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JP7017725B2 - 害虫駆除組成物 - Google Patents

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JP7017725B2 JP2016224858A JP2016224858A JP7017725B2 JP 7017725 B2 JP7017725 B2 JP 7017725B2 JP 2016224858 A JP2016224858 A JP 2016224858A JP 2016224858 A JP2016224858 A JP 2016224858A JP 7017725 B2 JP7017725 B2 JP 7017725B2
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Description

本発明は、各種害虫を駆除する害虫駆除組成物に関し、特に油性害虫駆除剤を乳化分散させて含有させる技術分野に属する。
従来より、各種害虫を駆除する害虫駆除剤が知られており、特許文献1には、水系溶媒に、ピレスロイド系化合物、カーバメート系化合物、ネオニコチノイド系化合物、及び有機リン系化合物等を含有させた透明害虫駆除剤が開示されている。特許文献1の害虫駆除剤には、ゲル化剤として疎水変性ポリエーテルウレタンを含有させており、これによりスプレー特性に優れたチキソトロピー性を持たせている。
また、特許文献2には、石油系溶剤にピレスロイド系殺虫剤を含有させた害虫駆除剤が開示されている。特許文献2の害虫駆除剤には、特定の脂肪酸ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含有させており、これにより、ピレスロイド系殺虫剤の効力増強剤、特にノックダウン効果が現れるまでの時間を向上させている。
特開2013-234153号公報 特開2009-221150号公報
ところで、害虫駆除剤の効果は、害虫を行動停止させるノックダウン効果と、害虫を死に至らせる殺虫効果とに分けて考えることができる。殺虫効果については時間がかかったとしても最終的に害虫を死に至らせることができれば「殺虫効果がある」と言える。また、ノックダウン効果については、害虫駆除剤を害虫に付着させてから害虫が行動停止等するまでの時間(ノックダウン時間)で表すことができ、殺虫効果が高いからといって必ずしもノックダウン効果が高いとは言えない関係にある。
ここで、近年の害虫駆除剤についてみてみると、殺虫効果はもちろんのこと、如何にしてノックダウン効果を高めるかが課題となっている。その理由は、害虫駆除剤の使用者は、害虫駆除剤を害虫に付着させてから害虫が行動停止等するまでの時間、即ちノックダウン時間を重要視する傾向にあるためである。つまり、使用者が害虫駆除剤を致死量に至るまで害虫に付着させて害虫を最終的に死に至らせることができたとしても、害虫駆除剤が付着した直後に害虫が動いて使用者の目の前からいなくなってしまうと、その害虫が死んだのか生きたままなのか不明であり、その結果、使用者は害虫駆除剤の効果が低いと感じてしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、害虫駆除剤のノックダウン効果をより一層高めることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、特定の乳化法によって油性害虫駆除剤を乳化分散させるようにした。
第1の発明は、油性害虫駆除剤としてトランスフルトリンとトラロメトリンとを含有する害虫駆除組成物において、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された多数の粒子が上記油性害虫駆除剤の粒子表面に付着して該油性害虫駆除剤が水性液体中に乳化分散していることを特徴とする。
この構成によれば、油性害虫駆除剤の粒子表面に多数の親水性ナノ粒子が付着して油滴を形成しているので、例えば界面活性剤による乳化方法に比べて乳化状態が安定する。これにより、油性害虫駆除剤が粒子のまま害虫に付着するので、油性害虫駆除剤による効果、特にノックダウン効果が高まる。
また、単粒子化された多数のバイオポリマーが油性害虫駆除剤の粒子表面に付着して該油性害虫駆除剤が水性液体中に乳化分散していてもよい
この構成によれば、油性害虫駆除剤の粒子表面に多数の単粒子化されたバイオポリマーが付着して油滴を形成しているので、例えば界面活性剤による乳化方法に比べて乳化状態が安定する。これにより、油性害虫駆除剤が粒子のまま害虫に付着するので、油性害虫駆除剤による効果、特にノックダウン効果が高まる。
