JP7111130B2 - ジブ係留装置およびジブ係留方法 - Google Patents
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Description
本実施形態のジブ係留装置1は、タワークレーン20の側面図である図1に示すように、タワークレーン20に設けられている。タワークレーン20は、クローラ式の下部走行体21に上部旋回体22が旋回可能に搭載された構成となっている。なお、タワークレーン20は、クローラ以外の移動手段(例えばホイール)を用いた移動式クレーンであってもよいし、移動手段を持たない固定式クレーンであってもよい。また、本発明の適用対象はタワークレーンに限定されず、例えば、ラッフィングクレーンに本発明を適用することも可能である。
図1の要部Aの拡大図である図2に示すように、ジブ係留装置1は、上述のフック装置2と、ブラケット3と、を有している。フック装置2は、ジブ25の先端から吊り下げられている。ブラケット3は、ジブ25の先端部に設けられている。
フック装置2は、フック本体11と、フック12と、ピン13と、を有している。図2をB方向から見た図である図3にも示すように、フック本体11は、左右一対の側板11aを有している。これら側板11aの間には、トラニオンピン11bとシーブピン11cとが支持されている。
図2に示すように、ブラケット3は、傾斜面14と、凹部15と、を有している。傾斜面14は、ブラケット3の下端に位置しており、ジブ25が垂下された際に、タワークレーン20の前後方向(紙面左右方向)にピン13が摺動可能である。凹部15は、傾斜面14に連続しており、ジブ25が垂下された際に、ピン13を下方から嵌めることが可能である。傾斜面14は、タワークレーン20の前後方向における凹部15の両側にそれぞれ設けられている。図3に示すように、タワークレーン20の左右方向(紙面左右方向)において、ピン13の長さは、ブラケット3の幅よりも長くされている。
また、図1に示すように、ジブ係留装置1は、上述のフック用ウインチ4と、制御装置5と、を有している。フック用ウインチ4は、フック装置2の巻き上げおよび巻き下げを行う。制御装置5は、運転室23内に設けられており、フック用ウインチ4の駆動を制御する。
また、図4の要部Cの拡大図である図5に示すように、ジブ係留装置1は、検出装置6を有している。検出装置6は、例えばリミットスイッチであり、ブラケット3に設けられている。検出装置6は、凹部15内の所定位置にピン13が位置したことを検出する。所定位置は、凹部15の上端よりも下方に位置している。
また、ジブ係留装置1は、図1に示すように、駆動機構7を有している。駆動機構7は、タワー24に対して折り畳まれた状態のジブ25をタワー24に係留する際に、鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢のタワー24に、垂下したジブ25を引き寄せる。また、駆動機構7は、タワー24に係留されたジブ25をタワー24から解放する際に、鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢のタワー24に引き寄せられているジブ25を、タワー24から離隔させる。
また、図1に示すように、ジブ係留装置1は、係止装置8と、被係止装置9と、解除ロープ(解除部材)10と、を有している。係止装置8は、タワー24の前面部に設けられている。被係止装置9は、ジブ25に設けられている。被係止装置9は、タワー24に対してジブ25を折り畳んだ際に係止装置8に対向する位置に設けられている。タワー24に対してジブ25が折り畳まれた状態で被係止装置9が係止装置8によって係止されることで、ジブ25をタワー24にロックすることができる。
解除ロープ10は、ロック解除レバー54の後端部に連結されている。この解除ロープ10を引っ張ることにより、ロックスプリング57による付勢力に抗してロック解除レバー54をロック解除位置に移動させることが可能である。即ち、係止装置8と被係止装置9との係合を解除することが可能である。また、解除ロープ10を引っ張るのを止めれば、ロックスプリング57による付勢力によって、ロック解除レバー54がロック位置に移動可能となる。
ジブ25に設けられた被係止装置9は、係止軸61を有しており、この係止軸61がロックピン51によって係止されることで、折り畳まれた状態のジブ25がタワー24にロックされる。ジブ25に取り付けられたジブ側ブラケット62には、左右一対の軸支持ブラケット63が突設されている(図11参照)。軸支持ブラケット63の先端にはベアリング63aが設けられており、左右一対のベアリング63aによりロックピン51と交差する係止軸61が支持されている。
次に、ジブ係留装置1の動作について、図面を参照しつつ説明する。図12~図18は、タワークレーン20の側面図である。
まず、折り畳まれた状態のジブ25をタワー24に係留する場合について説明する。まず、図1に示すように、ブーム起伏ロープ41を繰り出すことで、タワー24を鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にする。本実施形態において、タワー24の水平面からの傾斜角度は80度であるが、傾斜角度はこれに限定されない。
次に、タワー24に係留されたジブ25をタワー24から解放する場合について説明する。まず、図18に示すように、タワー24が倒伏され、タワー24からジブ25が取り外された状態において、図17に示すように、タワー24にジブ25を取り付ける。
以上に述べたように、本実施形態に係るジブ係留装置1およびジブ係留方法によると、タワー24に対して折り畳まれた状態のジブ25をタワー24に係留する際には、垂下したジブ25がタワー24に引き寄せられる。このとき、ジブ25の先端から吊り下げられたフック装置2が巻き上げられ、ブラケット3の傾斜面14に当接したピン13が傾斜面14を摺動してブラケット3の凹部15に嵌り、この状態で、ロープ16が巻き取られることで、フック装置2がタワー24に引き寄せられる。ロープ16は、フック装置2における、ピン13が凹部15に嵌った際にブラケット3のタワー24側の下端よりも上側に位置する部分に連結される。よって、フック装置2をタワー24に引き寄せる際に、フック本体11の回転が抑制される。これにより、ジブ25をタワー24に引き寄せる作業の作業性を向上させることができる。
2 フック装置
3 ブラケット
4 フック用ウインチ
5 制御装置
6 検出装置
7 駆動機構
8 係止装置
9 被係止装置
10 解除ロープ(解除部材)
11 フック本体
12 フック
13 ピン(凸部)
14 傾斜面
