以下、本発明の一形態に係るゲームシステムの一例を説明する。まず、図1を参照して、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を説明する。ゲームシステム1は、センターサーバ2と、センターサーバ2に所定のネットワーク5を介して接続可能なクライアント装置としての複数のゲーム機3とを含む。センターサーバ2は、複数のコンピュータ装置としてのサーバユニット2A、2B…が組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによりセンターサーバ2が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。
ゲーム機3として、ゲームを提供する適宜のコンピュータ装置が利用されてよい。そのようなコンピュータ装置には、例えばユーザ端末装置も含まれる。ユーザ端末装置は、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供されるコンピュータ装置である。例えば、そのようなコンピュータ装置には、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ、据置型の家庭用ゲーム機、あるいは携帯電話(スマートフォンを含む)、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といったモバイル端末装置が含まれる。このような各種のコンピュータ装置が適宜にゲーム機3として利用されてよいが、図1の例では商業用(業務用)のゲーム機がゲーム機3として利用されている。商業用のゲーム機は、ゲーム装置の一例であって、所定のプレイ料金の支払いと引き換えに、そのプレイ料金に対応した範囲でユーザにゲームをプレイさせるゲーム機である。この種のゲーム機3は、アーケードゲーム機と呼ばれることがあり、多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として店舗6等の所定の施設に設置される。
ゲーム機3は、各ユーザを定員数までマッチングすることにより形成されるグループの単位にて進行するゲームを提供する。つまり、ゲーム機3は、マッチングにてグループ化された複数のユーザの間で共通に進行するタイプのゲームを提供する。ゲーム機3は、このようなゲームとして、例えばアクションゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、或いは音楽ゲームといった各種のゲームを適宜に提供してよいが、一例としてクイズゲームを提供する。クイズゲームは、出題された問題にユーザが解答し、その解答の正否を評価するタイプのゲームである。クイズゲームはグループ(チーム)で協力する協力型のゲームであってもよいが、以下ではクイズゲームがグループ内で成績を競う対戦型のゲームとして構成される場合について説明する。
ネットワーク5は、センターサーバ2に対してゲーム機3を接続させることができる限り、適宜に構成されてよい。一例として、ネットワーク5は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネット5Aと、センターサーバ2及びゲーム機3のそれぞれとインターネット5Aとを接続するLAN5B、5Cとがルータ5Dを介して接続されることにより構築される。なお、ゲーム機3と店舗6のルータ5Dとの間にローカルサーバが設置され、そのローカルサーバを介してゲーム機3がセンターサーバ2と通信可能に接続されてもよい。センターサーバ2のサーバユニット2A、2B…はLAN5Cに代えて、又は加えてWAN5Aにより、相互に接続される場合もある。
センターサーバ2は、ゲーム機3又はそのユーザに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスは、ゲーム機3がクイズゲームを提供するために必要な各種のサービスを適宜に含み得るが、一例としてマッチングサービス、及び進行補助サービスを含んでいる。マッチングサービスは、ネットワーク5を介して複数のユーザがクイズゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするサービスである。対戦者としてのグループは適宜に形成されてよいが、一例としてこのようなマッチングサービスを通じて形成される。つまり、クイズゲームでは、マッチングサービスを通じて、同じ店舗6、或いは異なる店舗6に設置される各ゲーム機3を利用する各ユーザが対戦者としてマッチングされる。
また、マッチングサービスは、通常マッチングサービス、及び特別マッチングサービスを含んでいる。通常マッチングサービスは、通常マッチングを実現するためのサービスである。通常マッチングでは、一般的なマッチングと同様に各ユーザは一様に扱われ、クイズゲームをプレイするためのいずれかのグループに択一的にマッチングされる。
一方、特別マッチングサービスは、特別マッチングを実現するためのサービスである。特別マッチングでは、グループ化されるべき複数のユーザのうち一部のユーザが特別ユーザとして他のユーザ(以下、一般ユーザと呼ぶ場合がある)と区別され、それらの特別ユーザ及び一般ユーザが一つのグループを形成するようにマッチングされる。
具体的には、特別マッチングサービスでは、特別ユーザとのグループ化(マッチング)のリクエストが一般ユーザから受け付けられ、そのリクエストに応じて一般ユーザが特別ユーザとマッチングされる。そして、そのリクエストに応じて一般ユーザと特別ユーザとがマッチングされるが、特別ユーザには複数のグループへの所属が許容される。つまり、特別ユーザは、特別マッチングを介して複数のグループ(以下、特別ユーザの属するグループを特別グループと呼ぶ場合がある)に重複的に属するようにマッチングされる場合がある。一方で、一般ユーザは通常マッチングの場合と同様に各グループのいずれか一つに属するようにマッチングされ、少なくとも重複的なマッチングの可否において特別ユーザと区別される。特別マッチングサービスの詳細は更に後述する。
進行補助サービスは、クイズゲームの進行をサポートするためのサービスである。このようなサービスには、例えばグループ内の各ユーザの成績(解答の正否等)の共有等が適宜に含まれる。また、進行補助サービスはクイズゲームがサポート不要に構成される場合等、適宜に省略されてもよいが、一例としてクイズゲームにおける特別進行をサポートするように構成される。
特別進行は、通常進行とは異なる進行である。クイズゲームにおいて特別進行は適宜に提供されてよいが、一例として特別ユーザがグループ内に存在する場合に提供される。つまり、グループ内に特別ユーザが存在しない場合には通常進行にて、グループ内に特別ユーザが存在する場合には特別進行にて、それぞれゲームが進行するように、特別ユーザの有無に応じてクイズゲームの進行が切り替えられる。特別ユーザの役割(機能)は適宜に設定されてよいが、一例としてこのような進行を切り替えるための役割を含んでいる。そして、進行補助サービスは、特別進行が提供される場合において、その進行をサポートするために提供される。
特別進行は適宜に実現されてよく、進行補助サービスも特別進行に応じて適宜のサポートを実行してよいが、一例として同じ特別ユーザが重複的に所属する複数の特別グループ間で少なくとも一部に共通の進行を生じさせるためのサポートを実行する。複数の特別グループ間における共通の進行は適宜に実現されてよく、例えば同じ時期にクイズゲームが開始するように開始時期、或いは複数の問題を含む場合における各問題の出題時期といった時期の共通化として実現されても、出題範囲(例えば問題がジャンルに分類される場合にけるジャンル)の共通化として実現されてもよいが、一例として問題の共通化として実現される。また、問題の共通化は、クイズゲームの一回のプレイが複数の問題を含む場合において特別ユーザに出題される問題のみに生じてもよいが、一例として特別ユーザへの問題も含む複数の問題の全部に生じる。つまり、特別進行の場合、同じ特別ユーザが属する複数の特別グループ間では、進行の一部として複数の問題の全てが共通するように問題の出題が制御される。進行補助サービスは、一例としてこのような問題の共通化を実現するためのサポートを実行する。具体的には、進行補助サービスを通じて、同じ特別ユーザが属する複数の特別グループに対する出題問題がセンターサーバ2によって決定され、その決定された問題が実際にクイズゲームにて出題されるように複数の特別グループを形成する各ユーザのゲーム機3に共有される。特別進行の詳細は更に後述する。
なお、ゲーム機用サービスは、その他にもネットワーク5を介してゲーム機3のプログラム或いはデータを配信し、更新する配信サービス、ゲーム機3からユーザの識別情報を受け取って、そのユーザを認証するサービス、認証したユーザのプレイデータをゲーム機3から受け取って保存し、或いは保存するプレイデータをゲーム機3に提供するサービスを含んでいてもよい。さらに、ゲーム機用サービスは、ユーザから料金を徴収する課金サービス等を適宜に含んでいてもよい。
次に、図2を参照してゲームシステム1の制御系の要部を説明する。まず、センターサーバ2には、制御ユニット21、及び記憶手段としての記憶部22が設けられる。制御ユニット21は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