の発明は、第の発明において、上記油性害虫駆除剤は、害虫が接触することによって忌避効果を発揮する接触忌避剤を含有していることを特徴とする。
この構成によれば、例えば害虫駆除組成物が付着した物に害虫が留まろうとして接触忌避剤が害虫の体に接触すると、接触忌避剤による高い忌避効果が得られる。
の発明は、第の発明において、上記接触忌避剤の25℃における蒸気圧が1.0×10-5mmHg未満であることを特徴とする。
この構成によれば、接触忌避剤による忌避効果が長期間に亘って得られる。
の発明は、第またはの発明において、上記接触忌避剤よりも蒸気圧が高い空間忌避剤を含有していることを特徴とする。
この構成によれば、害虫駆除組成物を物に付着させると、空間忌避剤が蒸発し易いので、その物の周囲に蒸散して広範囲で害虫の忌避効果が得られる。
また、上記油性害虫駆除剤及び油性除草剤が混合した粒子表面に上記多数の親水性ナノ粒子が付着して上記油性害虫駆除剤及び上記油性除草剤が水性液体中に乳化分散していることを特徴としてもよい。
また、上記油性害虫駆除剤及び油性除草剤が混合した粒子表面に上記多数のバイオポリマーが付着して上記油性害虫駆除剤及び上記油性除草剤が水性液体中に乳化分散していることを特徴としてもよい。
これらによれば、油性除草剤が粒子のまま雑草に付着するので、高い除草効果が得られる。
の発明によれば、油性害虫駆除剤を粒子のまま害虫に付着させることができ、ノックダウン効果を高めることができる。
の発明によれば、害虫駆除組成物を物に付着させると接触忌避剤による忌避効果を得ることができる。
の発明によれば、接触忌避剤の25℃における蒸気圧が低いので、忌避効果を長期間に亘って得ることができる。
の発明によれば、害虫駆除組成物を物に付着させることで広範囲に亘って害虫の忌避効果を得ることができる
除草効果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
本発明の実施形態に係る害虫駆除組成物は、水性液体と、油性害虫駆除剤と、該油性害虫駆除剤を水性液体中で乳化分散させるための親水性ナノ粒子とを少なくも含有している。水性液体は、例えば水である。油性害虫駆除剤は、接触忌避剤と、空間忌避剤とを含有している。接触忌避剤及び空間忌避剤は、害虫に対する忌避効果と殺虫効果とノックダウン効果とを有している。油性害虫駆除剤は、接触忌避剤と空間忌避剤の一方のみ含有していてもよい。
接触忌避剤は、25℃における蒸気圧が1.0×10-5mmHg未満である難蒸散性の害虫忌避剤であり、好ましくは、25℃における蒸気圧が1.0×10-6mmHg未満の害虫忌避剤である。接触忌避剤としては、例えば、ピレスロイド系、有機リン系の害虫忌避剤が好適に用いられる。接触忌避剤用のピレスロイド系の害虫忌避剤としては、例えば、トラロメトリン、ビフェントリン、ペルメトリン、フェノトリン、シペルメトリン、シフェノトリン、シフルトリン、フタルスリン、レスメトリン、エトフェンプロックス、アクリナトリン、シラフルオフェンなどを挙げることができる。接触忌避剤用の有機リン系の害虫忌避剤としては、例えば、クロルピリホス、プロペタンホス、フェニトロチオン、ピリダフェンチオン、その他にフィプロニル、ジノテフラン、イミダクロプリド、クロルフェナピル、チアメトキサム、クロチアニジン、インドキサカルブ、エチプロールなどを挙げることができる。また、これらをマイクロカプセル化したものなども用いられる。これらのなかでも、トラロメトリン、ビフェントリン、フィプロニル、ジノテフラン、イミダクロプリドを用いることが好ましい。また、これらのうち、1種のみを用いることもできるし、任意の2種以上を混合して用いることもできる。
空間忌避剤は、25℃における蒸気圧が1.0×10-5mmHg以上である易蒸散性の害虫忌避剤であり、好ましくは、25℃における蒸気圧が1.0×10-4mmHg以上の害虫忌避剤である。空間忌避剤としては、例えば、ピレスロイド系の害虫忌避剤が好適に用いられる。空間忌避剤用のピレスロイド系の害虫忌避剤としては、例えば、エムペントリン、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン、テラレスリン等を挙げることできる。また、これらのうち、1種のみを用いることもできるし、任意の2種以上を混合して用いることもできる。
