JP7020971B2 - 温度推定装置 - Google Patents
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Description
本開示は、電池セルの温度の推定に関する。
電気機器との間で電力を授受する電池セルには、温度を検出するためのセンサが設置される場合がある。このセンサによる検出値に基づいて、たとえば、電池セルの充放電電力の制御等が実行される。このような構成を有する電池セルにおいて、センサが設置された箇所における電池セルの温度は、上述のような制御に用いられる電池セルの温度(たとえば、電池セルにおける最大温度等)と一致しない場合がある。そのため、たとえば、センサによる検出値と電池セルの使用状態等とに基づいて上述のような制御に用いられる電池セルの温度を推定する技術が公知である。
たとえば、特開2012-103220号公報(特許文献1)には、測定温度(検出値)と電池の使用状態等とに基づいて最大温度等を推定する技術が開示される。
上述のような構成を有する電池セルには、電池セルの一部を冷却対象とする冷却装置が設けられる場合がある。このような場合においては、冷却装置の作動時と非作動時とにおいて電池セル内部の温度分布が異なる場合がある。そのため、冷却装置の作動時と非作動時とにおいて温度分布が一定であると想定すると、電池セルの温度を精度高く推定できない場合がある。上述の特許文献1においては、冷却装置の作動の有無による温度分布について考慮されておらず、このような問題を解決することができない。
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、冷却装置により一部が冷却される電池セルの温度を精度高く推定する温度推定装置を提供することである。
本開示のある局面に係る温度推定装置は、冷却装置によって一部が冷却対象として冷却される電池セルの温度を推定する温度推定装置である。冷却装置は、作動時において冷却媒体を流通させて電池セルを冷却し、非作動時において冷却媒体の流通を停止する。この温度推定装置は、電池セルの電流を検出する第1検出部と、電池セルにおける、冷却対象の一部に含まれる第1の位置とは反対側の第2の位置に設けられ、第2の位置における電池セルの温度を検出する第2検出部と、冷却媒体の温度を検出する第3検出部と、電池セルにおける温度分布を用いて電池セルにおける最大温度と第2検出部により検出される温度との温度差を推定する推定部とを備える。推定部は、冷却装置の非作動時においては、第1の位置と第2の位置との中間位置を含む範囲内で最大温度となる温度分布を電流に基づく電池セルの発熱量と冷却媒体の温度とを用いて設定する。
このようにすると、冷却装置の非作動時においては、第1の位置と第2の位置との中間位置を含む範囲内で最大温度となる温度分布が、発熱量と冷却媒体の温度とを用いて設定されるので、冷却装置の非作動時に対応した温度分布に従って温度差を精度高く推定することができる。
本開示によると、冷却装置により一部が冷却される電池セルの温度を精度高く推定する温度推定装置を提供することができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、電源装置1の構成の一例を示す図である。電源装置1は、各種電気機器の電源として用いられる。電源装置1は、たとえば、ハイブリッド車両や電気自動車等の電動車両の駆動用モータに電力を供給する駆動用電源であってもよい。
図1を参照して、電源装置1は、複数の電池セル2と、冷却装置4と、昇温装置8と、ECU(Electronic Control Unit)100と、電池温度センサ102と、第1媒体温度センサ104と、第2媒体温度センサ106と、ヒータ温度センサ108と、電流センサ110とを含む。
複数の電池セル2は、たとえば、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池あるいは全固体電池等の二次電池のセルである。本実施の形態において複数の電池セル2は、予め定められた個数のセルが直列に接続されて構成される。また、複数の電池セル2の各々は、たとえば、円筒型あるいは直方体等の所定形状を有する。複数の電池セル2の電力は、ハイブリッド車両や電気自動車等の駆動源となるPCU(Power Control Unit)およびモータジェネレータに供給される。
