JP7160649B2 - 光学材料用重合性組成物および該組成物から得られた光学材料 - Google Patents
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Description
[1](A)一般式(1)で表される重量平均分子量が700以上の少なくとも1種のアミン化合物と、
(B)化学式(2)で表されるイソシアネート化合物と、
(C)ポリチオール化合物と、
を含む、光学材料用重合性組成物。
[3] ポリチオール化合物(C)が、3つ以上のメルカプト基を有するポリチオール化合物(c1)および2つのメルカプト基を有するジチオール化合物(c2)を含み、
(c1)に対する(c2)のモル比(c2/c1)が3以下である、[1]または[2]に記載の光学材料用重合性組成物。
[4] ポリチオール化合物(c1)が、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2-メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン、5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパンよりなる群から選択される少なくとも1種である、[1]~[3]のいずれかに記載の光学材料用重合性組成物。
[5] ジチオール化合物(c2)が、2,5-ジメルカプトメチル-1,4-ジチアン、エチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、4,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアン、2-(2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)-1,3-ジチエタンおよびビス(2-メルカプトエチル)スルフィドよりなる群から選択される少なくとも1種である、[1]~[4]のいずれかに記載の光学材料用重合性組成物。
[6] 一般式(1)で表される重量平均分子量が700以上の少なくとも1種のアミン化合物(A)と、化学式(2)で表されるイソシアネート化合物(B)とを反応させてプレポリマーを得る工程(i)と、
前記プレポリマーに、ポリチオール化合物(C)を添加混合する工程(ii)と、
を含む、光学材料用重合性組成物の製造方法。
[8] [7]に記載の成形体からなる光学材料。
[9] [7]に記載の成形体からなるプラスチックレンズ。
本実施形態の光学材料用重合性組成物は、(A)一般式(1)で表される平均分子量が700以上の少なくとも1種のアミン化合物と、(B)化学式(2)で表されるイソシアネート化合物と、(C)ポリチオール化合物と、を含む。
アミン化合物(A)は、一般式(1)で表される化合物である。
イソシアネート化合物(B)は、以下の化学式(2)で表される1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを用いることができる。
ポリチオール化合物(C)としては、3つ以上のメルカプト基を有するポリチオール化合物(c1)、2つのメルカプト基を有するジチオール化合物(c2)を挙げることができる。本発明の効果の観点から、ポリチオール化合物(C)は、「3つ以上のメルカプト基を有するポリチオール化合物(c1)」を含むことが好ましい。
ポリチオール化合物(c1)は、3つ以上のメルカプト基を有する、換言すると、3価(3官能)以上の多価(多官能)のチオールである。
1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2-テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、トリス(メルカプトメチルチオ)メタン、トリス(メルカプトエチルチオ)メタン等の脂肪族ポリチオール化合物;
1,3,5-トリメルカプトベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン等の芳香族ポリチオール化合物;
2,4,6-トリメルカプト-s-トリアジン、2,4,6-トリメルカプト-1,3,5-トリアジン等の複素環ポリチオール化合物;等が挙げられる。
ジチオール化合物(c2)は、2つのメルカプト基を有するチオール、換言すると、二価(二官能)のチオールである。
ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド、ヒドロキシメチルスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルスルフィドビス(3-メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(3-メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(3-メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(3-メルカプトプロピネート)、2-メルカプトエチルエーテルビス(2-メルカプトアセテート)、2-メルカプトエチルエーテルビス(3-メルカプトプロピオネート)、チオジグリコール酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、チオジプロピオン酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、ジチオジグリコール酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、4,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアン等の脂肪族ポリチオール化合物;
1,2-ジメルカプトベンゼン、1,3-ジメルカプトベンゼン、1,4-ジメルカプトベンゼン、1,2-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、2,5-トルエンジチオール、3,4-トルエンジチオール、1,5-ナフタレンジチオール、2,6-ナフタレンジチオール等の芳香族ポリチオール化合物;
