JP7017595B2 - 水性インクジェット用インクに用いるバインダー樹脂 - Google Patents
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Description
[2]前記アルキレングリコールアルキルエーテルの沸点が、200℃以上250℃以下であり、その含有量が、インク全量に対して3~30質量%である上記[1]の水性インクジェット用インク。
[3]前記水溶性溶媒が、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群から選ばれる少なくともいずれかを含む上記[1]又は[2]に記載の水性インクジェット用インク。
[4]前記メタクリル樹脂の含有量が、インク全量に対して固形分として1~20質量%の範囲内である上記[1]~[3]のいずれかに記載の水性インクジェット用インク。
[5]前記顔料分散剤が、疎水性ポリマーブロックと、メタクリル酸を含むメタクリレート系モノマーを形成成分としてなる親水性のポリマーブロックとを有してなるブロックコポリマーである上記[1]~[4]のいずれかに記載の水性インクジェット用インク。
[6]さらに、界面活性剤を含有してなる上記[1]~[5]のいずれかに記載の水性インクジェット用インク。
[7]前記界面活性剤が、フッ素系界面活性剤である上記[6]に記載の水性インクジェット用インク。
[8]前記被印刷基材が、ポリ塩化ビニル系基材、ポリプロピレン系基材及びポリエチレン系基材から選ばれる少なくとも1種である上記[1]~[7]のいずれかに記載の水性インクジェット用インク。
一般的に、インクの滲透性が低いフィルムにインクジェット印刷を行う場合、フィルムの印刷面に受像層を設ける等の処理を施したインクジェット専用フィルムを使用している。また、ポリプロピレンフィルムでは、インクジェット印刷以外の、例えば、グラビア印刷を行う場合に使用するものとして、印刷面にコロナ処理等を行い、インクがのり易くしたものがある。また、ポリ塩化ビニル基材の場合は、可塑剤が表面に浮いてきて、インクジェット印刷を水性インクで行う場合は、基材表面でインクが弾かれてしまい、良好な画像が得られない。このため、通常、溶剤系インクを使用している。これに対し、本発明の水性インクジェット用インクでは、上記のような処理を施していない、インクの滲透性が低いフィルムや、ポリ塩化ビニル系基材、ポリプロピレン系基材、ポリエチレン系基材等に対しても良好なインクジェット印刷が可能である。
<顔料>
本発明で使用できる顔料としては、従来公知のインクジェット用インクに用いられている有機顔料、無機顔料がいずれも使用でき、特に限定はない。例えば、有機顔料としては、フタロシアニン系、アゾ系、アゾメチンアゾ系、アゾメチン系、アンスラキノン系、ぺリノン・ペリレン系、インジゴ・チオインジゴ系、ジオキサジン系、キナクリドン系、イソインドリン系、イソインドリノン系、ジケトピロロピロール系、キノフタロン系、インダスレン系顔料等の有彩色顔料や、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料等が挙げられ、いずれも用いることができる。また、無機顔料としては、体質顔料、酸化チタン系顔料、酸化鉄系顔料、スピンネル顔料等が挙げられる。
水性インクジェット用インクの場合、溶媒成分として水のみであるとインクが乾燥してしまい、ヘッドのノズル詰まりを起こす原因となる。このため、他に水溶性の高沸点溶媒を保湿剤として添加することが行われている。本発明の水性インクジェット用インクは、水溶性溶媒を含有してなるが、その用途が、表面処理が施されていないインクの滲透性が低い被印刷基材用であることから、本発明のインクジェット用インクを構成する水溶性溶媒は、インクの保湿剤として機能するだけでなく、基材フィルムに対する濡れ性も良好であり、好ましくは、被印刷基材表面のレベリング剤としても機能し得、さらには、インクに含有させたバインダー樹脂の造膜性を高める造膜助剤としても機能し得るものであることが好ましい。
本発明の水性インクジェット用インクは、必須成分として水を含有する。水は、他の構成成分を溶解、分散させ、インクジェット印刷する際に、インクに流動性を付与するために用いられる。使用される水は、イオン成分等の不純物を含まない観点から、イオン交換水や蒸留水、精製水等を用いることが好ましい。水の含有量としては、インク全量に対して30~90質量%程度であることが好ましい。
