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JP7135219B2 - 絶縁部材、電池、電池パック、車両及び電池の製造方法 - Google Patents

絶縁部材、電池、電池パック、車両及び電池の製造方法 Download PDF

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JP7135219B2 JP2021544983A JP2021544983A JP7135219B2 JP 7135219 B2 JP7135219 B2 JP 7135219B2 JP 2021544983 A JP2021544983 A JP 2021544983A JP 2021544983 A JP2021544983 A JP 2021544983A JP 7135219 B2 JP7135219 B2 JP 7135219B2
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Description

本発明の実施形態は、絶縁部材、電池、電池パック、車両及び電池の製造方法に関する。
一般的に、二次電池等の電池は、正極及び負極を備える電極群と、電極群を収納する収納空洞を内部に規定する外装部と、を備える。そして、電池には、外装部が第1の外装部材及び第2の外装部材から形成され、2つの外装部材のそれぞれがステンレス鋼等の金属から形成されるものがある。この電池では、第1の外装部材は、底壁及び収納空洞の外周側を覆う周壁を備え、第1の外装部材の周壁では、高さ方向について底壁とは反対側の端部からフランジが外周側へ突出する。この電池では、第2の外装部材は、高さ方向について底壁とは反対側からフランジに取付けられる。また、電池では、第1の外装部材の外表面に電極端子が取付けられ、収納空洞に収納される電極群では、高さ方向に対して交差する横方向について周壁に向かって、集電タブが突出する。そして、集電タブは、リードを介して電極端子に電気的に接続される。また、収納空洞では、外装部の内表面に絶縁部材が配置され、絶縁部材によって、集電タブ及びリードが外装部に対して電気的に絶縁される。
前述のような電池では、集電タブ及びリードが、絶縁部材によって、外装部に対して適切に絶縁されることが求められる。また、電池の製造時において、電極群の集電タブを電極端子に接続する作業等における作業性が確保されることが求められる。
国際公開2016/204147号公報
本発明が解決しようとする課題は、集電タブ及びリードを外装部に対して適切に絶縁するとともに、電池の製造時における作業性を確保する絶縁部材を提供することにある。また、その絶縁部材を備える電池、その電池の製造方法、及び、その電池を備える電池パック及び車両を提供することにある。
実施形態によれば、電池に設けられる絶縁部材が提供される。電池では、金属から形成される外装部の内部の収納空洞に、正極及び負極を備える電極群が収納され、外装部の第1の外装部材には、底壁及び収納空洞の外周側を覆う周壁が形成される。第1の外装部材の周壁では、底壁とは反対側の端部からフランジが外周側へ突出し、外装部の第2の外装部材は、高さ方向について底壁とは反対側からフランジに取付けられる。第1の外装部材の外表面には、電極端子が取付けられ、電極群では、高さ方向に対して交差する横方向について周壁に向かって集電タブが突出する。集電タブは、リードを介して電極端子に電気的に接続され、絶縁部材は、集電タブ及びリードに対して外装部を電気的に絶縁する。絶縁部材は、第1の構成体、第2の構成体及び接続部を備える。第1の構成体は、収納空洞において第1の外装部材の底壁の内表面に配置される。第2の構成体は、収納空洞において第2の外装部材から第1の構成体に向かって押圧される状態で、第2の外装部材の内表面に配置され、第1の構成体と一体に形成される。高さ方向について第1の構成体と第2の構成体との間に、集電タブ及びリードが配置される。接続部は、第1の構成体と第2の構成体との間を接続し、第2の構成体が第1の構成体に向かって押圧されていない状態では、第2の構成体を第1の構成体に対して開閉可能にする。
また、実施形態では、前述の絶縁部材を備える電池が提供される。電池は、絶縁部材に加えて、外装部、電極群、電極端子及びリードを備える。外装部は、底壁、周壁及びフランジを備える第1の外装部材と、第2の外装部材と、を備え、収納空洞において第2の外装部材が第1の構成体に向かって第2の構成体を押圧する。電極群は、外装部の収納空洞に配置される。電極端子は、第1の外装部材の外表面に取付けられ、リードは、電極群の集電タブを電極端子に電気的に接続する。
また、実施形態では、前述の電池を1つ以上備える電池パックが提供される。
また、実施形態では、前述の電池パックを備える車両が提供される。
また、実施形態では、電池の製造方法が提供される。製造方法では、底壁、収納空洞の外周側を覆う周壁、及び、周壁において底壁とは反対側の端部から外周側へ突出するフランジを備える第1の外装部材、及び、第1の外装部材とは別体の第2の外装部材を、金属から形成する。製造方法では、第1の構成体及び第2の構成体が一体で、かつ、第1の構成体と第2の構成体との間が接続部を介して接続される絶縁部材を、第1の構成体に向かって押圧されていない第2の構成体が第1の構成体に対して開閉可能な状態に形成する。製造方法では、第1の外装部材の外表面に電極端子を取付け、第2の構成体が第1の構成体に対して開いた状態で、第1の外装部材の底壁の内表面に絶縁部材の第1の構成体を配置する。製造方法では、底壁の内表面に第1の構成体が配置された状態で、正極及び負極を備える電極群を第1の外装部材の収納空洞に挿入し、高さ方向に対して交差する横方向について周壁に向かって電極群において集電タブが突出する状態で、収納空洞に電極群及び集電タブを配置する。製造方法では、リードを介して集電タブを電極端子に電気的に接続する。製造方法では、集電タブが電極端子に電気的に接続された状態で、第1の構成体に対して第2の構成体を閉じるとともに、高さ方向について底壁とは反対側から第2の外装部材をフランジに取付けることにより、収納空洞において第2の外装部材の内表面に第2の構成体を配置するとともに、高さ方向について第1の構成体と第2の構成体との間に集電タブ及び前記リードが配置する。
図1は、第1の実施形態に係る電池を、第2の外装部材を第1の外装部材から分離した状態で概略的に示す斜視図である。 図2は、第1の実施形態に係る電池を、高さ方向について底壁が位置する側から視た状態で示す概略図である。 図3は、第1の実施形態に係る電池の電極群を概略的に示す斜視図である。 図4は、図3の電極群の製造時におけるある状態を示す概略図である。 図5は、第1の実施形態に係る電池の外装部の収納空洞の構成を、縦方向に垂直又は略垂直な断面で概略的に示す断面図である。 図6は、第1の実施形態に係る電池に設けられる絶縁部材を、構成体(第2の構成体)が構成体(第1の構成体)に対して閉じた状態で概略的に示す斜視図である。 図7は、第1の実施形態に係る電池に設けられる絶縁部材を、構成体(第2の構成体)が構成体(第1の構成体)に対して開いた状態で概略的に示す斜視図である。 図8Aは、第1の実施形態に係る電池に設けられる絶縁部材を、構成体(第2の構成体)が構成体(第1の構成体)に対して閉じた状態で概略的に示す断面図である。 図8Bは、図8Aの断面において接続部及びその近傍を拡大して概略的に示す断面図である。 図9Aは、第1の実施形態に係る電池に設けられる絶縁部材を、構成体(第2の構成体)が構成体(第1の構成体)に対して開いた状態で概略的に示す断面図である。 図9Bは、図9Aの断面において接続部及びその近傍を拡大して概略的に示す断面図である。 図10は、第1の実施形態に係る電池の製造時において、集電タブのそれぞれが電極端子の対応する一方に電気的に接続され、かつ、絶縁部材のそれぞれにおいて底壁の内表面に配置される構成体(第1の構成体)に対して構成体(第2の構成体)が開いた状態を概略的に示す斜視図である。 図11Aは、第1の変形例に係る電池に設けられる絶縁部材を、構成体(第2の構成体)が構成体(第1の構成体)に対して閉じた状態で概略的に示す断面図である。 図11Bは、図11Aの断面において接続部及びその近傍を拡大して概略的に示す断面図である。 図12Aは、第1の変形例に係る電池に設けられる絶縁部材を、構成体(第2の構成体)が構成体(第1の構成体)に対して開いた状態で概略的に示す断面図である。 図12Bは、図12Aの断面において接続部及びその近傍を拡大して概略的に示す断面図である。 図13は、第2の変形例に係る電池に設けられる絶縁部材を概略的に示す断面図である。 図14は、第3の変形例に係る電池を、縦方向に垂直又は略垂直な断面で概略的に示す断面図である。 図15は、図14の状態から開放弁が開放された状態を概略的に示す断面図である。 図16は、実施形態に係る電池が用いられる電池パックの一例を示す概略図である。 図17は、実施形態に係る電池パックの車両への適用例を示す概略図である。
[電池]
まず、実施形態に係る電池について、説明する。
(第1の実施形態)
図1及び図2は、実施形態に係る電池1の一例を示す。電池1は、例えば二次電池である。図1及び図2に示すように、電池1は、外装部3を備える。外装部3は、ステンレス鋼等の金属から形成される。外装部3を形成するステンレス鋼以外の金属としては、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、及び、メッキ鋼等が挙げられる。また、外装部3の内部には、収納空洞11が形成される。電池1及び外装部3では、縦方向(矢印X1及び矢印X2で示す方向)、縦方向に対して交差する(垂直又は略垂直な)横方向(矢印Y1及び矢印Y2で示す方向)、及び、縦方向及び横方向の両方に対して交差する(垂直又は略垂直な)高さ方向(矢印Z1及び矢印Z2で示す方向)が、規定される。
外装部3は、第1の外装部材(カップ部材)5及び第2の外装部材(蓋部材)6を備える。第1の外装部材5は、底付きの容器形状に形成される。本実施形態では、第1の外装部材5は、底壁7及び周壁8を有し、一面が開口した略直方体状に形成される。底壁7は、収納空洞11に対して高さ方向の一方側(矢印Z1側)に位置する。また、周壁8は、外装部3の周方向に沿って延設され、収納空洞11の外周側は、周壁8によって囲まれる。そして、収納空洞11は、周壁8に対して、内周側に隣接する。ここで、図1は、第2の外装部材6を第1の外装部材5から分離した状態で示し、図2は、高さ方向について底壁7が位置する側から視た状態を示す。