記憶部22は、ハードディスクアレイ等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部22は、一の記憶ユニット上に全てのデータを保持するように構成されてもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶するように構成されてもよい。記憶部22には、ユーザに各種のサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット21に実行させるコンピュータプログラムの一例として、サーバ用プログラムPG1が記録される。また、記憶部22には各種のサービスの提供に必要なサーバ用データSDも記録される。サーバ用データSDは、各種のサービスの提供に必要な各種のデータを含む。このようなデータは、クイズゲーム用の各種のデータを適宜に含み得るが、図2の例ではプレイデータPD、及び出題データQDが示されている。
プレイデータPDは、各ユーザの過去のプレイ実績に関する情報が記述されたデータである。プレイデータPDは、例えば、前回までのプレイ結果(過去の実績)を次回以降に引き継ぐため、或いは各ユーザに固有の設定内容を引き継ぐために使用される。プレイデータPDは、例えば特別ユーザ、或いは一般ユーザ等の各ユーザの識別に使用されてもよい。また、クイズゲームは、例えば過去の成績に応じて各ユーザをランキングしたり、そのランキング等に応じた複数のリーグを形成したりするように構成されてよく、このような場合、プレイデータPDはランキングや所属リーグ等の管理にも利用される。
出題データQDは、クイズゲームにおいて出題される問題、及びその問題の解答の管理に使用されるデータである。このため、出題データQDには、各種の問題と各問題に対応する解答とが関連付けて記述される。出題データQDは、例えばその他にも各問題が属するジャンルやヒント等の各問題の出題に関連する各種の情報を適宜に含んでいてよい。
また、制御ユニット21には、制御ユニット21のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのサーバ用プログラムPG1との組合せによって実現される各種の論理的装置が設けられる。制御ユニット21には、各種の論理的装置が適宜に設けられるが、図2の例ではゲーム機サービス管理部24が示されている。ゲーム機サービス管理部24は、上述のゲーム機用サービスを提供するための処理を実行する論理的装置である。このため、そのような処理には、上述のマッチングサービス、及び進行補助サービスを実現するための各種の処理が含まれる。例えば、ゲーム機サービス管理部24は、通常マッチング(換言すれば通常マッチングサービス)を実現するための周知な処理を実行する。同様に、ゲーム機サービス管理部24は、特別マッチング(換言すれば特別マッチングサービス)を実現するための各種の処理を実行するが、例えばそのような処理には特別マッチング処理が含まれる。また、ゲーム機サービス管理部24は進行補助サービスを実現するための各種の処理を実行するが、例えばそのような処理にはシンクロ制御処理が含まれる。特別マッチング処理、及びシンクロ制御処理の手順の詳細は後述する。なお、制御ユニット21には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が必要に応じて接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
一方、ゲーム機3には、コンピュータとしての制御ユニット31と、記憶手段としての記憶部32とが設けられる。制御ユニット31は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の処理を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。制御ユニット31には、制御ユニット31のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのゲームプログラムPG2との組合せによって実現される各種の論理的装置が設けられるが、図2の例ではマッチング部36、動作判別部37、表示制御部38、及び進行制御部39が示されている。
マッチング部36は、マッチングサービスを通じたマッチングに関連する各種の処理を実行する論理的装置である。例えば、マッチング部36は、クイズゲームをプレイするためのマッチングをセンターサーバ2にリクエストしたり、その結果を取得したり、各グループに属する複数のユーザを特定したりする処理を実行する。このため、例えば一般ユーザが特別グループへの所属を希望する場合、そのためのマッチングをリクエストする処理はマッチング部36によって実行される。
動作判別部37は、クイズゲームをプレイするユーザの動作を判別するための各種の処理を実行する論理的装置である。ユーザの動作は活用されなくてもよく、その場合には動作判別部37は省略されてもよいが、一例としてユーザの動作はゲームのプレイに活用される。また、ユーザの動作は適宜に活用されてよく、例えばクイズゲームにおける回答の入力(回答として動作が要求される場合を含む)、或いはヒントの要求といった各種のプレイ行為のために活用されてもよいが、一例としてクイズゲームに登場する各キャラクタの動作に反映されるように活用される。
具体的には、クイズゲームは適宜に提供されてよく、例えば後述のスピーカSP及びマイクMIを通じてそれぞれ音声による問題の出題、及び解答の入力が実行されるように提供されてもよいが、一例として後述のモニタMO及びタッチパネルTPを通じてゲーム画面による問題の出題、及びタッチ操作による解答の入力が実行されるように提供される。同様に、ゲーム画面は適宜に構成されてよく、クイズゲームもそのゲーム画面を通じて適宜に提供されてよいが、一例としてゲーム画面は各ユーザに対応するアバタとしてのキャラクタ(ユーザキャラクタと呼ぶ場合がある)を含み、クイズゲームはそのユーザキャラクタを介して進行する。そして、ゲーム画面におけるそのユーザキャラクタの動作にユーザの実際の動作が反映される。このため、動作判別部37が実行する処理には、例えば各ユーザの動作を判別したり、その判別結果に基づくキャラクタの動作を判別したりする処理が含まれる。
表示制御部38は、クイズゲームをプレイするためのゲーム画面の表示を制御するための各種の処理を実行する論理的装置である。このような処理には、例えば、ゲーム画面に問題を提示したりその解答を提示したりする処理が含まれる。同様に、表示制御部38が実行する処理には、ユーザの動作を反映したユーザキャラクタをゲーム画面に表示したり(ユーザキャラクタにユーザの動作に応じた動作を実行させたり)、適宜の位置にユーザキャラクタを配置したりする処理が含まれる。例えば、表示制御部38は、キャラクタを配置するための処理の一つとして、キャラクタ配置処理を実行する。キャラクタ配置処理の手順の詳細は後述する。
進行制御部39は、クイズゲームの進行を制御するための各種の処理を実行する論理的装置である。進行制御部39は、クイズゲームの進行に関連する各種の処理を適宜に実行し得るが、例えば各ユーザ(ユーザキャラクタ)の解答の正否を判別したり、その結果を集計したりする処理を実行する。また、進行制御部39は、例えば通常進行と特別進行との間でゲームの進行を切り替えたり、それらの通常進行或いは特別進行に従った進行を実現したりする処理も実行する。例えば、進行制御部39は、ゲームの進行を切り替えるための処理の一つとして、進行切替処理を実行する。進行切替処理の手順の詳細は後述する。
記憶部32は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部32には、上述したゲームプログラムPG2とともに、各種のデータが記録されるが、図2の例ではゲームデータGDが示されている。ゲームデータGDは、ゲームプログラムPG2に従ってユーザにクイズゲームをプレイさせるためデータである。ゲームデータGDは、例えばクイズゲーム用の各種の画像を表示するための画像データ、各種のBGMを再生するためのBGMデータといった各種のデータを含んでいてよいが、図2の例ではプレイデータPD、及び出題データQDが示されている。
ゲームデータGDは、適宜の手法により記憶部32に記憶されてよく、例えばゲーム機3にプレインストールされていてもよいし、各種の記録媒体を介して記憶部32に記憶されてもよい。このようにゲームデータGDは適宜の手法により記憶部32に記憶され得るが、一例としてプレイデータPD、及び出題データQDは必要な部分を含むように配信サービスを通じてセンターサーバ2から提供される。
また、ゲーム機3には、アーケードゲーム機に必要な各種の出力装置、及び入力装置が適宜に設けられ、制御ユニット31に接続され得るが、図2の例では出力装置としてモニタMO、及びスピーカSPが接続されている。つまり、ゲーム機3に設けられる出力装置には、モニタMO、及びスピーカSPが含まれる。モニタMOは、クイズゲームのための各種画像を含むゲーム画面を表示するための表示装置である。モニタMOは、制御ユニット31からの出力信号に従ってクイズゲームを提供するための各種のゲーム画面(画像)を表示する。この例において、モニタMOが本発明の出力装置として機能する。
スピーカSPは、各種音声を再生するための音声出力装置である。スピーカSPは適宜に利用されてよく、例えば上述のように問題の出題に利用されてもよいが、一例としてBGM等の各種音声の再生に利用される。具体的には、スピーカSPは、制御ユニット31からの出力信号に従ってクイズゲーム用のBGM等の各種音声を再生する。
一方、制御ユニット31に接続される入力装置の一例として、図2の例ではカメラCA、タッチパネルTP、及びマイクMIが示されている。カメラCAは、ゲーム機3をプレイするユーザを撮影するための周知の光学装置である。カメラCAは、撮影結果を制御ユニット31に出力する。ユーザの動作がユーザキャラクタに反映される場合、ユーザの動作(モーション)を検出するための各種の検出装置が適宜にゲーム機3に設けられ得るが、図2の例ではそのような検出装置の一例としてカメラCAが設けられている。