2-メチルアミノ-4,6-ジチオール-sym-トリアジン、3,4-チオフェンジチオール、ビスムチオール、4,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアン、2-(2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)-1,3-ジチエタン等の複素環ポリチオール化合物;等が挙げられる。
本実施形態の光学材料用重合性組成物は、適用される用途で所望される特性に応じて、(A)、(B)および(C)以外の他の重合性化合物、重合触媒、内部離型剤、樹脂改質剤、光安定剤、ブルーイング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色防止剤、染料、フォトクロミック色素等の添加剤等をさらに含んでいてもよい。
他の重合性化合物としては、2つ以上のヒドロキシ基を有するポリオール化合物等を挙げることができる。
触媒としては、ルイス酸、第3級アミン、有機酸、アミン有機酸塩等が挙げられ、ルイス酸、アミン、アミン有機酸塩が好ましく、ジメチル錫クロライド、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫ラウレートがより好ましい。
本実施形態の重合組成物は、成形後におけるモールドからの離型性を改善する目的で、内部離型剤を含むことができる。
また、本実施形態の重合性組成物には、得られる樹脂の光学物性、耐衝撃性、比重等の諸物性の調節及び、当該組成物の粘度やポットライフの調整を目的に、樹脂改質剤を本発明の効果を損なわない範囲で加えることができる。
光安定剤としては、ヒンダードアミン系化合物を用いることができる。ヒンダードアミン系化合物は、市販品としてChemtura社製のLowilite76、Lowilite92、BASF社製のTinuvin144、Tinuvin292、Tinuvin765、ADEKA社製のアデカスタブLA-52、LA-72、城北化学工業社製のJF-95等を挙げることができる。
ブルーイング剤としては、可視光領域のうち橙色から黄色の波長域に吸収帯を有し、樹脂からなる光学材料の色相を調整する機能を有するものが挙げられる。ブルーイング剤は、さらに具体的には、青色から紫色を示す物質を含む。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、を挙げることができる。
2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-(2-ヒドロキシ-3-トリデシルオキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-(2'-エチル)ヘキシル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-ブチルオキシフェニル)-6-(2,4-ビス-ブチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-[1-オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)-4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン等のトリアジン系紫外線吸収剤、
2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチルフェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-tert-オクチルフェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ビス(1-メチル-1-フェニルエチル)フェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ジ-tert-ペンチルフェノール、2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル-6-tert-ブチルフェノール、2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-2,4-tert-ブチルフェノール、2,2'-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤などが挙げられるが、好ましくは2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-tert-オクチルフェノールや2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル-6-tert-ブチルフェノールのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が挙げられる。これらの紫外線吸収剤は単独でも2種以上を併用することもできる。
本実施形態の光学材料用重合性組成物は、アミン化合物(A)、イソシアネート化合物(B)、ポリチオール化合物(C)およびその他の成分を一括で混合する方法、または、アミン化合物(A)とイソシアネート化合物(B)とを反応させてプレポリマーを得た後に、前記プレポリマーにポリチオール化合物(C)およびその他の成分を添加混合する方法により調製される。
工程(i)においては、イソシアネート化合物(B)に、所定量のアミン化合物(A)を一括装入または分割装入して、これらを反応させる。イソシアネート化合物(B)のイソ(チオ)シアナト基のモル数bに対する、アミン化合物(A)のアミノ基のモル数aの比(a/b)は、0.01~0.20、好ましくは0.01~0.18である。
