本発明の製造方法に用いるハロカルバゾール(1)について説明する。ハロカルバゾール(1)の具体例としては、1-ブロモカルバゾール、2-ブロモカルバゾール、3-ブロモカルバゾール、4-ブロモカルバゾール、2,7-ジブロモカルバゾール、3,6-ジブロモカルバゾール、1,3,6-トリブロモカルバゾール、1,3,6,8-テトラブロモカルバゾール、1-ヨードカルバゾール、2-ヨードカルバゾール、3-ヨードカルバゾール、4-ヨードカルバゾール、3,6-ジヨードカルバゾール、1-クロロカルバゾール、2-クロロカルバゾール、3-クロロカルバゾール、4-クロロカルバゾール、1-ブロモ-3,6-ジクロロカルバゾール及び1,8-ジブロモ-3,6-ジクロロカルバゾール等を例示することができる。これらハロカルバゾールの一部は市販されているが、文献記載の方法(Journal of Heterocyclic Chemistry,38巻,11-23ページ,2001年)を参考に調製することができる。収率が良い点で、ハロカルバゾール(1)のXは臭素原子が好ましく、nは1又は2が好ましく、具体的には、1-ブロモカルバゾール、2-ブロモカルバゾール、3-ブロモカルバゾール、4-ブロモカルバゾール、2,7-ジブロモカルバゾール又は3,6-ジブロモカルバゾールを用いることが好ましい。
ジアリールアミン(2)の具体例としては、ジフェニルアミン、ジ(m-トリル)アミン、ジ(p-トリル)アミン、(m-トリル)p-トリルアミン、ビス(4-tert-ブチルフェニル)アミン、ビス(3-メトキシフェニル)アミン、ビス(4-メトキシフェニル)アミン、ビス(3,5-ジメチルフェニル)アミン、ジ(4-ビフェニリル)アミン、ジ(1-ナフチル)アミン、ジ(2-ナフチル)アミン、1-ナフチル(フェニル)アミン、2-ナフチル(フェニル)アミン、4-ビフェニリル(フェニル)アミン、3-ビフェニリル(フェニル)アミン及び2-ビフェニリル(フェニル)アミン等を例示することができる。これらジアリールアミンの一部は市販されているが、文献記載の方法(Chemistry-A European Journal,18巻,145-151ページ,2012年)を参考に調製することができる。収率が良い点で、ジアリールアミン(2)としては、ジフェニルアミン、ジ(4-ビフェニリル)アミン、1-ナフチル(フェニル)アミン、2-ナフチル(フェニル)アミン、4-ビフェニリル(フェニル)アミン、3-ビフェニリル(フェニル)アミン又は2-ビフェニリル(フェニル)アミンを用いることが好ましく、更に、ジフェニルアミン又はジ(4-ビフェニリル)アミンを用いることがより好ましい。
本発明の製造方法に用いるパラジウム化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体等の0価パラジウム化合物や塩化パラジウム、臭化パラジウム、酢酸パラジウム、π-アリルパラジウムクロリドダイマー、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム等の二価パラジウム化合物を例示することができる。収率が良い点で、0価パラジウム化合物を用いることが好ましい。
Rで表される炭素数1から6のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基及びネオペンチル基等を例示することができる。収率が良い点で、tert-ブチル基を用いることが好ましい。
Rで表される炭素数6から16の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、2-ビフェニリル基、3-ビフェニリル基、4-ビフェニリル基、9-フェナントリル基、9-アントラセニル基、1-ピレニル基等を例示できる。これらの炭素数6から16の芳香族炭化水素基は、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、又はジ(炭素数1から3のアルキル)アミノ基で置換されていてもよく、特に限定するものではないが、例えば、o-トリル基、m-トリル基、p-トリル基、メシチル基、2’-メチルビフェニル-2-イル基、3,4,5,6-テトラメチル-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル-2-イル基、2’,4’,6’-トリメチルビフェニル-2-イル基、2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル-2-イル基、4-メトキシフェニル基、2’,6’-ジメトキシビフェニル-2-イル基、2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル-2-イル基、3,6-ジメトキシ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル-2-イル基、3,4,5,6-テトラメチル-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル-2-イル基、3-メトキシ-6-メチル-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル-2-イル基、4-(ジメチルアミノ)フェニル基、4-(ジエチルアミノ)フェニル基及び2’-(ジメチルアミノ)ビフェニル-2-イル基等を例示することができる。
ホスフィン化合物(4)の具体例としては、トリ-tert-ブチルホスフィン、ジ-tert-ブチルメチルホスフィン、ジ-tert-ブチルネオペンチルホスフィン、ジ-tert-ブチルフェニルホスフィン、(2-ビフェニリル)ジ-tert-ブチルホスフィン(JohnPhos)、2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-2’-メチルビフェニル(tBuMePhos)、2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’-(ジメチルアミノ)ビフェニル(tBuDavePhos)、2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(tBuXPhos)、2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(tBuSPhos)、2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル(tBuRuPhos)、2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(tBuBrettPhos)、2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-3,4,5,6-テトラメチル-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(Me4tBuXPhos)、2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-3-メトキシ-6-メチル-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(RockPhos)、ジ-tert-ブチル(1-メチル-2,2-ジフェニルシクロプロピル)ホスフィン(cBRIDP)、ジ-tert-ブチル(1,1-ジフェニル-1-プロペン-2-イル)ホスフィン(vBRIDP)及び[4-(ジメチルアミノ)フェニル]ジ-tert-ブチルホスフィン(APhos)等を例示することができる。また、ホスフィン化合物(4)は、それらの化学的に許容される塩から反応系内でホスフィン化合物(4)を発生させてもよい。ホスフィン化合物(4)の化学的に許容される塩としては、トリ-tert-ブチルホスホニウム=テトラフルオロボラート等のホスホニウム塩を例示することができる。収率が良い点で、ハロカルバゾール(1)として2-ブロモカルバゾール、3-ブロモカルバゾール、4-ブロモカルバゾール、2,7-ジブロモカルバゾール又は3,6-ジブロモカルバゾールを用いる場合、トリ-tert-ブチルホスフィンを用いることが好ましく、ハロカルバゾール(1)として1-ブロモカルバゾールを用いる場合、トリ-tert-ブチルホスフィン又はtBuXPhosを用いることが好ましい。
