JP7020174B2 - 液体吐出装置用払拭部材、液体吐出ヘッドの払拭装置、液体吐出ヘッドの払拭方法、及び液体吐出装置 - Google Patents
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例えば、ノズル形成面に付着した液体を払拭する払拭部材として、ノズル形成面側の第1層とノズル形成面側と反対側の第2層を有し、第1層から第2層に液滴を導き第2層で吸収するようにして効率的な払拭性効果を達成できる払拭部材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ケーシングに装着した場合に底部に近い側のものほど吸収作用が大きくなる3層構造のインク吸収材を備えた掃拭装置を有するインクジェット記録装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、インクカートリッジ等の液体消費装置のホルダーに装着される液体収容体として、ポリアクリル酸ナトリウムを主成分とする粉体が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
前記払拭部材は、前記ノズル形成面に当接する側から少なくとも2層からなり、前記ノズル形成面に当接する側から第1層と、該第1層以外の層とを有し、前記第1層以外の層が液体固定化剤を含む。
本発明の液体吐出装置用払拭部材は、液体吐出ヘッドと払拭部材とを相対移動させることにより、前記液体吐出ヘッドのノズル形成面に付着した余剰液体を払拭する液体吐出装置用払拭部材であって、前記払拭部材は、前記ノズル形成面に当接する側から少なくとも2層からなり、前記ノズル形成面に当接する側から第1層と、該第1層以外の層とを有し、前記第1層以外の層が液体固定化剤を含み、更に必要に応じてその他の部材を有する。
なお、「液体吐出」は、液滴を吐出する。
また、本発明の液体吐出装置用払拭部材は、従来の特許文献3では、粒径の大きな粉体タイプの高分子吸収体を用いており、液体吐出ヘッドのノズル形成面のような微細な部品に適用すると、当接箇所がムラになり、払拭が不十分となってしまうという知見に基づくものである。
また、本発明においては、払拭部材として第1層と、液体固定化剤を含有する第1層以外の層とを少なくとも有する2層以上の多層構造にすることにより、対象物のかきとりと、吸収動作とを機能分離させることによって、払拭能力を高めることができる。
第1層は、払拭対象である、液体吐出ヘッドのノズル形成面に押し当て、固着したインクをかきとる、又は洗浄液によって溶解したインクを取り込む動作を担う機能を有する。
第1層の形状、材質、大きさ、構造などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
第1層の形状、大きさについては、払拭対象に応じて適宜選択することができる。
第1層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、不織布であれば半合成繊維のキュプラや合成繊維のポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン(Ny)、ポリビニルアルコール(PVA)などからなる多孔質体や織布、編布などが挙げられる。
第1層の層厚は、0.1mm以上0.3mm以下がより好ましい。
第1層の最大空隙サイズは、40μm以上200μm以下が好ましく、45μm以上150μm以下がより好ましい。
第1層の最大空隙サイズは、例えば、ランダムに抽出した2mm四方の範囲内を電子顕微鏡による観察により測定することができる。
第1層は、適宜製造したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、旭化成株式会社製のベンリーゼNE507や東レ株式会社製のアクスターM1020-8Tなどが挙げられる。
第1層の製造方法としては、例えば、スパンレース法やサーマルボンド法などが挙げられる。
第1層以外の層としては、第2層を有し、更に第3層を有することができる。第2層を有する場合には2層構造となり、更に第3層を有する場合には3層構造となる。
第1層以外の層は、液体固定化剤を含む以外は、第1層と同様である。第2層を有する2層構造の場合には第2層が液体固定化剤を含む。更に第3層を有する3層構造の場合には第3層が液体固定化剤を含む。
液体固定化剤は高分子吸収体であることが、液体を多量に吸収し、固定化できる点から好ましい。
高分子吸収体は粉体であることが好ましい。高分子吸収体が粉体であると、払拭部材内に添加しやすいという利点がある。
粉体の高分子吸収体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられる。