アミン化合物(A)とイソシアネート化合物(B)との反応は添加剤の存在下で行ってもよい。反応温度は、使用する化合物や添加剤の種類や使用量及び生成するプレポリマーの性状により異なるため、一概に限定されるものではなく、操作性、安全性、便宜性等を考慮して、適宜選ばれる。
工程(ii)においては、工程(i)で得られたプレポリマーに、さらにポリチオール化合物(C)を添加混合し、重合性組成物を得る。混合温度は、使用する化合物により異なるため、一概に限定されるものではなく、操作性、安全性、便宜性等を考慮して、適宜選ばれるが、25℃もしくはそれ以下が好ましい。使用する化合物の溶解性に応じて加熱してもよい。加熱温度はその化合物の安定性、安全性を考慮して決定される。
本実施形態において、チオウレタンウレア樹脂成形体からなる光学材料は、特に限定されないが、好ましい製造方法として、下記工程を含む注型重合により得られる。
工程a1:本実施形態の光学材料用重合性組成物を鋳型内に注型する。
工程b1:前記光学材料用重合性組成物を加熱し、該組成物を重合硬化して硬化物(チオウレタンウレア樹脂成形体)を得る。
はじめに、ガスケットまたはテープ等で保持された成型モールド(鋳型)内に重合性組成物を注入する。この時、得られるプラスチックレンズに要求される物性によっては、必要に応じて、減圧下での脱泡処理や加圧、減圧等の濾過処理等を行うことが好ましい場合が多い。
重合条件については、重合性組成物の組成、触媒の種類と使用量、モールドの形状等によって大きく条件が異なるため限定されるものではないが、およそ、-50~150℃の温度で1~50時間かけて行われる。場合によっては、10~150℃の温度範囲で保持または徐々に昇温して、1~25時間で硬化させることが好ましい。
本実施形態の光学材料用重合性組成物を硬化させて得られる光学材料は、眼鏡レンズ用のレンズ基材として使用することができる。このレンズ基材には、必要に応じて、片面又は両面にコーティング層を施して用いてもよい。コーティング層としては、ハードコート層、反射防止層、防曇コート膜層、防汚染層、撥水層、プライマー層、フォトクロミック層等が挙げられる。これらのコーティング層はそれぞれ単独で用いることも複数のコーティング層を多層化して使用することもできる。両面にコーティング層を施す場合、それぞれの面に同様なコーティング層を施しても、異なるコーティング層を施してもよい。
(a)アルカリ水溶液が5~40%の水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム水溶液、
(b)アルカリ水溶液の処理温度が30~60℃、
(c)処理時間が3~5分間、
(d)超音波の周波数が20~30kHz。
本実施形態の光学材用重合性組成物を硬化させて得られる光学材料は、プラスチック偏光レンズ用のレンズ基材として使用することができる。一実施形態において、プラスチック偏光レンズは、偏光フィルムと、偏光フィルムの少なくとも一方の面上に形成された、本実施形態の光学材料用重合性組成物を硬化させて得られる成形体からなる基材層(レンズ基材)とを備える。
偏光フィルムは乾燥、安定化のため加熱処理を施したうえで使用してもよい。
工程a2:レンズ注型用鋳型内に、偏光フィルムの少なくとも一方の面がモールドから離隔した状態で、該偏光フィルムを固定する。
工程b2:前記偏光フィルムと前記モールドとの間の空隙に、本実施形態の重合性組成物を注入する。
以下、各工程に沿って順に説明する。
レンズ注型用鋳型の空間内に、熱可塑性ポリエステル等からなる偏光フィルムを、フィルム面の少なくとも一方が対向するモールド内面と並行となるように設置する。偏光フィルムとモールドとの間には、空隙部が形成される。偏光フィルムは予め附形されていてもよい。
次いで、レンズ注型用鋳型の空間内において、モールドと偏光フィルムとの間の空隙部に、所定の注入手段により本実施形態の光学材料用重合性組成物を注入する。
次いで、光学材料用重合性組成物が注入された偏光フィルムが固定されたレンズ注型用鋳型をオーブン中または水中等の加熱可能装置内で所定の温度プログラムにて数時間から数十時間かけて加熱して硬化成型する。
本実施形態のプラスチック偏光レンズは、重合による歪みを緩和することを目的として、離型したレンズを加熱してアニール処理を施すことが望ましい。
次に、本実施形態の光学材料の用途について説明する。
本実施形態で示す光学材料としては、プラスチック眼鏡レンズ、ゴーグル、視力矯正用眼鏡レンズ、撮像機器用レンズ、液晶プロジェクター用フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、コンタクトレンズなどの各種プラスチックレンズ、発光ダイオード(LED)用封止材、光導波路、光学レンズや光導波路の接合に用いる光学用接着剤、光学レンズなどに用いる反射防止膜、液晶表示装置部材(基板、導光板、フィルム、シートなど)に用いる透明性コーティングまたは、車のフロントガラスやバイクのヘルメットに貼り付けるシートやフィルム、透明性基板等を挙げることができる。
・透明性:得られた樹脂を暗所にてプロジェクターに照射して、曇り、不透明物質、テープからの粘着成分の溶出の有無を目視にて判断した。曇り、不透明物質、テープからの溶出が確認されないものを「○」(透明性あり)、透明性はあるが薄い濁りが確認されたもの「△」(透明性あり/濁りあり)、白濁が確認されたものを「×」(透明性なし)とした。
・歪み(脈理):得られたレンズを高圧UVランプに投影して、レンズ内に歪みが見られないものを「○」(脈理なし)、見られるものを「×」(脈理あり)とした。
・耐熱性:TMAペネートレーション法(50g荷重、ピン先0.5mmφ、昇温速度10℃/min)でのガラス転移温度Tgを測定した。
・比重:アルキメデス法により測定した。
・耐光性:2mm厚平板を用いてQ-Lab製促進耐候性試験機にてQUV試験(光源:UVA-340、強度:0.50W/m2、試験条件:50℃×200時間)を実施し、照
