JP7095947B2 - 橋梁の共振事前検出方法とその共振事前検出装置 - Google Patents
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Description
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図1、図3、図6及び図9に示すように、橋梁(B)を移動体(T1)が移動するときにこの橋梁に発生する共振を事前に検出する橋梁の共振事前検出方法であって、前記橋梁を第1の移動体(T 1 )が加振するときの加振周波数(f 1 )よりも高い加振周波数(f 2 )で、この橋梁を第2の移動体(T 2 )が加振するときに、この第2の移動体の後尾車両(V 23 )で検出した上下振動加速度をこの第2の移動体の先頭車両(V 21 )で検出した上下振動加速度によって除算した増幅係数(C α )を演算する増幅係数演算工程(S300)と、前記第1の移動体が前記橋梁を移動するときに、この橋梁に共振が発生する直前の状態であるか否かを前記増幅係数に基づいて判定する判定工程(S400)とを含む橋梁の共振事前検出方法である。
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1に示す軌道Rは、列車T1,T2が走行する通路(線路)である。橋梁Bは、軌道Rの下方に空間を形成するように建設された固定構造物である。橋梁Bは、川、谷、湖沼などの水圏又は道路、鉄道などの交通路を横切るように建設されている。橋梁Bは、例えば、コンクリートが主要材料であり、鉄筋コンクリート構造(RC構造)のコンクリート鉄道橋である。橋梁Bは、桁B1と橋脚B2などを備えており、桁B1の支点間の距離である支間長Lbが23m~48.6m程度である。桁B1は、水平方向に配置されて軌道Rを支持する構造物である。桁B1は、橋脚B2を支点として一方の支点と他方の支点とを跨ぐ梁部材である。橋脚B2は、桁B1を支持する構造物である。橋脚B2は、橋梁Bの長さ方向に所定の間隔をあけて施工されており、鉛直方向に配置される鉄筋コンクリート柱などである。
以下では、制御部4nの動作を中心として説明する。
図9に示すステップ(以下、Sという)100において、共振事前検出プログラム記憶部4kから共振事前検出プログラムを制御部4nが読み込む。共振事前検出プログラムを制御部4nが読み込むと、一連の共振事前検出処理を制御部4nが開始する。
(1) この第1実施形態では、橋梁Bを列車T1が加振するときの加振周波数f1よりも高い加振周波数f2で、この橋梁Bを列車T2が加振するときの振動に基づいて、この列車T1がこの橋梁Bを移動するときに、この橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する。このため、列車T1の走行時には橋梁Bにまだ共振が生じていないが、今後遠くない将来に橋梁Bに共振が生じる可能性がある潜在的な共振橋梁を検知することができる。その結果、もう少しで共振が生じるかもしれない潜在的な共振橋梁を抽出することができるため、事前に対策などを検討することができる。特に、橋梁Bの劣化や損傷が進行するほど橋梁Bの固有振動数が低下して橋梁Bに共振が発生しやすくなるため、潜在的な共振橋梁を早期に検知することができる。
以下では、図1~図6に示す部分と同一の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示す判定基準データ記憶部4hは、図10に示すように、列車T2が橋梁Bを移動するときに、橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるか否かを判定するための所定値(しきい値)Cthを、列車T1,T2が移動する橋梁Bの橋梁構造D51,…,D5N毎に判定基準データD5として記憶する。判定基準データ記憶部4hは、例えば、図7(C)に示すような橋梁Bを列車T2が移動するときに橋梁Bに共振が発生する直前の状態であるときの増幅係数Cαを所定値Cthとして記憶する記憶装置であり、橋梁Bの橋梁構造D51,…,D5N毎にこの所定値Cthを判定基準データD5として記憶する。
