JP7002277B2 - 工作機械用カバー及び工作機械 - Google Patents
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Description
各正面ドア34の背面で上下方向の中間部には、切欠き37を有する上側ドア部36が一体に設けられて、上側ドア部36上には、天井シャッタ38が、前側ガイド39と後側ガイド40とによって左右へスライド可能に設けられている。また、後側ガイド40の後方で上側ドア部36上には、天井シャッタ38を上側ドア部36上でスライドさせるエアシリンダ41が設けられている。
また、正面ドア34,34の閉位置で各エアシリンダ41を駆動させると、天井シャッタ38,38が外側へスライドして、切欠き37及びその下側の上開口部35のみを開放させることができる。
特許文献1には、図6,7と同様に、正面ドアの背面に、カバーの上面に位置して上開口部に対応する開口を有する上側扉部を一体に設けると共に、その上側扉部上に、開口を開閉可能な天井シャッタと、天井シャッタの駆動装置とを設けた開閉構造が開示されている。
正面ドアと天井シャッタとは、それぞれ別体で開閉動作可能に取り付けられていると共に、天井シャッタの開閉動作を前側でガイドする前側ガイドが正面ドアに設けられ、後側でガイドする後側ガイドと天井シャッタを開閉動作させるアクチュエータとが、それぞれ上板部に設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、前側ガイドは、正面ドアの裏側に設けられ、天井シャッタの前端に設けた被ガイド部が載置する棒状体であり、天井シャッタを閉じた状態で正面ドアを開くと、前側ガイドが被ガイド部から外れ、天井シャッタを閉じた状態で正面ドアを閉じると、被ガイド部が再び前側ガイドに載置することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、工作機械であって、少なくとも前側及び上側が請求項1又は2に記載の工作機械用カバーに覆われてなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加えて、前側ガイドを、正面ドアの裏側に設けられ、天井シャッタの前端に設けた被ガイド部が載置する棒状体として、天井シャッタを閉じた状態で正面ドアを開くと、前側ガイドが被ガイド部から外れ、天井シャッタを閉じた状態で正面ドアを閉じると、被ガイド部が再び前側ガイドに載置する構成としたことで、正面ドアと天井シャッタとを別体で開閉動作可能としても正面ドア側での天井シャッタの前側のガイドは維持できる。
図1は、工作機械の一例である二軸旋盤1の平面図で、ベッド2上では、中央の仕切板3によって左右に加工エリア4,4(図3,4)がそれぞれ形成され、各加工エリア4には、主軸台5がそれぞれ設けられている。
また、二軸旋盤1には、工作機械用カバー10が設けられている。この工作機械用カバー(以下、本形態でも単に「カバー」という。)10は、図2にも示すように、二軸旋盤1の前側を覆う鉛直方向の前板部11と、上側を覆う水平方向の上板部12とを有し、前板部11には、加工エリア4の前面を開放する前開口部13が形成され、上板部12には、加工エリア4の上面を開放する上開口部14が形成されている。前開口部13と上開口部14とは、仕切板3によって左右に仕切られている。
正面ドア15は、カバー10の上板部12よりも上方へ突出する高さを備えると共に、仕切板3で仕切られる前開口部13の左半分を閉塞可能な幅を備えた正面視縦長矩形状で、ベッド2の前側に設けられたガイド部6により、前板部11の前面に沿って左右へスライド可能となっている。正面ドア15の上下には、加工エリア4を外部から視認するための窓17,17が設けられている。
また、カバー10の上板部12において、上開口部14の後方には、天井シャッタ16の支持部22,22を貫通して両端が上板部12上に固定される棒状の後側ガイド23が、前側ガイド19と平行に支持されている。
よって、天井シャッタ16は、前側の端縁はカムフォロア21,21を介して前側ガイド19によりガイドされ、後側の端縁は支持部22,22を介して後側ガイド23によりガイドされて、左右方向へスライド可能に支持される。
ここから図示しないローダを上開口部14から進入させてワークの出し入れを行う場合は、図3に示すように、各エアシリンダ24のピストンロッド25を伸長させて天井シャッタ16,16をそれぞれ開位置にスライドさせれば、上開口部14を開放することができる。よって、上開口部14からのワークの出し入れが可能となる。
なお、正面ドア15,15が閉位置で天井シャッタ16,16のみが開位置へスライドしても、各天井シャッタ16のカムフォロア21,21は各正面ドア15の前側ガイド19上に載置した状態が維持できるように、前側ガイド19の長さ及びカムフォロア21,21の位置が設定されている。
この正面ドア15,15の開位置では、各正面ドア15の外側には前側ガイド19の端部が僅かに突出するにとどまるため、カバー10の左右両端をその近傍近くまで短くできる。よって、機械幅Wを正面ドア15,15の外側に近いコンパクトな寸法とすることができる。
また、天井シャッタの前後でのガイド構造も上記形態に限らず、前側ではカムフォロアの数を増やしたり、前側ガイドを、天井シャッタの前端に設けた突起が嵌合する左右方向の長溝又は長孔としたり等、適宜変更可能である。
さらに、上記形態では左右一対の正面ドア及び天井シャッタを備えた例としているが、正面ドアと天井シャッタとを1つずつ備えたカバーであっても本発明は適用可能である。前板部と上板部以外に側板部等を備えたカバーであっても差し支えない。従って、工作機械も二軸旋盤に限るものではない。
Claims (3)
- 工作機械の前側を覆い、前開口部を有する前板部と、前記工作機械の上側を覆い、上開口部を有する上板部とを少なくとも備え、前記前板部側に、前記前開口部を開閉可能な正面ドアが、前記上板部側に、前記上開口部を開閉可能な天井シャッタがそれぞれ取り付けられてなる工作機械用カバーであって、
前記正面ドアと前記天井シャッタとは、それぞれ別体で開閉動作可能に取り付けられていると共に、前記天井シャッタの開閉動作を前側でガイドする前側ガイドが前記正面ドアに設けられ、後側でガイドする後側ガイドと前記天井シャッタを開閉動作させるアクチュエータとが、それぞれ前記上板部に設けられていることを特徴とする工作機械用カバー。 - 前記前側ガイドは、前記正面ドアの裏側に設けられ、前記天井シャッタの前端に設けた被ガイド部が載置する棒状体であり、前記天井シャッタを閉じた状態で前記正面ドアを開くと、前記前側ガイドが前記被ガイド部から外れ、前記天井シャッタを閉じた状態で前記正面ドアを閉じると、前記被ガイド部が再び前記前側ガイドに載置することを特徴とする請求項1に記載の工作機械用カバー。
- 少なくとも前側及び上側が請求項1又は2に記載の工作機械用カバーに覆われてなる工作機械。
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