JP7089871B2 - 電動ブレーキ装置 - Google Patents
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Description
電動モータの回転駆動力を減速機により減速し、直動機構を介して直線運動に変換して、摩擦パッドをディスクロータに押圧接触させて制動力を付加する技術(特許文献1)。
前記制御装置2は、
前記ブレーキ力指令値が零または前記ブレーキ力を解除するブレーキ解除要求を認識したとき、前記摩擦材9と前記ブレーキロータ8との間に定められたクリアランスが設けられる状態とするモータ角度指令値に追従するように前記電動モータ4の角度を制御するブレーキ解除時モータ制御部を有し、
このブレーキ解除時モータ制御部は、ブレーキ力を発揮した状態からブレーキ力を零とするとき、前記電動モータ4の角度を前記モータ角度指令値に対してオーバーシュートした後に前記モータ角度指令値に追従する機能を有する。
前記定められたクリアランスは、設計等によって任意に定めるクリアランスであって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方等により適切なクリアランスを求めて定められる。
前記定められたオーバーシュート特性は、設計等によって任意に定めるオーバーシュート特性であって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方等により適切なオーバーシュート特性を求めて定められる。
この場合、第一の解除指令値に対して定められたオーバーシュート特性を有する第二の解除指令値を演算するだけでよいので、コントローラ初期化等の複雑な処理が必要なものに比べて制御系を簡素化することができる。
前記ブレーキ解除時モータ制御部は、前記第二の解除指令値から定められた角加速度制限値を設定し、前記角速度推定機能部24で推定した角速度を前記角加速度制限値で加減速させた先の時刻における角速度を演算する機能を有し、
前記ブレーキ解除時モータ制御部は、前記演算した角速度で運動した場合の先の時刻におけるモータ角度を演算し、この演算したモータ角度を前記モータ角度指令値の制限値とし、この制限値を前記第一の解除指令値に滝用した値を前記第二の解除指令値としてもよい。
前記定められた角加速度制限値は、設計等によって任意に定める角加速度制限値であって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方等により適切な角加速度制限値を求めて定められる。
前記定められたオーバーシュートおよび減衰特性は、設計等によって任意に定めるオーバーシュートおよび減衰特性であって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方等により適切なオーバーシュートおよび減衰特性を求めて定められる。
前記ブレーキ解除時モータ制御部は、第二の制御系特性に基づいて設定されたフィードバックゲインを含む演算パラメータを介して、ブレーキ力を発揮した状態からブレーキ力を零とする定められた角度に前記電動モータ4をフィードバック制御する機能を有し、
前記ブレーキ解除時モータ制御部の前記第二の制御系特性について、前記第一の制御系特性よりオーバーシュート量が大きく、かつ制定時間が長くなるように設定されるものであってもよい。
前記定められたブレーキ力、前記定められた角度は、それぞれ設計等によって任意に定めるブレーキ力、角度であって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方等により適切なブレーキ力、角度を求めて定められる。
前記制定時間は、所定の指令値に対して制御量が追従を完了して定常状態となるまでの時間であり、例えば、電動ブレーキ装置がブレーキ力指令値を零またはブレーキ力を解除するブレーキ解除要求を認識したときからオーバーシュートが収束するまでの時間とすることができる。
この場合、制御系特性を直接調整することができるので、確実にアクチュエータ動作を低作動音となるように調整することができる。但し、コントローラ切替に伴い適切な初期化等の処理が必要となる。
前記定められた角加速度は、設計等によって任意に定める角加速度であって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方等により適切な角加速度を求めて定められる。
