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JP7096699B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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JP7096699B2 JP2018087196A JP2018087196A JP7096699B2 JP 7096699 B2 JP7096699 B2 JP 7096699B2 JP 2018087196 A JP2018087196 A JP 2018087196A JP 2018087196 A JP2018087196 A JP 2018087196A JP 7096699 B2 JP7096699 B2 JP 7096699B2
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Description

本発明は、電力変換装置に関する。
交流系統と負荷との間にコンバータ(交直変換器)およびインバータ(直交変換器)が接続される電力変換装置が知られている。このような電力変換装置は、交流系統からの交流電力をコンバータで一旦直流電力に変換した後、インバータで再度所定の交流電力に変換し、インバータに接続された負荷に交流電力を供給する。
このようなシステムにおいて、負荷に電力を供給している状態からインバータの動作を停止させると、コンバータの応答が遅れ、コンバータとインバータとの間の直流リンク部における直流部電圧が急上昇する恐れがある。また、インバータの動作停止に合わせてコンバータの動作も停止させた場合、交流系統とコンバータとの間に設けられる高調波抑制フィルタ等に蓄積されたエネルギーが直流リンク部に流れ込み、直流部電圧が急上昇する恐れがある。
このような直流部電圧の急上昇に備えて、従来は、コンバータおよびインバータに用いられる半導体素子(例えば、整流素子、スイッチ素子、還流ダイオード等)の電圧耐性を高耐性化したり、直流部電圧を生成する蓄電器(平滑コンデンサ等)の高耐圧化および大容量化したりすることにより、許容される直流部電圧の最大値に余裕を持たせていた。しかし、このような対応では、電力変換装置におけるコストの低減および装置の小型化(小容積化)を図ることができない。
特開2007-89318号公報 特開平8-242594号公報
直流部電圧の変動を抑制するための技術としては、例えば上記特許文献1,2等が提案されている。上記特許文献1においては、負荷変動が生じたときにそれに応じてインバータを制御することにより直流部電圧の変動を抑制することが開示されている。また、上記特許文献2においては、負荷変動が急変した時にコンバータへの電力指令値の変化量を制限することにより直流部電圧の変動を抑制することが開示されている。しかし、何れの構成においても、コンバータの動作を停止する際の直流部電圧の変動には十分に対応できない恐れがある。
本発明は、上記課題を解決するものであり、簡単な構成で、負荷への電力供給時に動作を停止しても直流部電圧の上昇を抑制することができる電力変換装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る電力変換装置は、交流系統と負荷との間に接続される電力変換装置であって、前記交流系統から高調波抑制フィルタを介して供給される第1交流電力を直流電力に変換するコンバータと、前記コンバータの直流側端子に直流リンク部を介して接続され、前記コンバータによって変換された前記直流電力を第2交流電力に変換するインバータと、前記直流リンク部に接続される蓄電器と、前記コンバータおよび前記インバータを制御する制御器と、を備え、前記制御器は、前記インバータによって変換された前記第2交流電力が前記負荷に供給されている状態から前記第2交流電力の前記負荷への供給を停止する場合に、前記インバータの動作を停止させる前に、前記コンバータの動作を停止させるように制御するよう構成される。
上記構成によれば、インバータから負荷への電力供給を停止する場合に、インバータの動作を停止する前に、コンバータの動作が停止する。コンバータは、一般的に、複数のスイッチ素子と、各スイッチ素子に並列に接続された還流ダイオードとを備えている。このため、コンバータの動作停止時(すなわち、各スイッチ素子のオフ時)においては、コンバータは、複数の還流ダイオードを備えた整流器として機能する。
