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JP7180394B2 - 仮想基盤管理装置、仮想基盤管理方法および仮想基盤管理プログラム - Google Patents

仮想基盤管理装置、仮想基盤管理方法および仮想基盤管理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、仮想基盤上の環境を管理する仮想基盤管理装置、仮想基盤管理方法および仮想基盤管理プログラムに関する。
パソコンやサーバなど、組織で利用されているIT(Information Technology)資産には、多くのソフトウェアが搭載されており、それぞれに個別の項目が設定されている。また、ソフトウェアの開発現場においては、製造されたソフトウェアの評価を行うために、ある環境から派生する複数の環境のバリエーションに対して、複数の評価項目を複数人で繰り返し、環境を同じ状態を再現して実施するような状況が発生することがある。複数の環境のバリエーションとして、ソフトウェアのインストールまたは非インストール、設定のオンまたはオフなどが挙げられる。
この場合、一般的には、仮想基盤上に環境を構築して評価が実施される。しかし、利便性、並びに、ディスク容量および耐障害性に対してトレードオフの関係が生じるため、管理者は、それらを考慮した環境設計をする必要がある。
例えば、仮想基盤上にオペレーティングシステム(以下、OSと記す。)をインストールし、その時点をベースとして複数のソフトウェアをインストールしたり、複数の設定を登録したりすることを考える。このようにして登録された複数の環境に対して、繰り返し環境を戻して実施するという評価作業があるとする。一般的な方法として、評価したい時点をスナップショット機能で記録する方法が挙げられる。ただし、記録する時点が多いほど、評価の時間は短くなるが、多くのディスク容量が必要になる。
また、別のケースとして、スナップショット機能だけではなく、ディスク全体をコピーする機能を併用することを考える。この場合、複数人で評価できるようになるため、運用性は向上する。例えば、片方の端末で障害が発生しても、もう一方の端末には影響を及ぼさないことから、耐障害性の向上が期待できる。ただし、この場合でも、多くのディスク容量が必要になる。
実際には、利便性やディスク容量、運用性や耐障害性などの複数の性能値を考慮して、端末の管理者が、どのように仮想端末をコピーするか、どのようにスナップショットを記録するか、などを設計して構築する必要がある。しかし、この作業を行うためには、環境ごとに管理者の知見が必要になり、適切に実施されない場合には余分な工程のコストが必要になってしまうことになる。
特許文献1には、複数のソフトウェア開発のテスト実行に利用される共有システムのリソースの過度な割り当てを防ぐ管理システムが記載されている。特許文献1に記載された管理システムは、仮想基盤におけるリソース配分に関して、開発プロジェクトごとのテストの種類を考慮して、適切なリソース割り当て予約を行う。
特許文献2には、適切なタイミングで仮想サーバのスケールアウトを実行するリソース制御装置が記載されている。特許文献2に記載された装置は、自サイトで提供されるサービスに関連するキーワードの出現頻度カウント値を他のWebサイトから取得し、他のキーワードの出現数の時間的変化に応じて、仮想サーバをスケールアウトさせる。
また、特許文献3には、ユーザの利用状況に応じたリモートコピーの運用を行うリモートコピーシステムが記載されている。特許文献3に記載されたシステムでは、監視サーバが、主NAS(Network Attached Storage)装置及び各副NAS装置から収集した各リソース使用量情報とアクセス頻度の傾向とに基づいて副サイトの運用目的を判別し、判別結果に応じたコピー方式でリモートコピーを行うように各NAS装置を制御する。
特開2016-24697号公報 特開2018-25944号公報 特開2011-34164号公報
特許文献1に記載されたシステムでは、割り当てられたリソースの使い道が利用者に委ねられており、リソースの割り当て後に耐障害性や利便性を確保できるとは言い難い。また、特許文献2に記載された装置では、ある単一のサービスについて負荷の配分を行うことは可能であるが、そもそも、仮想基盤上のリソースの状態を管理することについては考慮されていない。
また、特許文献3に記載されたシステムは、NAS装置のリソースやアクセス頻度など、ハードウェア的な観点による情報に基づいてコピー方式を決定する。ただし、特許文献3に記載されたシステムは、NASのように運用が固定されているマシンの処理(コピー方式等)を決定するものである。そのため、特許文献3に記載されたシステムでは、運用が固定的ではない(すなわち、運用にバラつきが想定される)仮想基盤上のマシンを含む環境を管理することは困難である。