この場合、シンプルで分かり易い処理となり、例えばオーバーシュート特性の調整等が容易となる利点がある。但し、適切に処理状態を遷移させるための条件分岐や判断が必要となる為、演算時間が増加する場合がある。
前記定められたモータ角度指令値は、設計等によって任意に定めるモータ角度指令値であって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方等により適切なモータ角度指令値を求めて定められる。
この場合、さらに直接的にアクチュエータ動作を低作動音となるように調整することができる。但し、モータ出力をさらに制限したことによる制御系への影響は十分に考慮される必要がある。
前記閾値は、設計等によって任意に定める閾値であって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方等により適切な閾値を求めて定められる。
車体速が大きい(速い)とき程ロードノイズ等の影響からNVHを考慮する必要が無く、ブレーキ解除直後に再度ブレーキが踏まれる場合へのリアクション速度を重視しなければならない。このため、例えば車体速が増加するとオーバーシュート量が減少するように車体速に応じてオーバーシュート量を変化させるか、または車体速が閾値以上のときモータ角度をオーバーシュートする制御を解除することでNVHを改善しつつ、応答遅れのリスクを低減することができる。或いは、より簡潔な処理とする為、車体速が略ゼロであるときにオーバーシュートする制御を実行し、車両が走行している場合には実行しない処理とすることもできる。
図1に示すように、この電動ブレーキ装置1は、電動式直動アクチュエータDAと、電源装置3と、摩擦ブレーキBRとを備える。先ず、電動式直動アクチュエータDAおよび摩擦ブレーキBRの構造について説明する。
図1に示すように、電動式直動アクチュエータDAは、アクチュエータ本体AHと、後述する制御装置2とを備える。図1および図2に示すように、アクチュエータ本体AHは、電動モータ4と、減速機構5と、摩擦材操作手段である直動機構6と、パーキングブレーキ機構7と、角度センサSaと、荷重センサSbとを有する。
図2に示すように、各制御装置2は、対応する電動モータ4を制御する。各制御装置2に、電源装置3と、各制御装置2の上位制御手段である上位ECU17とが接続されている。電源装置3は、電動モータ4および制御装置2に電力を供給する。電源装置3は、例えば、この電動ブレーキ装置1を搭載する車両の低圧(例えば12V)バッテリ等を適用し得る。
電流推定器21は、電流センサScの出力から制御演算に用いる電流を推定する機能を有する。もしくは、例えば、モータドライバ18を構成する素子等の端子電圧等を検出する構成としてもよく、一次側の電流からモータ相電流を推定する構成としてもよい。あるいは、一切の電流センサを設けずに、電動モータ4の抵抗またはインダクタンス等の特性に基づきモータ電流をフィードフォワード制御することもできる。
ブレーキ解除指令演算部26は、ブレーキ力指令値が零またはブレーキ力を解除するブレーキ解除要求を認識したとき、摩擦材9とブレーキロータ8との間に定められたクリアランスが設けられる状態となるモータ角度指令値に追従するようにモータ角度を制御する。つまりブレーキ解除指令演算部26は、例えば、ブレーキペダルが戻された場合等、指令手段17aの入力が所定の閾値を下回った場合は摩擦材9とブレーキロータ8との間に十分なクリアランスを設けられる状態になるようモータ角度を制御するための指令値を出力してもよい。
図3は、図2の例における指令値生成器23の構成例を示す。
図3に示す指令値生成器23は、アクチュエータ制御指令値をモータ角度とし、所定のモータ角加速度からモータ角度指令の制限値を導出し、前記制限値を用いてオーバーシュート波形を生成する例を示す。この指令値生成器23は、ブレーキ力制御指令演算部25と、ブレーキ解除指令演算部26と、ブレーキ解除要求判断部28と、切替手段29とを有する。
ブレーキ力制御指令演算部25はブレーキ力・モータ角度変換部25aを有し、このブレーキ力・モータ角度変換部25aは、ブレーキ力指令値から、電動ブレーキ装置剛性等に基づいて所定のブレーキ力となり得るモータ角度を導出し、ブレーキ力制御指令演算部25の指令値とする。本図の例の他に、モータ角度に代えて、例えば、ブレーキ荷重指令値等を用いてもよく、電動ブレーキ装置効率等に基づいて所定のブレーキ力となり得るモータ電流を導出して指令値としてもよい。