タッチパネルTPは、ユーザのタッチ操作(指で触れる操作)に対応した信号を出力する周知の入力装置である。ゲーム機3には、クイズゲームをプレイするための各種のプレイ行為が適宜の入力装置を介して入力されてよいが、図2の例ではプレイ行為としてのタッチ操作を入力するためのタッチパネルTPが設けられている。タッチ操作は、クイズゲームにおいて例えば問題のジャンルの選択や解答の選択といった各種の選択等に使用される。タッチパネルTPは、タッチ操作の位置に応じた信号を制御ユニット31に出力する。この例において、タッチパネルTPが本発明の入力装置として機能する。
マイクMIは、音声を電気信号に変換する周知の音響機器である。マイクMIは適宜に利用されてよく、例えば上述のように解答の入力等に利用されてもよいが、一例としてユーザが発する音声の入力に利用される。例えば、クイズゲームでは、特別ユーザ等によるトークが許容されてよく、マイクMIはそのようなトーク(音声)の入力に使用される。具体的には、マイクMIは、ユーザが発する音声を電気信号に変換し、その信号を制御ユニット31に出力する。なお、ゲーム機3には、その他にも業務用のゲーム装置が備える各種の入力装置及び出力装置が設けられ得る。例えば、このような入力装置には、所定の対価を徴収するための対価徴収装置が含まれる。しかし、これらの図示は省略した。
次に、図3及び図4を参照して、特別マッチングサービスの詳細について説明する。図3は特別マッチングサービスを説明するための説明図である。また、図3の(1)は特別マッチングが実行される場合のリクエストを、(2)はリクエストに基づくマッチング(特別マッチング)を、それぞれ示している。図3の(1)に示すように、特別マッチングサービスでは、各ユーザUは特別ユーザSUと一般ユーザNUとに区別され、一般ユーザNUから特別ユーザSUに対してその特別ユーザSUと同じグループへのマッチングを希望するようにマッチングがリクエストされる。
特別ユーザSUとのマッチングのリクエスト(以下、特別リクエストと呼ぶ場合がある)には可能期間が設定されてもよいが、一例として所定の定員(換言すれば特別グループの数の最大数)が設定され、その定員に至ったときにリクエストが締め切られる(可能期間が併用されてもよい)。このような特別リクエストの受付、マッチング可能な残数、或いは可能期間等の情報は、適宜に一般ユーザNUに告知されてよい。また、特別リクエストは、ゲーム機3とは別の装置を介して実現されてもよいが、一例として通常マッチングと同様にゲーム機3を介して実現される。具体的には、例えば、センターサーバ2にはゲーム機3の他にも各種のユーザ端末装置が適宜に接続されてよく、その場合において特別リクエストはユーザ端末装置を通じて事前に提供される予約サービスにより実現されてもよいが、一例としてクイズゲームのプレイ時にゲーム機3を通じて実行される。さらに、特別リクエストには、腕前(レベル)、プレイ時間、プレイ等を通じて付与される参加権といったプレイ状況、或いは時間制限等の適宜の制限が設けられていてもよいが、一例としてこのようや制限なく、どの一般ユーザNUも自由にリクエスト可能である。
特別ユーザSUは、各ユーザUのうち特別条件を満たすユーザUである。特別条件として各種の条件が適宜に設定されてよく、例えば所定レベル等のプレイ状況といった条件が利用されてもよい。つまり、特別ユーザSUは、所定レベル以上のユーザUが特別ユーザSUとして機能してもよい。あるいは、特別ユーザSUとして、AI等の技術を通じて制御される特定のノンプレイヤキャラクタ(NPC)が機能してもよく、このような特定のNPCを特定するように特別条件は設定されてもよい。さらに、このような特別ユーザSUとして複数の特別ユーザSUが存在していてもよく、特別条件はそのグループを特定するように設定されてもよい。この場合、複数の特別ユーザSUは一つのチーム(以下、特別ユーザチームと呼ぶ場合がある)として扱われ、そのチームの単位にリクエストが実行されてもよい。特別ユーザチームに対してリクエストが実行される場合、各特別グループSGに属する特別ユーザSUは特別ユーザチームの適宜の特別ユーザSUであってよく、例えば特別ユーザチームからランダム、或いは特別ユーザチームの代表者等による指定といった適宜の条件で決定されてよい。このように特別ユーザSUとして各種のユーザU(コンピュータを含む)が特別条件を介して適宜に設定されてよく、適宜の単位に特別リクエストが実行されてよいが、図3の例では特別条件としてセンターサーバ2の運営者、或いは店舗6の運営者といった適宜の指定者による指定結果が利用され、予めそれらの指定者によって指定された一人のユーザU(プレイデータPD等を通じて適宜に管理されてよい)が特別ユーザSUとして機能している。この場合、その一人の特別ユーザSUに対してリクエストが実行される。
また、特別リクエストの場合、図3の(2)に示すように、特別ユーザSUは一つのグループに限定されず、複数のグループに所属するように重複的にマッチングされる。具体的には、特別ユーザSUには複数のグループへの所属が許容され、特別マッチングを通じて特別ユーザSUが重複的に属する複数の特別グループSGが形成される。また、これらの特別グループSGでは、ゲームが並行的に進行するようにプレイされる。各特別グループSGには適宜の数の特別ユーザSUが属していてよく、例えば各特別グループSGには二人ずつ特別ユーザSUがマッチングされてもよいが、図3の例では各特別グループSGには一人の特別ユーザSUがマッチングされている。つまり、各一般ユーザNUから個別にリクエストされた同じ一人の特別ユーザSUが複数の特別グループSGに重複的に所属している。また、一つのグループ(プレイの単位)の定員数は適宜の数に設定されてよいが、図3の例では5人に設定されている。このため、各特別グループSGは、いずれも一人の特別ユーザSU、及び四人の一般ユーザNUによって形成されている。
特別マッチング、換言すれば一人の特別ユーザSUが重複的に属する複数の特別グループSGを形成するマッチングは適宜に実現されてよい。例えば各特別グループSGに対応するように予め定員数の一人として特別ユーザSUが割り当てられた枠(ルーム)が形成され、その各枠に対して各一般ユーザNUがマッチングのリクエストを実行することにより特別マッチングは実現されてもよい。このように特別マッチングは適宜に実現され得るが、一例として特別ユーザSUに対するリクエスト数に応じて定員数毎に各特別グループSGを形成することにより実現される。具体的には、特別マッチングは、一人の特別ユーザSUと四人の一般ユーザNUとを、四人分の一般ユーザNUのリクエスト毎に同じ一人の特別ユーザSUとマッチングすることにより実現される。また、クイズゲームは、例えば制限時間に基づくリクエスト可能期間が設けられる場合等、定員数に満たない人数のグループでのプレイが許容されてもよく、この場合、特別マッチングでは、その期間の終了(タイムアップ)に伴い定員数に満たない特別グループSGが形成されてもよい。
図4は、特別グループSGにおける特別ユーザSUの役割の一例を説明するための説明図である。特別グループSGはクイズゲームをプレイするための一つの単位(ユニット)として機能するが、その特別グループSG内において特別ユーザSUと一般ユーザNUとにはそれぞれ異なる役割が割り当てられる。図4の例は、このような場合の特別ユーザSU及び一般ユーザNUの役割を示している。また、特別グループSGの各ユーザUは一台のゲーム機3を共用するようにクイズゲームをプレイしてもよいが、図4の例は各ユーザUがネットワーク5を介して接続されるそれぞれ別々のゲーム機3を通じてクイズゲームをプレイする場合を示している。この場合、図4に示すように、特別ユーザSU、及び各一般ユーザNUはそれぞれ別々のゲーム機3を通じてクイズゲームをプレイするが、いずれのゲーム機3にも共通のゲーム画面50が表示され、そのゲーム画面50において互いに別の役割が設定される。
具体的には、各一般ユーザNUには解答者の役割が設定される。解答者は、クイズゲームにおいて問題に解答する役割である。一方、特別ユーザSUには、進行役(司会役)、及び解答者の二つの役割が設定される。進行役は、クイズゲームにおける進行を担う役割である。特別ユーザSUは一般ユーザNUと異なる適宜の役割を担当してよく、例えばクイズゲームの進行役のみを担当してもよいが、一例として一般ユーザNUと異なる進行役、及び一般ユーザNUと同様の解答者の両方を担当する。つまり、特別ユーザSUは、進行役兼、解答者としてクイズゲームに参加する。
次に、図5を参照して、クイズゲームにおいて生じる通常進行、及び特別進行について説明する。図5は、クイズゲームにおける通常進行、及び特別進行の相違の一例を説明するための説明図である。より具体的には、図5の例は、クイズゲームにおける通常進行、及び特別進行の流れを示している。また、特別進行は、通常進行と異なる適宜の進行であってよく、例えば出題される問題数、各問題の解答時間、ヒントの有無、解説の有無、或いはプレゼントコーナ(プレゼント用の工程)の有無といった通常進行と異なる適宜の要素を含んでいてよいが、一例として通常進行と同様の工程を含むものの、一部の工程の内容が相違している。図5の例は、このような場合の通常進行と特別進行との間の相違を示している。この場合、図5に示すように、グループ内に特別ユーザSUが居るか居ないかに応じて通常進行と特別進行との間でクイズゲームの進行が切り替えられるが、通常進行及び特別進行のいずれも、各種準備、練習問題、本番問題、結果集計、及び結果発表の五つの工程を順に含んでいる。
