JP7138597B2 - 車両用灯体 - Google Patents
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Description
この車両用灯体は、ランプボディとアウターレンズとの間に形成された灯室内に、光源ユニット、ミリ波レーダ及び導光レンズを配置している。導光レンズは、ミリ波レーダの前方に位置した状態で、アウターレンズとミリ波レーダとの間に配置されている。導光レンズは、光源ユニットから出射された光の一部が入射することで発光することが可能とされていると共に、ミリ波レーダから送信されたミリ波を透過させることが可能とされている。従って、従来の車両用灯体によれば、導光レンズが発光することでランプとして見せることができると共に、ミリ波レーダを目立ち難くすることが可能とされている。
この点、上述した従来の車両用灯体では、ミリ波レーダの前方に、導光レンズ及びアウターレンズの2枚のレンズ体が配置されている。そのため、ミリ波レーダから送信されたミリ波を車両の前方に送信させるまでの間に、導光レンズ及びアウターレンズをそれぞれ透過させる必要があるので、ミリ波が減衰し易く、レーダ性能の低下に繋がり易かった。
さらに、アウターレンズを利用して、所定の発光パターンで光源からの光を出射させることができるので、例えばポジションライト用、ストップライト用、ターンライト用等の光として利用することも可能である。
さらに、ミリ波レーダの少なくとも一部を灯室の外部に露出させることができるので、ミリ波レーダの放熱性を向上させることができる。従って、ミリ波レーダの動作に伴って生じる熱を効率良く放熱することができ、動作の安定性を適切に維持することができ、信頼性の向上に繋げることができる。
また、ミリ波レーダをハウジングに対して組み合わせているので、例えばミリ波レーダを車両内側から組み合わせることも可能である。この場合には、ミリ波レーダをハウジングから容易に取り外すことが可能である。従って、例えばミリ波レーダのメンテナンスや交換等を行い易く、これらの作業性を向上することができると共に、作業に伴うコストを抑えることができる。これにより、サービス性の向上化に繋げることができる。
本実施形態では、車両用灯体を、車両の後部側に設けられたテールライトユニットに適用した場合を例に挙げて説明する。
さらにメインライトケース13は、前方延出部13aの右側に位置し、且つ上方延出部13bの下方に位置する部分に、サブライトユニット30を組み合わせるための収容空間14が確保されるように3次元形状に形成されている。収容空間14は、メインライトケース13を前後方向L1に貫通すると共に、右側に開口する空間とされている。
なお、ライトガイド16はプレート状のものを採用しても構わない。ただし、ライトガイド16は必須なものではなく、具備しなくても構わない。
サブライトユニット30は、サブハウジング(本発明に係るハウジング)40と、サブハウジング40を後方側(車両外側)から覆うようにサブハウジング40に一体的に組み合わされたサブアウターレンズ(本発明に係る導光レンズ)50と、サブアウターレンズ50よりも前方側(車両内側)に配置され、後方に向けてミリ波M(図5参照)を送信可能なミリ波レーダ60と、を備えている。
なお、右側サイドレンズ53aの厚みは、トップレンズ52の厚みよりも厚肉に形成されている必要はなく、適宜変更して構わない。ただし、本実施形態では、後述するように、第1光源70から出射された光O1を右側サイドレンズ53a内に導光させた後に後方に出射させることが可能とされている。このように光O1を導光する場合には、右側サイドレンズ53aを厚肉形状にすることが好ましい。
特に、左側サイドレンズ53bとトップレンズ52との接続部分は曲面状に形成され、後述する第2光源71から出射された光O2を反射させてトップレンズ52側に導光させる反射部54として機能する。
フランジ部55は、4つのサイドレンズ53に一体的に連設されると共に、レンズ本体51の周囲を囲むように上下方向及び車幅方向L2に突出するように形成されている。
具体的には、膨出部41は、トップレンズ52、左側サイドレンズ53bの一部、上側サイドレンズ53c及び下側サイドレンズ53dに対して近接或いは接触するように、レンズ本体51内に入り込んでいる。これにより、サブアウターレンズ50と膨出部41とは、前後方向L1に重ね合わされた状態で組み合わされている。
第1光源70から出射されて、右側サイドレンズ53a内に入射した光O1は、右側サイドレンズ53a沿って導光され、右側サイドレンズ53aとトップレンズ52との接続部分を透過した後に、後方に向けて出射される。従って、第1光源70からの光O1については、出射したときの光強度を維持しながら、サブアウターレンズ50を通じて後方に出射させることが可能とされている。
具体的には、粗面部75は、トップレンズ52の前面のうち、サブハウジング40に形成されたレーダ取付孔57の内側に位置する部分に、所定の形成パターンで形成されている。粗面部75は、微細カット加工、表面処理加工等によって表面粗さが他の部分よりも粗く形成された部分であって、図示の例では前方に向かって山状の突出した複数の凸部76で構成されている。