本発明の製造方法に用いる塩基としては、特に限定するものではないが、例えば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属アミド、アルカリ金属水素化物、又はアルキル(又はアリール)リチウム化合物が挙げられ、より具体的には、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウム2,2,6,6-テトラメチルピペリジド等のアルカリ金属アミド、メチルリチウム、n-ブチルリチウム、フェニルリチウム等のアルキル(又はアリール)リチウム化合物、水素化リチウム等のアルカリ金属水素化物、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド等を例示することができる。なお、当該アルカリ金属については、特に限定するものではないが、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、又はセシウム等が挙げられる。当該塩基については、これらのうち、収率が良い点で、ナトリウムtert-ブトキシド、水素化リチウム、又はリチウムビス(トリメチルシリル)アミドが好ましく、更に収率が良い点で、ハロカルバゾール(1)として2-ブロモカルバゾール、3-ブロモカルバゾール、4-ブロモカルバゾール、2,7-ジブロモカルバゾール又は3,6-ジブロモカルバゾールを用いる場合、水素化リチウム又はリチウムビス(トリメチルシリル)アミドを用いることが好ましく、ハロカルバゾール(1)として1-ブロモカルバゾールを用いる場合、ナトリウムtert-ブトキシド又はリチウムビス(トリメチルシリル)アミドを用いることが好ましい。また、コストメリットが高い点では、ハロカルバゾール(1)として2-ブロモカルバゾール、3-ブロモカルバゾール、4-ブロモカルバゾール、2,7-ジブロモカルバゾール又は3,6-ジブロモカルバゾールを用いる場合、水素化リチウムを用いることが、ハロカルバゾール(1)として1-ブロモカルバゾールを用いる場合、ナトリウムtert-ブトキシドを用いることがとりわけ好ましい。
本発明の製造方法で用いる反応溶媒としては、具体的には、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、o-キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒を例示することができ、これらの溶媒の中から2種類以上を混合して用いてもよい。反応溶媒の使用量は特に制限はない。収率が良い点で、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、トルエン、又はo-キシレンを用いることが好ましく、収率がより良い点で、ハロカルバゾール(1)として2-ブロモカルバゾール、3-ブロモカルバゾール、4-ブロモカルバゾール、2,7-ジブロモカルバゾール又は3,6-ジブロモカルバゾールを用いる場合、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、トルエン、o-キシレンを用いることが好ましく、さらにはテトラヒドロフランを用いることがより好ましい。ハロカルバゾール(1)として1-ブロモカルバゾールを用いる場合、トルエンを用いることが好ましい。
本発明の製造方法は、-20℃~200℃から適宜選択された温度にて実施することができる。また、マイクロ波照射下で加熱してもよい。収率が良い点で、50℃から120℃の範囲から適宜選ばれた温度で実施することが好ましく、収率がより良い点で、ハロカルバゾール(1)として2-ブロモカルバゾール、3-ブロモカルバゾール、4-ブロモカルバゾール、2,7-ジブロモカルバゾール又は3,6-ジブロモカルバゾールを用いる場合は、50℃から70℃の範囲から適宜選ばれた温度で実施することが好ましい。ハロカルバゾール(1)として1-ブロモカルバゾールを用いる場合は、100℃から120℃の範囲から適宜選択された温度で実施することが好ましい。
本発明の製造方法に用いるハロカルバゾール(1)とジアリールアミン(2)とのモル比は、ハロカルバゾール(1)の置換ハロゲン数(n)に応じて、1:nから1:20nの範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:nから1:10nがさらに好ましい。
本発明の製造方法に用いるパラジウム化合物とホスフィン化合物(4)とのモル比は、1:1から1:10の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:1から1:5がさらに好ましい。
本発明の製造方法に用いるハロカルバゾール(1)と塩基とのモル比は、ハロカルバゾール(1)の置換ハロゲン数(n)に応じて、1:nから1:20nの範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:n+1から1:6×(n+1)の範囲がさらに好ましい。
本発明の製造方法で得られる(ジアリールアミノ)カルバゾール(3)は、反応終了後、必要に応じて精製することができる。精製する方法には特に限定は無いが、溶媒抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、薄層分取クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶又は昇華等の当業者が用いるアリールアミン精製法として通常用いる方法で、(ジアリールアミノ)カルバゾール(3)を精製することができる。
次に本発明を実施例及び参考例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例に記載の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析は、以下の方法で行った。
装置:Waters 2690 Separations Module Up grade
カラム:Agilent Technologies社製ZORBAX Eclipse
XDB-C18 4.6×250mm,5μm
溶離液:メタノール/テトラヒドロフラン=9/1(体積比)
温度:室温
検出器:254nm
目的物のHPLC収率は、9-(p-トリル)カルバゾールを内部標準物質として用い、内部標準法により算出した。
