JP7116703B2 - 熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法、並びに熱伝導性シリコーン硬化物 - Google Patents
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Description
チップから発生する熱をヒートシンクに効率よく伝えるために、ヒートシンクをチップに密着させる必要があるが、各チップの高さの違いや組み付け加工による公差があるため、柔軟性を有するシートや、グリースをチップとヒートシンクとの間に介装させ、このシート又はグリースを介してチップからヒートシンクへの熱伝導を実現している。
特許文献1には、シリコーンゴム等の合成ゴム100質量部に酸化ベリリウム、酸化アルミニウム、水和酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種以上の金属酸化物を100~800質量部配合した絶縁性組成物が開示されている。
また、各回路素子に放熱部品を取り付けようとすると余分なスペースが必要となり、機器の小型化が難しくなるので、いくつかの素子をひとつの放熱部品に組み合わせて冷却する方式が採られることもある。
特にノート型パーソナルコンピューターで用いられているBGAタイプのCPUは、高さが他の素子に比べて低く発熱量が大きいため、冷却方式を十分考慮する必要がある。
この場合、特許文献2には、シリコーン樹脂に金属酸化物等の熱伝導性材料を混入したものを成形したシートで、取り扱いに必要な強度を持たせたシリコーン樹脂層の上に柔らかく変形し易いシリコーン層が積層されたシートが開示されている。また、特許文献3には、熱伝導性充填材を含有し、アスカーC硬度が5~50であるシリコーンゴム層と直径0.3mm以上の孔を有する多孔性補強材層を組み合わせた熱伝導性複合シートが開示されている。特許文献4には、可とう性の三次元網状体又はフォーム体の骨格格子表面を熱伝導性シリコーンゴムで被覆したシートが開示されている。特許文献5には、補強性を有したシートあるいはクロスを内蔵し、少なくとも一方の面が粘着性を有してアスカーC硬度が5~50である厚さ0.4mm以下の熱伝導性複合シリコーンシートが開示されている。特許文献6には、付加反応型液状シリコーンゴムと熱伝導性絶縁性セラミック粉末を含有し、その硬化物のアスカーC硬度が25以下で熱抵抗が3.0℃/W以下である放熱スペーサーが開示されている。
また、熱伝導率を上げるためには、一般的に熱伝導率の高い熱伝導性充填材、例えば窒化アルミニウムや窒化ホウ素等の熱伝導性充填材を使用する方法があるが、コストが高く、加工も難しい、というような問題があった。
(A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)ケイ素原子に直接結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:ケイ素原子に直接結合した水素原子のモル数が前記(A)成分由来のアルケニル基のモル数の0.1~5.0倍量となる量、
(C)下記(C-1)~(C-6)からなる熱伝導性充填材:7,500~11,500質量部、
(C-1)平均粒径が100μmを超えて150μm以下である球状アルミナフィラーを1,400~5,500質量部、
(C-2)平均粒径が65μmを超えて100μm以下である球状アルミナフィラーを0~2,200質量部、
(C-3)平均粒径が35μmを超えて65μm以下である球状アルミナフィラーを0~2,200質量部、
(C-4)平均粒径が5μmを超えて30μm以下である球状アルミナフィラーを0~2,200質量部、
(C-5)平均粒径が0.85μmを超えて5μm以下である不定形アルミナフィラーを1,000~4,500質量部、
(C-6)平均粒径が0.2μmを超えて0.85μm以下である球状アルミナフィラーを0~450質量部、
(D)白金族金属系硬化触媒:前記(A)成分に対して白金族元素質量換算で0.1~2,000ppm、
を含む熱伝導性シリコーン組成物を提供する。
(F-1)下記一般式(1)
R1 aR2 bSi(OR3)4-a-b (1)
(式中、R1は独立に炭素原子数6~15のアルキル基であり、R2は独立に非置換又は置換の炭素原子数1~12の1価炭化水素基であり、R3は独立に炭素原子数1~6のアルキル基であり、aは1~3の整数、bは0~2の整数であり、但しa+bは1~3の整数である。)
で表されるアルコキシシラン化合物、及び
(F-2)下記一般式(2)
で表される分子鎖片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種:前記(A)成分100質量部に対し0.01~300質量部を含有するものであることが好ましい。