そこで、本発明は、仮想基盤上の環境を適切に管理できる仮想基盤管理装置、仮想基盤管理方法および仮想基盤管理プログラムを提供することを目的とする。
本発明による仮想基盤管理装置は、仮想基盤上に構築された情報端末の環境を制御する情報端末制御部と、情報端末の運用情報を収集する情報収集部と、情報端末の環境推移の構造を管理する構造管理部と、運用情報および環境推移の構造に基づいて、環境の制御方法を決定する決定部とを備え、情報端末制御部は、決定部により決定された環境の制御方法に基づいて、仮想基盤上の情報端末の環境を制御することを特徴とする。
本発明による仮想基盤管理方法は、仮想基盤上に構築された情報端末の運用情報を収集し、情報端末の環境推移の構造を管理し、運用情報および環境推移の構造に基づいて、環境の制御方法を決定し、決定された環境の制御方法に基づいて、仮想基盤上の情報端末の環境を制御することを特徴とする。
本発明による仮想基盤管理プログラムは、コンピュータに、仮想基盤上に構築された情報端末の環境を制御する情報端末制御処理、情報端末の運用情報を収集する情報収集処理、情報端末の環境推移の構造を管理する構造管理処理、および、運用情報および環境推移の構造に基づいて、環境の制御方法を決定する決定処理を実行させ、情報端末制御処理で、決定処理で決定された環境の制御方法に基づいて、仮想基盤上の情報端末の環境を制御させることを特徴とする。
本発明によれば、仮想基盤上の環境を適切に管理できる。
本発明による仮想基盤管理装置の一実施形態の構成例を示すブロック図である。 情報端末の環境推移の構造の例を示す説明図である。 環境の状態を保存する処理の例を示すフローチャートである。 環境の制御方法を決定する処理の例を示すフローチャートである。 仮想基盤管理装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明による仮想基盤管理装置の概要を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明による仮想基盤管理装置の一実施形態の構成例を示すブロック図である。本実施形態の仮想基盤管理装置1は、仮想基盤100を備えている。仮想基盤100は、後述する情報端末ごとにCPU(central processing unit )やメモリ等のマシンリソースが確保される部分であり、また、オペレーティングシステム(以下、OSと記す。)をインストール可能な部分である。
仮想基盤100は、仮想化を実現するソフトウェア等を用いて実現される。仮想基盤100を実現する方法は任意であり、例えば、広く知られた仮想化ソフトウェアが用いられればよい。
仮想基盤100は、情報端末200と、管理端末300と、情報端末制御部400とを含む。言い換えると、情報端末200、管理端末300、および、情報端末制御部400は、仮想基盤100上に構築される。
情報端末200は、例えば、パーソナルコンピュータや、サーバなどのIT)資産に対応する。本実施形態では、情報端末200は、ソフトウェアの形式で仮想基盤100に構築(インストール)される。したがって、情報端末200そのものが、仮想基盤100において複製されたり削除されたりすることが可能である。情報端末200は、情報収集部201と、情報送信部202と、スナップショット取得要求部203と、収集情報データベース204とを有する。
情報収集部201は、情報端末200の運用情報を収集する。運用情報は、管理者が仮想基盤100を運用する際に着目する情報端末200から取得可能な各種情報であり、例えば、過去の状態からのディスク容量の差分や、情報端末200の環境構築に要した時間、評価環境として想定する利用頻度、などが挙げられる。ただし、運用情報は、これらの情報に限定されず、他にも、マシンリソースやソフトウェアのインストール状況などであってもよい。
情報送信部202は、収集した運用情報を管理端末300に送信する。
スナップショット取得要求部203は、情報端末制御部400のAPI(Application Programming Interface )を利用し、情報端末制御部400に対して、スナップショットの取得を要求する。スナップショット取得要求部203は、例えば、情報端末200にパッチが適用された後など、ユーザの指示に応じて、スナップショットの取得の要求を情報端末制御部400に行う。なお、スナップショット取得要求部203は、情報端末200に生じた状態の変更を自動で検知して、スナップショットの取得の要求を行ってもよい。
収集情報データベース204は、データベースとしての機能を有し、情報端末200に関して収集した各種情報を記憶する。
