JP7154980B2 - 液状又はペースト状食品組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
前記液状又はペースト状食品組成物の水分に対する割合が80重量%以上となる量の糖質、水、及び食品材料(油脂等)を含有する原料を加熱して、加熱調理組成物を調製する工程と、
前記加熱調理組成物及び澱粉を混合して液状又はペースト状食品組成物を調製する工程と、
前記液状又はペースト状食品組成物に対し、該液状又はペースト状食品組成物の中心温度が70~90℃に達するように加熱殺菌処理を施す工程と
を有する方法が開示されている。
(1)澱粉、油脂、水、及び、実質的に水分を含まない食品材料を含有し、水分含量が40重量%未満である、水を連続相とする、液状又はペースト状食品組成物の製造方法であって、
油脂と実質的に水分を含まない食品材料とを含み、実質的に水分を含まない第1の混合物を加熱して、油系調理組成物を調製する工程と、
前記油系調理組成物と水とを含み、油脂含量よりも水分含量が高い第2の混合物を加熱して、水系調理組成物を調製する工程と、
前記水系調理組成物及び澱粉を混合して液状又はペースト状食品組成物を調製する工程と、
を含む、液状又はペースト状食品組成物の製造方法。
(2)前記液状又はペースト状食品組成物が、他の食品材料を更に含み、
前記第2の混合物が、前記他の食品材料を更に含む、(1)に記載の方法。
1.1.水
本発明の製造方法により製造される液状又はペースト状食品組成物(以下「本発明の食品組成物」という場合がある)は、該組成物の全重量あたりの水分含量が40重量%未満、好ましくは30重量%未満、より好ましくは29.5重量%以下であることを特徴とする。水分含量がこの範囲にある場合には、微生物の増殖リスクが低減される。本発明の食品組成物の水分活性(Aw)が0.87以下であることが好ましい。水分活性の測定はノバシーナ社製の水分活性測定装置を用いて測定することができる。
澱粉としては、小麦澱粉、コーンスターチ、ワキシコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉等の澱粉が挙げられる。澱粉は、小麦粉、米粉、もち米粉等の澱粉を含有する穀物粉の形態で添加されてもよい。穀物粉を単独で又は油脂を混合して加熱し、風味付けや分散性を向上させたものを使用してもよい。上記澱粉に対し、湿熱処理を行った湿熱処理澱粉や、架橋や官能基付与等の化学修飾した加工澱粉を使用してもよい。澱粉は単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
本発明の食品組成物は、牛脂、豚脂、魚油、バター、ギー等の動物油脂、大豆油、コーン油、パーム油、菜種油、オリーブオイル等の植物油脂、ジアシルグリセロール、マーガリン等の加工油脂を適宜含有することができる。
実質的に水を含まない食品材料とは、後述する油系調理組成物を調製する工程において、油脂と混合して第1の混合物を形成したときに、加熱前の第1の混合物が実質的に水を含まない、具体的には、加熱前の第1の混合物が水分含量5重量%以下、3重量%以下又は1重量%以下となるような、水分含量の低い食品材料であればよい。実質的に水を含まない食品材料は、例えば、油脂と混合し第1の混合物を形成する前の段階で、水分含量が10重量%以下、5重量%以下、3重量%以下又は1重量%以下となる食品材料であり、典型的には、粉末状の食品材料である。
実質的に水を含まない食品材料は、本発明の食品組成物に所望の風味、味を付与する目的で配合される水分含量の低い任意の食品材料であってよく、例えば、香辛料、カレーパウダー、オニオンパウダー、ガーリックパウダー、大豆パウダー、糖質、酸味料、グルタミン酸ナトリウムや酵母エキスパウダー等の旨味調味料、食塩等の塩類等が例示でき、香辛料、カレーパウダー、オニオンパウダー、ガーリックパウダー、大豆パウダー、糖質、グルタミン酸ナトリウムや酵母エキスパウダー等の旨味調味料が好ましい。
本発明において水系調理組成物を調製する工程は、油系調理組成物と水とを含み、油脂含量よりも水分含量が高い第2の混合物を加熱する工程である。該工程に用いる第2の混合物は、油系調理組成物と水とを含むものであればよいが、他の食品材料を更に含むことが好ましい。