冷却装置4は、複数の電池セル2の各々の一部を冷却対象として冷却する構成を有する。本実施の形態において、冷却装置4は、複数の電池セル2の各々の下面に設けられ、複数の電池セル2の下面を冷却する。冷却装置4は、冷却器5と、ポンプ6とを含む。冷却器5は、所定形状(たとえば、直方形状)の筐体内に冷却媒体(冷却液あるいは冷却風)が所定の経路で流通可能な構造を有する。ポンプ6は、冷却器5を経由して循環する循環通路において冷却媒体を循環させる。ポンプ6は、ECU100からの制御信号C1に応じて作動状態と作動停止状態とのうちのいずれかの状態に制御される。ECU100は、たとえば、電池セル2の温度(たとえば、以下に説明する上面温度TB_surf)がしきい値よりも高くなる場合に、ポンプ6を作動状態にし、電池セル2の温度がしきい値以下になる場合に、ポンプ6を作動停止状態にしてもよい。
昇温装置8は、冷却装置4の下部に設けられる。昇温装置8は、ヒータ回路10と、補機バッテリ12と、スイッチ14とを含む。ヒータ回路10は、たとえば、電力の供給を受けて発熱する発熱素子(たとえば、コイルや抵抗素子等)によって構成される。ヒータ回路10は、スイッチ14を介在して補機バッテリ12に接続される。スイッチ14は、ECU100からの制御信号C2に応じて導通状態と遮断状態とのうちのいずれかの状態に制御される。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)と、メモリ(ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory))と、各種信号を入出力するための入出力ポート(いずれも図示せず)とを含んで構成される。ECU100は、各センサ(電池温度センサ102、第1媒体温度センサ104、第2媒体温度センサ106、ヒータ温度センサ108および電流センサ110)から受ける信号並びにメモリに記憶されたプログラムおよびマップに基づいて各種電気機器(ポンプ6、スイッチ14および上述のPCU等)を制御する。
電池温度センサ102は、複数の電池セル2のうちのいずれか1つの電池セル2(図1においては、左端部の電池セル2)の上面に設けられる。電池温度センサ102は、電池セル2の上面の温度(以下、上面温度と記載する)TB_surfを検出する。電池温度センサ102は、検出した上面温度TB_surfを示す信号をECU100に送信する。
なお、本実施の形態において、電池温度センサ102が設けられる電池セル2における冷却対象となる下面が「第1の位置」に対応し、電池セル2における下面と反対側の上面における電池温度センサ102が設けられる位置が「第2の位置」に対応するものとする。
第1媒体温度センサ104は、冷却器5の入口部分を流通する冷却媒体の温度(以下、第1媒体温度と記載する)Tc_inを検出する。第1媒体温度センサ104は、検出した第1媒体温度Tc_inを示す信号をECU100に送信する。
第2媒体温度センサ106は、冷却器5の出口部分を流通する冷却媒体の温度(以下、第2媒体温度と記載する)Tc_outを検出する。第2媒体温度センサ106は、検出した第2媒体温度Tc_outを示す信号をECU100に送信する。
ヒータ温度センサ108は、ヒータ回路10に設けられ、ヒータ回路10の温度(以下、ヒータ温度と記載する)Thを検出する。ヒータ温度センサ108は、検出したヒータ温度Thを示す信号をECU100に送信する。
電流センサ110は、電池セル2に流れる電流Ibを検出する。電流センサ110は、検出した電流Ibを示す信号をECU100に送信する。
以上のような構成を有する電源装置1において、電池温度センサ102による検出値に基づいて、たとえば、複数の電池セル2の充放電電力の制御が実行される。このような構成を有する電源装置1において、電池温度センサ102が設置された箇所における電池セル2の温度は、上述のような制御に用いられる電池温度(たとえば、電池セル2における最大温度等)と一致しない場合がある。そのため、たとえば、電池温度センサ102による表面温度の検出値および電池セル2の使用状態等に基づいて上述のような制御に用いられる電池セル2の温度を推定することが考えられる。