実施例-1
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(387mg,2.28mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,11μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(15mg,50μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)を加え、65℃で10時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(653mg,1.95mmol,収率98%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ6.93(t,J=7.2Hz,2H),6.98(t,J=8.0Hz,4H),7.10(dd,J=7.6,8.0Hz,1H),7.17(dd,J=2.0,8.8Hz,1H),7.24(dd,J=7.2,8.0Hz,4H),7.37(dd,J=8.0,7.6Hz,1H),7.44-7.53(m,2H),7.91(d,J=2.0Hz,1H),8.04(d,J=7.6Hz,1H),11.30(s,1H)。
実施例-2
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(376mg,2.22mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(12mg,11μmol)とJohnPhos(16mg,53μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)を加え、65℃で48時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(220mg,0.658mmol,収率33%)。
実施例-3
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(376mg,2.22mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(10mg,10μmol)とtBuMePhos(16mg,52μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)を加え、65℃で48時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(349mg,1.04mmol,収率52%)。
実施例-4
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(493mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(376mg,2.22mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,10μmol)とtBuDavePhos(18mg,53μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)を加え、65℃で24時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(100mg,0.298mmol,収率15%)。
実施例-5
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(246mg,1.00mmol)、ジフェニルアミン(203mg,1.2mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(9.2mg,10μmol)とcBRIDP(14.1mg,40μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(1mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,2.2mL,2.2mmol)を加え、65℃で19時間撹拌した。室温に冷却後、水25mLを加えて反応を停止させた。さらに酢酸エチル20mLと内部標準物質として9-(p-トリル)カルバゾールを加え、酢酸エチル層が均一になるまで撹拌した。酢酸エチル層0.1mLを採取し、テトラヒドロフラン3mLで希釈後、HPLC分析により目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールが3-ブロモカルバゾールに対して88%生成していることを確認した。
実施例-6
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(246mg,1.00mmol)、ジフェニルアミン(203mg,1.2mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(9.2mg,10μmol)とvBRIDP(13.5mg,40μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(1mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,2.2mL,2.2mmol)を加え、65℃で19時間撹拌した。室温に冷却後、水25mLを加えて反応を停止させた。さらに酢酸エチル20mLと内部標準物質として9-(p-トリル)カルバゾールを加え、酢酸エチル層が均一になるまで撹拌した。酢酸エチル層0.1mLを採取し、テトラヒドロフラン3mLで希釈後、HPLC分析により目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールが3-ブロモカルバゾールに対して37%生成していることを確認した。
実施例-7
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(493mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(378mg,2.23mmol)、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(747mg,4.46mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,11μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(15mg,53μmol)の混合物に1,4-ジオキサン(10mL)を加え、80℃で3時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(634mg,1.90mmol,収率95%)。
実施例-8
