<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるスロットマシンに本発明を適用した場合の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図であり、図2はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図である。
図2に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前方に開放された箱状に形成されている。
筐体11の前面側には、前面扉12が取り付けられている。前面扉12はその左側部を回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。なお、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置13によって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態は、キーシリンダ14への所定のキーによる解錠操作により解除される。
前面扉12の中央部上寄りには、図1に示すように、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20には、縦長の3つの表示窓部21L,21M,21Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部21L,21M,21Rは透明又は半透明な材質により形成されており、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
図2に示すように、筐体11は仕切り板によりその内部が上下2分割されており、仕切り板の上部にはリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状にそれぞれ形成された左リール32L、中リール32M及び右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リール32L,32M,32Rの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓部21L,21M,21Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部21L,21M,21Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
これら各リール32L,32M,32Rは、それぞれが図示しないステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。
図1に示すように、遊技パネル20の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。メダルがベットされているときにこのスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン42,43,44が設けられている。各ストップボタン42,43,44は停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓部21L,21M,21Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン42,43,44は、左リール32Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
なお、スタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、各ストップボタン42,43,44の操作に基づき各リール32L,32M,32Rが回転を停止して、メダル付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲーム(遊技回)に相当する。
表示窓部21L,21M,21Rの下方右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、図2に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ52によって、投入可能時であればホッパ装置53へ導かれ、投入不可時であれば前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口58からメダル受け皿59へと導かれる。なお、ホッパ装置53は、有効ライン上にメダルの付与に対応した入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口58を通じてメダル受け皿59に払い出す機能を有している。
メダル投入口45の下方には、図1に示すように、メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ52内に詰まった際に押される返却ボタン46が設けられている。また、表示窓部21L,21M,21Rの下方左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するための第1クレジット投入ボタン47と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン48と、仮想メダルを一度に1枚投入するための第3クレジット投入ボタン49とが設けられている。
スタートレバー41の左側には、精算ボタン51が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン51を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口58から払い出されるようになっている。
筐体11の内部においてホッパ装置53の左方には、図2に示すように、電源装置54が設けられている。電源装置54には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチ55と、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタン56と、スロットマシン10の設定状態を「設定1」から「設定6」の範囲で変更するために操作される設定キー挿入孔57と、を備えている。
<各リール32L,32M,32Rに付されている図柄>
次に、各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
図3には、左リール32L、中リール32M及び右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0~20まで付されているが、これら番号は主制御装置70が表示窓部21L,21M,21Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ1」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「リプレイ2」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「リプレイ3」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)の9種類がある。そして、図3に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
図4は、表示窓部21L,21M,21Rの正面図である。各表示窓部21L,21M,21Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだラインである。規定数のメダルがベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、メダルの払い出しという利益、再遊技という利益及び遊技状態の移行という利益のいずれかが付与される。
つまり、本スロットマシン10では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインではなく、折り曲げラインとして設定されている。したがって、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL2と、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだサブラインSL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL4と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL5といった1直線に延びるライン上に、入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。なお、メインラインMLは1本に限定されることはなく2本、3本、4本又は5本以上であってもよく、このようにメインラインMLが複数設定されている構成においてはベット枚数に応じて有効化されるメインラインMLの数が相違する構成としてもよい。また、メインラインMLが折れ曲がりラインである構成に限定されることはなく、一直線に延びるラインであってもよい。
以下、図5及び図6を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。図5は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図であり、図6(a)~図6(j)は各入賞が発生した場合の停止図柄の態様を説明するための説明図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1~第12補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞がある。
詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第1補填入賞~第9補填入賞のいずれかとなる。また、メインラインML上において左から「赤7」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第10補填入賞となり、メインラインMLにおいて左から「BAR」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第11補填入賞となり、メインラインMLにおいて左から「スイカ」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第12補填入賞となる。第1補填入賞~第12補填入賞のいずれかとなった場合、1枚のメダルが払い出される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1ベル入賞となる。第1ベル入賞となった場合、4枚のメダルが払い出される。
第1ベル入賞となる場合、図6(a)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。遊技者は、同一の図柄の組合せが一直線のライン上に停止表示されると入賞が成立したと認識し易い。この場合に、第1ベル入賞に際して同一の「ベル」図柄の組合せを停止表示させることにより、メインラインMLにおける入賞成立態様の多様化を図った構成において入賞の発生を遊技者に認識させ易くすることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第2ベル入賞となる。第2ベル入賞となった場合、9枚のメダルが払い出される。
第2ベル入賞となる場合、図6(b)に示すように、右上がりのサブラインSL5において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、第2ベル入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL5であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4とは異なる。かかる相違により、遊技者に第1ベル入賞と第2ベル入賞とを区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第1スイカ入賞となる。第1スイカ入賞となった場合、4枚のメダルが払い出される。
第1スイカ入賞となる場合、図6(c)に示すように、右下がりのサブラインSL1において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「スイカ」図柄となり得る。これにより、第1スイカ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、左リール32Lの停止タイミングによっては「スイカ」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。なお、「チェリー」図柄が上段、中段又は下段を通過するタイミングで左リール32Lを停止操作する場合には、第1スイカ入賞に際して、サブラインSL1にて「スイカ」図柄の組合せが停止表示される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄及び「赤7」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第2スイカ入賞となる。第2スイカ入賞となった場合、4枚のメダルが払い出される。
第2スイカ入賞となる場合、図6(d)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「スイカ」図柄となる。これにより、第2スイカ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2スイカ入賞に際して「スイカ」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL4であり、第1スイカ入賞に際して「スイカ」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1とは異なる。かかる相違により、遊技者に第1スイカ入賞と第2スイカ入賞とを区別させることが可能となる。
メダル(又は仮想メダル)をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞、第2チェリーリプレイ入賞、第1特別リプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞、第1RTリプレイ入賞、第2RTリプレイ入賞、第1特殊リプレイ入賞、第2特殊リプレイ入賞、第1転落リプレイ入賞及び第2転落リプレイ入賞がある。
詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、通常リプレイ入賞となる。
通常リプレイ入賞となる場合、図6(e)に示すように、中段のサブラインSL3において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかとなる。これにより、通常リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、ベルリプレイ入賞となる。
ベルリプレイ入賞となる場合、図6(f)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、ベルリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、ベルリプレイ入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4及び第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL5とは異なる。かかる相違により、遊技者にベルリプレイ入賞を第1ベル入賞及び第2ベル入賞に対して区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第1チェリーリプレイ入賞となる。
第1チェリーリプレイ入賞となる場合、図6(g)に示すように、右下がりのサブラインSL1において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「チェリー」図柄となり得る。これにより、第1チェリーリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、左リール32L又は右リール32Rの停止タイミングによっては「チェリー」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第1チェリーリプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置66にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「チェリー」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「チェリー」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42~44が停止操作されることにより、サブラインSL1において2個の「チェリー」図柄又は3個の「チェリー」図柄が停止表示され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第2チェリーリプレイ入賞となる。
第2チェリーリプレイ入賞となる場合、図6(h)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「チェリー」図柄となり得る。これにより、第2チェリーリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「チェリー」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第2チェリーリプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置66にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「チェリー」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「チェリー」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42~44が停止操作されることにより、サブラインSL2において2個の「チェリー」図柄又は3個の「チェリー」図柄が停止表示され得る。また、第2チェリーリプレイ入賞に際して「チェリー」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2であり、第1チェリーリプレイ入賞に際して「チェリー」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1とは異なる。かかる相違により、遊技者に第1チェリーリプレイ入賞と第2チェリーリプレイ入賞とを区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第1特別リプレイ入賞となる。
第1特別リプレイ入賞となる場合、図6(i)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「赤7」図柄となり得る。これにより、第1特別リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「赤7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第1特別リプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置66にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「赤7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行され得る。当該演出を確認して「赤7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42~44が停止操作されることにより、サブラインSL4において3個の「赤7」図柄が停止表示され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第2特別リプレイ入賞となる。第2特別リプレイ入賞となる場合、一直線上に停止表示されている3個の図柄が全て同一図柄となる事象が発生しない。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第1RTリプレイ入賞となる。ここで、第1RTリプレイ入賞となるか否かに関して、中リール32Mの停止図柄は任意であるため、例えば左リール32Lにおいて1番目の「リプレイ1」図柄がメインラインML上に停止表示されているとともに右リール32Rにおいて1番目の「リプレイ3」図柄がメインラインML上に停止表示されている状況で中リール32Mの4番目の「白7」図柄が上段に停止表示されると、「白7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されることとなってしまう。そこで、第1RTリプレイ入賞となる場合、後述するリール制御処理において、一直線上に停止表示されている3個の図柄が全て同一図柄となる事象が発生しないように中リール32Mの停止制御が行われる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第2RTリプレイ入賞となる。第2RTリプレイ入賞となる場合、一直線上に停止表示されている3個の図柄が全て同一図柄となる事象が発生しない。
メインラインML上において中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第1特殊リプレイ入賞となる。なお、第1特殊リプレイ入賞となるか否かに関して、左リール32Lの停止図柄は任意である。
第1特殊リプレイ入賞となる場合、図6(j)に示すように、右下がりのサブラインSL1及び右上がりのサブラインSL5のそれぞれにおいて各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「白7」図柄となり得る。これにより、第1特殊リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「白7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第1特殊リプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置66にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「白7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「白7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42~44が停止操作されることにより、サブラインSL1において3個の「白7」図柄が停止表示され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第2特殊リプレイ入賞となる。第2特殊リプレイ入賞となる場合、一直線上に停止表示されている3個の図柄が全て同一図柄となる事象が発生しない。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第1転落リプレイ入賞となる。第1転落リプレイ入賞となる場合、一直線上に停止表示されている3個の図柄が全て同一図柄となる事象が発生しない。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第2転落リプレイ入賞となる。第2転落リプレイ入賞となる場合、一直線上に停止表示されている3個の図柄が全て同一図柄となる事象が発生しない。
