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JP7099214B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、スパークプラグに関する。
スパークプラグは、自動車のエンジン等の内燃機関における点火手段として用いられる。スパークプラグは、中心電極と端子金具との間に抵抗体を有している。
例えば、特許文献1には、中心電極と端子金具との間に抵抗体を有し、当該抵抗体が、ガラスと、ZrOと、導電材と、金属とを含むスパークプラグが開示されている。
特許第5087136号
近年、省燃費化を実現するため、内燃機関では、圧縮比を向上させる対応がなされている。その影響としてスパークプラグ側では、点火時の放電電圧が上昇する。放電電圧が上昇すると、電流増加による発熱温度の上昇により抵抗体中の導電材が酸化し、抵抗体の抵抗値が増加する現象が生じる。抵抗値の増加が生じると、負荷寿命性能を向上させることが難しくなる。
この点に関し、上記従来技術では、抵抗体中に金属を添加し、金属を優先的に酸化させることによって導電材の酸化を抑制し、スパークプラグの負荷寿命性能の向上を図っている。しかしながら、かかる手法は、導電材の酸化の原因となる酸素供給源を絶たない手法である。そのため、さらに放電電圧が上昇する高負荷環境下では、容量放電電流の増加に伴い発熱温度が上昇し、導電材の酸化が進行する可能性が高く、十分な負荷寿命の延長効果を得ることが困難である。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、さらなる負荷寿命性能の向上を図ることが可能なスパークプラグを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、中心電極(3)と端子金具(6)との間に抵抗体(5)を有するスパークプラグ(1)であって、
上記抵抗体は、ガラス(51)と、ジルコニア系材料(52)と、導電材(53)と、を含み、
上記ジルコニア系材料は、少なくとも安定化ジルコニアを含み、
上記ジルコニア系材料は、上記安定化ジルコニアを30質量%以上含む
スパークプラグ(1)にある。
本発明の他の一態様は、中心電極(3)と端子金具(6)との間に抵抗体(5)を有するスパークプラグ(1)であって、
上記抵抗体は、ガラス(51)と、ジルコニア系材料(52)と、導電材(53)と、を含み、
上記ジルコニア系材料は、安定化ジルコニアより構成されている、
スパークプラグ(1)にある。
従来のスパークプラグは、抵抗体中のジルコニア系材料がZrOより構成されている。このような構成では、火花放電電流による抵抗体の発熱により、ガラス中の酸化物とZrOとが反応して酸素が放出され、放出された酸素と導電材とが結合することで、抵抗体の導電性が失われて抵抗値が上昇してしまう。
これに対し、上記スパークプラグは、上記構成を有しており、抵抗体中のジルコニア系材料が少なくとも安定化ジルコニアを含んでいる。つまり、上記スパークプラグは、使用される前の初期の段階で、抵抗体中にすでに安定化ジルコニアを含んでいる。安定化ジルコニアは最初から安定化剤の酸化物が固溶されているので、ガラス由来の酸化物の固溶反応が生じ難い。そのため、上記スパークプラグでは、上述した酸素の放出が抑制され、従来のスパーククラグに比べ、より根本的な対策となっている。よって、上記スパークプラグによれば、さらなる負荷寿命性能の向上を図ることが可能になる。
なお、特許請求の範囲および課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1におけるスパークプラグの全体構造を示した縦断面図である。 実施形態1におけるスパークプラグの抵抗体の微構造の一部を模式的に示した説明図である。 実験例において、抵抗体中における安定ジルコニアの存在を確認するための方法を説明するための説明図である。 実験例で得られた、ジルコニア系材料における安定化ジルコニアの含有量と負荷寿命時間との関係を示した図である。 実験例で得られた、安定化ジルコニアの安定化剤の種類と負荷寿命時間との関係を示した図である。