なお、隣り合う凸部76同士の間隔は例えば数μm~数十μmとされているが、各図では図面を見易くするために各凸部76を強調して図示している。
以上のことから、第2光源71からの光を利用して、主にトップレンズ52自体を発光させることができると共に、粗面部75の形成パターンに基づいて、トップレンズ52内に導光された光O2を所定の発光パターンで後方に向けて出射させることが可能とされている。
レーダ本体61は、ミリ波Mを送信する図示しない送信アンテナ、検出対象物で反射されたミリ波Mを受信する図示しない受信アンテナ、及び送信したミリ波Mの信号と受信したミリ波Mの信号とに基づいて検出信号を生成する図示しない信号生成部を、主に内部を有している。これにより、信号生成部で生成された検出信号に基づいて、例えば検出対象物との間の距離等を検出することが可能とされている。
具体的には、ミリ波レーダ60は、サブハウジング40の膨出部41内に配置され、ブラケット本体63及びレーダ本体61がレーダ取付孔57内に前方側から入り込むようにサブハウジング40に組み合わされている。この際、フランジ片64がサブハウジング40に形成された支持枠58に対して前方から接触することで、ミリ波レーダ60の全体が位置決めされている。そして、フランジ片64と支持枠58とは、図示しないボルト等の締結部材を介して一体的に接続されている。
次いで、上述のように構成されたテールライトユニット10のうち、主にサブライトユニット30の作用について、以下に説明する。
本実施形態のサブライトユニット30によれば、図5に示すように、ミリ波レーダ60から送信したミリ波Mを、サブアウターレンズ50を透過させた後に車両外側である後方に向けて送信することができる。この際、従来とは異なり、サブアウターレンズ50を1枚だけ透過させるだけで、ミリ波Mを後方に向けて送信できるので、ミリ波Mの減衰を抑制することができる。従って、レーダ性能を向上することができる。
従って、違和感のない外観性を具備することができ、サブライトユニット30としてのデザイン性、意匠性を確保することができる。
さらに、サブアウターレンズ50を利用して、所定の発光パターンで第2光源71からの光O2を出射させることができるので、例えばポジションライト用、ストップライト用或いはテールライト用の光として適切に利用することも可能である。特に、第1光源70からの光O1については、光強度を維持しながらサブアウターレンズ50を通じて後方に出射させることができるので、ライトに要求される規定の要件を十分に満たすことが可能である。
さらに、ミリ波レーダ60をサブハウジング40に対して車両内側である前方から組み合わせているので、ミリ波レーダ60をサブハウジング40から容易に取り外すことが可能である。従って、例えばミリ波レーダ60のメンテナンスや交換等を行い易く、これらの作業性を向上することができると共に、作業に伴うコストを抑えることができる。これにより、サービス性の向上化に繋げることができる。
30…サブライトユニット(車両用灯体)
40…サブハウジング(ハウジング)
50…サブアウターレンズ(導光レンズ)
56…灯室
60…ミリ波レーダ
70…第1光源
71…第2光源
75…粗面部
76…凸部
Claims (3)
- ハウジングと、
前記ハウジングを車両外側から覆うように前記ハウジングに組み合わされ、光源からの光によって発光すると共に、前記光を導光して車両外側に出射させるアウターレンズと、
前記アウターレンズよりも車両内側に配置され、車両外側に向けてミリ波を送信可能なミリ波レーダと、を備え、
前記アウターレンズは、車両外側に向かって膨出すると共に、トップレンズを有するレンズ本体を備え、
前記ハウジングのうち前記トップレンズに対向する部分には、前記ハウジングを車両の前後方向に貫通するレーダ取付孔が形成され、
前記アウターレンズは、前記ミリ波を透過可能とされ、
前記アウターレンズにおける前記トップレンズのうち、前記レーダ取付孔の内側に位置する部分には、導光された前記光を所定の発光パターンで車両外側に出射させる粗面部が形成され、
前記光源は、前記ハウジングと前記アウターレンズとの間に形成された灯室内に配置され、
前記ミリ波レーダは、前記レーダ取付孔の内側に車両内側から入り込むように、前記ハウジングに組み合わされると共に、少なくとも一部分が前記灯室の外部に露出していることを特徴とする車両用灯体。 - 請求項1に記載の車両用灯体において、
前記粗面部は、前記アウターレンズのうち前記ミリ波レーダ側を向いた内面に形成されている、車両用灯体。 - 請求項2に記載の車両用灯体において、
前記粗面部は、前記ミリ波レーダ側に向かって突出した複数の凸部、及び車両外側に向かって凹んだ複数の凹部のうちの少なくともいずれか一方を有することで、前記アウターレンズのうち車両外側を向いた外面よりも表面粗さが粗く形成され、
複数の前記凸部及び複数の前記凹部は、前記アウターレンズ内に導光された前記光を反射させることで、前記発光パターンで車両外側に出射させる、車両用灯体。
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