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる。具体的には、メダルを3枚ベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら、3枚ベット状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
また、上記各種リプレイ入賞のうち、第1特別リプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞、第1RTリプレイ入賞、第2RTリプレイ入賞、第1特殊リプレイ入賞、第2特殊リプレイ入賞、第1転落リプレイ入賞及び第2転落リプレイ入賞は、リプレイ入賞の特典の付与契機となるだけではなく遊技状態の移行契機となる。本スロットマシン10では役の抽選処理において抽選対象となる役の種類及び各役の当選確率が相違するように複数種類の遊技状態が設定されており、これら遊技状態間の移行は遊技状態の移行契機となるリプレイ入賞が成立した場合に発生する。各遊技状態の内容及び各遊技状態への移行条件については後に詳細に説明する。
<各種報知及び各種演出を実行するための装置>
次に、各種報知及び各種演出を実行するための装置について説明する。
前面扉12の上部には、図1に示すように、上部ランプ64及びスピーカ65が設けられているとともに画像表示装置66が設けられている。上部ランプ64は、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した態様で発光制御されるとともに、入賞結果に応じた態様で発光制御される。また、上部ランプ64は、画像表示装置66における表示演出に対応した発光演出が行われるように発光制御される。スピーカ65は左右一対として設けられており、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御されるとともに、入賞結果に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御される。また、スピーカ65は、画像表示装置66における表示演出に対応した音出力演出が行われるように音出力制御される。
画像表示装置66は表示面を有しており、スロットマシン10において異常が発生した場合には当該異常に対応した画像が当該表示面にて表示されるように表示制御される。また、画像表示装置66は、内部抽選における役の当選結果及び各ゲームにおける入賞結果に対応した画像が表示面にて表示されるように表示制御される。
<各種制御装置>
スロットマシン10には、各種制御装置が設けられている。具体的には、図2に示すように、リールユニット31の上方には、主制御装置70が設けられている。当該主制御装置70は、筐体11の背板に取り付けられている。主制御装置70は、主基板が基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスを開放する場合には、締結状態を解除する必要があり、当該締結状態の解除に際して破壊箇所が生じることとなる。当該破壊箇所の有無を確認することで、基板ボックスが開放されたか否かを簡易的に確認することが可能となる。
スロットマシン10には、主制御装置70以外にもサブ制御装置80が設けられている。サブ制御装置80は、前面扉12において画像表示装置66の後方に重ねて配置されている。サブ制御装置80は、主制御装置70から受信したコマンドに基づき、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66の制御を実行する。なお、サブ制御装置80は、主制御装置70と同様に、基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
<スロットマシン10の電気的構成>
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図7のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置70は、遊技の主たる制御を司る主制御基板71を具備している。主制御基板71には、MPU72が搭載されている。MPU72には、当該MPU72により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM73と、そのROM73内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM74と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路75と、割込回路、データ入出力回路、乱数発回路などが内蔵されている。なお、MPU72に対してROM73及びRAM74が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU72には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU72の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップボタン42,43,44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a,43a,44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、各クレジット投入ボタン47,48,49の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ47a,48a,49a、精算ボタン51の操作を検出する精算検出センサ51a、ホッパ装置53の払出検出センサ、リセットボタン56の操作を検出するリセット検出センサ56a、設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ57a等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU72に入力される。
MPU72の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、ホッパ装置53の払出モータ及びサブ制御装置80等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット31の各リール32L,32M,32Rの回転駆動制御がMPU72により行われるとともに、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置53の駆動制御がMPU72により行われる。また、サブ制御装置80には、各ゲームの各タイミングでMPU72からコマンドが送信される。
MPU72の入力側には、電源装置54に設けられた停電監視回路が接続されている(図示略)。電源装置54には、主制御装置70をはじめとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部及び停電監視回路が搭載されており、停電監視回路は、外部電源から電源部に印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧以下となった場合にMPU72に停電信号を出力する。MPU72は、停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、電源装置54には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力をRAM74に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)ではRAM74においてデータが記憶保持される。但し、電源装置54に設けられたリセットボタン56を押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行うことで、RAM74に記憶保持されているデータは初期化される。
サブ制御装置80は、各種報知や各種演出の実行制御を実行するためのサブ制御基板81を具備している。サブ制御基板81には、MPU82が搭載されている。MPU82には、当該MPU82により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM83と、そのROM83内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM84と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路85と、割込回路、データ入出力回路、乱数発回路などが内蔵されている。
なお、MPU82に対してROM83及びRAM84が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM84には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置54の電断中電源部からバックアップ電力が供給され、当該バックアップ電力が供給されている状況(例えば1日や2日)ではRAM84においてデータが記憶保持される。但し、電源装置54に設けられたリセットボタン56を押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行うことで、RAM84に記憶保持されているデータは初期化される。
MPU82には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU82の入力側には、既に説明したとおり主制御装置70のMPU72が接続されており、当該MPU72から各種コマンドを受信する。
MPU82の出力側には、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66が接続されている。MPU82は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき、上部ランプ64の発光制御、スピーカ65の音出力制御、及び画像表示装置66の表示制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置70のMPU72、ROM73及びRAM74をそれぞれ主側MPU72、主側ROM73及び主側RAM74といい、サブ制御装置80のMPU82、ROM83及びRAM84をそれぞれサブ側MPU82、サブ側ROM83及びサブ側RAM84という。
<主側MPU72及びサブ側MPU82により実行される処理>
次に、主側MPU72及びサブ側MPU82により実行される処理について説明する。まず、主側MPU72にて実行される基本的な処理の内容について説明する。
かかる主側MPU72の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されたメイン処理の実行後に繰り返し実行される通常処理と、当該通常処理に対して定期的に割り込んで起動されるタイマ割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理を説明し、その後、通常処理を説明する。
<タイマ割込み処理>
図8は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。当該タイマ割込み処理は、例えば1.49msecごとに起動される。
レジスタ退避処理(ステップS101)では、後述する通常処理で使用している主側MPU72内の全レジスタの値を主側RAM74に退避させる。ステップS102では停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認し、停電フラグに「1」がセットされているときにはステップS103に進み、停電時処理を実行する。
停電フラグは、電源装置54の停電監視回路からの停電信号が主側MPU72に入力された場合にセットされる。停電時処理では、まずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、主側MPU72のスタックポインタの値を主側RAM74に保存する。その後、主側MPU72の出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時に主側RAM74のデータが正常か否かを判定するための判定値を算出して当該主側RAM74に保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、主側MPU72自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれのステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入力ポートに接続された各種センサの状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、各種コマンドをサブ制御装置80へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS112では、先のステップS101にて主側RAM74に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU72内の対応するレジスタに復帰させる。その後、ステップS113にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について図9のフローチャートに基づき説明する。
まず次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い(ステップS201)、その後に開始待ち処理を実行する(ステップS202)。開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかのリプレイ入賞が発生したか否かを判定する。いずれかのリプレイ入賞が発生していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。いずれのリプレイ入賞も発生していなかった場合には、精算ボタン51が操作されたか否かを判定し、精算ボタン51が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算ボタン51が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入ボタン47~49の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入ボタン47~49の操作との両方が行われていない場合にはそのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、メダルのベット数が規定数(本実施の形態では「3」)に達しているか否かを判定し(ステップS203)、ベット数が規定数に達していない場合には開始待ち処理(ステップS202)に戻る。ベット数が規定数に達している場合にはスタートレバー41が操作されたか否かを判定する(ステップS204)。
スタートレバー41が操作されていない場合には、開始待ち処理(ステップS202)に戻る。一方、スタートレバー41が操作された場合には、メインラインMLを有効化させた後に、セレクタ52を制御することによりベット受付を禁止する(ステップS205)。その後、今回のゲームにおける役の抽選を行うための抽選処理を実行し(ステップS206)、主側RAM74に設けられた継続チャンスフラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS207:YES)、継続チャンス期間用の制御を行うための継続チャンス用処理を実行し(ステップS208)、主側RAM74の継続チャンスフラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS207:NO)、各リール32L,32M,32Rを今回の抽選処理(ステップS206)の結果に対応した態様で駆動制御するためのリール制御処理を実行する(ステップS209)。
その後、メダル払出処理を実行する(ステップS210)。メダル払出処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した枚数のメダル又は仮想メダルを遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合には主側RAM74に設けられた仮想メダル用エリアに今回の小役入賞に対応した値を加算し、仮想メダル用エリアの値が最大値に達している場合にはその最大値を超えた数分のメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。
その後、ボーナスRT状態を制御するためのボーナスRT管理処理を実行するとともに(ステップS211)、スロットマシン10の状態を遊技ホールに設けられたホールコンピュータに外部出力するための外部出力設定処理を実行した後に(ステップS212)、ステップS201の処理に戻る。
<抽選処理>
図10は、通常処理(図9)におけるステップS206の抽選処理を示すフローチャートである。
まず役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する(ステップS301)。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0~65535の乱数を生成しており、主側MPU72は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値を主側RAM74に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM73から読み出す(ステップS302)。ここで、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔57に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて抽選処理を実行させるのかを設定することができる。なお、「設定n」よりも「設定n+1」の方が遊技者にとって有利な当選確率となる。また、同一の段階の設定値であっても主側MPU72において抽選テーブルが相違する抽選モードとして、通常モードと、第1RTモードと、第2RTモードと、上乗せRTモードと、ボーナスRTモードとの4種類が存在している。ステップS302では、現状の設定値と、現状の抽選モードとの組合せに対応する抽選テーブルを選択する。
「設定3」であって通常モードである場合に選択される通常モード用抽選テーブルを例に挙げて抽選テーブルについて説明する。図11は当該通常モード用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、以下の説明では図12の説明図を適宜参照する。
通常モード用抽選テーブルには、図11に示すように、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。ポイント値PVは、対応する抽選役の当選確率をフリーランカウンタの最大値(「65535」)との関係で定めるものである。
具体的には、IV=1には、第2ベル当選データと、第1補填当選データと、第5補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=1で当選となった場合、図12に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第5補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第5補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
本スロットマシン10においてはストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。このようなリール制御が行われることにより、当選している役に対応した入賞を成立させ易くすることが可能となるとともに、当選していない役に対応した入賞が成立してしまうことを回避することが可能となる。但し、滑らせることが可能なリール32L,32M,32Rの回転量が上記のように制限されているため、一のリール32L,32M,32Rにおいて、入賞を成立させるための図柄の組合せを構成する構成図柄間に5図柄以上が存在していると、対応するストップボタン42~44の操作タイミングによっては当該構成図柄がメインラインML上に停止しないことが起こり得る(当該事象を所謂「取りこぼし」ともいう)。第1~第12補填入賞、第1~第2スイカ入賞、第1特別リプレイ入賞及び第1特殊リプレイ入賞は、当該取りこぼしが発生し得る入賞態様である。
IV=2には、図11に示すように、第2ベル当選データと、第2補填当選データと、第4補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=2で当選となった場合、図12に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2補填入賞、第4補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第2補填入賞、第4補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=3には、図11に示すように、第2ベル当選データと、第2補填当選データと、第6補填当選データと、第7補填当選データとが設定されている。IV=3で当選となった場合、図12に示すように、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2補填入賞、第6補填入賞及び第7補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第2補填入賞、第6補填入賞及び第7補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=4には、図11に示すように、第2ベル当選データと、第3補填当選データと、第5補填当選データと、第7補填当選データとが設定されている。IV=4で当選となった場合、図12に示すように、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第3補填入賞、第5補填入賞及び第7補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第3補填入賞、第5補填入賞及び第7補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=5には、図11に示すように、第1ベル当選データと、第1補填当選データと、第3補填当選データと、第4補填当選データと、第5補填当選データと、第8補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=5で当選となった場合、図12に示すように、第1停止が中リール32Mである場合に第1ベル入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。この取りこぼしが発生する確率は、IV=1~4の場合よりも低い。