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(378mg,2.23mmol)、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(740mg,4.42mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(10mg,10μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(15mg,53μmol)の混合物にトルエン(10mL)を加え、100℃で10時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(596mg,1.64mmol,収率82%)。
実施例-9
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(377mg,2.23mmol)、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(735mg,4.39mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,11μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(14mg,50μmol)の混合物にo-キシレン(10mL)を加え、140℃で14時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(574mg,1.60mmol,収率80%)。
実施例-10
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(123mg,0.501mmol)、ジフェニルアミン(104mg,0.613mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(3mg,3μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(4mg,14μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(1.5mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,1.1mL,1.1mmol)を加え、120℃で20分撹拌しながらマイクロ波を照射した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(166mg,0.497mmol,収率99%)。
実施例-11
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(375mg,2.22mmol)とトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,10μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)とトリ-tert-ブチルホスフィン(1.47Mo-キシレン溶液,33μL,49μmol)を加え、65℃で24時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(532mg,1.59mmol,収率80%)。
実施例-12
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(378mg,2.23mmol)と酢酸パラジウム(5mg,21μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)とトリ-tert-ブチルホスフィン(1.47Mo-キシレン溶液,33μL,49μmol)を加え、65℃で24時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(477mg,1.43mmol,収率71%)。
実施例-13
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(377mg,2.23mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(12mg,12μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(15mg,50μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(10mL)を加えた。得られた混合物にブチルリチウム(2.65Mヘキサン溶液,1.7mL,4.4mmol)を加え、65℃で3.5時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(596mg,1.78mmol,収率89%)。
実施例-14
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(373mg,2.20mmol)、リチウムテトラメチルピペリジド(651mg,4.42mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,10μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(15mg,50μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(10mL)を加え、65℃で6時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(592mg,1.77mmol,収率89%)。
実施例-15
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)とジフェニルアミン(374mg,2.21mmol)、の混合物にテトラヒドロフラン(10mL)を加え、この溶液を0℃に冷却した。そこにリチウムジイソプロピルアミド(2Mテトラヒドロフラン/ヘプタン/エチルベンゼン溶液,2.2mL,4.4mmol)を加え、0℃で30分撹拌した。得られた混合物にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,10μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(14mg,48μmol)を加え、65℃で6時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(565mg,1.69mmol,収率84%)。
実施例-16
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)とジフェニルアミン(374mg,2.21mmol)、水素化リチウム(79mg,9.9mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,10μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(14mg,50μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(10mL)を加え、65℃で24時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(534mg,1.78mmol,収率89%)。
実施例-17
