JP7240230B2 - back frame - Google Patents
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Description
本発明は、バックフレームに関し、特に軽量化しても乗物の衝突時に着座者を十分に保護できるバックフレームに関するものである。
BACKGROUND OF THE
自動車等の乗物に搭載されるシートのバックフレームには、左右一対のサイドフレームの下部に板状のロアフレームを連結したものがある(特許文献1)。特許文献1に開示された技術では、ロアフレームの左右方向の中央部分に対して左右方向の両端部分を前方へ張り出させてU字状に形成することで、ロアフレームを高剛性化し、そのロアフレームをサイドフレームに連結したバックフレーム全体を高剛性化している。
2. Description of the Related Art There is a back frame of a seat mounted in a vehicle such as an automobile in which a plate-shaped lower frame is connected to the lower portion of a pair of left and right side frames (Patent Document 1). In the technique disclosed in
しかしながら、バックフレームを高剛性化する上記従来の技術に対し、バックフレームの各部を薄くして軽量化することが望まれている。なお、バックフレームを薄くして低剛性化した場合でも、乗物の衝突時(特に後面衝突時)に着座者を十分に保護できるようにする必要がある。 However, in contrast to the conventional technique for increasing the rigidity of the back frame, it is desired to reduce the weight by thinning each part of the back frame. Even when the back frame is thinned to have low rigidity, it is necessary to sufficiently protect the seated occupant in the event of a vehicle collision (particularly in the event of a rear-end collision).
本発明は上述した要求に応えるためになされたものであり、軽量化しても乗物の衝突時に着座者を十分に保護できるバックフレームを提供することを目的とする。 SUMMARY OF THE INVENTION It is an object of the present invention to provide a back frame that can sufficiently protect a seated occupant in the event of a vehicle collision even if the weight of the back frame is reduced.
この目的を達成するために本発明のバックフレームは、乗物に搭載されるシートの背もたれ部分に設けられるバックフレームであって、上下方向に延びる左右一対のサイドフレームと、一対の前記サイドフレームの上部を互いに連結して左右方向に延びるアッパーフレームと、一対の前記サイドフレームの下部を上下方向に沿って互いに連結して左右方向に延びる板状のロアフレームと、を備え、前記ロアフレームは、左右方向の中央部分を形成する中央部と、前記中央部の左右両側にそれぞれ位置する脆弱部と、を備え、前記脆弱部は、上下方向に延びる脆弱上部と、前記脆弱部の下端縁から上方へ延びて前記脆弱上部の下縁まで形成されると共に、前記脆弱上部に対して前方へ曲げられた脆弱下部と、前記脆弱上部の上縁から前方へ延びて前記脆弱部の上端縁まで形成される屈曲部と、を備え、左右方向に垂直な前記ロアフレームの断面において、前後方向に関する前記中央部の断面2次モーメントよりも前後方向に関する前記脆弱部の断面2次モーメントが小さい。 In order to achieve this object, the back frame of the present invention is a back frame provided in the backrest portion of a seat mounted in a vehicle, comprising a pair of left and right side frames extending in the vertical direction, and upper portions of the pair of side frames. and a plate-like lower frame extending in the left-right direction by connecting the lower portions of the pair of side frames to each other in the up-down direction. A central portion forming a central portion in the direction, and fragile portions located on both left and right sides of the central portion. A fragile lower part that extends to the lower edge of the fragile upper part and is bent forward with respect to the fragile upper part, and a fragile lower part that extends forward from the upper edge of the fragile upper part to the upper edge of the fragile part. and a bent portion, wherein in a cross section of the lower frame perpendicular to the left-right direction, the moment of inertia of area of the weakened portion in the front-rear direction is smaller than the moment of inertia of area of the center portion in the front-rear direction.