IV=6には、図11に示すように、第1ベル当選データと、第1補填当選データと、第2補填当選データと、第4補填当選データと、第6補填当選データと、第8補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=6で当選となった場合、図12に示すように、第1停止が右リール32Rである場合に第1ベル入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第2補填入賞、第4補填入賞、第6補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第2補填入賞、第4補填入賞、第6補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。この取りこぼしが発生する確率は、IV=1~4の場合よりも低い。
IV=7には、図11に示すように、第1スイカ当選データと、第2スイカ当選データと、第10補填当選データと、第11補填当選データと、第12補填当選データとが設定されている。IV=7で当選となった場合、図12に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第1スイカ入賞又は第2スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第10補填入賞、第11補填入賞及び第12補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第10補填入賞、第11補填入賞及び第12補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=8には、図11に示すように、ベルリプレイ当選データが設定されている。IV=8で当選となった場合、図12に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なくベルリプレイ入賞が確実に発生する。
IV=9には、図11に示すように、第1チェリーリプレイ当選データが設定されている。IV=9で当選となった場合、図12に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1チェリーリプレイ入賞が確実に発生する。
IV=10には、図11に示すように、第2チェリーリプレイ当選データが設定されている。IV=10で当選となった場合、図12に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2チェリーリプレイ入賞が確実に発生する。
IV=11~14には、図11に示すように、通常リプレイ当選データと、第1特別リプレイ当選データと、第2特別リプレイ当選データとが設定されている。この場合、IV=11で当選となった場合、図12に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかが各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=12で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかが各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=13で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかが各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=14で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかが各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。
IV=15~18には、図11に示すように、通常リプレイ当選データと、第1RTリプレイ当選データとが設定されている。この場合、IV=15で当選となった場合、図12に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に第1RTリプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=16で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に第1RTリプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=17で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に第1RTリプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=18で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に第1RTリプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。
図11の通常モード用抽選テーブルが選択される場合、IV=1の際に当選となる確率、IV=2の際に当選となる確率、IV=3の際に当選となる確率、IV=4の際に当選となる確率は、それぞれ約1/9.3であり、IV=5の際に当選となる確率、及びIV=6の際に当選となる確率は、それぞれ約1/12.9であり、IV=7の際に当選となる確率は約1/66.8であり、IV=8の際に当選となる確率は約1/122であり、IV=9の際に当選となる確率は約1/212であり、IV=10の際に当選となる確率は約1/423であり、IV=11の際に当選となる確率、IV=12の際に当選となる確率、IV=13の際に当選となる確率、IV=14の際に当選となる確率は、それぞれ約1/91.7であり、IV=15の際に当選となる確率、IV=16の際に当選となる確率、IV=17の際に当選となる確率、IV=18の際に当選となる確率は、それぞれ約1/40.3である。
抽選処理(図10)の説明に戻り、抽選テーブルを選択した後(ステップS302)、インデックス値IVを1とし(ステップS303)、役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する(ステップS304)。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである「1」と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、インデックス値IVと対応する役の当否判定を行う(ステップS305)。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、そのときのインデックス値IVと対応する当選役のデータを主側RAM74にセットするための当選データの取得処理を実行する(ステップS306)。当選データの取得処理では、参照対象となっている抽選テーブルにおいて今回のインデックス値IVに対して設定されている当選データの全てが主側RAM74にセットされる。当該当選データがセットされた状態は、当選データに対応した入賞成立の有無に関係なく今回のゲームの終了後に「0」クリアされる。
判定値DVが65535を超えなかった場合には(ステップS305:NO)、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはインデックス値IVを1加算し(ステップS307)、インデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する(ステップS308)。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS306の処理を実行した場合、又はステップS308にて否定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、抽選結果コマンドをセットする(ステップS309)。抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドであり、当該抽選結果コマンドには役の当否判定の結果に対応したデータが含まれる。また、当該抽選結果コマンドには主側MPU72における現状の役の抽選モードが通常モード、第1RTモード、第2RTモード、上乗せRTモード及びボーナスRTモードのいずれであるのかを示すデータが含まれる。その後、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を実行するとともに(ステップS310)、継続チャンス期間を開始させるための継続チャンス期間の開始用処理を実行する(ステップS311)。これら停止情報第1設定処理及び継続チャンス期間の開始用処理については後に説明する。
<リール制御処理>
次に、通常処理(図9)におけるステップS209のリール制御処理について、図13のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、まず各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う(ステップS401)。回転開始処理では、前回のゲームで役の抽選処理(図10)の結果に対応するリール32L,32M,32Rの回転が開始された時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回のゲームのためのウエイト時間を再設定するとともに、主側RAM74に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理(図8)におけるステップS106のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、主側MPU72は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップボタン42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ストップボタン42~44のいずれかが操作されたか否かを判定する(ステップS402)。いずれのストップボタン42~44も操作されていない場合には、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップボタン42~44のいずれかが操作されたと判定した場合には、回転中のリールと対応するストップボタンが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する(ステップS403)。停止指令が発生していない場合には、ステップS402に戻り、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、停止指令コマンドをセットする(ステップS404)。
停止指令コマンドとは、いずれのストップボタン42~44が操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべくサブ制御装置80に送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS405~ステップS411に示す停止制御処理を行う。
停止制御処理では、ストップボタン42~44が操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する(ステップS405)。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。その後、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する(ステップS406)。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS406では、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいてスベリ数として「0」~「4」のいずれかの値を算出する。
その後、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する(ステップS407)。そして、今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し(ステップS408)、等しくなった場合にはリールの回転を停止させるリール停止処理を行う(ステップS409)。その後、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する(ステップS410)。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、停止情報第2設定処理を行い(ステップS411)、ステップS402に戻る。
ここで、停止情報とは、各リール32L,32M,32Rの停止態様を、抽選処理(図10)の結果に対応したものとするための情報であり、当該停止情報を利用することにより、各ストップボタン42~44が停止操作された場合に基点位置に到達している到達図柄に対するスベリ数(具体的には「0」~「4」)を算出することが可能となる。当該停止情報としては、各図柄とスベリ数との対応関係を示すスベリ数データが、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応させて主側ROM73に予め記憶されている。但し、これに限定されることはなく、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応するスベリ数データを、リール32L,32M,32Rの回転中などに導出する構成としてもよい。
上記停止情報を設定するための処理として、抽選処理(図10)のステップS310にて実行される停止情報第1設定処理と、リール制御処理(図13)のステップS411にて実行される停止情報第2設定処理とが存在している。停止情報第1設定処理では、抽選処理結果に応じて停止情報を設定する。例えば通常モードにおけるIV=1~7、11~18のいずれかで当選となっている状況であれば、図12に示すような停止順序と入賞役との関係に対応した停止情報を設定する。また、通常モードにおけるIV=11~14のいずれかで当選となっている状況であれば、第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかの成立を可能とする停止順序であれば第1特別リプレイ入賞の成立を第2特別リプレイ入賞の成立よりも優先させ、第1特別リプレイ入賞の成立が不可である場合に第2特別リプレイ入賞を成立させるための停止情報を設定する。
停止情報第2設定処理では、停止情報第1設定処理又は前回の停止情報第2設定処理にて主側RAM74に格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選データと、リール32L,32M,32Rの停止順序と、停止しているリール32L,32M,32Rの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。例えば通常モードにおけるIV=1~7、11~18のいずれかで当選となっている状況であれば、セットされている当選データと、停止指令を発生させたストップボタン42~44の操作順序と、停止出目と、に基づいて、第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかの成立を可能とする停止順序であって第1特別リプレイ入賞を成立させることが不可な状況であることを特定した場合、第2特別リプレイ入賞を成立させるための停止情報に変更する。
ステップS410にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS412にて入賞判定処理を実行する。図14は入賞判定処理を示すフローチャートである。入賞判定処理では、まず左リール32LにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類と、中リール32MにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類と、右リール32RにおいてメインラインMLに停止している図柄の種類と、を把握する(ステップS501~ステップS503)。この図柄の種類の把握に際しては、図柄の種類毎に設定されている2バイトデータを主側ROM73から読み出す。そして、図柄組合せの論理演算処理として、ステップS501~ステップS503にて把握した各2バイトデータを同一の順番のビット同士でAND処理することで、図柄の組合せに対応した2バイトデータを導出する(ステップS504)。
その後、ステップS504において導出した2バイトデータがいずれかの入賞データに対応しているか否かを判定する(ステップS505)。ステップS505にて肯定判定をした場合には、入賞対応処理を実行する(ステップS506)。入賞対応処理では、今回発生した入賞に対応した当選データがセットされているか否かを判定し、当選データがセットされていない場合には異常コマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットする。サブ側MPU82では、当該異常コマンドを受信することにより、不正入賞に対応した異常報知をスピーカ65及び画像表示装置66により実行する。当選データがセットされている場合には、その入賞が小役入賞であればメダル払出処理においてメダル又は仮想メダルの付与を可能とするように払出対象となるメダルの数を主側RAM74の払出対象カウンタにセットする。一方、その入賞がリプレイ入賞であれば、通常処理(図9)における次回のステップS202にて、今回のベット数と同一数のベット設定を可能とするためのフラグ設定処理を実行する。
リール制御処理(図13)の説明に戻り、入賞判定処理を実行した後は、ステップS413にて入賞結果コマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットする。入賞結果コマンドには、今回の入賞成立の有無を示すデータが含まれているとともに、入賞が成立している場合にはその入賞の種類を示すデータが含まれている。また、入賞結果コマンドには、今回のゲームの開始時に実行された役の抽選処理の結果に対応したデータも含まれるとともに、今回のゲームの開始時における役の抽選モードが通常モード、第1RTモード、第2RTモード、上乗せRTモード及びボーナスRTモードのいずれであるのかを示すデータが含まれる。その後、主側MPU72における抽選モードを今回の入賞結果に対応させて変更させるための抽選モードの移行処理を実行する(ステップS414)。当該抽選モードの移行処理の内容については後に詳細に説明する。
<抽選モードの内容及び抽選モードの移行態様>
次に、主側MPU72の役の抽選処理(図10)における抽選モードの内容及び当該抽選モードの移行態様について説明する。図15は、抽選モードの内容及び抽選モードの移行態様を説明するための説明図である。図16は「設定3」であって第1RTモードST2である場合に選択される第1RTモード用抽選テーブルを説明するための説明図であり、図17は第1RTモードST2におけるリール32L,32M,32Rの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図であり、図18は「設定3」であって第2RTモードST3である場合に選択される第2RTモード用抽選テーブルを説明するための説明図であり、図19は第2RTモードST3におけるリール32L,32M,32Rの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図であり、図20は「設定3」であってボーナスRTモードST5である場合に選択されるボーナスRTモード用抽選テーブルを説明するための説明図であり、図21はボーナスRTモードST5におけるリール32L,32M,32Rの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。
抽選モードとして、図15に示すように、通常モードST1と、第1RTモードST2と、第2RTモードST3と、上乗せRTモードST4と、ボーナスRTモードST5とが設定されている。各抽選モードST1~ST5の抽選テーブルにおいては、メダルの払出を可能とする役の種類及び各役の当選確率は同一となっている。具体的には、既に説明したとおり通常モード用抽選テーブル(図11)ではIV=1~7にメダルの払出を可能とする役が設定されているが、IV=1~7に設定されている役の種類及びIV=1~7に設定されているPV値は、図16、図18及び図20に示すように、第1RTモード用抽選テーブル、第2RTモード用抽選テーブル及びボーナスRTモード用抽選テーブルにおいても同一である。図示は省略するがこれは上乗せRTモードST4においても同様である。これにより、各抽選モードST1~ST5は、図15に示すように、メダルの払出を可能とする役の当選確率(以下、払出発生確率ともいう)が同一となっており、具体的には約1/1.7となっている。
ここで、本スロットマシン10では、サブ側MPU82においてAT用の制御が実行され得る。AT用の制御とは、リール32L,32M,32Rの停止順序が所定の正解順序となった場合に対応する図柄の組み合わせがメインラインML上に成立して所定枚数のメダルの払い出しが実行される抽選役に当選した状況において、その正解順序となる停止順序を報知するための制御のことである。かかる停止順序対応の抽選役には、AT用の制御が実行される場合及び実行されない場合のいずれにおいても比較的高い確率で当選し得るが、AT用の制御が実行されない状態では正解順序となる停止順序が報知されないのに対してAT用の制御が実行される状態では正解順序となる停止順序が報知されるため、AT用の制御が実行される状態の方がAT用の制御が実行されない状態(以下、非AT状態ともいう)よりも単位ゲーム数当たりのメダルの払出枚数が増加することとなる。
上記停止順対応の抽選役として具体的には第1ベル入賞に対応する役と第2ベル入賞に対応する役とが存在している。そして、いずれの抽選モードであったとしてもサブ側MPU82においてAT用の制御として第1AT用の制御が実行される状態(以下、第1AT状態ともいう)では、IV=1~6のいずれかで当選となった場合には対応するベル入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。