しかしながら、電源装置1においては、上述のように電池セル2の一部を冷却対象とする冷却装置4が設けられているため、冷却装置4の作動時と非作動時とにおいて電池セル2内部の温度分布が異なる場合がある。そのため、冷却装置4の作動時と非作動時とにおいて温度分布が一定であると想定すると、電池セル2の温度を精度高く推定できない場合がある。
そこで、本実施の形態においては、ECU100は、冷却装置4の非作動時においては、非作動時に対応した電池セル2における第1温度分布を用いて電池セル2における最大温度と電池温度センサ102により検出される温度TB_surfとの温度差(以下、オフセット温度と記載する)を推定するものとする。そして、ECU100は、冷却装置4の非作動時においては、第1の位置と第2の位置との中間位置で最大温度となる第1温度分布を電流に基づく電池セル2の発熱量と冷却媒体の温度とを用いて設定するものとする。なお、ECU100は、冷却装置4の作動時においては、第2の位置で最大温度となる第2温度分布に基づいて温度差を推定するものとする。
このようにすると、冷却装置4の非作動時においては、第1の位置と第2の位置との中間位置で最大温度となる第1温度分布を設定することによって、冷却装置4の非作動時に対応した温度分布に従って温度差を精度高く推定することができる。なお、冷却装置4の作動時においては、第2の位置で最大温度となる第2温度分布に基づいて温度差を精度高く推定することができる。
本実施の形態において、「温度推定装置」は、ECU100と、電池温度センサ102と、第1媒体温度センサ104と、第2媒体温度センサ106と、電流センサ110とによって構成される。
以下、図2を参照して、ECU100で実行される処理について説明する。図2は、ECU100で実行される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、図1で示したECU100により、所定の処理周期で繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、ECU100は、冷却装置4が作動状態であるか否かを判定する。ECU100は、たとえば、ポンプ6が作動状態になるように制御されている場合には、冷却装置4が作動状態であると判定する。冷却装置4が作動状態であると判定される場合(S100にてYES)処理はS102に移される。
S102にて、ECU100は、第2媒体温度Tc_outから第1媒体温度Tc_inを減算した値(Tc_out-Tc_in)がしきい値X以下であるか否かを判定する。しきい値Xは、予め定められた値であって、冷却器5内を流通する冷却媒体の温度が安定しているか否かを判定するための判定値である。Tc_out-Tc_inの値がしきい値X以下であると判定される場合(S102にてYES)、処理はS104に移される。
S104にて、ECU100は、冷却装置4の作動時に対応した温度分布に基づくオフセット温度Aを設定する。
図3は、冷却装置4の作動の有無に応じた電池セル2の温度分布の一例を示す図である。図3の実線は、冷却装置4の作動時に対応した温度分布(発熱量小)を示す。図3の破線は、冷却装置4の作動時に対応した温度分布(発熱量大)を示す。図3の一点鎖線は、冷却装置4の非作動時に対応した温度分布を示す。
図3の実線に示すように冷却装置4の作動時においては、電池セル2の下面が、冷却装置4によって冷却される。そのため、電池セル2の下面が最も温度が低い部位となるとともに、冷却装置4による冷却対象である下面から最も離隔した電池セル2の上面が最も温度が高い部位となる温度分布が形成される。電池セル2を流れる電流が大きくなることによって発熱量が高くなる場合には、図3の破線に示すように、電池セル2の上面の温度がより上昇することになる。
このように、冷却装置4の作動時においては、図3の実線に示すように、電池温度センサ102が設けられる位置が最大温度となる温度分布が形成されるため、電池セル2における最大温度と電池温度センサ102の検出値との温度差であるオフセット温度Aとしては、ゼロが設定されることとなる。