また、第1の外装部材5の内部空間は、外装部3の収納空洞11の少なくとも一部を形成し、底壁7が位置する側とは反対側へ向かって開口する。そして、第1の外装部材5の内部空間の開口の開口縁は、周壁8において、底壁7とは反対側の端部に形成される。ここで、電池1及び外装部3では、第1の外装部材5の内部空間の開口縁に沿う方向が、周方向と一致又は略一致する。そして、周壁8に対して収納空洞11(内部空間)が位置する側が内周側であり、内周側とは反対側が外周側である。
周壁8は、二対の側壁12A,12B,13A,13Bを備える。一対の側壁12A,12Bは、横方向について収納空洞11を挟んで対向する。そして、一対の側壁13A,13Bは、縦方向について収納空洞11を挟んで対向する。側壁12A,12Bのそれぞれは、側壁13A,13Bの間に、縦方向に沿って連続して延設される。また、側壁13A,13Bのそれぞれは、側壁12A,12Bの間に、横方向に沿って連続して延設される。
第1の外装部材5は、フランジ15を備える。フランジ15は、周壁8(側壁12A,12B,13A,13B)において底壁7とは反対側の端部から外周側へ突出する。このため、フランジ15は、周壁8に対して外周側へ突出するとともに、高さ方向について底壁7から離れて形成される。フランジ15は、外装部3の周方向について全周に渡って形成され、外装部3の周方向について全周に渡って外周側へ突出する。また、フランジ15は、第1の外装部材5の内部空間の開口縁から、外周側へ向かって延設される。
本実施形態では、第2の外装部材6は、略板状の部材であり、例えば、略長方形状に形成される。第2の外装部材6は、電池1の高さ方向について底壁7が位置する側とは反対側から、フランジ15に取付けられ、底壁7とは反対側からフランジ15と対向する。そして、第1の外装部材5の内部空間(収納空洞11)の開口は、第2の外装部材6によって塞がれる。本実施形態では、第2の外装部材6は、高さ方向について収納空洞11を挟んで底壁7と対向する頂壁を形成する。このため、第1の外装部材5の底壁7は、高さ方向について収納空洞11を挟んで第2の外装部材6(頂壁)と対向する。また、周壁8及びフランジ15は、高さ方向について底壁7と第2の外装部材6との間に、設けられる。
第2の外装部材6は、周壁8(側壁12A,12B,13A,13B)に対して外周側へ突出する。そして、第2の外装部材6は、外装部3の周方向について全周に渡って外周側へ突出する。また、本実施形態では、板状の第2の外装部材6の厚さ方向は、電池1(外装部3)の高さ方向と一致又は略一致する。
第2の外装部材6は、フランジ15に対して底壁7とは反対側に配置された状態でフランジ15に溶接される。溶接部分では、フランジ15及び第2の外装部材6が、気密に溶接される。フランジ15の第2の外装部材6への溶接部分は、第1の外装部材5の内部空間(収納空洞11)の開口縁に対して、外装部3の外周側に形成される。また、フランジ15及び第2の外装部材6の溶接部分は、周方向について全周に渡って連続して形成される。このため、外装部3の収納空洞11は、密閉及び封止される。なお、溶接部分では、例えば、抵抗シーム溶接によって、フランジ15及び第2の外装部材6が溶接される。抵抗シーム溶接が行われることにより、レーザ溶接等に比べて、コストが抑えられるとともに、フランジ15と第2の外装部材6との間の気密性が高い。
本実施形態では、底壁7と第2の外装部材6(頂壁)との間の高さ方向についての寸法は、一対の側壁12A,12Bの間の横方向についての寸法、及び、一対の側壁13A,13Bの間の縦方向について寸法のそれぞれに比べて、遥かに小さい。このため、収納空洞11では、高さ方向についての寸法が、縦方向についての寸法、及び、横方向についての寸法のそれぞれに比べて、遥かに小さくなる。また、外装部3の肉厚は、外装部3(外装部材5,6)の全体に渡って均一又は略均一に形成される。外装部3の肉厚は、薄く、例えば、0.02mm以上0.3mm以下に形成される。したがって、電池1及び外装部3では、高さ方向についての寸法が、縦方向についての寸法、及び、横方向についての寸法のそれぞれに比べて、遥かに小さくなる。
また、本実施形態では、一対の側壁13A,13Bの間の縦方向についての寸法が、一対の側壁12A,12Bの間の横方向についての寸法に比べて小さい。このため、収納空洞11では、縦方向についての寸法が、横方向についての寸法に比べて、小さくなる。そして、電池1及び外装部3では、縦方向についての寸法は、横方向についての寸法に比べて、小さくなる。また、周壁8から外周側へのフランジ15及び第2の外装部材6の突出寸法は、2mm以上5mm以下程度である。本実施形態では、フランジ15及び第2の外装部材6の突出部分の突出端によって、外装部3(電池1)の外周端が形成される。
外装部3の収納空洞11には、電極群10が収納される。図3は、電極群10を示し、図4は、電極群10の製造時におけるある状態を示す。図3及び図4に示すように、電極群10は、正極21、負極22及びセパレータ23,25を備える。正極21は、正極集電体としての正極集電箔21Aと、正極集電箔21Aの表面に担持される正極活物質含有層21Bと、を備える。正極集電箔21Aは、アルミニウム箔又はアルミニウム合金箔等であり、厚さが10μm~20μm程度である。正極集電箔21Aには、正極活物質、結着剤及び導電剤を含むスラリーが塗布される。正極活物質としては、これらに限定されるものではないが、リチウムを吸蔵放出できる酸化物、硫化物及びポリマー等が挙げられる。また、高い正極電位を得られる観点から、正極活物質は、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物及びリチウム燐酸鉄等が、用いられることが好ましい。
負極22は、負極集電体としての負極集電箔22Aと、負極集電箔22Aの表面に担持される負極活物質含有層22Bと、を備える。負極集電箔22Aは、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔又は銅箔等であり、厚さが10μm~20μm程度である。負極集電箔22Aには、負極活物質、結着剤及び導電剤を含むスラリーが塗布される。負極活物質としては、特に限定されるものではないが、リチウムイオンを吸蔵放出できる金属酸化物、金属硫化物、金属窒化物及び炭素材料等が挙げられる。負極活物質としては、リチウムイオンの吸蔵放出電位が金属リチウム電位に対して0.4V以上となる物質、すなわち、リチウムイオンの吸蔵放出電位が0.4V(vs.Li/Li)以上になる物質であることが好ましい。このようなリチウムイオン吸蔵放出電位を有する負極活物質を用いることにより、アルミニウム又はアルミニウム合金とリチウムとの合金反応が抑えられるため、負極集電箔22A及び負極22に関連する構成部材に、アルミニウム及びアルミニウム合金を使用可能になる。リチウムイオンの吸蔵放出電位が0.4V(vs.Li/Li)以上になる負極活物質としては、例えば、チタン酸化物、チタン酸リチウム等のリチウムチタン複合酸化物、タングステン酸化物、アモルファススズ酸化物、ニオブ・チタン複合酸化物、スズ珪素酸化物、及び、酸化珪素等が挙げられ、リチウムチタン複合酸化物を負極活物質として用いることが、特に好ましい。なお、リチウムイオンを吸蔵放出する炭素材料を負極活物質として用いる場合は、負極集電箔22Aは銅箔を用いるとよい。負極活物質として用いられる炭素材料は、リチウムイオンの吸蔵放出電位が0V(vs.Li/Li)程度になる。
正極集電箔21A及び負極集電箔22Aに用いられるアルミニウム合金は、Mg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu及びSiから選択される1種または2種以上の元素を含むことが望ましい。アルミニウム及びアルミニウム合金の純度は、98重量%以上にすることができ、99.99重量%以上が好ましい。また、純度100%の純アルミニウムを、正極集電体及び/又は負極集電体の材料として用いることが可能である。アルミニウム及びアルミニウム合金における、ニッケル、クロムなどの遷移金属の含有量は100重量ppm以下(0重量ppmを含む)にすることが好ましい。
正極集電箔21Aでは、一方の長辺縁21C及びその近傍部位によって、正極集電タブ21Dが形成される。図3及び図4の一例では、正極集電タブ21Dは、長辺縁21Cの全長に渡って形成される。正極集電タブ21Dでは、正極集電箔21Aの表面に正極活物質含有層21Bが担持されない。したがって、正極集電箔21Aは、正極活物質含有層21Bが未担持の部分として正極集電タブ21Dを備える。また、負極集電箔22Aでは、一方の長辺縁22C及びその近傍部位によって、負極集電タブ22Dが形成される。図3及び図4の一例では、負極集電タブ22Dは、長辺縁22Cの全長に渡って形成される。負極集電タブ22Dでは、負極集電箔22Aの表面に負極活物質含有層22Bが担持されない。したがって、負極集電箔22Aは、負極活物質含有層22Bが未担持の部分として負極集電タブ22Dを備える。
セパレータ23,25のそれぞれは、電気的に絶縁性を有する材料から形成され、正極21と負極22との間を電気的に絶縁する。セパレータ23,25のそれぞれは、正極21及び負極22とは別体のシート等であってもよく、正極21及び負極22の一方と一体に形成されてもよい。また、セパレータ23,25は、有機材料から形成されてもよく、無機材料から形成されてもよく、有機材料と無機材料との混合物から形成されてもよい。セパレータ23,25を形成する有機材料としては、エンプラ及びスーパーエンプラが挙げられる。そして、エンプラとしては、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、シンジオタクチック・ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデン及び変性ポリフェニレンエーテル等が挙げられる。また、スーパーエンプラとしては、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリビニリデンフロライド、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルニトリル、ポリサルホン、ポリアクリレート、ポリエーテルイミド及び熱可塑性ポリイミド等が挙げられる。また、セパレータ23,25を形成する無機材料としては、酸化物(例えば、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化マグネシウム、リン酸化物、酸化カルシウム、酸化鉄、酸化チタン)、窒化物(例えば、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化バリウム)等が挙げられる。