ブレーキ解除指令演算部26は、クリアランス・モータ角度変換部30、オーバーシュート波形生成器である角度指令リミッタ27A、角速度変化量演算部31、角度演算部32,32および指令値記憶部33を有する。
クリアランス・モータ角度変換部30は、クリアランス指令値から、アクチュエータ等価リード等に基づいて所定のクリアランスとなり得るモータ角度(モータ角度指令値)を導出し、このモータ角度指令値を第一の解除指令値とする。前記クリアランス指令値は、所定の値であってもよく、車両の走行状態等に基づいて適宜変更される可変の値であってもよい。
図4は、この実施形態に係る電動ブレーキ装置を適用した際のブレーキ解除時の動作例を示す。同図に示すように、ブレーキ解除時に、モータ角度をモータ角度指令値に対してオーバーシュートした後に前記モータ角度指令値に追従することで、作動音の低減(NVHの改善)を図れる。
図16は、従来技術として、ブレーキ解除時の応答速度を低下させる例を示す。この例は、作動音は本実施形態に係る電動ブレーキ動作例(図4)と同等となる一方、ブレーキ力が零となるまでの時間が増加し、ブレーキ解除時の引き摺り感となって車両フィーリングが低下する。
以上説明した電動ブレーキ装置1によると、ブレーキを解除する際の動作について、敢えてオーバーシュートする波形とすることにより、迅速にブレーキ力を零とすることでブレーキ引き摺り感を低減しつつ、ブレーキ待機位置への位置決め時における急加減速を抑制することで作動音の低減(NVHの改善)を図れる。
以下の説明においては、各実施の形態で先行して説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図5は、図3の例に代えて、ブレーキ解除指令演算部26として、オーバーシュート特性を有するローパスフィルタ34を第一の解除指令値に適用し、フィルタリングされた出力を第二の解除指令値とする例を示す。この例のオーバーシュート型ローパスフィルタ34は、例えば、二次以上の固有値を有するローパスフィルタにおいて、適切に減衰率(減衰特性)および時定数を選定することにより設定できる。
この例のアクチュエータ制御器22Aは、前述の実施形態のアクチュエータ制御器22(図2)の機能に加え、ブレーキ力制御を行う際のブレーキ力制御演算機能部としてのブレーキ力制御演算部36と、ブレーキ解除を行う際のブレーキ解除時モータ制御部としてのブレーキ解除制御演算部37とを備える。
ブレーキ力制御演算部36は、所定の指令値(アクチュエータ制御指令値)およびフィードバック値を用いて制御演算を行う。すなわちブレーキ力制御演算部36は、第一の制御系特性に基づいて設定されたフィードバックゲインを含む演算パラメータを介して、定められたブレーキ力を発揮するよう電動モータをフィードバック制御する。
ブレーキ解除制御演算部37は、ブレーキ力制御演算部36に対し、比較的大きなオーバーシュートを生じ、緩慢な収束特性となるよう制御演算を行う。前記制御演算は、例えば、図8に示す所望のオーバーシュートを発生する制御系の特性の調整に基づいた制御ゲイン等の演算パラメータ特性によるものであってもよく、あるいは後述する専用の制御フロー(図14)によるものであってもよい。
図8は、制御系の特性によってオーバーシュート特性を得る例を示す。図8点線で示すブレーキ力制御演算部の制御特性と比較して、図8実線で示すブレーキ解除制御演算部の制御系の特性は、ピークゲインが高く、かつカットオフ周波数の低い制御系として設計することができる。
<ブレーキ力制御時モータトルク制限部41>
ブレーキ力制御時モータトルク制限部41は、ブレーキ力制御器38(図9)で演算された所定のブレーキ力を発揮するためのブレーキ力操作量であるモータトルクに対し、モータトルクを制限する機能を有するトルクリミッタ41a等から構成される。一般に、角速度が比較的低い領域においては、通電できる最大電流量に基づいて制限され、鉄損または機械損の影響を除けば、制限トルクは概ね一定とすることができる。角速度が比較的高い領域においては、前記制限量はモータ角速度に依存し、所定のモータ出力またはモータ駆動時の消費電力等に基づいて制限され、角速度が増加する程トルク値を小さく制限する必要がある。