このため、コンバータの動作停止時において、高調波抑制フィルタ等に蓄えられているエネルギーは、コンバータに設けられている還流ダイオードにより整流され、直流リンク部に供給される。このとき、インバータは動作を停止していないため、直流リンク部に供給されたエネルギーは、インバータを介して負荷に供給され、消費される。高調波抑制フィルタに蓄えられたエネルギーの少なくとも一部が負荷に供給され、負荷において消費されることにより、その後インバータが動作を停止した場合に直流部電圧の急上昇が抑制される。したがって、上記構成によれば、簡単な構成で、負荷への電力供給時に動作を停止しても直流部電圧の上昇を抑制することができる。
前記制御器は、前記コンバータの動作を停止してから所定の第1時間経過後、前記インバータの動作を停止させてもよい。時間経過をインバータの動作を停止させるトリガとすることにより、応答遅れの少ない安定的な制御系を実現することができる。
前記制御器は、前記コンバータの動作を停止する前に前記コンバータに流れる電流を取得し、前記電流からそのときの前記高調波抑制フィルタに蓄えられているエネルギーを推定し、前記推定したエネルギーを前記負荷において消費するのに要する第2時間を算出し、算出された前記第2時間に基づいて前記第1時間を設定してもよい。これにより、コンバータの動作停止からインバータの動作停止を開始するまでの時間(第1時間)が、コンバータの停止動作開始時において高調波抑制フィルタに蓄えられているエネルギーの推定値に基づいて設定される。したがって、高調波抑制フィルタに蓄えられているエネルギーによる直流部電圧への影響を確実に低減することができる。
前記負荷は、電動機であり、前記制御器は、前記電動機の回転数およびトルクを取得し、前記回転数に前記トルクを掛けることにより得られる前記第2交流電力および前記推定したエネルギーを用いて、前記第2時間を算出してもよい。この場合、コンバータの動作停止時において高調波抑制フィルタに蓄えられているエネルギーが電動機によりすべて消費されるとみなして、第2時間が算出される。すなわち、コンバータを流れる電流から高調波抑制フィルタに蓄えられるエネルギーが、電動機の回転数に電動機で生じるトルクを掛けることにより得られる第2交流電力と第2時間との積(電力量)に等しいとして、第2時間が算出される。このため、負荷においてコンバータの動作を停止した時点における第2交流電力を消費するのに要する第2時間を容易に算出することができる。
前記制御器は、前記蓄電器に印加される直流部電圧を取得し、前記コンバータの動作を停止してから前記直流部電圧が所定のしきい値以下になったと判定した場合に、前記インバータの動作を停止させてもよい。この場合、コンバータの動作停止時において高調波抑制フィルタに蓄えられているエネルギーの減少を、直流部電圧を取得することにより直接的に監視することができる。したがって、高調波抑制フィルタに蓄えられているエネルギーによる直流部電圧への影響を確実に低減することができる。
本発明によれば、簡単な構成で、負荷への電力供給時に動作を停止しても直流部電圧の上昇を抑制することができる電力変換装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。 図2は、コンバータを構成するスイッチ素子の配置例を示す図である。 図3は、本実施の形態においてインバータの動作を停止させた場合の直流部電圧の時間的変化を示すグラフである。 図4は、本実施の形態の変形例1における電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。 図5は、本実施の形態の変形例2における電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。 図6は、比較例としてコンバータおよびインバータの動作を同時に停止させた場合の直流部電圧の時間的変化を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一または同じ機能を有する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。本実施の形態における電力変換装置1は、三相の交流系統2と、負荷との間に接続されている。本実施の形態において、負荷は、電動機3である。電力変換装置1は、高調波抑制フィルタ4、コンバータ5、蓄電器6、インバータ7、および制御器8を備えている。
高調波抑制フィルタ4は、交流系統2とコンバータ5との間に設けられ、交流系統2からコンバータ5に入力される交流電流の高調波成分を抑制(低減)する。高調波抑制フィルタ4は、例えば、コンデンサおよびコイルまたはトランス等を備えている。