(実施形態1)
実施形態1のスパークプラグ1について、図1、図2を用いて説明する。図1に例示されるように、本実施形態のスパークプラグ1は、中心電極3と端子金具6との間に抵抗体5を有している。以下、これを詳説する。
スパークプラグ1において、抵抗体5は、図2に例示されるように、ガラス51と、ジルコニア系材料52と、導電材53と、を含んでいる。なお、図2では、ガラス51が、ガラス粒子511と、ガラス粒子511の一部が溶けて固まった部分512とで構成されている例が示されている。ガラス51は、通常、CaO、MgO、Al等の酸化物を1種または2種以上含んでいるものが使用されることが多い。これら酸化物は、通電による発熱時にジルコニア(ZrO)中に固溶しやすい酸化物である。そこで、スパークプラグ1では、少なくとも安定化ジルコニアを含むジルコニア系材料52を用いることで、上記固溶反応を抑制することにしている。なお、ガラス51としては、例えば、ホウケイ酸ガラスなどを例示することができる。また、導電材53としては、カーボンなどを例示することができる。
ここで、ジルコニア系材料52は、具体的には、安定化ジルコニアおよびジルコニア、または、安定化ジルコニアより構成される。なお、本明細書において、「安定化ジルコニア」の語は、安定化剤によって結晶構造が安定化された狭義の安定化ジルコニアのみならず、安定化部分と不安定な部分とが混在する部分安定化ジルコニアをも含む概念として用いるものとする。
少なくとも安定化ジルコニアを含むジルコニア系材料52を含んだ抵抗体5において、安定化ジルコニアを含んでいるか否かは、スパークプラグ1を使用する前の初期の段階、つまり、新品の状態のスパークプラグ1にて判断される。
具体的には、新品の状態のスパークプラグ1における抵抗体5を、当該スパークプラグ1の軸方向Dに沿って2等分する。2等分された抵抗体5の断面を、当該スパークプラグの軸方向Dと垂直な方向(抵抗体5の径方向)に沿って5等分し、各エリアの中央部分をマイクロX線回折にて分析する。そして、ピーク位置から各エリアにおける安定化ジルコニアの存在を確認する。この際、1か所のエリアでも安定化ジルコニアが検出されれば、抵抗体5が安定化ジルコニアを含んでいると判断する。なお、新品の状態で、複数のエリアから安定化ジルコニアが検出される場合には、抵抗体5中に、より均一に安定化ジルコニアが分散されていることになり、負荷寿命性能の向上を図りやすくなる。抵抗体5は、負荷寿命性能の向上を図りやすいなどの観点から、好ましくは、2か所のエリアに安定化ジルコニアが存在する、より好ましくは、3か所のエリアに安定化ジルコニアが存在する、さらに好ましくは、4か所のエリアに安定化ジルコニアが存在する、もっとも好ましくは、5か所のエリアに安定化ジルコニアが存在するとよい。
ジルコニア系材料52は、安定化ジルコニアを30質量%以上含む構成とすることができる。この構成によれば、JIS B8031「内燃機関-スパークプラグ」の抵抗体負荷寿命試験をもとに、より厳しくした後述する加速試験においても負荷寿命時間を延長させることが可能となる。
ジルコニア系材料52は、負荷寿命時間の延長効果を大きくするなどの観点から、安定化ジルコニアを、好ましくは、35質量%以上、より好ましくは、40質量%以上、さらに好ましくは、45質量%以上、さらにより好ましくは、50質量%以上、さらにより一層好ましくは、55質量%以上、特に好ましくは、60質量%以上含んでいるとよい。ジルコニア系材料52が安定化ジルコニアを60質量%以上含む構成によれば、上記抵抗体負荷寿命試験にて規定される点火回数の1.5倍で火花を飛ばしたときでも、負荷寿命時間を56時間以上に延長させることが可能となる。
