JP7154692B2 - メカニカルシール - Google Patents
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Description
一方の密封環の摺動面と、他方の密封環の摺動面とを摺動させて、流体機器の内部から外部または外部から内部への被密封流体の漏れを防ぐメカニカルシールであって、
少なくとも前記一方の密封環は、該密封環を構成する基材の他方の密封環との対向面に炭素系硬質膜が形成されて摺動面とされており、前記摺動面には前記基材に形成された凹部と、前記炭素系硬質膜に形成された開口部とにより前記被密封流体を内在させる凹所が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、一方の密封環の摺動面に形成された凹所内に被密封流体が入り込み該凹所内に被密封流体が内在されることとなり、この凹所から対向する摺動面の間に被密封流体が供給され流体膜が形成されやすく、炭素系硬質膜の特性を維持しながら、密封環の摺動面同士を低い摩擦状態に維持できる。
これによれば、被密封流体の流れ方向の上流側の凹部の内側面に重なる位置まで炭素系硬質膜が延びて形成されていると、凹所付近の被密封流体は炭素系硬質膜に沿って開口縁部から凹部の底側に誘導されやすく、凹所内に被密封流体Fが流れ込みやすい。また、被密封流体の流れ方向の下流側の凹部の内側面に重なる位置まで炭素系硬質膜が延びて形成されていると、凹所内の被密封流体は開口縁部から炭素系硬質膜に沿って流れ出やすく、摺動面同士を低い摩擦状態とすることができる。また、炭素系硬質膜の開口縁部の先端縁は、他方の密封環の摺動面に当接しないため、密封環の摺動面同士の相対回転による炭素系硬質膜の剥離を防止できる。
これによれば、傾斜面を成す炭素系硬質膜の開口縁部に沿って、摺動面の被密封流体が凹所内に入り込みやすく、かつ凹所内から炭素系硬質膜に沿って摺動面に流れ出やすい。
これによれば、炭素系硬質膜の摺動表面と開口縁部とは滑らかに連なるため、被密封流体は、摺動面から凹所の底側に円滑に入り込みやすく、かつ凹所から炭素系硬質膜の摺動表面に流れ出やすい。
これによれば、炭素系硬質膜は基材に対してCVDやPVDによる成膜により、炭素系硬質膜の開口縁部を基材の凹部の内側面に沿った形状である傾斜面に容易に形成することができる。
これによれば、炭素系硬質膜は基材に対してCVDやPVDによる成膜により、炭素系硬質膜の開口縁部を基材の凹部の内側面に沿った形状である曲面に容易に形成することができる。
これによれば、回転周方向の炭素系硬質膜の開口縁部が対称形状であることから、凹所内に入り込む被密封流体の流れと凹所内から流れ出る被密封流体の流れが近似するため、凹所内の乱流の発生を防止できる。
これによれば、炭素系硬質膜の成膜時に凹部の底面にマスキングする等の手間を省略できるばかりか、凹所内すなわち凹部の表面が全て炭素系硬質膜で形成されるため、凹部内部における被密封流体の流動性が安定し、乱流の発生を防止できる。
これによれば、炭素系硬質膜は基材の凹部の内側面に強固に固定される。
領域β2は、溝90と対向しているため、溝90内の被密封流体Fが表面に直接吸着される。加えて領域β2は、自身の凹所9と対向する部分のシールリング3の炭素系硬質膜11の摺動表面11aに被密封流体Fが吸着されているため、これら領域β2と摺動表面11aとにおける摺動性に優れる。
領域β3には、自身の凹所9と対向する部分のシールリング3の炭素系硬質膜11の摺動表面11aを介して被密封流体Fが吸着される。
領域β4は、シールリング3の環状に連続するシール部11cとの間に被密封流体Fが入り込み難く、被密封流体Fの大気側Aへの漏れを防止している。
[参考例1]
[参考例2]
[参考例3]
3 シールリング(密封環)
3A 基材
3a 対向面
5 メイティングリング(密封環)
5A 基材
5a 対向面
5b 凹部
5c 内側面
5d 底面
9 凹所
10 炭素系硬質膜
10a 摺動表面(摺動面S1)
10b 開口部
11 炭素系硬質膜
11a 摺動表面(摺動面S2)
15 メイティングリング
15A 基材
15b 凹部
19 凹所
20b 開口部
20 炭素系硬質膜
20a 摺動表面
21 開口縁部
31 開口縁部
35a 対向面
35b 凹部
35c 内側面
35d 底面
41 開口縁部
45c 内側面
46c 内側面
A 大気側
F 被密封流体
M 機械側