射前後の色相変化を測定した。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン47.49重量部に、平均分子量が2000のポリ(プロピレングリコール)ビス(2-アミノプロピルエーテル)(HUNTSMAN社製 Jeffamine D-2000)11.00重量部を滴下装入し、20℃で1時間反応させた。当該溶液に、ジブチルスズジクロライド0.10重量部、内部離型剤(三井化学社製;商品名MR用内部離型剤)0.40重量部を混合溶解し均一溶液とした後、更に4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン41.51重量部を混合溶解し、均一溶液とした。400Paにて脱泡を行った後に成型モールドへ注入した。これを重合オーブンへ投入して、25℃~120℃まで24時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンから取り出して成型モールドからの離型作業を行った。離型性は良好であり、モールドの剥離は見られなかった。得られた成形体をさらに120℃で1時間アニール処理を行った。
得られた成形体は透明性があり、脈理が認められず、HAZE0.13、屈折率(ne)1.597、アッベ数(νe)40、Tgは92℃、比重1.255であった。耐衝撃性試験では、530gの鋼球で破断しなかった。引張強度の標点間の伸び量は10.0mmで良好であった。IZOD衝撃試験の結果、衝撃強度は132kJ/m2であった。染色性については、600nmの透過率が32%であり、良好な染色性を示した。耐光性ΔYIは2.0であった。さらに、アセトン溶剤による膨潤は観察されず、耐溶剤性は良好であった。組成および調合性評価を表-1に示し、成形体の評価結果を表-2に示す。
4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン43.15重量部に、平均分子量が2000のポリ(プロピレングリコール)ビス(2-アミノプロピルエーテル)(HUNTSMAN社製 Jeffamine D-2000)20.00重量部を滴下装入し、20℃で1時間反応させた。当該溶液に、ジブチルスズジクロライド0.10重量部、内部離型剤(三井化学社製;商品名MR用内部離型剤)0.40重量部を混合溶解し均一溶液とした後、更に4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン36.85重量部を混合溶解し、均一溶液とした。400Paにて脱泡を行った後に成型モールドへ注入した。これを重合オーブンへ投入して、25℃~120℃まで24時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンから取り出して成型モールドからの離型作業を行った。離型性は良好であり、モールドの剥離は見られなかった。得られた成形体をさらに120℃で1時間アニール処理を行った。得られた成形体は透明性があり、脈理が認められず、HAZE0.15、屈折率(ne)1.581、アッベ数(νe)41、Tgは86℃、比重1.228であった。耐衝撃性試験では、530gの鋼球で破断しなかった。引張強度の標点間の伸び量は12.1mmで非常に良好であった。IZOD衝撃試験の結果、衝撃強度は153kJ/m2であった。染色性については、600nmの透過率が19%であり、非常に良好な染色性を示した。耐光性ΔYIは2.0であった。さらに、アセトン溶剤による膨潤は観察されず、耐溶剤性は良好であった。組成および調合性評価を表-1に示し、成形体の評価結果を表-2に示す。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン48.00重量部に、平均分子量が1000で両末端に1級のアミノ基を有するポリテトラメチレングリコールとポリプロピレングリコールのコポリマー(HUNTSMAN社製 Elastamine RT-1000)11.00重量部を滴下装入し、20℃で1時間反応させた。当該溶液に、ジブチルスズジクロライド0.10重量部、内部離型剤(三井化学社製;商品名MR用内部離型剤)0.40重量部を混合溶解し均一溶液とした後、更に4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン41.00重量部を混合溶解し、均一溶液とした。400Paにて脱泡を行った後に成型モールドへ注入した。これを重合オーブンへ投入して、25℃~120℃まで24時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンから取り出して成型モールドからの離型作業を行った。離型性は良好であり、モールドの剥離は見られなかった。得られた成形体をさらに120℃で1時間アニール処理を行った。得られた成形体は透明性があり、脈理が認められず、HAZE0.10、屈折率(ne)1.599、アッベ数(νe)40、Tgは87℃、比重1.254であった。耐衝撃性試験では、530gの鋼球で破断しなかった。引張強度の標点間の伸び量は6.0mmで良好であった。IZOD衝撃試験の結果、衝撃強度は112kJ/m2であった。染色性については、600nmの透過率が31%であり、良好な染色性を示した。耐光性ΔYIは1.8であった。さらに、アセトン溶剤による膨潤は観察されず、耐溶剤性は良好であった。組成および調合性評価を表-1に示し、成形体の評価結果を表-2に示す。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン44.08重量部に、平均分子量が1000で両末端に1級のアミノ基を有するポリテトラメチレングリコールとポリプロピレングリコールのコポリマー(HUNTSMAN社製 Elastamine RT-1000)20.00重量部を滴下装入し、20℃で1時間反応させた。当該溶液に、ジブチルスズジクロライド0.10重量部、内部離型剤(三井化学社製;商品名MR用内部離型剤)0.40重量部を混合溶解し均一溶液とした後、更に4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン35.92重量部を混合溶解し、均一溶液とした。400Paにて脱泡を行った後に成型モールドへ注入した。