JP7131008B2 - アスコルビン酸オキシダーゼの安定化方法 - Google Patents
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[項2] 前記添加剤が、レオドールTW-L120、レベノールWX、コール酸、及びデキストラン硫酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤である、項1に記載の方法。
[項3] アスコルビン酸オキシダーゼ、および、以下の(1)を含む、アスコルビン酸オキシダーゼが安定化された組成物。
(1)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、コール酸、およびデキストラン硫酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤。
[項4] 前記添加剤が、レオドールTW-L120、レベノールWX、コール酸、及びデキストラン硫酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤である、項3に記載の組成物。
[項5] 項3または項4に記載の組成物を含む、生体成分分析用キット。
本発明の実施態様の一つは、アスコルビン酸オキシダーゼを、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、コール酸、およびデキストラン硫酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤と共存させることを特徴とするアスコルビン酸オキシダーゼの安定化方法である。ここで、本発明に用いる前記添加剤は、後述の実施例に示すように顕著なアスコルビン酸オキシダーゼ安定化効果を示す。従って、これらの添加剤はアスコルビン酸オキシダーゼ安定化剤ということもできる。
例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートとして、レオドールTW-L120(「レオドール」は登録商標。以下同様)、ノニオンLT-221(「ノニオン」は登録商標。以下同様)、ノニオンLT-280、ノニオンLT-280W、ウィルサーブTF-20(「ウィルサーブ」は登録商標。以下同様)を挙げることができる。中でも、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートとしてレオドールTW-L120を用いることが好ましい。
例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムとして、レベノールWX(「レベノール」は登録商標。以下同様)、エマール20CM(「エマール」は登録商標。以下同様)、エマールD-3-D、エマールD-4-D、ラテムルE-118B(「ラテムル」は登録商標。以下同様)、ラテムルWXを挙げることができる。中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムとしてレベノールWXを用いることが好ましい。
コール酸、デキストラン硫酸ナトリウムもまた市販品が知られており、本発明にはこれらの市販品を用いることができる。
L-アスコルビン酸+1/2O2→デヒドロアスコルビン酸+H2O
上記酵素の由来は特に限定されないが、例えばキュウリ、カボチャ等の植物などから採取されるものなどを含有する。
また、本発明に用いられるASOには特開平6-209770に記載の以下の反応を触媒する酵素も含む。
L-アスコルビン酸+1/2O2→デヒドロアスコルビン酸+H2O2
上記酵素の由来は特に限定されないが、例えば微生物などから採取されるものなどを含有する。前記微生物としては特に限定されないが、例えばトリコデルマ(Trichoderma)属、モルティエレラ(Mortierella)属またはユペニシリウム属(Eupenicillium)が挙げられる。
ASOを含む溶液中のASOの濃度は、特に限定されないが、酵素の起源によっても異なり、通常0.1~50U/mLの範囲で好適に用いられる。
具体的には、本発明のASOの安定化方法には、前記診断方法に必要な他の構成成分を共存させてもよい。例えば中性脂肪測定試薬を構成する成分には、一般にASOのほか、リパーゼ、グリセロールキナーゼ、ATP、マグネシウム、ペルオキシダーゼ、色原体などが挙げられ、これらのすべてを共存させてもよいし、これらの中から適宜必要なものを選んで共存させてもよい。
本発明の別の実施態様は、アスコルビン酸オキシダーゼ、および、以下の(1)を含む、アスコルビン酸オキシダーゼが安定化された組成物である。
(1)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、コール酸、およびデキストラン硫酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤。
種々の生体成分測定方法が既に当該技術分野において確立されている。よって、公知の方法に従い、本発明のASO安定化方法やASO含有組成物を生体成分分析用キットに適用して、各種試料中の生体成分の量又は濃度を測定することができる。その組成は特に限定されない。
本発明の組成物またはキットは、汎用自動分析機への適用などを考慮して2つ以上に分包される態様をとる場合もあるが、その場合ASOは少なくともいずれかに含まれていればよく、その場合、ASOを含むほうの組成物に添加剤を共存させればよい。また、本発明の組成物(キットに含まれる形態を含む)は、水溶液であっても凍結乾燥したものであってもよい。本発明によれば、ASOが経時的に失活し易い液状製剤においても長期的な保存安定性を示すことができる。かかる観点を考慮すれば、本発明は液状製剤(例えば、水溶液等の液状の組成物)において、より有効に用いられ得る。
ASOの活性測定は、以下の測定条件で行う。
<反応液>
100mM リン酸緩衝液 pH5.6
0.5mM L-アスコルビン酸
<測定条件>
(1)上記反応液を1mMキュベットにとり、30℃で約5分間予備加温する。
(2)酵素溶液0.1mLを添加し反応を開始する。正確に5分間反応させた後に、0.2N塩酸溶液3.0mLを加えて反応を停止させる。この液を分光光度計で245nmの吸光度を測定する。
(3)盲検は反応液を30℃で5分放置後、0.2N塩酸溶液3.0mLを加えて混和し、次いで酵素溶液0.1mLを加えて調製する。この液を同様に急高度を測定する。
ASO(東洋紡製ASO-311)3U/mLを塩化マグネシウム(1g/L)を含む蒸留水に溶解し、この水溶液に各種添加剤(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、またはコール酸)を1g/L加え、添加剤を加えない場合を対照として、37℃で7日間保存し、残存活性(溶解直後の活性値=[スタート活性]に対する保存後の活性値の割合)を検討した。
ASO水溶液にポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、またはコール酸を加えることで、添加剤を加えない場合に対し良好な安定性が得られた。
ASO(東洋紡製ASO-311)3U/mLを蒸留水に溶解し、この水溶液にデキストラン硫酸ナトリウムを1g/L加え、添加剤を加えない場合を対照として、37℃で7日間保存し、残存活性(溶解直後の活性値=[スタート活性]に対する保存後の活性値の割合)を検討した。
ASO水溶液にデキストラン硫酸ナトリウムを加えることで、添加剤を加えない場合に対し良好な安定性が得られた。
Claims (4)
- アスコルビン酸オキシダーゼを、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、及びコール酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤と共存させることを特徴とするアスコルビン酸オキシダーゼの液状組成物における安定化方法。
- 35℃で7日間保存しても安定である、請求項1に記載のアスコルビン酸オキシダーゼの液状組成物における安定化方法。
- 液状組成物におけるアスコルビン酸オキシダーゼの濃度が0.1~50U/mLとなるように共存させる、請求項1又は2に記載のアスコルビン酸オキシダーゼの液状組成物における安定化方法。
- 液状組成物におけるポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、及びコール酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤の濃度が0.5~20g/Lとなるように共存させる、請求項1~3のいずれかに記載のアスコルビン酸オキシダーゼの液状組成物における安定化方法。
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