害虫駆除組成物には油性除草剤を含有させてもよい。油性除草剤としては、例えば、ペラルゴン酸、アラクロール、セトキシジム、プレチラクロール等を挙げることができる。これらの中から1種または任意の複数種を混合して使用することもできる。アラクロール、セトキシジム、プレチラクロール等もペラルゴン酸と同様に乳化することができる。
グリホサートの含有量よりもペラルゴン酸の含有量の方が多くなるように、グリホサート及びペラルゴン酸の含有量が設定されている。具体的には、ペラルゴン酸の含有量は、2.0重量%以上とするのが好ましく、より好ましいのは2.5重量%以上である。ペラルゴン酸の含有量の上限値は、例えば5.0重量%とすることができる。ペラルゴン酸の含有量を5.0重量%以上にしても除草の即効性はそれほど高まらないからである。
この実施形態では、ペラルゴン酸を乳化させた除草剤になるので、ペラルゴン酸の塩を溶解させた除草剤に比べてペラルゴン酸による除草効果、即ち、植物としての雑草の茎葉表面から浸透して細胞内のpHを下げて細胞を破壊することによって除草効果が素早く現れる。よって、雑草が枯れて垂れ下がるようになるまでの時間がさらに短縮される。
ペラルゴン酸の含有量を2.0重量%以上未満にすると、雑草が枯れるまでの時間が長くなり、即効性が低下する一方、ペラルゴン酸の含有量を2.0重量%以上にすると、使用者が即効性を十分に実感することができる程度の高い除草効果を得ることができる。ペラルゴン酸の含有量を2.5重量%以上にすると更に高い除草効果を得ることができるので好ましく、より好ましくは、3.0重量%以上である。
グリホサートは植物の茎葉から浸透した後に植物体内の全体に輸送されてアミノ酸合成を阻害することによって植物全体を枯らすことができるものであり、ペラルゴン酸に比べて除草効果が遅く現れるが、植物の根まで枯らすことができる点でペラルゴン酸よりも優れている。
また、グリホサートの含有量は、0.5重量%以上に設定されており、好ましくは1.0重量%以上である。グリホサートの含有量の上限値は、例えば2.0重量%とするのが好ましい。グリホサートの含有量を2.0重量%以上としてもグリホサートによる除草効果はそれほど高まらないからである。
グリホサートの含有量は、0.5重量%未満にすると、雑草の種類によっては根まで確実に枯れるまでの時間が長くなってしまう一方、グリホサートの含有量を0.5重量%以上にすると、多くの雑草に対して高い除草効果を長期間に亘って得ることができる。
害虫駆除組成物は、液体であるため、例えば害虫が潜んでいそうな雑草の上方から散布することによって雑草及び害虫に付着させることができる。害虫駆除組成物は、例えば散布しやすい容器、例えば容量が1000ml~2000ml程度の樹脂製容器に収容して製品化することができる。容器には、ポンプ機構を内蔵したスプレーノズルやシャワーノズル等を取り付けることができる。害虫駆除組成物を害虫に直接噴射して付着させることもできる。また、容器は周知のハンドスプレー容器であってもよい。
また、害虫駆除組成物は噴射剤と共にエアゾール缶に収容してエアゾール製品とすることもできる。噴射剤は、例えばジメチルエーテルやLPG(液化石油ガス)等を挙げることができる。
この実施形態の害虫駆除組成物では、多数の親水性ナノ粒子がファンデルワールス力によって油性害虫駆除剤の粒子表面に付着して該油性害虫駆除剤が水性液体中に乳化分散している。尚、油性除草剤を含有している場合には、油性害虫駆除剤及び油性除草剤が混合した油性液体からなる粒子表面に多数の親水性ナノ粒子をファンデルワールス力によって付着させて水性液体中に乳化分散させることができる。
油性液体からなる粒子表面に多数の親水性ナノ粒子(乳化剤)を付着させることで、油相、乳化剤相、水相の三相構造が形成される。この乳化方法は、例えば特許第3855203号公報や特開2016-79107号公報等に開示されている。
すなわち、親水性ナノ粒子は、自発的に閉鎖小胞体(ベシクル)を形成する両親媒性物質により形成されて油性液体からなる粒子表面に付着する粒子である。親水性ナノ粒子を形成する両親媒性物質としては、上記公報に記載されている一般式で表されるようなポリオキシエチレン硬化ひまし油の誘導体、ジアルキルアンモニウム誘導体、トリアルキルアンモニウム誘導体、テトラアルキルアンモニウム誘導体、ジアルケニルアンモニウム誘導体、トリアルケニルアンモニウム誘導体、テトラアルケニルアンモニウム誘導体のハロゲン塩の誘導体等を挙げることができる。
親水性ナノ粒子を形成する両親媒性物質としては、例えばリン脂質やリン脂質誘導体等を挙げることができる。リン脂質としては、例えば、卵黄レシチンまたは大豆レシチン等を挙げることができる。
