JP7114165B2 - 位置計算装置、及び、位置計算プログラム - Google Patents
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Description
自動運転車に搭載される位置計算装置であって、
配置されている位置の座標が前記自動運転車の自動運転に使用されるダイナミックマップデータのような3次元の高精度地図データに登録されている座標マーカを撮影するカメラ装置と、
前記カメラ装置が撮影した前記座標マーカの画像に基づいて前記座標マーカを識別する識別情報を抽出し、前記識別情報に基づいて前記座標マーカの座標を前記地図データから取得し、前記座標マーカの座標に基づいて前記自動運転車の位置を計算する関連位置計算部と
を備える。
まず、実施の形態1の概要を説明する。
図1は、座標マーカ90を説明する図である。
図2は、車載カメラ10による、座標マーカ90を含む外部環境画像の撮影状態を示す。図2については後述の動作の説明で詳しく述べる。
ガードレール8には、車載カメラ10で認識可能な複数の座標マーカ90が配置されている。車載カメラ10は、遠赤外線、近赤外線または可視光のいずれか、もしくは、複数の車載カメラを組合せて座標マーカ90を撮影する。実施の形態1では、座標マーカ90はガードレール8に配置されているが、ガードレール8に限らず、複数の座標マーカ90は、例えば、「トンネル壁面または歩道」のような道路に沿った領域に配列されてもよい。座標マーカ90は、車載カメラ10で撮影された外部環境画像によって識別可能である。
図1では、左の座標マーカ90の座標は(X1,Y1,Z1)であり、中央の座標マーカ90の座標は(X2,Y2,Z2)であり、右の座標マーカ90の座標は(X3,Y3,Z3)である。座標マーカ90の座標は絶対座標として用いられる。自動運転車200の位置計算装置100aは、ガードレール8に描かれた座標マーカ90を認識後、座標マーカ90と車線リンク7を用いて、自動運転車200と座標マーカ90との間の相対位置を特定する。この相対位置は後述のベクトル6である。相対位置の特定は動作の説明で後述する。
図7は、位置計算装置100aのハードウェア構成図である。図7を参照して、位置計算装置100aの構成を説明する。位置計算装置100aは、自動運転車200に搭載される。位置計算装置100aは、車載カメラ10、測位受信部20、慣性計測装置30、入出力インタフェース40、プロセッサ50、メモリ60及び補助記憶装置70といったハードウェアを備えるコンピュータである。これらのハードウェアは、信号線81を介して互いに接続されている。
慣性計測装置30は以下IMU30と記す。
車載カメラ10は、座標マーカ90を撮影するカメラ装置902である。座標マーカ90は、上記のように、配置されている位置の座標が、DMD71の静的情報に、登録されている。
また、DMD71は、メモリ60にロードされて、プロセッサ50によって読み込まれる。
さらに、補助記憶装置70には、OS(Operating System)が記憶されている。OSの少なくとも一部は、メモリ60にロードされて、プロセッサ50によって実行される。プロセッサ50は、OSを実行しながら位置計算プログラムを実行する。位置計算プログラムを実行して得られるデータは、メモリ60、補助記憶装置70、プロセッサ50内のレジスタまたはプロセッサ50内のキャッシュメモリといった記憶装置に記憶される。
図2及び図8、図9を参照して、位置計算装置100aの動作を説明する。
図8は、位置計算装置100aのデータの流れを示す。
図9は、位置計算装置100aの動作のシーケンスを示す。
ステップS14において、画像処理部51は、外部環境画像の鮮鋭化処理及びクラスタリング処理のような、画像処理を行う。画像処理部51は画像処理された外部環境画像を出力する。画像処理部51の出力する外部環境画像は、ガードレール8及び座標マーカ90を含む。
ステップS16において、マーカ特定部52aは、座標マーカ90の画像から識別情報91を抽出する。座標マーカ90の識別情報91とは、座標マーカ90を識別するための情報である。識別情報91は複数の座標マーカ90の各座標マーカ90に固有に付与されており、識別情報91により座標マーカ90は一意に識別される。
座標マーカ90の識別情報91の抽出は、以下のようである。