本発明の水性インクジェット用インクには、必須成分として、メタクリレート系モノマーを構成成分とする疎水性ポリマーブロックと、メタクリル酸を含むメタクリレート系モノマーを構成成分とする親水性ポリマーブロックと、を有してなるブロックコポリマーであるメタクリル樹脂を、バインダー成分として含有する。さらに、上記ブロックコポリマーは、その疎水性ポリマーブロックが、少なくとも、ベンジルメタクリレート(BzMA)、イソブチルメタクリレート(IBMA)、t-ブチルシクロヘキシルメタクリレート(TBCHMA)、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(DCPOEMA)、ジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA)、からなる群から選択される1種を含むモノマーを形成成分とするものであり、且つ、その親水性ポリマーブロックの酸価が50~250mgKOH/gのものである。
本発明の水性インクジェット用インクを構成する顔料分散剤には、従来公知の顔料分散剤が使用できる。界面活性剤などの低分子量の分散剤でもよいし、アクリル系、スチレン系、メタクリル系、エステル系、アミド系、ポリエーテル系等の、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、グラフトコポリマー、グラジエントコポリマー、星形ポリマー、デンドリマー等の高次構造を有するポリマー型の分散剤が、1種以上使用できる。より好ましくは、疎水性ポリマーブロックと、メタクリル酸を含むメタクリレート系モノマーを形成成分としてなる親水性のポリマーブロックとを有してなるブロックコポリマー、さらには、本発明で規定する構造のブロックコポリマーからなると、分散剤とバインダー樹脂との相溶性を阻害することがないので、より高度な分散性や保存安定性を得ることができる。顔料に対する分散剤の量は特に限定はない。例えば、質量基準で、顔料100部に対して、5~100部使用することができる。
本発明の水性インクジェット用インクは、メタクリル樹脂や顔料分散剤の酸性基を中和して、水に溶解するように、または、インクのpHを調整するためにアルカリを含有する。このアルカリとしては、下記に挙げるようなものが使用できる。例えば、アンモニア;モノ-、ジ-、又はトリ-メチルアミン、モノ-、ジ-、又はトリ-エチルアミン等の脂肪族第1~3級アミン;モノ-、ジ-、又はトリ-エタノールアミン、モノ-、ジ-、又はトリ-プロパノールアミン、メチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルイソプロピルアミン等のアルコールアミン;ピペリジン、モルホリン及びN-メチルモルホリン等の複素環式アミン;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物が使用でき、特に限定されない。アルカリの含有量は、メタクリル樹脂や分散剤の酸性基を一部または全部以上を中和する量の添加が好ましい。本発明の水性インクジェット用インクの好ましいpH領域としては7.0~10.0であり、さらに好ましくは7.5~9.5であり、インクのpHがこのような範囲となる量で使用でき、特に限定されない。インクのpHが7.0よりも低いと、本発明の水性インクジェット用インクに含有するメタクリル樹脂が析出するおそれがあり、さらには、顔料が凝集してしまうおそれがある。一方、インクのpHが10.0よりも高いと強アルカリになるため、扱いづらく危険である。
上記したように、本発明の水性インクジェット用インクは、必須成分として、顔料、顔料分散剤、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等の本発明で規定するアルキレングリコールアルキルエーテルを含む水溶性溶媒、水、アルカリ、前記した特有の構成を有するメタクリル樹脂を含有するが、下記に述べるように、好ましい実施形態として、さらに、界面活性剤を追加の構成成分として含有することができる。さらには、その他の水溶性有機溶媒や、その他の添加剤を目的に応じて配合することもできる。
