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JP7140512B2 - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及びプログラム Download PDF

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JP7140512B2 JP2018038354A JP2018038354A JP7140512B2 JP 7140512 B2 JP7140512 B2 JP 7140512B2 JP 2018038354 A JP2018038354 A JP 2018038354A JP 2018038354 A JP2018038354 A JP 2018038354A JP 7140512 B2 JP7140512 B2 JP 7140512B2
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Description

本明細書の開示は、画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
特許文献1には、断層画像から所定の血管が動脈か静脈かを判定する方法が開示されている。
特願2015-207572号公報
しかしながら、OCT Angiography(OCTA)により得られたモーションコントラスト画像から所定の血管が動脈か静脈かを判定する技術は知られていなかった。
本明細書の開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、所定の血管が動脈か静脈かという判定をモーションコントラスト画像に基づいて支援することを目的の1つとする。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本明細書の開示の他の目的の1つとして位置付けることができる。
本明細書に開示の画像処理装置は、眼底のモーションコントラスト画像を取得する取得手段と、前記モーションコントラスト画像における血管に相当する領域から所定距離以内の領域である評価領域のモーションコントラスト値の代表値に基づいて前記血管が動脈か静脈かを判定する判定手段と、を備え、前記代表値は、前記評価領域におけるモーションコントラスト値の平均値である。
所定の血管が動脈か静脈かという判定をモーションコントラスト画像に基づいて支援することが可能となる。
装置構成の一例を示す図である。 OCTA撮像時のスキャンの一例を示す図である。 モーションコントラスト画像の一例を説明するための図である。 モーションコントラスト画像の取得手順の一例を示す図である。 モーションコントラスト画像の重ね合せ手順の一例を示す図である。 動脈・静脈の判定方法の一例を説明するための図である。 動脈・静脈の判定手順の一例を示す図である。 FAZ検出手順の一例を示す図である。 血管分類の一例を説明するための図である。 動脈・静脈の判定方法の一例を説明するための図である。 動脈・静脈の判定手順の一例を示す図である。
OCTA画像を取得する為の装置構成を説明する。次に、OCT情報から、MC画像を取得する方法の全体を説明し、順次、詳細フローを説明する。
[ハード構成]
図1(a)は装置構成の一例を示す図である。光源001はSLD光源であり、カプラ002によって、所望の分岐比の下、光を測定光と参照光とに分岐する。測定光は、カプラ002を通過しコリメータ021よりサンプル光学系102へ出射される。サンプル光学系102には、フォーカスレンズ022、角度可変であるXガルバノメトリックミラー023とYガルバノメトリックミラー024、対物レンズ系を形成するレンズ025、レンズ026が配置され、これらを経由して被検眼027の眼底上に測定光によるビームスポットが形成される。ここで、眼底上に導かれたビームスポットは、Xガルバノメトリックミラー023とYガルバノメトリックミラー024の駆動により、眼底上で2次元に走査される。被検眼027の眼底で反射散乱した測定光は、サンプル光学系102を介した後、カプラ002へ導かれる。参照光は、参照光学系103へ導かれ、コリメータレンズ031によりコリメート光となり、NDフィルター032を通過し所定光量に減衰される。その後、参照光はコリメートされた状態を保持したまま、光軸方向に移動可能でサンプル光学系102との光路長差を補正することができるミラー033で反射され、同じ光路へ折り返される。折り返された参照光は、NDフィルター032、コリメータレンズ031を介した後、カプラ002へ導かれる。
カプラ002へ戻ってきた測定光と参照光は、カプラ002により合波され、検出系(もしくは分光器)104に導かれる。合波された光はコリメータ042により出射され、回折格子043にて分光された後、レンズ044を介してラインセンサ045で受光され、干渉信号として出力される。尚、ラインセンサ045は、各画素が回折格子043によって分光された光の波長成分に対応して受光するように配置されている。
図1(b)は画像処理装置を含む装置構成の一例を示す図である。OCT光学系にはフォーカスレンズ022を移動させるためのフォーカス駆動手段061が、Xガルバノメトリックミラー023、Yガルバノメトリックミラー024を駆動するためのガルバノメトリックミラー駆動手段062が、ミラー033を光軸方向に移動させるためのミラー駆動手段063が、各々設けられている。各々の駆動手段と光源001、ラインセンサ045、サンプリング部051、メモリ052、信号処理手段053、操作入力手段056、モニタ055などは制御手段054に接続されて装置全体の動きが制御されている。ここで、画像処理装置は信号処理手段053,制御手段054を含むものである。なお、サンプリング部051、メモリ052、モニタ055および操作入力手段056の少なくとも1つを画像処理装置が含むこととしてもよい。なお、信号処理手段053および制御手段054は画像処理装置に備えられたCPU等のプロセッサがメモリに記憶されたプログラムを実行することで実現される。なお、CPU等のプロセッサはメモリに記憶されたプログラムを実行することでサンプリング部051として機能することとしてもよい。
