説明により明らかにされる。

本発明の一実施形態における二段スクリュー圧縮機の構成を表す概略図である。 本発明の一実施形態における二段スクリュー圧縮機の要部構造を表す水平断面図である。 図２の断面III－IIIによる鉛直断面図である。 図３の断面IV－IVによる径方向断面図である。 図３の断面Ｖ－Ｖによる径方向断面図である。 図３の断面VI－VIによる径方向断面図である。 本発明の一変形例における二段スクリュー圧縮機の要部構造を表す鉛直断面図である。 本発明の他の変形例における二段スクリュー圧縮機の要部構造を表す鉛直断面図である。

本発明の一実施形態として無給油式の二段スクリュー圧縮機を例にとり、図１～図６を用いて説明する。なお、図４～図６においては、便宜上、ロータの図示を省略している。

図１で示すように、本実施形態の二段スクリュー圧縮機は、空気（気体）を圧縮する前段（低圧段）の圧縮機構１と、前段圧縮機構１から吐出された圧縮空気（圧縮気体）を冷却するインタークーラ３と、インタークーラ３で冷却された圧縮空気を更に圧縮する後段（高圧段）の圧縮機構２と、後段圧縮機構２から吐出された圧縮空気を冷却するアフタークーラ４とを備える。前段圧縮機構１と後段圧縮機構２は、圧縮機本体１０として一体的に構成されている。

図２及び図３で示すように、圧縮機本体１０は、前段圧縮機構１の前段雄ロータ１１Ａ及び前段雌ロータ１１Ｂと、後段圧縮機構２の後段雄ロータ１２Ａ及び後段雌ロータ１２Ｂと、それらを収納するケーシング１３とを備える。ケーシング１３は、ロータ軸方向（図２及び図３の左右方向）で分割された前段吸入側ケーシング１４、前段メインケーシング１５、中間ケーシング１６Ａ，１６Ｂ、後段メインケーシング１７、及びエンドカバー１８で構成されている。中間ケーシング１６Ａ，１６Ｂは、上下方向で分割されたものである。

前段雄ロータ１１Ａと後段雄ロータ１２Ａは同軸となるように構成されている。詳しく説明すると、前段雄ロータ１１Ａの歯部２１Ａは、螺旋状に延在する複数（例えば５つ）の歯を有し、後段雄ロータ１２Ａの歯部２２Ａは、螺旋状に延在する複数（例えば５つ）の歯を有する。本実施形態では、歯部２１Ａ，２２Ａは、径方向断面の歯形状や径寸法が同じである。前段雄ロータ１１Ａの歯部２１Ａと後段雄ロータ１２Ａの歯部２２Ａの間には中間軸部２３Ａが接続され、歯部２１Ａの外側（図２及び図３の左側）には外側軸部２４Ａが接続され、歯部２２Ａの外側（図２及び図３の右側）には外側軸部２５Ａが接続されている。前段雄ロータ１１Ａと後段雄ロータ１２Ａは、歯部２１Ａ，２２Ａの間に配置されないで歯部２１Ａ，２２Ａの両外側に配置された複数の軸受２６Ａ，２７Ａだけで回転可能に支持されている。

同様に、前段雌ロータ１１Ｂと後段雌ロータ１２Ｂは同軸となるように構成されている。詳しく説明すると、前段雌ロータ１１Ｂの歯部２１Ｂは、螺旋状に延在する複数（例えば７つ）の歯を有し、後段雌ロータ１２Ｂの歯部２２Ｂは、螺旋状に延在する複数（例えば７つ）の歯を有する。本実施形態では、歯部２１Ｂ，２２Ｂは、径方向断面の歯形状や径寸法が同じである。前段雌ロータ１１Ｂの歯部２１Ｂと後段雌ロータ１２Ｂの歯部２２Ｂの間には中間軸部２３Ｂが接続され、歯部２１Ｂの外側（図２及び図３の左側）には外側軸部２４Ｂが接続され、歯部２２Ｂの外側（図２及び図３の右側）には外側軸部２５Ｂが接続されている。前段雌ロータ１１Ｂと後段雌ロータ１２Ｂは、歯部２１Ｂ，２２Ｂの間に配置されないで歯部２１Ｂ，２２Ｂの両外側に配置された複数の軸受２６Ｂ，２７Ｂだけで回転可能に支持されている。

前段雄ロータ１１Ａの外側軸部２４Ａの先端部は、ケーシング１３より突出すると共に、ピニオンギヤ２８が設けられている。ピニオンギヤ２８は、図示しないものの、例えばギヤ機構及びベルト機構を介してモータの回転軸に接続されている。ピニオンギヤ２８、ギヤ機構、及びベルト機構を介してモータの回転力が前段雄ロータ１１Ａに伝達されることにより、前段雄ロータ１１Ａ及び後段雄ロータ１２Ａが回転する。

