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JP7095947B2 - 橋梁の共振事前検出方法とその共振事前検出装置 - Google Patents

橋梁の共振事前検出方法とその共振事前検出装置 Download PDF

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Description

この発明は、橋梁を移動体が移動するときにこの橋梁に発生する共振を事前に検出する橋梁の共振事前検出方法とその共振事前検出装置に関する。
高速鉄道橋の共振現象による動的な応答増幅は衝撃係数として設計でも考慮されており、共振現象自体に問題があるわけではない。しかし、高速鉄道橋の共振現象により大振幅の振動が生じる場合、橋梁のたわみ量や、ひび割れ進展や疲労が維持管理上、大きな問題となる。これは、列車の車両長に起因した規則的な加振振動数と橋梁の固有振動数が一致する場合に生じる。実際に共振によるたわみ量が規制値を超えて徐行運行となった高速鉄道路線も存在し、共振橋梁をいち早く検知し、対策することが必要である。ただし、共振は供用開始後ある時点で突如発生する場合もあり、地上からの測定だけでは共振状態のまま通常運行してしまう場合もある。これまでに走行する列車の先頭車両と最後尾車両の床上上下加速度を利用して走行する営業車両から共振が生じた橋梁を検知する方法が提案されている。
従来の橋梁動的応答評価方法(以下、従来技術1という)は、橋梁上を走行する先頭車両及び後尾車両の上下加速度を計測し、先頭車両及び後尾車両の上下加速度の波形の特徴量に基づいて加速度増幅率を算出し、加速度増幅率から橋梁衝撃係数を算出している(例えば、特許文献1参照)。従来の橋梁動的応答評価方法(以下、従来技術2という)は、橋梁上を走行する全車両の上下加速度を車両毎に計測し、各車両の上下加速度の波形の特徴量に基づいて個別車両増幅率を算出し、個別車両増幅率から橋梁衝撃係数を算出している(例えば、特許文献参照)。この従来技術1,2では、橋梁上を走行する列車の車両加速度応答に基づく指標を用いて、橋梁の衝撃係数を求め、動的応答の評価及び橋梁の健全性の評価をすることができる。
特開2017-020172号公報
特開2017-020795号公報
従来技術1,2では、走行する営業車両から共振が生じた橋梁を検知することができる。しかし、営業車両で共振橋梁を検知した場合、すでに共振が生じてしまっている。このため、安全確保および対策までの時間確保の観点から、共振がもうじき生じそうな潜在的共振橋梁を検知したい。しかし、従来の走行する営業車両から共振が生じた橋梁を検知する方法では今後共振が生じる可能性がある橋梁の情報は得ることができなかった。
この発明の課題は、共振が今後発生する可能性が高い潜在的共振橋梁を事前に検知することができる橋梁の共振事前検出方法とその共振事前検出装置を提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図1、図3、図6及び図9に示すように、橋梁(B)を移動体(T1)が移動するときにこの橋梁に発生する共振を事前に検出する橋梁の共振事前検出方法であって、前記橋梁を第1の移動体(T 1 )が加振するときの加振周波数(f 1 )よりも高い加振周波数(f 2 )で、この橋梁を第2の移動体(T 2 )が加振するときに、この第2の移動体の後尾車両(V 23 )で検出した上下振動加速度をこの第2の移動体の先頭車両(V 21 )で検出した上下振動加速度によって除算した増幅係数(C α )を演算する増幅係数演算工程(S300)と、前記第1の移動体が前記橋梁を移動するときに、この橋梁に共振が発生する直前の状態であるか否かを前記増幅係数に基づいて判定する判定工程(S400)とを含む橋梁の共振事前検出方法である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の橋梁の共振事前検出方法において、図1に示すように、前記判定工程は、前記第1の移動体を組成する車両(V11~V13)よりも全長が短い車両(V21~V23)によって組成された前記第2の移動体が前記橋梁を加振するときの前記増幅係数に基づいて、この橋梁に共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する工程を含むことを特徴とする橋梁の共振事前検出方法である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の橋梁の共振事前検出方法において、前記増幅係数演算工程は、前記第2の移動体の後尾車両で検出した上下振動加速度の二乗平方根をこの第2の移動体の先頭車両で検出した上下振動加速度の二乗平方根によって除算した値を前記増幅係数として演算する工程を含むことを特徴とする橋梁の共振事前検出方法である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の橋梁の共振事前検出方法において、図3に示すように、前記判定工程は、前記第2の移動体の編成中央部(O)から等距離(L0)離れたこの第2の移動体の先頭車両及び後尾車両の検出位置(P1,P3)で検出する前記増幅係数に基づいて、前記橋梁に共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する工程を含むことを特徴とする橋梁の共振事前検出方法である。
請求項5の発明は、図1、図3、図5及び図6に示すように、橋梁(B)を移動体(T1)が移動するときにこの橋梁に発生する共振を事前に検出する橋梁の共振事前検出装置であって、前記橋梁を第1の移動体(T 1 )が加振するときの加振周波数(f 1 )よりも高い加振周波数(f 2 )で、この橋梁を第2の移動体(T 2 )が加振するときに、この第2の移動体の後尾車両(V 23 )で検出した上下振動加速度をこの第2の移動体の先頭車両(V 21 )で検出した上下振動加速度によって除算した増幅係数(C α )を演算する増幅係数演算部(4f)と、前記第1の移動体が前記橋梁を移動するときに、この橋梁に共振が発生する直前の状態であるか否かを前記増幅係数に基づいて判定する判定部(4i)とを備える橋梁の共振事前検出装置(4)である。
この発明によると、共振が今後発生する可能性が高い潜在的共振橋梁を事前に検知することができる