15 凹部
16 ロープ
17 ウインチ
18 ガイドシーブ
20 タワークレーン
21 下部走行体
22 上部旋回体
23 運転室
24 タワー(ブーム)
25 ジブ
26 ガントリ
27 ストラット
28 下部スプレッダ
29 カウンタウエイト
30 バックストップ装置
31 ジブポイントシーブ
32 巻上ロープ
34 ジブガイライン
35 ジブ起伏用下部スプレッダ
36 ジブガイライン
37 ジブ起伏用上部スプレッダ
38 ジブ起伏ロープ
39 ブームガイライン
40 上部スプレッダ
41 ブーム起伏ロープ
42 ブームフットピン
44 ジブ起伏用ウインチ
45 ブーム起伏用ウインチ
51 ロックピン
52 タワー側ブラケット
53 レバー支持ブラケット
54 ロック解除レバー
56 ロックフレーム
57 ロックスプリング
58 ピンブロック部材
61 係止軸
62 ジブ側ブラケット
63 軸支持ブラケット
71 ブラケット
72 シャックル
73 ワイヤ
Claims (9)
- ブームの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留装置であって、
前記ジブの先端から吊り下げられるフック装置と、
前記ジブの先端部に設けられたブラケットと、
前記ブームに対して折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する際に、鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに、垂下した前記ジブを引き寄せる駆動機構と、
を有し、
前記フック装置は、
フック本体と、
前記フック本体により支持されたフックと、
前記フック本体の上部に設けられた凸部と、
を有し、
前記ブラケットは、
前記ジブが垂下された際に、前記クレーンの前後方向に前記凸部が摺動可能な傾斜面と、
前記傾斜面に連続し、前記ジブが垂下された際に、前記凸部を下方から嵌めることが可能な凹部と、
を有し、
前記駆動機構は、
前記フック装置における、前記凸部が前記凹部に嵌った際に前記ブラケットの前記ブーム側の下端よりも上側に位置する部分に連結されるロープと、
前記ロープの巻き取りおよび繰り出しを行うウインチと、
を有し、
前記ブームから前記ジブが垂下された状態で、前記フック装置が巻き上げられ、前記傾斜面に当接した前記凸部が前記傾斜面を摺動して前記凹部に嵌り、この状態で、前記ロープが巻き取られることで、前記フック装置が前記ブームに引き寄せられることを特徴とするジブ係留装置。 - 前記駆動機構は、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する際に、前記鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに引き寄せられている前記ジブを、前記ブームから離隔させることを特徴とする請求項1に記載のジブ係留装置。
- 前記ジブが前記ブームに引き寄せられている状態で、前記フック装置が巻き上げられ、前記傾斜面に当接した前記凸部が前記傾斜面を摺動して前記凹部に嵌り、この状態で、前記ロープが繰り出されることで、前記フック装置が前記ブームから離隔されることを特徴とする請求項1又は2に記載のジブ係留装置。
- 前記フック装置の巻き上げおよび巻き下げを行うフック用ウインチと、
前記フック用ウインチの駆動を制御する制御装置と、
前記ブラケットに設けられ、前記凹部内の所定位置に前記凸部が位置したことを検出する検出装置と、
を有し、
前記制御装置は、前記フック装置の巻き上げ中に、前記凸部が前記所定位置に位置したことを前記検出装置が検出した場合に、前記フック装置の巻き上げを停止させることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のジブ係留装置。 - 前記ロープが、前記凸部に連結されることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のジブ係留装置。
- 前記傾斜面が、前記前後方向における前記凹部の両側にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のジブ係留装置。
- 前記ブームに設けられた係止装置と、
前記ジブに設けられ、前記ブームに対して前記ジブが折り畳まれた際に、前記係止装置によって係止される被係止装置と、
前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除することが可能な解除部材と、
を有することを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のジブ係留装置。 - ブームの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留方法であって、
前記ジブの先端から吊り下げられるフック装置と、
前記ジブの先端部に設けられたブラケットと、
前記ブームに対して折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する際に、鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに、垂下した前記ジブを引き寄せる駆動機構と、
を有し、
前記フック装置は、
フック本体と、
前記フック本体により支持されたフックと、
前記フック本体の上部に設けられた凸部と、
を有し、
前記ブラケットは、
前記ジブが垂下された際に、前記クレーンの前後方向に前記凸部が摺動可能な傾斜面と、
前記傾斜面に連続し、前記ジブが垂下された際に、前記凸部を下方から嵌めることが可能な凹部と、
を有し、
前記駆動機構は、
前記フック装置における、前記凸部が前記凹部に嵌った際に前記ブラケットの前記ブーム側の下端よりも上側に位置する部分に連結されるロープと、
前記ロープの巻き取りおよび繰り出しを行うウインチと、
を有し、
前記ブームから前記ジブを垂下させた状態で、前記フック装置を巻き上げ、前記傾斜面に当接した前記凸部を前記傾斜面に摺動させて前記凹部に嵌め、この状態で、前記ロープを巻き取ることで、前記フック装置を前記ブームに引き寄せることを特徴とするジブ係留方法。 - 前記ジブを前記ブームに引き寄せた状態で、前記フック装置を巻き上げ、前記傾斜面に当接した前記凸部を前記傾斜面に摺動させて前記凹部に嵌め、この状態で、前記ロープを繰り出すことで、前記フック装置を前記ブームから離隔させることを特徴とする請求項8に記載のジブ係留方法。
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