これを重合オーブンへ投入して、25℃~120℃まで24時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンから取り出して成型モールドからの離型作業を行った。離型性は良好であり、モールドの剥離は見られなかった。得られた成形体をさらに120℃で1時間アニール処理を行った。得られた成形体は透明性があり、脈理が認められず、HAZE0.11、屈折率(ne)1.585、アッベ数(νe)41、Tgは75℃、比重1.228であった。耐衝撃性試験では、530gの鋼球で破断しなかった。引張強度の標点間の伸び量は8.3mmで良好であった。IZOD衝撃試験の結果、衝撃強度は120kJ/m2であった。染色性については、600nmの透過率が18%であり、非常に良好な染色性を示した。耐光性ΔYIは2.0であった。さらに、アセトン溶剤による膨潤は観察されず、耐溶剤性は良好であった。組成および調合性評価を表-1に示し、成形体の評価結果を表-2に示す。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン47.84重量部に、平均分子量が2000のポリ(プロピレングリコール)ビス(2-アミノプロピルエーテル)(HUNTSMAN社製 Jeffamine D-2000)11.00重量部を滴下装入し、20℃で1時間反応させた。当該溶液に、ジブチルスズジクロライド0.10重量部、内部離型剤(三井化学社製;商品名MR用内部離型剤)0.40重量部を混合溶解し均一溶液とした後、更にビス(2-メルカプトエチル)スルフィド5.00重量部と4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン36.16重量部を混合溶解し、均一溶液とした。400Paにて脱泡を行った後に成型モールドへ注入した。これを重合オーブンへ投入して、25℃~120℃まで24時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンから取り出して成型モールドからの離型作業を行った。離型性は良好であり、モールドの剥離は見られなかった。得られた成形体をさらに120℃で1時間アニール処理を行った。得られた成形体は透明性があり、脈理が認められず、HAZE0.15、屈折率(ne)1.598、アッベ数(νe)40、Tgは92℃、比重1.248であった。耐衝撃性試験では、530gの鋼球で破断しなかった。引張強度の標点間の伸び量は12.1mmで非常に良好であった。IZOD衝撃試験の結果、10本すべての樹脂平板は破断しなかった。染色性については、600nmの透過率が18%であり、非常に良好な染色性を示した。耐光性ΔYIは1.8であった。さらに、アセトン溶剤による膨潤は観察されず、耐溶剤性は良好であった。組成および調合性評価を表-1に示し、成形体の評価結果を表-2に示す。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン48.17重量部に、平均分子量が2000のポリ(プロピレングリコール)ビス(2-アミノプロピルエーテル)(HUNTSMAN社製 Jeffamine D-2000)11.00重量部を滴下装入し、20℃で1時間反応させた。当該溶液に、ジブチルスズジクロライド0.10重量部、内部離型剤(三井化学社製;商品名MR用内部離型剤)0.40重量部を混合溶解し均一溶液とした後、更にビス(2-メルカプトエチル)スルフィド10.00重量部と4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン30.83重量部を混合溶解し、均一溶液とした。400Paにて脱泡を行った後に成型モールドへ注入した。これを重合オーブンへ投入して、25℃~120℃まで24時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンから取り出して成型モールドからの離型作業を行った。離型性は良好であり、モールドの剥離は見られなかった。得られた成形体をさらに120℃で1時間アニール処理を行った。得られた成形体は透明性があり、脈理が認められず、HAZE0.16、屈折率(ne)1.595、アッベ数(νe)40、Tgは86℃、比重1.247であった。耐衝撃性試験では、530gの鋼球で破断しなかった。引張強度の標点間の伸び量は15.2mmで非常に良好であった。IZOD衝撃試験の結果、10本すべての樹脂平板は破断しなかった。染色性については、600nmの透過率が15%であり、非常に良好な染色性を示した。耐光性ΔYIは1.8であった。さらに、アセトン溶剤による膨潤は観察されず、耐溶剤性は良好であった。組成および調合性評価を表-1に示し、成形体の評価結果を表-2に示す。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン48.50重量部に、平均分子量が2000のポリ(プロピレングリコール)ビス(2-アミノプロピルエーテル)(HUNTSMAN社製 Jeffamine D-2000)11.00重量部を滴下装入し、20℃で1時間反応させた。当該溶液に、ジブチルスズジクロライド0.10重量部、内部離型剤(三井化学社製;商品名MR用内部離型剤)0.40重量部を混合溶解し均一溶液とした後、更にビス(2-メルカプトエチル)スルフィド15.00重量部と4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン25.50重量部を混合溶解し、均一溶液とした。400Paにて脱泡を行った後に成型モールドへ注入した。これを重合オーブンへ投入して、25℃~120℃まで24時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンから取り出して成型モールドからの離型作業を行った。離型性は良好であり、モールドの剥離は見られなかった。得られた成形体をさらに120℃で1時間アニール処理を行った。得られた成形体は透明性があり、脈理が認められず、HAZE0.16、屈折率(ne)1.594、アッベ数(νe)41、Tgは85℃、比重1.239であった。