この発明の第1実施形態に係る橋梁の共振事前検出装置による検出対象の橋梁を移動する移動体の模式図であり、(A)は橋梁を移動する第1の移動体の模式図であり、(B)は橋梁を移動する第2の移動体の模式図である。 この発明の第1実施形態に係る橋梁の共振事前検出システムを概略的に示す構成図である。 この発明の第1実施形態に係る橋梁の共振事前検出システムにおける測定装置の加速度検出部の配置を示す模式図であり、(A)は先頭車両の第一台車と後尾車両の第二台車とで上下振動加速度を検出する場合の模式図であり、(B)は先頭車両の第二台車と後尾車両の第一台車とで上下振動加速度を検出する場合の模式図であり、(C)は先頭車両の中央部と後尾車両の中央部とで上下振動加速度を検出する場合の模式図である。 この発明の第1実施形態に係る共振事前検出装置の測定データ記憶部のデータ構造の模式図である。 この発明の第1実施形態に係る共振事前検出装置を概略的に示す構成図である。 この発明の第1実施形態に係る橋梁の共振事前検出装置の検出原理を説明するための模式図であり、(A)は橋梁に共振が発生したときの先頭車両の上下振動加速度と橋梁のたわみとの関係を示す模式図であり、(B)は橋梁に共振が発生したときの橋梁変位波形の模式図であり、(C)は橋梁に共振が生じたときの後尾車両の上下振動加速度と橋梁のたわみとの関係を示す模式図である。 この発明の第1実施形態に係る橋梁の共振事前検出装置の検出原理を説明するためのグラフであり、(A)は第1の移動体が橋梁を移動するときの橋梁の衝撃係数と桁固有振動数との関係を一例として示すグラフであり、(B)は第1の移動体が橋梁を移動するときの増幅係数と桁固有振動数との関係を一例として示すグラフであり、(C)は第2の移動体が橋梁を移動するときの増幅係数と桁固有振動数との関係を一例として示すグラフである。 この発明の第1実施形態に係る橋梁の共振事前検出装置の判定部の判定処理を説明するための模式図であり、(A)は第2の移動体が橋梁を移動するときに測定された増幅係数の時間変化を模式的に示すグラフであり、(B)は橋梁構造毎の判定基準データを模式的に示すグラフである。 この発明の第1実施形態に係る橋梁の共振事前検出装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の第2実施形態に係る橋梁の共振事前検出装置の判定部の判定処理を説明するための模式図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1に示す軌道Rは、列車T1,T2が走行する通路(線路)である。橋梁Bは、軌道Rの下方に空間を形成するように建設された固定構造物である。橋梁Bは、川、谷、湖沼などの水圏又は道路、鉄道などの交通路を横切るように建設されている。橋梁Bは、例えば、コンクリートが主要材料であり、鉄筋コンクリート構造(RC構造)のコンクリート鉄道橋である。橋梁Bは、桁B1と橋脚B2などを備えており、桁B1の支点間の距離である支間長Lbが23m~48.6m程度である。桁B1は、水平方向に配置されて軌道Rを支持する構造物である。桁B1は、橋脚B2を支点として一方の支点と他方の支点とを跨ぐ梁部材である。橋脚B2は、桁B1を支持する構造物である。橋脚B2は、橋梁Bの長さ方向に所定の間隔をあけて施工されており、鉛直方向に配置される鉄筋コンクリート柱などである。
列車T1,T2は、軌道Rに沿って移動する移動体である。列車T1,T2は、橋梁B上を走行する電気車、気動車又は客車などの鉄道車両である。図1に示す列車T1,T2は、例えば、高速で走行する新幹線(登録商標)の鉄道車両である。列車T1,T2は、同じ速度V0で橋梁Bを移動する。列車T1は、車両V11~V13によって組成されており、列車T2は車両V21~V23によって組成されている。車両V11,V21は、編成の先頭に位置する先頭車両であり、車両V12,V22は編成の中間に位置する中間車両であり、車両V13,V23は編成の後尾に位置する後尾車両(最後尾車両)である。車両V11~V13,V21~V23は、台車T3,T4を備えており、一つの車体が二つの台車T3,T4によって支持されている。台車T3,T4は、各車両V11~V13,V21~V23の車体を支持して軌道R上を走行する装置である。図1に示す台車T3,T4は、二対の輪軸によって構成された二軸台車であり、各車両V11~V13,V21~V23の車体の一方の端部と他方の端部とを支持している。台車T3は、各車両V11~V13,V21~V23の進行方向前側に配置されて車体の一方の端部を支持する第一台車であり、台車T4は各車両V11~V13,V21~V23の進行方向後側に配置されて車体の他方の端部を支持する第二台車である。
列車T1,T2は、橋梁B上を走行するときに規則的な軸配置に起因して、車輪が周期的に橋梁Bに荷重を作用させて橋梁Bを加振する。列車T1,T2は、同じ速度V0で橋梁Bを移動する場合には、列車T2側の車両V11~V13のほうが列車T1側の車両V21~V23よりも台車間距離(車両長)が短いため、列車T2が橋梁Bを通過するときのほうが、列車T1が橋梁Bを通過するときよりも、高い振動数で橋梁Bを加振する。ここで、台車間距離とは、車両V11~V13,V21~V23の前後の台車T3,T4の中心間の距離である。
列車T1は、旅客又は貨物の運輸営業を行うことを目的として組成された営業列車である。列車T1は、例えば、車両長(車体長)が25m程度の営業車両12両で編成されている。列車T2は、車両、軌道又は架線を試験及び調査することを目的として組成された検査列車である。列車T2は、例えば、営業列車と同一速度で走行しながら地上設備の状態を検測する機能を有する電気軌道総合試験車などである。列車T2は、例えば、車両長(車体長)が列車T1よりも短い20m程度の検査車両6両で編成されており、列車T1よりも編成長が短い。
図2に示す共振事前検出システム1は、橋梁Bを列車T1が移動するときにこの橋梁Bに発生する共振を事前に検出するシステムである。共振事前検出システム1は、図1(B)に示すように、列車T2が橋梁B上を走行するときの加振周波数f2に基づいて、列車T1が橋梁B上を走行するときに橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを検出する。共振事前検出システム1は、測定装置2と、通信装置3と、共振事前検出装置4などを備えている。共振事前検出システム1は、橋梁Bを移動する列車T2の振動を測定装置2によって測定し、通信装置3を通じてこの測定結果を共振事前検出装置4に送信し、共振が発生する直前の状態である潜在的な橋梁Bを共振事前検出装置4によって検出する。