各種準備は、クイズゲームを開始するための準備が実行される工程である。このような準備には、例えば同じグループに属する各ユーザUの情報の共有が含まれる。また、その他にも出題範囲のジャンル(出題される問題の種類)の選択が可能な場合にはその選択機会といった各種の要素が含まれてよい。また、選択機会における選択は適宜に実現されてよく、例えば多数決といった方法で実現されても、グループのいずれかのユーザUによる最初の選択結果、或いは代表者による選択結果といった方法で実現されてもよい。
練習問題は、練習問題(成績に影響しない問題)としてのクイズ(問題)が出題される工程である。本番問題は、本番(成績に影響する問題)としてのクイズ(問題)が出題される工程である。本番問題には適宜の数の問題(クイズ)が用意されてよいが、一例として複数の問題が含まれる。結果集計は、本番問題における成績(問題に対する解答の正否の結果)が集計される工程である。結果発表は、結果集計にて集計された成績がグループ内の各ユーザUに発表(共有)される工程である。本番問題以外の工程は適宜に省略されてもよいが、一例として通常進行ではこれらの工程が所定の規則に沿って自動制御にて順に各工程に進むように実行される。
各工程に進むための所定の規則は適宜に設定されてよい。例えば特定の選択が終了した場合、最後の出題が終了した場合といった具合に工程に応じた特定のプレイ状況(状況的な規則)に設定され、通常進行は特定のプレイ状況の終了毎に次の工程に進んでもよい。あるいは、所定時間の経過といった時間的な規則(タイムスケジュール)に沿って各工程が提供されてもよい。このように所定の規則は適宜に設定され得るが、一例として状況的な規則と時間的な規則とが適宜に組合せされて設定される。つまり、各工程は、特定のプレイ状況が終了した場合、所定時間が経過した場合、或いはそれらの両方が生じた場合に順に次の工程に進むように提供される。
一方、特別進行も通常進行と同様の各工程を含んでいるが、少なくとも各種準備、練習問題、結果集計、及び結果発表の工程において通常進行と相違している。具体的には、特別進行では、各種準備、練習問題、結果集計、及び結果発表において次の工程(結果発表の場合は終了)への切替が所定の規則に従った自動制御ではなく、特別ユーザSUによる進行指示に基づく手動制御にて実行される。ゲーム内における特別ユーザSU(進行役)の役割は適宜に設定されてよいが、一例としてこのような進行指示に基づく各工程の進行制御を含んでいる。進行指示は適宜に実行されてよく、例えばマイクMIを通じて音声入力により実行されてもよいが、進行指示に対応するタッチ操作としてタッチパネルTPを介して実行される。この例において、特別進行が本発明のユーザ進行として機能する。
また、特別ユーザSUには、その他にも例えば特別グループSGにおけるリーダとしての各種の役割が適宜に設定されてよい。このような役割には、例えば、特別ユーザSUに各種の選択、各問題に解答時間が設けられる場合において解答時間(制限時間)の短縮を含む解答時間の設定等の各種ルールの適用、或いは本番問題が複数の問題を含む場合の各問題の切替(この場合、問題間にトークが介在してよい)を実行する役割といった各種の役割が含まれる。特別ユーザSUには、これらの役割が進行指示の他にも適宜に設定されてよいが、一例として出題範囲(少なくとも一部の問題であってもよい)のジャンルを選択するためのジャンル選択機会においてジャンルを選択する役割が更に設定される。
例えば、各種準備では、自己紹介等のトークが許容され、特別ユーザSUの進行により実現される。また、ジャンル選択機会が各種準備で提供される場合、そのジャンルは特別ユーザSUによって選択される。また、練習問題では、ヒントやリラックスさせるための会話といった各種のトークが許容され、特別ユーザSUの進行により実現される。同様に、結果集計では例えば結果発表の盛り上げ等を目的とする各種トークが、結果発表では結果の総括やお別れの挨拶といった各種トークが、それぞれ許容され、特別ユーザSUの進行により実現される。つまり、特別進行では、各工程において適宜に特別ユーザSUによる各種のトークが挿入される。そして、これらのトークは特別ユーザSUの裁量のもと自由に実行される。このため、終了時間が一律に設定されず、特別ユーザSUによる進行指示に基づいて手動で切り替えられる。
各工程におけるトークは適宜に実現されてよいが、一例として特別ユーザSUにはゲーム機3を介してコミュニケーション(ボイスチャット)機能が提供される。コミュニケーション機能は、マイクMIを通じて入力された音声を他のユーザUと共有するための機能である。特別ユーザSUは、特別進行の各工程においてこのコミュニケーション機能を通じてトークを実行する。特別進行と通常進行との間の相違は、例えばその他にも結果発表の後に特別進行ではプレゼントコーナが設けられる等、工程の有無の相違等として適宜に実現されてよいが、一例としてこのように実現される。
次に、図6を参照して、クイズゲーム用のゲーム画面50について説明する。図6は、クイズゲーム用のゲーム画面50の一例を模式的に示す図である。クイズゲームはプレイ用に各種のゲーム画面を含み得るが、図6の例はそのようなゲーム画面の一種としてクイズゲームにおける本番問題の工程、つまり出題、及び解答時に表示される解答用のゲーム画面(以下、解答画面と呼ぶ場合がある)を示している。また、図6の例は、特別グループSGがクイズゲームをプレイする場合の解答画面50を示している。この場合、図6に示すように、解答画面50は、ユーザキャラクタ51、解答席52、問題表示領域53、及び制限時間領域54を含んでいる。
ユーザキャラクタ51は、上述のように各ユーザUのアバタ(具現化)としてのキャラクタである。ユーザキャラクタ51は、一般ユーザNUに対応する一般ユーザキャラクタ51N、及び特別ユーザSUに対応する特別ユーザキャラクタ51Sを含んでいる。具体的には、解答画面50には特別グループSGを形成するユーザUの人数に応じた数のユーザキャラクタ51が表示されるが、図6の例では四人の一般ユーザNUにそれぞれ対応する四体の一般ユーザキャラクタ51Nと、一人の特別ユーザSUに対応する一体の特別ユーザキャラクタ51Sとを含む五体のユーザキャラクタ51が表示されている。この例において、特別ユーザキャラクタ51S、及び一般ユーザキャラクタ51Nが、本発明の特別キャラクタ、及び一般キャラクタとしてそれぞれ機能する。
解答席52は、クイズゲームにおいて解答者として機能するキャラクタが配置されるべき位置である。解答画面50にはユーザキャラクタ51の数に応じた数の解答席52が設けられるが、図6の例では特別ユーザSUが進行役兼、解答者として機能するため、五体のユーザキャラクタ51にそれぞれ対応する五つの解答席52が等間隔で横並びに設けられている。各解答席52には、出題された問題に対する各ユーザキャラクタ51(換言すれば各ユーザU)の解答が表示される解答表示部52Aが設けられる。また、各解答席52には適宜にユーザキャラクタ51が配置されてよく、例えば特別ユーザキャラクタ51S及び一般ユーザキャラクタ51Nは同様に区別なく配置されてもよいが、一例として役割に応じて区別されるように配置される。具体的には、解答席52は、一般解答席52Nと、特別解答席52Sとを含んでいる。
一般解答席52Nは、各ユーザキャラクタ51のうち一般ユーザキャラクタ51Nが配置されるべき解答席52である。一般解答席52Nには、各一般ユーザキャラクタ51Nが適宜に配置されてよく、例えばレベル等の過去の実績に応じて配置されてもよいが、一例としてランダムに配置される。つまり、四体の一般ユーザキャラクタ51Nはランダムに四つの一般解答席52Nにそれぞれ配置される。
一方、特別解答席52Sは、各ユーザキャラクタ51のうち特別ユーザキャラクタ51Sが配置されるべき解答席52である。特別ユーザキャラクタ51Sは上述のとおりクイズゲームにおいて進行役としても機能する。このため、特別解答席52Sは、クイズゲームの進行を補助する進行役が配置されるべき位置としても機能する。特別ユーザキャラクタ51Sが解答者の役割を担わない場合、解答席52とは別に進行役専用の配置位置が設けられていてもよいが、進行役及び解答者を兼務する場合には、解答席52のいずれか一つ(複数の特別ユーザSUが存在する場合は複数の解答席52でもよい)が進行役兼、解答者が配置されるべき特別解答席52Sとして機能する。この例において、解答席52、及び特別解答席52Sが、本発明の解答者位置、及び進行役位置としてそれぞれ機能する。
特別解答席52Sは適宜に一般解答席52Nと区別されてよく、形状や配色等の形態的に(視覚的に)区別されてもよいが、一例として配置位置によって区別される。つまり、特別解答席52Sは、一般解答席52Nと区別されるように、特別ユーザキャラクタ51S(進行役)を示すための所定位置に配置される。このような所定位置は適宜に設定されてよく、例えば横並びの五つの解答席52のうちの中央に相当する解答席52、或いは左端に相当する解答席52といった各種の位置に設定されもよいが、図6の例では右端に相当する解答席52の位置に設定されている。つまり、横並びの五つの解答席52のうち右端の解答席52が特別解答席52Sとして固定的に機能し、そこに進行役としての特別ユーザキャラクタ51Sが配置されている。
問題表示領域53は、クイズとして出題される問題が表示される領域である。また、クイズゲームは各種の出題形式を含んでいてよく、その出題形式は各ユーザUに適宜に提示されてよいが、図6の例では問題表示領域53を通じて提示される。つまり、問題表示領域53は、クイズの問題に加えて、出題形式の情報を含んでいる。例えば、クイズゲームは、最も早く所定のタッチ操作を実行したユーザUにのみ解答権が与えられる早押し形式、全ユーザUに所定時間及び解答権が与えられ、所定時間の経過後に全ユーザUの解答及びその正否が提示される全員参加形式といった各種の形式を含んでいてよい。そして、例えば早押し形式の場合には早押しクイズ等の情報が、全員参加形式の場合には全員参加等の情報が、それぞれ問題表示領域53に提示され得るが、図6の例では“フリップ早書きクイズ!”の情報が出題形式の情報として提示されている。“フリップ早書きクイズ!”は、全員に解答権が与えられるが、解答の正否は早い者順であり、最も早く正しい解答を提示したユーザキャラクタ51(図6の例では真ん中の一般ユーザキャラクタ51N)のみが正解と判別される出題形式である。