本発明の水性インクジェット用インクには、例えば、表面張力を所定の値に保つといった目的で、さらに界面活性剤を含有させることができる。その際、好ましいインクの表面張力は、15~45mN/m、特に好ましい表面張力は、20~40mN/mである。本発明で好適に用いられる界面活性剤としては、例えば、シリコーン系、アセチレングリコール系、フッ素系、アルキレンオキサイド系、炭化水素系等のものが挙げられる。これらの中でもフッ素系界面活性剤が特に好適に用いられる。一般に界面活性剤は、発泡の原因になったり、インクを印刷した際のフィルム表面でのはじきの原因になったり、さらには顔料を凝集させたりするので、できるだけ添加量を抑えた方が好ましい。フッ素系界面活性剤は他の種類の界面活性剤に比べ、僅かな添加で表面張力を下げる効果があり、インク中への添加量も少なくて済むという利点がある。具体的には、ヘキサフルオロプロペン系や、テトラフルオロエチレン系等の、パーフルオロアルキル系及びパーフルオロアルケニル系のフッ素系界面活性剤が例示されるが、中でもパーフルオロアルキル系のものが好ましい。
また、本発明の水性インクジェット用インクには、必要に応じて防腐剤や水溶性有機溶媒等を添加できる。この際に使用する防腐剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、ベンズイミダゾール、チアベンダゾール、ソルビタン酸カリウム、ソルビタン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、チアゾスルファミド、ピリジンチオールオキシド及びサイアベンダゾール等が有効である。本発明の水性インクジェット用インクで使用する防腐剤の含有量は、質量基準で、インク全量に対して0.05~2.0質量%の範囲で使用可能であるが、好ましい含有量の範囲は0.1~1.0質量%である。
本発明の水性インクジェット用インクは、顔料と顔料分散剤とを含有してなり、例えば、予め従来公知の方法を用いて顔料を顔料分散剤で分散して顔料分散液を製造し、得られた顔料分散液を用いて容易に調製することができ、製造方法は特に制限されない。例えば、水、場合によっては水溶性溶媒も添加し、顔料、顔料分散剤等の混合物を調製し、ペイントシェイカー、ボールミル、アトライター、サンドミル、横型メディアミル、コロイドミル、ロールミル等を用い、顔料を微分散させて顔料分散液を調製する。さらに、得られた顔料分散液に、水、本発明で規定する特有のアルキレングリコールアルキルエーテル、その他、必要に応じて使用する水溶性有機溶媒、本発明で規定する特有のメタクリル樹脂を添加して、それぞれ所望の濃度に調整し、また、アルカリを加えてpHを調整する。さらに、必要に応じて、界面活性剤、防腐剤等の各種添加剤を添加することにより製造することができる。
以下、本発明のインクジェット印刷方法について説明する。本発明のインクジェット印刷方法は、表面処理を施していないインクの滲透性が低い被印刷基材を用い、該被印刷基材の表面に、前記した構成の本発明の水性インクジェット用インクを用いてインクジェット記録方式で印刷する際に、被印刷基材の表面温度を40~80℃に加熱することを特徴とする。すなわち、本発明の水性インクジェット用インクを用い、表面処理を施してない被印刷基材にインクジェット印刷法で、より高画質なカラー印刷を安定して形成するためには、表面処理を施していない被印刷基材を予め加熱しておき、その表面に本発明のインクジェット用インクを付与して画像を形成するように構成する。そして、その場合に、被印刷基材の温度を40~80℃にすることを要し、さらには、50~70℃となるようにすることが好ましい。40℃よりも低温の場合、水性インクが基材表面で弾かれてしまうおそれがあり、目的とするより高い品質の画像の印刷物を安定して得ることが難しくなるからである。一方、被印刷基材を予め加熱して80℃よりも高温にした場合は、インクジェットプリンターのヘッド周辺部が高温になり、インクの不吐出の原因となる場合がある。カラー印刷する際のデザインや模様等は、通常行われているように、電子データ化し、当該電子データをインクジェット印刷装置に送信することによりカラー印刷を行うことができる。本発明のインクジェット印刷方法で使用する、表面処理を施していないインクの滲透性が低い被印刷基材としては、例えば、表面処理を施してない、ポリ塩化ビニル系基材、或いは、ポリプロピレン系基材、或いは、ポリエチレン系基材等が挙げられる。