測定装置2は、列車T2が移動するときに列車T2に発生する振動を測定する装置である。測定装置2は、列車T2の車両V21の上下振動加速度と列車T2の車両V23の上下振動加速度とを測定する。測定装置2は、列車T2に搭載されており、列車T2とともに移動しながら車両V21,V23の上下振動加速度を測定する。測定装置2は、加速度検出部2a,2bと、速度検出部2cと、位置検出部2dと、測定データ記憶部2eと、送信部2fと、制御部2gなどを備えている。
図2及び図3に示す加速度検出部2a,2bは、列車T2の上下振動加速度を検出する手段である。加速度検出部2aは、列車T2の車両V21の上下振動加速度を検出し、加速度検出部2bは、列車T2の車両V23の上下振動加速度を検出する。加速度検出部2a,2bは、いずれも同一構造であり、先頭の車両V21及び後尾の車両V23の上下振動加速度(車上加速度)を検出する加速度計などである。加速度検出部2a,2bは、図3に示すように、列車T2の編成中央部Oから等距離L0離れた車両V21及び車両V23の検出位置P1,P3で振動を検出する。
加速度検出部2a,2bは、例えば、図3(A)に示すように、先頭の車両V21の第一台車と後尾の車両V23の第二台車とで上下振動加速度を検出する場合と、図3(B)に示すように先頭の車両V21の第二台車と後尾の車両V23の第一台車とで上下振動加速度を検出する場合と、図3(C)に示すように先頭の車両V21の中央部と後尾の車両V23の中央部とで上下振動加速度を検出する場合とがある。図3(A)に示す加速度検出部2aは、先頭の車両V21の進行方向前側の台車(第一台車)T3の上方の車体床上に設置されており、加速度検出部2bは後尾の車両V23の進行方向後側の台車(第二台車)T4の上方の車体床上に設置されている。図3(B)に示す加速度検出部2aは、先頭の車両V21の進行方向後側の台車(第二台車)T4の上方の車体床上に設置されており、加速度検出部2bは後尾の車両V23の進行方向前側の台車(第一台車)T3の上方の車体床上に設置されている。図3(C)に示す加速度検出部2aは、図3(C)に示すように、先頭の車両V21の中央部の車体床上に設置されており、加速度検出部2bは後尾の車両V23の中央部の車体床上に設置されている。図2に示すように、加速度検出部2aは検出後の上下振動加速度を先頭車両加速度データD11として制御部2gに出力する。加速度検出部2bは、検出後の上下振動加速度を後尾車両加速度データD12として制御部2gに出力する。
速度検出部2cは、列車T2の走行速度を検出する手段である。速度検出部2cは、列車T2の車輪の回転を検出して、この車輪の回転数に応じたパルス信号を発生する速度発電機などの速度計である。速度検出部2cは、例えば、列車T2の車輪の1回転毎に所定数のパルス信号(距離パルス信号)を発生してこの車輪の回転数を検出し、この検出結果を列車速度データ(移動体速度データ)D13として制御部2gに出力する。
位置検出部2dは、列車T2の位置を検出する手段である。位置検出部2dは、例えば、軌道R側の特定地点に設置された自動列車停止装置(ATS(Automatic Train Stop))のATS地上子との間で相互に情報を送受信するために列車T2側に設置されたATS車上子と、このATS車上子からの信号を受信し起点(出発地点)からATS地上子までの距離を表す絶対位置データを出力するATS受信機と、ATS受信機が出力する絶対位置データに基づいて列車T2の絶対位置を検出し、次のATS地上子に列車T2が到達するまでの間に速度検出部2cが出力するパルス信号を積算して列車T2の現在位置を演算する演算部などを備えている。位置検出部2dは、速度検出部2cが出力する列車速度データD13とATS受信機が出力する絶対位置データとに基づいて、起点からの列車T2の移動距離(走行距離)を演算し、列車T2の現在位置を列車位置データ(移動体位置データ)D14として制御部2gに出力する。
測定データ記憶部2eは、測定装置2に関する種々のデータを記憶する手段である。測定データ記憶部2eは、例えば、測定装置2の測定結果を測定データD1として記憶する記憶装置である。測定データ記憶部2eは、図4に示すように、加速度検出部2aが出力する先頭車両加速度データD11と、加速度検出部2bが出力する後尾車両加速度データD12と、速度検出部1dが出力する列車速度データD13と、位置検出部2dが出力する列車位置データD14と、測定装置2が各データを測定した測定日データD15を測定データD1として記憶する。測定データ記憶部2eは、速度検出部1dが出力する列車速度データD13及び位置検出部2dが出力する列車位置データD14と対応させて先頭車両加速度データD11及び後尾車両加速度データD12を、列車T2が橋梁Bを通過する毎に測定日データD15に従って時系列順に記憶する。
図2に示す送信部2fは、測定データD1を送信する手段である。送信部2fは、測定データ記憶部2eが記憶する測定データD1を列車T2から共振事前検出装置4に送信する送信機などである。
制御部2gは、測定装置2に関する種々の動作を制御する中央処理部(CPU)である。制御部2gは、例えば、加速度検出部2aが出力する先頭車両加速度データD11を測定データ記憶部2eに出力したり、先頭車両加速度データD11の記憶を測定データ記憶部2eに指令したり、加速度検出部2bが出力する後尾車両加速度データD12を測定データ記憶部2eに出力したり、後尾車両加速度データD12の記憶を測定データ記憶部2eに指令したり、速度検出部2cが出力する列車速度データD13を測定データ記憶部2eに出力したり、列車速度データD13の記憶を測定データ記憶部2eに指令したり、位置検出部2dが出力する列車位置データD14を測定データ記憶部2eに出力したり、列車位置データD14の記憶を測定データ記憶部2eに指令したり、測定データ記憶部2eから測定データD1を読み出して送信部2fに出力したり、測定データD1の送信を送信部2fに指令したりする。制御部2gには、加速度検出部2a,2b、速度検出部2c、位置検出部2d、測定データ記憶部2e及び送信部2fが相互に通信可能に接続されている。
通信装置3は、測定装置2から共振事前検出装置4に測定データD1を送信する装置である。通信装置3は、測定装置2の送信部2fから共振事前検出装置4の受信部4aに測定データD1を送信するために、これらを相互に通信可能なように接続する電話回線又はインターネット回線などの電気通信回線である。