Claims (14)
- 一方の密封環の摺動面と、他方の密封環の摺動面とを摺動させて、流体機器の内部から外部または外部から内部への被密封流体の漏れを防ぐメカニカルシールであって、
少なくとも前記一方の密封環を構成する基材には凹部が形成され、
該一方の密封環の前記他方の密封環との対向面上には、炭素系硬質膜が形成されて該炭素系硬質膜の表面が前記摺動面とされており、
前記一方の密封環には、前記基材に形成された前記凹部と、前記炭素系硬質膜に形成された開口部とにより、少なくとも底面に前記基材が露出する凹所が形成され、該凹所が前記被密封流体を内在させることを特徴とするメカニカルシール。 - 前記開口部における少なくとも回転周方向の開口縁部の少なくとも一部の前記炭素系硬質膜は、前記基材に形成された前記凹部の内側面に重なる位置まで延びて形成されていることを特徴とする請求項1に記載のメカニカルシール。
- 前記炭素系硬質膜に形成された前記開口部における少なくとも回転周方向の開口縁部は、前記基材の凹部の底方向に傾斜する傾斜面を成すことを特徴とする請求項1または2に記載のメカニカルシール。
- 前記炭素系硬質膜に形成された前記開口部における少なくとも回転周方向の開口縁部は、前記基材の凹部の底方向に傾斜する曲面を成すことを特徴とする請求項1または2に記載のメカニカルシール。
- 前記基材の凹部の縁部には底方向に傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のメカニカルシール。
- 前記基材の凹部の縁部には底方向に傾斜する曲面が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のメカニカルシール。
- 前記炭素系硬質膜に形成された前記開口部における回転周方向の一方の開口縁部と他方の開口縁部とは、径方向を基準として対称形状に形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載のメカニカルシール。
- 前記炭素系硬質膜は、前記開口部の開口縁部から前記基材に形成された凹部の底まで連続して形成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のメカニカルシール。
- 前記基材に形成された前記凹部の内側面の表面の面粗度は、前記基材の対向面の面粗度に比べて粗く形成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のメカニカルシール。
- 一方の密封環の第1摺動面と、他方の密封環の第2摺動面とを摺動させて、流体機器の内部から外部または外部から内部への被密封流体の漏れを防ぐメカニカルシールであって、
前記一方の密封環の前記他方の密封環との対向面上には、炭素系硬質膜が形成され、
前記他方の密封環の前記一方の密封環との対向面には、前記他方の密封環を構成する基材が露出した前記第2摺動面及び該第2摺動面よりも軸方向に凹む凹部が形成され、
前記炭素系硬質膜の表面の一部が前記第1摺動面とされ、
前記炭素系硬質膜が前記凹部と対向し、該凹部と前記炭素系硬質膜からなる前記第1摺動面との間に形成された空間に前記被密封流体を内在させることを特徴とするメカニカルシール。 - 前記他方の密封環の前記凹部は、前記第2摺動面の外径側領域及び内径側領域のうちの前記被密封流体が存在する一方の領域に開口していることを特徴とする請求項10に記載のメカニカルシール。
- 前記他方の密封環の前記凹部は、前記第2摺動面の外径側領域及び内径側領域に連通しないように周方向に連続して形成された両側面を有する環状溝であることを特徴とする請求項10に記載のメカニカルシール。
- 前記他方の密封環の前記凹部は、前記第2摺動面の外径側領域及び内径側領域のうちの前記被密封流体が存在する一方の領域と連通する連通溝と、周方向に連続した両側面を有して一方の側面が部分的に開口して前記連通溝に連通する環状溝と、からなることを特徴とする請求項10に記載のメカニカルシール。
- 前記一方の密封環に溝が形成され、
前記炭素系硬質膜は、前記対向面上から連続して前記溝の全表面を覆うように形成されていることを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに記載のメカニカルシール。
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