また、油性害虫駆除剤を乳化させる場合に、単粒子化された多数のバイオポリマーを油性害虫駆除剤の粒子表面に付着させることによって油性害虫駆除剤を水性液体中に乳化分散させるようにしてもよい。この乳化方法も、例えば特許第3855203号公報や特開2016-79107号公報等に開示されている。尚、油性除草剤を含有している場合には、油性害虫駆除剤及び油性除草剤が混合した油性液体からなる粒子表面に多数のバイオポリマーを付着させて水性液体中に乳化分散させることができる。
親水性ナノ粒子の平均粒子径は8nm~500nmにすることができる。親水性ナノ粒子の平均粒子径を8nmよりも小さくすると、ファンデルワールス力が小さくなり、親水性ナノ粒子が油性害虫駆除剤の粒子表面に付着しにくくなる。また、親水性ナノ粒子の平均粒子径を500nmよりも大きくすると、乳化が安定し難くなる。
単粒子化されたバイオポリマーとしては、例えば、リボース、キシロース、ラムノース、フコース、グルコース、マンノース、グルクロン酸、グルコン酸などの単糖類の中からいくつかの糖を構成要素として微生物が産生するものを挙げることができる。特定の構造の多糖類を産生する微生物種としては、アルカリゲネス属、キサントモナス属、アースロバクター属、バチルス属、ハンゼヌラ属やブルナリア属等が知られており、いずれの多糖類を用いても、また複数の多糖類が混合物になっていてもよい。
また、親水性ナノ粒子や単粒子化されたバイオポリマーを用いて油性成分(油性除草剤、油性害虫駆除剤)を乳化することにより、水性の有効成分(例えばグリホサート(塩))が存在したときの乳化安定性をより向上させることができるので、水性の有効成分と、油性害虫駆除成分および/または油性除草剤と、をより安定して共存させることができる。
次に、本発明に係る害虫駆除組成物による害虫駆除効果について説明する。
Figure 0007017725000001
表1の上段はノックダウン効果を示し、下段は殺虫効果を示している。供試虫はアミメアリである。本発明は、トランスフルトリンとトラロメトリンとペラルゴン酸とが混合した油性液体からなる粒子表面に多数の親水性ナノ粒子をファンデルワールス力によって付着させて該油性液体を水性液体中に乳化分散させた害虫駆除組成物である。比較例は、トランスフルトリンとトラロメトリンとペラルゴン酸とが混合した油性液体を、従来から周知の界面活性剤によって水中に乳化分散させた害虫駆除組成物である。尚、グリホサートは水に溶解させる。
表1中、「1回」、「2回」、「3回」は試験回数を示している。試験には、直径が8cm程度のガラスシリンダーを使用した。このガラスシリンダーの内面にはタルクを塗って供試虫が内面を登ることができないようにしておく。このガラスシリンダー内に供試虫を10匹放す。そして、供試虫から20cm離れたところから各供試剤を周知のハンドスプレー容器から1プッシュ(約1.07g)だけ噴射した。噴射完了から各供試虫がノックダウンするまでの時間を計測してノックダウン時間とした。
噴射完了から4分経過した時点では、比較例の場合、4匹~6匹がノックダウンしたのに対し、本発明の場合、5匹~6匹がノックダウンしている。また、比較例の場合、全数がノックダウンするのに要する時間は平均で6分36秒であったのに対し、本発明の場合、全数がノックダウンするのに要する時間は平均で4分40秒であった。つまり、本発明によれば比較例に比べてアミメアリに対するノックダウン効果が高まっていることが分かる。尚、アミメアリのノックダウンとは、アミメアリが動かなくなった状態である。
殺虫効果については、比較例及び本発明共に噴射完了から24時間経過した後の致死率は100%であった。つまり、本発明では十分な殺虫効果も得ることができる。
Figure 0007017725000002
表2の上段はノックダウン効果を示し、下段は殺虫効果を示している。供試虫はムカデである。供試剤は表1のものと同じである。
表2中、「1回」、「2回」、「3回」は試験回数を示している。試験には、直径が20cm程度のガラスシリンダーを使用した。このガラスシリンダー内に供試虫を1匹放す。そして、供試虫から20cm離れたところから各供試剤をハンドスプレー容器から1プッシュ(約1.07g)だけ噴射した。噴射完了からの経過時間を計測し、ノックダウンするのに要する時間を記録した。3回の平均時間で比べると、比較例の場合は24分25秒あったのに対し、本発明の場合は17分37秒であった。つまり、本発明によれば比較例に比べてムカデに対するノックダウン効果が高まっていることが分かる。尚、ムカデのノックダウンとは、ムカデが仰天して自力で元に戻ることができなくなった状態である。
殺虫効果については、比較例及び本発明共に噴射完了から24時間経過した後の致死率は100%であった。つまり、本発明では十分な殺虫効果も得ることができる。