コンバータ5は、交流系統2から高調波抑制フィルタ4を介して供給される三相の第1交流電力を直流電力に変換する。コンバータ5は、例えば、複数のスイッチ素子(半導体素子)と、各スイッチ素子に並列に接続された還流ダイオードとを備えている。図2は、コンバータを構成するスイッチ素子の配置例を示す図である。図2に示すようにコンバータ5には複数(6つ)のスイッチ素子であるトランジスタ11と、各トランジスタ11にそれぞれ並列に接続された複数(6つ)の還流ダイオード12とを備えている。
インバータ7は、コンバータ5の直流側端子に直流リンク部9を介して接続され、コンバータ5によって変換された直流電力を三相の第2交流電力に変換する。インバータ7は、例えば、複数のスイッチ素子(半導体素子)と、各スイッチ素子に並列に接続された還流ダイオードとを備えている。
蓄電器6は、直流リンク部9に接続される。蓄電器6は、例えばコンデンサ(平滑コンデンサ)として構成される。蓄電器6は、コンバータ5からの直流電力により充電され、インバータ7に入力される直流電圧を平滑化する。蓄電器6に印加される電圧が電動機3に電力を供給する際の基準となる直流部電圧Vとなる。コンバータ5およびインバータ7の動作時(定常状態)においては、コンバータ5に入力される電力と、インバータ7から出力される電力とがバランスしているため、直流部電圧Vは変動しない。
制御器8は、コンバータ5およびインバータ7を制御する。制御器8は、例えばCPU等の演算部、ROM、RAM、フラッシュメモリ等の記憶部、および、ユーザインタフェース等を備えた、マイクロコントローラ等のコンピュータにより構成される。制御器8は、コンバータ5の各スイッチ素子に対して各スイッチ素子のオンまたはオフを切り替える第1指令信号を送信する。例えば、第1指令信号は、PWM信号として構成される。制御器8は、第1指令信号におけるスイッチ素子のデューティ比を制御することにより、直流リンク部9に供給する直流電力(蓄電器6に印加する直流電圧)を制御する。また、制御器8は、インバータ7の各スイッチ素子に対して各スイッチ素子のオンまたはオフを切り替える第2指令信号を送信する。第2指令信号もPWM信号として構成される。
制御器8は、インバータ7によって変換された第2交流電力Pが負荷である電動機3に供給されている状態から第2交流電力の電動機3への供給を停止する場合に、インバータ7の動作を停止させる前に、コンバータ5の動作を停止させるように制御する。
本実施の形態において、制御器8は、コンバータ5の動作を停止してから所定の第1時間Δt経過後、インバータ7の動作を停止させる。より具体的には、制御器8は、時刻tにおいてコンバータ5の動作を停止する第1停止信号Sst1をコンバータ5に送信してから第1時間Δt経過後の時刻t(t=t+Δt)に、インバータ7の動作を停止する第2停止信号Sst2をインバータ7に送信する。
上述したように、コンバータ5およびインバータ7の動作中は、インバータ7から出力する第2交流電力(電動機3における消費電力)をコンバータ5が交流系統2から直流リンク部9に入力することで電力変換装置1の入出力電力の平衡が保たれている。すなわち、インバータ7の動作には、電動機3への電力供給のために直流部電圧Vを確立(維持)する必要がある。そのために、コンバータ5を動作させる必要がある。
一方で、インバータ7の動作停止後には直流部電圧Vを維持する必要がなくなるため、コンバータ5の動作を継続する必要はない。発明者らは、この点に着目し、インバータ7の動作を停止させる際には、先にコンバータ5の動作を停止させ、直流部電圧Vが低下し得る状況となってもよいという知見を得た。
このように、本実施の形態によれば、インバータ7から電動機3への電力供給の停止時において、インバータ7の動作を停止する前に、コンバータ5の動作が停止する。コンバータ5は、上述の通り、複数のトランジスタ(スイッチ素子)11と、各トランジスタ11に並列に接続された複数の還流ダイオード12とを備えている。このため、コンバータ5の動作停止時(すなわち、各トランジスタ11のオフ時)においては、コンバータ5は、複数の還流ダイオード12を備えた整流器として機能する。コンバータ5の動作停止時において、コンバータ5に入力された交流電力は全波整流されて出力される。
このように、コンバータ5は、動作停止時において、高調波抑制フィルタ4等に蓄えられたエネルギーを整流して直流リンク部9に供給するよう構成される。このため、コンバータ5の動作停止時において、高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギーEは、コンバータ5に設けられている還流ダイオード12により整流され、直流リンク部9に供給される。このとき、インバータ7は動作を停止していないため、直流リンク部9に供給されたエネルギーは、インバータ7を介して電動機3に供給され、消費される。