電極群10では、正極活物質含有層21Bと負極活物質含有層22Bとの間でセパレータ23,25のそれぞれが挟まれた状態で、正極21、負極22及びセパレータ23,25が捲回軸Bを中心として扁平形状に捲回される。正極21、セパレータ23、負極22及びセパレータ25は、例えば、この順に重ねられた状態で、捲回される。また、電極群10では、正極集電箔21Aの正極集電タブ21Dが、負極22及びセパレータ23,25に対して、捲回軸Bに沿う軸方向(矢印Y3及び矢印Y4で示す方向)の一方側へ突出する。そして、負極集電箔22Aの負極集電タブ22Dが、正極21及びセパレータ23,25に対して、捲回軸Bに沿う軸方向について正極集電タブ21Dが突出する側とは反対側に、突出する。
電極群10では、軸方向に対して交差する(垂直又は略垂直な)幅方向(矢印X3及び矢印X4で示す方向)、及び、軸方向及び幅方向の両方に対して交差する厚さ方向(矢印Z3及び矢印Z4で示す方向)が規定される。そして、電極群10では、厚さ方向についての寸法が、軸方向についての寸法及び幅方向についての寸法のそれぞれに比べて、小さい。このため、電極群10は、扁平形状に形成される。
また、正極集電タブ21D及び負極集電タブ22Dのそれぞれは、電極群10の幅方向について中央部位で、超音波溶接等の溶接によって束ねられる。このため、正極集電タブ21D及び負極集電タブ22Dのそれぞれでは、電極群10の幅方向について中央部位に、結束部26が形成される。集電タブ21D,22Dのそれぞれでは、結束部26によって、突出端の一部が形成される。また、集電タブ21D,22Dのそれぞれでは、突出の根元から結束部26までタブ傾斜面27A,27Bが形成される。集電タブ21D,22Dのそれぞれでは、電極群10の幅方向について中央部位に、タブ傾斜面27A,27Bが形成される。集電タブ21D,22Dのそれぞれでは、タブ傾斜面27A,27Bのそれぞれは、軸方向について結束部26(突出端)に近づくほど厚さ方向について内側に向かう状態に、傾斜する。このため、集電タブ21D,22Dのそれぞれにおいてタブ傾斜面27A,27Bが延設される領域では、軸方向について結束部26(突出端)に近づくほど、電極群10の厚さ方向についての寸法が減少する。
正極集電タブ21D及び負極集電タブ22Dのそれぞれは、電極群10の幅方向について両端部では、束ねられない。このため、集電タブ21D,22Dのそれぞれでは、電極群10の幅方向について両端部に、前述の結束部26及びタブ傾斜面27A,27Bは、形成されない。そして、正極集電タブ21D及び負極集電タブ22Dのそれぞれでは、電極群10の幅方向について一端部に、非結束部28Aが形成され、電極群10の幅方向について他端部に、非結束部28Bが形成される。
図5は、外装部3の収納空洞11の構成を示す。図5等に示すように、電極群10は、捲回軸B(軸方向)が電池1の横方向に対して平行又は略平行になる状態で配置される。そして、外装部3の収納空洞11では、正極集電タブ21Dは、横方向の一方側へ負極22及びセパレータ23,25に対して突出する。正極集電タブ21Dは、電極群10において、例えば、電池1の横方向について周壁8の側壁12Aに向かって突出する。また、負極集電タブ22Dは、正極21及びセパレータ23,25に対して、横方向について正極集電タブ21Dが突出する側とは反対側に、突出する。負極集電タブ22Dは、電極群10において、例えば、電池1の横方向について周壁8の側壁12Bに向かって突出する。したがって、集電タブ21D,22Dのそれぞれは、収納空洞11において電極群10から外周側へ突出する。
前述のように電極群10が収納空洞11に配置されることにより、収納空洞11では、電池1の縦方向について中央部分に、集電タブ21D,22Dのそれぞれの結束部26及びタブ傾斜面27A,27Bが配置される。すなわち、集電タブ21D,22Dのそれぞれの結束部26及びタブ傾斜面27A,27Bは、縦方向について周壁8の側壁13A,13Bから離れて配置される。そして、集電タブ21D,22Dのそれぞれでは、非結束部28Aが、縦方向について、結束部26及びタブ傾斜面27A,27Bに対して側壁13Aが位置する側に配置され、非結束部28Bが、縦方向について、結束部26及びタブ傾斜面27A,27Bに対して側壁13Bが位置する側に配置される。
また、電極群10が前述のように収納空洞11に配置されることにより、集電タブ21D,22Dのそれぞれでは、タブ傾斜面27Aは、高さ方向について結束部26に対して底壁7が位置する側に配置され、タブ傾斜面27Bは、高さ方向について結束部26に対して第2の外装部材6が位置する側に配置される。そして、集電タブ21D,22Dのそれぞれでは、タブ傾斜面27Aは、横方向について周壁8(側壁12A,12Bの対応する一方)に近づくほど、すなわち、外周側に向かうほど、高さ方向について底壁7から離れる状態に、傾斜する。また、集電タブ21D,22Dのそれぞれでは、タブ傾斜面27Bは、横方向について周壁8(側壁12A,12Bの対応する一方)に近づくほど、すなわち、外周側に向かうほど、高さ方向について第2の外装部材6から離れる状態に、傾斜する。
また、電極群10は、正極、負極及びセパレータが捲回される捲回構造を有する必要はない。ある実施形態では、電極群10は、複数の正極及び複数の負極が交互に積層されるスタック構造を有し、正極と負極との間にはセパレータが設けられる。この場合も、電極群10では、正極集電タブが、電池1(外装部3)の横方向について一方側へ、負極に対して突出する。そして、電極群10では、負極集電タブが、電池1の横方向について、正極集電タブが突出する側とは反対側へ、正極に対して突出する。したがって集電タブのそれぞれが、収納空洞11において電極群10から外周側へ突出する。
また、電極群10が捲回構造でない場合も、正極集電タブ及び負極集電タブのそれぞれに、前述の結束部26及びタブ傾斜面27A,27Bが形成される。そして、収納空洞11では、集電タブ21D,22Dのそれぞれの結束部26及びタブ傾斜面27A,27Bは、縦方向について周壁8の側壁13A,13Bから離れて配置される。集電タブ21D,22Dのそれぞれでは、タブ傾斜面27Aは、横方向について周壁8に近づくほど高さ方向について底壁7から離れる状態に、傾斜する。そして、集電タブ21D,22Dのそれぞれでは、タブ傾斜面27Bは、横方向について周壁8に近づくほど高さ方向について第2の外装部材6から離れる状態に、傾斜する。
ある実施形態では、収納空洞11において、電極群10に、電解液(図示しない)が含浸される。電解液としては、非水電解液が用いられ、例えば、電解質を有機溶媒に溶解することにより調製される非水電解液が用いられる。この場合、有機溶媒に溶解させる電解質として、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)及びビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO22]等のリチウム塩、及び、これらの混合物が挙げられる。また、有機溶媒として、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)及びビニレンカーボネート等の環状カーボネート;ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)及びメチルエチルカーボネート(MEC)等の鎖状カーボネート;テトラヒドロフラン(THF)、2メチルテトラヒドロフラン(2MeTHF)、及びジオキソラン(DOX)等の環状エーテル;ジメトキシエタン(DME)及びジエトキシエタン(DEE)等の鎖状エーテル;γ-ブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル(AN)及びスルホラン(SL)等が挙げられる。これらの有機溶媒は、単独で、又は、混合溶媒として用いられる。
また、ある実施形態では、非水電解質として、非水電解液と高分子材料とを複合化したゲル状非水電解質が、電解液の代わりに用いられる。この場合、前述した電解質及び有機溶媒が用いられる。また、高分子材料として、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)及びポリエチレンオキサイド(PEO)等が挙げられる。
また、ある実施形態では、電解液の代わりに、高分子固体電解質及び無機固体電解質等の固体電解質が非水電解質として設けられる。この場合、電極群10に、セパレータ23,25が設けられなくてもよい。そして、電極群10では、セパレータ23,25の代わりに、固体電解質が正極21と負極22との間で挟まれる。このため、本実施例では、固体電解質によって、正極21と負極22との間が電気的に絶縁される。また、ある実施例では、非水電解質の代わりに水系溶媒を含む水系電解質が、電解質として用いられてもよい。
図1、図2及び図5等に示すように、外装部3の第1の外装部材5の外表面には、一対の電極端子31A,31Bが取付けられる。電極端子31A,31Bの一方が電池1の正極端子となり、電極端子31A,31Bの他方が電池1の負極端子となる。このため、電極端子31A,31Bは、互いに対して反対の極性を有する。なお、図5では、一対の電極端子31A,31Bの一方及びその近傍の構成が、縦方向に垂直又は略垂直な断面で示される。
また、図1等の実施形態では、第1の外装部材5に、一対の傾斜壁14A,14Bが形成される。傾斜壁14Aは、側壁12Aと底壁7との間に設けられ、傾斜壁14Bは、側壁12Bと底壁7との間に設けられる。一対の傾斜壁14A,14Bは、電池1の縦方向について中央部分に形成される。また、傾斜壁14Aは、電池1(外装部3)の周方向について、側壁12Aが延設される範囲に設けられ、傾斜壁14Bは、電池1(外装部3)の周方向について、側壁12Bが延設される範囲に設けられる。傾斜壁14A,14Bのそれぞれは、底壁7及び側壁12A,12Bに対して、傾斜する。傾斜壁14A,14Bのそれぞれは、底壁7に近づくほど横方向について電極群10に近づく状態に、傾斜する。