IV=1~6のいずれかで当選となったとしても対応するベル入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されない状況では、第1ベル入賞には1/3となるリール32L,32M,32Rの停止順序に正解する必要があるとともに第2ベル入賞には1/6となるリール32L,32M,32Rの停止順序に正解する必要がある。また、第1ベル入賞を成立させるための停止順序及び第2ベル入賞を成立させるための停止順序はいずれも第1停止が中リール32M又は右リール32Rとなる停止順序であるとともに、サブ側MPU82においてAT用の制御が実行されていない状況で左リール32Lを第1停止させないと後述するようにペナルティ事象が発生してしまう。そうすると、サブ側MPU82が非AT状態である場合には、IV=1~6のいずれかで当選となったとしてもベル入賞が成立する可能性は低く、基本的にはメダルの払出を発生させる入賞が成立しない又はメダルの払出枚数が1枚である補填入賞が成立することとなる。この枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも少ない枚数である。
一方、サブ側MPU82が第1AT状態である場合には、上記のとおりIV=1~6のいずれかで当選となった場合には対応するベル入賞を成立させるための停止順序が報知される。そうすると、その報知されている停止順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止させれば第1ベル入賞又は第2ベル入賞が成立することとなる。そして、第1ベル入賞が成立した場合におけるメダルの払出枚数は9枚であるとともに、第2ベル入賞が成立した場合におけるメダルの払出枚数は4枚である。これらの枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも多い枚数である。これにより、サブ側MPU82が第1AT状態である場合の方が非AT状態である場合よりも、単位ゲーム数当たりのメダルの払出枚数が増加することとなる。
ちなみに、サブ側MPU82においてはAT用の制御が実行される状態として、IV=1~2で当選となった場合には対応するベル入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるが、IV=3~6のいずれかで当選となった場合にはベル入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されない第2AT状態が設定されている。第2AT状態は、第1AT状態に比べれば単位ゲーム数当たりのメダルの払出枚数が減少することとなるが、IV=1~2で当選した場合であってもベル入賞を成立させるための停止順序が報知されない非AT状態に比べれば単位ゲーム数当たりのメダルの払出枚数が増加することとなる。
各抽選モードにおいてリプレイ入賞を成立可能とする役の当選確率(以下、リプレイ確率ともいう)は、通常モードST1が約1/6.3であるのに対して、第1RTモードST2、第2RTモードST3、上乗せRTモードST4及びボーナスRTモードST5のそれぞれは約1/2.5となっている。つまり、設定値が同一であってもリプレイ確率が複数段階設定されている。これにより、抽選モードの変更に伴ってリプレイ確率を変化させることが可能となり、リプレイ確率の変化を利用して遊技者にとって相対的に有利な状態と不利な状態とを生じさせることが可能となる。
第1RTモードST2、第2RTモードST3、上乗せRTモードST4及びボーナスRTモードST5は上記のとおりリプレイ確率及び払出発生確率は同一であるが、第2RTモードST3及びボーナスRTモードST5はサブ側MPU82において第1AT状態への移行契機となるモードであるのに対して、第1RTモードST2及び上乗せRTモードST4は当該第1AT状態への移行契機とならない点で相違する。
ボーナス状態への移行可能条件が成立している状況で主側MPU72の抽選モードがボーナスRTモードST5となることを契機として、サブ側MPU82における制御状態が第1AT状態となり遊技状態がボーナス状態となる。ボーナス状態は、IV=1~6のいずれかで当選となったゲームが終了基準ゲーム数(例えば20ゲーム)となった場合に1実行回が終了することとなる。また、ボーナス状態において継続条件が成立した場合には、当該ボーナス状態の1実行回の終了後に新たな実行回が開始されることとなる。また、ボーナス状態においては後述するART状態への移行可能条件が成立することがあり、当該移行可能条件が成立した場合にはボーナス状態の終了後においてART状態に移行する機会が発生することとなる。
ART状態への移行可能条件が成立している状況で主側MPU72の抽選モードが第2RTモードST3となることを契機として、サブ側MPU82における制御状態が第1AT状態となり遊技状態がART状態となる。ART状態は継続ゲーム数が終了基準ゲーム数となった場合に1実行回が終了することとなる。また、ART状態においては上乗せ条件が成立することがあり、上乗せ条件が成立した場合にはART状態の残りの継続ゲーム数が増加することとなる。
ART状態において主側MPU72の抽選モードが上乗せRTモードST4となった場合、主側MPU72の抽選モードが上乗せRTモードST4であってサブ側MPU82の制御状態が第1AT状態である上乗せ状態に遊技状態が移行する。上乗せ状態は当該上乗せ状態の継続ゲーム数が終了基準ゲーム数となった場合に終了してART状態に復帰する。上乗せ状態においてはART状態の場合よりも上乗せ条件が成立する確率が高くなり、上乗せ条件が成立した場合には当該上乗せ状態の終了後に復帰するART状態の残りの継続ゲーム数が増加することとなる。
上記のように主側MPU72の抽選モードとの関係で遊技状態の移行が発生し得る構成において、第1RTモードST2には通常モードST1から昇格し、第2RTモードST3には第1RTモードST2から昇格し、上乗せRTモードST4には第2RTモードST3から昇格する。また、ボーナスRTモードST5には、通常モードST1、第1RTモードST2及び第2RTモードST3のいずれかから昇格する。
一方、上乗せRTモードST4からは第2RTモードST3への転落のみが発生し、第2RTモードST3からは第1RTモードST2への転落のみが発生し、第1RTモードST2からは通常モードST1への転落のみが発生する。また、ボーナスRTモードST5からは通常モードST1への転落のみが発生する。
これら抽選モードの移行は昇格に対応するリプレイ入賞又は転落に対応するリプレイ入賞が成立した場合に発生する。以下、これらリプレイ入賞について詳細に説明する。
<ボーナス状態との関係についての昇格及び転落の態様>
図11、図16及び図18に示すように、通常モード用抽選テーブル、第1RTモード用抽選テーブル及び第2RTモード用抽選テーブルには、IV=11~14に当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に、第1特別リプレイ当選データと第2特別リプレイ当選データとが設定されている。IV=11~14のいずれかに当選する確率は、通常モードST1、第1RTモードST2及び第2RTモードST3において同一である。具体的には、その当選確率は約1/22.9である。また、IV=11~14のいずれかで当選となった場合、通常モード用抽選テーブルを参照しながら既に説明したように、対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に、第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかが成立する(図12、図17及び図19参照)。第1特別リプレイ入賞又は第2特別リプレイ入賞が成立した場合、抽選モードがボーナスRTモードST5に移行する。
ボーナス状態への移行可能条件が成立している状況においてIV=11~14のいずれかで当選となった場合、第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかを成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置66にて報知される。これにより、ボーナス状態への移行可能条件が成立している場合には、報知されている停止順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止させることで第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかを成立させることが可能となる。そして、ボーナス状態への移行可能条件が成立している状況において第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかが成立して抽選モードがボーナスRTモードST5に移行することで、既に説明したとおり遊技状態がボーナス状態に移行する。
また、ボーナス状態への移行可能条件が成立している状況においてIV=11~14のいずれかで当選となった場合、上記停止順序の報知だけではなく、各リール32L,32M,32Rにおいて「赤7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。そして、報知されている停止順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止させるとともに、サブラインSL4に「赤7」図柄が停止可能なタイミングで各リール32L,32M,32Rの停止操作を行った場合、第2特別リプレイ入賞よりも第1特別リプレイ入賞の成立が優先されるように停止制御が実行される。これにより、ボーナス状態への移行に際して、3個の「赤7」図柄が一直線上に停止表示される機会を生じさせることが可能となる。
ボーナスRTモード用抽選テーブルには、図20に示すように、IV=7~10に通常モード用抽選テーブル(図11)と同一の当選データが設定されている。また、IV=7~10の各当選確率は通常モード用抽選テーブル(図11)において対応するIV値の当選確率と同一である。ボーナス状態においてボーナスRTモード用抽選テーブルにおけるIV=7~10のいずれかで当選となった場合には、ボーナス状態の実行回(IV=1~6のいずれかで当選となった回数が終了基準回数となるまでを1実行回とする)を増加させる契機が発生するとともに、ART状態の実行回(継続ゲーム数が終了基準ゲーム数となるまでを1実行回とする)を増加させる契機が発生する。
ボーナスRTモード用抽選テーブルには、図20に示すように、IV=11~16に当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に、第1転落リプレイ当選データが設定されている。これらIV=11~16のいずれかに当選する確率は約1/2.6である。
ボーナスRTモード用抽選テーブルにおいてIV=11で当選となった場合、図21に示すように、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が右リール32Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=12で当選となった場合、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=13で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=14で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=15で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=16で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。第1転落リプレイ入賞が成立した場合、抽選モードが通常モードST1に移行する。
サブ側MPU82の制御状態が第1AT状態であり遊技状態がボーナス状態であれば、ボーナスRTモードST5においてIV=11~16のいずれかで当選となったとしても通常リプレイ入賞の成立を可能とさせるリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。これにより、その報知された停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させることで第1転落リプレイ入賞の成立が回避され、IV=11~16のいずれかで当選となったとしても抽選モードがボーナスRTモードST5から通常モードST1に移行してしまうことを阻止することが可能となる。
ここで、ボーナス状態への移行可能条件が成立しておらず画像表示装置66にて停止順序が報知されていない状況であっても、通常モードST1、第1RTモードST2又は第2RTモードST3にてIV=11~14のいずれかで当選となり対応する停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させた場合には、第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかが成立して抽選モードがボーナスRTモードST5に移行することとなる。この場合、主側MPU72においてはボーナスRTモードST5に対応する態様で役の抽選処理が実行されるため、通常モードST1である状況よりもリプレイ確率が高くなる。しかしながら、サブ側MPU82においては第1AT状態の制御が実行されないため、IV=1~6のいずれかで当選となったとしてもベル入賞を成立させるための停止順序の報知は実行されない。また、ボーナスRTモード用抽選テーブルにおけるIV=11~16のいずれかで当選となったとしても通常リプレイ入賞を成立させるための停止順序は報知されない。そして、当該停止順序が報知されていない状況下においては第1転落リプレイ入賞を成立させる停止順序となる確率は5/6である。そうすると、高い確率で第1転落リプレイ入賞が成立することとなり、抽選モードが通常モードST1に移行することとなる。これにより、ボーナス状態への移行可能条件が成立していないにも関わらずボーナスRTモードST5への移行が発生したとしても、それによる利益を遊技者が受けづらくさせることが可能となる。
サブ側MPU82が第1AT状態及び第2AT状態のいずれでもない状況であってリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されていない状況で第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させると、ペナルティ事象の発生として遊技者に不利益が与えられる。そうすると、ボーナス状態及びART状態のいずれでもなくさらに画像表示装置66にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されていない状況下では、遊技者は操作ミスを行わない限り、第1停止として左リール32Lを停止させるものと考えられる。これに対して、第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかを成立させるための停止順序には、第1停止として左リール32Lを停止させる停止順序は設定されていない。これにより、ボーナス状態への移行可能条件が成立していない状況下で抽選モードがボーナスRTモードST5に移行してしまう可能性が低減される。
ボーナス状態であってボーナスRTモードST5である状況においてIV=11~16のいずれかで当選となった場合には第1転落リプレイ入賞の成立を回避するためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるが、操作ミスなどによって当該停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させた場合には抽選モードがボーナスRTモードST5から通常モードST1に移行してしまうこととなる。但し、この場合であってもサブ側MPU82における第1AT状態は維持されて遊技状態もボーナス状態に維持される。つまり、リプレイ確率は通常モードST1に対応する確率に低下してしまうが、IV=1~6のいずれかにて当選となった場合にはベル入賞を成立させるための停止順序が報知される状態となる。ボーナス状態であって通常モードST1である状況においてIV=11~14のいずれかで当選となった場合には第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかを成立させるための停止順序が報知される。そして、第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかを成立させた場合には、ボーナス状態であってボーナスRTモードST5である状態に復帰することとなる。但し、この場合には「白7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出は実行されない。
<ART状態との関係についての昇格及び転落の態様>
通常モード用抽選テーブルには、既に説明したとおり、IV=15~18に当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に第1RTリプレイ当選データが設定されている(図11参照)。これらIV=15~18のいずれかに当選する確率は約1/10.1である。そして、IV=15~18のいずれかで当選となった場合、図12に示すように、リール32L,32M,32Rの第1停止、第2停止及び第3停止の停止順序が当選となった役に対応する停止順序となった場合に第1RTリプレイ入賞が成立し、抽選モードが通常モードST1から第1RTモードST2に移行する。
第1RTモード用抽選テーブルには、図16に示すように、IV=15~18に当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に第2RTリプレイ当選データが設定されている。これらIV=15~18のいずれかに当選する確率は約1/10.1である。IV=15で当選となった場合、図17に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に第2RTリプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=16で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2RTリプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=17で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に第2RTリプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=18で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2RTリプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。第1RTモードST2においてIV=15~18のいずれかで当選となり、リール32L,32M,32Rの第1停止、第2停止及び第3停止の停止順序が当選となった役に対応する停止順序となった場合に、第2RTリプレイ入賞が成立して抽選モードが第1RTモードST2から第2RTモードST3に移行する。
ART状態への移行可能条件が成立している場合、通常モードST1においてIV=15~18のいずれかで当選となった場合には第1RTリプレイ入賞を成立させるための停止順序が画像表示装置66にて報知される。また、ART状態への移行可能条件が成立している場合、第1RTモードST2においてIV=15~18のいずれかで当選となった場合には第2RTリプレイ入賞を成立させるための停止順序が画像表示装置66にて報知される。これにより、ART状態への移行可能条件が成立している場合には、報知されている停止順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止させることで第1RTリプレイ入賞を成立させることが可能となるとともに、第2RTリプレイ入賞を成立させることが可能となる。そして、ART状態への移行可能条件が成立している状況において第2RTリプレイ入賞が成立して抽選モードが第2RTモードST3に移行することで、既に説明したとおり遊技状態がART状態に移行する。
第2RTモード用抽選テーブルには、図18に示すように、IV=15に当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に、第1特殊リプレイ当選データ及び第2特殊リプレイ当選データが設定されている。このIV=15に当選する確率は約1/3280である。第2RTモード用抽選テーブルにおいてIV=15で当選となった場合、図19に示すように、第1停止が右リール32Rである場合に第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞のいずれかが成立し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が成立する。
ART状態であって第2RTモードST3である状況においてIV=15で当選となった場合、第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞のいずれかを成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置66にて報知される。これにより、ART状態であって第2RTモードST3である場合には、報知されている停止順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止させることで第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞のいずれかを成立させることが可能となる。そして、ART状態において第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞のいずれかが成立して抽選モードが上乗せRTモードST4に移行することで、遊技状態が上乗せ状態に移行する。
また、ART状態であって第2RTモードST3である状況においてIV=15で当選となった場合、上記停止順序の報知だけではなく、各リール32L,32M,32Rにおいて「白7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。そして、報知されている停止順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止させるとともに、サブラインSL1のみ又はサブラインSL1及びサブラインSL5の両方に「白7」図柄が停止可能なタイミングでリール32L,32M,32Rの停止操作を行った場合、リール制御処理(図13)においては第2特殊リプレイ入賞よりも第1特殊リプレイ入賞の成立が優先されるように停止制御が実行される。これにより、上乗せ状態への移行に際して、3個の「白7」図柄が一直線上に停止表示される機会を生じさせることが可能となる。
