JP7005960B2 - Band-shaped members and pneumatic tires - Google Patents
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Description
本発明は、帯状部材、及びベルトカバー層を備える空気入りタイヤに関する。 The present invention relates to a pneumatic tire provided with a band-shaped member and a belt cover layer.
乗用車用の空気入りタイヤには、ベルト層の外側に、補強部材としてベルトカバー層が設けられている場合がある。ベルトカバー層は、例えば、引き揃えられた複数のコードをコートゴムで被覆した帯状部材が、ベルト層の外側に螺旋状に巻きつけられ、作製されている。帯状部材のコードには、多くの石油資源由来の繊維が用いられている。
近年、環境負荷低減の観点から、石油資源の使用量の低減が求められている。例えば、特許文献1には、非石油資源由来であるナイロン11を材料とする繊維をコードとして用いた帯状部材が記載されている。
Pneumatic tires for passenger cars may be provided with a belt cover layer as a reinforcing member on the outside of the belt layer. The belt cover layer is manufactured, for example, by spirally winding a band-shaped member having a plurality of aligned cords coated with a coated rubber around the outside of the belt layer. Many petroleum resource-derived fibers are used for the cord of the strip-shaped member.
In recent years, from the viewpoint of reducing the environmental load, it has been required to reduce the amount of petroleum resources used. For example,
しかし、ナイロン11繊維からなるコードを備えた帯状部材を、空気入りタイヤのベルトカバー層に用いると、タイヤのユニフォミティが悪化することがわかった。
However, it has been found that when a strip-shaped member having a cord made of
本発明は、環境負荷の低減を図りつつ、タイヤのユニフォミティの悪化を抑制できる帯状部材、及びそのような帯状部材を備える空気入りタイヤを提供することを目的とする。 An object of the present invention is to provide a strip-shaped member capable of suppressing deterioration of tire uniformity while reducing the environmental load, and a pneumatic tire provided with such a strip-shaped member.
本発明の一態様は、帯状部材であって、
1本のコード又は引き揃えられた複数本のコードと、
前記コードを被覆するコートゴムと、を有し、
前記コードは、少なくとも1本のナイロン11繊維と、前記ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい少なくとも1本の繊維と、を有し、
前記ナイロン11繊維及び前記ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい繊維は、それぞれ下撚りされ、上撚りに撚り合わされており、
下記式(1)から算出される前記コードの撚り係数Kは1100~1500である、ことを特徴とする。
K=T×D
1/2
・・・(1)
(式中、Tは前記コードの撚り数(回/10cm)であり、Dは前記コードの総繊度(dtex)である。)
One aspect of the present invention is a strip-shaped member.
One code or multiple aligned codes,
With a coated rubber covering the cord,
The cord comprises at least one
The
The cord has a twist coefficient K calculated from the following formula (1) of 1100 to 1500 .
K = T × D 1/2 ... (1)
(In the formula, T is the number of twists (times / 10 cm) of the cord, and D is the total fineness (dtex) of the cord.)
石油資源以外の資源に由来する材質からなる繊維の前記コード中の質量の割合は80%以下であることが好ましい。 The mass ratio of the fiber made of a material derived from a resource other than petroleum resources in the cord is preferably 80% or less.
本発明の別の一態様は、空気入りタイヤであって、
ベルト層と、
前記ベルト層の外周側に配置され、前記帯状部材がタイヤ周方向に巻き回されたベルトカバー層と、を備えることを特徴とする。
Another aspect of the present invention is a pneumatic tire.
With the belt layer,
It is characterized by including a belt cover layer which is arranged on the outer peripheral side of the belt layer and in which the band-shaped member is wound in the tire circumferential direction.
本発明によれば、環境負荷の低減を図りつつ、成形によるタイヤのユニフォミティの悪化を抑制できる帯状部材及び空気入りタイヤが得られる。 According to the present invention, it is possible to obtain a strip-shaped member and a pneumatic tire that can suppress deterioration of tire uniformity due to molding while reducing the environmental load.