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)とジフェニルアミン(373mg,2.21mmol)、水素化リチウム(164mg,20.6mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(12mg,11μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(14mg,49μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(10mL)を加え、65℃で14時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(661mg,1.98mmol,収率99%)。
実施例-18
アルゴン雰囲気下、2-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(379mg,2.24mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,11μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(15mg,51μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)を加え、65℃で12時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製し、目的の2-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(664mg,1.99mmol,収率99%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ6.85(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),6.99-7.07(m,7H),7.13(dd,J=8.0,8.4Hz,1H),7.26-7.35(m,5H),7.41(d,J=8.4Hz,1H),7.99-8.03(m,2H),11.05(s,1H)。
実施例-19
アルゴン雰囲気下、4-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(373mg,2.20mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,11μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(14mg,50μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)を加え、65℃で12時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製し、目的の4-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(664mg,1.99mmol,収率99%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ6.82-6.89(m,2H),6.92(d,J=7.2Hz,2H),6.95-7.01(d,J=8.4Hz,4H),7.21(dd,J=7.2,8.4Hz,4H),7.29(m,1H),7.41-7.45(m,2H),7.45(d,J=8.0Hz,1H),7.57(d,J=7.6Hz,1H),11.48(s,1H)。
実施例-20
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.20mmol)、ジ(4-ビフェニリル)アミン(708mg,2.20mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(26mg,25μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(36mg,0.12mmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)を加え、65℃で10時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-[ジ(4-ビフェニリル)アミノ]カルバゾールを薄黄色固体として得た(942mg,1.94mmol,収率97%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.08-7.15(m,5H),7.25(dd,J=8.4,2.0Hz,1H),7.28-7.34(m,2H),7.35-7.46(m,5H),7.50(d,J=8.0Hz,1H),7.55(d,J=8.4Hz,1H),7.57-7.66(m,8H),8.03(d,J=2.0Hz,1H),8.09(d,J=8.0Hz,1H),11.35(s,1H)。
実施例-21
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.20mmol)、1-ナフチル(フェニル)アミン(487mg,2.22mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,10μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(15mg,50μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)を加え、65℃で24時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-[1-ナフチル(フェニル)アミノ]カルバゾールを薄黄色固体として得た(249mg,0.647mmol,収率32%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ6.68(dd,J=8.4,0.8Hz,2H),6.79(m,1H),7.07(m,1H),7.14(dd,J=8.0,7.2Hz,2H),7.23(dd,J=8.4,2.0Hz,2H),7.35(m,1H),7.39(m,1H),7.41-7.47(m,3H),7.51(m,1H),7.55(dd,J=8.0,7.6Hz,1H),7.85(d,J=8.4Hz,1H),7.94(d,J=2.0Hz,1H),7.99(d,J=8.0Hz,1H),8.03(d,J=8.4Hz,1H),11.25(s,1H)。
実施例-22
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.20mmol)、2-ナフチル(フェニル)アミン(483mg,2.20mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,11μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(15mg,52μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)を加え、65℃で12時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、目的の3-[2-ナフチル(フェニル)アミノ]カルバゾールを薄黄色固体として得た(581mg,1.51mmol,収率76%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ6.99(m,1H),7.04-7.12(m,4H),7.21(d,J=2.0Hz,1H),7.23(m,1H),7.25-7.34(m,4H),7.34-7.40(m,2H),7.52(d,J=8.4Hz,1H),7.61(d,J=8.0Hz,1H),7.79(d,J=8.8Hz,2H),7.96(d,J=2.4Hz,1H),8.04(d,J=7.6Hz,1H),11.33(s,1H)。