上乗せRTモード用抽選テーブルにおいては、図示は省略するが、IV=1~10に通常モード用抽選テーブル(図11)と同一の当選データが設定されている。この場合、IV=1~7の各当選確率は通常モード用抽選テーブル(図11)の場合と同一である。一方、IV=8~10の各当選確率は通常モード用抽選テーブル(図11)において対応するIV値の当選確率よりも高く設定されている。具体的には、上乗せRTモードST4においてはリプレイ入賞となり得る役はIV=8~10のみとなっており、IV=8~10のいずれかで当選する確率は約1/2.5に設定されている。これにより、上乗せRTモードST4においてはベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞及び第2チェリーリプレイ入賞が成立する確率が高くなる。そして、上乗せ状態であって上乗せRTモードST4である場合に、ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞及び第2チェリーリプレイ入賞のいずれかが成立した場合にはART状態の残りの継続ゲーム数が上乗せされることとなる。
ちなみに、IV=8→IV=9→IV=10の順序で当選確率が低くなるように、IV=8~10の当選確率が設定されている。この場合、当選確率の低い役に当選した場合の方が当選確率の高い役に当選した場合よりも、選択される継続ゲーム数の上乗せ分が多くなる又は多くなり易い構成となっている。
上乗せ状態は、既に説明したとおり、当該上乗せ状態の継続ゲーム数が終了基準ゲーム数となることで終了してART状態に復帰する。この場合、抽選モードは上乗せRTモードST4から第2RTモードST3に移行する。また、上乗せRTモードST4から第2RTモードST3とは異なるモードへの移行は発生しない。したがって、上乗せRTモード用抽選テーブルには抽選モードを移行させるための役は設定されていない。つまり、上乗せモード用抽選テーブルには上記IV=1~10の役のみが設定されており、他の役は設定されていない。
第2RTモード用抽選テーブルには、図18に示すように、IV=7~10に通常モード用抽選テーブル(図11)と同一の当選データが設定されている。また、IV=7~10の各当選確率は通常モード用抽選テーブル(図11)において対応するIV値の当選確率と同一である。ART状態において第2RTモード用抽選テーブルにおけるIV=7~10のいずれかで当選となった場合には、ART状態の残りの継続ゲーム数を上乗せする契機が発生する。なお、IV=7~10に通常モード用抽選テーブル(図11)と同一の当選データが設定されているとともに、IV=7~10各当選確率が通常モード用抽選テーブル(図11)において対応するIV値の当選確率と同一である点は、第1RTモード用抽選テーブル(図16)についても同様である。
第2RTモード用抽選テーブルには、図18に示すように、IV=16~21に当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に、第2転落リプレイ当選データが設定されている。これらIV=16~21のいずれかに当選する確率は約1/197である。
第2RTモード用抽選テーブルにおいてIV=16で当選となった場合、図19に示すように、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が右リール32Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=17で当選となった場合、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=18で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=19で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=20で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=21で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。第2転落リプレイ入賞が成立した場合、抽選モードが第1RTモードST2に移行する。
サブ側MPU82の制御状態が第1AT状態であり遊技状態がART状態であれば、第2RTモードST3においてIV=16~21のいずれかで当選となったとしても通常リプレイ入賞の成立を可能とさせるリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。これにより、その報知された停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させることで第2転落リプレイ入賞の成立が回避され、IV=16~21のいずれかで当選となったとしても抽選モードが第2RTモードST3から第1RTモードST1に移行してしまうことを阻止することが可能となる。
ここで、ART状態への移行可能条件が成立しておらず画像表示装置66にて停止順序が報知されていない状況であっても、通常モードST1においてIV=15~18のいずれかで当選となり対応する停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させた場合には、第1RTリプレイ入賞が成立して抽選モードが第1RTモードST2に移行することとなる。また、ART状態への移行可能条件が成立しておらず画像表示装置66にて停止順序が報知されていない状況であっても、第1RTモードST2においてIV=15~18のいずれかで当選となり対応する停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させた場合には、第2RTリプレイ入賞が成立して抽選モードが第2RTモードST3に移行することとなる。この場合、主側MPU72においては第1RTモードST2又は第2RTモードST3に対応する態様で役の抽選処理が実行されるため、通常モードST1である状況よりもリプレイ確率が高くなる。しかしながら、サブ側MPU82においては第1AT状態の制御が実行されないため、IV=1~6のいずれかで当選となったとしてもベル入賞を成立させるための停止順序の報知は実行されない。また、第2RTモード用抽選テーブルにおけるIV=16~21のいずれかで当選となったとしても通常リプレイ入賞を成立させるための停止順序は報知されずに、さらに第1RTモード用抽選テーブルにおけるIV=19~24のいずれかで当選となったとしても通常リプレイ入賞を成立させるための停止順序は報知されない。そして、これら停止順序が報知されていない状況下においては第1転落リプレイ入賞又は第2転落リプレイ入賞を成立させる停止順序となる確率は5/6である。そうすると、高い確率で第1転落リプレイ入賞及び第2転落リプレイ入賞が成立することとなり、抽選モードが通常モードST1に移行することとなる。これにより、ART状態への移行可能条件が成立していないにも関わらず第2RTモードST3への移行が発生したとしても、それによる利益を遊技者が受けづらくさせることが可能となる。
既に説明したとおり、サブ側MPU82が第1AT状態及び第2AT状態のいずれでもない状況であってリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されていない状況で第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させると、ペナルティ事象の発生として遊技者に不利益が与えられる。そうすると、ボーナス状態及びART状態のいずれでもなくさらに画像表示装置66にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されていない状況下では、遊技者は操作ミスを行わない限り、第1停止として左リール32Lを停止させるものと考えられる。これに対して、第1RTリプレイ入賞を成立させるための停止順序、及び第2RTリプレイ入賞を成立させるための停止順序には、第1停止として左リール32Lを停止させる停止順序は設定されていない。これにより、ART状態への移行可能条件が成立していない状況下で抽選モードが第1RTモードST2及び第2RTモードST3に移行してしまう可能性が低減される。特に、第2RTモードST3に移行させるためには通常モードST1において第1RTリプレイ入賞を成立させるだけでは足りず、第1RTモードST2において第2RTリプレイ入賞を成立させる必要がある。この点、ART状態への移行可能条件が成立していない状況下で抽選モードが第2RTモードST3に移行してしまう確率を低減することが可能となる。
ART状態の1実行回が終了した場合には、ART状態の残りの実行回が1回以上であったとしても、第2RTモードST3である状況においてIV=16~21のいずれかで当選した際に第2転落リプレイ入賞の成立を回避するためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されない。この場合、高い確率で第2転落リプレイ入賞が成立し、第2転落リプレイ入賞が成立した場合には抽選モードが第1RTモードST2に移行する。
第1RTモード用抽選テーブルには、図16に示すように、IV=19~24に当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に、第1転落リプレイ当選データが設定されている。これらIV=19~24のいずれかに当選する確率は約1/10.9である。
第1RTモード用抽選テーブルにおいてIV=19で当選となった場合、図17に示すように、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が右リール32Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=20で当選となった場合、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=21で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=22で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=23で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、IV=24で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。第1転落リプレイ入賞が成立した場合、既に説明したとおり、抽選モードが通常モードST1に移行する。
ART状態の1実行回が終了した後であってART状態の残りの実行回が0回である場合には、第1RTモードST2である状況においてIV=19~24のいずれかで当選した際に第1転落リプレイ入賞の成立を回避するためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されない。この場合、高い確率で第1転落リプレイ入賞が成立し、第1転落リプレイ入賞が成立した場合には抽選モードが通常モードST1に移行する。これにより、遊技状態が通常遊技状態に復帰することとなる。
一方、ART状態の1実行回が終了した後であってART状態の残りの実行回が1回以上である場合には、第1RTモードST2である状況においてIV=19~24のいずれかで当選した際に第1転落リプレイ入賞の成立を回避するためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、ART状態の1実行回が終了した後であってART状態の残りの実行回が1回以上である場合には、第1RTモードST2である状況においてIV=15~18のいずれかで当選した際に第2RTリプレイ入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。そして、第2RTリプレイ入賞が成立した場合には抽選モードが第2RTモードST3に移行し、ART状態の新たな実行回が開始されることとなる。
つまり、ART状態の残りの実行回が1回以上である状況でART状態の1実行回が終了した場合には、即座にART状態の新たな実行回が開始されるのではなく、第2RTモードST3→第1RTモードST2→第2RTモードST3という抽選モードの移行が発生した場合にART状態の新たな実行回が開始される。これにより、ART状態の1実行回と次の実行回との間に所定ゲーム数に亘って継続する期間を生じさせることが可能となり、当該期間においてART状態の新たな実行回が開始されることを遊技者に期待させることが可能となる。
また、上記のようにART状態の残りの実行回が1回以上である状況でART状態の1実行回が終了した場合であっても抽選モードを第1RTモードST2に一旦転落させ、その後に第2RTモードST3への昇格が発生した場合にART状態の新たな実行回を開始する構成とすることで、第2RTモードST3への移行を契機としてART状態の新たな実行回を開始させることが可能となる。詳細は後述するが、ART状態の開始及び終了の管理は主側MPU72ではなくサブ側MPU82にて行われることとなるが、上記のように第2RTモードST3への移行を契機としてART状態の新たな実行回を開始させることで、主側MPU72においてART状態の新たな実行回が開始されたタイミングを間接的に把握することが可能となる。
ここで、第1RTモード用抽選テーブル(図16)にはIV=25に通常リプレイ当選データのみが設定された役が設定されている。IV=25において当選となる確率は他の役に当選する確率よりも高く設定されており、具体的には約1/6.6で当選となる。そして、このIV=25で当選となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序とは無関係に通常リプレイ入賞が成立することとなる。また、第2RTモード用抽選テーブル(図18)にはIV=22に通常リプレイ当選データのみが設定された役が設定されている。IV=22において当選となる確率は他の役に当選する確率よりも高く設定されており、具体的には約1/6.3で当選となる。そして、このIV=22で当選となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序とは無関係に通常リプレイ入賞が成立することとなる。詳細は後述するが、これら第1RTモードST2におけるIV=25の役及び第2RTモードST3におけるIV=22の役を利用して、ART状態の1実行回が終了してから通常モードST1への移行が発生するまで、又はART状態の新たな実行回が開始されるまでの期間において、ART状態の新たな実行回が開始されることを遊技者に予測させるための演出が実行される。
ちなみに、既に説明したとおり、ART状態であって第2RTモードST3である状況においてIV=16~21のいずれかで当選となった場合には第2転落リプレイ入賞の成立を回避するためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるとともに、ART状態であって第1RTモードST2である状況においてIV=19~24のいずれかで当選となった場合には第1転落リプレイ入賞の成立を回避するためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるが、操作ミスなどによって当該停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させた場合には第2RTモードST3から第1RTモードST2への移行又は第1RTモードST2から通常モードST1への移行が発生してしまうこととなる。但し、この場合であってもサブ側MPU82における第1AT状態は維持されて遊技状態もART状態に維持される。つまり、抽選モードが第1RTモードST2となったとしても、IV=1~6のいずれかにて当選となった場合にはベル入賞を成立させるための停止順序が報知される。また、抽選モードが通常モードST1となった場合にはリプレイ確率が低下してしまうが、IV=1~6のいずれかにて当選となった場合にはベル入賞を成立させるための停止順序が報知される。ART状態であって通常モードST1である状況においてIV=15~18のいずれかで当選となった場合には、第1RTリプレイ入賞を成立させるための停止順序が報知される、また、ART状態であって第1RTモードST2である状況においてIV=15~18のいずれかで当選となった場合には、第2RTリプレイ入賞を成立させるための停止順序が報知される。そして、第2RTリプレイ入賞を成立させた場合には、ART状態であって第2RTモードST3である状態に復帰することとなる。
<抽選モードの移行処理>
主側MPU72の抽選モードを上記のように移行させるための処理内容について説明する。図22は抽選モードの移行処理を示すフローチャートである。なお、抽選モードの移行処理はリール制御処理(図13)におけるステップS414にて実行される。
まずボーナスRTモードST5への移行条件が成立しているか否かを判定する(ステップS601)。通常モード用抽選テーブル(図11)、第1RTモード用抽選テーブル(図16)及び第2RTモード用抽選テーブル(図18)のいずれかが設定されている状況においてIV=11~14のいずれかで当選となり第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかが成立している場合に、ボーナスRTモードST5への移行条件が成立していると判定する。
ボーナスRTモードST5への移行条件が成立している場合には、抽選テーブルの変更処理として、主側ROM73からボーナスRTモード用抽選テーブルを読み出して、その読み出した抽選テーブルを、主側RAM74において現状の抽選モードに対応する抽選テーブルが読み出されているエリアに上書きする(ステップS602)。これにより、抽選モードがボーナスRTモードST5に移行することとなる。
また、ボーナスRTモードST5への移行条件が成立している場合(ステップS601:YES)、主側RAM74に設けられたベル成立カウンタの値が「0」であることを条件として(ステップS603:YES)、主側RAM74に設けられたボーナスRT開始フラグに「1」をセットする(ステップS604)。ベル成立カウンタは、ボーナス状態であること及びボーナス状態の終了契機を主側MPU72にて特定するためのカウンタであり、ボーナス状態の開始に際して成立基準回数に相当する「20」の値がセットされ、IV=1~6のいずれかで当選となる度に1減算される。また、ボーナスRT開始フラグは、ベル成立カウンタの値が「0」である状況、すなわちボーナス状態の管理処理が主側MPU72にて実行されていない状況でボーナスRTモードST5への移行が発生したことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
抽選モードの移行処理では、通常モードST1において昇格条件が成立しているか否かを判定する(ステップS605)。通常モード用抽選テーブル(図11)が設定されている状況においてIV=15~18のいずれかで当選となり第1RTリプレイ入賞が成立している場合に、通常モードST1において昇格条件が成立していると判定する。
通常モードST1において昇格条件が成立している場合には、抽選テーブルの変更処理として、主側ROM73から第1RTモード用抽選テーブルを読み出して、その読み出した抽選テーブルを、主側RAM74において現状の抽選モードに対応する抽選テーブルが読み出されているエリアに上書きする(ステップS606)。これにより、抽選モードが第1RTモードST2に移行することとなる。
抽選モードの移行処理では、第1RTモードST2において昇格条件が成立しているか否かを判定する(ステップS607)。第1RTモード用抽選テーブル(図16)が設定されている状況においてIV=15~18のいずれかで当選となり第2RTリプレイ入賞が成立している場合に、第1RTモードST2において昇格条件が成立していると判定する。
第1RTモードST2において昇格条件が成立している場合には、抽選テーブルの変更処理として、主側ROM73から第2RTモード用抽選テーブルを読み出して、その読み出した抽選テーブルを、主側RAM74において現状の抽選モードに対応する抽選テーブルが読み出されているエリアに上書きする(ステップS608)。これにより、抽選モードが第2RTモードST3に移行することとなる。また、当該抽選テーブルの変更を行った後は、主側RAM74に設けられたART用出力開始フラグに「1」をセットする(ステップS609)。ART用出力開始フラグは、第2RTモードST3が開始されたことに対応した外部出力を行うべきことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
抽選モードの移行処理では、上乗せRTモードST4への昇格条件が成立しているか否かを判定する(ステップS610)。第2RTモード用抽選テーブル(図18)が設定されている状況においてIV=15で当選となり第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞のいずれかが成立している場合に、上乗せRTモードST4への昇格条件が成立していると判定する。
上乗せRTモードST4への昇格条件が成立している場合には、抽選テーブルの変更処理として、主側ROM73から上乗せRTモード用抽選テーブルを読み出して、その読み出した抽選テーブルを、主側RAM74において現状の抽選モードに対応する抽選テーブルが読み出されているエリアに上書きする(ステップS611)。これにより、抽選モードが上乗せRTモードST4に移行することとなる。
抽選モードの移行処理では、転落条件が成立しているか否かを判定する(ステップS612)。第1RTモード用抽選テーブル(図16)が設定されている状況においてIV=19~24のいずれかで当選となり第1転落リプレイ入賞が成立している場合に転落条件が成立していると判定する。また、第2RTモード用抽選テーブル(図18)が設定されている状況においてIV=16~21のいずれかで当選となり第2転落リプレイ入賞が成立している場合にも転落条件が成立していると判定する。また、上乗せRTモード用抽選テーブルが設定されている状況において継続ゲーム数が終了基準ゲーム数(例えば20ゲーム)となった場合にも転落条件が成立していると判定する。また、ボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)が設定されている状況においてIV=11~16のいずれかで当選となり第1転落リプレイ入賞が成立している場合にも転落条件が成立していると判定する。
いずれかの転落条件が成立している場合には、抽選テーブルの変更処理として、主側ROM73から移行先の抽選テーブルを読み出して、その読み出した抽選テーブルを、主側RAM74において現状の抽選モードに対応する抽選テーブルが読み出されているエリアに上書きする(ステップS613)。具体的には、第1RTモードST2において転落条件が成立した場合には通常モード用抽選テーブルを読み出し、第2RTモードST3において転落条件が成立した場合には第1RTモード用抽選テーブルを読み出し、上乗せRTモードST4において転落条件が成立した場合には第2RTモード用抽選テーブルを読み出し、ボーナスRTモードST5において転落条件が成立した場合には通常モード用抽選テーブルを読み出す。これにより、転落先の抽選モードに移行することとなる。
<周期処理>