図1等の実施形態では、電極端子31Aは、傾斜壁14Aの外表面に外部に露出する状態で取付けられ、電極端子31Bは、傾斜壁14Bの外表面に外部に露出する状態で取付けられる。したがって、電極端子31Aは、外装部3の周方向について、側壁12Aが延設される範囲に設けられ、電極端子31Bは、外装部3の周方向について、側壁12Bが延設される範囲に設けられる。図1及び図2等の実施形態では、電極端子31A,31Bのそれぞれは、縦方向について、傾斜壁14A,14Bの対応する一方の中央位置又は略中央位置に配置される。そして、電池1では、一対の電極端子31A,31Bは、横方向について互いに対して離れて配置され、電極群10は、横方向について、一対の電極端子31A,31Bの間に配置される。電極端子31A,31Bのそれぞれは、導電材料から形成され、例えば、アルミニウム、銅及びステンレス等のいずれかから形成される。
また、第1の外装部材5の外表面には、電気的に絶縁性を有する材料から形成される一対の絶縁部材(外部絶縁部材)32A,32Bが設けられる。絶縁部材32A,32Bのそれぞれは、傾斜壁14A,14Bの対応する一方の外表面に配置される。絶縁部材32Aは、傾斜壁14Aと電極端子31Aとの間に介在し、絶縁部材32Bは、傾斜壁14Bと電極端子31Bとの間に介在する。
図5等に示すように、傾斜壁14Aには、貫通孔33Aが形成され、傾斜壁14Bには、貫通孔33Bが形成される。貫通孔33A,33Bのそれぞれは、収納空洞11から外装部3の外部まで、傾斜壁14A,14Bの対応する一方を貫通する。貫通孔33Aには電極端子31Aが挿通され、貫通孔33Bには電極端子31Bが挿通される。電極端子31A,31Bのそれぞれは、一部が外装部3の外部に露出する状態で、貫通孔33A,33Bの対応する一方に挿通される。
貫通孔33Aでは、電極端子31Aの外周側にリング状の絶縁ガスケット35Aが配置され、貫通孔33Bでは、電極端子31Bの外周側にリング状の絶縁ガスケット35Bが配置される。このため、貫通孔33A,33Bのそれぞれの縁面(第1の外装部材5)と電極端子31A,31Bの対応する一方との間に、絶縁ガスケット35A,35Bの対応する一方が介在する。
前述のように絶縁部材32A及び絶縁ガスケット35Aが設けられることにより、第1の外装部材5への電極端子31Aの接触が防止され、電極端子31Aが第1の外装部材5(外装部3)に対して電気的に絶縁される。同様に、絶縁部材32B及び絶縁ガスケット35Bが設けられることにより、第1の外装部材5への電極端子31Bの接触が防止され、電極端子31Bが第1の外装部材5(外装部3)に対して電気的に絶縁される。
正極集電タブ21Dの結束部26は、正極バックアップリード41A、正極中継リード42A及び正極端子リード43A等を含む1つ以上の正極リードを介して、電極端子31A,31Bの対応する一方である正極端子(例えば31A)に電気的に接続される。正極集電タブ21D(結束部26)と正極リードとの間の接続、正極リード同士の接続、及び、正極リードと正極端子との間の接続は、超音波溶接等の溶接によって、行われる。ここで、正極リードは、導電性を有する金属から形成される。
同様に、負極集電タブ22Dの結束部26は、負極バックアップリード41B、負極中継リード42B及び負極端子リード43B等を含む1つ以上の負極リードを介して、電極端子31A,31Bの対応する一方である負極端子(例えば31B)に電気的に接続される。負極集電タブ22D(結束部26)と負極リードとの間の接続、負極リード同士の接続、及び、負極リードと負極端子との間の接続は、超音波溶接等の溶接によって、行われる。ここで、負極リードは、導電性を有する金属から形成される。
また、収納空洞11では、横方向について電極群10の両側に空間45A,45Bが形成される。空間(第1の空間)45Aは、側壁12Aの内表面と電極群10との間に形成され、空間(第2の空間)45Bは、側壁12Bの内表面と電極群10との間に形成される。すなわち、一対の空間45A,45Bのそれぞれは、側壁12A,12Bの対応する一方と電極群10との間に、形成される。このため、側壁12A,12Bのそれぞれは、電池1の横方向について、空間45A,45Bの対応する一方を挟んで、電極群10から離れて配置される。ある実施形態では、空間45Aに、正極集電タブ21D及び正極リードが配置される。そして、空間45Bに、負極集電タブ22D及び負極リードが配置される。
また、収納空洞11では、空間45Aに絶縁部材46Aが配置され、空間45Bに絶縁部材46Bが配置される。一対の絶縁部材(内部絶縁部材)46A,46Bのそれぞれは、電気的に絶縁性を有する材料から形成される。ここで、絶縁部材46A,46Bの一方(例えば46A)が、正極側絶縁部材となり、絶縁部材46A,46Bの他方(例えば46B)が、負極側絶縁部材となる。
絶縁部材(第1の絶縁部材)46Aは、空間45Aにおいて、外装部3の内表面への集電タブ(例えば21D)及びリード(例えば41A~43A)の接触を防止する。このため、空間45Aでは、絶縁部材46Aによって、集電タブ(例えば21D及)びリード(例えば41A~43A)が、外装部3(外装部材5,6)に対して電気的に絶縁される。また、絶縁部材(第2の絶縁部材)46Bは、空間45Bにおいて、外装部3の内表面への集電タブ(例えば22D)及びリード(例えば41B~43B)の接触を防止する。このため、空間45Bでは、絶縁部材46Bによって、集電タブ(例えば22D)及びリード(例えば41B~43B)が、外装部3(外装部材5,6)に対して電気的に絶縁される。
図6乃至図9Bは、収納空洞11に配置される一対の絶縁部材46A,46Bのそれぞれの構成を示す。図5乃至図9B等に示すように、絶縁部材46A,46Bのそれぞれは、構成体(第1の構成体)51と、構成体51と一体に形成される構成体(第2の構成体)52と、構成体51,52の間を接続する接続部53と、を備える。絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、構成体52が構成体51に向かって押圧されていない状態において、構成体52は、構成体51に対して開閉可能である。ここで、図6、図8A及び図8Bは、構成体52が構成体51に対して閉じた状態で絶縁部材(46A又は46B)を示す。また、図7、図9A及び図9Bは、構成体52が構成体51に対して開いた状態で絶縁部材(46A又は46B)を示す。
絶縁部材46Aは、縁E1,E2を有する。縁(第1の縁)E1は、構成体51から形成され、縁(第2の縁)E2は、構成体52から形成される。絶縁部材46Aでは、縁E1から縁E2まで、構成体51、接続部53、構成体52を順に通って延設される。また、絶縁部材46Aでは、幅方向(矢印W1及び矢印W2で示す方向)が規定される。図8A、図8B、図9A及び図9Bでは、紙面に対して垂直又は略垂直な方向が、絶縁部材46Aの幅方向となる。
図6乃至図9B等の実施形態では、構成体(第1の構成体)51は、底板部51A及び側板部51B~51Dを備える。側板部51B,51Cは、互いに対して平行又は略平行であり、絶縁部材46Aの幅方向について互いに対して離れて配置される。底板部51A及び側板部51Dのそれぞれは、側板部51B,51Cに対して垂直又は略垂直であり、側板部51Bから側板部51Cまで幅方向に沿って延設される。底板部51A及び側板部51Dは、互いに対して垂直又は略垂直である。構成体51では、底板部51A及び側板部51B,51Cによって縁E1が形成され、側板部51Dが接続部53に接続される。また、底板部51A及び側板部51B,51Cのそれぞれは、縁E1とは反対側の端部で、側板部51Dに接続される。
また、構成体51では、底板部51Aと側板部51Dとの間に傾斜板部51Eが形成される。傾斜板部51Eは、側板部51B,51Cに対して垂直又は略垂直であり、底板部51A及び側板部51Dに対して傾斜する。また、傾斜板部51Eは、絶縁部材46Aの幅方向について中央部分に形成され、幅方向について側板部51B,51Cから離れた位置に形成される。また、絶縁部材46Aの幅方向につい傾斜板部51Eの中央部分には、傾斜板部51Eを貫通する貫通孔58が形成される。
また、構成体51には、底板部51Aから側板部51B~51Dが位置する側へ突出する突起(第1の突起)61が設けられる。突起61は、底板部51Aにおいて縁E1が位置する側の端部に形成される。突起61は、絶縁部材46Aの幅方向に沿って延設される。また、突起61は、絶縁部材46Aの幅方向について中央部分に形成され、幅方向について側板部51B,51Cから離れた位置に形成される。突起61には、突起傾斜面(第1の突起傾斜面)65が形成される。突起傾斜面65は、縁E1が位置する側、すなわち、構成体51の接続部53への接続位置が位置する側とは反対側を向く。突起傾斜面65は、突起61の根元から突出端に渡って形成され、絶縁部材46Aの幅方向について突起61の全寸法又は略全寸法に渡って延設される。突起傾斜面65は、突起61の突出端に近づくほど縁E1から離れる状態に、傾斜する。
図6乃至図9B等の実施形態では、構成体(第2の構成体)52は、天板部52A及び側板部52B,52Cを備える。側板部52B,52Cは、互いに対して平行又は略平行であり、絶縁部材46Aの幅方向について互いに対して離れて配置される。天板部52Aは、側板部52B,52Cに対して垂直又は略垂直であり、側板部52Bから側板部52Cまで幅方向に沿って延設される。構成体52では、天板部52A及び側板部52B,52Cによって縁E2が形成され、天板部52Aにおいて縁E2とは反対側の端部が接続部53に接続される。
また、構成体52には、天板部52Aから側板部52B,52Cが位置する側へ突出する突起(第2の突起)62が設けられる。突起62は、天板部52Aにおいて縁E2が位置する側の端部に形成される。突起62は、絶縁部材46Aの幅方向に沿って延設される。また、突起62は、絶縁部材46Aの幅方向について中央部分に形成され、幅方向について側板部52B,52Cから離れた位置に形成される。突起62には、突起傾斜面(第2の突起傾斜面)66が形成される。突起傾斜面66は、縁E2が位置する側、すなわち、構成体52の接続部53への接続位置が位置する側とは反対側を向く。突起傾斜面66は、突起62の根元から突出端に渡って形成され、絶縁部材46Aの幅方向について突起62の全寸法又は略全寸法に渡って延設される。突起傾斜面66は、突起62の突出端に近づくほど縁E2から離れる状態に、傾斜する。
また、接続部53は、中継部55及び薄肉部56,57を備える。中継部55は、板状に形成され、薄肉部56,57の間に延設される。薄肉部56,57のそれぞれは、中継部55等の接続部53の他の部位、及び、構成体51,52に比べて、肉厚が薄い。構成体(第1の構成体)51の側板部51Dは、薄肉部56を介して接続部53に接続される。そして、構成体(第2の構成体)52の天板部52Aは、薄肉部57を介して接続部53に接続される。なお、図8Bは、図8Aの断面において接続部53及びその近傍を拡大して示し、図9Bは、図9Aの断面において接続部53及びその近傍を拡大して示す。