実施例-23
アルゴン雰囲気下、3,6-ジブロモカルバゾール(325mg,1.00mmol)、ジフェニルアミン(374mg,2.21mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,10μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(15mg,51μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(2mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,3.3mL,3.3mmol)を加え、65℃で10時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製し、目的の3,6-ビス(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(482mg,0.962mmol,収率96%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ6.86(dd,J=8.4,2.0Hz,2H),6.98-7.06(m,14H),7.29(dd,J=8.4,7.2Hz,8H),7.92(d,J=8.4Hz,2H),10.88(s,1H)。
実施例-24
アルゴン雰囲気下、2,7-ジブロモカルバゾール(325mg,1.00mmol)、ジフェニルアミン(373mg,2.20mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(10mg,10μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(14mg,50μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(2mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,3.3mL,3.3mmol)を加え、65℃で10時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=19/1)で精製し、目的の2,7-ビス(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(491mg,0.980mmol,収率98%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ6.87-6.98(m,12H),7.17(dd,J=8.4,2.0Hz,2H)7.21(dd,J=8.4,7.2Hz,8H),7.50(d,J=8.4Hz,2H),7.88(d,J=2.0Hz,2H),11.37(s,1H)。
実施例-25
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ジ(p-トリル)アミン(435mg,2.20mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,10μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(14mg,50μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)を加え、65℃で16時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製し、目的の3-[ビス(4-メチルフェニリル)アミノ]カルバゾールを薄黄色固体として得た(718mg,1.98mmol,収率99%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ2.23(s,6H),6.86(d,J=8.0Hz,4H),7.04(d,J=8.0Hz,4H),7.06-7.13(m,2H),7.36(m,1H),7.43-7.49(m,2H),7.83(d,J=2.0Hz,1H),8.01(d,J=8.0Hz,1H),11.25(s,1H)。
実施例-26
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ビス(4-tert-ブチルフェニル)アミン(620mg,2.20mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(10mg,10μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(15mg,53μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)を加え、65℃で16時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製し、目的の3-[ビス(4-tert-ブチルフェニル)アミノ]カルバゾールを白色固体として得た(853mg,1.90mmol,収率95%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ1.25(s,18H),6.89(d,J=8.8Hz,4H),7.09(m,1H),7.13(dd,J=8.4,2.0Hz,1H),7.24(d,J=8.8Hz,4H),7.36(m,1H),7.44-7.50(m,2H),7.89(d,J=2.0Hz,1H),8.04(d,J=7.6Hz,1H),11.27(s,1H)。
実施例-27
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ビス(4-メトキシフェニル)アミン(506mg,2.21mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,11μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(15mg,51μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)を加え、65℃で16時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製し、目的の3-[ビス(4-メトキシフェニル)アミノ]カルバゾールを薄黄色固体として得た(778mg,1.97mmol,収率99%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ3.71(s,6H),6.80-6.93(m,8H),7.04-7.11(m,2H),7.34(m,1H), 7.41-7.47(m,2H),7.76(d,J=2.0Hz,1H),7.98(d,J=8.0Hz,1H),11.19(s,1H)。