耐衝撃性試験では、530gの鋼球で破断しなかった。引張強度の標点間の伸び量は16.5mmで非常に良好であった。IZOD衝撃試験の結果、10本すべての樹脂平板は破断しなかった。染色性については、600nmの透過率が15%であり、非常に良好な染色性を示した。耐光性ΔYIは1.8であった。さらに、アセトン溶剤による膨潤は観察されず、耐溶剤性は良好であった。組成および調合性評価を表-1に示し、成形体の評価結果を表-2に示す。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン43.86重量部に、平均分子量が2000のポリ(プロピレングリコール)ビス(2-アミノプロピルエーテル)(HUNTSMAN社製 Jeffamine D-2000)20.00重量部を滴下装入し、20℃で1時間反応させた。当該溶液に、ジブチルスズジクロライド0.10重量部、内部離型剤(三井化学社製;商品名MR用内部離型剤)0.40重量部を混合溶解し均一溶液とした後、更にビス(2-メルカプトエチル)スルフィド10.00重量部と4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン26.14重量部を混合溶解し、均一溶液とした。400Paにて脱泡を行った後に成型モールドへ注入した。これを重合オーブンへ投入して、25℃~120℃まで24時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンから取り出して成型モールドからの離型作業を行った。離型性は良好であり、モールドの剥離は見られなかった。得られた成形体をさらに120℃で1時間アニール処理を行った。得られた成形体は透明性があり、脈理が認められず、HAZE0.18、屈折率(ne)1.579、アッベ数(νe)41、Tgは77℃、比重1.224であった。耐衝撃性試験では、530gの鋼球で破断しなかった。引張強度の標点間の伸び量は19.2mmで非常に良好であった。IZOD衝撃試験の結果、10本すべての樹脂平板は破断しなかった。染色性については、600nmの透過率が13%であり、非常に良好な染色性を示した。耐光性ΔYIは1.9であった。さらに、アセトン溶剤による膨潤は観察されず、耐溶剤性は良好であった。組成および調合性評価を表-1に示し、成形体の評価結果を表-2に示す。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン48.71重量部に、平均分子量が1000で両末端に1級のアミノ基を有するポリテトラメチレングリコールとポリプロピレングリコールのコポリマー(HUNTSMAN社製 Elastamine RT-1000)11.00重量部を滴下装入し、20℃で1時間反応させた。当該溶液に、ジブチルスズジクロライド0.10重量部、内部離型剤(三井化学社製;商品名MR用内部離型剤)0.40重量部を混合溶解し均一溶液とした後、更にビス(2-メルカプトエチル)スルフィド10.00重量部と4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン30.29重量部を混合溶解し、均一溶液とした。400Paにて脱泡を行った後に成型モールドへ注入した。これを重合オーブンへ投入して、25℃~120℃まで24時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンから取り出して成型モールドからの離型作業を行った。離型性は良好であり、モールドの剥離は見られなかった。得られた成形体をさらに120℃で1時間アニール処理を行った。得られた成形体は透明性があり、脈理が認められず、HAZE0.11、屈折率(ne)1.597、アッベ数(νe)40、Tgは81℃、比重1.250であった。耐衝撃性試験では、530gの鋼球で破断しなかった。引張強度の標点間の伸び量は10.8mmで良好であった。IZOD衝撃試験の結果、衝撃強度は110kJ/m2であった。染色性については、600nmの透過率が16%であり、非常に良好な染色性を示した。耐光性ΔYIは1.8であった。さらに、アセトン溶剤による膨潤は観察されず、耐溶剤性は良好であった。組成および調合性評価を表-1に示し、成形体の評価結果を表-2に示す。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン44.83重量部に、平均分子量が1000で両末端に1級のアミノ基を有するポリテトラメチレングリコールとポリプロピレングリコールのコポリマー(HUNTSMAN社製 Elastamine RT-1000)20.00重量部を滴下装入し、20℃で1時間反応させた。当該溶液に、ジブチルスズジクロライド0.10重量部、内部離型剤(三井化学社製;商品名MR用内部離型剤)0.40重量部を混合溶解し均一溶液とした後、更にビス(2-メルカプトエチル)スルフィド10.00重量部と4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン25.17重量部を混合溶解し、均一溶液とした。400Paにて脱泡を行った後に成型モールドへ注入した。これを重合オーブンへ投入して、25℃~120℃まで24時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンから取り出して成型モールドからの離型作業を行った。離型性は良好であり、モールドの剥離は見られなかった。得られた成形体をさらに120℃で1時間アニール処理を行った。得られた成形体は透明性があり、脈理が認められず、HAZE0.13、屈折率(ne)1.583、アッベ数(νe)41、Tgは66℃、比重1.224であった。耐衝撃性試験では、530gの鋼球で破断しなかった。引張強度の標点間の伸び量は12.9mmで非常に良好であった。IZOD衝撃試験の結果、衝撃強度は133kJ/m2であった。染色性については、600nmの透過率が13%であり、非常に良好な染色性を示した。耐光性ΔYIは1.8であった。さらに、アセトン溶剤による膨潤は観察されず、耐溶剤性は良好であった。