高調波抑制フィルタ4に蓄えられたエネルギーの少なくとも一部が電動機3に供給され、電動機3において消費されることにより、その後インバータ7が動作を停止した場合に直流部電圧Vの急上昇が抑制される。したがって、上記構成によれば、簡単な構成で、負荷である電動機3への電力供給時に動作を停止しても直流部電圧Vの上昇を抑制することができる。
また、上記動作停止制御は、コンバータ5およびインバータ7の動作中の制御態様に依存しない。したがって、様々な制御態様によって動作制御される既存のコンバータ5およびインバータ7に容易に適用可能である。
また、時間経過をインバータ7の動作を停止させるトリガとすることにより、応答遅れの少ない安定的な制御系を実現することができる。
なお、インバータ7の動作を停止する一方、コンバータ5は継続して動作させたい場合には、上記動作停止制御によるコンバータ5およびインバータ7の動作停止後に、コンバータ5の動作を再開することで容易に実現できる。
本実施の形態において、第1時間Δtは予め定められる。例えば、本システムにおいて高調波抑制フィルタ4に蓄えられるエネルギーEの最大値を測定または推定しておく。そして、当該エネルギーEの最大値を、電動機3における所定の負荷状態(回転数ωおよびトルクT)で消費する時間を算出し、その時間に基づいて第1時間Δtが定められてもよい。また、これに代えて、電動機3の運用実績またはそれを解析した結果等に基づいて経験的に第1時間Δtが定められてもよい。
図3は、本実施の形態においてインバータの動作を停止させた場合の直流部電圧の時間的変化を示すグラフである。また、図6は、比較例としてコンバータおよびインバータの動作を同時に停止させた場合の直流部電圧の時間的変化を示すグラフである。
図6の上のグラフおよび中央のグラフには、時刻tにおいてコンバータ5を制御するための第1指令信号における指令値(第1指令値)およびインバータ7を制御するための第2指令信号における指令値(第2指令値)が、コンバータ5およびインバータ7の動作を停止するための指令値(すなわち0)になっていることが示されている。図6の下のグラフには、第1指令値および第2指令値が時刻tにおいて同時に0になった場合の直流部電圧Vの時間的変化が示されている。これによれば、時刻tにおいてコンバータ5およびインバータ7が同時に動作を停止することにより、直流部電圧Vが急上昇かつ高電圧に達していることが示されている。図6の例では、コンバータ5およびインバータ7の動作停止前に比べて大きい電圧が蓄電器6に印加されることになる。このため、蓄電器6の容量を大容量化しないと蓄電器6の破損などの恐れがある。また、直流部電圧Vの急上昇によるコンバータ5およびインバータ7のスイッチ素子への影響も懸念される。
これに対し、本実施の形態を示す図3の上のグラフには、時刻tにおいてコンバータ5を制御するための第1指令信号における指令値(第1指令値)が、コンバータ5の動作を停止する第1停止信号Sst1における指令値(すなわち0)になっていることが示されている。図3の中央のグラフには、第1指令値が0になってから第1時間Δt後の時刻tにおいて、インバータ7を制御するための第2指令信号における指令値(第2指令値)が、インバータ7の動作を停止する第2停止信号Sst2における指令値(すなわち0)になっていることが示されている。
図3の下のグラフには、このように第1指令値および第2指令値が時間的に変化した場合の直流部電圧Vの時間的変化が示されている。これによれば、時刻tにおいてコンバータ5が動作を停止しても、直流部電圧Vは大きく変化していない(やや上昇する程度である)。時刻t以後は、コンバータ5が動作を停止しており、コンバータ5を介してインバータ7に供給されるエネルギーは、実質的に高調波抑制フィルタ4に蓄えられていたエネルギーEのみである。したがって、高調波抑制フィルタ4に蓄えられていたエネルギーEが、コンバータ5およびインバータ7を介して電動機3で消費されることにより、時刻tからある程度の時間(例えば1m秒ないし数100m秒程度)の経過後、インバータ7の動作に伴って蓄電器6が放電することにより直流部電圧Vは低下していく。
時刻tから第1時間Δt後の時刻tにおいてインバータ7の動作が停止した際、高調波抑制フィルタ4に蓄えられていたエネルギーEは、すでに電動機3で消費された後であるため、直流部電圧Vはほとんど変化することなく、低い状態を保っている。このように、本実施の形態によれば、簡単な構成で、負荷である電動機3への電力供給時に動作を停止しても直流部電圧Vの上昇を抑制することができることが、図3のグラフからも示されている。
[変形例1]