で表される23℃における動粘度が10~100,000mm2/sのオルガノポリシロキサンを前記(A)成分100質量部に対し0.1~100質量部含有するものであることが好ましい。
この熱伝導性シリコーン組成物の絶対粘度が上記されるとおりであると、この組成物の成形性がより高くなる。
この熱伝導性シリコーン硬化物は、圧縮性、絶縁性、熱伝導性、加工性に優れ、6.5W/mK以上の熱伝導率を有するものである。
この熱伝導性シリコーン硬化物の熱伝導率が上記されるとおりであると、この硬化物はより高い熱伝導性を有するものとなる。
この熱伝導性シリコーン硬化物の硬度が上記されるとおりであると、この硬化物は被放熱体の形状に沿うように変形し、被放熱体に応力をかけることなくより良好な放熱特性を示すものとなる。
この熱伝導性シリコーン硬化物の絶縁破壊電圧が上記されるとおりであると、この硬化物は使用時により安定的に絶縁を確保できるものとなる。
この熱伝導性シリコーン組成物の製造方法により、表面での気泡の発生が低減された硬化物を与える熱伝導性シリコーン組成物を製造できる。
また、上記組成物を製造する工程において、加熱しながら撹拌することにより、成型後の硬化物表面に発生する気泡を低減することができる。
また、平均粒径が0.85μmを超えて5μm以下である不定形アルミナフィラー、必要に応じて平均粒径が0.2μmを超えて100μm以下の球状アルミナフィラーを併用することにより、組成物の流動性が向上し、加工性が改善する。更に、粒径10μm以上の粒子としては球状アルミナフィラーを使用し、研磨効果大きい不定形アルミナフィラーを使用しないため、反応釜や撹拌羽の磨耗が抑えられ、絶縁性が向上する。
(A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)ケイ素原子に直接結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:ケイ素原子に直接結合した水素原子のモル数が前記(A)成分由来のアルケニル基のモル数の0.1~5.0倍量となる量、
(C)下記(C-1)~(C-6)からなる熱伝導性充填材:7,500~11,500質量部、
(C-1)平均粒径が100μmを超えて150μm以下である球状アルミナフィラーを1,400~5,500質量部、
(C-2)平均粒径が65μmを超えて100μm以下である球状アルミナフィラーを0~2,200質量部、
(C-3)平均粒径が35μmを超えて65μm以下である球状アルミナフィラーを0~2,200質量部、
(C-4)平均粒径が5μmを超えて30μm以下である球状アルミナフィラーを0~2,200質量部、
(C-5)平均粒径が0.85μmを超えて5μm以下である不定形アルミナフィラーを1,000~4,500質量部、
(C-6)平均粒径が0.2μmを超えて0.85μm以下である球状アルミナフィラーを0~450質量部、
(D)白金族金属系硬化触媒:前記(A)成分に対して白金族元素質量換算で0.1~2,000ppm、
を含む熱伝導性シリコーン組成物である。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物は、(A)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、(C)熱伝導性充填材、及び(D)白金族金属系硬化触媒を含有する。
(A)成分であるアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサンであり、本発明の熱伝導性シリコーン硬化物の主剤となるものである。通常は主鎖部分が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなるのが一般的であるが、これは分子構造の一部に分枝状の構造を含んだものであってもよく、また環状体であってもよいが、硬化物の機械的強度等、物性の点から直鎖状のジオルガノポリシロキサンが好ましい。
この(A)成分のオルガノポリシロキサンは、1種単独でも、粘度が異なる2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1分子中に平均で2個以上、好ましくは2~100個のケイ素原子に直接結合する水素原子(Si-H基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、(A)成分の架橋剤として作用する成分である。即ち、(B)成分中のSi-H基と(A)成分中のアルケニル基とが、後述する(D)成分の白金族金属系硬化触媒により促進されるヒドロシリル化反応により付加して、架橋構造を有する3次元網目構造を与える。なお、Si-H基の数が2個未満の場合、硬化しない。
(C)成分である熱伝導性充填材は、下記(C-1)~(C-6)成分からなるものである。
(C-1)平均粒径が100μmを超えて150μm以下である球状アルミナフィラー、