ラインセンサ045からの出力信号は、ガルバノメトリックミラー駆動手段062によって駆動された任意のガルバノメトリックミラー駆動位置について、サンプリング部051により干渉信号として出力される。続いて、ガルバノメトリックミラー駆動手段062によってガルバノメトリックミラー駆動位置がオフセットされ、その位置における干渉信号が出力される。以降はこの繰り返しで干渉信号が次々に生成される。サンプリング部051で生成された干渉信号は、メモリ052にガルバノメトリックミラー駆動位置とともに記憶される。メモリ052に記憶された干渉信号は、信号処理手段053により、周波数解析され、被検眼027の眼底の断面像となり、モニタ055に表示される。ガルバノメトリックミラー駆動位置情報によって、3次元の眼底ボリューム像を生成し、モニタ055に表示することもできる。
制御手段054は、撮影中の任意のタイミングでバックグラウンドデータを取得する。バックグラウンドデータとは、被検体に測定光が入射しない状態の信号、即ち参照光のみの信号を指し、例えばガルバノメトリックミラー駆動手段062によりガルバノメトリックミラーを駆動し、サンプル光学系から測定光が戻らないように測定光の位置を調整した状態で信号取得を行うことでバックグラウンドデータを取得する。
[スキャン例]
次に、図2を用いて本実施形態のスキャンパターンの一例を説明する。なお、以下に例示する数値は一例であり他の数値に変更することができる。図2(a)は任意のスキャンについて、図2(b)は本実施例で具体的に実行した数値を反映させたスキャンパターンを示す図である。OCTAでは血流によるOCT干渉信号の時間変化を計測するため、同じ場所で複数回の計測が必要となる。本実施形態ではOCT装置は同じ場所でのBスキャンをm回繰り返しつつ、n箇所のyポジションに移動するスキャンを行う。具体的なスキャンパターンを図2(a)に示す。眼底平面上でy1~ynのn箇所のyポジションについて、Bスキャンをm回繰り返す。mが大きいと同じ場所での計測回数が増えるため、血流の検出精度が向上する。その一方でスキャン時間が長くなり、スキャン中の眼の動き(固視微動)により画像にモーションアーチファクトが発生する問題と被検者の負担が増える問題が生じる。本実施形態では両者のバランスを考慮してm=4(図2(b))として実施した。
なお、OCT装置のAスキャン速度、被検体027の眼底表面画像の運動解析に応じて、繰り返し数mを変更してもよい。図2においてpは1つのBスキャンにおけるAスキャンのサンプリング数を示している。すなわち、p×nにより平面画像サイズが決定される。p×nが大きいと、同じ計測ピッチであれば広範囲がスキャンできるが、スキャン時間が長くなり、上述のモーションアーチファクトおよび患者負担の問題が生じる。本実施形態では両者のバランスを考慮してn=p=300として実施した。なお、上記n,pは適宜自由に変更が可能である。また、図2(a)におけるΔxは隣り合うxポジションの間隔(xピッチ)であり、Δyは隣り合うyポジションの間隔(yピッチ)である。本実施形態ではxピッチ、yピッチは眼底における照射光のビームスポット径の1/2として決定し、本実施例では、10μm(図2(b))とする。xピッチ、yピッチを眼底上ビームスポット径の1/2とすることで生成する画像を高精細に形成することができる。xピッチ、yピッチを眼底ビームスポット径の1/2より小さくしても生成する画像の精細度をそれ以上高くする効果は小さい。逆にxピッチ、yピッチを眼底ビームスポット径の1/2より大きくすると精細度は悪化するが、小さなデータ容量で広い範囲の画像を取得することができる。臨床上の要求に応じてxピッチ、yピッチを自由に変更してもよい。本実施形態のスキャン範囲は、x方向がp×Δx=3mm、y方向がn×Δy=3mmである(図2(b)参照)。
[OCTA画像取得]
次に、OCTA画像301を生成する方法について、図4を用い説明する。ステップS401において、信号処理手段053はポジションyにおける繰り返しBスキャン干渉信号(m枚分)を抜き出す。ステップS402において、信号処理手段053はj番目の断層データを抜き出す。ステップS403において、信号処理手段053は取得したバックグラウンドデータを上記干渉信号から減算する。ステップS404において、信号処理手段053は、バックグラウンドを減算した干渉信号に対して波数関数に変換処理を施し、フーリエ変換を行う。本実施例では高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)を適用する。尚、フーリエ変換前にゼロパディング処理を施し、干渉信号を増長させても良い。ゼロパディング処理を施すことでフーリエ変換後の階調性が増し、後述するステップ409において位置合わせ精度を向上させることが出来る。ステップS405において、信号処理手段053は、ステップS404にて実行したフーリエ変換によって得られる複素信号の絶対値を計算する。この値が当該スキャンの断層像のIntensityとなる。ステップS406において、信号処理手段053はインデックスjが、所定数(m)に到達したかを判断する。すなわち、ポジションyでの断層画像のIntensity計算がm回繰り返されたかを判断する。所定数に満たない場合はS402に戻り、同一Y位置における断層画像のIntensity計算を繰り返す。所定数に達した場合は、次ステップへ進む。
ステップS407において、信号処理手段053はあるyポジションにおけるmフレームの同一断層画像の中で、画像の類似度を計算する。具体的には、信号処理手段053はmフレームの断層画像の内の任意の一枚をテンプレートとして選択し、残りのm-1フレームの画像との相関値を算出する。なお、相関値の算出方法は他の方法であってもよい。ステップS408において、信号処理手段053はステップS407で算出した相関値の中で、一定の閾値以上である相関の高い画像を選択する。閾値は任意に設定が可能であり、被検者の瞬きや固視微動によって画像としての相関が低下したフレームを排除することができるように設定する。前述したように、OCTAでは、被験体組織のうち流れのある組織(例えば血液)と流れのない組織の間の対比を、画像間の相関値に基づき区別する技術である。即ち、流れの無い組織は画像間で相関が高いという前提の上で流れのある組織を抽出するため、画像として相関が低い場合、MC(モーションコントラスト)を計算する際に誤検出となり、あたかも画像全体が流れのある組織であるかのように判定してしまう。このステップではそうした誤検出を回避するために、予め画像として相関の低い断層画像を排除し、相関の高い画像のみを選択する。画像選択の結果、同一ポジションyで取得されたmフレームの画像は適宜取捨選択され、qフレームの画像となる。ここで、qの取りうる値は、1≦q≦mである。