本発明の実施例でバインダー樹脂として使用するメタクリル樹脂(ブロックコポリマー)は、国際公開第2008/139980号、国際公開第2009/136510号、国際公開第2010/027093号の文献を参考にして作製した。下記に作製手順の概略を述べる。1リッターのセパラブルフラスコに、撹拌翼、冷却管、温度計、窒素導入管を取り付け、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(以下、BDGと略記)を350.5部、ヨウ素を1.0部、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)(以下、V-70と略記)を3.7部、触媒としてアイオドスクシンイミド(以下、NISと略記)を0.1部、さらに、ベンジルメタクリレート(以下、BzMAと略記)を52.8部、イソブチルメタクリレート(以下、IBMAと略記)を99.4部、仕込んで撹拌し、45℃に加温した。
15.1/(15.1+61.6)=0.197部
次いで、MAAの分子量を86.1、KOHの分子量を56.1として用いると、B鎖の酸価は、下記のように算出される。以下、B鎖中の酸価は、同様の方法にて算出した。
(0.197/86.1)×56.1×1000=128.4mgKOH/g
合成例1で使用したIBMAとBzMAのモノマー混合物を、それぞれ下記のモノマーに替えた以外はすべて同様にして、メタクリル樹脂-2~-4を合成した。合成例2ではt-ブチルシクロヘクシルメタクリレート(TBCHMA)に、合成例3では、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(DCPOEMA)に、合成例4では、ジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA)に替えた以外はすべて合成例1と同様にして、それぞれの樹脂を合成した。合成して得たものをそれぞれメタクリル樹脂-2~-4とした。得られたメタクリル樹脂-1~-4の詳細を表1にまとめて示した。
合成例4において、DCPMAの量の半分をラウリルメタクリレート(以下、LMAと省略)に替えた以外は合成例1と同様にして樹脂の合成を行った。得られた樹脂をメタクリル樹脂-5とした。
合成例1において、IBMAの代わりにTBCHMAに、BzMAの代わりにDCPOEMAに替えた以外は合成例1と同様にして樹脂の合成を行った。得られた樹脂をメタクリル樹脂-6とした。
合成例6のヨウ素の量を1.2倍、1.4倍使用した以外は、合成例6と同様にして樹脂の合成を行った。これをそれぞれ、メタクリル樹脂-7、メタクリル樹脂-8とした。
合成例1のIBMAをBzMAに替えた以外、すなわち、A鎖はBzMAのみで構成されている以外は合成例1と同様にして樹脂の合成を行った。得られた樹脂を、メタクリル樹脂-9とし、その性状を表3にまとめた。
合成例1と同様の装置を使用して、BDGを350.5部仕込んで、撹拌し、45℃へ加温した。次いで、別容器にBzMA114.4部、IBMA99.4部、メタクリル酸15.1部、V-70を7.0部混合し、均一化した。系が45℃に達した時、モノマー混合物の1/3を添加し、さらに2時間滴下した。45℃で2時間撹拌し、次いで、50℃に加温して2時間重合した。重合率はほぼ100%であり、Mn12600、PDI2.15であった。酸価も43.2mgKOH/gを示した。これを比較メタクリル樹脂-1とする。これは、ランダム型のメタクリル樹脂である。
イオン交換水675質量部、ジエチレングリコールモノブチルエーテル50質量部に、顔料分散剤として、スチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ラウリル/メタクリル酸2-ヒドロキシエチル/メタクリル酸(30/20/20/15/15質量比)共重合体(数平均分子量15000)のアンモニア中和物の水溶液(固形分28.0%)の125質量部を溶解し、この中に、C.I.ピグメントレッド 122(大日精化工業製)150質量部を添加し、ディゾルバーで十分撹拌混合して、顔料と顔料分散剤とを含む混合物を得た。
製造例1で使用したC.I.ピグメントレッド 122(大日精化工業製)150質量部を、それぞれ、C.I.ピグメントブルー 15:3(大日精化工業製)、C.I.ピグメントイエロー155(クラリアントジャパン製)、C.I.ピグメントブラック7(デグサ)に替えた以外は製造例1と同様にして、青色のインクジェット用インク(粘度は、25℃で3.22mPa・s)、黄色のインクジェット用インク(粘度は、25℃で3.90mPa・s)、黒色のインクジェット用インク(粘度は、25℃で3.10mPa・s)を得た。これらの各色のインクジェット用インクについて、その他の物性値を表4に示した。