(タイヤの全体説明)
以下、本実施形態の空気入りタイヤについて説明する。図1は、本実施形態の空気入りタイヤ(以降、タイヤという)10の断面の一例を示すタイヤ断面図である。
タイヤ10は、例えば、乗用車用タイヤである。乗用車用タイヤは、JATMA YEAR BOOK 2012(日本自動車タイヤ協会規格)のA章に定められるタイヤをいう。この他、B章に定められる小型トラック用タイヤおよびC章に定められるトラック及びバス用タイヤに適用することもできる。
(Overall explanation of tires)
Hereinafter, the pneumatic tire of the present embodiment will be described. FIG. 1 is a tire cross-sectional view showing an example of a cross section of a pneumatic tire (hereinafter referred to as a tire) 10 of the present embodiment.
The
以降で説明するタイヤ周方向とは、タイヤ回転中心線の周りにタイヤ10を回転させたとき、トレッド面の回転する方向(両回転方向)をいい、タイヤ径方向とは、タイヤ回転中心線に対して直交して延びる放射方向をいう。タイヤ幅方向とは、タイヤ回転中心線に平行な方向をいう。
The tire circumferential direction described below refers to the direction in which the tread surface rotates (both rotation directions) when the
(タイヤ構造)
タイヤ10は、構造体として、カーカスプライ層4と、ベルト層7,8と、ベルトカバー層9と、ビードコア5とを有する。タイヤ10は、これらの構造体の周りに、トレッド部1と、サイドウォール部2とを主に有する。
(Tire structure)
The
カーカスプライ層4は、ゴムで被覆した複数本の有機繊維コードを含む層であり、一対の円環状のビードコア5の間に巻きまわされてトロイダル形状を成している。
カーカスプライ層4のタイヤ径方向外側に2つのベルト層7,8が設けられている。ベルト層7,8は、タイヤ周方向に対して、所定の角度、例えば20~30度傾斜して配されたスチールコードをゴムで被覆した部材である。2つのベルト層7,8のスチールコードの傾斜方向は、タイヤ周方向からタイヤ幅方向に向かって互いに異なる方向に傾いており、交錯している。ベルト層の数は、2つに制限されず、3つ又は4つ以上であってもよい。
ベルトカバー層9は、ベルト層7,8のタイヤ径方向外側(外周側)からベルト層7,8を覆う層であり、後で説明する帯状部材がタイヤ周方向に巻き回され、加硫されてなる。図1に示すベルトカバー層9は、ベルト層7,8のタイヤ幅方向の全域を覆う1つの層であるが、タイヤ1は、ベルトカバー層9のほか、ベルトカバー層9のタイヤ幅方向の両端部を外周側から覆うよう、タイヤ幅方向に互いに離間して積層された2つのベルトカバー層をさらに有していてもよい。
The carcass ply layer 4 is a layer containing a plurality of organic fiber cords coated with rubber, and is wound between a pair of
Two
The
ベルトカバー層9のタイヤ径方向外側には、トレッドゴムからなるトレッド部1が設けられ、トレッド部1のタイヤ幅方向両側には、サイドゴムからなるサイドウォール部2が設けられている。サイドゴムのタイヤ径方向内側の端には、リムクッションゴムが設けられ、タイヤ10が装着されるリムに当接する。ビードコア5のタイヤ径方向外側には、ビードコア16に巻き回されて折り返されたカーカスプライ層4の部分に挟まれるようにビードフィラーゴム6が設けられている。タイヤ10とリムとで囲まれる、空気が充填されるタイヤ空洞領域に面するタイヤ10の内表面には、インナーライナゴムが設けられている。
A
タイヤ10は、このようなタイヤ構造を有するが、本実施形態のタイヤ構造は、図1に示すタイヤ構造に限定されない。
Although the
(帯状部材)
図2は、本実施形態の帯状部材11の一例を示す断面図である。
帯状部材11は、タイヤ10の補強部材(例えば、ベルトカバー層9)に用いられる部材であり、複数本のコード13と、コートゴム15と、を有している。
(Strip-shaped member)
FIG. 2 is a cross-sectional view showing an example of the strip-
The band-
複数本のコード13は、互いに平行に引き揃えられている。帯状部材11に含まれるコード13の本数は、図2に示す例では複数本であるが、1本であってもよく、例えば1~15本である。コード13の打ち込み本数は、帯状部材の幅方向に、例えば6~10本/cmである。
The plurality of
コード13は、少なくとも1本のナイロン11繊維と、ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい少なくとも1本の繊維(以下、他の繊維ともいう)と、を有する。
The
ナイロン11繊維は、ひまし油の主成分であるリシノール酸から公知の方法で合成することができ、また、ユニチカ社製キャストロン(登録商標)などの市販品として入手することができる。コード13に含まれるナイロン11繊維の本数は、例えば1本、2本、3本、又は4本である。コード13は、石油資源以外の資源(非石油資源)に由来するナイロン11繊維を有しているため、帯状部材11の原料に使用される石油資源量が低減されており、環境負荷の低減が図られている。