粉体の高分子吸収体の平均粒径は、10μm以上3,000μm以下であることが好ましく、50μm以上1,000μm以下がより好ましい。高分子吸収体の平均粒径が大きすぎると、払拭部材中で高分子吸収体が均一になりにくく、高分子吸収体が存在しない部分で払拭する可能性がある。
高分子吸収体の平均粒径は、例えば、レーザー回折・散乱式粒度分布計により測定することができる。
前記粉体の高分子吸収体の平均粒径は、払拭部材のノズル形成面に当接する側から第1層の最大空隙サイズと比べて1.1倍以上20倍以下であることが好ましく、3倍以上6倍以下がより好ましい。
第1層の最大空隙サイズより大きい高分子吸収体を使用することにより、吸収前の高分子吸収体が第1層に移動して、第1層で液体を吸収・固定化してしまうことを防止することができる。
繊維状の高分子吸収体が含まれる第1層以外の層が不織布からなり、繊維状の高分子吸収体が含まれる第1層以外の層における繊維状の高分子吸収体の割合が、液体吸収前の質量比率で、5質量%以上95質量%以下であることが好ましく、20質量%以上60質量%以下であることがより好ましい。この数値範囲において、良好な吸収性能が発揮される。
第1層610は、ポリオレフィン系繊維からなり、 厚さ0.1mmの不織布を使用する。
第1層610の不織布としては、例えば、最大空隙サイズが150μmと45μmの2種類のものを使用する。
第2層620としては、セルロース系の繊維からなり、厚さ1.2mmの不織布を使用する。
第2層620は液体固定化剤として、粉体の高分子吸収体630を含んでいる。高分子吸収体としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウムの粉末(三洋化成工業株式会社製の高吸収性樹脂サンフレッシュST-500D*)などが挙げられる。
粉体の高分子吸収体の平均粒径は、第1層の最大空隙サイズと比べて1.1倍以上20倍以下であることが好ましい。
第1層610としては、例えば、ポリオレフィン系繊維からなり、厚さ0.1mmの不織布を使用する。
第2層620は、セルロース系繊維と繊維状の高分子吸収体を一定の割合で混合した厚さ1.2mmの不織布を使用する。
第2層620には液体固定化剤として、繊維状の高分子吸収体640を含んでいる。繊維状の高分子吸収体640としては、例えば、東洋紡株式会社のランシールを用いることができる。繊維状の高分子吸収体が含まれる第1層以外の層における繊維状の高分子吸収体の割合が、液体吸収前の質量比率で、5質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
本発明の液体吐出ヘッドの払拭装置は、液体吐出ヘッドのノズル形成面に付着した余剰液体を払拭する液体吐出ヘッドの払拭装置において、
払拭部材として、本発明の液体吐出装置用払拭部材を有する。
前記液体吐出装置用払拭部材に洗浄液を含浸させて湿潤状態で払拭することが好ましい。
払拭動作は、払拭部材に洗浄液を一定量塗布した後、払拭部材がノズル形成面に押し当てられながら液体吐出ヘッドの払拭装置と液体吐出ヘッドが相対的に移動することで行う。
払拭時に塗布する洗浄液は、固着インクを溶解・膨潤させて払拭しやすくすると共に、払拭時に潤滑剤としても作用する。かきとった固着インクやインク内に含まれる顔料は、払拭時に研磨剤に働いてしまい、ノズル形成面の撥水膜を劣化させる原因の一つになる。洗浄液量をノズル形成面に存在するインク量に対して90質量%以上とすることで、潤滑作用により払拭時のノズル形成面の撥水膜の劣化を抑制することができる。
洗浄液量は、払拭部材の構成に応じて適宜調整することができる。払拭後のノズル形成面の洗浄液の残渣を調べて調整すればよい。
洗浄液としては、例えば、低級アルコール、又は低級アルコールを溶媒とする溶液などが挙げられる。低級アルコールとしては、例えば、エチレングリコールなどが挙げられる。
低級アルコール又は低級アルコールを溶媒とする溶液は、インク等の乾燥物の溶解性が良好であり、かつ揮発性が高いため、洗浄液として使用することにより高い洗浄効果が得られるとともにノズル形成面に残存しにくく、十分な払拭性効果が得られる。
払拭部材として、本発明の液体吐出装置用払拭部材を用い、前記液体吐出装置用払拭部材を前記ノズル形成面に当接させて払拭する。
押し当てローラ400はバネを用いて、シート状の払拭部材320とノズル形成面310との距離を調整することで、押し当て力を調整することができる。なお、シート状の払拭部材320以外にゴムブレードなどを備えていてもよい。
不織布に使用する繊維の材質としては、例えば、再生繊維のキュプラやレーヨン、合成繊維のポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン、アクリルなどが挙げられる。