次に、サブ側MPU82において定期的(例えば2msec周期)に実行される周期処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。
周期処理では、主側MPU72から新たなコマンドを受信している場合(ステップS701:YES)、サブ側RAM84に設けられたリングバッファに、今回受信したコマンドを格納する(ステップS702)。リングバッファは、複数のコマンドを格納することが可能なバッファであり、書き込みポインタが示すエリアへのコマンドの書き込み処理が実行されるとともに書き込み処理が実行される度に当該書き込みポインタが更新され、読み出しポインタが示すエリアからのコマンドの読み出し処理が実行されるとともに読み出し処理が実行される度に当該読み出しポインタが更新される。なお、読み出しポインタの更新は、周期処理の1処理回においてコマンドの読み出しが行われた場合においてその次の処理回の周期処理が開始された場合に行われる。
周期処理では、サブ側RAM84に設けられたAT状態カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS703)。AT状態カウンタは、サブ側MPU82にてAT状態であるか否かを特定するとともにAT状態である場合にはAT状態の滞在モードを特定するためのカウンタである。非AT状態である場合はAT状態カウンタの値が「0」であり、AT状態である場合にはAT状態カウンタの値が1以上である。
AT状態カウンタの値が「0」である場合(ステップS703:YES)、非AT状態の実行制御を行うための非AT中処理を実行する(ステップS704)。一方、ATカウンタの値が1以上である場合(ステップS703:NO)、AT状態(第1AT状態又は第2AT状態)の実行制御を行うためのAT中処理を実行する(ステップS705)。
ステップS704の処理を実行した場合、又はステップS705の処理を実行した場合には、ステップS706にて演出用データの設定処理を実行する。演出用データの設定処理では、各ゲームにおける役の抽選結果又は入賞結果に応じた演出、AT状態の移行期待度を示す演出、及びAT状態の進行状況に応じた演出を、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて行わせるための処理を実行する。その後、本周期処理を終了する。
<非AT中処理>
次に、周期処理(図23)のステップS704にて実行される非AT中処理について、図24のフローチャートを参照しながら説明する。
非AT中処理では、主側MPU72から抽選結果コマンドを受信している場合(ステップS801:YES)、その抽選結果コマンドに対応した当選役データをサブ側RAM84に書き込む(ステップS802)。
非AT中処理では主側MPU72から停止指令コマンドを受信している場合(ステップS803:YES)、今回のゲームにおける各リール32L,32M,32Rの停止順序を記憶するために停止順序データをサブ側RAM84に書き込む(ステップS804)。
非AT中処理では、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS805:YES)、ペナルティ事象が発生したか否かを判定する。ペナルティ事象とは、非AT状態(AT状態カウンタの値が「0」である状態)において第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させるとともに、いずれかの入賞が発生する事象のことである。ペナルティ事象が発生すると、スロットマシン10の設計段階において設定されている非AT状態中のメダルの付与率よりも、実際のメダルの付与率の方が高くなってしまう可能性がある。そこで、ペナルティ事象が発生した場合には、遊技者に不利益を与えることにより、非AT状態中においては第1停止として左リール32Lを停止させることを促すようにしている。
なお、ペナルティ事象が発生した場合には、周期処理(図23)における演出用データの設定処理(ステップS706)にてペナルティ用の表示データが設定されるとともに、ペナルティ用の音データが設定される。これにより、ペナルティ事象が発生したことが遊技者に報知される。
ペナルティ事象が発生した場合には、サブ側RAM84に設けられたペナルティカウンタへの加算処理を実行する(ステップS807)。当該加算処理では、ペナルティゲーム数に対応した値である「5」をペナルティカウンタの値に加算する。ペナルティカウンタの値が1以上の場合、ペナルティカウンタの値分だけAT状態への移行が遅延される。その後、本非AT中処理を終了する。
ステップS806にて否定判定をした場合には、ステップS808にて移行チャンス管理処理を実行するとともに、ステップS809にて天井ゲーム管理処理を実行する。そして、ステップS810にて入賞対応処理を実行した後に、本非AT中処理を終了する。
移行チャンス管理処理(ステップS808)では、サブ側RAM84のペナルティカウンタの値が「0」であることを条件に、今回のゲームが通常モードST1であって役の抽選処理(図10)にてIV=7~10のいずれかにて当選となったか否かを判定する。通常モードST1においてIV=7~10のいずれかにて当選となっている場合、AT状態への移行抽選処理を実行する。AT状態への移行抽選処理は、主側MPU72の抽選モードが通常モードST1である場合であってサブ側MPU82の制御状態が非AT状態である場合に実行される。例えば、非AT状態であるにも関わらず主側MPU72の抽選モードが第1RTモードST2、第2RTモードST3、上乗せRTモードST4及びボーナスRTモードST5のいずれかである状況においては役の抽選処理(図10)にてIV=7~10のいずれかで当選となったとしてもAT状態への移行抽選処理は実行されない。これにより、ペナルティ事象の発生を契機として抽選モードが通常モードST1とは異なるモードに滞在している状況でAT状態への移行抽選処理が実行されてしまうことを阻止することが可能となる。
AT状態への移行抽選処理では、IV=7~10のそれぞれに対応したAT移行抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出すとともに、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec周期)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記AT移行抽選テーブルに対して照合する。AT移行抽選テーブルは、IV=7で当選となった場合には5%の確率でAT移行当選となり、IV=8で当選となった場合には10%の確率でAT移行当選となり、IV=9で当選となった場合には15%の確率でAT移行当選となり、IV=10で当選となった場合には20%の確率でAT移行当選となるように設定されている。
AT状態への移行抽選処理にてAT移行当選となった場合、移行先の遊技状態をボーナス状態及びART状態のいずれにするのかを決定するための振分抽選処理を実行する。振分抽選処理では、IV=7~10の全てに対して共通の振分抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出すとともに、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec周期)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記振分抽選テーブルに対して照合する。振分抽選テーブルは、80%の確率でボーナス状態当選となり、20%の確率でART状態当選となるように設定されている。
ボーナス状態当選となった場合、サブ側RAM84のAT状態カウンタに「1」をセットする。これにより、サブ側MPU82は次回の周期処理(図23)においてAT中処理(ステップS705)を実行するとともに当該AT中処理(図25)において後述するボーナス準備状態処理(ステップS906)を実行することとなる。一方、ART状態当選となった場合、サブ側RAM84のAT状態カウンタに「3」をセットする。これにより、サブ側MPU82は次回の周期処理(図23)においてAT中処理(ステップS705)を実行するとともに当該AT中処理(図25)において後述するART準備状態処理(ステップS908)を実行することとなる。
なお、AT状態への移行抽選処理にてAT移行当選となった場合にはそのゲームでAT状態への移行が行われる構成に限定されることはなく、AT状態への移行抽選処理にてAT移行当選となった場合には所定の前兆ゲーム数(例えば32ゲーム)が消化された後に、AT状態への移行が行われる構成としてもよい。この場合、前兆ゲーム数の計測が行われている状況における各ゲームにおいてAT状態への移行を遊技者に期待させることが可能な演出を上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて実行することで遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
ゲーム数解除管理処理(ステップS809)では、ボーナス状態又はART状態が前回終了する場合に設定された解除ゲーム数分のゲームがボーナス状態への新たな移行が発生することなく消化された場合にボーナス状態に移行させるための処理を実行する。つまり、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信する度に解除ゲーム数の値を1減算し、残りの解除ゲーム数の値が「0」となった場合にはサブ側RAM84のAT状態カウンタに「1」をセットする。これにより、サブ側MPU82は次回の周期処理(図23)においてAT中処理(ステップS705)を実行するとともに当該AT中処理(図25)において後述するボーナス準備状態処理(ステップS906)を実行することとなる。
なお、ペナルティカウンタの値が1以上である場合には、ゲームが消化されたとしてもペナルティカウンタの値のみが減算され、解除ゲーム数の消化は発生しない。また、残りの解除ゲーム数が32以下となった場合には前兆状態となり、当該残りゲーム数に亘って、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて前兆演出が実行される。
入賞対応処理(ステップS810)では、今回の入賞役に対応した画像が画像表示装置66にて表示されるようにするための処理を実行するとともに、入賞の発生に対応した音がスピーカ65を通じて出力されるようにするための処理を実行する。
<AT中処理>
次に、周期処理(図23)のステップS705にて実行されるAT中処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明する。
AT中処理では、主側MPU72から停止指令コマンドを受信している場合(ステップS901:YES)、今回のゲームにおける各リール32L,32M,32Rの停止順序を記憶するために停止順序データをサブ側RAM84に書き込む(ステップS902)。
AT中処理では、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS903:YES)、入賞対応処理を実行する(ステップS904)。入賞対応処理では、今回の入賞役に対応した画像が画像表示装置66にて表示されるようにするための処理を実行するとともに、入賞の発生に対応した音がスピーカ65を通じて出力されるようにするための処理を実行する。
AT中処理では、ステップS905にて、サブ側RAM84のAT状態カウンタの値を把握する。既に説明したとおり、AT状態カウンタは、非AT状態及びAT状態のいずれであるかをサブ側MPU82にて特定するためのカウンタであって、AT状態における滞在モードをサブ側MPU82にて特定するためのカウンタである。
AT状態においてサブ側MPU82にて実行される処理として、ボーナス準備状態の実行制御を行うためのボーナス準備状態処理(ステップS906)と、ボーナス状態の実行制御を行うためのボーナス状態処理(ステップS907)と、ART準備状態の実行制御を行うためのART準備状態処理(ステップS908)と、ART状態の実行制御を行うためのART状態処理(ステップS909)と、ART終了分岐状態の実行制御を行うためのART終了分岐処理(ステップS910)と、上乗せ状態の実行制御を行うための上乗せ状態処理(ステップS911)と、が設定されている。
このような処理構成において、サブ側MPU82は上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかをAT状態カウンタの値から特定する。かかる特定に際してはサブ側ROM83に設けられたAT中アドレステーブルが参照される。当該AT中アドレステーブルには、AT状態カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムの開始アドレスが設定されている。以下、各遊技状態を実行制御するための処理内容について詳細に説明する。
<ボーナス準備状態処理>
サブ側MPU82におけるAT中処理(図25)のステップS906にて実行されるボーナス準備状態処理について説明する。
ボーナス準備状態は、ボーナス状態への移行可能条件が成立した場合にボーナス状態に移行する前に滞在することとなる状態である。ボーナス準備状態では、準備中ペナルティ状態ではないことを条件として、IV=1~2のいずれかで当選となった場合にベル入賞の成立を可能とするためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知され、IV=3~6のいずれかで当選となったとしてもベル入賞の成立を可能とするためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されない。また、ボーナス準備状態では、通常モード用抽選テーブル(図11)、第1RTモード用抽選テーブル(図16)又は第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=11~14のいずれか(以下、ボーナス契機対応役ともいう)で当選となった場合に第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかを成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序(以下、ボーナス契機対応の停止順序ともいう)が報知される。この状態が既に説明したサブ側MPU82の第2AT状態である。ボーナス状態への移行は、サブ側MPU82においてボーナス準備状態処理が実行されている状況において、ボーナス契機対応役で当選となりボーナス契機対応の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に発生する。
図26はボーナス準備状態処理を示すフローチャートである。ボーナス準備状態処理では、ボーナス準備状態中のペナルティ事象が発生したか否かを判定する(ステップS1001)。ボーナス準備状態中のペナルティ事象には、通常モード用抽選テーブル(図11)のIV=15~18のいずれかにて当選となり第1RTリプレイ入賞が成立したこと、第1RTモード用抽選テーブル(図16)のIV=15~18のいずれかにて当選となり第2RTリプレイ入賞が成立したこと、及び第2RTモード用抽選テーブル(図18)のIV=15で当選となり第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞のいずれかが成立したことが含まれる。ボーナス準備状態においては主側MPU72における役の抽選処理(図10)の結果が上記各抽選結果となったとしても、抽選モードを移行させるための停止順序が報知されない。そして、抽選モードを移行させるための上記各入賞結果は第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させない限り発生しない。つまり、上記各事象はリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されていないにも関わらず、第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させることで発生する事象であり、このような事象はボーナス準備状態中のペナルティ事象に設定されている。
また、ボーナス準備状態中のペナルティ事象には、ボーナス契機対応役で当選となった場合においてボーナス契機対応の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されなかったことが含まれる。ボーナス準備状態においてはボーナス契機対応役に当選した場合にはボーナス契機対応の停止順序が画像表示装置66にて報知されることとなるが、当該報知が実行されているにも関わらずボーナス契機対応の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されない事象はボーナス準備状態中のペナルティ事象となる。
ボーナス準備状態中のペナルティ事象が発生している場合(ステップS1001:YES)、サブ側RAM84に設けられた準備中ペナルティフラグに「1」をセットする(ステップS1002)。準備中ペナルティフラグは、ボーナス準備状態中又はART準備状態中においてペナルティ事象が発生したことをサブ側MPU82にて特定するためのフラグである。なお、準備中ペナルティフラグはボーナス準備状態からボーナス状態に移行する場合に「0」クリアされる。
ボーナス準備状態処理では、IV=1~2のいずれかで当選となったことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS1003:YES)、サブ側RAM84の準備中ペナルティフラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS1004:NO)、ベル入賞用の停止順設定処理を実行する(ステップS1005)。ベル入賞用の停止順設定処理では、ベル入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これにより、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、ベル入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このようにベル入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されることにより、ボーナス準備状態においてはIV=1~2の当選時にベル入賞を成立させることが可能となる。よって、ボーナス準備状態における単位ゲーム数当たりのメダルの獲得期待数を、ベル入賞の成立を可能とさせるための停止順序の報知が実行されない通常遊技状態よりも高めることが可能となる。
ボーナス準備状態処理では、ステップS1006にて、転落対象役に当選したことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信したか否かを判定する。転落対象役とは、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=19~24、第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=16~21、及びボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のことである。
転落対象役に当選したことを示す抽選結果コマンドを受信している場合(ステップS1006:YES)、転落を回避すべき状況であるか否かを判定する(ステップS1007)。第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=19~24のいずれかに当選している場合、及び第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=16~21のいずれかに当選している場合には、サブ側RAM84の準備中ペナルティフラグに「1」がセットされていなければ転落を回避すべき状況であるとして、ステップS1007にて肯定判定をする。例えば、ART状態においてボーナス状態への移行可能条件が成立した場合には第1RTモードST2又は第2RTモードST3においてボーナス準備状態に移行し得ることになるが、この場合には準備中ペナルティフラグに「1」がセットされていないことを条件として、通常モードST1側への転落を回避すべき状況であると判定する。
一方、ボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のいずれかに当選している場合には、サブ側RAM84の準備中ペナルティフラグに「1」がセットされているか否かに関係なく、ステップS1007にて否定判定をする。ボーナスRTモードST5においてボーナス準備状態に移行することが想定され、この場合においてボーナス状態への移行契機を発生させるためには抽選モードをボーナスRTモードST5から他のモードに一旦移行させる必要がある。したがって、ボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のいずれかに当選した状況は、準備中ペナルティフラグの状態に関係なく転落を回避すべき状況に該当しない。
ステップS1007にて肯定判定をした場合、転落回避用の停止順設定処理を実行する(ステップS1008)。転落回避用の停止順設定処理では、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=19~24のいずれかに当選した状況であれば、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。また、転落回避用の停止順設定処理では、第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=16~21のいずれかに当選した状況であれば、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これらの場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このように通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されることにより、第2RTモードST3から第1RTモードST2への転落及び第1RTモードST2から通常モードST1への転落を回避させることが可能となる。特に、通常モードST1への転落が回避されることにより、ART状態からボーナス準備状態に移行した場合には、ボーナス準備状態においてもリプレイ確率が高い状態を維持させることが可能となる。
なお、ボーナスRTモードST5においてボーナス準備状態に移行した場合においてボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のいずれかに当選した場合、抽選モードを通常モードST1に積極的に転落させるために第1転落リプレイ入賞を成立させるための停止順序が報知される構成としてもよい。