Nylon 11 fiber can be synthesized from ricinoleic acid, which is the main component of castor oil, by a known method, and can be obtained as a commercially available product such as Castron (registered trademark) manufactured by Unitika Ltd. The number of
他の繊維の収縮応力は、上述したように、ナイロン11繊維よりも小さい。本明細書において、収縮応力は、JIS L1017:2002に規定される乾熱時収縮応力(cN/dtex)をいう。乾熱時収縮応力は、好ましくは168±5℃で測定される。本発明者の検討によれば、ナイロン11繊維からなるコードを備える帯状部材をベルトカバー層に用いた空気入りタイヤでは、加硫成形時のナイロン11繊維の熱収縮量が大きいために、熱収縮した繊維がゴムに食い込んでタイヤの寸法精度が悪化し、その結果、タイヤのユニフォミティが悪化することが明らかとなった。本実施形態では、帯状部材11のコード13は、ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい他の繊維を有しているため、ナイロン11繊維のみで構成されたコードを備える帯状部材を用いた場合と比べ、加硫成形時のコード13の熱収縮量が低減され、タイヤのユニフォミティの悪化を抑制することができる。すなわち、本実施形態によれば、ナイロン11繊維を有していることで環境負荷の低減を図りつつ、ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい他の繊維を有していることでタイヤのユニフォミティの悪化を抑制することができる。
ナイロン11繊維と他の繊維との収縮応力の差は、コード13の熱収縮量を緩和する効果が高くなる点で、100cN/dtex以上あることが好ましい。
The shrinkage stress of the other fibers is smaller than that of
The difference in shrinkage stress between the
他の繊維としては、例えば、アラミド繊維、ナイロン66繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、レーヨン繊維、カーボン繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維等が挙げられる。中でも、好ましい他の繊維は、アラミド繊維、カーボン繊維である。アラミド繊維は、パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維のいずれであってもよいが、コード13の熱収縮量の大きさを緩和する効果が高い点で、パラ系アラミド繊維が好ましい。
Examples of other fibers include aramid fiber, nylon 66 fiber, polyethylene terephthalate (PET) fiber, rayon fiber, carbon fiber, polyethylene naphthalate (PEN) fiber and the like. Among them, other preferable fibers are aramid fiber and carbon fiber. The aramid fiber may be either a para-based aramid fiber or a meta-based aramid fiber, but the para-based aramid fiber is preferable because it has a high effect of relaxing the magnitude of the heat shrinkage amount of the
ナイロン11繊維及び他の繊維は、それぞれ下撚りされ、上撚りに撚り合わされており、下記式(1)から算出されるコード13の撚り係数Kが1100~2200であることが好ましい。
K=T×D1/2 ・・・(1)
(式中、Tはコード13の上撚り数(回/10cm)であり、Dはコード13の総繊度(dtex)である。)
撚り係数が1100未満であると、コード13の撚り数が少なく、バネ性が小さくなるために、タイヤの転動に伴ってコード13が発熱しやすく、転がり抵抗が大きくなる場合がある。また、撚り係数が2200を超えると、コード13の撚り数が多く、バネ性が大きくなるために、加硫成形時にコード13が伸びすぎて寸法精度が悪化し、ユニフォミティが悪化する場合がある。また、撚り係数が2200を超えると、コード13の硬さ(弾性率あるいはコード1本当たりの剛性)が低下し、転がり抵抗が大きくなる場合がある。撚り係数は、転がり抵抗を低減し、タイヤのユニフォミティの悪化を抑制する観点から、1100~1500であることが好ましい。
コード13の撚り数は、例えば20~70回/cmであり、コード13の総繊度は、例えば1000~5000dtexである。
The
K = T × D 1/2 ... (1)