本実施形態では、仮想基盤100上に情報端末200が1台構築されている場合について例示しているが、情報端末200の台数は1台に限られず、2台以上であってもよい。
管理端末300は、情報端末200と同様に、パーソナルコンピュータや、サーバなどのIT資産に対応し、情報端末200を管理する端末である。管理端末300も、ソフトウェアの形式で仮想基盤100に構築(インストール)される。管理端末300は、情報受信部301と、管理情報計算部302と、構造管理部303と、収集情報管理データベース304と、情報端末構造データベース305とを有する。
情報受信部301は、情報送信部202から送信された運用情報を受信し、収集情報管理データベース304に格納する。
収集情報管理データベース304は、情報端末200それぞれの運用情報を記憶するデータベースである。
情報端末構造データベース305は、情報端末200の環境推移の構造を記憶するデータベースである。具体的には、情報端末構造データベース305は、情報端末200のスナップショットが取得された状態をノードとし、状態の遷移をエッジとする木構造で表された環境推移を記憶する。各ノードは、例えば、その状態を識別可能な識別子で表される。
図2は、情報端末200の環境推移の構造の例を示す説明図である。図2に示す例は、スナップショットによって生成された環境推移がツリー構造で表されていることを示す。例えば、図2に例示する「OS」は、ベースになるOSを仮想基盤100にインストールした状態を表わす。この状態から、パッチAを適用してスナップショットを取得した状態が「パッチA」の状態に該当する。同様に、パッチCを適用してスナップショットを取得した状態が「パッチC」の状態に該当する。他のノードについても同様である。
なお、図2に例示するように、「パッチA」、「OS」、「SW-A」などの識別情報が、ユーザによって手動で付与されてもよい。また、これらの情報が、情報端末200から収集した一覧情報として、収集情報管理データベース304に記憶されていてもよい。
図3は、環境の状態を保存する処理の例を示すフローチャートである。まず、保存が必要な環境を担当者が作成する(ステップS100)。環境を作成する処理として、例えば、ソフトウェアのインストール、セキュリティパッチの適用、設定変更などが挙げられる。その後、スナップショットが取得されると(ステップS101)、情報収集部201が必要な運用情報を取得する(ステップS102)。情報送信部202は、取得された運用情報を管理端末300に送信する(ステップS103)。
構造管理部303は、情報端末200の環境の変化に応じて、情報端末構造データベース305に記憶された環境推移の構造を管理する。具体的には、構造管理部303は、情報端末200について取得されたスナップショットの増減があった場合に、環境推移の構造を更新する。構造管理部303は、例えば、新しくスナップショットが取得された場合や、既存のスナップショットが削除された場合に、環境推移の構造を更新してもよい。スナップショットの増減は、後述する情報端末制御部400により通知される。
管理情報計算部302は、情報端末200の運用情報および環境推移の構造に基づいて、後述する情報端末制御部400が情報端末200の環境を制御する方法を決定する。情報端末200の環境の制御には、情報端末200そのものの作成、変更、削除などを行う制御や、情報端末200のスナップショットの取得、分割、削除、結合などを行う制御が含まれる。以下の説明では、情報端末200そのものの作成、変更、削除などを行う制御のことを情報端末200の制御と記し、スナップショットの取得、分割、削除、結合などを行う制御のことを、スナップショットの制御と記す。
具体的には、管理情報計算部302は、運用情報に基づいて、情報端末200とスナップショットのいずれの制御を優先的に行うか決定してもよい。管理情報計算部302は、例えば、ディスク容量の観点から、以前の状態からディスク容量の変化が大きいほど、スナップショットを取得する優先度を低くしてもよい。また、管理情報計算部302は、例えば、環境構築時間の観点から、環境構築時間が長いほどスナップショットを取得する優先度を高くしてもよい。さらに、管理情報計算部302は、例えば、想定される利用頻度が大きいほど、スナップショットを取得する優先度を高くしてもよい。
管理情報計算部302は、これら複数の観点に基づいて算出される優先度に基づいて、情報端末200とスナップショットのいずれの制御を優先的に行うか決定してもよい。
また、管理情報計算部302は、運用情報または環境推移の構造が、予め定めた条件に合致するか否かに基づいて、環境制御の要否を判断する。予め定めた条件として、例えば、ディスク残容量が管理者によって予め設定された閾値以下か否か、環境推移の構造(ツリー)の複雑性が閾値以上か否か、などが挙げられる。