実施例-28
アルゴン雰囲気下、1-ブロモカルバゾール(1.025g,4.165mmol)、ジフェニルアミン(756mg,4.47mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(3.902g,40.60mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(210mg,203μmol)とtBuXPhos(414mg,974μmol)の混合物にトルエン(50mL)を加え、110℃で23時間撹拌した。室温に冷却後、1M-HCl水溶液(10mL)を加え、室温で5分間撹拌後、酢酸エチルで有機層を抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/トリエチルアミン=9/1)で精製し、目的の1-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(792mg,2.37mmol,収率57%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ6.90-7.04(m,5H),7.17(dd,J=6.8,1.2Hz,1H),7.20-7.29(m,6H),7.36(dd,J=6.8,1.2Hz,1H),7.45(m,1H),7.69(m,1H),8.07(m,1H),8.13(d,J=8.0Hz,1H),10.91(s,1H)。
実施例-29
アルゴン雰囲気下、1-ブロモカルバゾール(0.125g,0.507mmol)、ジフェニルアミン(92mg,0.54mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(0.481g,5.00mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(26mg,25μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(40mg,0.14mmol)の混合物にトルエン(6mL)を加え、110℃で17時間撹拌した。室温に冷却後、1M-HCl水溶液(10mL)を加え、室温で5分間撹拌後、酢酸エチルで有機層を抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮することで得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/トリエチルアミン=9/1)で精製し、目的の1-(ジフェニルアミノ)カルバゾールを薄黄色固体として得た(86mg,0.26mmol,収率51%)。
実施例-30
アルゴン雰囲気下、1-ブロモカルバゾール(125mg,0.508mmol)、ジ(4-ビフェニリル)アミン(178mg,0.556)mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(484mg,5.03mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(28mg,27μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(39mg,0.13mmol)の混合物にトルエン(5mL)を加え、110℃で17時間撹拌した。室温に冷却後、1M-HCl水溶液(10mL)を加え、室温で5分間撹拌後、酢酸エチルで有機層を抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/トリエチルアミン=9/1)で精製し、目的の1-[ジ(4-ビフェニリル)アミノ]カルバゾールを薄黄色固体として得た(171mg,0.352mmol,収率69%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.13(d,J=8.8Hz,4H),7.18(dd,J=7.2,0.8Hz,1H),7.23-7.34(m,4H),7.34-7.49(m,6H),7.57-7.65(m,8H),8.12(dd,J=7.6,7.6Hz,1H),8.16(d,J=8.0Hz,1H),11.03(s,1H)。
実施例-31
アルゴン雰囲気下、1-ブロモカルバゾール(125mg,0.508mmol)、2-ナフチル(フェニル)アミン(128mg,0.582mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(482mg,5.02mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(27mg,26μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(36mg,0.13mmol)の混合物にトルエン(5mL)を加え、110℃で17時間撹拌した。室温に冷却後、1M-HCl水溶液(10mL)を加え、室温で5分間撹拌後、酢酸エチルで有機層を抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/トリエチルアミン=9/1)で精製し、目的の1-[2-ナフチル(フェニル)アミノ]カルバゾールを薄黄色固体として得た(146mg,0.380mmol,収率75%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.02(dd,J=6.8,1.2Hz,1H),7.09(d,J=7.6Hz,2H),7.17(dd,J=6.8,1.2Hz,1H),7.21-7.39(m,9H),7.43(d,J=8.0Hz,1H),7.60(d,J=8.0Hz,1H),7.76-7.83(m,2H),8.09(dd,J=5.6,2.8Hz,1H),8.14(d,J=5.6Hz,1H),10.89(s,1H)。
実施例-32
アルゴン雰囲気下、1-ブロモカルバゾール(125mg,0.509mmol)、1-ナフチル(フェニル)アミン(557mg,2.54mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(483mg,5.03mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(28mg,27μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(39mg,0.13mmol)の混合物にトルエン(5mL)を加え、110℃で17時間撹拌した。室温に冷却後、1M-HCl水溶液(10mL)を加え、室温で5分間撹拌後、酢酸エチルで有機層を抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/トリエチルアミン=9/1)で精製した。得られた粗生成物をメタノールで洗浄後、減圧乾燥し、目的の1-[1-ナフチル(フェニル)アミノ]カルバゾールを薄黄色固体として得た(82mg,0.21mmol,収率42%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ6.54(d,J=7.6Hz,2H),6.83(m,1H),6.99(dd,J=7.6,1.2Hz,1H),7.06(t,J=7.6Hz,1H),7.11-7.21(m,3H),7.35-7.41(m,2H),7.45-7.59(m,4H),7.87(d,J=8.0Hz,1H),7.95-8.02(m,3H),8.13(d,J=7.6Hz,1H),10.92(s,1H)。