移動速度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、30mm/s~100mm/sの範囲で設定することが好ましい。
移動速度は小さいほうが払拭は効果的に行うことができるが、生産性を考慮して総合的に設定されるのが好ましい。
本発明の液体吐出装置は、本発明の液体吐出ヘッドの払拭装置を有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
前記その他の手段としては、例えば、加熱手段、制御手段などが挙げられる。
図4は、液体吐出装置としてのシリアル型の画像形成装置の一例を示す。図示しない左右の側板に横架した主ガイド部材1及び図示しない従ガイド部材でキャリッジ3を移動可能に保持している。そして、主走査モータ5によって、駆動プーリ6と従動プーリ7との間に架け渡したタイミングベルト8を介して主走査方向(キャリッジ移動方向)に往復移動する。
このキャリッジ3には、液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド4a、4b(区別しないときは「記録ヘッド4」という。)を搭載している。記録ヘッド4は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、及びブラック(K)の各色のインク滴を吐出する。また、記録ヘッド4は、複数のノズルからなるノズル4nを主走査方向と直交する副走査方向に配置し、滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド4を構成する液体吐出ヘッドとしては、例えば、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータを用いることができる。
一方、用紙10を搬送するために、用紙10を静電吸着して記録ヘッド4に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト12を備えている。この搬送ベルト12は、無端状ベルトであり、搬送ローラ13とテンションローラ14との間に掛け渡されている。
そして、搬送ベルト12は、副走査モータ16によってタイミングベルト17及びタイミングプーリ18を介して搬送ローラ13が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。この搬送ベルト12は、周回移動しながら図示しない帯電ローラによって帯電(電荷付与)される。
更に、キャリッジ3の主走査方向の一方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4の維持回復を行う維持回復機構20が配置され、他方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4から空吐出を行う空吐出受け21がそれぞれ配置されている。
また、搬送ベルト12と維持回復機構20との間の記録領域外であって、記録ヘッド4に対向可能な領域には、吐出検知ユニット100が配置されている。一方、キャリッジ3には、吐出検知ユニット100の電極板を清掃する清掃ユニット200が設けられている。
また、キャリッジ3の主走査方向に沿って両側板間に、所定のパターンを形成したエンコーダスケール23を張装し、キャリッジ3にはエンコーダスケール23のパターンを読取る透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ24を設けている。これらのエンコーダスケール23とエンコーダセンサ24によってキャリッジ3の移動を検知するリニアエンコーダ(主走査エンコーダ)を構成している。
また、搬送ローラ13の軸にはコードホイール25を取り付け、このコードホイール25に形成したパターンを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ26を設けている。これらのコードホイール25とエンコーダセンサ26によって搬送ベルト12の移動量及び移動位置を検出するロータリエンコーダ(副走査エンコーダ)を構成している。
そこで、キャリッジ3を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド4を駆動することにより、停止している用紙10にインク滴を吐出して1行分を記録する。そして、用紙10を所定量搬送後、次の行の記録を行う。
記録終了信号又は用紙10の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙10を図示しない排紙トレイに排紙する。