請求項1記載のバックフレームによれば、左右方向に垂直なロアフレームの断面において、前後方向(上下方向に延びる中立軸)に関する中央部の断面2次モーメントよりも前後方向に関する脆弱部の断面2次モーメントが小さい。そのため、乗物の衝突時にロアフレームが着座者から前後方向の荷重を受ける場合には、中央部によって着座者からの荷重を受けつつ、脆弱部の変形によって衝突時の衝撃を吸収して、ロアフレームとサイドフレームとの連結部分などを破壊し難くできる。その結果、バックフレームを軽量化して低剛性化しても、乗物の衝突時に着座者を十分に保護できる。
According to the back frame of
脆弱部の脆弱上部は、上下方向に延びている。脆弱上部に対して前方へ曲げられた脆弱下部は、脆弱部の下端縁から上方へ延びて脆弱上部の下縁まで形成されている。そして、脆弱上部の上縁から前方へ延びる屈曲部が脆弱部の上端縁まで形成されている。このように脆弱部は、下端縁から屈曲部まで上方へ延びつつ下側の一部が後方へ凸状に曲がっているので、衝突時以外では脆弱部を変形し難くしながら、脆弱部の断面2次モーメントを小さくできる。その結果、乗物の衝突時に脆弱部を変形させ易くして衝突時の衝撃をより吸収し易くできる。 A fragile upper portion of the fragile portion extends vertically. A lower weakened portion bent forwardly relative to the upper weakened portion extends upwardly from the lower edge of the weakened portion to the lower edge of the upper weakened portion. A bent portion extending forward from the upper edge of the fragile upper portion is formed to the upper edge of the fragile portion. In this way, the fragile portion extends upward from the lower end edge to the bent portion, and the lower portion is bent backward in a convex shape. A secondary moment can be reduced. As a result , the fragile portion can be easily deformed at the time of vehicle collision, and the impact at the time of collision can be more easily absorbed.
請求項2記載のバックフレームによれば、屈曲部は、中央部を含むロアフレームの左右方向の全長に亘って設けられるので、衝突時以外ではロアフレームを変形し難くできる。中央部は、屈曲部の後縁から第1中央部が下方へ延び、第1中央部の下縁から第2中央部が前方へ曲げられ、第2中央部の前縁から第3中央部が下方へ曲げられて形成されている。これにより、中央部が、第1中央部および第3中央部をフランジとし、第2中央部をウェブとする断面形状になるので、脆弱部の断面2次モーメントに対して中央部の断面2次モーメントをより大きくできる。その結果、請求項1の効果に加え、中央部によって着座者からの荷重をより確実に受けつつ、脆弱部の変形によって衝突時の衝撃を吸収し易くできる。
According to the back frame of
請求項3記載のバックフレームによれば、第1中央部と第2中央部との曲げ角度よりも、脆弱上部と脆弱下部との曲げ角度が大きいので、中央部の断面2次モーメントに対して脆弱部の断面2次モーメントをより小さくできる。その結果、請求項2の効果に加え、乗物の衝突時に脆弱部をより変形させ易くして衝突時の衝撃をより一層吸収し易くできる。
According to the back frame of claim 3 , since the bending angle between the fragile upper portion and the fragile lower portion is larger than the bending angle between the first central portion and the second central portion, the geometrical moment of inertia of the central portion The secondary moment of area of the fragile portion can be made smaller. As a result, in addition to the effect of