制限時間領域54は、解答時間(制限時間)の残り時間、つまり各ユーザUが解答可能な残時間を示す領域である。例えば、“フリップ早書きクイズ!”等の各出題形式では、正解が出るまで制限時間なく解答が許容されてもよいが、一例として制限時間が設けられ、その制限時間の残り時間が制限時間領域54を通じて提示される。また、各ユーザキャラクタ51の解答権には、一つの問題に対して一度のみといった具合に出題形式等に応じて適宜の制限が設けられてもよいが、図6の例ではそのような制限は設けられず、制限時間内において各解答者による複数の解答が許容される。つまり、各ユーザUは正解が出るまで繰り返し解答を提示することができる。
次に、図7~図10を参照して、特別マッチング処理、進行切替処理、キャラクタ配置処理、及びシンクロ制御処理について説明する。特別マッチング処理は、特別マッチングを実現するための処理である。特別マッチングは適宜に実現され得るが、図7の例は同じ一人の特別ユーザSUと所定数(定員数から特別ユーザSUに相当する一人を減算した数)毎の一般ユーザNUとがリクエスト数に応じてマッチングされる場合を示している。また、特別リクエストにはリクエストの可能期間が設けられてもよいが、図7の例は所定の定員が設けられる場合を示している。この場合、ゲーム機サービス管理部24は、特別リクエストの数が所定の定員に達すると、図7の特別マッチング処理を開始し、まず各ユーザUからのリクエストを取得する(S101)。このリクエストには、特別リクエスト(一般ユーザNUからのリクエスト)だけでなく、特別ユーザSUからのリクエストも含まれる。
なお、特別ユーザSUは適宜にクイズゲームに参加してよく、例えば事前の予約サービス等を通じて特別マッチングが実現される場合、その予約サービスの開始後からプレイ開始前まで適宜の時期にセンターサーバ2からメール等の各種の通信手段を通じて参加要請が実行され、特別ユーザSUはその要請に基づいて特別マッチングに参加してもよい。つまり、特別ユーザSUは、各種の要請に応じてマッチングのリクエストを実行してもよい。この場合において、ゲーム機サービス管理部24は、所定の定員近くの適宜の時期において特別ユーザSUからリクエストが実行されているか否か判別するための処理を実行しててもよく、リクエストがない場合には適宜の連絡手段を介して特別ユーザSUにリクエストを要求(要請)してもよい。あるいは、ゲーム機サービス管理部24は、ステップS101において取得したリクエストに特別ユーザSUのリクエストが含まれていない場合に同様の要求を実行してもよい。その場合、ゲーム機サービス管理部24は、ステップS101において特別ユーザSUからのリクエストも待機してもよい。一方で、特別ユーザSUは、所定の定員まで待機するように一般ユーザNUと同様にマッチングのリクエストを実行してもよい。
続いてゲーム機サービス管理部24は、ステップS101で取得したリクエストに基づいて特別マッチングを実行する(ステップS102)。具体的には、ゲーム機サービス管理部24は、まず特別ユーザSUからのリクエストと、一般ユーザNUからのリクエストとを判別する。次にゲーム機サービス管理部24は、特別ユーザSUが重複的に属する適宜の数の特別グループSGが一般ユーザNUからのリクエストの数に応じて形成されるように、一人の特別ユーザSUと所定数の一般ユーザNUとを定員数毎にマッチングする。例えば定員数が四名の場合、所定数としての四名毎に一般ユーザがランダムに一人の特別ユーザSUとマッチングされ、その同じ特別ユーザSUに対する同様のマッチングが一般ユーザの数がゼロになるまで繰り返し実行される。特別リクエストの所定の定員は特別グループSGの定員数に応じて設定されるが、例えば特別リクエストが時間制限により実行される場合、最後のマッチングでは四名未満の一般ユーザNUと特別ユーザSUとのマッチングが許容されてよい。つまり、定員数に満たない特別グループSGの形成が許容されるようにマッチングが実行されてよい。一例として、ゲーム機サービス管理部24はこのように特別マッチングを実行する。
次にゲーム機サービス管理部24は、ステップS102のマッチング結果を各ゲーム機3に提供する(ステップS103)。具体的には、各ユーザUによって使用されるゲーム機3に、そのユーザが属する特別グループSGの五名のユーザU(特別ユーザSUを含む)の情報を提供する。そして、ゲーム機サービス管理部24はマッチング結果の提供の後に今回の特別マッチング処理を終了する。これにより、特別マッチングが実現される。具体的には、特別リクエストの数に応じて特別ユーザSUの重複的なマッチングが許容され、同じ特別ユーザSUが重複的に属する複数の特別グループSGが形成される。
進行切替処理は、ゲームの進行を通常進行と特別進行との間で切り替えるための処理である。通常進行と特別進行との間の切替は各種の条件に基づいて適宜に実現されてよいが、図8の例はグループ内に特別ユーザSUが存在するか否か、換言すればゲームをプレイするグループが特別グループにSGに該当するか否かに応じて実現される場合を示している。この場合、進行制御部39は、例えば図7の特別マッチング処理等を通じてマッチング結果を取得すると、図8の進行切替処理を開始し、まずマッチング結果として取得したプレイ用のグループに特別ユーザSUが存在するか、換言すればプレイ対象のグループが特別グループSGに該当するか否か判別する(ステップS201)。そして、進行制御部39は、特別ユーザSUが存在しない場合、つまりプレイ対象のグループが特別グループSGに該当しない場合、以降の処理をスキップして、今回の進行切替処理を終了する。この場合、クイズゲームの進行は切り替えられず、通常どおり通常進行にて提供される。
一方、進行制御部39は、特別ユーザSUが存在する場合、つまりプレイ対象のグループが特別グループSGに該当する場合、ゲームの進行を通常進行から特別進行に切り替える(ステップS202)。例えば図5の例のように各工程の切替がゲームによって自動制御される自動切り替えの進行が通常進行として、一部の工程の切替が特別ユーザSUの手動で制御される手動切替の進行が特別進行として、それぞれ提供される場合、進行制御部39は、通常進行としての自動切り替えの進行から特別進行としての手動切替の進行にゲームの進行を切り替える。そして、進行制御部39はゲームの進行を切り替えた後に今回の進行切替処理を終了する。
図8の手順により、グループ内に特別ユーザSUが存在する(特別グループSGに該当する)場合にゲームの進行が通常進行から特別進行に切り替えられる。より具体的には、プレイ対象のグループが特別グループSGに該当する場合にゲームの進行が手動切替に切り替えられ、特別ユーザSUの手動による臨機応変な切替に変化する。一方で、プレイ対象のグループが特別グループSGに該当しない場合は通常進行にてゲームが進行する。より具体的には、ゲームの各工程がタイムスケジュール等の所定の規則に沿って自動的に切り替えられるように進行する。結果として、通常進行と特別進行との間のゲームの進行の切替が、グループ内に特別ユーザSUが存在するか否か(特別グループSGに該当するか否か)に応じて実現される。
キャラクタ配置処理は、各ユーザキャラクタ51をゲーム画面の適切な位置に配置するための処理である。クイズゲームは各種のゲーム画面を含み得るが、図9の例は解答画面50の適切な位置に各ユーザキャラクタ51を配置するための処理を示している。この場合、表示制御部38は、解答画面50の表示時期が到来する毎に図9のキャラクタ配置処理を開始し、まず各ユーザキャラクタ51の種類を判別する(ステップS301)。各ユーザキャラクタ51は適宜の種類に分類され得るが、一例として解答画面50では一般ユーザキャラクタ51Nと特別ユーザキャラクタ51Sとに分類される。この場合、表示制御部38は、各ユーザキャラクタ51が一般ユーザキャラクタ51N及び特別ユーザキャラクタ51Sのいずれの種類に該当するか判別する。
続いて表示制御部38は、各ユーザキャラクタ51が解答画面50において配置されるべき配置位置を判別する(ステップS302)。全てのユーザキャラクタ51が一般ユーザキャラクタ51Nの場合、解答画面50では五つの解答席52のいずれも各一般ユーザキャラクタ51Nの配置位置として適切な位置と判別される。このため、表示制御部38は各解答席52をランダムに各一般ユーザキャラクタ51Nに割り当てる。そして、表示制御部38はその割り当てた解答席52を各一般ユーザキャラクタ51Nの配置位置として判別する。一方、いずれかのユーザキャラクタ51が特別ユーザキャラクタ51Sに該当する場合、解答画面50ではその特別ユーザキャラクタ51Sが配置されるべき適切な位置として進行役を示す右端の解答席52が判別される。このため、表示制御部38はその特別ユーザキャラクタ51Sに右端の解答席52を割り当て、その右端の解答席52を特別ユーザキャラクタ51Sの配置位置として判別する。一方で、解答画面50では、残りの四つの解答席52のいずれも残る四体の一般ユーザキャラクタ51Nの配置位置として適切な位置と判別される。このため、表示制御部38は、残る四席の解答席52をランダムに四体の一般ユーザキャラクタ51Nに割り当て、その各一般ユーザキャラクタ51Nに割り当てた解答席52を各一般ユーザキャラクタ51Nの配置位置として判別する。