また、記録ヘッドの維持回復を行う場合は、印字(記録)待機中にキャリッジを維持回復機構20に移動し、維持回復機構20により清掃を実施する。
実施例1における、図1に示すシート状の払拭部材320は不織布からなり、ノズル形成面に当接する側から、第1層610と第2層620との2層構造である。
第1層610は、ポリオレフィン系繊維からなる、厚さ0.1mmの不織布を使用した。第1層の不織布の最大空隙サイズは150μmであった。なお、最大空隙サイズはランダムに抽出した2mm四方の範囲内を電子顕微鏡による観察で求めた(以下の実施例及び比較例でも同様である)。
第2層620は、セルロース系繊維からなる、厚さ1.2mmの不織布を使用した。
第2層620は、液体固定化剤として粉体の高分子吸収体630(三洋化成工業株式会社製の高吸収性樹脂サンフレッシュST-500D*、平均粒径:3,000μm)を20質量%含んでいる。
以上により、図1に示す実施例1のシート状の払拭部材を作製した。
実施例1において、表1に示すように、高分子吸収体としての高吸収性樹脂(三洋化成工業株式会社製、サンフレッシュST-500D*、平均粒径3,000μm)を、エルボージェットを用いて分級することにより、高分子吸収体の平均粒径を50μm、200μm、500μm、800μm、900μm、及び1,000μmに変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2~7のシート状の払拭部材を作製した。
なお、実施例6及び7では、第1層として最大空隙サイズが45μmの不織布を用いた。
実施例1において、第2層が高分子吸収体を含まない以外は、実施例1と同様にして、比較例1のシート状の払拭部材を作製した。
図2に示すシート状の払拭部材320は不織布からなり、ノズル形成面に当接する側から第1層610と第2層620の2層構造である。
第1層610は、ポリオレフィン系繊維からなる、厚さ0.1mmの不織布を使用した。
第2層620は、セルロース系繊維と液体固定化剤として繊維状の高分子吸収体640(東洋紡株式会社製のランシール)を含む厚さ1.2mmの不織布を使用した。
繊維状の高分子吸収体が含まれる第2層における繊維状の高分子吸収体の割合が、液体吸収前の質量比率で、40質量%である。
以上により、実施例8のシート状の払拭部材を作製した。
実施例8において、繊維状の高分子吸収体が含まれる第2層における繊維状の高分子吸収体の割合が、液体吸収前の質量比率で、10質量%である以外は、実施例8と同様にして、実施例9のシート状の払拭部材を作製した。
実施例8において、第2層として繊維状の高分子吸収体を含まないセルロース系繊維からなる厚さ1.2mmの不織布を使用した以外は、実施例8と同様にして、比較例2のシート状の払拭部材を作製した。
上記払拭後のノズル形成面を目視で確認し、払拭性を下記の基準で評価した。
[評価基準]
×:7割程度、ノズル形成面にインクが残っている
△:4割程度、ノズル形成面にインクが残っている
○:ノズル形成面にほとんどインクが付着していない
上記払拭後のウェブをきれいなノズル形成面に再度押し付け、ノズル形成面へのインク再転写性を下記の基準で評価した。
[評価基準]
×:インクを溢れさせたときとほぼ同等にノズル形成面が汚れる。同一面での再払拭は不可能である
△:インクを溢れさせたときほどではないが、ノズル形成面にインクが再転写するが、同一面での再払拭は可能である
○:わずかにノズル形成面にインクが再転写するが、同一面での再払拭は可能である
◎:ノズル形成面にインクが再転写しない
上記払拭後、払拭部材由来の異物(主に高分子吸収体)がノズル形成面などの他の部材に付着しているか否かを目視で確認し、下記の基準で評価した。
[評価基準]
×:異物付着が確認され、吐出に影響する
△:異物付着が確認され、現状吐出への影響は無いが、場合により吐出への影響が出る可能性がある
○:ほとんど異物は確認できず、吐出への影響も無い
◎:全く異物が確認できない
表2の結果から、実施例8~9と比較例2を比べると、実施例8~9は繊維状の高分子吸収体を使用することで、払拭部材由来の異物付着を抑えることができる。一方、粉体の高分子吸収体を用いる場合、高分子吸収体の平均粒径が第1層の最大空隙サイズより小さくなると、払拭部材から高分子吸収体が脱離し、吸収性能が低下することで払拭部材の使用量が増えると共に、脱離した高分子吸収体が払拭部材由来の異物として付着してしまい、吐出不良のリスクが高くなる。
また、粉体の高分子吸収体の平均粒径が大きい場合、粉体の高分子吸収体を払拭部材中に均一に含ませることが難しくなり、払拭部材中の高分子吸収体の間隔が大きくなってしまう。払拭部材がノズル形成面に接触する部分が小さい場合、高分子吸収体が少ない部分で払拭する可能性があり、高分子吸収体の能力を十分に発揮できず、実施例1及び2で示すように、再転写性がやや低下してしまうことがある。