請求項4記載のバックフレームによれば、第1中央部には、チャイルドシート固定用のテザーアンカが取り付けられている。第1中央部は、上下に対向する屈曲部と第2中央部とを連結することで高剛性化されているので、チャイルドシートをバックフレームに確実に固定できる。さらに、第3中央部には板厚方向に貫通する貫通孔が形成されているのでロアフレームを軽量化できる。第3中央部には、テザーアンカを取り付けるための部位を残す必要がないので、大きめの貫通孔を形成できる。その結果、請求項2又は3の効果に加え、ロアフレームの切出加工時やプレス加工時などに貫通孔を同時に形成し易くでき、ロアフレームの形成工程を削減できる。
According to the back frame of
請求項5記載のバックフレームによれば、中央部の上下寸法は脆弱部の上下寸法よりも短い。これにより、請求項1から4のいずれかの効果に加え、変形し難い断面形状の中央部の上下寸法を短くしてロアフレームを軽量化できると共に、変形し易い断面形状の脆弱部の上下寸法を長くして衝突時以外の小さな荷重では脆弱部を変形し難くできる。
According to the back frame of claim 5 , the vertical dimension of the central portion is shorter than the vertical dimension of the fragile portion. Thus, in addition to the effects of any one of
以下、好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して第1実施形態におけるバックフレーム1について説明する。図1に示すように、バックフレーム1は、自動車などの乗物に搭載されるシートの背もたれであるシートバックに設けられるフレームである。
Preferred embodiments are described below with reference to the accompanying drawings. First, the
バックフレーム1は、上下方向に延びる左右一対のサイドフレーム2,2と、一対のサイドフレーム2,2の上部を互いに連結して左右方向に延びるアッパーフレーム4と、一対のサイドフレーム2,2の下部を互いに連結して左右方向に延びるロアフレーム10と、一対のサイドフレーム2,2間やアッパーフレーム4とロアフレーム10との間に架け渡される複数のワイヤ6と、を備えている。バックフレーム1は、サイドフレーム2,2、アッパーフレーム4及びロアフレーム10により略四角枠状に形成されている。
The
バックフレーム1(サイドフレーム2)は、シートの着座部分(図示せず)にリクライニング装置(図示せず)を介して角度調整可能に固定される。着座部分に対してバックフレーム1(サイドフレーム2)の角度を調整するための回転軸Aが、サイドフレーム2の下部に形成された孔部2eの中心を通っている。
The back frame 1 (side frame 2) is fixed to a seating portion (not shown) of the seat via a reclining device (not shown) so that the angle can be adjusted. A rotation axis A for adjusting the angle of the back frame 1 (side frame 2 ) with respect to the seating portion passes through the center of a
なお、本明細書では、図3に示すように、バックフレーム1の左右方向に垂直な断面において、アッパーフレーム4の重心Gと回転軸Aとを結んだ第1仮想軸Bの軸方向をバックフレーム1の上下方向とする。そして、回転軸Aを通って第1仮想軸Bに垂直な第2仮想軸Cの軸方向をバックフレーム1の前後方向とする。これらのバックフレーム1の上下方向および前後方向は、着座部分に対するバックフレーム1の角度が変わっても変化しない。
In this specification, as shown in FIG. 3, in the cross section perpendicular to the left-right direction of the
図1及び図3に示すように、サイドフレーム2は、上部がアッパーフレーム4に連なる鋼製の筒部2aと、その筒部2aの下部に溶接により接合される板部2bとを備えている。板部2bは、鋼製の板材を曲げ加工などにより形成した部材である。板部2bは、一対のサイドフレーム2,2の左右方向内側へ向かって後端縁から張り出す後面フランジ2cと、左右方向内側へ向かって前端縁から張り出す前面フランジ2dと、を備えている。これにより、サイドフレーム2の下部を板部2bにより軽量化しつつ、後面フランジ2c及び前面フランジ2dによりサイドフレーム2の剛性を確保できる。
As shown in FIGS. 1 and 3, the