ブレーキ解除時モータトルク制限部42は、ブレーキを解除する際のモータトルクを、ブレーキ力制御時モータトルク制限部41のトルク制限よりもさらに小さな値に制限する機能を有するトルクリミッタ42a等から構成される。このようにブレーキ解除時のモータトルクを制限することで、ブレーキ解除時に高速回転する電動モータ4が減速するのに時間を要するため、比較的大きなオーバーシュートを生じる。また、ブレーキ解除時モータトルク制限部42によれば、比較的小さなトルク値に制限されることで、前記オーバーシュートの後、緩やかに目標値へと収束する。
図13は、図2の構成例において、例えば、車輪速センサ、加速度センサ、GPS等を用いた所定の車体速推定手段43により推定した車体速(推定車体速)に応じてオーバーシュート量を調整するオーバーシュート量調整部44を、ブレーキ解除指令演算部26に設ける例を示す。
特に、車両が停止している状態において、NVHを改善する重要度が高く、再ブレーキ時の応答遅れのリスクは略考慮しなくてもよい。したがって、ブレーキ解除指令演算部26は、車体速推定手段43により車両の停止状態を検出し、車両が停止しているときにおいてのみ、前記のオーバーシュート制御を実行してもよい。
その他、図6または図9の構成例に対しても、前記と同様に、車体速に応じてオーバーシュート量を変化させるか、または車体速が閾値以上のときモータ角度をオーバーシュートする制御を解除する処理を設けることもできる。
また、例えば、図9の構成例に前記処理を適用する場合、前記車体速推定手段で推定する車体速等に応じてオーバーシュート量が変化するよう、ブレーキ解除時モータトルク制限部42の制限トルクを調整する構成としてもよい。
4…電動モータ
6…直動機構(摩擦材操作手段)
8…ブレーキロータ
9…摩擦材
24…角速度推定機能部
25…ブレーキ力制御指令演算部(ブレーキ力制御演算機能部)
26…ブレーキ解除指令演算部(ブレーキ解除時モータ制御部)
34…ローパスフィルタ
43…車体速推定手段
Claims (7)
- ブレーキロータと、このブレーキロータと接触してブレーキ力を発生する摩擦材と、電動モータと、この電動モータの出力を前記摩擦材の押圧力に変換する摩擦材操作手段と、与えられたブレーキ力指令値に前記ブレーキ力が追従するように前記電動モータを制御する制御装置と、を備えた電動ブレーキ装置において、
前記制御装置は、
前記ブレーキ力指令値が零または前記ブレーキ力を解除するブレーキ解除要求を認識したとき、前記摩擦材と前記ブレーキロータとの間に定められたクリアランスが設けられる状態とするモータ角度指令値に追従するように前記電動モータの角度を制御するブレーキ解除時モータ制御部を有し、
このブレーキ解除時モータ制御部は、ブレーキ力を発揮した状態からブレーキ力を零とするとき、前記電動モータの角度を前記モータ角度指令値に対してオーバーシュートした後に前記モータ角度指令値に追従する機能を有し、前記ブレーキ解除時モータ制御部は、前記定められたクリアランスが設けられる状態となるモータ角度指令値を第一の解除指令値とし、前記ブレーキ解除時モータ制御部は、前記第一の解除指令値に対して定められたオーバーシュート特性を有する第二の解除指令値を演算し、この第二の解除指令値に対して前記電動モータを追従制御する電動ブレーキ装置。 - 請求項1に記載の電動ブレーキ装置において、前記制御装置は、前記電動モータの現在の角速度を推定する角速度推定機能部を有し、
前記ブレーキ解除時モータ制御部は、前記第二の解除指令値から定められた角加速度制限値を設定し、前記角速度推定機能部で推定した角速度を前記角加速度制限値で加減速させた先の時刻における角速度を演算する機能を有し、
前記ブレーキ解除時モータ制御部は、前記演算した角速度で運動した場合の先の時刻におけるモータ角度を演算し、この演算したモータ角度を前記モータ角度指令値の制限値とし、この制限値を前記第一の解除指令値に滝用した値を前記第二の解除指令値とする電動ブレーキ装置。 - 請求項1に記載の電動ブレーキ装置において、前記第二の解除指令値が、前記第一の解除指令値に対して定められたオーバーシュートおよび減衰特性を有する二次以上のローパスフィルタを介した値である電動ブレーキ装置。
- ブレーキロータと、このブレーキロータと接触してブレーキ力を発生する摩擦材と、電動モータと、この電動モータの出力を前記摩擦材の押圧力に変換する摩擦材操作手段と、与えられたブレーキ力指令値に前記ブレーキ力が追従するように前記電動モータを制御する制御装置と、を備えた電動ブレーキ装置において、