実施例-33
アルゴン雰囲気下、1-ブロモカルバゾール(124mg,0.504mmol)、ジ(p-トリル)アミン(109mg,0.555mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(487mg,5.07mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(30mg,29μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(38mg,0.13mmol)の混合物にトルエン(5mL)を加え、110℃で17時間撹拌した。室温に冷却後、1M-HCl水溶液(10mL)を加え、室温で5分間撹拌後、酢酸エチルで有機層を抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/トリエチルアミン=9/1)で精製し、目的の1-[ビス(4-メチルフェニリル)アミノ]カルバゾールを薄黄色固体として得た(141mg,0.388mmol,収率77%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ2.23(s,6H),6.86(d,J=8.4Hz,4H),7.04(d,J=8.4Hz,4H),7.10-7.20(m,3H),7.35(m,1H),7.45(d,J=8.0Hz,1H),8.01(dd,J=7.6,0.8Hz,1H),8.11(d,J=7.6Hz,1H),10.71(s,1H)。
実施例-34
アルゴン雰囲気下、1-ブロモカルバゾール(124mg,0.502mmol)、ビス(4-tert-ブチルフェニル)アミン(159mg,0.564mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(485mg,5.05mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(29mg,28μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(39mg,0.13mmol)の混合物にトルエン(5mL)を加え、110℃で17時間撹拌した。室温に冷却後、1M-HCl水溶液(10mL)を加え、室温で5分間撹拌後、酢酸エチルで有機層を抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/トリエチルアミン=9/1)で精製し、目的の1-[ビス(4-tert-ブチルフェニル)アミノ]カルバゾールを白色固体として得た(186mg,0.417mmol,収率83%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ1.24(s,18H),6.91(d,J=8.8Hz,4H),7.16(m,1H),7.19-7.23(m,2H),7.25(d,J=8.4Hz,4H),7.36(m,1H),7.46(d,J=8.4Hz,1H),8.05(m,1H),8.12(d,J=8.0Hz,1H),10.92(s,1H)。
実施例-35
アルゴン雰囲気下、1-ブロモカルバゾール(126mg,0.513mmol)、ビス(4-メトキシフェニル)アミン(128mg,0.557mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(482mg,5.02mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(28mg,27μmol)とトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(39mg,0.14mmol)の混合物にトルエン(5mL)を加え、110℃で17時間撹拌した。室温に冷却後、1M-HCl水溶液(10mL)を加え、室温で5分間撹拌後、酢酸エチルで有機層を抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン)で精製し、目的の1-[ビス(4-メトキシフェニル)アミノ]カルバゾールを薄黄色固体として得た(146mg,0.371mmol,収率72%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ3.70(s,6H),6.80-6.92(m,8H),7.08(dd,J=7.6,1.2Hz,1H),7.12-7.19(m,2H),7.35(m,1H),7.45(d,J=8.0Hz,1H),7.97(d,J=7.2Hz,1H),8.10(d,J=8.0Hz,1H),10.63(s,1H)。
比較例-1
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(379mg,2.24mmol)、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(736mg,4.40mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,10μmol)とRuPhos(23mg,51μmol)の混合物に1,4-ジオキサン(10mL)を加え、80℃で10時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗製生物の1H NMRを測定したところ、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールの生成は確認されなかった。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製することで、原料の3-ブロモカルバゾールを回収した(436mg,1.77mmol,回収率89%)。
比較例-2
アルゴン雰囲気下、3-ブロモカルバゾール(492mg,2.00mmol)、ジフェニルアミン(373mg,2.21mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム付加体(11mg,11μmol)とRuPhos(23mg,49μmol)の混合物にテトラヒドロフラン(6mL)を加えた。得られた混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液,4.4mL,4.4mmol)を加え、65℃で10時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルを用いてろ過し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗製生物の1H NMRを測定したところ、目的の3-(ジフェニルアミノ)カルバゾールの生成は確認されなかった。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製することで、原料の3-ブロモカルバゾールを回収した(471mg,1.91mmol,回収率96%)。