後面フランジ2c及び前面フランジ2dは、第2仮想軸Cよりも下方の板部2bの下縁にも設けられている。この板部2bの下縁は、左右方向視において略U字状に形成されている。板部2bの下縁において、第1仮想軸Bよりも後方側が後面フランジ2cであり、第1仮想軸Bよりも前方側が前面フランジ2dである。
The
アッパーフレーム4は、鋼製の筒体であり、一端が左側のサイドフレーム2の筒部2aと一体成形されている。アッパーフレーム4には、ヘッドレスト(図示せず)を固定するための固定具8が取り付けられている。ワイヤ6は、バックフレーム1に取り付けられるクッション材としてのバックパッド(図示せず)を支持するためのものである。
The
ロアフレーム10は、一対のサイドフレーム2,2を上下方向に沿って互いに連結する鋼製の板材である。ロアフレーム10の左右方向の両端部(脆弱部13)を後面フランジ2cの内側(前面側)に重ねた状態で、その両端部と後面フランジ2cとの上下方向の複数か所が溶接されている。ロアフレーム10は、第1仮想軸Bよりも後方側に配置されている。
The
図2に示すように、ロアフレーム10は、左右方向の中央部分を形成する中央部12と、中央部12の左右両側にそれぞれ位置する脆弱部13,13と、中央部12と左右両側の脆弱部13,13とをそれぞれ連結する連結部14,14と、を備えている。ロアフレーム10のうち左右方向中央の所定区間が中央部12であり、ロアフレーム10のうち左右方向両側の所定区間が脆弱部13である。
As shown in FIG. 2, the
ロアフレーム10の左右方向に垂直な断面において、中央部12の断面形状と脆弱部13の断面形状とが大きく異なり、それらの断面同士を滑らかに繋ぐ連結部14の断面形状が左右方向に次第に変化する。なお、本明細書では特に指定がない限り、各部の左右方向に垂直な断面を、各部の断面と省略して説明する。
In the cross section perpendicular to the left-right direction of the
図4に示すように、中央部12は、上下方向に延びる第1中央部12aと、第1中央部12aの下縁から前方へ曲げられた第2中央部12bと、第2中央部12bの前縁から下方へ曲げられた第3中央部12cと、第1中央部12aの上縁から前方へ延びて中央部12の上端縁まで形成される屈曲部11と、を備えている。
As shown in FIG. 4, the
第1中央部12aは、屈曲部11の後縁から下方へ延びて設けられる略平板状であり、後面フランジ2cに沿って形成されている。第1中央部12aと屈曲部11とは略垂直に設けられている。第2中央部12bは、第1中央部12aの下縁から前方へ延び、後面フランジ2cから離れていく。そして第2中央部12bは、前後方向の中央部分が略平板状に形成され、前後方向の両端部分が第1中央部12aや第3中央部12cへ向かって湾曲している。第3中央部12cは、第2中央部12bの前縁から下方へ延びる略平板状に形成されている。
The first
このように、中央部12は、第1中央部12a及び第3中央部12cをフランジとし、第2中央部12bをウェブとする断面形状になるので、ロアフレーム10に前後方向の荷重が加わったときの中央部12の断面2次モーメント、即ち前後方向(上下方向に延びる中立軸)に関する中央部12の断面2次モーメントを大きくできる。さらに、第1中央部12aの上縁から前方へ張り出す屈曲部11により、前後方向に関する中央部12の断面2次モーメントをより大きくできる。なお、本明細書では、特に指示がない限り、前後方向に関するロアフレーム10の各部の断面2次モーメントを、各部の断面2次モーメントと省略して説明する。
In this manner, the
第1中央部12aと第2中央部12bとの曲げ角度θ1、及び、第2中央部12bと第3中央部12cとの曲げ角度θ2は、いずれも90°以上である。これらの曲げ角度θ1,θ2が90°に近づく程、中央部12の断面2次モーメントが大きくなる。なお、曲げ角度θ1とは、略平板状の第1中央部12aと第2中央部12bの平板状部分との角度であり、曲げ角度θ2とは、平板状の第3中央部12cと第2中央部12bの平板状部分との角度である。
A bending angle θ1 between the first
また、曲げ角度θ1,θ2が90°未満である場合と比べて、曲げ角度θ1,θ2が90°以上である本実施形態では、中央部12の上下寸法L1(図2参照)を大きくできる。これにより、中央部12のねじれ剛性を高くできる。さらに、曲げ角度θ1よりも曲げ角度θ2が大きく設定されている。これにより、上下に対向する屈曲部11と第2中央部12bとを連結する第1中央部12aの剛性をより高くできる。
In addition, in this embodiment in which the bending angles θ1 and θ2 are 90° or more, the vertical dimension L1 (see FIG. 2) of the