冷却装置4が作動状態でない(すなわち、冷却装置4が非作動状態である)と判定される場合(S100にてNO)、あるいは、Tc_out-Tc_inの値がしきい値Xよりも大きいと判定される場合(S102にてNO)、処理はS106に移される。S106にて、ECU100は、冷却装置4の非作動時の温度分布に基づくオフセット温度Bを設定する。
図3の一点鎖線に示すように冷却装置4の非作動時においては、電池セル2の上面と下面とにおける放熱量が同程度になるため、電池セル2の上面と下面との温度が同程度の温度になる。そのため、電池セル2の下面(第1の位置)と上面(第2の位置)との間の中間位置が最も温度が高い部位となる温度分布が形成される。電池セル2を流れる電流が大きくなることによって発熱量が高くなる場合には、中間位置の温度がより上昇することになる。
このように、冷却装置4の非作動時においては、図3の一点鎖線に示すように、中間位置が最大温度となる温度分布が形成される。そのため、ECU100は、たとえば、第1媒体温度Tc_inと電池セル2における発熱量とに応じて冷却装置4の非作動時の温度分布(図3の一点鎖線に相当する温度分布)を設定する。
具体的には、ECU100は、たとえば、第1媒体温度Tc_inを第1の位置における温度として取得する。ECU100は、予め定められた期間(所定の制御周期)における電流Ib等に基づいて電池セル2における発熱量を算出する。ECU100は、電池セル2における発熱量に基づいて第1の位置から中間位置に向けての温度の傾きを取得して冷却装置4の非作動時の温度分布を設定する。ECU100は、設定された温度分布における最大温度(中間位置における温度)を取得する。
ECU100は、取得された最大温度から電池温度センサ102によって検出される電池温度TB_surfを減算した値をオフセット温度Bとして設定する。
S108にて、ECU100は、環境温度に応じた測温誤差を算出する。環境温度に応じた測定誤差とは、電池セル2の周囲の温度の高低に応じて発生し得る検出値の誤差を示す。ECU100は、たとえば、ヒータ温度Thを環境温度として取得し、測温誤差を算出する。なお、測温誤差としては、たとえば、0~±5程度の値が設定される。環境温度と測温誤差との関係は、たとえば、予め実験結果として取得され、マップとして予めECU100のメモリに記憶される。そのため、ECU100は、ヒータ温度センサ108によって検出される温度Thを取得し、取得された温度Thからマップを参照して測温誤差を算出する。
S110にて、ECU100は、設定されたオフセット温度Aまたはオフセット温度Bを測温誤差を用いて補正する。ECU100は、上述のS104または後述するS106にて設定されたオフセット温度Aまたはオフセット温度Bに測温誤差を加算することによってオフセット温度Aまたはオフセット温度Bを補正する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態における電池セル2の温度の推定処理の動作を説明するとともに、推定処理によって推定されたオフセット温度を利用した制御の一例について図4を用いて説明する。
<冷却装置4の作動時>
たとえば、電源装置1から電気負荷への電力供給時において、冷却装置4が作動状態である場合を想定する。
たとえば、電源装置1から電気負荷への電力供給時において、冷却装置4が作動状態である場合を想定する。
冷却装置4の作動時においては(S100にてYES)、Tc_outからTc_inを減算した値がしきい値X以下であるか否かが判定される(S102)。Tc_outからTc_inを減算した値がしきい値X以下である場合には、冷却装置4の作動時に対応する温度分布に基づくオフセット温度Aが設定される。本実施の形態においては、ゼロの値がオフセット温度Aとして設定される(S104)。そして、ヒータ温度Thを環境温度として測温誤差が算出され(S108)、算出された測温誤差によってオフセット温度Aが補正される(S110)。
<冷却装置4の非作動時>