後段雄ロータ１２Ａの外側軸部２５Ａ及び後段雌ロータ１２Ｂの外側軸部２５Ｂにはタイミングギヤ２９Ａ，２９Ｂがそれぞれ設けられ、タイミングギヤ２９Ａ，２９Ｂが互いに噛み合わされている。タイミングギヤ２９Ａ，２９Ｂを介して後段雄ロータ１２Ａの回転力が後段雌ロータ１２Ｂに伝達されることにより、後段雌ロータ１２Ｂ及び前段雌ロータ１１Ｂが回転する。これにより、前段雄ロータ１１Ａの歯部２１Ａと前段雌ロータ１１Ｂの歯部２１Ｂが互いに非接触で噛み合うように回転し、後段雄ロータ１２Ａの歯部２２Ａと後段雌ロータ１２Ｂの歯部２２Ｂが互いに非接触で噛み合うように回転する。

ケーシング１３は、前段圧縮機構１の前段ボア３１、前段吸込流路３２、及び前段吐出流路３３を有する。前段ボア３１は、前段メインケーシング１５に形成されており、前段雄ロータ１１Ａの歯部２１Ａ及び前段雌ロータ１１Ｂの歯部２１Ｂを収納してそれらの歯溝に前段作動室を形成する。前段吸込流路３２は、前段吸入側ケーシング１４及び前段メインケーシング１５に形成されており、前段作動室に空気を吸込むための流路である。前段吐出流路３３は、前段メインケーシング１５及び中間ケーシング１６Ｂに形成されており、前段作動室から圧縮空気を吐出するための流路である。

前段作動室は、ロータ軸方向の一方側（図２及び図３の左側）から他方側（図２及び図３の右側）へ移動しつつ、その容積が変化する。これにより、前段作動室は、前段吸込流路３２から空気を吸込む吸込行程と、空気を圧縮する圧縮行程と、前段吐出流路３３へ圧縮空気を吐出する吐出行程を順次行うようになっている。

前段吐出流路３３は、アキシャル吐出ポケット３４を介し前段作動室に対してロータ軸方向に連通すると共に、前段作動室に対してロータ径方向に連通する。アキシャル吐出ポケット３４は、前段吐出流路３３の一部であって、ロータ軸方向から見て前段ボア３１と重なるように位置し、且つ、アキシャル吐出ポート３５（図４参照）を介し前段作動室に対してロータ軸方向に連通する流路である。

前段雄ロータ１１Ａの外側軸部２４Ａの外周側（詳細には、前段作動室と軸受２６Ａの間）にはエアシール５１Ａ及びオイルシール５２Ａが設けられている。前段雌ロータ１１Ｂの外側軸部２４Ｂの外周側（詳細には、前段作動室と軸受２６Ｂの間）にはエアシール５１Ｂ及びオイルシール５２Ｂが設けられている。エアシール５１Ａ，５１Ｂは、前段作動室からの空気の漏れを抑え、オイルシール５２Ａ，５２Ｂは、軸受２６Ａ，２６Ｂからの潤滑油の漏れを抑えるようになっている。

ケーシング１３は、後段圧縮機構２の後段ボア３６、後段吸込流路３７、及び後段吐出流路３８を有する。後段ボア３６は、後段メインケーシング１７に形成されており、後段雄ロータ１２Ａの歯部２２Ａ及び後段雌ロータ１２Ｂの歯部２２Ｂを収納してそれらの歯溝に後段作動室を形成する。後段吸込流路３７は、中間ケーシング１６Ａ，１６Ｂ及び後段メインケーシング１７に形成されており、後段作動室に空気を吸込むための流路である。後段吐出流路３８は、後段メインケーシング１７に形成されており、後段作動室から圧縮空気を吐出するための流路である。

後段作動室は、ロータ軸方向の一方側（図２及び図３の左側）から他方側（図２及び図３の右側）へ移動しつつ、その容積が変化する。これにより、後段作動室は、後段吸込流路３７から空気を吸込む吸込行程と、空気を圧縮する圧縮行程と、後段吐出流路３８へ圧縮空気を吐出する吐出行程を順次行うようになっている。

後段吸込流路３７は、アキシャル吸込ポケット３９を介し後段作動室に対してロータ軸方向のみに連通する。アキシャル吸込ポケット３９は、後段吸込流路３７の一部であって、ロータ軸方向から見て後段ボア３６と重なるように位置し、且つ、アキシャル吸込ポート４０（図６参照）を介し後段作動室に対してロータ軸方向に連通する流路である。