(In the formula, T is the number of top twists of the cord 13 (times / 10 cm), and D is the total fineness (dtex) of the
When the twist coefficient is less than 1100, the number of twists of the
The number of twists of the
他の繊維は、収縮応力がナイロン11繊維より小さいことに加え、強度がナイロン11繊維より大きいことが好ましい。強度は、JIS L1017:2002に規定される乾燥時(あるいは恒温時又は調湿時)引張強さ(cN/dtex)をいう。強度がナイロン11繊維より大きいことで、タイヤのユニフォミティの悪化を抑制する十分な効果が得られる。強度は、ナイロン66のみで構成されたコードを備える場合と同等以上、もしくはそれに準じるユニフォミティの悪化抑制効果が得られる点で、10cN/dtex以上であることが好ましい。ナイロン11繊維と他の繊維との強度の差は、コード13の熱収縮量を緩和する効果が高くなる点で、1.5cN/dtex以上あることが好ましい。
It is preferable that the other fibers have a shrinkage stress smaller than that of the
コード13中の、非石油資源の材質からなる繊維の質量の割合(以下、非石油資源比率ともいう)は、80%以下であることが好ましい。非石油資源の材質からなる繊維は、例えば、ナイロン11繊維、レーヨン繊維等である。非石油資源比率が80%を超えると、加硫成形時のコード13の熱収縮量が大きく、タイヤのユニフォミティの悪化を十分に抑制できない場合がある。また、非石油資源比率が80%を超えると、コード13の強度が低下し、また、低転がり抵抗性、高速操縦安定性等の目標とするタイヤ性能が得られない場合がある。一方、非石油資源比率は55%以上であることが好ましい。非石油資源比率が55%未満であると、例えば、コード13が硬すぎて、加流成形時にゴムに追従できない結果、タイヤのユニフォミティが悪化する場合がある。また、非石油資源比率が55%未満であると、低転がり抵抗性、高速操縦安定性が悪化する場合がある。非石油資源比率は、タイヤのユニフォミティの悪化を抑制する効果を高める観点から、70~80%であることが好ましい。
The ratio of the mass of fibers made of non-petroleum resource material (hereinafter, also referred to as non-petroleum resource ratio) in
コード13に含まれる他の繊維の本数は、例えば1本又は2本である。
また、コード13に含まれる全ての繊維の本数は、例えば2~4本である。
The number of other fibers included in the
The number of all fibers included in the
コートゴム15は、コード13を被覆するゴムであり、ゴム組成物からなる。ゴム組成物は、ゴム成分と、充填剤とを含む。
The coated
ゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)等、あるいは、これらのゴムのうち2種以上をブレンドしたジエン系ゴムを挙げることができる。 Examples of the rubber component include natural rubber (NR), isoprene rubber (IR), butadiene rubber (BR), styrene-butadiene rubber (SBR), acrylonitrile-butadiene rubber (NBR), and two of these rubbers. Diene rubber blended with more than seeds can be mentioned.
充填剤としては、例えば、カーボンブラック、シリカなどが挙げられる。充填剤の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、例えば15~80質量部、好ましくは30~80質量部であることが好ましい。 Examples of the filler include carbon black and silica. The blending amount of the filler is preferably, for example, 15 to 80 parts by mass, preferably 30 to 80 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the diene rubber.
ゴム組成物は、ゴム成分及び充填剤以外に、硫黄、酸化亜鉛、老化防止剤、加硫促進剤、加工助剤、可塑剤、加硫剤等の添加剤を、適宜、一般的な配合量で含むことができる。 In the rubber composition, in addition to the rubber component and filler, additives such as sulfur, zinc oxide, an antiaging agent, a vulcanization accelerator, a processing aid, a plasticizer, and a vulcanizing agent are appropriately blended in a general amount. Can be included in.