また、ジルコニア系材料52が安定化ジルコニアより構成されている(ジルコニア系材料52のうち、100%が安定化ジルコニアで構成されている)場合には、負荷寿命時間を延長させやすい上、製造時に、安定化ジルコニアとジルコニアとを混ぜる手間がなくなり、製造性に優れたスパークプラグ1が得られる。これに対し、ジルコニア系材料52が、安定化ジルコニアとジルコニアとで構成されている場合には、安定化ジルコニアによるコスト増加を抑制しつつ、負荷寿命性能の向上を図ることができる。
ジルコニア系材料52における安定化ジルコニアの含有量(質量%)は、以下のようにして算出される。すなわち、ジルコニア系材料52における安定化ジルコニアの含有量(質量%)は、製造時の配合比より以下の式より算出できる。
・100×(安定化ジルコニアの質量(g))/(ジルコニア系材料52の質量(g)) なお、ジルコニア系材料52が安定化ジルコニアおよびZrOからなる場合には、上記式は、次のようになる。
・100×(安定化ジルコニアの質量(g))/(安定化ジルコニアの質量(g)+ZrOの質量(g))
上記の通り、抵抗体5におけるジルコニア(ZrO)の質量(g)、安定化ジルコニアの質量(g)による上記質量比は、製造時の配合比より調整が可能であるが、製品のスパークプラグ1からは以下に示すX線回折分析により定量化することができる。すなわち、スパークプラグ1を抵抗体5の中心軸を含む半断面状態とし、ガラス粒子(512)、ジルコニア系材料(52)、導電材(53)を含む領域にX線を照射し、X線の検出ピーク位置、高さにより、それぞれのジルコニア種別、存在量(g)を明確にする。X線回折装置としては、リガク社製のSmartLabを用いることができ、測定条件は、X線管球:CuKα、菅電圧:45kV、菅電流:200mA、計数時間:1°/min、ステップ幅:0.02とし、50μmΦコリメータの入射スリットを使用して、上記含有量(質量%)を求める。
安定化ジルコニアは、具体的には、Yの酸化物(Y等)、Ceの酸化物(CeO等)、Mgの酸化物(MgO等)、Caの酸化物(CaO等)、および、Alの酸化物(Al等)からなる群より選択される少なくとも1種が固溶されているとよい。この構成によれば、抵抗体5におけるジルコニア系材料52が安定化ジルコニアを含まず、ジルコニア系材料52の100%がジルコニア(ZrO)である場合に比べ、さらなる負荷寿命性能の向上を確実なものとすることができる。
スパークプラグ1は、中心電極3と端子金具6との間に、上述した抵抗体5を有しておれば、その他の各部位の構成については公知の構成を適宜適用することができる。以下、スパークプラグ1の全体構成の一例を示すが、これに限定されるものではない。
図1に例示されるスパークプラグ1は長尺状である。スパークプラグ1は内燃機関用である。内燃機関は、例えば自動車用のエンジンであり、スパークプラグ1は、後述の取付金具11によって、図示しないエンジン燃焼室に臨むシリンダヘッドの取付孔に取り付けられる。
なお、スパークプラグ1の軸方向Dにおける燃焼室内に突出する側を先端側D1といい、その反対側を基端側D2という。つまり、図1における下側が先端側D1であり、上側が基端側D2である。
スパークプラグ1は、取付金具11と、絶縁碍子2と、中心電極3と、導電性ガラスシール部4、48と、上述した抵抗体5と、端子金具6と、接地電極7とを具備する。導電性ガラスシール部4、48には、中心電極3の基端側D2と抵抗体5の先端側D1との間に設けられた第1導電性ガラスシール部4と、抵抗体5の基端側D2と端子金具6の先端側D1との間2に設けられた第2導電性ガラスシール部48とがある。
筒状の取付金具11は内側に絶縁碍子2を保持している。絶縁碍子2は、軸孔210内の先端側D1に中心電極3を保持し、軸孔210内の基端側に端子金具6の軸部61を保持する。第1導電性ガラスシール部4は、中心電極3の基端側D2を絶縁碍子2の軸孔210内に固定している。第2導電性ガラスシール部48は、端子金具6の先端側D1を絶縁碍子2の軸孔210内に固定している。