図1に示すように、屈曲部11は、ロアフレーム10の左右方向の全長に亘って設けられている。即ち、中央部12だけでなく脆弱部13及び連結部14にも設けられている。また、第1中央部12aの後面には、チャイルドシート固定用のテザーアンカ15が取り付けられている。第1中央部12aは、上下に対向する屈曲部11と第2中央部12bとを連結することで高剛性化されているので、チャイルドシートをバックフレーム1に確実に固定できる。
As shown in FIG. 1 , the
テザーアンカ15は、丸棒を曲げて略U字状に形成され、第1中央部12aの一部を凹ませて後面から突出した取付部16に溶接されている。この取付部16によって、丸棒状のテザーアンカ15を第1中央部12aに溶接し易くできると共に、第1中央部12aへのテザーアンカ15の固定位置のばらつきを防止できる。
The
第1中央部12aには、取付部16よりも左右方向の両端側(連結部14側)を板厚方向に貫通する貫通孔18が設けられている。第3中央部12cには、左右方向の両端側にそれぞれワイヤ6が溶接され、左右方向の中央に2つの貫通孔17が設けられている。貫通孔17,18は、ロアフレーム10を軽量化するための肉抜き孔である。
The first
乗物の衝突時にテザーアンカ15から第1中央部12aに加わる荷重に対して、ワイヤ6から第3中央部12cに加わる荷重が小さいので、第1中央部12aの貫通孔18よりも第3中央部12cの貫通孔17を大きくできる。即ち、第3中央部12cにはテザーアンカ15が取り付けられないので、大きめの貫通孔17を形成できる。その結果、ロアフレーム10の切出加工時やプレス加工時などに貫通孔17を同時に形成できるため、ロアフレーム10の形成工程を削減できる。
Since the load applied from the
図5に示すように、脆弱部13は、上下方向に延びる脆弱上部13aと、脆弱上部13aの下縁から前方へ曲げられた脆弱下部13bと、脆弱上部13aの上縁から前方へ延びて脆弱部13の上端縁まで形成される屈曲部11と、を備えている。脆弱上部13aは、屈曲部11の後縁から下方へ延びて設けられる略平板状であり、後面フランジ2cに沿って形成されている。脆弱上部13aと屈曲部11とは略垂直に設けられている。
As shown in FIG. 5, the
脆弱下部13bは、脆弱部13の下端縁から上方へ延びて脆弱上部13aの下縁まで形成される部位である。脆弱下部13bは、脆弱上部13aとの接続部分が後方へ向かって凸状に湾曲し、その接続部分以外が略平板状に形成されると共に、後面フランジ2cに沿って形成されている。
The fragile
このように、脆弱部13は、下端縁から屈曲部11まで上方へ延びつつ下側の一部が後方へ凸状に曲がっているので、前後方向に関する脆弱部13の断面2次モーメントを小さくできる。より詳しくは、図4に示す中央部12の断面2次モーメントよりも、図5に示す脆弱部13の断面2次モーメントを小さくできる。
In this way, since the weakened
これにより、乗物の衝突時(特に後面衝突時)にロアフレーム10が着座者から前後方向の荷重を受ける場合には、中央部12によって着座者からの荷重を受けつつ、脆弱部13の変形によって衝突時の衝撃を吸収できる。その結果、バックフレーム1の各部を薄くして軽量化したことでバックフレーム1が低剛性化しても、ロアフレーム10とサイドフレーム2との連結部分(溶接部分)などを破壊し難くでき、確実にロアフレーム10によって着座者を支えることができるので、乗物の衝突時に着座者を十分に保護できる。
As a result, when the
特に、両者に共通する屈曲部11を除いた場合、上下方向に延びると共に一部が後方へ凸状に曲がった後面フランジ2cに沿って脆弱部13の略全体が形成されているのに対し、中央部12の第1中央部12aが後面フランジ2cに沿いつつ第2中央部12bが後面フランジ2cから離れていく。これにより、脆弱部13の断面2次モーメントに対して中央部12の断面2次モーメントをより大きくできる。その結果、中央部12によって着座者からの荷重を確実に受けつつ、脆弱部13の変形によって衝突時の衝撃を吸収し易くできる。
In particular, except for the
さらに、屈曲部11を除いた場合、第1中央部12a及び第3中央部12cをフランジとし、第2中央部12bをウェブとする断面形状の中央部12と、下側の一部が後方へ凸状に曲がっただけの脆弱部13とでは、それらの断面2次モーメントの差をより一層大きくできる。その結果、中央部12によって着座者からの荷重をより確実に受けつつ、脆弱部13の変形によって衝突時の衝撃をより吸収し易くできる。
Furthermore, when the
脆弱部13の上側には、脆弱上部13aに対して前方へ曲がった屈曲部11が形成されているので、脆弱部13の断面2次モーメントが小さくなり過ぎることを防止でき、乗物の衝突時以外では脆弱部13を変形し難くできる。そして、屈曲部11がロアフレーム10の左右方向の全長に亘って設けられるので、衝突時以外の小さな荷重ではロアフレーム10全体を変形し難くできる。
Since the