Figure 0007017725000003
表3の上段はノックダウン効果を示し、下段は殺虫効果を示している。供試虫はダンゴムシである。供試剤は表1のものと同じである。
表3中、「1回」、「2回」、「3回」は試験回数を示している。試験には、直径が8cm程度のガラスシリンダーを使用した。このガラスシリンダー内に供試虫を1匹放す。そして、供試虫から20cm離れたところから各供試剤をハンドスプレー容器から1プッシュ(約1.07g)だけ噴射した。噴射完了からの経過時間を計測し、ノックダウンするのに要する時間を記録した。3回の平均時間で比べると、比較例の場合は6分16秒あったのに対し、本発明の場合は5分31秒であった。つまり、本発明によれば比較例に比べてダンゴムシに対するノックダウン効果が高まっていることが分かる。尚、ダンゴムシのノックダウンとは、刺激を与えてもダンゴムシが前進しなくなった状態である。
殺虫効果については、比較例及び本発明共に噴射完了から24時間経過した後の致死率は100%であった。つまり、本発明では十分な殺虫効果も得ることができる。
Figure 0007017725000004
表4は供試虫がナメクジの場合のノックダウン効果を示している。供試剤は表1のものと同じである。
表3中、「1回」、「2回」、「3回」は試験回数を示している。試験には、直径が8cm程度のガラスシリンダーを使用した。このガラスシリンダー内に供試虫を1匹放す。そして、供試虫から20cm離れたところから各供試剤をエアゾール容器から3秒間噴射した。噴射完了からの経過時間を計測し、ノックダウンするのに要する時間を記録した。3回の平均時間で比べると、比較例の場合は5分17秒あったのに対し、本発明の場合は3分39秒であった。つまり、本発明によれば比較例に比べてナメクジに対するノックダウン効果が高まっていることが分かる。尚、ナメクジのノックダウンとは、刺激を与えてもナメクジが敏捷な反応がなくなった状態である。
次に、本発明に係る害虫駆除組成物が除草剤を含んでいる場合にその除草効果について図1に基づいて説明する。
本発明及び比較例の供試剤は表1で説明したものと同じである。供試植物はカタバミである。試験は室内で行った。試験時の室温は17.8℃であり、湿度は67%であった。ハンドスプレーを使用して供試剤をカタバミの葉に噴霧した。そのときの噴霧量はカタバミの葉1枚につき、1プッシュ(約1.07g)とした。また、葉と噴霧口との距離は10cmとした。図1中、枯草率とは、各葉につき、葉全体に占める茶色に変色した部分(枯れた部分)の割合を百分率で算出した値(5枚の葉の平均値)である。
グラフから明らかなように、比較例では、枯草率が90%に達するのに噴霧後10分程度要するが、本発明では噴霧後2分程度経過するとほぼ90%の枯草率を得ることができる。つまり、本発明では除草の即効性が極めて高くなっている。
以上説明したように、この実施形態によれば、油性害虫駆除剤を粒子のまま害虫に付着させることができ、ノックダウン効果を高めることができる。また、除草剤を含んでいる場合には、除草の即効性を高めることができる。
尚、例えば、アラクロール、セトキシジム、プレチラクロール等であっても同様な作用効果を奏することができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る害虫駆除組成物は、各種害虫を駆除する場合に使用することができる。

Claims (4)

  1. 油性害虫駆除剤としてトランスフルトリンとトラロメトリンとを含有する害虫駆除組成物において、
    自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された多数の粒子が上記油性害虫駆除剤の粒子表面に付着して該油性害虫駆除剤が水性液体中に乳化分散していることを特徴とする害虫駆除組成物。
  2. 請求項に記載の害虫駆除組成物において、
    上記油性害虫駆除剤は、害虫が接触することによって忌避効果を発揮する接触忌避剤を含有していることを特徴とする害虫駆除組成物。
  3. 請求項に記載の害虫駆除組成物において、
    上記接触忌避剤の25℃における蒸気圧が1.0×10-5mmHg未満であることを特徴とする害虫駆除組成物。
  4. 請求項またはに記載の害虫駆除組成物において、
    上記接触忌避剤よりも蒸気圧が高い空間忌避剤を含有していることを特徴とする害虫駆除組成物。
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