組成および調合性評価を表-1に示し、成形体の評価結果を表-2に示す。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン47.26重量部に、平均分子量が2000のポリ(プロピレングリコール)ビス(2-アミノプロピルエーテル)(HUNTSMAN社製 Jeffamine D-2000)11.00重量部を滴下装入し、20℃で1時間反応させた。当該溶液に、ジブチルスズジクロライド0.10重量部、内部離型剤(三井化学社製;商品名MR用内部離型剤)0.40重量部を混合溶解し均一溶液とした後、更にジメルカプト-1,8-ジオキサ-3,6-オクタン(ARKEMA社製DMDO)10.00重量部と4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン31.74重量部を混合溶解し、均一溶液とした。400Paにて脱泡を行った後に成型モールドへ注入した。これを重合オーブンへ投入して、25℃~120℃まで24時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンから取り出して成型モールドからの離型作業を行った。離型性は良好であり、モールドの剥離は見られなかった。得られた成形体をさらに120℃で1時間アニール処理を行った。得られた成形体は透明性があり、脈理が認められず、HAZE0.16、屈折率(ne)1.588、アッベ数(νe)40、Tgは83℃、比重1.247であった。耐衝撃性試験では、530gの鋼球で破断しなかった。引張強度の標点間の伸び量は14.8mmで非常に良好であった。IZOD衝撃試験の結果、10本すべての樹脂平板は破断しなかった。染色性については、600nmの透過率が19%であり、非常に良好な染色性を示した。耐光性ΔYIは1.8であった。さらに、アセトン溶剤による膨潤は観察されず、耐溶剤性は良好であった。組成および調合性評価を表-1に示し、成形体の評価結果を表-2に示す。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン48.82重量部に、平均分子量が2000のポリ(プロピレングリコール)ビス(2-アミノプロピルエーテル)(HUNTSMAN社製 Jeffamine D-2000)11.00重量部を滴下装入し、20℃で1時間反応させた。当該溶液に、ジブチルスズジクロライド0.10重量部、内部離型剤(三井化学社製;商品名MR用内部離型剤)0.40重量部を混合溶解し均一溶液とした後、更にビス(2-メルカプトエチル)スルフィド20.00重量部と4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン20.18重量部を混合溶解し、均一溶液とした。400Paにて脱泡を行った後に成型モールドへ注入した。これを重合オーブンへ投入して、25℃~120℃まで24時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンから取り出して成型モールドからの離型作業を行った。離型性は良好であり、モールドの剥離は見られなかった。得られた成形体をさらに120℃で1時間アニール処理を行った。得られた成形体は透明であるが若干の薄い濁りがあった。脈理は認められなかった。HAZE0.63、屈折率(ne)1.593、アッベ数(νe)41、Tgは83℃、比重1.239であった。耐衝撃性試験では、530gの鋼球で破断しなかった。引張強度の標点間の伸び量は16.8mmで非常に良好であった。IZOD衝撃試験の結果、10本すべての樹脂平板は破断しなかった。染色性については、600nmの透過率が19%であり、非常に良好な染色性を示した。耐光性ΔYIは1.8であった。さらに、アセトン溶剤による膨潤は観察されず、耐溶剤性は良好であった。組成および調合性評価を表-1に示し、成形体の評価結果を表-2に示す。
1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン48.17重量部に、平均分子量が2000のポリ(プロピレングリコール)ビス(2-アミノプロピルエーテル)(HUNTSMAN社製 Jeffamine D-2000)11.00重量部を滴下装入し、20℃で1時間反応させた。当該溶液に、ジブチルスズジクロライド0.10重量部、内部離型剤(三井化学社製;商品名MR用内部離型剤)0.40重量部を混合溶解し均一溶液とした後、更にビス(2-メルカプトエチル)スルフィド10.00重量部と4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン30.83重量部を混合溶解し、均一溶液とした。400Paにて脱泡を行った後に成型モールドへ注入した。これを重合オーブンへ投入して、25℃~120℃まで24時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンから取り出して成型モールドからの離型作業を行った。離型性は良好であり、モールドの剥離は見られなかった。得られた成形体をさらに120℃で1時間アニール処理を行った。得られた成形体は透明性があり、脈理が認められず、HAZE0.15、屈折率(ne)1.596、アッベ数(νe)40、Tgは88℃、比重1.249であった。耐衝撃性試験では、174gの鋼球で破断した。引張強度の標点間の伸び量は4.3mmと低い伸びであった。IZOD衝撃試験の結果、衝撃強度は82kJ/m2であった。染色性については、600nmの透過率が25%であり、非常に良好な染色性を示した。耐光性ΔYIは1.8であった。さらに、アセトン溶剤による膨潤は観察されず、耐溶剤性は良好であった。組成および調合性評価を表-1に示し、成形体の評価結果を表-2に示す。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン50.29重量部に、平均分子量が400のポリ(プロピレングリコール)ビス(2-アミノプロピルエーテル)(HUNTSMAN社製 Jeffamine D-400)11.00重量部を滴下装入したところ、急激な発熱とともに、ポリマー状の不溶物が析出した。