図4は、管理情報計算部302が環境の制御方法(環境組み換え)を決定する処理の例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、定期的に実行される。管理情報計算部302は、予め設定した閾値と今の環境の値とを比較し(ステップS200)、対処の要否を判断する。対処が不要と判断された場合(ステップS201におけるNo)、処理を終了する。
一方、対処が必要と判断された場合(ステップS201におけるYes)、管理情報計算部302は、運用情報および環境推移の構造から、環境の制御方法を決定する(ステップS202)。具体的には、管理情報計算部302は、図3に例示する処理で取得された運用情報と、現在の情報端末200の環境推移の構造とから、ある性能特性に対して行うべき制御を判断するための指数(以下、スコアと記すこともある。)を算出する。ここで、性能特性とは、例えば、ディスク容量などであり、行うべき制御として、例えば、上記に例示するスナップショットの削除などである。
管理情報計算部302は、例えば、個々の運用情報に対して重みを掛け合わせて値を算出し、運用情報の種類ごとの値の和を情報端末200の状態のスコアとして、環境遷移の構造が示す状態(すなわち、各ノード)ごとに算出してもよい。ただし、スコアの算出方法は一例であり、別の計算方法に置き換えてスコアを算出してもよい。
管理情報計算部302は、算出したスコアに基づいて対処可能(制御可能)な情報端末200が存在するか否か判断する(ステップS203)。管理情報計算部302は、例えば、ノードごとに算出したスコアをソートすることにより、予め定めた基準(例えば、最も高い、最も低い、最もある指数に依っているなど)に応じた制御が可能か否か判断してもよい。対処可能な情報端末200が存在しない場合(ステップS203におけるNo)、処理を終了する。
一方、対処可能な情報端末200が存在する場合(ステップS203におけるYes)、管理情報計算部302は、判断結果を元に、情報端末200のコピーや、スナップショットの削除または結合などの環境構造の組み換えの処理を情報端末制御部400に対して依頼する(ステップS204)。管理情報計算部302は、例えば、不要なスナップショットが存在すると判断した場合、情報端末制御部400にスナップショット削除の指示を行ってもよい。また、例えば、図2に例示するツリー構造を途中で2つに分割するような環境を構築する場合、管理情報計算部302は、情報端末200のコピー、並びに、不要なスナップショットの削除および結合などの複数の指示を順番に情報端末制御部400に行ってもよい。
図4に例示する処理を、対処可能な情報端末200がなくなるまで繰り返す。このようにすることで、環境(評価環境)を最適化することが可能になる。
情報端末制御部400は、仮想基盤100上に構築された情報端末200の環境を制御する。具体的には、情報端末制御部400は、管理情報計算部302により決定された環境の制御方法に基づいて、情報端末200の環境を制御する。情報端末制御部400は、機能提供インタフェース401と、情報端末管理部402と、スナップショット管理部403とを有する。
機能提供インタフェース401は、情報端末200からの処理依頼を情報端末制御部400内の各機能に通知する。また、機能提供インタフェース401は、情報端末200からの処理依頼により環境推移の構造に変更が生じた場合、環境推移の構造に生じた変更を構造管理部303に通知する。機能提供インタフェース401は、例えば、スナップショットの変更が行われた場合に、その変更内容を構造管理部303に通知してもよい。なお、通知のタイミングは任意であり、機能提供インタフェース401は、能動的に通知してもよく、構造管理部303からのポーリングに応じて通知してもよい。
さらに、機能提供インタフェース401は、管理情報計算部302によって決定された環境の制御方法を、情報端末制御部400内の各機能に通知する。
情報端末管理部402は、情報端末200を管理する。具体的には、情報端末管理部402は、情報端末200の作成、変更、削除などを行う。
スナップショット管理部403は、情報端末200のスナップショットを管理する。具体的には、スナップショット管理部403は、スナップショットの作成、分割、変更、削除などを行う。
仮想基盤100は、プログラムに従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。より具体的には、仮想基盤100上に構築される情報端末200と、管理端末300と、情報端末制御部400とは、プログラム(仮想基盤管理プログラム)に従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。例えば、プログラムは、仮想基盤管理装置1の記憶部(図示せず)に記憶され、CPUは、そのプログラムを読み込み、プログラムに従って、情報端末200と、管理端末300と、情報端末制御部400として動作してもよい。