絶縁部材46Aでは、構成体52が構成体51に向かって押圧されている状態において、構成体52は、構成体51に対して閉じる(図6、図8A及び図8B参照)。一方、構成体52が構成体51に向かって押圧されていない状態では、構成体52は、構成体51に対して開閉可能になり、図7、図9A及び図9Bに示す構成体51に対して開いた状態に変化可能である。構成体52が構成体51に対して開く又は閉じる際には、薄肉部56を通る回動軸P1を中心として、接続部53及び構成体52が構成体51に対して回動する。また、薄肉部57を通る回動軸P2を中心として、構成体52が接続部53に対して回動する。回動軸P1,P2のそれぞれは、絶縁部材46Aの幅方向に沿う。
構成体52が構成体51に対して閉じた状態では、構成体52は、接続部53への接続位置から、縁E1が位置する側へ向かって延設される。そして、構成体51の側板部51Bが構成体52の側板部52Bと当接し、構成体51の側板部51Cが構成体52の側板部52Cと当接する。また、構成体51の底板部51Aが構成体52の天板部52Aと対向する。また、構成体52が構成体51に対して閉じた状態では、構成体51,52及び接続部53で囲まれる内部空間68が形成される。内部空間68は、開口67において、絶縁部材46Aの外部に開口する。この際、内部空間68の開口67の開口縁は、縁E1,E2によって形成される。また、構成体52が構成体51に対して閉じた状態では、突起61は、底板部51Aから構成体52の天板部52Aに向かって突出し、突起62は、天板部52Aから構成体51の底板部51Aに向かって突出する。
構成体52が構成体51に対して閉じた状態では、構成体52は、接続部53への接続位置から、縁E1が位置する側とは反対側へ向かって延設される。このため、構成体52は、構成体51と接触しない。
絶縁部材46Bも、絶縁部材46Aと同様に、構成体51,52及び接続部53を備え、絶縁部材46Bでは、構成体51,52及び接続部53のそれぞれは、絶縁部材46Aと同様の構成となる。
電池1では、収納空洞11において底壁7の内表面に、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの構成体(第1の構成体)51が配置される。そして、収納空洞11において第2の外装部材6の内表面に、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの構成体(第2の構成体)52が配置される。絶縁部材46A,46Bのそれぞれは、第2の外装部材6によって構成体52が構成体51に向かって押圧される状態で、収納空洞11に配置される。したがって、電池1では、絶縁部材46A,46Bのそれぞれは、構成体(第2の構成体)52が構成体(第1の構成体)51に対して閉じた状態で、収納空洞11に配置される。また、絶縁部材46A,46Bのそれぞれは、幅方向が電池1(外装部3)の縦方向と一致又は略一致する状態で、配置される。このため、絶縁部材46A,46Bのそれぞれは、回動軸P1,P2が縦方向に沿う状態で、収納空洞11に配置される。
空間45A,45Bの対応する一方に配置される絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、底壁7の内表面上に構成体51の底板部51Aが延設され、第2の外装部材6の内表面上に構成体52の天板部52Aが延設される。そして、絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、側壁13Aの内表面上に構成体51の側板部51B及び構成体52の側板部52Bが延設され、側壁13Bの内表面上に構成体51の側板部51C及び構成体52の側板部52Cが延設される。
また、前述のように構成体52が構成体51に対して閉じた状態で絶縁部材46A,46Bのそれぞれが配置されるため、絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、側板部52Bが、電池1の高さ方向について第2の外装部材6が位置する側から側板部51Bに当接する。そして、側板部52Cが、電池1の高さ方向について第2の外装部材6が位置する側から側板部51Cに当接する。このため、 空間45A,45Bの対応する一方に配置される絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、構成体51,52及び接続部53で囲まれる内部空間68が形成され、内部空間68の開口67が形成される。絶縁部材46A,46Bのそれぞれは、横方向について電極群10が位置する側、すなわち、内周側に向かって内部空間68の開口67が開口する状態に、配置される。このため、絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、縁E1,E2が、構成体51の接続部53への接続位置、及び、構成体52の接続部53への接続位置に対して、電池1の横方向について電極群10に近い側に位置する。
空間45Aに配置される絶縁部材46Aでは、側壁12Aの内表面上に構成体51の側板部51Dが延設され、傾斜壁14Aの内表面上に構成体51の傾斜板部51Eが延設される。電極端子31Aは、前述のように第1の外装部材5の貫通孔33Aに挿通されるとともに、絶縁部材46Aの貫通孔58にも挿通される。空間45Aでは、絶縁部材46Aが形成する内部空間(部材空間)68に、集電タブ(例えば21D)及びリード(例えば41A~43A)が配置される。したがって、空間45Aでは、電池1の高さ方向について構成体51の底板部51Aと構成体52の天板部52Aとの間に、集電タブ(例えば21D)及びリード(例えば41A~43A)が配置される。そして、絶縁部材46Aが形成する内部空間68において、集電タブ(例えば21D)がリード(例えば41A~43A)を介して電極端子31Aに電気的に接続される。また、絶縁部材46Aでは、接続部53は、側壁12Aと第2の外装部材6との間の角部又はその近傍に、配置される。
同様に、空間45Bに配置される絶縁部材46Bでは、側壁12Bの内表面上に構成体51の側板部51Dが延設され、傾斜壁14Bの内表面上に構成体51の傾斜板部51Eが延設される。電極端子31Bは、前述のように第1の外装部材5の貫通孔33Bに挿通されるとともに、絶縁部材46Bの貫通孔58にも挿通される。空間45Bでは、絶縁部材46Bが形成する内部空間(部材空間)68に、集電タブ(例えば22D)及びリード(例えば41B~43B)が配置される。したがって、空間45Bでは、電池1の高さ方向について構成体51の底板部51Aと構成体52の天板部52Aとの間に、集電タブ(例えば22D)及びリード(例えば41B~43B)が配置される。そして、絶縁部材46Bが形成する内部空間68において、集電タブ(例えば22D)がリード(例えば41B~43B)を介して電極端子31Bに電気的に接続される。また、絶縁部材46Bでは、接続部53は、側壁12Bと第2の外装部材6との間の角部又はその近傍に、配置される。
また、収納空洞11に配置される絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、電池の横方向について電極群10が位置する側の端部に、突起61,62が配置される。したがって、絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、突起61,62は、電池1の横方向について、接続部53に対して電極群10に近い側に位置する。そして、絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、突起(第1の突起)61は、構成体51の底板部51Aから構成体52の天板部52A及び第2の外装部材6に向かって突出し、突起(第2の突起)62は、構成体52の天板部52Aから構成体51の底板部51A及び底壁7に向かって突出する。
前述のように絶縁部材46A,46Bが収納空洞11に配置されることにより、収納空洞11では、電池1の縦方向について中央部分に、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの突起61,62が配置される。すなわち、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの突起61,62は、縦方向について周壁8の側壁13A,13Bから離れて配置される。また、絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、突起61,62のそれぞれは、電池1の縦方向に沿って延設される。
また、絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、突起61の突起傾斜面(第1の突起傾斜面)65及び突起62の突起傾斜面(第2の突起傾斜面)66は、横方向について電極群10が位置する側を向く。絶縁部材46A,46Bのそれぞれの突起傾斜面65,66は、集電タブ21D,22Dの対応する一方と対向する。絶縁部材46A,46Bのそれぞれの突起傾斜面65は、集電タブ21D,22Dの対応する一方のタブ傾斜面27Aと対向する。そして、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの突起傾斜面66は、集電タブ21D,22Dの対応する一方のタブ傾斜面27Bと対向する。
収納空洞11に前述のように絶縁部材46A,46Bが配置されるため、絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、突起傾斜面65は、突起61の突出端に近づくほど電池1の横方向について電極群10が位置する側とは反対側に向かう状態に、傾斜する。すなわち、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの突起傾斜面65は、電池1の高さ方向について第2の外装部材6に近づくほど外周側に向かう状態に、延設される。また、絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、突起傾斜面66は、突起62の突出端に近づくほど電池1の横方向について電極群10が位置する側とは反対側に向かう状態に、傾斜する。すなわち、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの突起傾斜面66は、電池1の高さ方向について底壁7に近づくほど外周側に向かう状態に、延設される。また、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの突起傾斜面65は、集電タブ21D,22Dの対向する一方のタブ傾斜面27Aに対して、平行又はと略平行であることが、好ましい。そして、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの突起傾斜面66は、集電タブ21D,22Dの対向する一方のタブ傾斜面27Bに対して、平行又は略平行であることが、好ましい。