図5に示す共振事前検出装置4は、橋梁Bを列車T1が移動するときにこの橋梁Bに発生する共振を事前に検出する装置である。共振事前検出装置4は、測定装置2の測定結果に基づいて、橋梁Bに発生する共振を事前に検出する。共振事前検出装置4は、図1(B)に示すように、列車T2が橋梁B上を走行するときの加振周波数f2に基づいて、列車T1が橋梁B上を走行するときに橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを検出する。共振事前検出装置4は、図5に示すように、受信部4aと、測定データ記憶部4bと、橋梁データ記憶部4cと、測定データ抽出部4dと、測定データ記憶部4eと、増幅係数演算部4fと、増幅係数データ記憶部4gと、判定基準データ記憶部4hと、判定部4iと、判定結果データ記憶部4jと、共振事前検出プログラム記憶部4kと、表示部4mと、制御部4nなどを備えている。共振事前検出装置4は、例えば、パーソナルコンピュータなどによって構成されており、共振事前検出プログラムに従って所定の処理を実行する。
図6(B)に示すように、完全な共振が橋梁Bに発生すると、橋梁Bのたわみは列車T1,T2の通過に伴って漸増する。例えば、図6(A)(C)に示すように、列車T2が橋梁Bを通過すると、先頭の車両V21に比べて後尾の車両V23のほうが通過時のたわみ量が大きくなるため、後尾の車両V23でより大きな上下振動加速度が励起される。このため、先頭の車両V21及び後尾の車両V23の上下振動加速度の比(後尾車両/先頭車両)は1より大きくなる。一方、列車走行時の橋梁Bで共振による動的応答増幅が生じない場合、橋梁Bのたわみは準静的であるため、先頭の車両V21と後尾の車両V23の通過時のたわみ量はほぼ等しくなる。したがって,両車両V21,V23で生じる低周波領域の上下振動加速度の振幅も同様となり、先頭の車両V21及び後尾の車両V23の上下振動加速度の比(後尾車両/先頭車両)は1に近くなる。共振事前検出装置4は、先頭の車両V21及び後尾の車両V23の上下振動加速度の比を検出指標とすることによって、橋梁Bに発生する共振を検出する。
図7(A)に示す縦軸は、橋梁Bの衝撃係数iαであり、図7(B)(C)に示す縦軸は増幅係数Cαである。ここで、衝撃係数iαとは、橋梁Bに作用する衝撃を橋梁Bに作用する活荷重で除した値から活荷重分である1を引いた値である。図7(A)~(C)に示す横軸は、橋梁Bの固有振動数[Hz]である。横軸は、経年とともに劣化や損傷が進行して橋梁Bの固有振動数が低下する状況を想定して、右に行くほど小さい固有振動数となるよう設定している。図7に示すグラフは、車両長25mの車両12両の列車T1と、車両長20mの車両6両の列車T2とが、速度240km/hで支間長30mの橋梁Bを通過したときの橋梁Bの衝撃係数iα及び車両の増幅係数Cαを数値解析によって算出した結果である。図7(B)に示す増幅係数Cαは、図7(A)に示す衝撃係数iαと概ね同様の傾向を示し、増幅係数Cαと衝撃係数iαとは高い正の相関を有する。
図7に示すように、増幅係数Cαに基づけば、概ね固有振動数2.8Hz程度、対応する衝撃係数iαが1.9程度となる共振橋梁の検知が可能であると予測される。一方,車両長20mの車両6両の列車T2の場合には、一般的な車両長25mの車両12両の列車T1よりも車両長が短いため、固有振動数2.7Hzよりも高い固有振動数2.8Hz付近で増幅係数Cαがピークを示す。車両長20mの車両6両の列車T2で得られる増幅係数Cαの傾向から、およそ固有振動数3Hz程度、対応する衝撃係数iαが0.92程度で共振傾向を検知できると予測される。したがって、車両長の短い検査車両の増幅係数Cαを利用することで、共振発生前の橋梁Bを検知できる可能性がある。共振事前検出装置4は、車両長の短い車両V21~V23によって組成された列車T2が橋梁Bを移動するときの増幅係数Cαを演算することによって、車両長の長い車両V11~V13によって組成された列車T1が橋梁Bを移動するときに、橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを検出する。
図5に示す受信部4aは、測定装置2が送信する測定データD1を受信する手段である。受信部4aは、測定装置2の送信部2fが通信装置3を通じて送信する測定データD1を受信する受信機などである。測定データ記憶部4bは、測定装置2が送信する測定データD1を記憶する手段である。測定データ記憶部4bは、例えば、測定装置2の送信部2fが送信する測定データD1を測定日データD15に従って時系列順に記憶する記憶装置である。
橋梁データ記憶部4cは、橋梁Bに関する種々の情報を記憶する手段である。橋梁データ記憶部4cは、例えば、列車T1,T2が通過する橋梁Bの位置及び構造に関する情報を記憶する記憶装置である。橋梁データ記憶部4cは、橋梁Bの起点位置及び終点位置に関する橋梁位置データD21と、橋梁Bの構造に関する橋梁構造データD22とを橋梁データD2として記憶する。ここで、橋梁構造データD22は、例えば、橋梁Bの支間長Lb、T形桁又は箱桁のような橋梁Bの桁形式、橋梁Bの固有振動数、コンクリートヤング率、断面二次モーメント又は共振速度などの少なくとも一つの橋梁Bの緒元である。
測定データ抽出部4dは、列車T2が橋梁Bを移動しているときの測定データD3を、測定データ記憶部4bが記憶する測定データD1から抽出する手段である。測定データ抽出部4dは、測定データ記憶部4bが記憶する測定データD1と橋梁データ記憶部4cが記憶する橋梁データD2とに基づいて、列車T2が橋梁Bを移動しているときの測定データD3を抽出する。測定データ抽出部4dは、例えば、橋梁データD2の橋梁位置データD21と測定データD1の列車位置データD14とを参照して、列車T2が軌道Rを移動しているときの測定データD1から橋梁Bを移動しているときの測定データD3のみを抽出する。測定データ抽出部4dは、抽出後の測定データD3を制御部4nに出力する。
測定データ記憶部4eは、測定データ抽出部4dが抽出した測定データD3を記憶する手段である。測定データ記憶部4eは、例えば、列車T2が橋梁Bを移動しているときの測定データD3を、列車T2が橋梁Bを通過する毎に測定日データD15に従って時系列順に記憶する記憶装置である。