上記実施の形態において、第1時間Δtは、電力変換装置1が適用されるシステムに応じて予め定められることを例示した。これに代えて、第1時間Δtは、実際に高調波抑制フィルタ4に蓄えられるエネルギーEに基づいて以下のように設定してもよい。図4は、本実施の形態の変形例1における電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。図4に示す電力変換装置1Bにおいて、図1に示す電力変換装置1と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態において、電力変換装置1Bは、コンバータ5に入力される電流Iを検出する電流検出器13と、電動機3の回転数ω[rad/秒]およびトルクT[Nm]を検出する電動機情報検出器14とを備えている。なお、コンバータ5は、一般的に、交流系統2の電流を制御するため、コンバータ5に入力される系統側電流Iを計測している。したがって、既存のコンバータ5を制御するための構成として電流検出器13は通常設けられている。すなわち、既存のシステムにおいて本実施の形態を実現するために、電流検出器13を新たに設ける必要はない。また、電動機3の回転数ωと電動機3のトルクTとは互いに異なる検出器により検出され得る。なお、電動機情報検出器14が検出する電動機3の回転数ωおよびトルクTは、実測により得られる値であってもよいし、指令値または推定値であってもよい。
制御器8Bは、コンバータ5の動作を停止する前にコンバータ5に流れる電流I(コンバータ5に入力される三相電流の計測値から求められる電流実効値)を取得し、その電流Iからそのときの高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギーEを推定する。例えば、高調波抑制フィルタ4のコイル成分のインダクタンスをLとすると、E=LI/2と推定される。制御器8Bは、推定したエネルギーEを負荷である電動機3において消費するのに要する第2時間Δtを算出する。
本実施の形態において、コンバータ5を停止した後の直流部電圧Vの整定値は、コンバータ5の制御値から変動しないと仮定する。この場合、エネルギー保存則から、高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギーEは、インバータ7の出力電力である第2交流電力Pを第2時間Δtで積分した値(第2時間Δtにおける電力量)、すなわち、E=P・Δtに相当するとみなすことができる。
インバータ7から出力される第2交流電力Pは、電動機3の回転数ωおよびトルクTを掛けた値P=ωTとして求められる。したがって、高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギーを全て電動機3で消費させると仮定した場合、そのエネルギーEは、E=P・Δt=ωTΔtで表される。これより、第2時間Δtは、Δt=E/(ωT)として求められる。
そして、制御器8Bは、算出された第2時間Δtに基づいて、コンバータ5の動作を停止してからインバータ7の動作を停止させるまでの第1時間Δtを設定する。
例えば、コンバータ5の動作を停止した時点で高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギーEを全て電動機3で消費した後に、インバータ7の動作を停止させるためには、第1時間Δtは、第2時間Δt以上の時間(すなわちΔt≧Δt)に設定されればよい。例えば、余裕時間tを考慮して、第1時間Δtが、Δt=Δt+tに設定される。
これに代えて、コンバータ5の動作を停止した時点で高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギーEの一部を電動機3で消費した後に、インバータ7の動作を停止させればよい場合には、第1時間Δtは第2時間Δtより短く(すなわちΔt<Δtに)設定されてもよい。
このように、本変形例1においては、コンバータ5の動作停止からインバータ7の動作停止を開始するまでの時間(第1時間Δt)が、コンバータ5の停止動作開始時(時刻t)において高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギー(の推定値)Eに基づいて設定される。したがって、高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギーEによる直流部電圧Vへの影響を確実に低減することができる。