ここで、複数の絶縁部材によって集電タブ及びリードを外装部に対して電気的に絶縁する構成では、絶縁部材の位置ずれ等によって、絶縁部材同士の間に隙間が形成される可能性がある。この場合、絶縁部材同士の間の隙間を介して、集電タブ又はリードが外装部と導通する可能性がある。本実施形態では、前述のように、1つの絶縁部材46Aによって、空間45Aにおいて集電タブ(例えば21D)及びリード(例えば41A~43A)が外装部3に対して電気的に絶縁される。このため、絶縁部材同士の間の隙間等を介して集電タブ(例えば21D)又はリード(例えば41A~43A)が外装部3と導通することが、有効に防止される。したがって、空間45Aにおいて、絶縁部材46Aによって、集電タブ(例えば21D)及びリード(例えば41A~43A)が外装部3に対して適切に絶縁される。空間45Bにおいても、同様に、絶縁部材46Bによって、集電タブ(例えば22D)及びリード(例えば41B~43B)が外装部3に対して適切に絶縁される。
また、本実施形態では、絶縁部材46A,46Bのそれぞれに突起61,62が設けられる。本実施形態では、集電タブ21Dが絶縁部材46Aの突起61,62に当接することにより、集電タブ21D,22Dを含む電極群10の側壁12Aが位置する側への移動が、規制される。そして、集電タブ22Dが絶縁部材46Bの突起61,62に当接することにより、集電タブ21D,22Dを含む電極群10の側壁12Bが位置する側への移動が、規制される。すなわち、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの突起61,62によって、収納空洞11における電極群10の横方向への移動が、適切に規制される。
また、本実施形態では、絶縁部材46A,46Bのそれぞれにおいて、突起傾斜面65は、突起61の突出端に近づくほど電池1の横方向について電極群10が位置する側とは反対側に向かう状態に、傾斜する。そして、絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、突起傾斜面66は、突起62の突出端に近づくほど電池1の横方向について電極群10が位置する側とは反対側に向かう状態に、傾斜する。したがって、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの突起傾斜面65は、集電タブ21D,22Dの対応する一方のタブ傾斜面27Aに沿う状態に延設され、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの突起傾斜面66は、集電タブ21D,22Dの対応する一方のタブ傾斜面27Bに沿う状態に延設される。これにより、集電タブ21Dが絶縁部材46Aの突起61,62に当接した場合、及び、集電タブ22Dが絶縁部材46Bの突起61,62に当接した場合のそれぞれにおいて、集電タブ21D,22Dの損傷が、有効に防止される。
また、本実施形態では、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの突起61,62は、縦方向について周壁8の側壁13A,13Bから離れて配置される。このため、収納空洞11では、側壁13Aと絶縁部材46Aの突起61,62のそれぞれとの間の隙間、及び、側壁13Bと絶縁部材46Aの突起61,62のそれぞれとの間の隙間等を通して、空間45Aから電極群10が配置される領域へ、電解液等の電解質が適切に流入する。同様に、側壁13Aと絶縁部材46Bの突起61,62のそれぞれとの間の隙間、及び、側壁13Bと絶縁部材46Bの突起61,62のそれぞれとの間の隙間等を通して、空間45Bから電極群10が配置される領域へ、電解液等の電解質が適切に流入する。このため、絶縁部材46A,46Bのそれぞれに突起61,62を設けても、電極群10に、電解液等の電解質が適切に含浸される。
次に、前述のような電池1の製造方法について説明する。電池1を製造する際には、前述の第1の外装部材5及び第2の外装部材6を、金属から形成する。この際、第1の外装部材5には、前述の底壁7、周壁8及びフランジ15を形成する。そして、前述の絶縁部材46A,46Bを、電気的絶縁性を有する材料から形成する。形成された絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、構成体(第1の構成体)51及び構成体(第2の構成体)52が一体になり、構成体51,52との間が接続部53を介して接続される。また、絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、構成体51に向かって押圧されていない構成体52が、構成体51に対して前述のように開閉可能になる。
そして、第1の外装部材5の外表面に、電極端子31A,31Bを取付ける。電極端子31Aは、例えば、傾斜壁14Aの外表面に取付けられ、電極端子31Bは、例えば、傾斜壁14Bの外表面に取付けられる。また、電極端子31Aは、絶縁部材32A及び絶縁ガスケット35Aによって、第1の外装部材5に対して電気的に絶縁され、電極端子31Bは、絶縁部材32B及び絶縁ガスケット35Bによって、第1の外装部材5に対して電気的に絶縁される。
そして、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの構成体(第1の構成体)51を、底壁7の内表面に配置する。この際、絶縁部材46A,46Bのそれぞれは、構成体(第2の構成体)52が構成体51に対して開いた状態で、配置される。また、絶縁部材46Aは、側壁12Aの内表面に構成体51の側板部51Dが延設される状態に、配置され、絶縁部材46Bは、側壁12Bの内表面に構成体51の側板部51Dが延設される状態に、配置される。この際、絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、構成体52が構成体51に対して開いた状態であるため、構成体52は、電池1の横方向についてフランジ15からさらに外周側へ突出する。
そして、底壁7の内表面に絶縁部材46A,46Bのそれぞれの構成体51が配置された状態で、電極群10を外装部3の収納空洞11に挿入する。この際、集電タブ21Dが横方向について周壁8の側壁12Aに向かって突出し、かつ、集電タブ22Dが横方向について周壁8の側壁12Bに向かって突出する状態に、収納空洞11において電極群10及び集電タブ21D,22Dを配置する。電極群10を収納空洞11に挿入する際には、絶縁部材46A,46Bのそれぞれにおいて、構成体52が構成体51に対して開いた状態である。このため、集電タブ21D,22Dを含む電極群10を、収納空洞11に挿入させ易い。
そして、集電タブ21Dを、リード(例えば41A~43A)を介して電極端子31A,31Bの対応する一方(例えば31A)に電気的に接続し、集電タブ22Dを、リード(例えば41B~43B)を介して電極端子31A,31Bの対応する一方(例えば31B)に電気的に接続する。集電タブ21D,22Dのそれぞれを電極端子31A,31Bの対応する一方に電気的に接続する際には、絶縁部材46A,46Bのそれぞれにおいて、構成体52が構成体51に対して開いた状態である。このため、集電タブ21D,22Dのそれぞれを、電極端子31A,31Bの対応する一方に接続し易い。
なお、図10は、電池1の製造時におけるある状態を示す。すなわち、図10は、集電タブ21D,22Dのそれぞれが電極端子31A,31Bの対応する一方に電気的に接続され、かつ、絶縁部材46A,46Bのそれぞれにおいて底壁7の内表面に配置される構成体(第1の構成体)51に対して構成体(第2の構成体)52が開いた状態を示す。
そして、図10の状態のように集電タブ21D,22Dのそれぞれが電極端子31A,31Bの対応する一方に電気的に接続された状態で、構成体51に対して構成体52を閉じる。そして、高さ方向について底壁7とは反対側から、第2の外装部材6をフランジ15に溶接等によって取付ける。これにより、収納空洞11が、密閉及び封止される。また、第2の外装部材6をフランジ15に取付けることにより、絶縁部材46A,46Bのそれぞれの構成体(第2の構成体)52が、収納空洞11において第2の外装部材6の内表面に配置される。これにより、絶縁部材46A,46Bのそれぞれでは、構成体52が第2の外装部材6によって構成体51に向かって押圧され、絶縁部材46A,46Bのそれぞれは、構成体52が構成体51に対して閉じた状態で、維持される。
また、絶縁部材46Aにおいて構成体52が構成体51に対して閉じることにより、電池1の高さ方向について構成体51,52の間に、集電タブ(例えば21D)及びリード(例えば41A~43A)が配置される。同様に、絶縁部材46Bにおいて構成体52が構成体51に対して閉じることにより、電池1の高さ方向について構成体51,52の間に、集電タブ(例えば22D)及びリード(例えば41B~43B)が配置される。
なお、第2の外装部材6をフランジ15に取付ける際には、第2の外装部材6とフランジ15との溶接部分の一部が溶接された状態で、収納空洞11に電解液等を注入する。そして、電解液を注入した後、第2の外装部材6とフランジ15との溶接部分の残りの一部を溶接する。
前述のように、本実施形態では、絶縁部材46A,46Bのそれぞれにおいて構成体52が構成体51に対して開いた状態で、電極群10を収納空洞11に挿入可能であり、集電タブ21D,22Dのそれぞれを電極端子31A,31Bの対応する一方に電気的に接続可能である。このため、電極群10を収納空洞11に挿入する作業、及び、集電タブ21D,22Dのそれぞれを電極端子31A,31Bの対応する一方に電気的に接続する作業における作業性が、確保される。したがって、構成体51,52が一体に形成される絶縁部材46A,46Bが用いられる場合でも、電池1の製造時における作業性が、確保される。
(変形例)