タイプ1として、補助記憶装置70には、複数の座標マーカ90について、その画像と、その画像に付与された識別情報91との対応が登録された対応情報72が格納されている。マーカ特定部52aは、抽出した座標マーカ90の画像を検索キーとして対応情報72を検索することで、座標マーカ90の識別情報91を抽出する。
タイプ2として、図5及び図6のように、ガードレール8に、座標マーカ90のマークに加えて、座標マーカ90の識別情報91も配置されている場合である。タイプ2の場合、画像処理部51から出力された外部環境画像には識別情報91も含まれている。マーカ特定部52aは、画像処理部51から出力された外部環境画像に含まれる識別情報91を読み取ることで識別情報91を抽出する。
具体的には以下のようである。
DMD71には、複数の座標マーカ90の各座標マーカ90の座標が、識別情報91と対応づけられて登録されている。マーカ特定部52aは、ステップS16で抽出した識別情報91を検索キーとしてDMD71を検索し、識別情報91に対応する座標マーカ90の座標を取得する。このように、関連位置計算部52のマーカ特定部52aは、ステップS17において、識別情報91に基づいて座標マーカ90の座標をDMD71から取得する。
図2を参照して方位角θの計算方法を説明する。
(1)車載カメラ10の自動運転車200への取付位置及び取付姿勢は既知である。取付位置は自動運転車200の基準位置に対する座標(X,Y,Z)であり、取付姿勢は自動運転車200の基準姿勢に対する(ロール角、ピッチ角、ヨー角)である。取付位置及び取付姿勢は、補助記憶装置70に記憶されている。
(2)自動運転車200は自動運転を行っている。
自動運転の場合、自動運転車200は、車線リンク7に相当する軌道を走行している。
車線リンク7はDMD71に登録されているデータであり、車道の中心線としてDMD71に規定されているデータである。マーカ特定部52aはDMD71を参照することで車線リンク7を認識することができる。
(3)マーカ特定部52aは、ステップS15で抽出した座標マーカ90の画像と、車載カメラ10の取付位置及び取付姿勢と、車線リンク7の方向とに基づいて、座標マーカ90の画像における座標マーカ90の方位角θを計算することができる。車線リンク7の方向は自動運転車200の進行方向である。
ステップS19において、関連位置計算部52の位置補正部52bは、マーカ特定部52aの計算した算出方位角θと特定された座標マーカの座標とに基づいて、下記の式1、式2から、L及びマーカ関連位置P(m)を算出する。
図2にはXYZ座標系5を示している。
L=D/tanθ (式1)
P(m)=(Xm,Ym,Zm)+(-D、-L、Zr) (式2)
(Xm,Ym,Zm)は取得された、座標マーカ90の座標である。
(-D、-L、Zr)は座標マーカ90と自動運転車200との相対距離である。
(-D、-L、Zr)は図2におけるベクトル6の成分である。
D,Lは図2に示す距離であり、具体的には以下のようである。
(1)Dは、XYZ座標系5のXY平面における、車線リンク7と座標マーカ90との最短距離である。
(2)Lは、XYZ座標系5のXY平面における、座標マーカ90と車載カメラ10の位置との、車線リンク7の方向の距離である。
(3)Zrは、車載カメラ10の取付座標のZ値と、座標マーカ90のZ座標であるZmとの差分である。
(4)ベクトル6は座標マーカ90の座標から車載カメラ10の取付位置に向かうベクトルである。
式2の場合、自動運転車200のマーカ関連位置P(m)は車載カメラ10の位置となるが、自動運転車200の基準位置と車載カメラ10の取付位置とは既知であるので、自動運転車200の基準位置を自己位置に換算できる。
つまり、位置計算部53は、IMU30によって得られた観測情報に基づいて自動運転車200の位置を計算する。そして、位置補正部52bは、位置計算部53がIMU30の観測情報を用いて計算した自動運転車200の自己位置を、マーカ関連位置P(m)を用いて補正する。
実施の形態1によれば、座標マーカ90から自動運転車200の位置を得ることができるので、GNSS衛星からの測位信号が受信できず、かつ、路側システムが設置されていない地域においても、自動運転車の絶対位置精度を維持することができる。
図10は、位置計算装置100aの変形例である位置計算装置100bのハードウェア構成を示す。