ステップS409において、信号処理手段053は、ステップS408にて選択されたqフレームの断層画像の位置合わせを行う。位置合わせのテンプレートとして選択するフレームは、互いに全ての組み合わせで相関を計算し、フレーム別に相関係数の和を求め、その和が最大となるフレームを選択してもよい。次に、テンプレートでフレーム毎に照合し位置ずれ量(δX、δY、δθ)を求める。具体的にはテンプレート画像の位置と角度を変えながら類似度を表す指標であるNormalized Cross-Correlation(NCC)を計算し、この値が最大となるときの画像位置の差を位置ずれ量として求める。本発明では、類似度を表す指標は、テンプレートとフレーム内の画像の特徴の類似性を表す尺度であれば種々変更が可能である。例えばSum of Absolute Difference(SAD)、Sum of Squared Difference(SSD)、Zero-means Normalized Cross-Correlation(ZNCC)、Phase Only Correlation(POC)、Rotation Invariant Phase Only Correlation(RIPOC)等を用いてもよい。
次に信号処理手段053は位置ずれ量(δX、δY、δθ)に応じて位置補正をテンプレート以外の(q-1)フレームに適用し、フレームの位置合わせを行う。qが1である場合はこのステップは実行されない。
ステップS410において信号処理手段053はMCを計算する。MCは例えば断層画像間の輝度の脱相関を示す値である。本実施例では、ステップS408で選択し、ステップS409で位置合わせを行ったqフレームのIntensity画像間において、同じ位置のピクセルごとに分散値を計算し、その分散値をMCとする。MCの求め方は種々あり、本発明においてMCは同一Y位置での複数の断層画像の各ピクセルの輝度値の変化を表す指標であれば適用が可能である。尚、q=1の時、即ち、瞬きや固視微動の影響のために画像として相関が低く、同一ポジションyの位置においてMCの計算が不可能な場合は異なる処理を行う。例えば、特徴量を0としてステップを終了しても良いし、前後y-1、y+1の画像におけるMCが得られる場合、前後の分散値から値を補間しても良い。この場合、正しく計算できなかった特徴量は補完値であるとして異常を通知しても良い。また、特徴量の計算が出来なかったY位置を記憶しておき、自動で再スキャンを行っても良い。或いは、自動の再スキャンを行うことをせず、再測定を促す警告を出しても良い。
ステップS411において、信号処理手段053はステップS409にて位置合わせを行ったIntensity画像を平均化し、Intensity平均化画像を生成する。
ステップS412において信号処理手段053は、ステップS410で出力したMCの閾値処理をする。閾値の値は、信号処理手段053がステップS411で出力したIntensity平均化画像からノイズフロアでランダムノイズのみが表示されているエリアを抽出し、標準偏差σを計算し、ノイズフロアの平均輝度(intensity)値+2σと設定する。信号処理手段053は、各Intensityが上記閾値以下の領域に対応したMCの値を0に設定する。この閾値処理により、ランダムノイズに由来するMCを除去することでノイズを軽減することができる。閾値の値は小さいほどMCの検出感度は上がる一方、ノイズ成分も増す。また、大きいほどノイズは減るがMC検出の感度は下がる。本実施例では閾値をノイズフロアの平均輝度(intensity)値+2σとして設定したが、閾値はこれに限るものではない。
ステップS413において、信号処理手段053はインデックスkが、所定数(n)に到達したかを判断する。すなわち、n箇所の全てのY位置において、画像相関度計算、画像選択、位置合わせ、Intensity画像平均化計算、MCの計算、及び閾値処理を行ったかを判断する。所定数に満たない場合はS401に戻り、所定数に到達した場合は、次のステップS414へ進む。ステップS413を終了した時点で、すべてのY位置での断層画像におけるIntensity平均画像とMCの3次元ボリュームデータ(3次元OCTAデータ)が生成されたことになる。なお、3次元のMC画像は、MCの3次元ボリュームデータの一例である。ステップS414では、信号処理手段053は、生成された3次元のOCTAデータに対し、深さ方向に積算したMC正面画像(MCのEnFace画像)を生成する。すなわち、信号処理手段053は、眼底のモーションコントラスト画像を取得する取得手段の一例に相当する。図3(a)は、MC正面画像の一例である。この時、MC正面画像の生成にあたり、積算する画像深さ範囲は任意に設定して良い。例えば、信号処理手段053は、ステップS411にて生成されたIntensityの平均化画像を元に眼底網膜の層境界を抽出し、所望の層を含むようにMC正面画像を生成する。MC正面画像を生成した後、信号処理手段053は信号処理フローを終了する。以上説明した装置構成、撮影方法、信号処理手順を用いることにより、所望領域においてMC画像(OCTA画像)を取得することが可能となる。なおMC画像には3次元のMC画像およびEnFace画像のような2次元のMC画像を含む。本実施例では、m=4の条件下でOCTA画像を取得している。
黄斑部を撮像した3次元のOCTAデータに対して、図3(b)の様に、積算する深さ範囲を網膜表層側の数層(内境界膜302からINL中心部303)に限定すると図3(a)のような網膜表層(Superficial Capillary)のMC正面画像が得られる。信号処理手段053は、MC正面画像から黄斑中心の眼底血管301が抽出できる。なお、MC正面画像を生成するための深さ範囲は上記の例に限らない。
[MC画像重ね合せ画像取得]