脆弱部13の下端縁が第2仮想軸Cよりも下方に位置するので、脆弱部13の上下寸法L2(図2参照)を大きくできる。そのため、脆弱部13の断面2次モーメントを確保でき、乗物の衝突時以外では脆弱部13をより変形し難くできる。さらに、脆弱部13の下端縁が第1仮想軸Bよりも後方に位置するので、脆弱部13の断面2次モーメントが大きくなり過ぎることを防止でき、脆弱部13の変形により乗物の衝突時の衝撃を吸収し易くできる。
Since the lower edge of the
さらに、ロアフレーム10(脆弱部13)は、第2仮想軸Cよりも下方までサイドフレーム2と連結されている。これにより、リクライニング装置(図示せず)からバックフレーム1に左右方向の振動が入力されるとき、回転軸A付近を支点としたロアフレーム10に対するサイドフレーム2の左右方向の振動を抑制できる。
Further, the lower frame 10 (weak portion 13) is connected to the
脆弱上部13aと脆弱下部13bとの曲げ角度θ3は、90°以上である。なお、曲げ角度θ3とは、略平板状の脆弱上部13aと脆弱下部13bの平板状部分との角度である。この曲げ角度θ3は、第1中央部12aと第2中央部12bとの曲げ角度θ1や、第2中央部12bと第3中央部12cとの曲げ角度θ2よりも大きい。これにより、中央部12の断面2次モーメントに対して脆弱部13の断面2次モーメントをより小さくできる。その結果、乗物の衝突時に脆弱部13をより変形させ易くして衝突時の衝撃をより一層吸収し易くできる。
A bending angle θ3 between the fragile
図2に示すロアフレーム10の正面視(前後方向視)において、中央部12の上下寸法L1は、脆弱部13の上下寸法L2よりも短い。これにより、変形し難い断面形状の中央部12の上下寸法L1を短くしてロアフレーム10を軽量化できると共に、変形し易い断面形状の脆弱部13の上下寸法L2を長くして衝突時以外の小さな荷重では脆弱部13を変形し難くできる。
2, the vertical dimension L1 of the
サイドフレーム2に連結される脆弱部13の上下寸法L2は、100mm以上150mm以下である。脆弱部13の上下寸法L2が100mm以上なので、ロアフレーム10に対してサイドフレーム2を左右方向に振動し難くできる。さらに、脆弱部13の上下寸法L2が150mm以下なので、脆弱部13の上端縁が着座者の背中に当たるなど異物感を着座者に覚えさせ難くできる。
A vertical dimension L2 of the
また、脆弱部13の上下寸法L2と中央部12の断面形状とによって、乗物の衝突時以外ではロアフレーム10の剛性を確保できるので、一対のサイドフレーム2の下部(回転軸A付近)を連結する軸状部材を不要にできる。これにより、その軸状部材によりバックフレーム全体の剛性を確保したものと比べて、バックフレーム1を軽量化できる。
In addition, the vertical dimension L2 of the
断面形状や上下寸法L1,L2が異なる中央部12と脆弱部13とを連結部14が滑らかに繋いでいる。これにより、連結部14の断面2次モーメントは、中央部12の断面2次モーメントよりも小さく、脆弱部13の断面2次モーメントよりも大きくなると共に、脆弱部13に向かうにつれて小さくなる。そのため、乗物の衝突時に脆弱部13の変形だけで衝撃を吸収しきれなくても、連結部14が脆弱部13側から次第に変形して衝突時の衝撃を吸収できる。
The connecting
さらに、平板状の第3中央部12cの上下寸法L3が左右方向中央から両端へ向かうにつれて徐々に短くなる。即ち、フランジとなる第3中央部12cが短くなるので、中央部12の断面2次モーメントが左右方向中央から両端へ向かうにつれて徐々に小さくなる。これにより、乗物の衝突時に脆弱部13や連結部14の変形だけで衝撃を吸収しきれなくても、中央部12が脆弱部13側から次第に変形して衝突時の衝撃を吸収できる。
Furthermore, the vertical dimension L3 of the flat plate-shaped
第1中央部12aの左右方向中央には、テザーアンカ15を取り付けるために後方へ凹ませた2つの取付部16が左右方向に離れて設けられている。これにより、中央部12が脆弱部13側から次第に変形したとしても、取付部16よりも左右方向中央側の中央部12を変形し難くできる。その結果、この変形し難い部分の中央部12により着座者からの荷重を確実に受け止めることができる。
At the center of the
脆弱部13はサイドフレーム2に連結され、その連結部分よりも左右方向内側を板厚方向に貫通する脆弱孔19が脆弱部13に設けられている。脆弱孔19は、脆弱部13の上下方向の略中央に位置する上下方向に長い長孔である。これにより、サイドフレーム2との連結部分よりも左右方向の内側の脆弱部13を変形し易くできると共に、脆弱孔19よりも左右方向内側の脆弱部13の変形を、脆弱孔19よりも外側へ伝え難くできるので、その連結部分をより破壊し難くできる。