本発明の液状又はペースト状食品組成物の製造方法は、
油脂と実質的に水分を含まない食品材料とを含み、実質的に水分を含まない第1の混合物を加熱して、油系調理組成物を調製する工程と、
前記油系調理組成物と水とを含み、油脂含量よりも水分含量が高い第2の混合物を加熱して、水系調理組成物を調製する工程と、
前記水系調理組成物及び澱粉を混合して液状又はペースト状食品組成物を調製する工程と
を少なくとも含む。
本発明の食品組成物は、水を連続相とし、油を分散相とする液状又はペースト状食品組成物である。
表1の<油系調味加熱配合>に示す各食品材料を撹拌混合しながら混合物の温度が120℃に達するまで加熱調理して油系調味加熱配合(油系加熱調理組成物)を調製した。なお、前記油系調味加熱配合中の油脂の含有量は40重量%であった。表1に示す<水系調味加熱配合>により、前記油系加熱調理配合と各食品材料を撹拌混合しながら混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理して水系調味加熱配合(水系加熱調理組成物)を調製し75℃にまで冷却し、次いで、表1に示す<仕上げ配合>により、前記水系調味加熱配合と小麦粉を撹拌混合してペースト状のカレールウを調製し、柔軟性のパウチ状容器に充填密封した後、雰囲気70℃で30分間加熱殺菌処理を行い、容器入りカレールウを得た。なお、水系調味配合中の水分含量は25重量%、油脂含量は12重量%であった。また、容器入りカレールウ中の水分量は20重量%であった。
表2の<油系調味加熱配合>に示す各食品材料を撹拌混合しながら混合物の温度が120℃に達するまで加熱調理して油系調味加熱配合(油系加熱調理組成物)を調製し75℃にまで冷却した。なお、前記油系調味加熱配合中の油脂の含有量は40重量%であった。表2の<水系調味加熱配合>に示す各食品材料を撹拌混合しながら混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理して水系調味加熱配合(水系加熱調理組成物)を調製し75℃にまで冷却し、次いで、表2に示す<仕上げ配合>により、前記油系調味加熱配合と前記水系調味加熱配合と小麦粉を撹拌混合してペースト状のカレールウを調製し、柔軟性のパウチ状容器に充填密封した後、雰囲気70℃で30分間加熱殺菌処理を行い、容器入りカレールウを得た。なお、容器入りカレールウ中の水分量は20重量%であった。
実施例及び比較例のカレールウ50gを60℃の温水150mlに撹拌混合しながら混合物の温度が95℃に達するまで加熱し、その後約95℃で3分間煮込んでカレーソースを作った。
Claims (2)
- 澱粉、油脂、水、及び、実質的に水分を含まない食品材料を含有し、水分含量が40重量%未満である、水を連続相とする、液状又はペースト状食品組成物の製造方法であって、
(i)油脂と、(ii)少なくとも糖質と旨味調味料を含む実質的に水分を含まない食品材料とを含み、実質的に水分を含まない第1の混合物を加熱して、油系調理組成物を調製する工程と、
前記油系調理組成物と水とを含み、油脂含量よりも水分含量が高い第2の混合物を加熱して、水系調理組成物を調製する工程と、
前記水系調理組成物及び澱粉を混合して液状又はペースト状食品組成物を調製する工程と、
を含む、液状又はペースト状食品組成物の製造方法。 - 前記液状又はペースト状食品組成物が、他の食品材料を更に含み、
前記第2の混合物が、前記他の食品材料を更に含む、請求項1に記載の方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP3331317B2 (ja) * | 1998-02-02 | 2002-10-07 | ハウス食品株式会社 | ペースト状ルウ及びその製造方法 |
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2018
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