帯状部材11は、上記各成分を含んだゴム組成物を、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等の一般的な混練機を用いて混合してコートゴムを作製し、作製したコートゴムでコード13を被覆することにより製造できる。
帯状部材11の寸法は、例えば、コード13の直径が0.3~1mmである場合に、厚み0.4~3mmであり、幅5~15mmである。なお、コード13が複数の繊維を撚り合わせてなる場合のコード13の直径は、コード13の断面輪郭形状に外接する最小の円の直径をいう。
ベルトカバー層9は、ベルト層7,8の外周側に、帯状部材11を、螺旋状にタイヤ幅方向に隙間なく巻き回した未加硫のタイヤを加硫してなる。
The band-shaped
The dimensions of the strip-shaped
The
本実施形態によれば、環境負荷の低減を図りつつ、成形によるタイヤのユニフォミティの悪化を抑制することができる。 According to this embodiment, it is possible to suppress deterioration of tire uniformity due to molding while reducing the environmental load.
(実施例、従来例、比較例)
コードが異なる上記説明した帯状部材を種々作製し、作製した帯状部材を用いて未加硫タイヤを作製し、次いで加硫し、製造した試験用タイヤのユニフォミティを調べた。また、試験用タイヤを乗用車に装着して、低転がり抵抗性、高速操縦安定性を調べた。
帯状部材のゴム組成物は、上記説明した配合量に従って、硫黄、加硫促進剤を除く成分を、1.8Lの密閉型ミキサー160℃、5分間混練し放出したマスターバッチに、硫黄、加硫促進剤を加えてオープンロールで混練することにより、調製した。得られたゴム組成物を、表1,2に示すコードに圧着し、帯状部材を得た。得られた帯状部材を未加硫タイヤのベルト層の幅全体に螺旋状に巻きつけ、未加硫タイヤ全体を加硫することにより、ベルトカバー層を備える試験用タイヤ(タイヤサイズ:235/60R18)を作製した。
(Examples, conventional examples, comparative examples)
Various strip-shaped members having different codes as described above were manufactured, unvulcanized tires were manufactured using the manufactured strip-shaped members, and then vulcanized, and the uniformity of the manufactured test tires was investigated. In addition, test tires were attached to passenger cars to investigate low rolling resistance and high-speed steering stability.
The rubber composition of the strip-shaped member is prepared by kneading the components excluding sulfur and the vulcanization accelerator in a 1.8 L closed mixer at 160 ° C. for 5 minutes according to the blending amount described above, and then releasing the sulfur and vulcanization into a masterbatch. It was prepared by adding an accelerator and kneading with an open roll. The obtained rubber composition was pressure-bonded to the cords shown in Tables 1 and 2 to obtain a strip-shaped member. A test tire (tire size: 235 / 60R18) provided with a belt cover layer by spirally winding the obtained strip-shaped member around the entire width of the belt layer of the unvulcanized tire and vulcanizing the entire unvulcanized tire. ) Was produced.
コードの収縮応力として、170℃で上記乾熱時収縮応力(cN/dtex)を測定した。
コードの強度として、上記乾燥時引張強さ(cN/dtex)を測定した。
コードの非石油資源比率を下記式に従って計算し、45%以上である場合を、環境負荷低減を達成できていると評価した。
非石油資源比率=(非石油資源由来の繊維の繊度の合計/コードを構成する繊維の繊度の合計)×100
As the shrinkage stress of the cord, the dry heat shrinkage stress (cN / dtex) was measured at 170 ° C.
As the strength of the cord, the tensile strength at drying (cN / dtex) was measured.
The non-petroleum resource ratio of the code was calculated according to the following formula, and when it was 45% or more, it was evaluated that the environmental load reduction could be achieved.