接地電極7は、絶縁碍子2の軸孔210の先端側D1において中心電極3と対向する。抵抗体5は、絶縁碍子2の軸孔210内において中心電極3と端子金具6との間に配置される。スパークプラグ1においては、絶縁碍子2と中心電極3とが同軸配置されている。以下、スパークプラグ1を構成する各部を詳説する。
取付金具11は、筒状であり、絶縁碍子2を内側に保持する。取付金具11は、軸方向Dの先端側D1の外周に取付用ネジ部12を有し、基端側D2に、取付用ネジ部12より外径が大きい大径部13を有している。
取付金具11の大径部13の内側には、絶縁碍子2の中間部に設けた大径部22が収容保持され、大径部22の基端縁部24を加締め固定して気密シールしている。取付金具11は、例えば、炭素鋼等の鉄系合金材料からなる。
絶縁碍子2は筒状の取付金具11の内側に保持される。絶縁碍子2は軸方向Dを貫通する軸孔210を有する。絶縁碍子2の軸孔210内には中心電極3が保持される。絶縁碍子2の先端部23は、取付金具11の先端開口111よりも先端側D1に突出している。絶縁碍子2は、アルミナ等の絶縁性セラミックスからなる。
中心電極3は、スパークプラグ1の軸方向Dに伸びる長尺状である。中心電極3は、絶縁碍子2の軸孔210内の先端側D1に保持される。中心電極3は、大径の基端部32を有し、基端部32が絶縁碍子2の軸孔210の内周に設けたテーパ状の段差面211上に支持される。一方、中心電極3は、テーパ状の先端部311を有し、先端部311は、絶縁碍子2の先端部23よりも、さらに先端側D1に突出している。
接地電極7は、断面形状全体がL字形(具体的には、図1では逆L字状)に屈曲する板状体であり、基端側D2が取付金具11の先端面に接合固定されている。接地電極7は、中心電極3の側方で軸方向Dに延び、先端部71が径方向の内側に屈曲して中心電極3の先端部311に対向している。これにより、中心電極3の先端部311と接地電極7の先端部71との間に、火花放電ギャップGが形成される。
中心電極3、接地電極7は、例えば、Ni(ニッケル)を主成分として含むNi基合金等の金属材料を母材として構成される。電極内部に、熱伝導性に優れた金属、例えば、Cu(銅)またはCu合金等の金属材料等からなる芯材を有して構成されていてもよい。中心電極3の先端部311と、接地電極7の先端部71との対向面には、例えば、円柱状に成形された貴金属チップが、溶接等により接合される。貴金属材料としては、例えば、Pt(白金)、Ir(イリジウム)、Rh(ロジウム)等が挙げられ、これら貴金属から選ばれる少なくとも1種類を主成分として含む貴金属または貴金属合金を用いることができる。
端子金具6は、大径の端子部62と、これより小径の軸部61とを備える。軸部61は、端子部62側の基端部611と、これより先端側D1の主軸部612とからなる。主軸部612は、先端側D1の外周にネジ加工または溝加工を施してなる外周溝部613を有する。外周溝部613は、抵抗体5との間の導電性ガラスシール部48との固着力を向上させる。
図1において、端子金具6は、小径の軸部61が絶縁碍子2の軸孔210内に収容されており、絶縁碍子2への組付時に、導電性ガラスシール部48を介して抵抗体5を加圧する。端子金具6の大径の端子部62は、絶縁碍子2の軸孔210の基端開口よりも基端側D2に突出し、図示しない高電圧源に接続される。高電圧源は、例えば、車載バッテリに接続されて点火用高電圧を発生する点火コイルであり、図示しない制御装置に接続されている。なお、端子金具6は、ステムと称されることもある。
絶縁碍子2の軸孔210内において、端子金具6の軸部61と中心電極3との間には、導電性ガラスシール部4、48を介して抵抗体5が設けられる。抵抗体5は、円柱状の部材であり、所望の電気抵抗値に調整されている。抵抗体5は、中心電極3と端子金具6とを電気的に接続すると共に、電波雑音を吸収する機能を有する。