また、コンバータ5の動作停止時において高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギーEが電動機3によりすべて消費されるとみなして、第2時間Δtが算出される。すなわち、コンバータ5を流れる電流Iから推定されるエネルギーEが、電動機3の回転数ωに電動機3で生じるトルクTを掛けることにより得られる第2交流電力Pと第2時間Δtとの積(電力量)に等しいとして、第2時間Δtが算出される。このため、負荷(電動機3)においてコンバータ5の動作を停止した時点における第2交流電力Pを消費するのに要する第2時間Δtを容易に求めることができる。
制御器8Bにおける第1時間Δtを決定するための上記演算は、システム設置時または負荷接続時に1回のみ行ってもよいし、定期的に(例えば1ヶ月等の所定期間ごとに)行ってもよいし、毎回(例えばインバータ7の動作を停止させるたびに)行ってもよい。第1時間Δtの演算を1回または定期的に行う場合、インバータ7の動作停止に用いられる第1時間Δt1は、そのときに高調波抑制フィルタ4に実際に蓄えられているエネルギーEによらない。このため、第1時間Δtの演算において、所定のしきい値以上の負荷(例えば定格負荷)におけるエネルギーEを想定して演算することが好ましい。第1時間Δtの演算が毎回行われる場合には、第1時間Δtはその都度可変(更新)してもよいし、数回分の平均値を取る等、1回の演算で求められた第1時間Δtをさらに加工したものをインバータ7の動作停止に用いられる第1時間Δtとして設定してもよい。
[変形例2]
上述の通り、上記実施の形態における制御器8,8Bは、コンバータ5の動作を停止してから第1時間Δt経過後、インバータ7の動作を停止させる態様としている。これに代えて、コンバータ5の動作を停止した後における直流部電圧Vに基づいてインバータ7の動作を停止させてもよい。
図5は、本実施の形態の変形例2における電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。図5に示す電力変換装置1Cにおいて、図1に示す電力変換装置1と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
図5に示すように、変形例2における電力変換装置1は、直流部電圧Vを検出する電圧検出器15を備えている。なお、コンバータ5は、一般的に、直流リンク部9の電圧を制御するために、直流部電圧Vを計測している。したがって、既存のコンバータ5を制御するための構成として電圧検出器15は通常設けられている。すなわち、既存のシステムにおいて本実施の形態を実現するために、電圧検出器15を新たに設ける必要はない。制御器8Cは、蓄電器6に印加される直流部電圧Vを取得する。そして、制御器8Cは、コンバータ5の動作を停止してから直流部電圧Vが所定のしきい値Vth以下になったと判定した場合に、インバータ7の動作を停止させる。
図3のグラフについて前述したように、時刻tにおいてインバータ7の動作を停止させることなくコンバータ5の動作を停止させると、高調波抑制フィルタ4に蓄えられていたエネルギーEが、コンバータ5およびインバータ7を介して電動機3で消費されることにより、時刻tからある程度の時間(例えば1m秒ないし数100m秒程度)の経過後、インバータ7の動作に伴って蓄電器6が放電することにより直流部電圧Vは低下していく。
本変形例2では、コンバータ5の動作停止時において高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギーEの減少(電動機3における消費)を、直流部電圧Vを取得することにより直接的に監視する。例えば、インバータ7の動作を停止させるための直流部電圧Vのしきい値Vthは、電力変換装置1Cに電動機3が接続された場合に高調波抑制フィルタ4に蓄えられるエネルギーEが所定値以下(例えば0)である場合に想定される直流部電圧Vに基づいて設定される。
このように、直流部電圧Vを直接的に監視することにより、高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギーEによる直流部電圧Vへの影響を確実に低減することができる。
[その他の変形例]
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
例えば、上記変形例1および変形例2を同時に備えた構成としてもよい。すなわち、制御器8B,8Cは、コンバータ5の動作を停止してから第1時間Δt後にインバータ7の動作を停止させるが、それまでに直流部電圧Vがしきい値Vth以下になった場合、第1時間Δtの経過を待たずにインバータ7の動作を停止させてもよい。
また、制御器8、8B,8Cは、コンバータ5の停止時(停止動作開始前)において高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギーEに応じて、上記実施の形態(変形例1および変形例2を含む)における2段階の停止動作(コンバータ5の動作を停止してからインバータ7を停止させる態様)を実行するか否かを決定してもよい。