前述の実施形態等では、絶縁部材46A,46Bのそれぞれにおいて、構成体52が回動軸P1,P2のそれぞれを中心として回動することにより、構成体52が構成体51に対して開く又は閉じるが、これに限るものではない。図11A乃至図12Bに示す第1の変形例の絶縁部材46Aでは、構成体(第2の構成体)52が回動軸P3を中心として構成体(第1の構成体)51に対して回動することにより、構成体52が構成体51に対して開く又は閉じる。本変形例でも、前述の実施形態等と同様に、構成体51は、底板部51A、側板部51B~51D及び傾斜板部51Eを備える。そして、側板部51Dが、接続部53に接続される。また、構成体52が構成体51に対して閉じた状態では、構成体51,52及び接続部53で囲まれる内部空間68が形成され、内部空間68は、開口67において、絶縁部材46Aの外部に開口する。そして、開口67の開口縁は、縁E1,E2によって形成される。
なお、図11A及び図11Bは、構成体52が構成体51に対して閉じた状態を示し、図12A及び図12Bは、構成体52が構成体51に対して開いた状態を示す。また、図11Bは、図11Aの断面において接続部53及びその近傍を拡大して示し、図12Bは、図12Aの断面において接続部53及びその近傍を拡大して示す。
本変形例では、絶縁部材46Aの構成体52は、天板部52Aのみから形成され、構成体52に側板部52B,52Cは、形成されない。そして、天板部52Aは、縁E2とは反対側の端部で、接続部53に接続される。また、本変形例では、構成体52が構成体51に対して閉じた状態において、天板部52Aが構成体51の側板部51B,51Cに当接する。また、本変形例の絶縁部材46Aでは、接続部53は、薄肉部59のみから形成される。薄肉部59は、構成体51,52に比べて、肉厚が薄い。本変形例では、構成体51の側板部51Dが、薄肉部59を介して、構成体52の天板部52Aに接続される。
前述のような構成であるため、本変形例の絶縁部材46Aでは、薄肉部59を通る回動軸P3を中心として構成体52が回動することにより、構成体52が構成体51に対して開く又は閉じる。また、回動軸P3は、絶縁部材46Aの幅方向(図11A乃至図12Bでは紙面に対して垂直又は略垂直な方向)に沿う。また、絶縁部材46Bは、絶縁部材46Aと同様の構成となる。本変形例では、絶縁部材46A,46Bのそれぞれは、回動軸P3が電池1の縦方向に沿う状態で、収納空洞11に配置される。
本変形例でも、前述の実施形態等と同様に、絶縁部材46A,46Bのそれぞれにおいて、構成体51,52が一体に形成される。このため、前述の実施形態等と同様に、空間45Aにおいて、絶縁部材46Aによって、集電タブ(例えば21D)及びリード(例えば41A~43A)が外装部3に対して適切に絶縁され、空間45Bにおいて、絶縁部材46Bによって、集電タブ(例えば22D)及びリード(例えば41B~43B)が外装部3に対して適切に絶縁される。また、本変形例でも、構成体52が構成体51に向かって押圧されていない状態では、構成体52は構成体51に対して開閉可能である。このため、前述の実施形態等と同様に、電極群10を収納空洞11に挿入する作業、及び、集電タブ21D,22Dのそれぞれを電極端子31A,31Bの対応する一方に電気的に接続する作業における作業性が、確保される。
また、図13に示す第2の変形例のように、絶縁部材46A,46Bのそれぞれに、突起61,62が設けられなくてもよい。本変形例でも、絶縁部材46A,46Bのそれぞれにおいて、構成体51,52が一体に形成される。このため、前述の実施形態等と同様に、空間45Aにおいて、絶縁部材46Aによって、集電タブ(例えば21D)及びリード(例えば41A~43A)が外装部3に対して適切に絶縁され、空間45Bにおいて、絶縁部材46Bによって、集電タブ(例えば22D)及びリード(例えば41B~43B)が外装部3に対して適切に絶縁される。また、本変形例でも、構成体52が構成体51に向かって押圧されていない状態では、構成体52は構成体51に対して開閉可能である。このため、前述の実施形態等と同様に、電極群10を収納空洞11に挿入する作業、及び、集電タブ21D,22Dのそれぞれを電極端子31A,31Bの対応する一方に電気的に接続する作業における作業性が、確保される。
また、図14及び図15に示す第3の変形例では、第2の外装部材6に開放弁71が形成される。本変形例では、開放弁71は、第2の外装部材6において、絶縁部材46Aの構成体(第2の構成体)52が配置される範囲に、形成される。開放弁71は、電池1の縦方向に沿う溝72を備える。溝72では、第2の外装部材6の肉厚が、他の部位に比べて薄い。電池1の使用時において、収納空洞11の内圧が所定の値以上になると、開放弁71が開放される。開放弁71が開放されることにより、第2の外装部材6において、絶縁部材46Aの構成体52が配置される範囲に、孔73が形成される。孔73によって、収納空洞11と外装部3の外部とが連通し、収納空洞11のガスが、孔73を通して外装部3の外部に放出される。なお、図14及び図15では、電極群10、集電タブ(例えば21D,22D)及びリード(例えば41A~43A,41B~43B)等は省略して示す。
本変形例では、開放弁71の開放によって孔73が形成されることにより、絶縁部材46Aでは、構成体52が構成体51に向かって押圧されなくなる。これにより、絶縁部材46Aにおいて、構成体52が構成体51に対して開く。構成体52が構成体51に対して開くことにより、収納空洞11のガスが、孔73から外装部3の外部へ適切に放出される。
なお、ある変形例では、第2の外装部材6において、絶縁部材46Aの構成体(第2の構成体)52が配置される範囲の代わりに、又は、絶縁部材46Aの構成体52が配置される範囲に加えて、絶縁部材46Bの構成体(第2の構成体)52が配置される範囲にも、開放弁71と同様の開放弁が形成される。この場合も、第3の変形例と同様の作用及び効果を奏する。
また、ある変形例では、絶縁部材46A,46Bのそれぞれにおいて、構成体(第1の構成体)51に第1の係合片が設けられ、構成体(第2の構成体)52に第1の係合片と係合可能な第2の係合片が設けられる。本変形例では、第1の係合片が第2の係合片に係合することにより、構成体52は、構成体51に対して閉じた状態で維持される。また、第1の係合片と第2の係合片との係合が解除され、かつ、構成体52が構成体51に向かって押圧されていない状態では、構成体51は、構成体52に対して開閉可能になる。
また、ある変形例では、収納空洞11に複数の電極群が収納されてもよい。また、別のある変形例では、第2の外装部材(蓋部材)6が、板状ではなく、第1の外装部材5と同様に、一面が開口する略直方体形状に形成される。この場合、第2の外装部材6は、収納空洞11を挟んで第1の外装部材5の底壁7と対向する頂壁を備えるとともに、第1の外装部材5と同様に周壁及びフランジを備える。そして、第1の外装部材5のフランジ15及び第2の外装部材6のフランジが、気密に溶接される。
[電池パック]
次に、前述した実施形態等の電池が用いられる電池パックについて、説明する。図16は、前述した電池1のいずれかが用いられる電池パック80の一例を示す。図16等の一例では、複数の電池1から電池モジュール75が形成される。そして、電池モジュール75では、複数の電池1が、電気的に直列に接続される。電池1は、バスバー(図示しない)等を介して、互いに対して電気的に接続される。なお、別の一例では、電池モジュール75において、複数の電池1が電気的に並列に接続されてもよい。また、別の一例では、電池モジュール75において、電池1が直列に接続される直列接続、及び、電池1が並列に接続される並列接続の両方が形成されてもよい。
また、電池パック80の電池モジュール75では、複数の電池1の対応する1つの正極端子(例えば31A)が、正極側リード93等を介して、正極側のモジュール端子91に接続される。そして、複数の電池1の中で正極側リード93が接続される電池1とは別の対応する1つでは、負極端子(例えば31B)が、負極側リード94を介して、負極側のモジュール端子92に接続される。
電池パック80には、プリント配線基板81が設けられる。プリント配線基板81には、保護回路82、温度検出器であるサーミスタ83、及び、通電用の外部端子85が、搭載される。なお、電池パック80では、絶縁部材(図示しない)によって、プリント配線基板81上の電気経路と電池モジュール75の配線との不要な接続が、防止される。正極側のモジュール端子91は、プリント配線基板81に形成される配線86等を介して、保護回路82に接続され、負極側のモジュール端子92は、プリント配線基板81に形成される配線87等を介して、保護回路82に接続される。
温度検出器であるサーミスタ83は、電池モジュール75を形成する複数の電池1のそれぞれについて、温度を検出する。そして、サーミスタ83は、温度についての検出信号を、保護回路82に出力する。
電池パック80は、電流検出機能及び電圧検出機能を有する。電池パック80では、電池モジュール75への入力電流、及び、電池モジュール75からの出力電流が検出されてもよく、電池モジュール75を形成する複数の電池1のいずれかを流れる電流が、検出されてもよい。また、電池パック80では、電池モジュール75において電池1のそれぞれの電圧が検出されてもよく、電池モジュール75全体に印加される電圧が検出されてもよい。電池パック80では、電池モジュール75と保護回路82との間が、配線84を介して、接続される。保護回路82には、電流についての検出信号、及び、電圧についての検出信号が、配線84を介して出力される。
なお、ある一例では、電池1のそれぞれの電圧が検出される代わりに、電池モジュール75を形成する電池1のそれぞれについて、正極電位又は負極電位が検出される。この場合、電池モジュール75に、参照極としてリチウム電極等が設けられる。そして、参照極での電位を基準として、電池1のそれぞれの正極電位又は負極電位が検出される。
外部端子85は、電池パック80の外部の機器に接続される。外部端子85は、電池モジュール75からの電流の外部への出力、及び/又は、電池モジュール75への電流の入力に用いられる。電池パック80の電池モジュール75を電源として使用する際には、電流が通電用の外部端子85を通して、電池パック80の外部に供給される。また、電池モジュール75を充電する際には、充電電流は、通電用の外部端子85を通して電池モジュール75に供給される。電池モジュール75の充電電流には、例えば、車両等の動力の回生エネルギー等が含まれる。また、保護回路82は、プラス配線88及びマイナス配線89を介して外部端子85に接続可能である。