次にMC画像を複数枚取得する方法について、図5を用いて説明する。制御手段054はステップS501において、MC取得枚数Fのユーザ入力を促すGUIをモニタ055に表示させ、ステップS502にてユーザがFを入力する(F:1以上の整数)。なお、MC取得枚数Fはユーザ入力によらず予め決められた値であってもよい。ステップS503において、制御手段054はOCT光学系を制御してMC画像取得枚数iを1枚から順に取得し、ステップS504、505、506に示すように、ユーザの指定したFまでMC画像を取得する。ステップS505においては図4の処理が実行される。なお、MC画像の生成はステップS505で実行してもよいし、MC取得枚数Fのためのスキャンが完了した後に行うこととしてもよいし、MC取得枚数Fのためのスキャンと並行して行うこととしてもよい。
所望の枚数のMC画像を取得した後、ステップS507において、信号処理手段053はデータ(複数のMC画像のデータ)をメモリ052に保存する。ステップS508において、信号処理手段053は、保存された複数のMC画像を用い、MCの重ね合せ画像を取得し、別のデータとしてメモリ052に保存する(ステップS509)。本実施例では、MC画像を10枚取得している。本処理により、複数枚のMC重ね合せ画像が取得できる。なお、重ね合わせるMC画像は3次元のMC画像であってもよいし2次元のMC画像(MCのEnFace画像)であってもよい。なお、後述する動静脈の判定においてMC画像の重ね合わせは必須の処理ではなく、重ね合わせを行っていないMC画像から動静脈の判定を行うこととしてもよい。
(実施例1:第1の動静脈判定方法)
本実施例では、上述のように得た重ね合わせされたMC画像を用い、動静脈分離する例について、図6を用い説明する。
先ず、信号処理手段053は、図6(a)に示すMC重ね合せ画像601をメモリ052から取得する。信号処理手段053は、画像601から、内境界膜および神経線維層(RNFL)除き、図6(b)に示すMC画像602を取得する。内境界膜および神経線維層をMC正面画像から除くことで動静脈の判定が容易なMC正面画像となる。なお、内境界膜から内顆粒層の上層までを除いてMC画像062を生成することとしてもよい。すなわち、MC画像602は、内顆粒層のうち下層に位置する血管の層のMC正面画像である。なお、MC画像602は、内顆粒層のうち下層より脈絡膜側の層を含んでいてもよいし含まないようにしてもよい。また、内顆粒層のうち上層のみのMC正面画像を生成することとしてもよい。内顆粒層の一部のMC正面画像は表層における血管の影響を受けにくくなるため動静脈の判定精度を向上させることが可能となる。信号処理手段053は、例えば、3次元のMC画像からMC画像602を生成する。なお、動静脈判定のために生成するMC正面画像は上記の例に限定されるものではない。例えば、動静脈判定のために生成するMC正面画像は、内境界膜および神経線維層を含まず神経節細胞層を含む画像であってもよいし、内境界膜、神経線維層、神経節細胞層および内網状層を含まず内顆粒層の一部を含む画像であってもよい。なお、例えば、動静脈判定のために生成するMC正面画像は、内顆粒層の一部より脈絡膜側にある層を含まないこととしてもよい。ここで内顆粒層の一部とは、例えば、内顆粒層を硝子体側および脈絡膜側の上下二つに分割した場合のいずれか一方である。
信号処理手段053は、MC画像602を二値化し、図6(c)に示す画像603を取得する。信号処理手段053は、画像603に対してエロージョン(ノイズ除去方法であれば、他の方法でも良い)を実施しエロージョン画像604を取得する。信号処理手段053は、画像604から主要な血管(606~610)を取得する。血管の取得はMC画像602に対するユーザの指定に基づいて行ってもよいし、ユーザの指定に依らず自動で行うこととしてもよい。また、血管の取得は3次元のMC画像に基づいて行うこととしてもよいし、2次元のMC画像に基づいて行うこととしてもよい。例えば3次元のMC画像に基づいて血管を取得する場合には正面方向から見た場合の血管の交差の影響を受けにくいため、深さ方向で交差した血管を別のものとして取得することが可能となる。なお、自動で血管を取得する場合には血管の長さが所定値以上の血管を主要な血管として抽出することとしてもよい。
信号処理手段053は、抽出した血管を元画像602に適応させた画像605を取得する。ここで、信号処理手段053は、例えば、MC画像602と画像605との位置関係を対応付けることで、主要な血管606~610のMC画像602における位置を特定する。ここで、血管609は、血管606が分岐した血管である為、信号処理手段053は、血管606と血管609は同一血管として取り扱う。その為、本処理で独立した血管は、606、607、608、610、となる。信号処理手段053は、独立した血管(606、607、608、610)の血管周囲(血管壁垂線に沿って、2ピクセル:約20μm)の輝度を測定する。信号処理手段053は、血管周囲の単位ピクセルあたりの輝度(Iave:単位ピクセルあたりの輝度値)をモーションコントラスト値の代表値として算出する。ここで、輝度を測定する領域は評価領域の一例である。この評価領域は血管に隣接する領域であってもよいし血管に隣接していなくともよい。例えば、評価領域は血管に隣接していなくても血管から2ピクセル以内に位置する領域であればよい。信号処理手段053は、このような条件を満たす評価領域に基づいて血管が動脈か静脈かを判定する。すなわち、信号処理手段053は、モーションコントラスト画像における血管に相当する領域から所定距離以内に位置する領域である評価領域のモーションコントラスト値に基づいて血管が動脈か静脈かを判定する判定手段の一例に相当する。
また、評価領域は血管から2ピクセルの領域に限定されるものではなく、2ピクセルよりも大きくてもよいし2ピクセル未満であってもよい。例えば、評価領域は血管径に基づいて決定されることとしてもよい。例えば、血管径が短いほど評価領域は血管に近くなるようにしてもよい。すなわち、評価領域が位置する場所を規定する距離である血管に相当する領域から所定距離は、血管に相当する領域の太さに基づいて決定されてもよい。具体的には、この所定距離は、血管に相当する領域の太さが小さいほど短くなることとしてもよい。
また、血管径が短いほど評価領域の血管走行方向に交差する方向の幅を短くすることとしてもよい。すなわち、評価領域の血管の走行方向に交差する方向における大きさは、血管に相当する領域の太さに基づいて決定されることとしてもよい。