後段雄ロータ１２Ａの外側軸部２５Ａの外周側（詳細には、後段作動室と軸受２７Ａの間）にはエアシール５３Ａ及びオイルシール５４Ａが設けられている。後段雌ロータ１２Ｂの外側軸部２５Ｂの外周側（詳細には、後段作動室と軸受２７Ｂの間）にはエアシール５３Ｂ及びオイルシール５４Ｂが設けられている。エアシール５３Ａ，５３Ｂは、後段作動室からの空気の漏れを抑え、オイルシール５４Ａ，５４Ｂは、軸受２７Ａ，２７Ｂからの潤滑油の漏れを抑えるようになっている。

ここで、本実施形態の大きな特徴として、前段圧縮機構１のアキシャル吐出ポケット３４と後段圧縮機構２のアキシャル吸込ポケット３９は、図３及び図５で示すように、ロータ軸方向において互いに部分的に重なる位置関係で配置されると共に、図５で示すように、隔壁４１によって互いに隔離される。隔壁４１のロータ周方向位置は、アキシャル吐出ポート３５の形状、アキシャル吸込ポート４０の形状、及び前段圧縮機構１の吐出流量と後段圧縮機構２の吸込流量との比に基づいて決められている。

アキシャル吐出ポート３５の形状は、前段雄ロータ１１Ａの歯部２１Ａの断面形状と前段雌ロータ１１Ｂの歯部２１Ｂの断面形状に基づいて決められ、アキシャル吐出ポケット３４の構造は、アキシャル吐出ポート３５の形状に基づいて決められている。本実施形態では、アキシャル吐出ポケット３４は、アキシャル吐出ポート３５からロータ軸方向（図３の右側）に進むに従い、ロータ径方向断面が徐々に大きくなるように形成されているものの、ロータ径方向断面が変わらないように形成されてもよい。

アキシャル吸込ポート４０の形状は、後段雄ロータ１２Ａの歯部２２Ａの断面形状と後段雌ロータ１２Ｂの歯部２２Ｂの断面形状に基づいて決められ、アキシャル吸込ポケット３９の構造は、アキシャル吸込ポート４０の形状に基づいて決められている。本実施形態では、アキシャル吸込ポート４０は、ロータ軸方向から見てアキシャル吐出ポケット３４や隔壁４１と重なる一部分がある。そのため、アキシャル吸込ポート４０の一部分に対応するアキシャル吸込ポケット３９の一部分３９ａ（図６参照）は、アキシャル吸込ポート４０の他の部分に対応するアキシャル吸込ポケット３９の他の部分（図５及び図６参照）より、ロータ軸方向の長さが短くなっている。

以上のような本実施形態においては、前段圧縮機構１のアキシャル吐出ポケット３４と後段圧縮機構２のアキシャル吸込ポケット３９が、ロータ軸方向において互いに部分的に重なる位置関係で配置されるので、ロータ軸方向において互いに重ならない位置関係で配置される場合と比べ、ロータの中間軸部２３Ａ，２３Ｂを短くすることができる。したがって、ロータのたわみや振動を抑えることができる。また、圧縮機本体１０の小型化を図ることができる。

また、本実施形態においては、前段雄ロータ１１Ａの歯部２１Ａと後段雄ロータ１２Ａの歯部２２Ａの間の中間軸部２３Ａを支持する軸受を無くし、且つ、前段雌ロータ１１Ｂの歯部２１Ｂと後段雌ロータ１２Ｂの歯部２２Ｂの間の中間軸部２３Ｂを支持する軸受を無くすので、軸受損失（機械損失）を低減することができる。特に、無給油式の圧縮機では、作動室からの空気の漏れを抑制するために高速回転するから、その効果が顕著となる。

また、本実施形態においては、前段圧縮機構１の前段吐出流路３３が、アキシャル吐出ポケット３４を介し前段作動室に対してロータ軸方向に連通すると共に、前段作動室に対してロータ径方向に連通する。そのため、吐出流量を多くする効果や、圧力損失を抑制する効果が得られる。但し、吐出流量を十分に確保できるのであれば、前段吐出流路３３は、アキシャル吐出ポケット３４を介し前段作動室に対してロータ軸方向のみに連通してもよい。

なお、上記一実施形態において、後段圧縮機構２の後段吸込流路３７は、アキシャル吸込ポケット３９を介し後段作動室に対してロータ軸方向のみに連通する場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。例えば図７で示すように、後段吸込流路３７は、アキシャル吸込ポケット３９を介し後段作動室に対してロータ軸方向に連通すると共に、後段作動室に対してロータ径方向に連通してもよい。このような変形例では、後段圧縮機構２の吸込流量を増やすことができる。