(C-2)平均粒径が65μmを超えて100μm以下である球状アルミナフィラー、
(C-3)平均粒径が35μmを超えて65μm以下である球状アルミナフィラー、
(C-4)平均粒径が5μmを超えて30μm以下である球状アルミナフィラー、
(C-5)平均粒径が0.85μmを超えて5μm以下である不定形アルミナフィラー、
(C-6)平均粒径が0.2μmを超えて0.85μm以下である球状アルミナフィラー
なお、本発明において、上記平均粒径は、例えば日機装(株)製の粒度分析計であるマイクロトラックMT3300EXにより測定した体積基準の累積平均粒径(メディアン径)の値である。
(D)成分の白金族金属系硬化触媒は、(A)成分由来のアルケニル基と、(B)成分由来のSi-H基の付加反応を促進するための触媒であり、ヒドロシリル化反応に用いられる触媒として周知の触媒が挙げられる。その具体例としては、例えば、白金(白金黒を含む)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属単体、H2PtCl4・nH2O、H2PtCl6・nH2O、NaHPtCl6・nH2O、KHPtCl6・nH2O、Na2PtCl6・nH2O、K2PtCl4・nH2O、PtCl4・nH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・nH2O(但し、式中、nは0~6の整数であり、好ましくは0又は6である。)等の塩化白金、塩化白金酸及び塩化白金酸塩、アルコール変性塩化白金酸(米国特許第3,220,972号明細書参照)、塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス(米国特許第3,159,601号明細書、同第3,159,662号明細書、同第3,775,452号明細書参照)、白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの、ロジウム-オレフィンコンプレックス、クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒)、塩化白金、塩化白金酸又は塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン、特にビニル基含有環状シロキサンとのコンプレックス等が挙げられる。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物には、更に(E)成分として付加反応制御剤を使用することができる。付加反応制御剤は、通常の付加反応硬化型シリコーン組成物に用いられる公知の付加反応制御剤を全て用いることができる。例えば、1-エチニル-1-ヘキサノール、3-ブチン-1-オール、エチニルメチリデンカルビノール等のアセチレン化合物や各種窒素化合物、有機リン化合物、オキシム化合物、有機クロロ化合物等が挙げられる。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物には、組成物調製時に(C)成分である熱伝導性充填材を疎水化処理し、(A)成分であるオルガノポリシロキサンとの濡れ性を向上させ、(C)成分である熱伝導性充填材を(A)成分からなるマトリックス中に均一に分散させることを目的として、(F)成分の表面処理剤を配合することができる。該(F)成分としては、特に下記に示す(F-1)成分及び(F-2)成分が好ましい。
R1 aR2 bSi(OR3)4-a-b (1)
(式中、R1は独立に炭素原子数6~15のアルキル基であり、R2は独立に非置換又は置換の炭素原子数1~12の1価炭化水素基であり、R3は独立に炭素原子数1~6のアルキル基であり、aは1~3の整数、bは0~2の整数であり、但しa+bは1~3の整数である。)
(F)成分を配合する場合の配合量としては、(A)成分100質量部に対して0.01~300質量部であることが好ましく、0.1~200質量部であることがより好ましい。(F)成分の配合量が前記上限以下であるとオイル分離を誘発しない。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物には、熱伝導性シリコーン組成物の粘度調整剤等の特性付与を目的として、(G)成分として、下記一般式(3)