なお、評価領域の血管の走行方向における大きさは動静脈判定において重要なパラメータの一つである。そこで、血管の走行方向における評価領域の大きさは、所定値より大きいこととしてもよい。例えば、信号処理手段053は、血管全域に対して評価領域を設定することとしてもよい。また、血管の走行方向における評価領域の血管の走行距離に対する割合は、所定値より大きいこととしてもよい。なお、評価領域は2次元のMC画像(MC正面画像)に設定しても良いし、3次元のMC画像に設定することとしてもよい。
信号処理手段053は、算出された各血管の輝度平均値(Iave)が一定の閾値(Is)を超えている場合は、本血管を静脈と判定し、超えていない場合は、本血管を動脈と判定する。すなわち、信号処理手段053は、代表値が閾値より大きい場合に血管を静脈と判定し、代表値が閾値未満の場合に血管を動脈と判定する。
実際には、信号処理手段053は、図6(f)の様なデータを取得することができる。信号処理手段053は、血管606の輝度平均値IaveはIsよりも低い為、動脈と判定できる。また、血管607、608、610の輝度平均値IaveはIsよりも高い為、信号処理手段053は、血管607、608、610を静脈と判定できる。なお、閾値Isは固定であってもよいし可変であってもよい。信号処理手段053は、例えば、血管径に応じて閾値Isを変更することとしてもよい。信号処理手段053は、血管径が短いほど閾値Isを上げることとしてもよい。すなわち、閾値Isは血管に依らず一定の値であってもよいし、血管毎に適応的に設定される値であってもよい。
以上のプロセスを図7のフローチャートを用い、説明する。
ステップS701において、信号処理手段053は、図5の処理にて得た重ね合わ後のMC画像(3次元のMC画像)をメモリ052から読みだす。ステップS702において、信号処理手段053は、3次元のMC画像からEnFace画像を取得する。本実施例では、信号処理手段053は、GCL(神経節細胞層)/IPL(内網状層)の層境界とIPL/INL(内顆粒層)(-15μm:負の符号は脈絡膜側を示す)の位置の境界とを深さ範囲とするEnFace画像を取得した。ステップS703において、信号処理手段053は、ステップS702で得た画像に画像処理を施し、主要な血管を抽出する。本実施例では信号処理手段053は、MC画像を二値化した後、エロージョン処理を一回実施した(図6(d)参照)。信号処理手段053は、画像において一定以上続くドット(画素)の集合(線)を抽出する。本実施例では、信号処理手段053は、80ピクセル以上(約1.0mm以上)の線を主要な血管として抽出した。なお、血管抽出のための数値は80ピクセルに限定されるものではない。
ステップS704において、信号処理手段053はステップS703で得られた主要な血管をナンバリングする。ステップS705において、信号処理手段053はナンバリングされた血管をS702で取得されたMC画像に適応させる(図6(e)参照)。ステップS706において、信号処理手段053はステップS705で得られた画像605を用い、各血管周囲の輝度(モーションコントラスト値)を計測する。本実施例では、血管の周囲(2ピクセル:約20μmエリア)の輝度を計測し、各々の血管に対して、輝度平均値(Iave)を算出する。なお、信号処理手段053は輝度平均ではなく輝度の中央値であってもよい。ステップS707において、信号処理手段053はステップS706で得られた各血管の輝度平均(Iave)と閾値(Is)を比較する。ステップS708において、信号処理手段053はIaveがIsより低い場合は、動脈と判定する。ステップS709において、IaveがIsより高い場合は、静脈と判定する。
上記の例によれば、モーションコントラスト画像から動静脈を判定することが可能となる。なお、Iaveに替えて中央値、標準偏差、最大値などを評価領域の代表値としてもよい。
(実施例2:第2の動静脈判定方法)
実施例1では、血管壁垂線より20μmの位置の輝度により、動静脈判定を実施したが、本実施例では以下の様に血管中心より、輝度プロファイルを計測する事で、動静脈を判定する。
具体的には、実施例1と同様、信号処理手段053はMC画像から血管を抽出する(図10(a))。図10(a)の様に、信号処理手段053は、抽出した血管1010、1014の走行方向に対して垂直に500μmのエリア1011、1012、1013を規定する。エリア1011,1012,1013は、ユーザの入力に基づいて規定されることとしてもよいし、ユーザの入力に依らず規定することとしてもよい。なお、本明細書において垂直とは完全に垂直な場合および略垂直な場合を含む概念である。また、エリア1011、1012,1013の大きさは500μmに限定されるものではなく、他の値であってもよい。例えば、上記のエリアは血管毎に個別の大きさであってもよい。血管径に応じてエリアの大きさを変えることとしてもよく、例えば、血管径が短いほどエリアの大きさを小さくしてもよい。信号処理手段053は、各々のエリア1011、1012、1013に対して、輝度プロファイル(モーションコントラスト値のプロファイル)測定する。エリア1011の輝度プロファイルは、図10(b)の様に計測され、同様に、エリア1012は図10(c)、エリア1013は図10(d)の様に計測された。信号処理手段053は、図10(b)に示す輝度プロファイルから動静脈の判定を実施する。信号処理手段053は、例えば、血管が存在しない領域(バックグラウンドノイズと同等レベル)の輝度値(モーションコントラスト値)をIs(輝度閾値)とする。信号処理手段053は、Isよりも輝度が高いプロファイル領域1001、Isよりも輝度が低いプロファイル領域1002、プロファイル中で輝度が高いプロファイル領域1003、Isよりも輝度が低いプロファイル領域1004にプロファイルを分割できる。図10(a)におけるエリア1011と、図10(b)の輝度プロファイルとを比較すると、プロファイル領域1001には毛細血管網、プロファイル領域1002には無血管領域、プロファイル領域1003には数十μmの太い血管、プロファイル領域1004には無血管領域が存在している事が確認できる。更に、プロファイル領域1002と、プロファイル領域1004の無血管領域は、複数の点(画素)、つまり、数十μm以上の領域において無血管領域が存在している事を示している。眼底の血管構造上、無血管領域を周囲に帯びている血管1010は、動脈と判断する事が出来る。