イオン交換水271質量部、ジエチレングリコールモノブチルエーテル50質量部に、顔料分散剤として、スチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ラウリル/メタクリル酸2-ヒドロキシエチル/メタクリル酸(30/20/20/15/15質量比)共重合体(数平均分子量=15000)のアンモニア中和物の水溶液(固形分28.0%)の179質量部を溶解し、この中に、C.I.ピグメントホワイト6(石原産業業製)500質量部を添加し、ディゾルバーで十分撹拌混合して、顔料と顔料分散剤とを含む混合物を得た。
製造例1で使用した、顔料分散剤であるスチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ラウリル/メタクリル酸2-ヒドロキシエチル/メタクリル酸(30/20/20/15/15質量比)共重合体(数平均分子量15000)のアンモニア中和物の水溶液(固形分28.0%)の替わりに、先の合成例8で得たメタクリル樹脂-8を使用した以外は同様にして、インクジェット用インクの作製を行った。これを赤色のインクジェット用インク-2とする。すなわち、この例では、顔料分散剤として、本発明で規定するブロックコポリマーを利用している。
製造例1で使用したメタクリル樹脂-1を、合成例2~9及び比較合成例1でそれぞれに得た、メタクリル樹脂-2~9と、比較メタクリル樹脂-1に、それぞれ替えた以外は製造例1と同様にして赤色のインクジェット用インクの調製を行った。得られた各インクを、赤色インク-3~-10と、比較赤色インク-1とし、その物性を表5にまとめて示した。
製造例1のインク処方時に使用したジエチレングリコールモノブチルエーテルを、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテルに替えた以外は製造例1と同様にして赤色のインクジェット用インクの調製を行い、得られたインクを赤色インク-11とした。また、トリエチレングリコールジメチルエーテルに替えた以外は製造例1と同様にして得た赤色のインクジェット用インクを、赤色インク-12とし、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルに替えた以外は製造例1と同様にして得た赤色のインクジェット用インクを、赤色インク-13とした。得られた赤色インク11~13の物性を。それぞれ表6にまとめて示した。なお、顔料分散剤は、製造例1で使用したものと全て同様のものを用いた。
製造例1のインク処方時に使用したジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点230℃)を、エチレングリコールモノブチルエーテル(沸点171℃)に替えた以外は製造例1と同様にして赤色のインクジェット用インクの調製を行い、得られたインクを比較赤色インク2とした。また、エチレングリコールに替えた以外は製造例1と同様にして得た赤色のインクジェット用インクを、比較赤色インク3とした。比較赤色インク2、3の物性を表6にまとめて示した。
表7に示した実施例の赤色インク-1~-10をそれぞれに用い、プレートヒーター付きインクジェット印刷機〔(株)マスターマインド製のMMP825H(商品名)〕を使用して、下記のようにしてインクジェット記録方式で画像を印刷した。具体的には、表面処理を施してないポリ塩化ビニルフィルム〔コントロールタック180-10(商品名)、3M社製、「塩ビ」と略記〕を、予めプレートヒーターで表面温度が50℃になるように加熱してから印刷した。この結果、実施例18~27の印刷方法では、レベリング性に問題なく、良好な画像が印刷できた。
◎:全く剥がれない
○:僅かに剥がれる
△:剥がれる面積の方が小さい
×:剥がれる面積の方が大きい
比較赤色インク-1を用いた以外は実施例18~27と同様の方法で、表面処理を施してない塩ビを被印刷基材とし、その表面温度が50℃になるように加熱してからインクジェット印刷した。この結果、比較例4の印刷方法では、筋が入ってしまい良好な印画物を得ることができなかった。その理由は、本比較例の印刷方法で使用した比較例1の水性インクジェット用インクの比較赤色インク-1では、バインダーとして添加したメタクリル樹脂にランダム型のポリマーを使用しており、吐出の際、液滴がスプラッシュし、吐出性が悪いためであると考えられる。また、得られた画像について、実施例18~27の場合と同様にしてセロハンテープ剥離試験を行った。その結果、比較例4の印刷方法で得られた画像では、画像がセロテープ(登録商標)で剥離し、密着性が劣るものであった。