で表される23℃における動粘度が10~100,000mm2/sのオルガノポリシロキサンを添加することができる。(G)成分は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記dは要求される粘度の観点から、好ましくは5~2,000の整数で、より好ましくは10~1,000の整数である。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物には、更に他の成分を配合しても差し支えない。例えば、酸化鉄、酸化セリウム等の耐熱性向上剤;シリカ等の粘度調整剤;着色剤;離型剤等の任意成分を配合することができる。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物の絶対粘度は、23℃において好ましくは800Pa・s以下、より好ましくは700Pa・s以下である。粘度が800Pa・s以下であると組成物の成形性が損なわれない。なお、本発明において、この粘度はB型粘度計による測定に基づく。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物は、上述した各成分を常法に準じて均一に混合することにより調製することができる。(F)成分を使用する場合、(A)、(C)及び(F)成分を加熱しながら攪拌することが好ましい。加熱温度は好ましくは50~200℃、より好ましくは80~170℃である。
熱伝導性シリコーン組成物を成形する硬化条件としては、公知の付加反応硬化型シリコーンゴム組成物と同様でよく、例えば、常温でも十分硬化するが、必要に応じて加熱してもよい。好ましくは100~120℃で8~12分で付加硬化させるのがよい。このような本発明のシリコーン硬化物は熱伝導性に優れる。
本発明の熱伝導性シリコーン硬化物の熱伝導率は、ホットディスク法により測定した23℃における測定値が6.5W/mK以上であることが好ましく、7.0W/mK以上であることがより好ましい。
本発明における熱伝導性シリコーン硬化物の硬度は、アスカーC硬度計で測定した23℃における測定値が好ましくは60以下、より好ましくは40以下、更に好ましくは30以下であり、また5以上であることが好ましい。硬度が60以下である場合、被放熱体の形状に沿うように変形し、被放熱体に応力をかけることなく良好な放熱特性を示すことができる。なお、このような硬度は、(A)成分と(B)成分の比率を変えて、架橋密度を調節することにより、調整することができる。
本発明の熱伝導性シリコーン硬化物の絶縁破壊電圧は、1mm厚の成形体の絶縁破壊電圧をJIS K 6249に準拠して測定したときの測定値として好ましくは10kV以上、より好ましくは13kV以上である。絶縁破壊電圧が10kV/mm以上のシートの場合、使用時に安定的に絶縁を確保することができる。なお、このような絶縁破壊電圧は、フィラーの種類や純度を調節することにより、調整することができる。
(A)成分:下記の2種類のオルガノポリシロキサン
(A-1)成分:下記式(5)で示される動粘度400mm2/sのオルガノポリシロキサン
(A-2)成分:下記式(5)で示される動粘度30,000mm2/sのオルガノポリシロキサン
(B)成分:下記式(6)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(C-1)平均粒径が124.2μmの球状アルミナ
(C-2)平均粒径が88.6μmの球状アルミナ
(C-3)平均粒径が48.7μmの球状アルミナ
(C-4)平均粒径が16.7μmの球状アルミナ
(C-5)平均粒径が2.4μmの不定形アルミナ
(C-6)平均粒径が0.8μmの球状アルミナ
(E)成分:付加反応制御剤としてエチニルメチリデンカルビノール
実施例1~4及び比較例1~2において、上記(A)~(G)成分を下記表1に示す所定の量を用いて下記のように組成物を調製し、下記方法に従って組成物の粘度を測定した。組成物を成形、硬化させ、得られた硬化物の熱伝導率、硬度、絶縁破壊電圧、比重及び硬化物表面の気泡を下記方法に従って測定又は観察した。結果を表1に示す。
(A)、(C)、(F)成分を下記表1の実施例1~4及び比較例1~2に示す所定の配合量で加え、プラネタリーミキサーで30分間混練した後、145℃で60分間加熱しながら又は加熱せずに混練した。充分に冷却した後、そこに(D)成分と(G)成分を下記表1の実施例1~4及び比較例1~2に示す所定の量で加え、更にセパレータとの離型を促す内添離型剤として、信越化学製のフェニル変性シリコーンオイルであるKF-54を有効量加え、30分間混練した。
そこに更に(B)、(E)成分を下記表1の実施例1~4及び比較例1~2に示す所定の配合量で加え、30分間混練し、組成物を得た。
実施例1~4で得られた組成物の粘度を、B型粘度計にて23℃環境下で測定した。
実施例1~4で得られた組成物を60mm×60mm×6mmの金型に流し込み、プレス成型機を用いて120℃、10分間の条件で6mm厚のシート状に硬化させ、そのシートを2枚用いて、熱伝導率計(商品名:TPS-2500S、京都電子工業(株)製)により該シートの熱伝導率を測定した。
実施例1~4で得られた組成物を上記と同様にして6mm厚のシート状に硬化させ、そのシートを2枚重ねて該シートの硬度をアスカーC硬度計で測定した。
実施例1~4で得られた組成物を60mm×60mm×6mmの金型に流し込み、プレス成型機を用いて120℃、10分間の条件で1mm厚のシート状に硬化させ、JIS K 6249に準拠して絶縁破壊電圧を測定した。