さらに、具体的には、情報端末200における情報収集部201と、情報送信部202と、スナップショット取得要求部203、管理端末300における情報受信部301と、管理情報計算部302と、構造管理部303と、および、情報端末制御部400における機能提供インタフェース401と、情報端末管理部402と、スナップショット管理部403も、プログラム(仮想基盤管理プログラム)に従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。
また、収集情報データベース204と、収集情報管理データベース304と、情報端末構造データベース305とは、例えば、仮想基盤管理装置1が備えるメモリ(図示せず)により実現される。
次に、本実施形態の仮想基盤管理装置1の動作を説明する。図5は、本実施形態の仮想基盤管理装置1の動作例を示すフローチャートである。情報収集部201は、情報端末200の運用情報を収集する(ステップS11)。また、構造管理部303は、情報端末200の環境推移の構造を管理する(ステップS12)。管理情報計算部302は、運用情報および環境推移の構造に基づいて、仮想基盤100上に構築された情報端末200の環境の制御方法を決定する(ステップS13)。そして、情報端末制御部400は、決定された環境の制御方法に基づいて、仮想基盤100上の情報端末200の環境を制御する(ステップS14)。
以上のように、本実施形態では、情報収集部201が、情報端末200の運用情報を収集し、構造管理部303が、情報端末200の環境推移の構造を管理する。そして、管理情報計算部302が、運用情報および環境推移の構造に基づいて、仮想基盤100上に構築された情報端末200の環境の制御方法を決定し、情報端末制御部400が、決定された環境の制御方法に基づいて、情報端末200の環境を制御する。よって、仮想基盤上の環境を適切に管理できる。
例えば、仮想基盤100の管理者と、仮想基盤100の環境を用いて評価を行う担当者とは、組織的にも別という可能性があるため、適切にコミュニケーションを行うとことが難しいことも多い。そのような状況において、本実施形態の仮想基盤管理装置1を導入することにより、管理者が仮想基盤100のリソースを都度確認して、担当者に情報端末200の棚卸の依頼を行う作業が不要になる。
また、本実施形態の仮想基盤管理装置1を用いることで、最適な時点の環境に調節することができる。そのため、担当者は、必要な時点の情報の保存さえ行っておけばよく、管理の複雑さを低減させることができる。したがって、手動で行うことが困難であったマシンリソースの有効活用(例えば、ディスク容量の調整)も期待できる。
他にも、ある評価系がダウンしても重要な別系統を利用可能にするような耐障害性の向上、複数人で評価するために必要な環境の設定が容易になることによる利便性の向上、必要な時点の情報を削除してしまうといった人的ミスの低下による利便性低下の抑制、などの効果が期待される。
すなわち、本実施形態では、情報収集部201が、情報端末200の各状態から必要な情報を取得し、収集情報管理データベース304で一元管理が行われる。管理情報計算部302は、例えば、パラメータ等に応じて環境の状況を定期的に計算し、その結果に基づいて、情報端末制御部400が、必要なタイミングで情報端末200の再コピーやスナップショットの分割、結合などの管理などを自動的に行う。よって、仮想基盤上の環境を適切に管理できる。
次に、本実施形態の仮想基盤管理装置の変形例を説明する。本実施形態では、情報端末制御部400が、情報端末200の管理、および、スナップショットの管理を行う場合について説明した。情報端末制御部400は、他にも、仮想基盤100で提供されている他の機能を有していてもよい。この場合、情報端末制御部400が、それぞれの機能に対応した処理部を有していてもよい。
次に、本発明の概要を説明する。図6は、本発明による仮想基盤管理装置の概要を示すブロック図である。本発明による仮想基盤管理装置80(例えば、仮想基盤管理装置1)は、仮想基盤(例えば、仮想基盤100)上に構築された情報端末(例えば、情報端末200)の環境を制御(例えば、コピー、スナップショットの取得等)する情報端末制御部81(例えば、情報端末制御部400)と、情報端末の運用情報(例えば、ディスク容量など)を収集する情報収集部82(例えば、情報収集部201)と、情報端末の環境推移の構造(例えば。木構造)を管理する構造管理部83(例えば、構造管理部303、情報端末構造データベース305)と、運用情報および環境推移の構造に基づいて、環境の制御方法を決定する決定部84(例えば、管理情報計算部302)とを備えている。