<1> 液体吐出ヘッドと払拭部材とを相対移動させることにより、前記液体吐出ヘッドのノズル形成面に付着した液体を払拭する液体吐出装置用払拭部材であって、
前記払拭部材は、前記ノズル形成面に当接する側から少なくとも2層からなり、
前記ノズル形成面に当接する側から第1層と、該第1層以外の層とを有し、前記第1層以外の層が液体固定化剤を含むことを特徴とする液体吐出装置用払拭部材である。
<2> シート状である前記<1>に記載の液体吐出装置用払拭部材である。
<3> 前記液体固定化剤が高分子吸収体である前記<1>から<2>のいずれかに記載の液体吐出装置用払拭部材である。
<4> 前記高分子吸収体が粉体の高分子吸収体である前記<3>に記載の液体吐出装置用払拭部材である。
<5> 前記粉体の高分子吸収体の平均粒径が、前記第1層の最大空隙サイズと比べて1.1倍以上20倍以下である前記<4>に記載の液体吐出装置用払拭部材である。
<6> 前記高分子吸収体が繊維状の高分子吸収体である前記<3>に記載の液体吐出装置用払拭部材である。
<7> 前記繊維状の高分子吸収体が含まれる第1層以外の層が不織布からなり、前記繊維状の高分子吸収体が含まれる第1層以外の層における繊維状の高分子吸収体の割合が、液体吸収前の質量比率で、5質量%以上95質量%以下である前記<6>に記載の液体吐出装置用払拭部材である。
<8> 液体吐出ヘッドのノズル形成面に付着した余剰液体を払拭する液体吐出ヘッドの払拭装置において、
払拭部材として、前記<1>から<7>のいずれかに記載の液体吐出装置用払拭部材を有することを特徴とする液体吐出ヘッドの払拭装置である。
<9> 前記液体吐出装置用払拭部材に洗浄液を含浸させて湿潤状態で払拭する前記<8>に記載の液体吐出ヘッドの払拭装置である。
<10> 液体吐出ヘッドのノズル形成面に付着した液体を払拭する液体吐出ヘッドの払拭方法において、
払拭部材として、前記<1>から<7>のいずれかに記載の液体吐出装置用払拭部材を用い、前記液体吐出装置用払拭部材を前記ノズル形成面に当接させて払拭することを特徴とする液体吐出ヘッドの払拭方法である。
<11> 前記液体吐出装置用払拭部材に洗浄液を含浸させて湿潤状態で前記ノズル形成面を払拭する前記<10>に記載の液体吐出ヘッドの払拭方法である。
<12> 前記<8>から<9>のいずれかに記載の液体吐出ヘッドの払拭装置を有することを特徴とする液体吐出装置である。
300 液体吐出ヘッドの払拭装置
310 ノズル形成面
320 払拭部材
610 第1層
620 第2層
630 粉体の高分子吸収体
640 繊維状の高分子吸収体
Claims (8)
- 液体吐出ヘッドと払拭部材とを相対移動させることにより、前記液体吐出ヘッドのノズル形成面に付着した液体を払拭する液体吐出装置用払拭部材であって、
前記払拭部材は、前記ノズル形成面に当接する側から少なくとも2層からなり、
前記ノズル形成面に当接する側から第1層と、該第1層以外の層とを有し、前記第1層以外の層が高分子吸収体を含み、
前記高分子吸収体が粉体の高分子吸収体であり、前記粉体の高分子吸収体の平均粒径が、前記第1層の最大空隙サイズと比べて1.1倍以上20倍以下であることを特徴とする液体吐出装置用払拭部材。 - シート状である請求項1に記載の液体吐出装置用払拭部材。
- 前記粉体の高分子吸収体の平均粒径が10μm以上3,000μm以下である請求項1から2のいずれかに記載の液体吐出装置用払拭部材。
- 前記第1層の最大空隙サイズが40μm以上200μm以下である請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出装置用払拭部材。
- 前記粉体の高分子吸収体の平均粒径が、前記第1層の最大空隙サイズと比べて3倍以上6倍以下である請求項1から4のいずれかに記載の液体吐出装置用払拭部材。
- 液体吐出ヘッドのノズル形成面に付着した液体を払拭する液体吐出ヘッドの払拭装置において、
払拭部材として、請求項1から5のいずれかに記載の液体吐出装置用払拭部材を有することを特徴とする液体吐出ヘッドの払拭装置。 - 液体吐出ヘッドのノズル形成面に付着した液体を払拭する液体吐出ヘッドの払拭方法において、
払拭部材として、請求項1から5のいずれかに記載の液体吐出装置用払拭部材を用い、前記液体吐出装置用払拭部材を前記ノズル形成面に当接させて払拭することを特徴とする液体吐出ヘッドの払拭方法。 - 請求項6に記載の液体吐出ヘッドの払拭装置を有することを特徴とする液体吐出装置。
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