赤色インク-2を用いた実施例19で、被印刷基材に使用したポリ塩化ビニルフィルムを加熱せず、表面温度が25℃である以外は実施例19と同様にして印刷した。その結果、ポリ塩化ビニルフィルム表面でインクが弾いてしまい、充分にレベリングせず、セロハンテープ剥離試験の結果も密着性が劣るものであり、良好な画像が印刷できなかった。表7に示したように、実施例19と比較例5の評価結果から、予め被印刷基材を加温しておくことが有効であることが確認できた。
実施例18で使用した赤インク-1を、赤色インク-11~-13にそれぞれ変えた以外は実施例18と同様にインクジェット印刷した。その結果、実施例28~30のいずれの場合も、吐出性、レベリング性、得られた画像の密着性とも良好であった。
実施例18で使用した赤インク-1を、赤色比較インク-2、-3にそれぞれ変えた以外は実施例18と同様に印刷した。その結果、表7に示したように、比較例6の印刷方法の場合は、インク中の水溶性溶媒であるエチレングリコールモノブチルエーテルの乾燥性が速いためインクの乾燥も速くなり、ノズル詰まりを起こし、吐出性は不良であった。レベリング性、得られた画像の密着性にも劣っていた。また、比較例7は、吐出性は良好であるものの、水溶性溶媒であるエチレングリコールの溶解力が弱いために、インクが塩ビ表面ではじいてしまい、レベリング性が不良であった。
実施例1~5の5色のインクを使用しフルカラー印刷をし、実施例18と同様の方法で印刷を行い、評価したところ、インクの吐出性、レベリング性、得られた画像の密着性とも良好であった。
実施例の赤色のインクジェット用インク-1~-10をそれぞれに用い、プレートヒーター付きインクジェット印刷機〔(株)マスターマインド製のMMP825H(商品名)〕を使用して、下記のようにしてインクジェット記録方式で画像を印刷した。具体的には、表面処理を施してないポリプロピレンフィルム〔ユポ80(UV)KV11(商品名)、リンテック社製、「PP」と略記)を、予めプレートヒーターで表面温度が50℃になるように加熱してから印刷した。この結果、実施例32~41の印刷方法では、吐出性、レベリング性とも良好な印刷ができた。
比較赤色インク-1を用いた以外は、実施例32~41の印刷方法と同様の方法で、表面処理を施してないPPを被印刷基材とし、その表面温度が50℃になるように加熱してからインクジェット印刷した。この結果、比較例8の印刷方法では、筋が入ってしまい良好な印画物を得ることができなかった。その理由は、比較赤色インク-1の水性インクジェット用インクでは、バインダーとして添加したメタクリル樹脂にランダム型のポリマーを使用しており、吐出の際、液滴がスプラッシュし、吐出性が悪いためであると考えられる。また、得られた画像について、前記したと同様にしてセロハンテープ剥離試験を行った。その結果、比較例8の印刷方法で得られた画像では若干の剥がれが見られ、実施例の場合に比べて密着性に若干劣るものであった。
赤色インク-3を用いた実施例34で、被印刷基材に使用したポリプロピレンフィルムを加熱せず、表面温度が25℃である以外は実施例34と同様にしてインクジェット印刷した。その結果、ポリプロピレンフィルム表面でインクが弾いてしまい、充分にレベリングせず、良好な画像が印刷できなかった。また、得られた画像のセロハンテープ剥離試験の結果も密着性が劣るものであった。実施例34と比較例9の印刷方法の評価結果の比較から、予め被印刷基材を加温しておくことが有効であることが確認できた。
実施例1~5の5色のインクを使用しフルカラー印刷をし、実施例32と同様の方法で印刷を行い、評価したところ、インクの吐出性、レベリング性、得られた画像の密着性とも良好であった。
赤色水性インクジェット用インク-1~-10を用い、前記したと同様のプレートヒーター付きインクジェット印刷機で、下記のようにしてインクジェット記録方式で画像を印刷した。具体的には、表面処理を施してないポリエチレンフィルム〔LDPEフィルム、30μ、タキガワ社製、「PE」と略記)を、予めプレートヒーターで表面温度が50℃になるように加熱してから印刷した。この結果、実施例43~52の印刷方法では、良好な画像が印刷できた。