増幅係数演算部4fは、列車T2の車両T23で検出した上下振動加速度をこの列車T2の車両T21で検出した上下振動加速度によって除算した増幅係数Cαを演算する手段である。増幅係数演算部4fは、列車T2の先頭の車両T21及び後尾の車両T23の上下振動加速度の比較に、二乗平方根(root mean square(RMS))の比を用いて増幅係数Cαを演算する。増幅係数演算部4fは、列車T2の車両T23で検出した上下振動加速度の二乗平方根をこの列車T2の車両T21で検出した上下振動加速度の二乗平方根によって除算した値を増幅係数Cαとして演算する。増幅係数演算部4fは、共振橋梁の検出指標である増幅係数Cαを以下の数1によって演算する。
Figure 0007095947000001
ここで、数1に示すxHは、列車T2の先頭の車両T21で測定された橋梁進入から橋梁退出までの上下加速度時系列の列ベクトルである。xLは、列車T2の後尾の車両T23で測定された橋梁進入から橋梁退出までの上下加速度時系列の列ベクトルである。増幅係数演算部4fは、演算後の増幅係数Cαを増幅係数データD4として制御部4nに出力する。
増幅係数データ記憶部4gは、増幅係数演算部4fが演算した増幅係数データD4を記憶する手段である。増幅係数データ記憶部4gは、例えば、列車T2が移動する橋梁B毎に増幅係数データD4を測定日データD15に従って時系列順に記憶する記憶装置である。
判定基準データ記憶部4hは、列車T1が橋梁Bを移動するときに、この橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定するための判定基準を判定基準データD5として記憶する手段である。判定基準データ記憶部4hは、列車T1,T2が移動する橋梁Bの橋梁構造D51,…,D5N毎に増幅係数Cαの時間変化を判定基準データD5として記憶する。判定基準データ記憶部4hは、例えば、橋梁Bの橋梁構造D51,…,D5N毎に増幅係数Cαの時間変化を数値解析又は実測によって予め生成し、判定基準データD5として記憶する記憶装置である。
図5に示す判定部4iは、橋梁Bを列車T1が加振するときの加振周波数f1よりも高い加振周波数f2で、この橋梁Bを列車T2が加振するときの振動に基づいて、この列車T1がこの橋梁Bを移動するときに、この橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する手段である。判定部4iは、増幅係数演算部4fの演算結果に基づいて、橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する。判定部4iは、列車T1を組成する車両V11~V13よりも全長が短い車両V21~V23によって組成された列車T2が橋梁Bを加振するときの振動に基づいて、この橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する。判定部4iは、列車T1が走行している橋梁Bにまだ共振が発生していないが、今後遠くない将来に橋梁Bに共振が生じる可能性があるか否か、将来の橋梁Bの共振の発生の有無を判定する。判定部4iは、図3に示すように、列車T2の編成中央部Oから等距離L0離れた車両V21,V23の検出位置P1,P3で検出する振動に基づいて、橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する。
判定部4iは、増幅係数演算部4fが演算した増幅係数Cαの時間変化と判定基準データ記憶部4hが記憶する判定基準データD5とを比較し、橋梁Bを列車T2が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する。判定部4iは、図8に示すように、列車T2が移動した橋梁Bと同種の橋梁構造D51,…,D5Nの判定基準データD5を検索し、列車T2が橋梁Bを移動したときの増幅係数Cαの時間変化と検索後の判定基準データD5とを相対比較する。ここで、図8に示す縦軸は、増幅係数Cαであり、横軸は時間である。判定部4iは、判定基準データD5と増幅係数Cαの時間変化とを照合し、橋梁Bを列車T2が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する。判定部4iは、橋梁Bを列車T2が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態であると判定したときには、橋梁Bを列車T1が移動するときにもこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態であると判定する。一方、判定部4iは、橋梁Bを列車T2が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態ではないときには、橋梁Bを列車T1が移動するときにもこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態でなはいと判定する。判定部4iは、橋梁Bを列車T1が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かの判定結果を判定結果データD6として制御部4nに出力する。
図5に示す判定結果データ記憶部4jは、判定部4iの判定結果を記憶する手段である。判定結果データ記憶部4jは、例えば、判定部4iが出力する判定結果データT6を、列車T1,T2が移動する橋梁B毎に測定日データD15に従って時系列順に記憶する記憶装置である。
共振事前検出プログラム記憶部4kは、橋梁Bを列車T1が移動するときにこの橋梁Bに発生する共振を事前に検出するための共振事前検出プログラムを記憶する手段である。共振事前検出プログラム記憶部4kは、情報記録媒体から読み取った共振事前検出プログラム又は電気通信回線を通じて取り込まれた共振事前検出プログラムを記憶する記憶装置などである。
表示部4mは、共振事前検出装置4に関する種々の情報を表示する手段である。表示部4mは、例えば、測定装置2の測定結果、増幅係数演算部4fの演算結果及び判定部4iの判定結果などを画面上に表示する表示装置である。