この場合、例えば、変形例1と同様に、制御器は、コンバータ5の停止前のコンバータ5に流れる電流Iを取得し、当該電流Iから高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギーEを推定する。制御器は、推定されたエネルギーEが所定のしきい値Eth以上か否かを判定する。推定されたエネルギーEが所定のしきい値Eth以上である場合、制御器は、上記2段階の停止動作を実行し、推定されたエネルギーEが所定のしきい値Eth未満である場合、制御器は、コンバータ5およびインバータ7の動作を同時に停止させる、または、コンバータ5の動作に拘わらずインバータ7の動作を停止させる。
このように、高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギーEの大きさに応じて停止動作を切り替えることにより、直流部電圧Vの急変を抑制しつつ迅速にインバータ7を停止させることができる。
また、上記実施の形態においては、電力変換装置1,1B,1Cが三相の交流系統2に接続された例について説明したが、これに限られない。例えば、単相二線系統または単相三線系統の場合であっても、同様の電力変換装置1,1B,1Cを構築可能である。
また、上記実施の形態においては、負荷として電動機3を例示したがこれに限られない。なお、本手法はインバータ7が交流電源として動作する場合であれば用途は問わない。さらに、交流系統2を一旦直流電圧に変換し、変換した直流電圧を任意の直流電圧に変換するAC/DCの電力変換装置にも適用できる。負荷が電動機3以外の場合は、トルクの代わりにインバータ出力電圧Voutおよび出力電流Ioutの積Voutoutからインバータ7が負荷に供給する電力Pを推定し、高調波抑制フィルタ4に蓄えられているエネルギーEを,E=PΔt=Voutout・Δtとして第2時間tを求め、この第2時間tに基づいて第1時間tを設定してもよい。
また、上記実施の形態で説明した電力変換装置1,1B,1Cは、例えば、船、航空機等の移動体の電源装置、または、マイクログリッド等の分散型電源システムにおける電源装置等、種々の電源装置に適用可能である。
本発明は、簡単な構成で、負荷への電力供給時に動作を停止しても直流部電圧の上昇を抑制するために有用である。
1,1B,1C 電力変換装置
2 交流系統
3 電動機(負荷)
4 高調波抑制フィルタ
5 コンバータ
6 蓄電器
7 インバータ
8,8B,8C 制御器
9 直流リンク部

Claims (3)

  1. 交流系統と負荷との間に接続される電力変換装置であって、
    前記交流系統から高調波抑制フィルタを介して供給される第1交流電力を直流電力に変換するコンバータと、
    前記コンバータの直流側端子に直流リンク部を介して接続され、前記コンバータによって変換された前記直流電力を第2交流電力に変換するインバータと、
    前記直流リンク部に接続される蓄電器と、
    前記コンバータおよび前記インバータを制御する制御器と、を備え、
    前記制御器は、
    前記インバータによって変換された前記第2交流電力が前記負荷に供給されている状態から前記第2交流電力の前記負荷への供給を停止する場合に前記コンバータの動作を停止させ
    前記コンバータの動作を停止してから所定の第1時間経過後、前記インバータの動作を停止させ
    前記コンバータの動作を停止する前に前記コンバータに流れる電流を取得し、
    前記電流からそのときの前記高調波抑制フィルタに蓄えられているエネルギーを推定し、前記推定したエネルギーを前記負荷において消費するのに要する第2時間を算出し、
    算出された前記第2時間に基づいて前記第1時間を設定する、電力変換装置。
  2. 前記負荷は、電動機であり、
    前記制御器は、
    前記電動機の回転数およびトルクを取得し、
    前記回転数に前記トルクを掛けることにより得られる前記第2交流電力および前記推定したエネルギーを用いて、前記第2時間を算出する、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記制御器は、前記蓄電器に印加される直流部電圧を取得し、前記コンバータの動作を停止してから前記直流部電圧が所定のしきい値以下になったと判定した場合に、前記インバータの動作を停止させる、請求項1または2に記載の電力変換装置。
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