同様に、エリア1012の輝度プロファイルについて、図10(c)を用い説明する。。領域1011の際と同様に、信号処理手段053は、Isよりも輝度が高いプロファイル領域1005、Isよりも輝度が低いプロファイル領域1006、プロファイル中で輝度が高いプロファイル領域1007、Isよりも輝度が低いプロファイル領域1008、に図10(c)に示すプロファイルを分割できる。エリア1012と、図10(c)の輝度プロファイルを比較すると、プロファイル領域1005には毛細血管網、プロファイル領域1006には無血管領域、プロファイル領域1007には数十μmの太い血管(血管1010よりも太い)、プロファイル領域1008には、無血管領域、が存在している事を示している。更に、プロファイル領域1006と、プロファイル領域1008の無血管領域は、複数の点、つまり、数十μm以上の領域において、無血管領域が存在している事が分かる。信号処理手段053は、以上の無血管領域の存在から、領域1012も無血管領域を周囲に帯びている為、MC画像から動脈と判断する事が出来る。領域1012の血管は血管1010が分岐している為、当然の結果である。本実施例では1つの血管1010に対して複数のエリア1011,1012を設定しているが、一方のエリアのプロファイルに基づいて動静脈の判定を行い、その判定結果を連結する血管に反映させてもよい。また、判定の精度を高めるために複数のエリアで動脈(または静脈)と判定された場合のみ判定対象の血管を動脈と判定しないこととしてもよい。
同様に、領域1013の輝度プロファイルについて、図10(d)を用い説明する。領域1011の際と同様に、信号処理手段053は、Isよりも輝度が高いプロファイル領域1009、Isよりも輝度が低いプロファイル領域1015、プロファイル中で輝度が高いプロファイル領域1015、にプロファイルを分割できる。輝度がIsよりも高いプロファイル領域1009、1016、は毛細血管など何らかの血管が存在している。更に、輝度の低いプロファイル領域1015は、一点であり、無血管領域というよりも、血管と血管の間である事が分かる。信号処理手段053は、血管1014は、無血管領域は存在せず(または無血管領域が閾値以下であるため)静脈と判定する事が出来る。
すなわち、信号処理手段053は、モーションコントラスト値のプロファイルから得られる無血管領域の大きさから動静脈の判定を行うことができる。
以上の判定、つまり、第2の動静脈判定方法の手順について、図11を用い、説明する。ステップS1101において、信号処理手段053は、図5の処理にて得た重ね合わせ後のMC画像を読みだす。ステップS1102において、信号処理手段053はMC画像より、血管を抽出する。ステップS1103において、信号処理手段053は、血管走行の方向に対して、垂直方向に200μmの直線を設定し、直線上の輝度(モーションコントラスト値)を計測する。ステップS1104において、信号処理手段053は閾値Isをメモリ052から読み出す。ステップS1105において、信号処理手段053は、輝度が閾値Isよりも低い領域の数(画素数)nを計測する。閾値Isは第1閾値の一例に相当する。本実施例では、画素数をカウントするのみとした。ステップS1106、1107において、ステップS1105で計測した画素数がn>4であれば、信号処理手段053は無血管領域が閾値より多く存在する為、動脈と判定する。ステップS1106、110において、n≦4であれば、信号処理手段053は無血管領域が閾値以下の為、静脈と判定する。すなわち、信号処理手段053は評価領域においてモーションコントラスト値が第1閾値未満である領域の大きさに基づいて血管が動脈か静脈かを判定するといえる。また、上記の「4」は第2閾値の一例に相当する。すなわち、信号処理手段053は、価領域においてモーションコントラスト値が第1閾値未満である領域の大きさが第2閾値より大きい場合に前記血管を動脈と判定するといえる。また、信号処理手段053は、評価領域においてモーションコントラスト値が第1閾値未満である領域の大きさが第2閾値より小さい場合に前記血管を静脈と判定するといえる。
ステップS1110において、制御手段054はモニタ055に結果を表示させる。例えば、制御手段054は、動脈と静脈とを異なる色で示したMC画像をモニタ055に表示させる。
以上の様に、MC画像を用い、血管の周囲の輝度を計測する事で、動静脈を判定する事が出来る。本実施例では、プロファイル領域を直線領域としたが、2次元領域、3次元領域、点の集合とした領域などを用いても良い。大きさについても同様に、実施例以外の大きさで良い。輝度の測定には、輝度平均、標準偏差、最大値などを評価領域の代表値として用いても良い。
閾値Isに関しても、設置環境、ユーザによる設定、人種により変更する事で精度の高い判定が可能となる。図11のフローにも記載したが、画像から血管を抽出するフローは手動でも自動でも良い。
本実施例では、MC画像の重ね合せを用いたが、MC画像単体を用いても動静脈の判定は可能である。
(変形例1)
ステップ702において、MC画像を取得の際、INL(内顆粒層)に基づいて、MC正面画像を取得すると、動静脈判定がより安定する。具体的には、信号処理手段053は、図3(c)の様に、線307(内境界膜)から線308(神経線維層下部)、線308(神経線維層下部)から線309(神経節細胞層下部)、線309(神経節細胞層下部)から線306(INL中央)、線306(INL中央)から線310(外網状層下部)、で分割する。信号処理手段053は、この分割情報を用い、以下の様に4層分離し、第二層において、上述の動静脈判定を実施すると、データが安定する。第一層を線307から線308の5μm程度下部(脈絡膜方向)の間の層と定義する。第二層を線308の5μm以上下部から線309の5μm程度上部の間の層と定義する。第三層を線309の5μm程度上部から線306の間の層と定義する。第四層を線306から線310の間の層と定義する。前記、MC画像(MC正面画像)として、第二層を用いる事で、動静脈の判定がより精度高く得る事が出来る。第二層を用いたMC画像は、内境界膜および神経線維層を含まず、神経節細胞層を含む画像に相当する。なお、図3(c)における線304はINL上端、線305はINL下端を示している。また、第三層、第四層を動静脈判定に用いることとしてもよい。第四層を用いたMC画像は、内境界膜、神経線維層および神経節細胞層を含まず、内顆粒層の全域のうち一部のみを含む画像に相当する。