制御部4nは、共振事前検出装置4に関する種々の動作を制御する中央処理部(CPU)である。制御部4nは、共振事前検出プログラム記憶部4kから共振事前予測プログラムを読み出して、この共振事前検出プログラムに従って共振事前検出処理を実行する。制御部4nは、例えば、受信部4aが出力する測定データD1を測定データ記憶部4bに出力したり、測定データD1の記憶を測定データ記憶部4bに指令したり、橋梁データ記憶部4cから橋梁データD2を読み出して測定データ抽出部4dに出力したり、測定データ記憶部4bから測定データD1を読み出して測定データ抽出部4dに出力したり、測定データD3の抽出を測定データ抽出部4dに指令したり、測定データ抽出部4dが出力する測定データD3を測定データ記憶部4eに出力したり、測定データD3の記憶を測定データ記憶部4eに指令したり、測定データ記憶部4eから測定データD3を読み出して増幅係数演算部4fに出力したり、増幅係数Cαの演算を増幅係数演算部4fに指令したり、増幅係数演算部4fが出力する増幅係数データD4を増幅係数データ記憶部4gに出力したり、増幅係数データD4の記憶を増幅係数データ記憶部4gに指令したり、増幅係数データ記憶部4gから増幅係数データD4を読み出して判定部4iに出力したり、判定基準データ記憶部4hから判定基準データD5を読み出して判定部4iに出力したり、橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かの判定を判定部4iに指令したり、判定部4iが出力する判定結果データD6を判定結果データ記憶部4jに出力したり、判定結果データ記憶部4jから判定結果データD6を読み出して表示部4mに出力したり、判定結果データD6の表示を表示部4mに指令したりする。制御部4nは、受信部4a、測定データ記憶部4b、橋梁データ記憶部4c、測定データ抽出部4d、測定データ記憶部4e、増幅係数演算部4f、増幅係数データ記憶部4g、判定基準データ記憶部4h、判定部4i、判定結果データ記憶部4j、共振事前検出プログラム記憶部4k及び表示部4mが相互に通信可能に接続されている。
次に、この発明の第1実施形態に係る橋梁の共振事前検出方法について説明する。
以下では、制御部4nの動作を中心として説明する。
図9に示すステップ(以下、Sという)100において、共振事前検出プログラム記憶部4kから共振事前検出プログラムを制御部4nが読み込む。共振事前検出プログラムを制御部4nが読み込むと、一連の共振事前検出処理を制御部4nが開始する。
S200において、測定データD1から測定データD3の抽出を測定データ抽出部4dに制御部4nが指令する。測定データ記憶部4bから測定データD1を制御部4nが読み出して、測定データD1を測定データ抽出部4dに制御部4nが出力するとともに、橋梁データ記憶部4cから橋梁データD2を制御部4nが読み出して、橋梁データD2を測定データ抽出部4dに制御部4nが出力する。測定データD3の抽出を測定データ抽出部4dに制御部4nが指令すると、橋梁Bを列車T2が移動しているときに検出された先頭車両加速度データD11及び後尾車両加速度データD12を測定データD1から測定データ抽出部4dが抽出する。抽出後の測定データD3を測定データ抽出部4dが制御部4nに出力すると、抽出後の測定データD3を測定データ記憶部4eに制御部4nが出力し、抽出後の測定データD3を測定データ記憶部4eが測定日データD15に従って時系列順に記憶する。
S300において、増幅係数Cαの演算を増幅係数演算部4fに制御部4nが指令する。測定データ記憶部4eから測定データD3を制御部4nが読み出して、測定データD3を増幅係数演算部4fに制御部4nが出力すると、増幅係数演算部4fが数1によって増幅係数Cαを演算して、増幅係数データD4を増幅係数演算部4fが制御部4nに出力する。増幅係数データD4を増幅係数データ記憶部4gに制御部4nが出力すると、増幅係数データ記憶部4gに増幅係数データD4が測定日データD15に従って時系列順に記憶される。
S400において、橋梁Bを列車T1が移動するときに橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かの判定を判定部4iに制御部4nが指令する。増幅係数データD4を増幅係数データ記憶部4gから制御部4nを読み出して、増幅係数データD4を判定部4iに制御部4nが出力するとともに、判定基準データD5を判定基準データ記憶部4hから制御部4nを読み出して、判定基準データD5を判定部4iに制御部4nが出力する。その結果、図8に示すように、列車T2が移動する橋梁Bと同種の橋梁構造D51,…,D5Nの判定基準データD5と、増幅係数データD4の増幅係数Cαの時間変化とを相対比較し、橋梁Bを列車T2が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定部4iが判定する。橋梁Bを列車T2が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態であると判定部4iが判定したときには、列車T1が列車T2と同じ速度V0で橋梁Bを移動しても橋梁Bにまだ共振が発生していない状態であるが、今後遠くない将来に橋梁Bに共振が発生する可能性があると判定部4iが判定する。一方、橋梁Bを列車T2が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態ではないと判定部4iが判定したときには、列車T1が列車T2と同じ速度V0で橋梁Bを移動しても橋梁Bにまだ共振が発生していない状態であり、今後近い将来に橋梁Bに共振が発生する可能性がないと判定部4iが判定する。その結果、橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かの判定結果を判定結果データD6として判定部4iが制御部4nに出力すると、判定結果データD6を制御部4nが判定結果データ記憶部4jに出力し、判定結果データD6が判定結果データ記憶部4jに測定日データD15に従って時系列順に記憶される。
S500において、判定結果の表示を表示部4mに制御部4nが指令する。判定結果データD6を制御部4nが判定結果データ記憶部4jから読み出して、判定結果データD6を制御部4nが表示部4mに出力する。その結果、橋梁Bを列車T1が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かの判定結果を表示部4mが画面上に表示する。