また、上記一実施形態において、無給油式の（詳細には、前段作動室及び後段作動室に油を供給しない）二段スクリュー圧縮機を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。例えば図８で示すように、給油式の（詳細には、前段作動室及び後段作動室に油を供給して、圧縮空気を冷却する効果等が得られる）二段スクリュー圧縮機に本発明を適用してもよい。このような変形例では、タイミングギヤ２９Ａ，２９Ｂ、エアシール５１Ａ，５１Ｂ，５３Ａ，５３Ｂ、及びオイルシール５２Ａ，５２Ｂ，５４Ａ，５４Ｂを不要とする。また、前段圧縮機構１から吐出された圧縮空気の温度が十分に高くならなければ、インタークーラ３を備えなくてもよい。

また、例えば３段以上のスクリュー圧縮機（すなわち、３段以上の圧縮機構を備え、３段以上の雄ロータが同軸となるように構成され、且つ、３段以上の雌ロータが同軸となるように構成されたスクリュー圧縮機）に本発明を適用してもよい。この場合、少なくとも２段の圧縮機構を選択して本発明の特徴を適用すればよい。

１…前段圧縮機構、２…後段圧縮機構、３…インタークーラ、１１Ａ…前段雄ロータ、１１Ｂ…前段雌ロータ、１２Ａ…後段雄ロータ、１２Ｂ…後段雌ロータ、２１Ａ，２１Ｂ，２２Ａ，２２Ｂ…歯部、２６Ａ，２６Ｂ，２７Ａ，２７Ｂ…軸受、３１…前段ボア、３３…前段吐出流路、３４…アキシャル吐出ポケット、３６…後段ボア、３７…後段吸込流路、３９…アキシャル吸込ポケット、隔壁…４１

Claims (4)

1. 互いに噛み合う歯部を有する前段雄ロータ及び前段雌ロータと、前記前段雄ロータの歯部及び前記前段雌ロータの歯部を収納してそれらの歯溝に前段作動室を形成する前段ボアとを有し、前記前段作動室によって気体を圧縮する前段圧縮機構と、
   互いに噛み合う歯部を有する後段雄ロータ及び後段雌ロータと、前記後段雄ロータの歯部及び前記後段雌ロータの歯部を収納してそれらの歯溝に後段作動室を形成する後段ボアとを有し、前記後段作動室によって、前記前段圧縮機構で圧縮された気体を更に圧縮する後段圧縮機構とを備え、
   前記前段雄ロータと前記後段雄ロータは、同軸となるように構成されており、且つ、それらの歯部の間に配置されないでそれらの歯部の両外側に配置された複数の軸受だけで回転可能に支持されており、
   前記前段雌ロータと前記後段雌ロータは、同軸となるように構成されており、且つ、それらの歯部の間に配置されないでそれらの歯部の両外側に配置された複数の軸受だけで回転可能に支持された、多段スクリュー圧縮機であって、
   前記前段圧縮機構は、前記前段作動室から圧縮気体を吐出するための前段吐出流路の一部であって、ロータ軸方向から見て前記前段ボアと重なる部分であり且つ前記前段作動室に対してロータ軸方向に連通する流路であるアキシャル吐出ポケットを有し、
   前記後段圧縮機構は、前記後段作動室に圧縮気体を吸込むための後段吸込流路の一部であって、ロータ軸方向から見て前記後段ボアと重なる部分であり且つ前記後段作動室に対してロータ軸方向に連通する流路であるアキシャル吸込ポケットを有し、
   前記前段圧縮機構の前記アキシャル吐出ポケットと前記後段圧縮機構の前記アキシャル吸込ポケットは、ロータ径方向から見てロータ軸方向で互いに部分的に重なる位置関係で配置されると共に、隔壁によって互いに隔離されたことを特徴とする多段スクリュー圧縮機。
2. 請求項１に記載の多段スクリュー圧縮機において、
   前記前段圧縮機構から吐出された圧縮気体を冷却するインタークーラを備え、
   前記後段圧縮機構は、前記インタークーラで冷却された圧縮気体を更に圧縮することを特徴とする多段スクリュー圧縮機。
3. 請求項１に記載の多段スクリュー圧縮機において、
   前記前段圧縮機構の前記前段吐出流路は、前記アキシャル吐出ポケットを介し前記前段作動室に対してロータ軸方向に連通すると共に、前記前段作動室に対してロータ径方向に連通することを特徴とする多段スクリュー圧縮機。
4. 請求項１に記載の多段スクリュー圧縮機において、
   前記後段圧縮機構の前記後段吸込流路は、前記アキシャル吸込ポケットを介し前記後段作動室に対してロータ軸方向に連通すると共に、前記後段作動室に対してロータ径方向に連通することを特徴とする多段スクリュー圧縮機。

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