保護回路82は、電池モジュール75と外部端子85との間の電気的な接続を遮断可能な機能を有する。保護回路82には、接続遮断部として、リレー又はヒューズ等が設けられる。また、保護回路82は、電池モジュール75の充放電を制御する機能を有する。保護回路82は、前述の電流、電圧及び温度等のいずれかに関する検出結果に基づいて、電池モジュール75の充放電を制御する。
例えば、サーミスタ83の検出温度が所定温度以上になった場合、保護回路82は、所定の条件になったと判断する。また、電池モジュール75において過充電、過放電及び過電流等のいずれかが検出された場合に、保護回路82は、電池モジュール75が所定の条件になったと判断する。そして、電池モジュール75が前述の所定の条件になったと判断した場合、保護回路82は、保護回路82と通電用の外部端子85との間の導通を、遮断できる。保護回路82と通電用の外部端子85との間の導通が遮断されることにより、電池モジュール75からの電流の外部への出力、及び、電池モジュール75への電流の入力が停止される。これにより、電池モジュール75において過電流等が継続して発生することが、有効に防止される。
なお、ある一例では、電池パック80(電池モジュール75)を電源として使用する装置に形成される回路を、保護回路として使用してもよい。また、複数の電池1から形成される電池モジュール75の代わりに、電池1単体のみが、電池パック80に設けられてもよい。 また、電池パック80において、電池モジュール75を複数設け、電池モジュール75同士を電気的に直列及び/又は並列に接続してもよい。
[電池パックの用途]
前述した電池1を1つ以上備える電池パック80の構成等は、用途により、適宜変更される。電池パック80の用途としては、大電流での充放電が求められている装置等であることが、好ましい。具体的な電池パック80の用途には、デジタルカメラの電源用、車両の車載用、及び、定置用電源等が、挙げられる。この場合、電池パック80が搭載される車両としては、二輪乃至四輪のハイブリッド電気自動車、二輪乃至四輪の電気自動車、アシスト自転車、鉄道用車両、及び、フォークリフト等が挙げられる。
図17は、前述の電池パック80のある適用例として、車両100への適用例を示す。図17に示す一例では、車両100は、車両本体101と、電池パック80と、を備える。図17に示す一例では、車両100は、四輪の自動車である。なお、車両100は、複数の電池パック80を搭載してもよい。
図17の一例では、電池パック80が車両本体101の前方に位置するエンジンルーム内に搭載される。なお、電池パック80は、例えば、車両本体101の後方、又は、座席の下に搭載してもよい。特に、前述の電池1を1つ以上備える電池パック80は、座席の下の狭いスペースでも、配置可能である。前述のように、電池パック80は、車両100の電源として用いることができる。また、電池パック80は、車両100の動力の回生エネルギーを、回収することができる。
これらの少なくとも一つの実施形態又は実施例によれば、電池の絶縁部材では、第1の構成体及び第2の構成体が一体に形成される。接続部は、第2の構成体が第1の構成体に向かって押圧されていない状態において、第2の構成体を第1の構成体に対して開閉可能にする。これにより、集電タブ及びリードを外装部に対して適切に絶縁するとともに、電池の製造時における作業性を確保する絶縁部材を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

Claims (13)

  1. 金属から形成される外装部の内部の収納空洞に正極及び負極を備える電極群が収納され、前記外装部の第1の外装部材には、底壁及び前記収納空洞の外周側を覆う周壁が形成され、前記第1の外装部材の前記周壁では、前記底壁とは反対側の端部からフランジが前記外周側へ突出し、前記外装部の第2の外装部材は、高さ方向について前記底壁とは反対側からフランジに取付けられ、前記第1の外装部材の外表面に、電極端子が取付けられ、前記電極群では、前記高さ方向に対して交差する横方向について前記周壁に向かって集電タブが突出し、前記集電タブが、リードを介して前記電極端子に電気的に接続される電池において、前記集電タブ及び前記リードに対して前記外装部を電気的に絶縁する絶縁部材であって、
    前記収納空洞において前記第1の外装部材の前記底壁の内表面に配置される第1の構成体と、
    前記収納空洞において前記第2の外装部材から前記第1の構成体に向かって押圧される状態で前記第2の外装部材の内表面に配置され、前記第1の構成体と一体に形成される第2の構成体であって、前記高さ方向について前記第1の構成体との間に前記集電タブ及び前記リードが配置される第2の構成体と、
    前記第1の構成体と前記第2の構成体との間を接続し、前記第2の構成体が前記第1の構成体に向かって押圧されていない状態では、前記第2の構成体を前記第1の構成体に対して開閉可能にする接続部と、
    を具備する絶縁部材。
  2. 請求項1の絶縁部材と、
    前記底壁、前記周壁及び前記フランジを備える前記第1の外装部材と、前記第2の外装部材と、を備え、前記収納空洞において前記第2の外装部材が前記第1の構成体に向かって前記第2の構成体を押圧する前記外装部と、
    前記外装部の前記収納空洞に配置される前記電極群と、
    前記第1の外装部材の前記外表面に取付けられる前記電極端子と、
    前記電極群の前記集電タブを前記電極端子に電気的に接続する前記リードと、
    を具備する電池。
  3. 前記接続部は、前記接続部のその他の部位、前記第1の構成体及び前記第2の構成体に比べて肉厚が薄い薄肉部を備え、
    前記第2の構成体が前記第1の構成体に向かって押圧されていない状態では、前記第2の構成体は、前記薄肉部を通る回動軸を中心として回動することにより、前記第1の構成体に対して開く又は閉じる、
    請求項2の電池。
  4. 前記絶縁部材は、前記高さ方向及び前記横方向の両方に対して交差する縦方向に前記回動軸が沿う状態で、前記横方向について前記電極群と前記周壁との間に配置される、
    請求項3の電池。
  5. 前記絶縁部材の前記第2の構成体は、前記第2の外装部材において前記第2の構成体が配置される範囲に前記収納空洞を前記外装部の外部と連通させる孔が形成されることにより、前記第1の構成体に対して開く、請求項2乃至4のいずれか1項の電池。
  6. 前記第2の外装部材は、前記第2の構成体が配置される範囲に設けられ、前記収納空洞の内圧が所定の値以上になることにより開放される開放弁を備え、
    前記第2の外装部材では、前記開放弁が開放されることにより、前記収納空洞を前記外装部の前記外部と連通させる前記孔が形成される、
    請求項5の電池。
  7. 前記第1の構成体は、前記横方向について前記電極群が位置する側の端部において前記第2の構成体に向かって突出する第1の突起を備え、
    前記第2の構成体は、前記横方向について前記電極群が位置する側の端部において前記第1の構成体に向かって突出する第2の突起を備える、
    請求項2乃至6のいずれか1項の電池。
  8. 前記第1の突起は、前記第1の突起の突出端に近づくほど前記横方向について前記電極群が位置する側とは反対側に向かう状態に傾斜する第1の突起傾斜面を備え、
    前記第2の突起は、前記第2の突起の突出端に近づくほど前記横方向について前記電極群が位置する側とは反対側に向かう状態に傾斜する第2の突起傾斜面を備え、
    前記第1の突起傾斜面及び前記第2の突起傾斜面のそれぞれは、前記電極群と対向する、
    請求項7の電池。
  9. 前記第1の突起は及び前記第2の突起のそれぞれは、前記収納空洞において、前記高さ方向及び前記横方向の両方に対して交差する縦方向について前記周壁から離れて配置される、請求項7又は8の電池。
  10. 前記集電タブは、前記電極群において前記横方向の一方側へ突出する正極集電タブと、前記横方向について前記正極集電タブが突出する側とは反対側へ前記電極群において突出する負極集電タブと、を備え、
    前記電極端子は、正極端子及び負極端子を備え、
    前記リードは、前記正極集電タブを前記正極端子に電気的に接続する正極リードと、前記負極集電タブを前記負極端子に電気的に接続する負極リードと、を備え、
    前記絶縁部材は、前記外装部の前記内表面に対して前記正極リード及び前記正極集電タブを電気的に絶縁する正極側絶縁部材と、前記外装部の前記内表面に対して前記負極リード及び前記負極集電タブを電気的に絶縁する負極側絶縁部材と、を備え、
    前記正極側絶縁部材及び前記負極側絶縁部材のそれぞれは、前記第1の構成体、前記第2の構成体、及び、前記接続部を備える、
    請求項2乃至9のいずれか1項の電池。
  11. 請求項2乃至10のいずれか1項の電池を1つ以上具備する、電池パック。
  12. 請求項11の電池パックを具備する、車両。
  13. 底壁、収納空洞の外周側を覆う周壁、及び、前記周壁において前記底壁とは反対側の端部から前記外周側へ突出するフランジを備える第1の外装部材、及び、前記第1の外装部材とは別体の第2の外装部材を、金属から形成することと、
    第1の構成体及び第2の構成体が一体で、かつ、前記第1の構成体と前記第2の構成体との間が接続部を介して接続される絶縁部材を、前記第1の構成体に向かって押圧されていない前記第2の構成体が前記第1の構成体に対して開閉可能な状態に形成することと、
    前記第1の外装部材の外表面に電極端子を取付けることと、
    前記第2の構成体が前記第1の構成体に対して開いた状態で、前記第1の外装部材の前記底壁の内表面に前記絶縁部材の前記第1の構成体を配置することと、
    前記底壁の前記内表面に前記第1の構成体が配置された状態で、正極及び負極を備える電極群を前記第1の外装部材の前記収納空洞に挿入し、高さ方向に対して交差する横方向について前記周壁に向かって前記電極群において集電タブが突出する状態で、前記収納空洞に前記電極群及び前記集電タブを配置することと、
    リードを介して前記集電タブを前記電極端子に電気的に接続することと、
    前記集電タブが前記電極端子に電気的に接続された状態で、前記第1の構成体に対して前記第2の構成体を閉じるとともに、前記高さ方向について前記底壁とは反対側から前記第2の外装部材を前記フランジに取付けることにより、前記収納空洞において前記第2の外装部材の内表面に前記第2の構成体を配置するとともに、前記高さ方向について前記第1の構成体と前記第2の構成体との間に前記集電タブ及び前記リードが配置することと、
    を具備する電池の製造方法。
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