The weakened
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。サイドフレーム2やアッパーフレーム4の形状を適宜変更しても良い。また、中央部12の断面2次モーメントよりも脆弱部13の断面2次モーメントが小さければ、中央部12や脆弱部13の断面形状を適宜変更しても良い。また、脆弱部13をサイドフレーム2に連結する場合に限らず、脆弱部13の左右方向外側に設けた部位をサイドフレーム2に連結しても良い。
The present invention has been described above based on the embodiments, but the present invention is not limited to the above-described embodiments, and it is easily understood that various modifications and improvements are possible without departing from the scope of the present invention. It can be inferred. The shapes of the side frames 2 and the
上記形態では、第2中央部12bに略平板状の部位がある場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第1中央部12aに連なって後方へ凸状に湾曲する部分と、第3中央部12cに連なって前方へ凸状に湾曲する部分とのみから第2中央部12bを構成しても良い。この場合、中央部12の断面において、第2中央部12bの変曲点の接線と、略平板状の第1中央部12aや第3中央部12cとの角度がそれぞれ曲げ角度θ1,θ2である。また、脆弱下部13bに略平板状の部位がある場合に限らず、脆弱下部13b全体を後方へ凸状に湾曲させても良い。この場合、脆弱部13の断面において、脆弱下部13bの下端縁における接線と、略平板状の脆弱上部13aとの角度が曲げ角度θ3である。また、第1中央部12aや第3中央部12c、脆弱上部13aの一部や全体を湾曲させても良い。
In the above embodiment, the case where the second
上記形態では、一対のサイドフレーム2,2の下部を連結する軸状部材がないバックフレーム1について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。一対のサイドフレーム2,2の下部を、脆弱部13よりも低剛性・低強度の軸状部材で連結しても良い。これにより、乗物の衝突時、着座者からの荷重をロアフレーム10で受け易くでき、脆弱部13の変形により衝突時の衝撃を吸収し易くできる。
In the above embodiment, the
上記形態では、第1中央部12aに2つの貫通孔18、第3中央部12cに2つの貫通孔17、左右の脆弱部13にそれぞれ1つの脆弱孔19が設けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。貫通孔17,18や脆弱孔19の数は適宜変更しても良い。また、貫通孔17,18や脆弱孔19の形状を適宜変更しても良い。
In the above embodiment, the case where two through-
上記形態では、バックフレーム1の各部が主に鋼製である場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、鋼以外の金属からバックフレーム1の各部を構成しても良い。
In the above embodiment, the case where each part of the
1 バックフレーム
2 サイドフレーム
4 アッパーフレーム
10 ロアフレーム
11 屈曲部
12 中央部
12a 第1中央部
12b 第2中央部
12c 第3中央部
13 脆弱部
13a 脆弱上部
13b 脆弱下部
15 テザーアンカ
17 貫通孔
1 back
Claims (5)
上下方向に延びる左右一対のサイドフレームと、
一対の前記サイドフレームの上部を互いに連結して左右方向に延びるアッパーフレームと、
一対の前記サイドフレームの下部を上下方向に沿って互いに連結して左右方向に延びる板状のロアフレームと、を備え、
前記ロアフレームは、左右方向の中央部分を形成する中央部と、
前記中央部の左右両側にそれぞれ位置する脆弱部と、を備え、
前記脆弱部は、上下方向に延びる脆弱上部と、
前記脆弱部の下端縁から上方へ延びて前記脆弱上部の下縁まで形成されると共に、前記脆弱上部に対して前方へ曲げられた脆弱下部と、
前記脆弱上部の上縁から前方へ延びて前記脆弱部の上端縁まで形成される屈曲部と、を備え、
左右方向に垂直な前記ロアフレームの断面において、前後方向に関する前記中央部の断面2次モーメントよりも前後方向に関する前記脆弱部の断面2次モーメントが小さいことを特徴とするバックフレーム。 A back frame provided in the backrest portion of a seat mounted in a vehicle,