赤色比較インク-1を用い、実施例43~52の印刷方法と同様の方法で、表面処理を施してないPEを被印刷基材とし、その表面温度が50℃になるように加熱してからインクジェット印刷した。その結果、比較例1の水性インクジェット用インクを用いた方法では、筋が入ってしまい良好な印画物を得ることができなかった。その理由は、メタクリル樹脂にランダム型のポリマーを使用しており、スプラッシュがあり、吐出性が悪いためであると考えられる。また、得られた画像について、前記したと同様にしてセロハンテープ剥離試験したところ、画像に若干の剥がれが見られ、実施例の場合に比べて密着性に若干劣るものであった。
赤色インク-3を用いた実施例45で、被印刷基材のポリエチレンフィルムを加熱せず、表面温度が25℃である以外は実施例45と同様にしてインクジェット印刷した。この結果、ポリエチレンフィルム表面でインクが弾いてしまい、充分にレベリングせず、良好な画像が印刷できなかった。また、得られた画像のセロハンテープ剥離試験の結果も密着性が劣るものであった。実施例45と比較例11の印刷方法の評価結果の比較から、予め被印刷基材を加温しておくことが有効であることが確認できた。
実施例1~5の5色のインクを使用しフルカラー印刷をし、実施例43と同様の方法で印刷を行い、評価したところ、インクの吐出性、レベリング性、画像の密着性とも良好であった。
Claims (8)
- 表面処理が施されていないインクの滲透性が低い被印刷基材にカラー印刷画像を形成するための水性インクジェット用インクに用いるバインダー樹脂であって、
メタクリル樹脂を含有してなり、
該メタクリル樹脂が、疎水性ポリマーブロックと、メタクリル酸を含むメタクリレート系モノマーを形成成分としてなる親水性のポリマーブロックと、を有してなるブロックコポリマー(但し、該ブロックコポリマーと、少なくとも疎水性の付加重合性モノマーを含むモノマーを重合させてなる、そのガラス転移温度が70℃以下のポリマーとが混在してなり、その質量比が5~80:95~20であるエマルジョン水溶液である場合を除く)であり、
前記疎水性ポリマーブロックが、ベンジルメタクリレート(BzMA)、イソブチルメタクリレート(IBMA)、t-ブチルシクロヘキシルメタクリレート(TBCHMA)、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(DCPOEMA)及びジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA)からなる群から選択されるモノマーAを少なくとも1種含むモノマーを形成成分としてなり、且つ、
前記親水性ポリマーブロックの酸価が50~250mgKOH/gである(但し、ブロックコポリマーの数平均分子量をMnab、疎水性ポリマーブロックの数平均分子量をMna、親水性ポリマーブロックの数平均分子量をMnb(Mnb=Mnab-Mna)とした場合に、(1)~(4)の要件を全て満たす場合を除く)ことを特徴とするバインダー樹脂。
(1)2000≦Mna≦10000
(2)1500≦Mnb≦10000
(3)5000≦Mnab≦20000
(4)Mna≧Mnb、または、Mna<Mnb≦2Mna - 前記疎水性ポリマーブロックの形成成分中における前記モノマーAの量が、50質量%以上である請求項1に記載のバインダー樹脂。
- 前記疎水性ポリマーブロックの数平均分子量が、5000~70000である請求項1又は2に記載のバインダー樹脂。
- 前記親水性ポリマーブロックの数平均分子量が、1000~20000である請求項1~3のいずれか1項に記載のバインダー樹脂。
- 前記メタクリル樹脂の含有量が、前記水性インクジェット用インク全量に対して固形分として1~20質量%の範囲内である請求項1~4のいずれか1項に記載のバインダー樹脂。
- 前記被印刷基材が、ポリ塩化ビニル系基材、ポリプロピレン系基材又はポリエチレン系基材のいずれかである請求項1~5のいずれか1項に記載のバインダー樹脂。
- 前記水性インクジェット用インクが、表面温度を40~80℃に加熱された状態の前記被印刷基材にカラー印刷画像を形成するためのものである請求項1~6のいずれか1項に記載のバインダー樹脂。
- 前記水性インクジェット用インクが、アルキル基の炭素数が1~12個であるアルキレングリコールアルキルエーテルを含む水溶性溶媒を含む請求項1~7のいずれか1項に記載のバインダー樹脂。
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