前記制御装置は、
前記ブレーキ力指令値が零または前記ブレーキ力を解除するブレーキ解除要求を認識したとき、前記摩擦材と前記ブレーキロータとの間に定められたクリアランスが設けられる状態とするモータ角度指令値に追従するように前記電動モータの角度を制御するブレーキ解除時モータ制御部を有し、
このブレーキ解除時モータ制御部は、ブレーキ力を発揮した状態からブレーキ力を零とするとき、前記電動モータの角度を前記モータ角度指令値に対してオーバーシュートした後に前記モータ角度指令値に追従する機能を有し、前記制御装置は、第一の制御系特性に基づいて設定されたフィードバックゲインを含む演算パラメータを介して、定められたブレーキ力を発揮するよう前記電動モータをフィードバック制御するブレーキ力制御演算機能部を備え、
前記ブレーキ解除時モータ制御部は、第二の制御系特性に基づいて設定されたフィードバックゲインを含む演算パラメータを介して、ブレーキ力を発揮した状態からブレーキ力を零とする定められた角度に前記電動モータをフィードバック制御する機能を有し、
前記ブレーキ解除時モータ制御部の前記第二の制御系特性について、前記第一の制御系特性よりオーバーシュート量が大きく、かつ制定時間が長くなるように設定される電動ブレーキ装置。 - ブレーキロータと、このブレーキロータと接触してブレーキ力を発生する摩擦材と、電動モータと、この電動モータの出力を前記摩擦材の押圧力に変換する摩擦材操作手段と、与えられたブレーキ力指令値に前記ブレーキ力が追従するように前記電動モータを制御する制御装置と、を備えた電動ブレーキ装置において、
前記制御装置は、
前記ブレーキ力指令値が零または前記ブレーキ力を解除するブレーキ解除要求を認識したとき、前記摩擦材と前記ブレーキロータとの間に定められたクリアランスが設けられる状態とするモータ角度指令値に追従するように前記電動モータの角度を制御するブレーキ解除時モータ制御部を有し、
このブレーキ解除時モータ制御部は、ブレーキ力を発揮した状態からブレーキ力を零とするとき、前記電動モータの角度を前記モータ角度指令値に対してオーバーシュートした後に前記モータ角度指令値に追従する機能を有し、前記ブレーキ解除時モータ制御部は、ブレーキ力を発揮した状態からブレーキ力を零とするとき、前記摩擦材と前記ブレーキロータとを離反させる方向に前記電動モータを回転し、前記ブレーキ力が零となった状態から前記電動モータを定められた角加速度で減速し、前記電動モータの角速度が零となった状態から、前記電動モータの角度を前記モータ角度指令値に対して追従制御する機能を有する電動ブレーキ装置。 - ブレーキロータと、このブレーキロータと接触してブレーキ力を発生する摩擦材と、電動モータと、この電動モータの出力を前記摩擦材の押圧力に変換する摩擦材操作手段と、与えられたブレーキ力指令値に前記ブレーキ力が追従するように前記電動モータを制御する制御装置と、を備えた電動ブレーキ装置において、
前記制御装置は、
前記ブレーキ力指令値が零または前記ブレーキ力を解除するブレーキ解除要求を認識したとき、前記摩擦材と前記ブレーキロータとの間に定められたクリアランスが設けられる状態とするモータ角度指令値に追従するように前記電動モータの角度を制御するブレーキ解除時モータ制御部を有し、
このブレーキ解除時モータ制御部は、ブレーキ力を発揮した状態からブレーキ力を零とするとき、前記電動モータの角度を前記モータ角度指令値に対してオーバーシュートした後に前記モータ角度指令値に追従する機能を有し、前記ブレーキ解除時モータ制御部は、ブレーキ力を発揮した状態からブレーキ力を零とするとき、ブレーキ力が零となる状態から定められたモータ角度指令値に前記電動モータの角度を追従させるまでの間において、前記電動モータの出力を制限する機能を有し、この機能によって制限された前記電動モータの出力は、前記電動モータの出力の制限を実行する以外の電動モータの最大出力よりも小さな値である電動ブレーキ装置。 - 請求項1~6のいずれか1項に記載の電動ブレーキ装置において、前記電動ブレーキ装置を搭載する車両の車体速を推定する車体速推定手段を備え、前記ブレーキ解除時モータ制御部は、前記車体速に応じてオーバーシュート量を変化させるか、または前記車体速が閾値以上のときモータ角度をオーバーシュートする制御を解除する電動ブレーキ装置。
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