ボーナス準備状態処理では、ボーナス契機対応役に当選となったことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS1009:YES)、ボーナス移行用の停止順設定処理を実行する(ステップS1010)。ボーナス移行用の停止順設定処理では、ボーナス契機対応の停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これにより、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、ボーナス契機対応の停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このようにボーナス契機対応の停止順序が報知されることにより、ボーナス準備状態においてはボーナス契機対応役の当選時に第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかを成立させることが可能となる。
ボーナス準備状態処理では、ボーナス契機対応役に当選となったゲームであることを示す入賞結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS1011:YES)、ボーナス契機対応の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されていることを条件として(ステップS1012:YES)、サブ側RAM84のAT状態カウンタに「2」をセットする(ステップS1013)。これにより、サブ側MPU82は次回のAT中処理(図25)において後述するボーナス状態処理(ステップS907)を実行することとなり、遊技状態がボーナス準備状態からボーナス状態に移行する。
<ボーナス状態>
次に、ボーナス状態の実行制御を行うために主側MPU72及びサブ側MPU82にて実行される処理について説明する。ボーナス状態では、IV=1~6のいずれかで当選となった場合にベル入賞の成立を可能とするためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、ボーナス状態は、既に説明したとおり、IV=1~6のいずれかで当選となったゲーム数が終了基準ゲーム数(例えば20ゲーム)となった場合に1実行回が終了する。また、ボーナス状態において継続条件が成立した場合には、当該ボーナス状態の1実行回の終了後に新たな実行回が開始されることとなる。また、ボーナス状態においてはART状態への移行可能条件が成立することがあり、当該移行可能条件が成立した場合にはボーナス状態の終了後においてART状態に移行する機会が発生することとなる。
ボーナス状態が実行される様子について図27及び図28のタイムチャートを参照しながら説明する。図27(a)及び図28(a)はボーナス状態の実行期間を示し、図27(b)及び図28(b)はIV=1~6のいずれかで当選となったゲームの実行期間を示し、図27(c)及び図28(c)はIV=7~10のいずれかで当選となったゲームの実行期間を示し、図27(d)及び図28(d)は継続抽選処理の実行タイミングを示し、図27(e)及び図28(e)は継続チャンス期間を示し、図27(f)及び図28(f)は外れ演出の実行期間を示し、図27(g)及び図28(g)は継続発生演出の実行期間を示す。
まず図27のタイムチャートを参照しながらボーナス状態の途中で当該ボーナス状態の継続条件が成立しない場合について説明する。
t1のタイミングで図27(a)に示すようにボーナス状態が開始される。そして、t2のタイミング、t3のタイミング及びt6のタイミングのそれぞれで、図27(b)に示すようにIV=1~6のいずれかで当選となったゲームが行われ、t4~t5の期間、t7~t8の期間及びt9~t10の期間のそれぞれで、図27(c)に示すようにIV=7~10のいずれかで当選となったゲームが行われる。この場合、IV=1~6のいずれかで当選となったゲームにおいてはベル入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、IV=1~6のいずれかで当選となったゲームにおいては残りの終了基準ゲーム数の減算が行われる。
一方、IV=7~10のいずれかで当選となったゲームのそれぞれでは、図27(d)に示すように継続抽選処理が実行される(t5のタイミング、t8のタイミング及びt10のタイミング)。継続抽選処理では、ボーナス状態の1実行回を新たに開始させるための契機を生じさせるか否かを抽選により決定する。但し、継続抽選処理が実行されたゲームにおいては、その抽選処理の結果は遊技者に報知されない。
その後、t11のタイミングで、残りの終了基準ゲーム数の値が「1」である状況でIV=1~6のいずれかで当選となったゲームが開始される。この場合、役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されるリール32L,32M,32Rの回転開始が待機され、その待機されている状態において継続チャンス期間が実行される。継続チャンス期間では、今回のボーナス状態又はそれよりも前のボーナス状態において継続抽選処理が行われた場合であってその抽選結果が報知されていない報知契機事象が残っている場合に、その報知契機事象に対応した継続抽選処理の結果がリール32L,32M,32Rにおける単位演出を利用して遊技者に報知される。そして、継続抽選処理の結果が外れ結果に対応する報知契機事象についての単位演出では外れ演出が実行され、継続抽選処理の結果が継続当選結果に対応する報知契機事象についての単位演出では継続発生演出が実行される。
図27の場合について詳細には、IV=1~6のいずれかで当選となったゲームが開始されたt11のタイミングで、図27(e)に示すように継続チャンス期間が開始され、t12のタイミング、t13のタイミング、t14のタイミング及びt15のタイミングのそれぞれにおいて、図27(f)に示すように外れ演出が実行される単位演出が開始される。今回は、継続抽選処理の結果が継続外れ結果に対応する報知契機事象が4個記憶されている状況である。したがって、外れ演出が実行される単位演出が4回繰り返される。そして、外れ演出が実行される単位演出が4回実行された後であるt16のタイミングで、図27(e)に示すように継続チャンス期間が終了する。この場合、今回のゲームにおける役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの回転が開始される。その後、t17のタイミングで、図27(b)に示すようにボーナス状態の最終ゲームが終了する。そして、今回はボーナス状態の継続条件が成立していないため、t18のタイミングで、図27(a)に示すようにボーナス状態が終了する。
次に、図28のタイムチャートを参照しながらボーナス状態の途中で当該ボーナス状態の継続条件が成立する場合について説明する。
図27の場合と同様に、t11のタイミングで、残りの終了基準ゲーム数の値が「1」である状況でIV=1~6のいずれかで当選となったゲームが開始される。そして、役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されるリール32L,32M,32Rの回転開始が待機されている状態において、図28(e)に示すように継続チャンス期間が開始される。
その後、t12のタイミング、t13のタイミング及びt14のタイミングのそれぞれにおいて図28(f)に示すように外れ演出が実行される単位演出が開始された後に、t16のタイミングで、図28(g)に示すように継続発生演出が実行される単位演出が開始される。つまり、今回は、継続抽選処理の結果が継続外れ結果に対応する報知契機事象が3個記憶されているとともに、それら報知契機事象よりも単位演出の実行対象となる順序が後の順番に継続抽選処理の結果が継続当選結果に対応する報知契機事象が1個記憶されている状況である。したがって、外れ演出が実行される単位演出が3回繰り返された後に、継続発生演出が実行される単位演出が実行される。
その後、t16のタイミングで、図28(e)に示すように継続チャンス期間が終了する。この場合、今回のゲームにおける役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの回転が開始される。その後、t17のタイミングで、図28(b)に示すようにボーナス状態の最終ゲームが終了する。今回はボーナス状態の継続条件が成立しているため、ボーナス状態が終了することなくそのまま継続される。
以上のようにボーナス状態においてはIV=7~10で当選となったことを契機として継続抽選処理が実行される。そして、当該継続抽選処理の結果は即座に報知されるのではなく、ボーナス状態の最終ゲームにおいて、今回のゲームにおける役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの回転の開始が待機された状態で発生する継続チャンス期間が確保され、当該継続チャンス期間において継続抽選処理の結果が個別に報知される。これにより、ボーナス状態が終了する場合には継続抽選処理の抽選結果がまとめて報知される継続チャンス期間が発生し得るため、ボーナス状態において遊技者の期待感が高まる期間を生じさせることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
図29は、継続チャンス期間を実行するために主側MPU72にて利用される主側RAM74の記憶エリアを説明するための説明図である。
主側RAM74には、IV=7で当選となった場合に実行された継続抽選処理の結果を記憶するための当否結果第1記憶エリア101aと、当否結果第1記憶エリア101aに記憶されている抽選結果データであって単位演出の実行契機となっていない抽選結果データの数を主側MPU72にて特定するための第1判定回数カウンタ101bと、IV=8で当選となった場合に実行された継続抽選処理の結果を記憶するための当否結果第2記憶エリア102aと、当否結果第2記憶エリア102aに記憶されている抽選結果データであって単位演出の実行契機となっていない抽選結果データの数を主側MPU72にて特定するための第2判定回数カウンタ102bと、IV=9で当選となった場合に実行された継続抽選処理の結果を記憶するための当否結果第3記憶エリア103aと、当否結果第3記憶エリア103aに記憶されている抽選結果データであって単位演出の実行契機となっていない抽選結果データの数を主側MPU72にて特定するための第3判定回数カウンタ103bと、IV=10で当選となった場合に実行された継続抽選処理の結果を記憶するための当否結果第4記憶エリア104aと、当否結果第4記憶エリア104aに記憶されている抽選結果データであって単位演出の実行契機となっていない抽選結果データの数を主側MPU72にて特定するための第4判定回数カウンタ104bと、当否結果第1~第4記憶エリア101a~104aに記憶されている抽選結果データであって単位演出の実行契機となっていない抽選結果データの合計数を主側MPU72にて特定するための当否判定回数カウンタ105と、が設けられている。
当否結果第1~第4記憶エリア101a~104aのそれぞれは、複数ビットのデータ容量を有しており、具体的には4バイトのデータ容量となっている。但し、これに限定されることはなく、3バイト以下であってもよく5バイト以上であってもよい。当否結果第1~第4記憶エリア101a~104aの各ビットのそれぞれには、継続抽選処理の結果を示す抽選結果データを格納可能である。具体的には、当否結果第1~第4記憶エリア101a~104aの各ビットには継続抽選処理の結果に対応した2値データとして、「0」及び「1」のいずれかがセットされる。この場合、継続抽選処理の結果が継続当選結果であることを示す抽選結果データが「1」であり、継続抽選処理の結果が外れ結果であることを示す抽選結果データが「0」である。
当否結果第1~第4記憶エリア101a~104aのそれぞれにおいて各ビットは継続抽選処理の抽選結果データがセットされる順序が予め定められており、当該順序が第n番目の順序のビットまで抽選結果データがセットされている状況で新たな抽選結果データをセットする必要が生じた場合には第n+1番目の順序のビットにその新たな抽選結果データがセットされる。この場合、当該第n+1番目のビットは、第1~第4判定回数カウンタ101b~104bにおいて今回の抽選結果データのセット対象となっている記憶エリア101a~104aに対応する判定回数カウンタにセットされている値に1加算した値の順番のビットである。
当否結果第1~第4記憶エリア101a~104aのそれぞれにおいて単位演出の実行対象となるビットは第1番目の順序のビット(例えば図29において右下の位置に存在しているビット)に限定されている。第1番目の順序のビットにセットされた抽選結果データが単位演出の実行対象となった場合には、第1~第4判定回数カウンタ101b~104bにおいて今回の抽選結果データの読み出し対象となっている記憶エリア101a~104aの各ビットに対してシフト処理を実行する。具体的には、第m+1番目のビットに格納されているデータを第m番目のビットに上書きする処理を実行する。当該シフト処理は、単位演出の実行対象となる順番が早い側のビットから順に、全てのビットに対して行われる。
当否結果第1~第4記憶エリア101a~104a、第1~第4判定回数カウンタ101b~104b及び当否判定回数カウンタ105にセットされているデータは、ボーナス状態の1実行回が開始される場合及び終了する場合においてクリアされることはなく、ボーナス状態の複数の実行回に亘って記憶保持され得る。詳細は後述するが、ボーナス状態の継続チャンス期間において継続発生演出が実行される単位演出が実行された場合、単位演出の実行対象となっていない抽選結果データが残っているとしても継続チャンス期間は終了され、ボーナス状態の現状の実行回の終了後にはボーナス状態の新たな実行回が開始される。この場合に、単位演出の実行対象となっていない抽選結果データはそのままボーナス状態の新たな実行回に引き継がれる。したがって、当該新たな実行回のボーナス状態において継続抽選処理が1回も実行されなかったとしても、その引き継がれた分の抽選結果データが残っていることに起因して、当該新たな実行回のボーナス状態において継続チャンス期間が発生することとなる。
第1判定回数カウンタ101b、第2判定回数カウンタ102b、第3判定回数カウンタ103b及び第4判定回数カウンタ104bのそれぞれに、当否結果第1~第4記憶エリア101a~104aのうち対応する記憶エリアに記憶されている抽選結果データの数が記憶される構成において、これら第1~第4判定回数カウンタ101b~104bに記憶されている値はボーナス状態において画像表示装置66にて報知される。図30は、当該報知画像の内容を説明するための説明図である。
図30に示すように、ボーナス状態においては画像表示装置66に回数報知画像G1が表示される。回数報知画像G1には、第1判定回数カウンタ101bに記憶されている値を示す画像(図30において「A=1」の表示内容)と、第2判定回数カウンタ102bに記憶されている値を示す画像(図30において「B=0」の表示内容)と、第3判定回数カウンタ103bに記憶されている値を示す画像(図30において「C=1」の表示内容)と、第4判定回数カウンタ104bに記憶されている値を示す画像(図30において「D=1」の表示内容)とが表示される。
回数報知画像G1の表示は、ボーナス状態における継続チャンス期間よりも前の期間及び継続チャンス期間の両方の期間に亘って継続して行われる。具体的には、ボーナス状態が開始された場合に回数報知画像G1の表示が開始され、ボーナス状態が終了する場合に回数報知画像G1の表示が終了される。そして、ボーナス状態における継続チャンス期間よりも前の期間において継続抽選処理が実行された場合、当該継続抽選処理の実行の契機となったIV値に対応する判定回数カウンタ101b~104bの値が1加算されることにより、その1加算の実行対象となった判定回数カウンタ101b~104bに対応する表示内容の値が1加算される。また、ボーナス状態における継続チャンス期間においては、単位演出が実行された場合、当該単位演出の実行対象となった記憶エリア101a~104aに対応する判定回数カウンタ101b~104bの値が1減算されることにより、その1減算の実行対象となった判定回数カウンタ101b~104bに対応する表示内容の値が1減算される。上記のように回数報知画像G1が表示されることにより、ボーナス状態における継続チャンス期間よりも前の期間においては継続チャンス期間が発生した場合に実行される単位演出の実行回数を認識しながら遊技を行うことが可能となり、継続チャンス期間においては実行可能な残りの単位演出の実行回数を認識しながら遊技を行うことが可能となる。
<ボーナスRT管理処理>
図31は、主側MPU72にて実行されるボーナスRT管理処理を示すフローチャートである。なお、ボーナスRT管理処理は、通常処理(図9)においてステップS209のリール制御処理よりも後の処理タイミングであるステップS211にて実行される。つまり、ボーナスRT管理処理は、1ゲームにおいて役の抽選処理(図10)に対応する停止制御が行われるリール32L,32M,32Rの回転が終了した後に実行される。
ボーナスRT管理処理では、主側RAM74のボーナスRT開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1101)。ボーナスRT開始フラグは、既に説明したとおり、抽選モードの移行処理(図22)において抽選モードがボーナスRTモードST5に移行した場合に「1」がセットされるフラグである。但し、ボーナスRTモードST5への移行が主側RAM74のベル成立カウンタの値が「0」である状況で行われたことを条件に、ボーナスRT開始フラグに「1」がセットされる。ベル成立カウンタは、ボーナス状態においてIV=1~6のいずれかで当選となったゲーム数が終了基準ゲーム数に到達したか否かを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。そうするとベル成立カウンタの値が1以上である状況というのはボーナス状態中であることを意味する。したがって、ボーナスRT開始フラグに「1」がセットされている状況とは、ボーナス状態ではない状況において主側MPU72の抽選モードがボーナスRTモードST5に移行した状況であることを意味する。
ボーナスRT開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1101:YES)、主側RAM74のベル成立カウンタに終了基準ゲーム数に相当する「20」をセットし、主側RAM74のボーナスRT開始フラグを「0」クリアし、主側RAM74に設けられたボーナスRT中フラグに「1」をセットする(ステップS1102)。その後、主側RAM74に設けられたボーナス用出力開始フラグに「1」をセットする(ステップS1103)。ボーナス用出力開始フラグはボーナスRTモードST5が開始されたことに対応した外部出力を行うべきことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
なお、ボーナス状態への移行可能条件が成立していない状況で主側MPU72の抽選モードがボーナスRTモードST5に移行した場合、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66のそれぞれではボーナス状態及びART状態のいずれでもない通常遊技状態に対応した演出の実行が継続される。
ボーナスRT管理処理では、主側RAM74のボーナスRT中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1104:YES)、今回のゲームでボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=7~10のいずれかで当選となったことを条件として(ステップS1105:YES)、当選役に対応する継続抽選テーブルを主側ROM73から主側RAM74に読み出す(ステップS1106)。そして、継続抽選処理を実行する(ステップS1107)。継続抽選処理では、主側RAM74において定期的(例えば2msec周期)に更新される主側抽選用カウンタの値を読み出し、当該主側抽選用カウンタの値を上記継続抽選テーブルに対して照合する。継続抽選テーブルはIV=7~10の値に対して1対1で対応させて用意されており、IV=7の場合には継続抽選処理にて10%の確率で継続当選結果となり、IV=8の場合には継続抽選処理にて20%の確率で継続当選結果となり、IV=9の場合には継続抽選処理にて30%の確率で継続当選結果となり、IV=10の場合には継続抽選処理にて40%の確率で継続当選結果となるように各継続抽選テーブルが設定されている。
ここで、上記のとおり継続抽選処理はIV=7~10のいずれかで当選となった場合に常に実行されるのではなく、ボーナスRTモードST5においてIV=7~10のいずれかで当選となった場合にのみ実行される。サブ側MPU82が非AT状態であるにも関わらず遊技者のペナルティ事象に対応する停止操作によって主側MPU72の抽選モードがボーナスRTモードST5に移行した場合、当該ボーナスRTモードST5においては第1転落リプレイ入賞の成立を回避するための停止順序が報知されないことに起因して抽選モードが即座に通常モードST1に転落する。この場合に、継続抽選処理がボーナスRTモードST5においてIV=7~10のいずれかで当選となった場合にのみ実行される構成とすることで、遊技状態がボーナス状態ではない状況で主側MPU72にてボーナスRT管理処理(図31)におけるステップS1105以降の処理が実行されるとしても、当該状況で継続抽選処理が実行される確率を低くすることが可能となる。そして、このように継続抽選処理が実行される確率を低くすることで、遊技状態がボーナス状態ではない状況で継続チャンス期間が発生してしまう確率及びボーナス状態の新たな実行回が継続して実行されてしまう確率を低くすることが可能となる。
継続抽選処理(ステップS1107)を実行した後は、継続抽選結果の記憶処理を実行する(ステップS1108)。継続抽選結果の記憶処理では、今回の継続抽選処理がIV=7で当選となったことを契機に実行されている場合には、主側RAM74の当否結果第1記憶エリア101aにおいて第1判定回数カウンタ101bの値に1加算した順番のビットに対して、今回の継続抽選処理の結果に対応する「0」又は「1」の値をセットする。そして、当該抽選結果データのセットを行った後に第1判定回数カウンタ101bの値を1加算する。また、今回の継続抽選処理がIV=8で当選となったことを契機に実行されている場合には、主側RAM74の当否結果第2記憶エリア102aにおいて第2判定回数カウンタ102bの値に1加算した順番のビットに対して、今回の継続抽選処理の結果に対応する「0」又は「1」の値をセットする。そして、当該抽選結果データのセットを行った後に第2判定回数カウンタ102bの値を1加算する。また、今回の継続抽選処理がIV=9で当選となったことを契機に実行されている場合には、主側RAM74の当否結果第3記憶エリア103aにおいて第3判定回数カウンタ103bの値に1加算した順番のビットに対して、今回の継続抽選処理の結果に対応する「0」又は「1」の値をセットする。そして、当該抽選結果データのセットを行った後に第3判定回数カウンタ103bの値を1加算する。また、今回の継続抽選処理がIV=10で当選となったことを契機に実行されている場合には、主側RAM74の当否結果第4記憶エリア104aにおいて第4判定回数カウンタ104bの値に1加算した順番のビットに対して、今回の継続抽選処理の結果に対応する「0」又は「1」の値をセットする。そして、当該抽選結果データのセットを行った後に第4判定回数カウンタ104bの値を1加算する。