Non-petroleum resource ratio = (total fineness of fibers derived from non-petroleum resources / total fineness of fibers constituting the code) x 100
(ユニフォミティ)
JIS D4233に規定される試験方法に従って、各試験タイヤをユニフォミティ測定装置に装着し、ラジアルフォースバリエーション(RFV)を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例2を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほどユニフォミティが良好であることを意味する。指数値が103以上である場合を、ユニフォミティの悪化を抑制できると評価し、指数値が108以上である場合を、ユニフォミティの悪化を抑制する効果が高いと評価し、指数値が115以上である場合を、ユニフォミティの悪化を抑制する効果が特に高いと評価した。
(Uniformity)
According to the test method specified in JIS D4233, each test tire was mounted on a uniformity measuring device, and radial force variation (RFV) was measured. The evaluation result is shown by an index with the conventional example 2 as 100 using the reciprocal of the measured value. The larger the index value, the better the uniformity. When the index value is 103 or more, it is evaluated that the deterioration of uniformity can be suppressed, and when the index value is 108 or more, it is evaluated that the effect of suppressing the deterioration of uniformity is high, and the index value is 115 or more. The case was evaluated as having a particularly high effect of suppressing the deterioration of uniformity.
(高速操縦安定性)
標準リムに組付けた試験タイヤを車両に装着し、速度80~250km/時の範囲においてテストドライバー5人によるフィーリング結果を点数化し、従来例2を100として、指数表示した。この指数値が大きいほど高速操縦安定性が良好であることを意味する。指数値が106以上である場合を、高速操縦安定性に優れると評価した。
(High-speed steering stability)
The test tires assembled on the standard rim were mounted on the vehicle, and the feeling results by five test drivers were scored in the range of speed of 80 to 250 km / hour, and the conventional example 2 was set as 100 and displayed as an index. The larger this index value is, the better the high-speed steering stability is. When the index value was 106 or more, it was evaluated as having excellent high-speed maneuvering stability.
(低転がり抵抗性)
各試験タイヤを、リムサイズ18×8Jのアルミホイールに組み付け、空気圧230kPaを充填し、ISO28580に準拠して、ドラム径1707.6mmのドラム試験機を用い、JATMAで規定される最大負荷能力の70%の荷重を負荷し、速度80km/時走行時の転がり抵抗を測定した。従来例2の転がり抵抗の逆数を100として、指数表示した。指数が小さいほど転がり抵抗性が良好であることを示す。指数値が98以下である場合を、低転がり抵抗性に優れると評価した。
(Low rolling resistance)
Each test tire is assembled to an aluminum wheel with a rim size of 18 x 8J, filled with an air pressure of 230 kPa, and a drum tester with a drum diameter of 1707.6 mm is used in accordance with ISO28580, and 70% of the maximum load capacity specified by JATTA. The rolling resistance at a speed of 80 km / h was measured by applying the load of. The reciprocal of the rolling resistance of Conventional Example 2 was set to 100 and displayed as an exponential notation. The smaller the index, the better the rolling resistance. When the index value was 98 or less, it was evaluated as having excellent low rolling resistance.
結果を、表1,2に示す。
なお、表1,2において、コード構造が「+」を用いて表されている場合、「+」の前後の部分は、それぞれ、コード材質の欄において「+」の前後に記載した材質の繊維の繊度及び本数を表す。
収縮応力の欄には、コードの収縮応力を示すとともに、実施例1~10に関しては、合わせて、コードの各繊維の収縮応力を、コード材質の順に括弧内に示す。
引張強さの欄には、コードの各繊維の引張強さをコード材質の順に示す。
The results are shown in Tables 1 and 2.
In Tables 1 and 2, when the cord structure is represented by using "+", the parts before and after the "+" are the fibers of the materials described before and after the "+" in the column of the cord material, respectively. Represents the fineness and number of fibers.
In the column of contraction stress, the contraction stress of the cord is shown, and for Examples 1 to 10, the contraction stress of each fiber of the cord is shown in parentheses in the order of the cord material.
In the column of tensile strength, the tensile strength of each fiber of the cord is shown in the order of the cord material.
表1,2に示すコード材質の繊維は、下記の通りである。
・N11:ユニチカ社製のキャストロン
・N66:旭化成社製のナイロン66繊維
・PET:暁星社製のPET繊維
・レーヨン:ユニオンタイヤコード社製のレーヨン繊維
・アラミド:東レ社製のケブラー
また、作製した帯状部材の寸法は、厚み:0.80mm、幅:10mm、打ち込み本数50本/cmとした。
The fibers of the cord material shown in Tables 1 and 2 are as follows.