なお、線306はINLの中心としたがこれに限定されるものではなく、線306はINL内の血管の配列に基づいて上下2つの層に分離する位置であってもよい。INL内の血管はX方向(深さ方向に直交する方向)に直線的に並んでいるため(例えば上下2段の血管がそれぞれ直線的に並んでいる)、信号処理手段053は血管の配列に基づいてINLを2層に分離する位置を求めることができる。具体的には、信号処理手段053はINL内の血管をX方向(またはY方向)に結ぶ線をINL内の2段の血管について求め、求めた線同士の深さ方向における中点を求める。X方向において複数得られるこの中点を結んだ線を線306としてもよい。すなわち、信号処理手段053は、内顆粒層に含まれる血管の配列に基づいて内顆粒層の一部(内顆粒層の上側の層または下側の層)を決定する決定手段の一例に相当する。信号処理手段053は、線306を用いて第三層および第四層のMC画像を生成する。すなわち、内顆粒層の一部に基づいて、モーションコントラスト画像を生成する生成手段の一例に相当する。
また、線306により規定される内顆粒層の一部(上層または下層)のみのMC画像が生成されてもよい。なお、本変形例は実施例1、3、4に対しても適用可能である。
(変形例2)
本例では、血管を分離する事で、明確なMC画像を取得でき、実施例1、2の解析が更に、向上した例を記述する。
図9(a)の画像901はXZ断面におけるMC信号のみを表示した画像である。図9(a)の黒点902はOCT画像で時間的変化を有したエリア(点)である。黒点902はモーションコントラスト値が所定値以上の信号を有している部分であり、すなわち血管部分に相当する。黒点903も同様である。黒点902は網膜表層部の血管を示し、黒点903は脈絡膜のエリアの血管を示している。
図9(a)の画像において、a、b、c、dの矢印位置でx方向に輝度(モーションコントラスト値)を加算すると、図9(b)の様になる。このa、b、c、dの矢印の位置は、輝度断層画像のAスキャン方向のプロファイルのピーク位置から特定することが可能である。なお、a、b、c、dの矢印の位置を特定するためのAスキャンは複数のAスキャンの積算値を用いることとしてもよい。浅層(Superficial Capillary)と深層(Deep capillary)に存在する血管は、図9(a)の様にa~dの様に4つの血管に分類出来る事が分かった。特に、血管層aは、輝度が低く、前述の実施例では、第一層に属していたと考えられる。同様に、血管層bは第二層、血管層cは第三層、血管層dは第四層に属していたと考えられる。例えば、信号処理手段053は、第二層に相当する血管層bの輝度の積算値が高くなるようにx方向に積算する線の角度を変更し、血管層bの輝度の積算値が最大となる角度の線を基準にして動静脈判定のためのMC正面画像を生成することとしてもよい。信号処理手段053は、例えば、血管層bの輝度の積算値が最大となる角度の線を中心として当該線に直交する方向に所定の幅を有する領域を用いてMC正面画像を生成する。なお、所定の幅は、予め決められた任意の値であってもよいし、血管層のモーションコントラスト値の分散値または標準偏差値を用いることとしてもよい。すなわち、信号処理手段053は、血管の配列に基づいてMC正面画像を生成する。
なお、血管層bの位置はユーザにより特定されてもよいし、信号処理手段053によりx方向における輝度の積算をz方向に順次行うことで得られるピークの位置に基づいて決定することも可能である。信号処理手段053は、例えば、脈絡膜側から2番目のピーク位置を血管層bとして特定することが可能となる。
本例の様に、血管を用いてMC正面画像を生成することで、動静脈判定に適したMC画像を取得できる。また、動静脈判定のみならず、所望の血管のMC正面画像が生成されるため、診断にも適している。なお、本変形例は実施例1,3、4に対しても適用可能である。
(実施例3:動静脈判定に関する情報の表示)
実施例1、2では評価領域内のモーションコントラスト値または無血管領域の大きさに基づいてMC画像に基づく動静脈の判定を自動で行うことについて述べたが、本実施例では動静脈の判定を支援する情報を表示する例について説明する。
本実施例では、図7のステップS706で得られたIaveおよび図11のステップS1105で得られた無血管領域を示す画素の数nの少なくとも一方を制御手段054がモニタ055に表示させる。本実施例では血管が動脈であるか静脈であるかの自動判定は実施しない。Iaveまたは数nは、血管が動脈か静脈かを示す情報の一例に相当する。また、制御手段054は、動脈か静脈かを示す情報を表示部に表示させる表示制御手段の一例に相当する。
制御手段054は、ユーザにより選択された血管または装置により自動的に選択された血管に関して、Iaveおよび数nの少なくとも一方をモニタ055に表示させる。制御手段054は更に、Iaveおよび数nの少なくとも一方の動静脈判定の基準となる閾値をモニタ055に表示させることとしてもよい。また、MC画像が更にモニタ055に表示されることとしてもよい。例えば、MC画像上の血管がユーザにより指定されると当該血管に関するIaveおよび数nの少なくとも一方と、Iaveおよび数nの少なくとも一方の動静脈判定の基準となる閾値とがモニタ055に表示される。
このようにすれば、動静脈判定に必要な情報をユーザが把握することができる。
(実施例4:FAZ検出)
本実施例では、FAZ解析をより安定的に提供できる解析装置について述べる。
FAZとは、中心窩における無血管領域であり、図3(a)の311の領域である。MC信号を用いた従来の浅層(Superficial Capillary)画像では、FAZの計測が安定しなかった。理由は、浅層(Superficial Capillary)と深層(Deep capillary)の分割境界が曖昧で、層セグメンテーション定義に依存していた為である。
本実施例のフローについて、図8を用い、説明する。
ステップS801において、信号処理手段053は重ね合わせ後のMC画像をメモリ052から取得する。ステップS802において、ステップS801で取得した画像を上述した第一層、第二層、第三層、第四層に分離する。ステップS803において、信号処理手段053は、ステップS802で分割された第三層のMC画像を抽出する。例えば、信号処理手段053はステップS801で取得した重ね合わせ後の3次元のMC画像に基づいて第三層のMC画像(MC正面画像)を生成する。ステップS804において、信号処理手段053は、ステップS803で取得した第三層のMC画像を用い、FAZを計測する。本実施例では、第三層のMC画像を二値化する事でFAZを計測した。