次に表示制御部38は、ステップS302で判別した配置位置に各ユーザキャラクタ51を配置する(ステップS303)。具体的には、表示制御部38は、解答画面50においてステップS302で判別した配置位置に各ユーザキャラクタ51がそれぞれ表示されるように、モニタMOの表示を制御する。そして、表示制御部38は各ユーザキャラクタ51の配置の後に今回のキャラクタ配置処理を終了する。これにより、解答画面50の適切な位置に各ユーザキャラクタ51が配置される。具体的には、例えば、特別グループSGの場合(グループ内に特別ユーザSUが存在する場合)、解答画面50において右端の解答席52に特別ユーザキャラクタ51Sが、残り四つの解答席52に各一般ユーザキャラクタ51Nがランダムに、それぞれ配置される。具体的には、特別ユーザキャラクタ51Sが進行役を示す特別解答席52Sに、残りの一般ユーザキャラクタ51Nが一般的な解答者を示す一般解答席52Nに一様に、それぞれ配置される。つまり、解答画面50において役割に応じた解答席52に各ユーザキャラクタ51が配置される。
シンクロ制御処理は、特別ユーザSUが重複的に属する複数の特別グループSG間において少なくとも一部に共通の進行が生じるようにゲームの進行を制御するための処理である。複数の特別グループSG間において生じる共通の進行は適宜の進行であってよいが、図10の例はクイズゲームにおいて出題される問題が共通の進行として機能する場合、つまり問題が共通するように複数の特別グループSG間の出題が制御される場合を示している。また、このような問題の共通化は特別ユーザSUに出題される問題のみに生じてもよいが、図10の例はクイズゲームが複数の問題を含むときの全問題に生じる場合、つまりクイズゲームで出題される全問題(例えば練習問題及び本番問題の全問題)が複数の特別グループSG間で共通するように複数の特別グループSG間の出題が制御される場合を示している。この場合、ゲーム機サービス管理部24は、各種準備工程の終了毎に図10のシンクロ制御処理を開始し、まず問題を共通化すべき特別グループSGを特定する(ステップS401)。問題の共通化は特別ユーザSUが重複的に属する複数の特別グループSGにおいて実行される。このため、ゲーム機サービス管理部24は、今回のクイズゲームが提供される特別グループSGに含まれる特別ユーザSUが重複的に属する複数の特別グループSGをステップS401において特定する。
続いてゲーム機サービス管理部24は、出題対象の問題に反映されるべき出題条件を判別する(ステップS402)。出題条件は適宜に設定されてよく、省略されてもよい(その場合、ステップ402の処理も省略されてよい)が、例えば出題対象のジャンルが利用される。この場合、複数の特別グループSGにおいて共通のジャンルが選択されるようにジャンル選択機会における選択権が特別ユーザSUに付与される。また、いずれか一つの特別グループSG(例えば最初に各種準備工程が提供される特別グループSG)において選択されたジャンルが自動的に他の特別グループSGにおけるジャンルの選択に反映されてもよい。この場合、ゲーム機サービス管理部24は、ステップS402において特別ユーザSUによって選択されたジャンルを出題条件として判別する。
次にゲーム機サービス管理部24は、ステップS403の出題条件に基づいて出題問題を決定する(ステップS403)。具体的には、ゲーム機サービス管理部24は、予め用意された多数の問題のうち、特別ユーザSUによって選択されたジャンルから所定数(出題必要数)の問題をランダムに出題問題として決定する。
続いてゲーム機サービス管理部24は、ステップS403で決定された出題問題がステップS401で判別した全特別グループSGで共有され、実際に出題されるように、ステップS403の決定結果を全特別グループSGに送信する(ステップS404)。そして、この送信の後にゲーム機サービス管理部24は今回のシンクロ制御処理を終了する。これにより、特別ユーザSUが重複的に属する複数の特別グループSG間において出題される全問題が共通化される。つまり、全問題の出題を共通の進行として含むように複数の特別グループSG間において問題(クイズ)の出題(ゲームの進行)が制御される。
以上に説明したように、この形態によれば、グループ内に特別ユーザSUが存在する場合には、グループに特別ユーザSUが存在しない場合に適用される通常進行とは異なる特別進行にゲームの進行が切り替えられる。つまり、グループ内に特別ユーザSUが存在するか否かに応じてクイズゲームの進行が通常進行と特別進行との間で切り替えられる。具体的には、グループ内に特別ユーザSUが居ない場合には、練習問題等の各工程が所定の規則に従って自動制御で進行する通常進行にてゲームが進行する。一方、グループ内に特別ユーザSUが居る場合には、適宜の工程が特別ユーザSUによる進行指示によって手動で進行する特別進行にてゲームが進行する。これにより、グループ内に特別ユーザSUが存在するか否かに応じてゲームの進行に異なる進行を生じさせることができる。
例えば、特別進行では、次の工程へ進行するか否かの判断を特別ユーザSUに委ねることができるので、特別ユーザSUによる他の一般ユーザNUとのトークを介在させることができる。つまり、特別進行の場合には、通常進行の場合に生じない進行として特別ユーザSUとのトークの時間を設けることができる。結果として、このようなトークの時間を含む特別進行を活用して、特別ユーザSUとのプレイの機会に特典を付与することができる。さらに、そのようなトークの時間(特典)を利用して、特別ユーザSUとのプレイの機会をイベントとして活用でき、その魅力を向上させることができる。
また、練習問題等の工程が特別ユーザSUの進行指示に応じて次の工程に進む(切り替えられる)場合、特別ユーザSUに次の工程に進む否か、換言すればトークを継続するか切り上げるかといった裁量を与えることができる。このため、このような特別ユーザSUの裁量を活用し、ゲームの進行に特別ユーザSUの個性を反映することができる。さらには、プレイの機会毎に進行内容(例えばトークの内容)を相違させることもでき、各プレイの機会のユニーク性も向上させることができる。これらにより、特別ユーザSUとのプレイの機会のイベント性、ひいては特別ユーザSUとのプレイの機会の魅力を更に向上させることができる。結果として、特別ユーザSUとのプレイを促進することができ、ひいてはゲームの魅力、及びプレイの促進につなげることができる。
さらに、特別マッチングでは、特別ユーザSUとのマッチングが各一般ユーザNUからリクエストされ、そのリクエストに基づいて特別ユーザSUは複数の特別グループSGに重複的に属するように各一般ユーザNUとマッチングされる。つまり、一般ユーザNUからのリクエストに応じて、特別ユーザSUを軸にその特別ユーザSUが重複的に属する複数の特別グループSGが形成されるようにマッチングが実行される。これにより、特別ユーザSUを並行的にゲームが進行する複数の特別グループSGに重複的に所属させることができる。結果として、一度のプレイにおいて特別ユーザSUが一つのグループにしか所属できない場合に比べて、特別ユーザSUとマッチングされるユーザの数、ひいては特別ユーザSUとのプレイの機会を増やすことができる。このため、特別ユーザSUとプレイを希望する沢山のリクエストに対して、比較的多くのリクエストに応えることができる。特に、特別進行を通じて特別ユーザSUとのプレイ機会のイベント性や魅力が向上している場合には効果的である。
一方で、複数の特別グループSGが形成される場合、そこに同時に属する特別ユーザSUの負担が増える可能性があるが、進行の一部の共通化を通じてその負担の軽減を図ることができる。具体的には、例えば、同じ特別ユーザSUが重複的に属する複数の特別グループSG間において出題問題が共通化される場合、出題される問題に関する特別ユーザSUの検討を複数の特別グループSG間において共通化することができる。これにより、複数の特別グループSG間において異なる問題が出題される場合に比べて、特別ユーザSUの問題の検討に関する負担を軽減することができる。
以上の形態において、センターサーバ2のゲーム機サービス管理部24が、図7の手順を実行することにより本発明のリクエスト取得手段、及びマッチング手段として機能する。具体的には、ゲーム機サービス管理部24が、図7のステップS101を実行することによりリクエスト取得手段として、ステップS102を実行することによりマッチング手段として、それぞれ機能する。また、センターサーバ2のゲーム機サービス管理部24が、図10のステップS404の手順を実行することにより本発明の進行制御手段として機能する。
本発明は上述した形態に限定されず、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、上述の形態では、特別マッチングを介して特別グループSGが形成されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、通常マッチングを通じて特別グループSGが形成されてもよい。つまり、特別ユーザSUは、重複的にマッチングされる特別マッチングだけではく、通常マッチングを介して他の一般ユーザNUとマッチングされてもよい。あるいは、通常マッチングを介して形成されたグループに事後的に特別ユーザSUが設定されてもよい。つまり、通常マッチングを通じて定員数の一般ユーザNUによってグループが形成された後にそのグループに属するユーザUから各種の特別条件に基づいて特別ユーザSUが設定されてもよい。