・ N11: Castron manufactured by Unitika Ltd. ・ N66: Nylon 66 fiber manufactured by Asahi Kasei Co., Ltd. ・ PET: PET fiber manufactured by Hyosung Co., Ltd. The dimensions of the strip-shaped member were: thickness: 0.80 mm, width: 10 mm, and the number of hammers of 50 / cm.
実施例1~10と従来例2の比較から、ベルトカバー層のコードが、ナイロン11繊維と、ナイロン11繊維より収縮応力の小さい他の繊維とを有している場合、環境負荷低減を達成しつつ、ユニフォミティの悪化を抑制できることがわかる。特に、実施例4~10と実施例1~3の比較から、ナイロン11繊維と他の繊維の収縮応力の差が100cN/dtex以上ある場合、環境負荷低減を達成しつつ、ユニフォミティの悪化を抑制する効果を高められることがわかる。
From the comparison between Examples 1 to 10 and Conventional Example 2, when the cord of the belt cover layer has a
また、実施例4~7の比較から、ベルトカバー層のコードの撚り係数が1100~2200である場合は、ユニフォミティの悪化を抑制する効果が特に高く、また、低転がり抵抗性が優れていることがわかる。特に、実施例6と実施例4の比較から、撚り係数が1100~1500である場合は、ユニフォミティの悪化を抑制する効果が極めて高く、さらに、高速操縦安定性に優れることがわかる。 Further, from the comparison of Examples 4 to 7, when the twist coefficient of the cord of the belt cover layer is 1100 to 2200, the effect of suppressing the deterioration of uniformity is particularly high, and the low rolling resistance is excellent. I understand. In particular, from the comparison between Examples 6 and 4, it can be seen that when the twist coefficient is 1100 to 1500, the effect of suppressing the deterioration of uniformity is extremely high, and the high-speed steering stability is excellent.
また、実施例4、8~10の比較から、非石油資源比率が50~80%である場合は、ユニフォミティの悪化を抑制する効果が特に高く、低転がり抵抗性が優れていることがわかる。 Further, from the comparison of Examples 4 and 8 to 10, it can be seen that when the non-petroleum resource ratio is 50 to 80%, the effect of suppressing the deterioration of uniformity is particularly high and the low rolling resistance is excellent.
以上、本発明の帯状部材及び空気入りタイヤについて説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。 Although the band-shaped member and the pneumatic tire of the present invention have been described above, the present invention is not limited to the above embodiments and examples, and various improvements and changes may be made without departing from the gist of the present invention. Of course.
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカスプライ層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7,8 ベルト層
9 ベルトカバー層
10 空気入りタイヤ
11 帯状部材
13 コード
15 コートゴム
1 Tread
Claims (3)
前記コードを被覆するコートゴムと、を有し、
前記コードは、少なくとも1本のナイロン11繊維と、前記ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい少なくとも1本の繊維と、を有し、
前記ナイロン11繊維及び前記ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい繊維は、それぞれ下撚りされ、上撚りに撚り合わされており、
下記式(1)から算出される前記コードの撚り係数Kは1100~1500である、ことを特徴とする帯状部材。
K=T×D1/2 ・・・(1)
(式中、Tは前記コードの撚り数(回/10cm)であり、Dは前記コードの総繊度(dtex)である。) One code or multiple aligned codes,
With a coated rubber covering the cord,
The cord comprises at least one nylon 11 fiber and at least one fiber having a smaller shrinkage stress than the nylon 11 fiber.
The nylon 11 fiber and the fiber having a smaller shrinkage stress than the nylon 11 fiber are each under-twisted and twisted into an up-twist.
A strip-shaped member having a twist coefficient K of the cord calculated from the following formula (1) of 1100 to 1500 .
K = T × D 1/2 ... (1)
(In the formula, T is the number of twists (times / 10 cm) of the cord, and D is the total fineness (dtex) of the cord.)
ベルト層と、
前記ベルト層の外周側に配置され、請求項1又は2に記載の帯状部材がタイヤ周方向に巻き回されたベルトカバー層と、を備えることを特徴とする空気入りタイヤ。
Pneumatic tires
With the belt layer,
A pneumatic tire that is arranged on the outer peripheral side of the belt layer and includes a belt cover layer in which the band-shaped member according to claim 1 or 2 is wound in the tire circumferential direction.
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