そのため、それ以降の作業を行うことが不可能であった。組成および調合性評価を表-1に示す。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン49.41重量部に、平均分子量が600のポリ(エチレングリコール)ビス(2-アミノプロピルエーテル)(HUNTSMAN社製 Jeffamine ED-600)11.00重量部を滴下装入したところ、急激な発熱とともに、ポリマー状の不溶物が析出した。そのため、それ以降の作業を行うことが不可能であった。組成および調合性評価を表-1に示す。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン50.10重量部に、分子量が284.5のN,N'-ジ(1,2,2-トリメチルプロピル)-1,6-ヘキサメチレンジアミン(ALBEMARLE社製;商品名ETHACURE90)12.80重量部を滴下装入したところ、急激な発熱とともに、ポリマー状の不溶物が析出した。そのため、それ以降の作業を行うことが不可能であった。組成および調合性評価を表-1に示す。
1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン54.20重量部に、分子量が182.3のN,N'-ジ-iso-プロピル-イソホロンジアミン(HUNTSMAN社製;商品名JEFFLINK754)7.10重量部を滴下装入したところ、急激な発熱とともに、ポリマー状の不溶物が析出した。そのため、それ以降の作業を行うことが不可能であった。組成および調合性評価を表-1に示す。
*2:活性水素化合物(C)のモル比
A2:平均分子量が1000で両末端に1級のアミノ基を有するポリテトラメチレングリコールとポリプロピレングリコールのコポリマー(HUNTSMAN社製 Elastamine RT-1000)
A3:平均分子量400のポリ(プロピレングリコール)ビス(2-アミノプロピルエーテル)(HUNTSMAN社製 Jeffamine D-400)
A4:平均分子量600のポリ(エチレングリコール)ビス(2-アミノプロピルエーテル)(HUNTSMAN社製 Jeffamine ED-600)
A5:分子量284.5のN,N'-ジ(1,2,2-トリメチルプロピル)-1,6-ヘキサメチレンジアミン(ALBEMARLE社製;商品名ETHACURE90)
A6:分子量182.3のN,N'-ジ-iso-プロピル-イソホロンジアミン(HUNTSMAN社製;商品名JEFFLINK754)
I2:1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン
T2:4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン
T3:ジメルカプト-1,8-ジオキサ-3,6-オクタン(ARKEMA社製DMDO)
これに対して、イソシアネートとして1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを用いた比較例1の樹脂は、1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを用いた実施例と比較して、耐衝撃性および引張強度の伸び、IZOD衝撃強度共に劣る結果となった。
また、重量平均分子量が700未満のポリアミンを用いた比較例2~5の重合性組成物は、急激な発熱とともに、ポリマー状の不溶物が析出し、樹脂成形体を得ることができなかった。
性が要求される各種光学材料、特に眼鏡レンズにおいて好適に使用することができる。
Claims (8)
- ポリチオール化合物(C)が、2つのメルカプト基を有するジチオール化合物(c2)をさらに含み、
(c1)に対する(c2)のモル比(c2/c1)が3以下である、請求項1に記載の光学材料用重合性組成物。 - ジチオール化合物(c2)が、2,5-ジメルカプトメチル-1,4-ジチアン、エチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、4,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアン、2-(2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)-1,3-ジチエタンおよびビス(2-メルカプトエチル)スルフィドよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項2に記載の光学材料用重合性組成物。
- ポリチオール化合物(c1)が、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2-メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン、5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパンよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1~3のいずれかに記載の光学材料用重合性組成物。
- 一般式(1)で表される重量平均分子量が700以上の少なくとも1種のアミン化合物(A)と、化学式(2)で表されるイソシアネート化合物(B)とを反応させてプレポリマーを得る工程(i)と、
前記プレポリマーに、ポリチオール化合物(C)を添加混合する工程(ii)と、
を含み、
前記ポリチオール化合物(C)が、3つ以上のメルカプト基を有するポリチオール化合物(c1)を含む、光学材料用重合性組成物の製造方法。
- 請求項1~4のいずれかに記載の光学材料用重合性組成物を硬化した成形体。
- 請求項6に記載の成形体からなる光学材料。
- 請求項6に記載の成形体からなるプラスチックレンズ。
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