次に、電源装置1から電気負荷への電力供給時において、冷却装置4が作動停止状態(非作動時)である場合を想定する。
次に、電源装置1から電気負荷への電力供給時において、冷却装置4が作動停止状態(非作動時)である場合を想定する。
冷却装置4の非作動時においては(S100にてNO)、冷却装置4の非作動時に対応した温度分布に基づくオフセット温度Bが設定される(S106)。
具体的には、第1媒体温度Tc_inと電流Ibから算出される発熱量とに基づいて冷却装置4の非作動時に対応した電池セル2における温度分布が設定され、設定された温度分布から最大温度が取得される。取得された最大温度から電池温度センサ102によって検出される電池温度TB_surfを減算した値がオフセット温度Bとして設定される(S106)。そして、ヒータ温度Thを環境温度として測温誤差が算出され(S108)、算出された測温誤差によってオフセット温度Bが補正される(S110)。
<オフセット温度を利用した制御の一例について>
上述のようにして取得されるオフセット温度Aまたはオフセット温度Bは、図4に示すような制御に用いられる。図4は、上面温度TB_surfと充放電電力の許容値Win,Woutとの関係の一例を示す図である。図4の縦軸は、パワーを示す。図4の横軸は、上面温度TB_surtfを示す。
上述のようにして取得されるオフセット温度Aまたはオフセット温度Bは、図4に示すような制御に用いられる。図4は、上面温度TB_surfと充放電電力の許容値Win,Woutとの関係の一例を示す図である。図4の縦軸は、パワーを示す。図4の横軸は、上面温度TB_surtfを示す。
たとえば、冷却装置4の作動時には、補正されたオフセット温度Aがオフセット温度として設定される。その結果、図4の破線に示すように、電池セル2の充放電を可能とする電池セル2の上面温度の上限値として上面温度TB(0)が設定される。そのため、上面温度TB_surfが上限値TB(0)に近づくほど充放電電力Win,Woutが制限され、上面温度TB_surfが上限値TB(0)となる場合に、充放電電力Win,Woutがいずれもゼロとなり、充放電が抑制される。
一方、冷却装置4の非作動時には、補正されたオフセット温度Bがオフセット温度として設定される。その結果、図4の実線に示すように、電池セル2の充放電を可能とする電池セル2の上面温度の上限値TB(0)よりも低い上限値TB(1)が設定される。そのため、上面温度TB_surfが上限値TB(1)に近づくほど充放電電力Win,Woutが制限され、上面温度TB_surfが上限値TB(1)となる場合に、充放電電力Win,Woutがいずれもゼロとなり、充放電が抑制される。
以上のようにして、本実施の形態に係る温度推定装置によると、冷却装置4の非作動時においては、第1の位置と第2の位置との中間位置で最大温度となる温度分布が、発熱量と冷却媒体の温度とを用いて設定されるので、冷却装置4の非作動時に対応した温度分布に従って温度差(オフセット温度)を精度高く推定することができる。さらに、冷却装置4の作動時においては、第2の位置で最大温度となる温度分布に従って温度差を精度高く推定することができる。したがって、冷却装置により一部が冷却される電池セルの温度を精度高く推定する温度推定装置を提供することができる。
さらに、冷却装置4の作動時と非作動時とにおいて適切にオフセット温度が設定されることによって、充放電電力Win,Woutが不必要に制限されることを抑制することができる。
以下、変形例について記載する。
上述の実施の形態では、冷却装置4として冷却媒体を冷却器5内に流通させるものとして説明したが、たとえば、空調装置の冷凍サイクルから分岐して冷却器5内に冷媒を流通させるようにしてもよいし、あるいは、空調装置の冷凍サイクルとは別に設けられた冷凍サイクルに用いられる冷媒を冷却器5内に流通させるようにしてもよい。冷却装置4としては、作動状態と作動停止状態とを制御可能であれば、その冷却方式は特に限定されるものではない。