以下では、図9に示す処理と同一の処理については、同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図9に示すS400において、増幅係数演算部4fが演算した増幅係数Cαが所定値Cthを超えているか否かを判定部4iが判断する。図10に示す増幅係数Cαが所定値Cthを超えているときには、橋梁Bを列車T1が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態であると判定部4iが判定する。その結果、図1に示す列車T1が列車T2と同じ速度V0で橋梁Bを移動しても橋梁Bにまだ共振が発生していない状態であるが、今後遠くない将来に橋梁Bに共振が発生する可能性があると判定部4iが判定する。一方、図10に示す増幅係数Cαが所定値Cth以下であるときには、橋梁Bを列車T1が移動するときにこの橋梁Bに共振が発生する直前の状態ではないと判定部4iが判定する。その結果、図1に示す列車T1が列車T2と同じ速度V0で橋梁Bを移動しても、橋梁Bにまだ共振が発生していない状態であり、今後近い将来に橋梁Bに共振が発生する可能性がないと判定部4iが判定する。この第2実施形態には、第1実施形態と同様の効果がある。
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、橋梁Bがコンクリート橋である場合を例に挙げて説明したが、橋梁Bが鋼橋である場合についても、この発明を適用することができる。また、この実施形態では、移動体が鉄道車両である場合を例に挙げて説明したが、磁気浮上式鉄道車両である場合についても、この発明を適用することができる。さらに、この実施形態では、列車T1,T2が新幹線を走行する新幹線車両である場合を例に挙げて説明したが、在来線を走行する在来線車両、又は新幹線と在来線とを相互に走行可能な新在直通運転用の車両などについても、この発明を適用することができる。
2 測定装置
2a,2b 加速度検出部
3 通信装置
4 共振事前検出装置
4f 増幅係数演算部
4i 判定部
R 軌道
B 橋梁
B1 桁
B2 橋脚
T1 列車(第1の移動体)
T2 列車(第2の移動体)
T3 台車(第一台車)
T4 台車(第二台車)
V11,V21 車両(先頭車両)
V12,V22 車両(中間車両)
V13,V23 車両(後尾車両)
P1,P3 検出位置
V0 速度
O 編成中央部
L0 等距離
Lb 支間長
D1 測定データ
D2 橋梁データ
D3 測定データ
D4 増幅係数データ
D5 判定基準データ
D6 判定結果データ
Cα 増幅係数
Cth 所定値(しきい値)
Claims (5)
- 橋梁を移動体が移動するときにこの橋梁に発生する共振を事前に検出する橋梁の共振事前検出方法であって、
前記橋梁を第1の移動体が加振するときの加振周波数よりも高い加振周波数で、この橋梁を第2の移動体が加振するときに、この第2の移動体の後尾車両で検出した上下振動加速度をこの第2の移動体の先頭車両で検出した上下振動加速度によって除算した増幅係数を演算する増幅係数演算工程と、
前記第1の移動体が前記橋梁を移動するときに、この橋梁に共振が発生する直前の状態であるか否かを前記増幅係数に基づいて判定する判定工程と、
を含む橋梁の共振事前検出方法。 - 請求項1に記載の橋梁の共振事前検出方法において、
前記判定工程は、前記第1の移動体を組成する車両よりも全長が短い車両によって組成された前記第2の移動体が前記橋梁を加振するときの前記増幅係数に基づいて、この橋梁に共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する工程を含むこと、
を特徴とする橋梁の共振事前検出方法。 - 請求項1又は請求項2に記載の橋梁の共振事前検出方法において、
前記増幅係数演算工程は、前記第2の移動体の後尾車両で検出した上下振動加速度の二乗平方根をこの第2の移動体の先頭車両で検出した上下振動加速度の二乗平方根によって除算した値を前記増幅係数として演算する工程を含むこと、
を特徴とする橋梁の共振事前検出方法。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の橋梁の共振事前検出方法において、
前記判定工程は、前記第2の移動体の編成中央部から等距離離れたこの第2の移動体の先頭車両及び後尾車両の検出位置で検出する前記増幅係数に基づいて、前記橋梁に共振が発生する直前の状態であるか否かを判定する工程を含むこと、
を特徴とする橋梁の共振事前検出方法。 - 橋梁を移動体が移動するときにこの橋梁に発生する共振を事前に検出する橋梁の共振事前検出装置であって、
前記橋梁を第1の移動体が加振するときの加振周波数よりも高い加振周波数で、この橋梁を第2の移動体が加振するときに、この第2の移動体の後尾車両で検出した上下振動加速度をこの第2の移動体の先頭車両で検出した上下振動加速度によって除算した増幅係数を演算する増幅係数演算部と、
前記第1の移動体が前記橋梁を移動するときに、この橋梁に共振が発生する直前の状態であるか否かを前記増幅係数に基づいて判定する判定部と、
を備える橋梁の共振事前検出装置。
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