この発明の第1実施形態に係る橋梁の共振事前検出方法とその共振事前検出装置には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、橋梁Bを列車T1が加振するときの加振周波数f1よりも高い加振周波数f2で、この橋梁Bを列車T2が加振するときの振動に基づいて、この列車T1がこの橋梁Bを移動するときに、この橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する。このため、列車T1の走行時には橋梁Bにまだ共振が生じていないが、今後遠くない将来に橋梁Bに共振が生じる可能性がある潜在的な共振橋梁を検知することができる。その結果、もう少しで共振が生じるかもしれない潜在的な共振橋梁を抽出することができるため、事前に対策などを検討することができる。特に、橋梁Bの劣化や損傷が進行するほど橋梁Bの固有振動数が低下して橋梁Bに共振が発生しやすくなるため、潜在的な共振橋梁を早期に検知することができる。
(2) この第1実施形態では、列車T1を組成する車両V11~V13よりも全長が短い車両V21~V23によって組成された列車T2が橋梁Bを加振するときの振動に基づいて、この橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する。このため、車両長が短い車両V21~V23によって組成された列車T2を、車両長が長い車両V11~V13によって組成された列車T1と同じ速度V0で走行させたときには、列車T1よりも列車T2のほうが高い振動数で橋梁Bを加振する現象を利用して、橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを簡単に検知することができる。例えば、車両長の長い車両V11~V13によって組成された営業列車では橋梁Bが共振していなくても、車両長の短い車両V21~V23によって組成された検査列車によって、営業列車との共振に近づいている橋梁Bを検知することができる。また、営業車両よりも車両長が短い検査車両によって組成された東日本旅客鉄道株式会社の新幹線E926形電車(通称、East i)のような新幹線電気軌道総合試験車を使用して潜在的な共振橋梁を検知することができる。
(3) この第1実施形態では、列車T2の後尾の車両T23で検出した上下振動加速度を、この列車T2の先頭の車両T21で検出した上下振動加速度によって除算した増幅係数Cαを増幅し、この増幅係数Cαの演算結果に基づいて、橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する。このため、後尾の車両T23の上下振動加速度波形の特徴量を、先頭の車両T21の上下振動加速度波形の特徴量で除算した値を増幅係数Cαと定義し、増幅係数Cαを検出指標として潜在的な共振橋梁を簡単に検知することができる。例えば、増幅係数Cαの経時変化と、橋梁Bと同種の橋梁構造D51,…,D5Nの増幅係数Cαとの相対比較によって、潜在的な共振橋梁を簡単に検知することができる。また、橋梁Bに共振が発生する前に増幅係数Cαが大きくなる特徴を利用して、橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを簡単に検知することができる。
(4) この第1実施形態では、列車T2の後尾の車両T23で検出した上下振動加速度の二乗平方根を、この列車T2の先頭の車両T21で検出した上下振動加速度の二乗平方根によって除算した値を増幅係数Cαとして演算する。このため、例えば、上下振動加速度の特徴量として橋梁通過時の上下振動加速度の波形のRMSを利用して、橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを簡単に検知することができる。
(5) この第1実施形態では、列車T2の編成中央部Oから等距離L0離れたこの列車T2の先頭の車両T21及び後尾の車両T23の検出位置P1,P3で検出する振動に基づいて、橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する。このため、上下振動加速度の測定個所として前方車両と後方車両とで前後対称の位置を選定することによって、できる限り測定箇所に起因する誤差を減らすことができる。
(第2実施形態)
以下では、図1~図6に示す部分と同一の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示す判定基準データ記憶部4hは、図10に示すように、列車T2が橋梁Bを移動するときに、橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定するための所定値(しきい値)Cthを、列車T1,T2が移動する橋梁Bの橋梁構造D51,…,D5N毎に判定基準データD5として記憶する。判定基準データ記憶部4hは、例えば、図7(C)に示すような橋梁Bを列車T2が移動するときに橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるときの増幅係数Cαを所定値Cthとして記憶する記憶装置であり、橋梁Bの橋梁構造D51,…,D5N毎にこの所定値Cthを判定基準データD5として記憶する。
図5に示す判定部4iは、図10に示すように、増幅係数演算部4fが演算した増幅係数Cαが所定値Cthを超えているか否かを判断する。判定部4iは、増幅係数Cαが所定値Cthを超えているときには、橋梁Bを列車T1が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態であると判定する。一方、判定部4iは、増幅係数Cαが所定値Cth以下であるときには、橋梁Bを列車T1が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態ではないと判定する。
次に、この発明の第2実施形態に係る橋梁の共振事前検出方法について説明する。
以下では、図9に示す処理と同一の処理については、同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図9に示すS400において、増幅係数演算部4fが演算した増幅係数Cαが所定値Cthを超えているか否かを判定部4iが判断する。図10に示す増幅係数Cαが所定値Cthを超えているときには、橋梁Bを列車T1が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態であると判定部4iが判定する。その結果、図1に示す列車T1が列車T2と同じ速度V0で橋梁Bを移動しても橋梁Bにまだ共振が発生していない状態であるが、今後遠くない将来に橋梁Bに共振が発生する可能性があると判定部4iが判定する。一方、図10に示す増幅係数Cαが所定値Cth以下であるときには、橋梁Bを列車T1が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態ではないと判定部4iが判定する。その結果、図1に示す列車T1が列車T2と同じ速度V0で橋梁Bを移動しても、橋梁Bにまだ共振が発生していない状態であり、今後近い将来に橋梁Bに共振が発生する可能性がないと判定部4iが判定する。この第2実施形態には、第1実施形態と同様の効果がある。