実施例1~4で得られた組成物を60mm×60mm×6mmの金型に流し込み、プレス成型機を用いて120℃、10分間の条件で1mm厚のシート状に硬化させ、硬化物の比重を水中置換法により測定した。
実施例1~4で得られた組成物を60mm×60mm×6mmの金型に流し込み、プレス成型機を用いて120℃、10分間の条件で2mm厚のシート状に硬化させ、硬化物表面の気泡の有無を観察した。
(C-1)平均粒径が100μmを超えて150μm以下である球状アルミナフィラーを1,400~5,500質量部、
(C-2)平均粒径が65μmを超えて100μm以下である球状アルミナフィラーを0~2,200質量部、
(C-3)平均粒径が35μmを超えて65μm以下である球状アルミナフィラーを0~2,200質量部、
(C-4)平均粒径が5μmを超えて30μm以下である球状アルミナフィラーを0~2,200質量部、
(C-5)平均粒径が0.85μmを超えて5μm以下である不定形アルミナフィラーを1,000~4,000質量部、
(C-6)平均粒径が0.2μmを超えて0.85μm以下である球状アルミナフィラーを0~450質量部
からなり、(A)、(C)及び(F)成分を撹拌中に加熱処理することにより、組成物の粘度、硬化物の熱伝導率、硬度、絶縁破壊電圧及び比重とも良好な結果となり、成型後の硬化物の表面に気泡は観察されなかった。
Claims (9)
- 下記(A)~(D)成分
(A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)ケイ素原子に直接結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:ケイ素原子に直接結合した水素原子のモル数が前記(A)成分由来のアルケニル基のモル数の0.1~5.0倍量となる量、
(C)下記(C-1)~(C-6)からなる熱伝導性充填材:7,500~11,500質量部、
(C-1)平均粒径が100μmを超えて150μm以下である球状アルミナフィラーを1,400~5,500質量部、
(C-2)平均粒径が65μmを超えて100μm以下である球状アルミナフィラーを900~2,200質量部、
(C-3)平均粒径が35μmを超えて65μm以下である球状アルミナフィラーを900~2,200質量部、
(C-4)平均粒径が5μmを超えて30μm以下である球状アルミナフィラーを900~2,200質量部、
(C-5)平均粒径が0.85μmを超えて5μm以下である不定形アルミナフィラーを1,000~4,500質量部、
(C-6)平均粒径が0.2μmを超えて0.85μm以下である球状アルミナフィラーを0~450質量部、
(D)白金族金属系硬化触媒:前記(A)成分に対して白金族元素質量換算で0.1~2,000ppm、
を含むものであることを特徴とする熱伝導性シリコーン組成物。 - 更に、(F)成分として、
(F-1)下記一般式(1)
R1 aR2 bSi(OR3)4-a-b (1)
(式中、R1は独立に炭素原子数6~15のアルキル基であり、R2は独立に非置換又は置換の炭素原子数1~12の1価炭化水素基であり、R3は独立に炭素原子数1~6のアルキル基であり、aは1~3の整数、bは0~2の整数であり、但しa+bは1~3の整数である。)
で表されるアルコキシシラン化合物、及び
(F-2)下記一般式(2)
で表される分子鎖片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種:前記(A)成分100質量部に対し0.01~300質量部を含有するものであることを特徴とする請求項1に記載の熱伝導性シリコーン組成物。 - 23℃における絶対粘度が800Pa・s以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の熱伝導性シリコーン組成物。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の熱伝導性シリコーン組成物の硬化物であることを特徴とする熱伝導性シリコーン硬化物。
- 熱伝導率が6.5W/mK以上であることを特徴とする請求項5に記載の熱伝導性シリコーン硬化物。
- 硬度がアスカーC硬度計で60以下であることを特徴とする請求項5又は6に記載の熱伝導性シリコーン硬化物。
- 絶縁破壊電圧が10kV/mm以上であることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の熱伝導性シリコーン硬化物。
- 請求項2に記載された熱伝導性シリコーン組成物の製造方法であって、前記(A)、(C)及び(F)成分を加熱しながら攪拌する工程を有することを特徴とする熱伝導性シリコーン組成物の製造方法。
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