a pair of left and right side frames extending in the vertical direction;
an upper frame connecting the upper parts of the pair of side frames to each other and extending in the left-right direction;
a plate-like lower frame extending in the left-right direction by connecting the lower portions of the pair of side frames to each other in the up-down direction;
The lower frame has a center portion forming a center portion in the left-right direction;
fragile portions located on both left and right sides of the central portion,
The fragile portion includes a vertically extending fragile upper portion;
a fragile lower part extending upward from a lower edge of the fragile part to a lower edge of the fragile upper part and bent forward with respect to the fragile upper part;
a bent portion extending forward from the upper edge of the fragile upper portion to the upper edge of the fragile portion;
A back frame, wherein in a cross section of the lower frame perpendicular to the left-right direction, the moment of inertia of area of the weakened portion in the front-rear direction is smaller than the moment of inertia of area of the center portion in the front-rear direction.
前記中央部は、前記屈曲部の後縁から下方へ延びる第1中央部と、
前記第1中央部の下縁から前方へ曲げられた第2中央部と、
前記第2中央部の前縁から下方へ曲げられた第3中央部と、を備えていることを特徴とする請求項1記載のバックフレーム。 The bending portion is provided over the entire length in the left-right direction of the lower frame including the central portion,
the central portion includes a first central portion extending downward from a trailing edge of the bend;
a second central portion bent forward from a lower edge of the first central portion;
2. The back frame of claim 1 , further comprising a third central portion bent downwardly from the leading edge of said second central portion.
前記第3中央部には、板厚方向に貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項2又は3記載のバックフレーム。 A tether anchor for fixing a child seat is attached to the first central portion,
4. The back frame according to claim 2 , wherein the third central portion is formed with a through hole penetrating in the plate thickness direction.
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