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、橋梁Bがコンクリート橋である場合を例に挙げて説明したが、橋梁Bが鋼橋である場合についても、この発明を適用することができる。また、この実施形態では、移動体が鉄道車両である場合を例に挙げて説明したが、磁気浮上式鉄道車両である場合についても、この発明を適用することができる。さらに、この実施形態では、列車T1,T2が新幹線を走行する新幹線車両である場合を例に挙げて説明したが、在来線を走行する在来線車両、又は新幹線と在来線とを相互に走行可能な新在直通運転用の車両などについても、この発明を適用することができる。
(2) この実施形態では、列車T2が検査列車である場合を例に挙げて説明したが、列車T1の車両長よりも短い営業車両によって組成された列車T2である場合についても、この発明を適用することができる。また、この実施形態では、車両長が異なる車両によって組成された列車T1,T2が同じ速度V0で走行する場合を例に挙げて説明したが、このような速度条件にこの発明を限定するものではない。例えば、列車T1の加振周波数f1よりも列車T2の加振周波数f2のほうが高くなるように、列車T1よりも列車T2が高速で走行する場合や、車両長が同じ車両によって列車T1,T2を組成して列車T1よりも列車T2が高速で走行する場合についても、この発明を適用することができる。
(3) この実施形態では、列車T1,T2の各車両V11~V13,V21~V23の車体を二つの台車T3,T4によって支持する場合を例に挙げて説明したが、隣接する車両間を連接台車によって支持する場合についても、この発明を適用することができる。また、この実施形態では、速度検出部2cの出力信号とATS車上子の出力信号とに基づいて列車T2の現在位置を位置検出部2dが検出する場合を例に挙げて説明したが、このような検出方法に限定するものではない。例えば、GPS(Global Positioning System(全地球測位システム))又は自律航行装置(ジャイロ)を併用して列車T2の現在位置を検出することもできる。さらに、この実施形態では、車両V21及び車両V23の上下振動加速度の加速度波形の二乗平方根の比によって増幅係数Cαを演算しているが、車両V21及び車両V23の上下振動加速度の加速度波形の最大値又は最小値の比を用いて増幅係数Cαを演算する場合についても、この発明を適用することができる。
1 共振事前検出システム
2 測定装置
2a,2b 加速度検出部
3 通信装置
4 共振事前検出装置
4f 増幅係数演算部
4i 判定部
R 軌道
B 橋梁
1
2 橋脚
1 列車(第1の移動体)
2 列車(第2の移動体)
3 台車(第一台車)
4 台車(第二台車)
11,V21 車両(先頭車両)
12,V22 車両(中間車両)
13,V23 車両(後尾車両)
1,P3 検出位置
0 速度
O 編成中央部
0 等距離
b 支間長
1 測定データ
2 橋梁データ
3 測定データ
4 増幅係数データ
5 判定基準データ
6 判定結果データ
α 増幅係数
th 所定値(しきい値)

Claims (5)

  1. 橋梁を移動体が移動するときにこの橋梁に発生する共振を事前に検出する橋梁の共振事前検出方法であって、
    前記橋梁を第1の移動体が加振するときの加振周波数よりも高い加振周波数で、この橋梁を第2の移動体が加振するときに、この第2の移動体の後尾車両で検出した上下振動加速度をこの第2の移動体の先頭車両で検出した上下振動加速度によって除算した増幅係数を演算する増幅係数演算工程と、
    前記第1の移動体が前記橋梁を移動するときに、この橋梁に共振が発生する直前の状態であるか否かを前記増幅係数に基づいて判定する判定工程と、
    含む橋梁の共振事前検出方法。
  2. 請求項1に記載の橋梁の共振事前検出方法において、
    前記判定工程は、前記第1の移動体を組成する車両よりも全長が短い車両によって組成された前記第2の移動体が前記橋梁を加振するときの前記増幅係数に基づいて、この橋梁に共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する工程を含むこと、
    を特徴とする橋梁の共振事前検出方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の橋梁の共振事前検出方法において、
    前記増幅係数演算工程は、前記第2の移動体の後尾車両で検出した上下振動加速度の二乗平方根をこの第2の移動体の先頭車両で検出した上下振動加速度の二乗平方根によって除算した値を前記増幅係数として演算する工程を含むこと、
    を特徴とする橋梁の共振事前検出方法。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の橋梁の共振事前検出方法において、
    前記判定工程は、前記第2の移動体の編成中央部から等距離離れたこの第2の移動体の先頭車両及び後尾車両の検出位置で検出する前記増幅係数に基づいて、前記橋梁に共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する工程を含むこと、
    を特徴とする橋梁の共振事前検出方法。
  5. 橋梁を移動体が移動するときにこの橋梁に発生する共振を事前に検出する橋梁の共振事前検出装置であって、
    前記橋梁を第1の移動体が加振するときの加振周波数よりも高い加振周波数で、この橋梁を第2の移動体が加振するときに、この第2の移動体の後尾車両で検出した上下振動加速度をこの第2の移動体の先頭車両で検出した上下振動加速度によって除算した増幅係数を演算する増幅係数演算部と、
    前記第1の移動体が前記橋梁を移動するときに、この橋梁に共振が発生する直前の状態であるか否かを前記増幅係数に基づいて判定する判定部と、
    備える橋梁の共振事前検出装置。
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