情報端末制御部81は、決定部84により決定された環境の制御方法に基づいて、仮想基盤上の情報端末の環境を制御する。
そのような構成により、仮想基盤上の環境を適切に管理できる。
また、決定部84は、運用情報および環境推移の構造から、行うべき制御を判断するためのスコアを算出し、算出されたスコアが予め定めた条件に合致するか否かに基づいて、制御の要否を判断してもよい。
具体的には、決定部84は、個々の運用情報に対して予め定められた重みを掛け合わせて値を算出し、その運用情報の種類ごとに上記値の和を情報端末の状態のスコアとして環境遷移の構造が示す状態ごと(例えば、木構造のノードごと)に算出し、算出したスコアに基づいて制御可能な情報端末が存在するか否か判断してもよい。
また、決定部84は、運用情報に基づいて、情報端末とスナップショットのいずれの制御を優先的に行うか決定してもよい。
具体的には、決定部84は、複数の観点に基づいて算出される優先度に基づいて、情報端末とスナップショットのいずれの制御を優先的に行うか決定してもよい。
上記複数の観点に関し、決定部84は、ディスク容量の変化が大きいほどスナップショットを取得する優先度を低く算出し、環境構築時間が長いほどスナップショットを取得する優先度を高く算出し、想定される利用頻度が大きいほど、スナップショットを取得する優先度を高く算出してもよい。
また、構造管理部83は、情報端末について取得されたスナップショットの増減があった場合に、環境推移の構造を更新してもよい。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)仮想基盤上に構築された情報端末の環境を制御する情報端末制御部と、前記情報端末の運用情報を収集する情報収集部と、前記情報端末の環境推移の構造を管理する構造管理部と、前記運用情報および前記環境推移の構造に基づいて、前記環境の制御方法を決定する決定部とを備え、前記情報端末制御部は、前記決定部により決定された環境の制御方法に基づいて、前記仮想基盤上の情報端末の環境を制御することを特徴とする仮想基盤管理装置。
(付記2)決定部は、運用情報および環境推移の構造から、行うべき制御を判断するためのスコアを算出し、算出されたスコアが予め定めた条件に合致するか否かに基づいて、制御の要否を判断する付記1記載の仮想基盤管理装置。
(付記3)決定部は、個々の運用情報に対して予め定められた重みを掛け合わせて値を算出し、当該運用情報の種類ごとに前記値の和を情報端末の状態のスコアとして環境遷移の構造が示す状態ごとに算出し、算出したスコアに基づいて制御可能な情報端末が存在するか否か判断する付記2記載の仮想基盤管理装置。
(付記4)決定部は、運用情報に基づいて、情報端末とスナップショットのいずれの制御を優先的に行うか決定する付記1から付記3のうちのいずれか1つに記載の仮想基盤管理装置。
(付記5)決定部は、複数の観点に基づいて算出される優先度に基づいて、情報端末とスナップショットのいずれの制御を優先的に行うか決定する付記1から付記4のうちのいずれか1つに記載の仮想基盤管理装置。
(付記6)決定部は、ディスク容量の変化が大きいほどスナップショットを取得する優先度を低く算出し、環境構築時間が長いほどスナップショットを取得する優先度を高く算出し、想定される利用頻度が大きいほど、スナップショットを取得する優先度を高く算出する付記5記載の仮想基盤管理装置。
(付記7)構造管理部は、情報端末について取得されたスナップショットの増減があった場合に、環境推移の構造を更新する付記1から付記6のうちのいずれか1つに記載の仮想基盤管理装置。
(付記8)仮想基盤上に構築された情報端末の運用情報を収集し、前記情報端末の環境推移の構造を管理し、前記運用情報および前記環境推移の構造に基づいて、前記環境の制御方法を決定し、決定された環境の制御方法に基づいて、前記仮想基盤上の情報端末の環境を制御することを特徴とする仮想基盤管理方法。
(付記9)運用情報および環境推移の構造から、行うべき制御を判断するためのスコアを算出し、算出されたスコアが予め定めた条件に合致するか否かに基づいて、制御の要否を判断する付記8記載の仮想基盤管理方法。
(付記10)コンピュータに、仮想基盤上に構築された情報端末の環境を制御する情報端末制御処理、前記情報端末の運用情報を収集する情報収集処理、前記情報端末の環境推移の構造を管理する構造管理処理、および、前記運用情報および前記環境推移の構造に基づいて、前記環境の制御方法を決定する決定処理を実行させ、前記情報端末制御処理で、前記決定処理で決定された環境の制御方法に基づいて、前記仮想基盤上の情報端末の環境を制御させるための仮想基盤管理プログラム。