上述の様なフローでFAZを計測すると、従来の浅層(Superficial Capillary)で計測した際よりも繰り返し精度が向上した。また、疾患眼において、同様の処理を実施する事で更にFAZの数値が安定した。
本実施例の処理は、同一被験者における経時変化情報を取得する際、軽微な変化を正確に抽出できる為、経時変化を計測する際は特に効果がある。
(その他の実施形態)
以上、実施形態例を詳述したが、開示の技術は例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記録媒体(記憶媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、撮像装置、webアプリケーション等)から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、本発明の目的は、以下のようにすることによって達成されることはいうまでもない。即ち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(コンピュータプログラム)を記録した記録媒体(または記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給する。係る記憶媒体は言うまでもなく、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
なお、上述した実施例および変形例は適宜組み合わせて実施してもよい。
053 信号処理手段
054 制御手段
055 モニタ

Claims (16)

  1. 眼底のモーションコントラスト画像を取得する取得手段と、
    前記モーションコントラスト画像における血管に相当する領域から所定距離以内に位置する領域である評価領域のモーションコントラスト値の代表値に基づいて前記血管が動脈か静脈かを判定する判定手段と、を備え
    前記代表値は、前記評価領域におけるモーションコントラスト値の平均値であることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記判定手段は、前記代表値が閾値未満の場合に前記血管を動脈と判定し、または、前記代表値が前記閾値より大きい場合に前記血管を静脈と判定することを特徴とする請求項記載の画像処理装置。
  3. 眼底のモーションコントラスト画像を取得する取得手段と、
    前記モーションコントラスト画像における血管に相当する領域から所定距離以内に位置する領域である評価領域のモーションコントラスト値が第1閾値未満である領域の大きさに基づいて前記血管が動脈か静脈かを判定する判定手段と、を備え、
    前記判定手段は、前記評価領域においてモーションコントラスト値が前記第1閾値未満である領域の大きさが第2閾値より大きい場合に前記血管を動脈と判定し、または、前記評価領域においてモーションコントラスト値が前記第1閾値未満である領域の大きさが前記第2閾値より小さい場合に前記血管を静脈と判定することを特徴とする画像処理装置。
  4. 前記評価領域は、前記血管に相当する領域に隣接する領域であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記血管の走行方向における前記評価領域の大きさは、所定値より大きいことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記血管の走行方向における前記評価領域の前記血管の走行距離に対する割合は、所定値より大きいことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記評価領域の前記血管の走行方向に交差する方向における大きさは、前記血管に相当する領域の太さに基づいて決定されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記所定距離は、前記血管に相当する領域の太さに基づいて決定されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記所定距離は、前記血管に相当する領域の太さが小さいほど短くなることを特徴とする請求項記載の画像処理装置。
  10. 前記モーションコントラスト画像はEnFace画像であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記モーションコントラスト画像は、内境界膜および神経線維層を含まず、神経節細胞層を含む画像、または、内境界膜、神経線維層および神経節細胞層を含まず、内顆粒層の全域のうち一部のみを含む画像であることを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。
  12. 前記内顆粒層の一部を、前記内顆粒層に含まれる血管の配列に基づいて決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定された前記内顆粒層の一部に基づいて、前記モーションコントラスト画像を生成する生成手段と、を更に備えることを特徴とする請求項11記載の画像処理装置。
  13. 前記決定手段は、深さ方向に直交する方向における血管の配列に基づいて前記内顆粒層の一部を決定することを特徴とする請求項12記載の画像処理装置。
  14. 前記モーションコントラスト画像は、前記内顆粒層の一部より脈絡膜側にある層の画像を含まないことを特徴とする請求項12または13に記載の画像処理装置。
  15. 眼底のモーションコントラスト画像を取得する取得工程と、
    前記モーションコントラスト画像における血管に相当する領域から所定距離以内に位置する領域である評価領域のモーションコントラスト値の代表値に基づいて前記血管が動脈か静脈かを判定する判定工程と、を備え
    前記代表値は、前記評価領域におけるモーションコントラスト値の平均値であることを特徴とする画像処理方法。
  16. 請求項15に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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