上述の実施の形態では、冷却装置4として冷却媒体を冷却器5内に流通させるものとして説明したが、たとえば、空調装置の冷凍サイクルから分岐して冷却器5内に冷媒を流通させるようにしてもよいし、あるいは、空調装置の冷凍サイクルとは別に設けられた冷凍サイクルに用いられる冷媒を冷却器5内に流通させるようにしてもよい。冷却装置4としては、作動状態と作動停止状態とを制御可能であれば、その冷却方式は特に限定されるものではない。
さらに上述の実施の形態では、冷却装置4の非作動時においては、第1の位置と第2の位置との中間位置で最大温度となる第1温度分布に基づいてオフセット温度を設定するものとして説明したが、第1の位置と第2の位置との中間位置を含む第1の範囲内で最大温度となる温度分布を用いればよく、中間位置で最大温度となる温度分布に限定されるものではない。温度分布は、たとえば、電池セル2の上面と下面との放熱量の差等に応じて実験的あるいは設計的に設定されればよい。
さらに上述の実施の形態では、冷却装置4の作動時においては、第2の位置で最大温度となる第1温度分布に基づいてオフセット温度を設定するものとして説明したが、第2の位置を含む第2の範囲内で最大温度となる温度分布を用いればよく、第2の位置で最大温度となる温度分布に限定されるものではない。温度分布は、たとえば、冷却装置4の冷却方式や冷却性能によって実験的あるいは設計的に設定されればよい。
さらに上述の実施の形態では、冷却装置4の作動状態から作動停止状態に切り替わった場合、あるいは、作動停止状態から作動状態に切り替わった場合に、設定されるオフセット温度についても切り替わるものとして説明したが、たとえば、切り替わった時点から予め定められた時間が経過した後に設定されるオフセット温度が切り替わるようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態では、冷却装置4の非作動時においては、発熱量と第1媒体温度とから非作動時に対応した温度分布を設定し、設定された温度分布を用いて最大温度を取得するものとして説明したが、マップ等を用いて発熱量と第1媒体温度とから最大温度を取得するようにしてもよいし、中間位置での最大温度のみを温度分布として設定してもよい。
さらに上述の実施の形態では、電池温度センサ102は、図1における左端の電池セル2に1つ設けられるものとして説明したが、電池温度センサ102の個数は、特に1つに限定されるものではない。また、電池温度センサ102は、図1における左端の電池セル2に設けられることに限定されるものではない。複数の電池温度センサ102が設けられる場合には、複数の電池温度センサ102の平均値を検出値として取得してもよいし、複数の電池温度センサ102の検出値のうちの最大値あるいは最小値を検出値として取得してもよい。
なお、上記した変形例は、その全部または一部を適宜組み合わせて実施してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電源装置、2 電池セル、4 冷却装置、5 冷却器、6 ポンプ、8 昇温装置、10 ヒータ回路、12 補機バッテリ、14 スイッチ、102 電池温度センサ、104 第1媒体温度センサ、106 第2媒体温度センサ、108 ヒータ温度センサ、110 電流センサ。
Claims (1)
- 冷却装置によって一部が冷却対象として冷却される電池セルの温度を推定する温度推定装置であって、前記冷却装置は、作動時において冷却媒体を流通させて前記電池セルを冷却し、非作動時において前記冷却媒体の流通を停止し、
前記電池セルの電流を検出する第1検出部と、
前記電池セルにおける、前記冷却対象の一部に含まれる第1の位置とは反対側の第2の位置に設けられ、前記第2の位置における前記電池セルの温度を検出する第2検出部と、
前記冷却媒体の温度を検出する第3検出部と、
前記電池セルにおける温度分布を用いて前記電池セルにおける最大温度と前記第2検出部により検出される温度との温度差を推定する推定部とを備え、
前記推定部は、前記冷却装置の前記非作動時においては、前記第1の位置と前記第2の位置との中間位置を含む範囲内で前記最大温度となる温度分布を前記電流に基づく前記電池セルの発熱量と前記冷却媒体の温度とを用いて設定する、温度推定装置。
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