図11は、位置計算装置100bのデータの流れを示す。位置計算装置100bは、自動運転車200の側方に配置された、レーダまたはライダーのような、距離測定部80を備えている。距離測定部80は、レーダ送信波またはレーザ光のような測距のための測距信号をガードレール8に向けて送出し、距離測定部80とガードレール8との間の距離を計測する。マーカ特定部52aは、距離測定部80の測定結果から図2の距離Dを得ることができる。具体的には、自動運転車200に対する距離測定部80の取付位置及び取付姿勢は既知であるので、マーカ特定部52aは,距離測定部80の測定結果から図2の距離Dを得ることができる。マーカ特定部52aは、計測した距離から、自動運転車200の車載カメラ10のセンサ軸とガードレール8との、図2に示す距離Dを求めても良い。
また、マーカ特定部52aは、車載カメラ10が撮影した画像から、道路の両側に存在する車線レーンである白線を抽出し、抽出した車線レーンに対する自動運転車200の傾斜角を求めて方位角θを補正しても良い。
実施の形態1では、位置計算装置100a、100bの画像処理部51、関連位置計算部52及び位置計算部53の機能が、ソフトウェアで実現されるが、他の構成として、位置計算装置100a、100bの機能がハードウェアで実現されてもよい。位置計算装置100bを例に説明するが、位置計算装置100aについても位置計算装置100aと同様である。
図12は、位置計算装置100bの他の構成を示す図である。図12の位置計算装置100bでは、画像処理部51、関連位置計算部52及び位置計算部53の機能が電子回路903によって実現される。図12のその他の構成は、位置計算装置100bの構成と同じである。
Claims (4)
- データとして登録されている車線リンクに相当する軌道を自動運転する自動運転車に搭載される位置計算装置であって、
配置されている位置の座標が前記自動運転車の自動運転に使用される地図データに登録されているマークであり、前記マークを識別する識別情報が配置されているマークである座標マーカを撮影するカメラ装置と、
測位衛星の送信する測位信号を用いて前記自動運転車の位置を計算する位置計算部と、
前記カメラ装置が撮影した前記座標マーカの画像から前記識別情報を抽出し、抽出された前記識別情報に基づいて前記座標マーカの座標を前記地図データから取得し、前記座標マーカの画像から前記車線リンクに沿う方向を示す基準方向に対する前記座標マーカの方位角を決定し、決定した前記方位角と、前記車線リンクと前記カメラ装置が撮影した前記座標マーカとの間の最短距離と、から決まる前記基準方向の距離と、前記座標マーカの座標とを用いて前記自動運転車の位置を示すマーカ関連位置を計算する関連位置計算部と
を備え、
前記関連位置計算部は、
前記位置計算部が測位信号を用いて計算した前記自動運転車の位置を、前記マーカ関連位置を用いて補正する位置補正部を備える位置計算装置。 - 前記位置計算装置は、さらに、
慣性計測装置を備え、
前記位置計算部は、
前記慣性計測装置によって得られた観測情報から前記自動運転車の位置を計算し、
前記位置補正部は、
前記位置計算部が前記観測情報から計算した前記自動運転車の位置を、前記マーカ関連位置を用いて補正する請求項1に記載の位置計算装置。 - 前記地図データは、3次元の地図である請求項1または2に記載の位置計算装置。
- コンピュータに、
配置されている位置の座標が自動運転車の自動運転に使用される地図データに登録されているマークであり、前記マークを識別する識別情報が配置されているマークである座標マーカを撮影するカメラ装置が撮影した前記座標マーカの画像から前記識別情報を抽出する処理と、
抽出された前記識別情報に基づいて前記座標マーカの座標を前記地図データから取得する処理と、
前記座標マーカの画像からデータとして登録されている車線リンクに沿う方向を示す基準方向に対する前記座標マーカの方位角を決定し、決定した前記方位角と、前記車線リンクと前記カメラ装置が撮影した前記座標マーカとの間の最短距離と、から決まる前記基準方向の距離と、前記座標マーカの座標を用いて前記自動運転車の位置を示すマーカ関連位置を計算するとともに、測位信号を用いて計算された前記自動運転車の位置を、前記マーカ関連位置を用いて補正する処理とを実行させる位置計算プログラム。
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