(付記11)コンピュータに、決定処理で、運用情報および環境推移の構造から、行うべき制御を判断するためのスコアを算出させ、算出されたスコアが予め定めた条件に合致するか否かに基づいて、制御の要否を判断させる付記9記載の仮想基盤管理プログラム。
本発明は、仮想基盤上の環境を管理する仮想基盤管理装置に好適に適用される。例えば、パッチごとの脆弱性の検証や、ソフトウェアのタイミングテストなど、同じ環境を再現して繰り返し評価を行うような状況において、本発明の仮想基盤管理装置は好適に適用される。
1 仮想基盤管理装置
100 仮想基盤
200 情報端末
201 情報収集部
202 情報送信部
203 スナップショット取得要求部
204 収集情報データベース
300 管理端末
301 情報受信部
302 管理情報計算部
303 構造管理部
304 収集情報管理データベース
305 情報端末構造データベース
400 情報端末制御部
401 機能提供インタフェース
402 情報端末管理部
403 スナップショット管理部

Claims (10)

  1. 仮想基盤上に構築された情報端末の環境を制御する情報端末制御部と、
    前記情報端末の運用情報を収集する情報収集部と、
    前記情報端末の環境推移の構造を管理する構造管理部と、
    前記運用情報および前記環境推移の構造に基づいて、前記環境の制御方法を決定する決定部とを備え、
    前記情報端末制御部は、前記決定部により決定された環境の制御方法に基づいて、前記仮想基盤上の情報端末の環境を制御する
    ことを特徴とする仮想基盤管理装置。
  2. 決定部は、運用情報および環境推移の構造から、行うべき制御を判断するためのスコアを算出し、算出されたスコアが予め定めた条件に合致するか否かに基づいて、制御の要否を判断する
    請求項1記載の仮想基盤管理装置。
  3. 決定部は、個々の運用情報に対して予め定められた重みを掛け合わせて値を算出し、当該運用情報の種類ごとに前記値の和を情報端末の状態のスコアとして環境遷移の構造が示す状態ごとに算出し、算出したスコアに基づいて制御可能な情報端末が存在するか否か判断する
    請求項2記載の仮想基盤管理装置。
  4. 決定部は、運用情報に基づいて、情報端末とスナップショットのいずれの制御を優先的に行うか決定する
    請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の仮想基盤管理装置。
  5. 決定部は、複数の観点に基づいて算出される優先度に基づいて、情報端末とスナップショットのいずれの制御を優先的に行うか決定する
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の仮想基盤管理装置。
  6. 決定部は、ディスク容量の変化が大きいほどスナップショットを取得する優先度を低く算出し、環境構築時間が長いほどスナップショットを取得する優先度を高く算出し、想定される利用頻度が大きいほど、スナップショットを取得する優先度を高く算出する
    請求項5記載の仮想基盤管理装置。
  7. 構造管理部は、情報端末について取得されたスナップショットの増減があった場合に、環境推移の構造を更新する
    請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の仮想基盤管理装置。
  8. 仮想基盤上に構築された情報端末の運用情報を収集し、
    前記情報端末の環境推移の構造を管理し、
    前記運用情報および前記環境推移の構造に基づいて、前記環境の制御方法を決定し、
    決定された環境の制御方法に基づいて、前記仮想基盤上の情報端末の環境を制御する
    ことを特徴とする仮想基盤管理方法。
  9. コンピュータに、
    仮想基盤上に構築された情報端末の環境を制御する情報端末制御処理、
    前記情報端末の運用情報を収集する情報収集処理、
    前記情報端末の環境推移の構造を管理する構造管理処理、および、
    前記運用情報および前記環境推移の構造に基づいて、前記環境の制御方法を決定する決定処理を実行させ、
    前記情報端末制御処理で、前記決定処理で決定された環境の制御方法に基づいて、前記仮想基盤上の情報端末の環境を制御させる
    ための仮想基盤管理プログラム。
  10. コンピュータに、
    決定処理で、運用情報および環境推移の構造から、行うべき制御を判断するためのスコアを算出させ、算出されたスコアが予め定めた条件に合致するか否かに基づいて、制御の要否を判断させる
    請求項9記載の仮想基盤管理プログラム。
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