抵抗体5と中心電極3との間には、第1導電性ガラスシール部4が設けられている。また、抵抗体5と端子金具6との間には、第2導電性ガラスシール部48が設けられている。
第1導電性ガラスシール部4および第2導電性ガラスシール部48は、導電性の接合ガラスからなり、接合ガラスは、例えば、ガラスに銅粉末を混入させてなる銅ガラスからなる。これにより、外部の高電圧源から、端子金具6、第2導電性ガラスシール部48、抵抗体5、第1導電性ガラスシール部4を経て、中心電極3に至る導電パスが形成され、中心電極3と接地電極7との間に高電圧が印加されて火花放電が発生する。
スパークプラグ1は、抵抗体5中のジルコニア系材料52が少なくとも安定化ジルコニアを含んでいる。つまり、スパークプラグ1は、使用される前の初期の段階で、抵抗体5中にすでに安定化ジルコニアを含んでいる。安定化ジルコニアは最初から安定化剤の酸化物が固溶されているので、ガラス由来の酸化物の固溶反応が生じ難い。そのため、スパークプラグ1では、火花放電電流による抵抗体5の発熱によってガラス51中の酸化物とZrOとの反応による酸素の放出が抑制される。よって、スパークプラグ1によれば、さらなる負荷寿命性能の向上を図ることが可能になる。
(実験例)
<実験例1>
-抵抗体材料の準備-
溶着材としてホウケイ酸ガラスよりなるガラス粉末:77質量部と、分散材としてジルコニア系材料:20質量部と、導電材としてカーボンブラック:2質量部と、結合剤としのデキストリン:1質量部とを十分に混練して均一状態とすることにより、複数種の抵抗体材料を調製した。ジルコニア系材料は、全量がZrOより構成されている、または、カルシア安定化ジルコニア(Ca0.2Zr0.81.8)およびZrOより構成されている、または、全量がカルシア安定化ジルコニアより構成されている。なお、全量がZrOより構成されるジルコニア系材料は、比較品用である。また、カルシア安定化ジルコニアおよびZrOより構成されるジルコニア系材料では、カルシア安定化ジルコニアおよびZrOの質量比を変更することで、ジルコニア系材料の総質量に占めるカルシア安定化ジルコニアの質量割合を調整した。
-試験体の作製-
絶縁碍子の軸孔内に中心電極を挿入した後、導電性ガラスシール材料を充填し、予備圧縮した。次いで、軸孔内に所定の抵抗体材料、導電性ガラスシール材料を同様に順に充填し、予備圧縮した。次いで、軸孔内に端子金具を挿入した。次いで、これを炉内で一定時間加熱した後、端子金具を圧入して溶着させた。これにより、各試験体を得た。
得られた各試験体(未使用)における抵抗体を、図4に示すように5等分し、各エリアをマイクロX線回折にて分析した。なお、図4中の四角で囲った部分が分析位置である。その結果、ジルコニア系材料にカルシア安定化ジルコニアを添加した各試験体では、いずれも1か所以上のエリア(具体的には、複数のエリア)でカルシア安定化ジルコニアの存在が確認された。なお、ジルコニア系材料にカルシア安定化ジルコニアを添加せず、ジルコニア系材料がZrOで構成される比較用の試験体では、いずれのエリアからもカルシア安定化ジルコニアは検出されなかった。
-試験体の評価-
各試験体について、JIS B8031に規定されるスパークプラグの負荷寿命試験条件(以下、「JIS条件」ということがある。)、および、この条件をベースにより条件を厳しくした条件(以下、「JISベース加速条件」ということがある。)で、負荷寿命試験を実施した。なお、JIS条件は、点火回数:1.3×10回、周波数:規定なし、放電電圧:20±5kV、温度:規定なし、規格:抵抗値変化率±30%以下である。これに対し、JISベース加速条件における点火回数は、JIS規格条件である「抵抗値変化率±30%以下」に基づき、抵抗値変化率±30%に到達するまでの時間とし、周波数:100Hz、放電電圧:40kV、温度:350℃、規格:抵抗値変化率±30%以下とした。なお、上記JISベース加速条件は、今後のエンジンの点火時放電電圧の上昇を見越し、放電電圧、温度をJIS条件よりも厳しくしたものである。本実験例では、抵抗値変化率が30%に到達した状態を負荷寿命と定義した。