上述の形態では、特別ユーザSUとのプレイの特典として特別進行が利用されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、各種アイテムやポイントの付与、或いは音楽ゲームにおける特別の楽曲の解禁といった各種の特典が特別ユーザSUとのプレイに設定されてよい。このため、これらの各種の特典のためのマッチングに特別マッチング(重複的なマッチング)が活用されてよい。換言すれば、特別ユーザSUを重複的にマッチングする特別マッチングは、特別進行とは無関係に提供されてもよい。また、複数の特典候補が用意される場合には、それらの候補から特別ユーザSUとのプレイに設定される特典が特別ユーザSUによって選択されてもよい。つまり、プレイに設定される特典を選択する権限が特別ユーザSUに与えられてもよい。
また、上述の形態では、クイズゲームにおいて特別ユーザSUは、進行役の役割だけでなく、解答者の役割も兼務している。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、特別ユーザSUは、解答者の役割を担わなくてもよい。この場合、特別ユーザSUに対応する特別ユーザキャラクタ51Sは、解答画面50等のゲーム画面において適宜に一般ユーザキャラクタ51Nと区別されてよい。図11は、変形例に係る解答画面50の一例を模式的に示す図である。この場合、図11に示すように、特別ユーザキャラクタ51Sは、解答者とは別の進行役の役割を示すように、解答席52の一般ユーザキャラクタ51Nと区別されるように表示される。このような区別は適宜に実現されてよいが、図11の例では特別ユーザキャラクタ51Sは、進行役を示す右端の専用の配置にて、解答者の一般ユーザキャラクタ51Nとは異なり、全身が表示されるように解答画面50に表示されている。また、図11の例では、問題が特別ユーザキャラクタ51Sによって出題されているように表示されている。進行役は各種の役割は適宜に含んでいてよいが、一例としてこのような問題の出題者としての役割を含んでいてもよい。
上述の形態では、特別進行を通じてゲームの各工程を進行させる(各工程を切り替える)権限が特別ユーザSUに与えられている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。特別ユーザSUには、センターサーバ2の管理者、或いはゲーム機3の管理者といったクイズゲームの進行(実現を含む)に関する管理者が持つ権限の一部が適宜に与えられてよい。例えば、このような権限の他の一例として、マッチング(通常マッチング及び特別マッチングの両方を含む)を設定する権限が利用されてよい。つまり、特別ユーザSUによって各種マッチングが設定されてよい。具体的には、例えば、予約サービスを通じて事前に実行されるマッチング機会の設定、そのマッチングの期間の設定、及びそのマッチングの告知の設定といった事前マッチングの実現に関する権限が特別ユーザSUに与えられてもよい。また、この場合において、特別ユーザSUには、自己が設定したマッチングに参加するか否かの選択権も与えられてよい。つまり、特別ユーザSUが設定したマッチングには、その特別ユーザSUが参加していても、参加していなくてもよい。
上述の形態では、問題の共通化により複数の特別グループSG間における共通の進行が実現されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、上述のとおり各問題の出題時期といった各種時期の共通化、或いは出題形式の共通化等により適宜に共通の進行が実現されてよい。また、共通の進行のために、特別ユーザSUには一般ユーザNUとは異なる各種の進行が適宜に付与されてもよい。例えば、早押し形式の出題の場合、早押しにより解答権を得たユーザUにしか解答の機会は通常与えられないが、特別ユーザSUには解答権の有無にかかわらず解答の機会が与えられてもよい。具体的には、例えば複数の特別グループSG間において早押し形式の出題形式が共通に適用され、かつその出題時期が共通化される場合、特別ユーザSUが解答権を得ることが出来るか否かは各特別グループSGに属する一般ユーザNUによる早押しの状況に依存する。このため、一般ユーザNUと同様に解答権を得た場合にしか解答の機会が与えられないと、特別ユーザSUは特別グループSG毎に早押し状況を確認したり解答権の有無を確認したりする必要がある。このような手間暇を軽減するために、特別ユーザSUには解答権の有無にかかわらず一律の解答の機会が与えられ、その解答の機会における解答が解答権を持つ特別グループSGにおける解答に反映される。この解答の機会のように一般ユーザNUと異なる各種の進行が特別ユーザSUのために適宜に設定されてよい。
また、上述の形態では、図8~図9の処理はゲーム機3が、図7及び図10の処理はセンターサーバ2が、それぞれ実行している。結果として、センターサーバ2単体(複数のサーバ装置の組み合わせにより実現される場合を含む)が本発明のゲームシステムとして機能している。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、センタ-サーバ2の役割(例えば図7及び図10の処理)の全部或いは一部をゲーム機3が実行してもよい。このため、例えば図7及び図10の処理の全部をゲーム機3が実行する場合、ゲーム機3単体が本発明のゲームシステムとして機能してもよい。この場合、センターサーバ2は省略されてもよい。
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する部材を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明のゲームシステムは、各ユーザ(U)を定員数までマッチングすることにより形成されるグループの単位にて進行するゲームを提供するゲームシステム(2)であって、特別条件を満たすユーザとしての特別ユーザ(SU)が属する特別グループ(SG)へのマッチングを要求するリクエストを、前記特別ユーザとは異なるユーザとしての各一般ユーザ(NU)から取得するリクエスト取得手段(36)と、前記ゲームが並行的に進行する複数の特別グループが前記特別グループとして形成されるように前記特別ユーザを前記複数の特別グループに重複的にマッチングする一方で、前記リクエストに基づいて各一般ユーザが前記複数の特別グループのいずれかに択一的に属するように各一般ユーザをマッチングするマッチング手段(36)と、を備えるものである。
本発明によれば、特別ユーザとのマッチングが各一般ユーザからリクエストされ、そのリクエストに基づいて特別ユーザは複数のグループに重複的に属するように各一般ユーザとマッチングされる。つまり、一般ユーザからのリクエストに応じて、特別ユーザを軸にその特別ユーザが重複的に属する複数のグループが形成されるようにマッチングが実行される。これにより、特別ユーザを、並行的にゲームが進行する複数のグループに重複的に所属させることができる。結果として、一度のプレイにおいて特別ユーザが一つのグループにしか所属できない場合に比べて、特別ユーザとマッチングされるユーザの数を増やすことができる。このため、特別ユーザとのプレイを希望する沢山のリクエストが生じた場合でも、比較的多くのリクエストに応えることができる。
特別ユーザの重複的なマッチングは適宜に実現されてよい。例えば、予め特別ユーザがそれぞれ重複的に属するマッチング用の複数のルーム(グループ用の枠)が用意され、各一般ユーザは各ルームへの入室(所属)をリクエストしてもよい。そして、定員数に達する毎に各ルームに所属のユーザが一つのグループとしてマッチングされてもよい。あるいは、一般ユーザは単に特別ユーザとのマッチングをリクエストしてもよく、そのリクエストの数に応じて特別ユーザと定員数に至る所定数毎の一般ユーザとがマッチングされ、結果的に特別ユーザがそれぞれ重複的に属する複数のグループが形成されてもよい。具体的には、例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記マッチング手段は、前記リクエストの数に応じて前記定員数毎に前記特別ユーザが重複的に属する前記複数の特別グループが形成されるように、前記特別ユーザと各一般ユーザとをマッチングしてもよい。
複数の特別グループの間においてゲームの進行は一部、或いは全部に共通の進行を含んでいてもよいし、そのような進行を含んでいなくてもよい。つまり、同じ特別ユーザが属する複数の特別グループの間でゲームは並行的に進行するものの、それらの進行は互いに影響を受けず、独立的に実行されてもよい。一方で、同じ特別ユーザが属する複数の特別グループの間で並行的に進行するゲームは、共通の進行が生じるように適宜に他のグループの進行の影響を受けてもよい。具体的には、本発明のゲームシステムの一態様として、前記ゲームの進行の少なくとも一部において前記複数の特別グループの間に共通の進行が生じるように前記複数の特別グループの間における前記一部の進行を制御する進行制御手段を備える態様が採用されてもよい。
共通の進行は、ゲームに適宜に生じてよい。例えば、ゲームとして、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲームといったグループの単位で進行する各種のゲームが適宜に提供されてよい。そして、共通の進行は、それらのゲームの種類等に応じて適宜に生じてよい。特に、他のユーザの操作状況(プレイ状況)が自己のプレイに反映されないタイプのゲームでは、共通の進行が含まれていても比較的違和感が少ない場合が多い。具体的には、例えば、ゲームに複数の工程が含まれる場合において各工程の開始時期が共通の進行として生じてもよい。また、例えば、ゲームとして音楽ゲームが提供される場合、プレイ用の楽曲、難易度、楽曲の開始時期といった各種の進行が共通の進行として利用されてよい。あるいは、ゲームとしてクイズゲームが提供される場合には、問題が出題される時期、出題される問題の数、問題の内容、出題される問題が属するジャンル(分野)、或いは解答時間といった各種の進行が共通の進行として利用されてもよい。例えば、複数の特別グループの間において共通の進行が生じる態様において、前記ゲームとして、前記グループの単位に出題される複数の問題を含むクイズゲームが提供され、前記進行制御手段は、前記クイズゲームにおいて前記特別ユーザに出題される問題が前記一部の進行として前記複数の特別グループの間で共通するように、前記複数の特別グループの間において前記特別ユーザに出題される問題を制御してもよい。この場合、出題される問題に関する特別ユーザの検討を複数の特別グループの間において共通化することできる。これにより、特別ユーザの負担を軽減することができる。