図4に、ジルコニア系材料における安定化ジルコニアの含有量と負荷寿命時間との関係を示す。図4に示されるように、抵抗体におけるジルコニア系材料中の安定化ジルコニアの含有量が増えるほど、負荷寿命時間が長くなることがわかる。また、ジルコニア系材料に占める安定化ジルコニアの含有量を30質量%以上とすることで、JISベース加速条件においても、JIS規格の点火回数相当の負荷寿命時間である37時間以上に負荷寿命時間を延長させやすくなることがわかる。さらに、ジルコニア系材料に占める安定化ジルコニアの含有量を60質量%以上とすることで、JISベース加速条件においても、JIS規格の点火回数の1.5倍相当の負荷寿命時間である56時間以上に負荷寿命時間を延長させやすくなることがわかる。
上記のような結果が得られたのは、以下の理由によると考えられる。比較品では、通電時にジュール発熱により1200℃以上に発熱し、この際に、ZrOにガラス中に含まれるCaOが固溶し、絶縁体のCa0.2Zr0.81.8が生成し、Ca0.2Zr0.81.8の生成に伴って酸素が放出され、この放出された酸素とカーボンとが反応して導電材であるカーボンが酸化消失した結果、抵抗値が上昇し、負荷寿命が不十分となった。これに対し、ジルコニア系材料中にカルシア安定化ジルコニアを添加した場合には、カルシア安定化ジルコニアにガラス由来のCaOが固溶し難く、絶縁体のCa0.2Zr0.81.8の生成を抑制できた。その結果、この場合には、さらなる負荷寿命性能の向上が可能になったものと考えられる。
なお、上述した実験例1において、抵抗体材料の調製時におけるジルコニア系材料の配合割合を15質量部、ガラス粉末の配合割合を82質量部とした場合、ジルコニア系材料の配合割合を25質量部、ガラス粉末の配合割合を72質量部とした場合について同様の評価を行ったところ、上記と同様の結果が得られた。
<実験例2>
実験例1において、ジルコニア系材料を所定の安定化ジルコニアより構成した点以外は同様にして、各試験体を作製し、評価を実施した。なお、用いた安定化ジルコニアは、Y、CeO、CaO、MgO、または、Alの安定化剤にて安定化されている。
図5に、安定化ジルコニアの安定化剤の種類と負荷寿命時間との関係を示す。図5によれば、安定化剤の種類によらず、さらなる負荷寿命性能の延長効果が得られることが確認された。
本発明は、上記実施形態、実験例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1 スパークプラグ
3 中心電極
6 端子金具
5 抵抗体
51 ガラス
52 ジルコニア系材料
53 導電材

Claims (3)

  1. 中心電極(3)と端子金具(6)との間に抵抗体(5)を有するスパークプラグ(1)であって、
    上記抵抗体は、ガラス(51)と、ジルコニア系材料(52)と、導電材(53)と、を含み、
    上記ジルコニア系材料は、少なくとも安定化ジルコニアを含み、
    上記ジルコニア系材料は、上記安定化ジルコニアを30質量%以上含む
    スパークプラグ(1)。
  2. 中心電極(3)と端子金具(6)との間に抵抗体(5)を有するスパークプラグ(1)であって、
    上記抵抗体は、ガラス(51)と、ジルコニア系材料(52)と、導電材(53)と、を含み、
    上記ジルコニア系材料は、安定化ジルコニアより構成されている、
    スパークプラグ(1)。
  3. 上記安定化ジルコニアは、Yの酸化物、Ceの酸化物、Mgの酸化物、Caの酸化物、および、Alの酸化物からなる群より選択される少なくとも1種が固溶されている、請求項1または請求項2に記載のスパークプラグ。
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