一方、本発明のコンピュータプログラム(PG1)は、コンピュータ(21)を、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたものである。
また、本発明の制御方法は、各ユーザ(U)を定員数までマッチングすることにより形成されるグループの単位にて進行するゲームを提供するゲームシステム(2)に組みこまれるコンピュータ(21)に、特別条件を満たすユーザ(U)としての特別ユーザが属する特別グループ(SG)へのマッチングを要求するリクエストを、前記特別ユーザとは異なるユーザとしての各一般ユーザ(NU)から取得するリクエスト取得手順と、前記ゲームが並行的に進行する複数の特別グループが前記特別グループとして形成されるように前記特別ユーザを前記複数の特別グループに重複的にマッチングする一方で、前記リクエストに基づいて各一般ユーザが前記複数の特別グループのいずれかに択一的に属するように各一般ユーザをマッチングするマッチング手順と、を実行させる、ものである。本発明のコンピュータプログラム、或いは制御方法が実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。
(参考例)
特許文献1のゲームでは、一のユーザと、そのユーザがマルチプレイを所望する他のユーザとのマッチングが、一のユーザによって設定された仮想通貨の消費により実現される。このため、例えばプロゲーマーなどの著名なユーザといった一のユーザが所望するユーザとのマッチング(マルチプレイ)が実現される。一方で、所望のユーザとのマッチングには、仮想通貨の消費が必要なため特定のユーザ(例えば著名なユーザ等の所望のユーザ)への過度なマルチプレイのリクエストは抑制されるかもしれない。しかし、特許文献1のゲームでは、一のユーザが所望したユーザとの対戦が実現される場合でも、対戦ゲームの内容自体に変化はない。つまり、仮想通貨の消費してまで所望したユーザとの対戦であっても、仮想通貨の消費を伴わない一般のユーザとの対戦であっても、一のユーザは同じ内容の対戦ゲームしかプレイできない。結果として、著名なユーザ等の特定のユーザとのプレイは一度で十分と考えられ、同じユーザとの繰り返しのプレイにはつながらず、特定のユーザが持つ魅力を十分に活用できない可能性がある。
そこで、参考例は、グループの単位で進行するゲームにおいて、そのグループに特別ユーザが存在するか否かに応じて異なる進行を生じさせることができるゲームシステム等を提供することを目的とする。
参考例のゲームシステムは、各ユーザ(U)を定員数までマッチングすることにより形成されるグループの単位にて進行するゲームを、当該ゲームを提供するための出力装置(MO)、及び当該ゲームのためのプレイ行為を入力する入力装置(TP)を通じて提供するゲームシステムであって、前記グループに特別条件を満たすユーザとしての特別ユーザ(SU)が存在するか否か判別するユーザ判別手段(39)と、前記特別ユーザが前記グループに存在しない場合に適用される通常進行と、当該通常進行とは異なる進行として前記特別ユーザが前記グループに存在する場合に適用される特別進行との間で、前記グループに前記特別ユーザが存在するか否かに応じて前記ゲームの進行を切り替える進行切替手段(39)と、を備えるものである。
参考例によれば、グループに特別ユーザが存在する場合には、グループに特別ユーザが存在しない場合に適用される通常進行とは異なる特別進行にゲームの進行が切り替えられる。これにより、グループの単位で進行するゲームにおいて、そのグループに特別ユーザが存在するか否かに応じて異なる進行を生じさせることができる。結果として、例えば特別進行を活用して、特別ユーザとのプレイの機会に特典を付与することができる。さらに、このような特典を利用して、特別ユーザとのプレイの機会をイベントとして活用でき、その魅力を向上させることができる。これらにより、特別ユーザとのプレイを促進することができ、ひいてはゲームの魅力、及びプレイの促進につなげることができる。
ゲームとして、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲームといったグループの単位で進行する各種のゲームが適宜に提供されてよい。また、特別進行は、そのようなゲームの種類等に応じて通常進行と適宜に相違していてよい。例えば、特別進行は、通常進行には含まれない工程(例えばプレゼントコーナー等)、或いはプレイ範囲(展開)といった適宜の付加的な要素を含んでいてもよい。あるいは、反対に通常進行に含まれる工程(例えば手間暇を要す工程等)が適宜に省略されてもよい。また、例えば、通常進行はタイムスケジュール等の所定の規則に従って自動的に進行する一方で、特別進行はユーザの手動による手動進行を適宜に含んでいてもよい。つまり、通常進行と特別進行との間では進行の制御手法が相違していてもよい。具体的には、例えば、参考例のゲームシステムの一態様において、前記進行切替手段は、前記グループに前記特別ユーザが存在する場合に、前記入力装置を通じて前記特別ユーザによって入力される進行指示に基づいて進行するユーザ進行が前記特別進行として実行されるように、前記ゲームの進行を前記ユーザ進行に切り替えてもよい。この場合、特別ユーザにゲームの進行に関する裁量を与えることができる。このため、このような特別ユーザの裁量を活用し、ゲームの進行に特別ユーザの個性を反映することができ、ひいては特別ユーザとのプレイの機会の魅力を向上させることができる。
ユーザ進行は、適宜に実現されてよい。例えば、ゲームとしてクイズゲームが提供される場合において、特別進行は出題される問題数、各問題の解答時間、ヒントの有無、或いは解説の有無といった通常進行と異なる各種の要素を含んでいてよく、これらの適宜の要素がユーザ進行としてユーザの指示に基づいて切り替えられてもよい。また、例えば、特別進行としてユーザ進行が提供される態様において、前記ゲームとして、前記グループの単位に出題される複数の問題を含むクイズゲームが提供され、前記進行切替手段は、前記複数の問題における各問題の切替、各問題に解答のための制限時間が設けられる場合の当該制限時間の設定、及び前記複数の問題が複数のジャンルに分類される場合において前記複数の問題の少なくとも一部の問題が属するジャンルの選択の少なくとも一つが前記ユーザ進行として前記進行指示に基づいて実行されるように、前記ゲームの進行を前記ユーザ進行に切り替えてもよい。
特別ユーザは、ゲームにおいて各種の役割を適宜に実行してよい。例えば、特別ユーザの役割は、他のユーザと一致していても、相違していてもよい。また、特別ユーザの役割が他のユーザと相違する場合において、それらの役割は各ユーザに提示されても、提示されなくてもよい。さらに、特別ユーザの役割は特別進行と関連していなくてもよい。換言すれば、特別進行は特別ユーザの役割と無関係に設定されてもよい。一方で、特別ユーザの役割は特別進行と関連していてもよい。例えば、参考例のクイズゲームが提供される態様として、前記グループの各ユーザに対応するキャラクタ(51)と、前記複数の問題の各問題に解答する解答者が配置されるべき解答者位置(52)と、前記クイズゲームの進行を補助する進行役が配置されるべき進行役位置(52S)と、を含むゲーム画面(50)を表示する表示装置(MO)が前記出力装置として利用され、前記ゲーム画面を通じて前記クイズゲームが提供される場合に、前記特別ユーザに対応する特別キャラクタ(51S)、及び前記グループに属する前記特別ユーザ以外のユーザとしての一般ユーザ(NU)に対応する一般キャラクタ(51N)が、前記進行役、及び前記解答者としてそれぞれ機能するように、前記特別キャラクタ、及び前記一般キャラクタを、前記ゲーム画面の前記進行役位置、及び前記解答者位置に、それぞれ配置するキャラクタ配置手段(38)を備える態様が採用されてもよい。
一方、参考例のコンピュータプログラム(PG2)は、前記出力装置、及び前記入力装置に接続されるコンピュータ(31)を、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたものである。
また、参考例の制御方法は、各ユーザ(U)を定員数までマッチングすることにより形成されるグループの単位にて進行するゲームを、当該ゲームを提供するための出力装置(MO)、及び当該ゲームのためのプレイ行為を入力する入力装置(TP)を通じて提供するゲームシステム(3)に組みこまれるコンピュータ(31)に、前記グループに特別条件を満たすユーザとしての特別ユーザ(SU)が存在するか否か判別するユーザ判別手順と、前記特別ユーザが前記グループに存在しない場合に適用される通常進行と、当該通常進行とは異なる進行として前記特別ユーザが前記グループに存在する場合に適用される特別進行との間で、前記グループに前記特別ユーザが存在するか否かに応じて前記ゲームの進行を切り替える進行切替手順と、を実行させる、ものである。参考例のコンピュータプログラム、或いは制御方法が実行されることにより、参考例のゲームシステムを実現することができる。