ボーナスRT管理処理では、今回のゲームで抽選モードの種類に関係なくIV=1~6のいずれかで当選となっている場合(ステップS1109:YES)、ベル入賞が成立したか否かに関係なく、主側RAM74のベル成立カウンタの値を1減算する(ステップS1110)。つまり、主側MPU72は、IV=1~6のいずれかで当選となった場合には、現状の抽選モード及びベル入賞の成立の有無に関係なく、残りの終了基準ゲーム数を1減算する。これにより、抽選モードを意図的にボーナスRTモードST5から移行させたりベル入賞の成立を回避させたりすることによりボーナス状態に継続している状態を長期化させようとしても、それを不可とさせることが可能となる。
1減算した後のベル成立カウンタの値が「0」である場合(ステップS1111:YES)、IV=1~6のいずれかで当選となったゲーム数が終了基準ゲーム数に到達したことを意味する。この場合、その後の主側MPU72における制御状態を決定するための終了分岐処理を実行する(ステップS1112)。当該終了分岐処理の処理内容については後に説明する。
<ボーナス状態処理>
次に、サブ側MPU82にて実行されるボーナス状態処理について、図32のフローチャートを参照しながら説明する。ボーナス状態処理は、AT中処理(図25)におけるステップS907にて実行される。
ボーナス状態処理では、IV=1~6のいずれかで当選となったことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS1201:YES)、ベル入賞用の停止順設定処理を実行する(ステップS1202)。ベル入賞用の停止順設定処理では、ベル入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これにより、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、ベル入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このようにベル入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されることにより、ボーナス状態においてはIV=1~6の当選時にベル入賞を成立させることが可能となる。よって、ボーナス状態における単位ゲーム数当たりのメダルの獲得期待数を、ベル入賞の成立を可能とさせるための停止順序の報知が実行されない通常遊技状態及びIV=1~2に当選した場合にのみベル入賞を成立させるための停止順序が報知されるボーナス準備状態よりも高めることが可能となる。なお、このようにIV=1~6のいずれかで当選となった場合にベル入賞を成立させるための停止順序が報知される状態がサブ側MPU82の第1AT状態である。
ボーナス状態処理では、ステップS1203にて、転落対象役に当選したことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信したか否かを判定する。転落対象役とは、既に説明したとおり、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=19~24、第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=16~21、及びボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のことである。
転落対象役に当選したことを示す抽選結果コマンドを受信している場合(ステップS1203:YES)、転落回避用の停止順設定処理を実行する(ステップS1204)。転落回避用の停止順設定処理では、いずれの転落対象役であったとしても、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これにより、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このように通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されることにより、第2RTモードST3から第1RTモードST2への転落、第1RTモードST2から通常モードST1への転落、及びボーナスRTモードST5から通常モードST1への転落を回避させることが可能となる。特に、通常モードST1への転落が回避されることにより、ボーナス状態においてリプレイ確率が高い状態を維持させることが可能となる。
なお、ボーナス状態においてボーナスRTモードST5から通常モードST1への転落を回避させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるとしても、当該停止順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止させなかった場合には第1転落リプレイ入賞が成立して抽選モードが通常モードST1に転落することとなってしまう。この場合、ボーナス状態ではあるもののリプレイ確率が相対的に低い状態となる。また、抽選モードが通常モードST1となった場合には第1RTモードST2となる可能性があり、抽選モードが第1RTモードST2となった場合には第2RTモードST3となる可能性があり、抽選モードが第2RTモードST3となった場合には上乗せRTモードST4となる可能性がある。この場合に、ボーナス状態において第1RTモードST2及び第2RTモードST3のいずれかの抽選モードである状況で転落対象役に当選した場合にも転落回避用の停止順序が報知されるため、ボーナス状態においてリプレイ確率が高い状態を維持させることが可能となる。
ボーナス状態処理では、ボーナス契機対応役に当選したことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS1205:YES)、ボーナス移行用の停止順設定処理を実行する(ステップS1206)。ボーナス移行用の停止順設定処理では、ボーナス契機対応の停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これにより、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、ボーナス契機対応の停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このようにボーナス契機対応の停止順序が報知されることにより、ボーナス状態においてはボーナス契機対応役の当選時に第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかを成立させることが可能となる。なお、ボーナス状態においてステップS1206の処理が実行されるのは、ボーナス状態において抽選モードがボーナスRTモードST5から通常モードST1に転落し、その後にボーナス契機対応役に当選した場合である。
ボーナス状態処理では、ボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=7~10のいずれかで当選となったことを示す抽選結果コマンドを受信している場合(ステップS1207:YES)、ART状態の発生抽選処理を実行する(ステップS1208)。ART状態の発生抽選処理では、IV=7~10のそれぞれに対応したART発生抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出すとともに、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec周期)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記ART発生抽選テーブルに対して照合する。ART発生抽選テーブルは、IV=7で当選となった場合には5%の確率でART発生当選となり、IV=8で当選となった場合には10%の確率でART発生当選となり、IV=9で当選となった場合には15%の確率でART発生当選となり、IV=10で当選となった場合には20%の確率でART発生当選となるように設定されている。
ART状態の発生抽選処理にてART状態の発生当選となった場合(ステップS1209:YES)、サブ側RAM84に設けられた残ART実行カウンタの加算処理を実行する(ステップS1210)。残ART実行カウンタは、ART状態の残りの実行回をサブ側MPU82にて特定するためのカウンタであり、ステップS1210では残ART実行カウンタの値を1加算する。ボーナス状態処理におけるステップS1211以降の処理内容については後に説明する。
<継続チャンス期間>
次に、ボーナス状態において発生する継続チャンス期間について詳細に説明する。
継続チャンス期間においては既に説明したとおり、今回のボーナス状態又はそれよりも前のボーナス状態において実行された継続抽選処理の抽選結果のそれぞれが、各抽選結果に対して1対1で対応させて実行される単位演出の演出内容によって遊技者に報知される。当該単位演出は、リール32L,32M,32Rを利用して実行される。具体的には、継続チャンス期間においては役の抽選処理(図10)に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの回転の開始が阻止された状態において、第1クレジット投入ボタン47が遊技者により操作されること又は開始制限期間が経過することを条件として各リール32L,32M,32Rが周方向の移動を開始し、継続当選結果に対応する単位演出であれば継続当選態様の図柄の組合せが一直線に表示された状態で各リール32L,32M,32Rの移動が停止され、継続外れ結果に対応する単位演出であれば継続当選態様の図柄の組合せが一直線に表示されることなく各リール32L,32M,32Rの移動が停止される。
当該単位演出におけるリール32L,32M,32Rの動作態様について、図33(a)~図33(d)の説明図を参照しながら詳細に説明する。
継続チャンス期間が開始された場合には、当該継続チャンス期間の開始に際して確実に発生するオープニング期間を利用して各リール32L,32M,32Rが周方向に移動し、図33(a)に示すような図柄の停止態様となる待機位置にて各リール32L,32M,32Rの移動が停止される。この場合の回転速度は、役の抽選処理(図10)の結果に対応した停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの回転時の定速時の回転速度と同一である。
待機位置では、左リール32Lにおいては上段に「BAR」図柄、中段に「チェリー」図柄、下段に「スイカ」図柄が停止し、中リール32Mにおいては上段に「ベル」図柄、中段に「チェリー」、下段に「BAR」図柄が停止し、右リール32Rにおいては上段に「BAR」図柄、中段に「チェリー」図柄、下段に「リプレイ2」図柄が停止する。この場合、中段のサブラインSL3において3個の「チェリー」図柄が一直線に停止しているが、待機位置においては同一の図柄が一直線に停止表示されない構成としてもよい。
待機位置への移動に際しては全てのリール32L,32M,32Rが、同一方向に回転する。この回転方向は、役の抽選処理(図10)の結果に対応した停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの回転方向と同一方向である。また、リール32L,32M,32Rの駆動制御は主側MPU72により行われるが、当該主側MPU72は各リール32L,32M,32Rが待機位置に到達したか否かの判定を、各リール32L,32M,32Rに設けられたステッピングモータのステップ数を用いて行う。具体的には、待機位置に向けた移動開始前における各リール32L,32M,32Rのステッピングモータのステップ数から当該移動開始前における各リール32L,32M,32Rの回転位置を特定する。そして、その特定した回転位置と待機位置との差分に相当するステップ数を各リール32L,32M,32Rのそれぞれについて算出し、その算出したステップ数分、各リール32L,32M,32Rを回転させることで待機位置への移動を行わせる。各リール32L,32M,32Rの待機位置への移動は、当該待機位置に移動するために必要なステップ数に関係なく一定の回転速度で行われる。この場合、各リール32L,32M,32Rが待機位置に移動するまでに要する時間として想定される最長時間以上となるように継続チャンス期間の固定のオープニング期間が設定されているため、各リール32L,32M,32Rの待機位置への移動はオープニング期間の範囲内で確実に完了することとなる。
なお、各リール32L,32M,32Rのそれぞれには個別にインデックスセンサが設けられており、リール32L,32M,32Rが1周する度に対応するインデックスセンサにおいてOFF→ON→OFFという検知状態の切り換わりが発生する。主側MPU72は当該検知状態の切り換わりの発生を信号の受信結果から特定した場合、当該検知状態の切り換わりが発生したリール32L,32M,32Rについて把握しているステップ数を「0」クリアする。
リール32L,32M,32Rが待機位置に配置されている状態において単位演出が開始される。単位演出が開始された場合、図33(b)に示すように左リール32L及び右リール32Rは図柄が下方に移動する方向に回転を開始し、中リール32Mは図柄が上方に移動する方向に回転を開始する。この場合における各リール32L,32M,32Rの回転速度は、役の抽選処理(図10)の結果に対応した停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの定速時の回転速度よりも遅い速度であり、各リール32L,32M,32Rにおいて視認可能となっている図柄を遊技者が明確に識別することが可能な回転速度となっている。
単位演出が開始された場合には、継続当選結果に対応した単位演出である場合及び継続外れ結果に対応した単位演出である場合のいずれにおいても各リール32L,32M,32Rが上記各方向に回転を開始することにより、各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄が中段のサブラインSL3に近づくこととなる。そして、継続当選結果に対応した単位演出においては、リール32L,32M,32Rの位置が継続対応位置となり、図33(c)に示すように中段のサブラインSL3上において3個の「BAR」図柄が一直線に停止することとなる。これにより、継続当選結果に対応した停止表示態様がリール32L,32M,32Rにおいて示されることとなり、継続当選結果の発生が遊技者に報知される。
一方、継続外れ結果に対応した単位演出においては、各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄が中段のサブラインSL3上に到達するよりも前のタイミングで、各リール32L,32M,32Rの回転方向がそれまでの回転方向と逆方向となる。つまり、左リール32L及び右リール32Rは図柄が上方に移動する方向となるように回転方向が変更され、中リール32Mは図柄が下方に移動する方向となるように回転方向が変更される。そして、図33(d)に示すように各リール32L,32M,32Rが待機位置に復帰することとなる。これにより、継続当選結果に対応した停止表示態様がリール32L,32M,32Rにおいて示されないことにより、継続外れ結果の発生が遊技者に報知される。また、継続外れ結果の場合であっても待機位置から継続当選結果に対応した停止表示態様となる位置に向けて移動し、継続当選結果に対応した停止表示態様となることなく待機位置に復帰するという動作が各リール32L,32M,32Rにおいて行われるため、リール32L,32M,32Rの動作を利用して継続外れ結果に対応する単位演出を実行することが可能となる。
継続当選結果に対応する単位演出と継続外れ結果に対応する単位演出とでリール32L,32M,32Rの動作態様が相違する構成において、いずれの場合であっても、リール32L,32M,32Rが待機位置から回転を開始してからそれぞれの抽選結果に対応する停止位置にて停止するまでに要する期間は一定となっている。これにより、継続当選結果に対応する単位演出及び継続外れ結果に対応する単位演出のいずれであっても、単位演出に要する期間を一定とすることが可能となる。
待機位置から継続対応位置までの各リール32L,32M,32Rの移動量は、上段又は下段に存在している「BAR」図柄が中段に移動するまでの1コマ分である。また、継続外れ結果において継続対応位置に到達する前に回転方向が逆方向となり待機位置に復帰するまでの移動量も当該1コマ分以下である。これにより、単位演出では移動している図柄の種類を明確に認識することが可能な速度でリール32L,32M,32Rが回転する構成において、1回の単位演出の実行に要する時間の短縮化を図ることが可能となる。
上記のようにリール32L,32M,32Rを利用して単位演出が実行される構成においては、継続チャンス期間において役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの回転を行うことができない。つまり、継続チャンス期間は、通常のリール32L,32M,32Rの回転が阻止された状態となる。特に、継続チャンス期間は、ボーナス状態において主側RAM74のベル成立カウンタの値が「1」である状況でスタートレバー41の操作に基づき1ゲームの進行用の処理が開始されて当該スタートレバー41の操作に基づき実行された役の抽選処理(図10)にてIV=1~6のいずれかで当選となった場合に開始される。そうすると、役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの回転を開始させるための遊技者による操作が完了している状況で、当該通常の回転の開始が阻止されて継続チャンス期間が実行されることとなる。
かかる通常のリール32L,32M,32Rの回転開始が阻止された期間は継続チャンス期間の継続期間と一致し、継続チャンス期間の継続期間は単位演出の実行回数によって変動する。ここで、継続チャンス期間において実行される単位演出の実行回数は、単位演出の実行対象となっていない継続抽選処理の抽選結果データの数に応じて変動する。また、継続チャンス期間は継続当選結果に対応する単位演出が実行された場合には、単位演出の実行対象となっていない継続抽選処理の抽選結果データが残っていたとしても継続チャンス期間は終了する。つまり、継続チャンス期間において実行される単位演出の実行回数は、継続当選結果に対応する単位演出が実行されるタイミングによっても変動する。また、単位演出は開始制限期間の範囲内において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合にはその時点で開始されるとともに、開始制限期間の範囲内において第1クレジット投入ボタン47が操作されなかった場合には開始制限期間が経過した場合に開始される。つまり、継続チャンス期間の継続期間は、当該継続チャンス期間の範囲内で実行される単位演出の開始契機が発生するタイミングによっても変動する。また、継続当選結果に対応する単位演出が実行されたことに基づいて継続チャンス期間が終了する場合にはエンディング期間がセットされてエンディング期間が経過した場合に継続チャンス期間が終了するのに対して、継続当選結果に対応する単位演出が実行されることなく継続チャンス期間が終了する場合にはエンディング期間がセットされることなく継続チャンス期間が終了する。つまり、継続チャンス期間の継続期間は、継続当選結果に対応する単位演出が実行されるか否かによっても変動する。
継続チャンス期間が単位演出の実行回数によって変動する構成において、継続チャンス期間の継続期間は継続チャンス期間の開始時に決定されるのではなく、単位演出の開始条件が新たに成立する度に継続チャンス期間の継続期間が延長される構成となっている。継続チャンス期間の継続期間が延長される様子について、図34の説明図を参照しながら説明する。図34(a)は継続外れ結果に対応する単位演出が2回実行されて継続チャンス期間が終了する場合を示し、図34(b)は継続外れ結果に対応する単位演出が3回実行されて継続チャンス期間が終了する場合を示し、図34(c)は継続外れ結果に対応する単位演出が2回実行された後に継続当選結果に対応する単位演出が1回実行されて継続チャンス期間が終了する場合を示す。なお、図34(a)~図34(c)のいずれにおいても各単位演出は開始制限期間が経過することで開始されるものとする。
図34(a)~図34(c)のいずれの場合においても継続チャンス期間が開始された場合にはオープニング期間が設定される。当該オープニング期間は継続チャンス期間の内容に関係なく一定となっている(例えば10sec)。この場合、継続チャンス期間の開始に際してはオープニング期間のみが設定され、その後に実行される単位演出に対応する開始制限期間及び単位演出の実行継続期間は設定されない。
その後、オープニング期間が経過した場合、図34(a)~図34(c)のいずれの場合においても最初の単位演出の実行回に対応する開始制限期間が設定される。これにより、継続チャンス期間の継続期間が延長される。当該開始制限期間は常に一定となっている(例えば15sec)。
その後、最初の開始制限期間が経過した場合、図34(a)~図34(c)のいずれの場合においても最初の単位演出が開始される。当該単位演出は、リール32L,32M,32Rが待機位置から回転を開始してから、継続抽選処理の結果に対応した位置で停止するまで継続するが、その継続期間は一定となっている(例えば13sec)。単位演出が開始されることにより、継続チャンス期間の継続期間は実質的に延長されたこととなる。
その後、最初の単位演出が終了した場合、図34(a)~図34(c)のいずれの場合においても2回目の単位演出の実行回に対応する開始制限期間が設定される。これにより、継続チャンス期間の継続期間が延長される。
その後、2回目の開始制限期間が経過した場合、図34(a)~図34(c)のいずれの場合においても2回目の単位演出が開始される。これにより、継続チャンス期間の継続期間は実質的に延長されたこととなる。
その後、2回間の単位演出が終了した場合、図34(a)の場合においてはその時点で継続チャンス期間が終了する。一方、図34(b)及び図34(c)の場合においては3回目の単位演出の実行回に対応する開始制限期間が設定される。これにより、継続チャンス期間の継続期間が延長される。
その後、3回目の開始制限期間が経過した場合、図34(b)及び図34(c)のいずれの場合においても3回目の単位演出が開始される。これにより、継続チャンス期間の継続期間が実質的に延長されたこととなる。
その後、3回目の単位演出が終了した場合、図34(b)の場合においてはその3回目の単位演出が継続外れ結果に対応した単位演出であるため、その時点で継続チャンス期間が終了する。一方、図34(c)の場合においてはその3回目の単位演出が継続当選結果に対応する単位演出であるためエンディング期間が設定される(例えば13sec)。そして、エンディング期間が終了した場合、その時点で継続チャンス期間が終了する。
以上のように、継続チャンス期間の継続期間は各種事象が発生する度に延長される構成である。仮に、継続チャンス期間の開始時に当該継続チャンス期間の継続期間を設定する構成の場合、継続チャンス期間の実行内容を当該継続チャンス期間の開始時に決定する必要が生じる。この場合、継続チャンス期間の開始時における処理負荷が極端に高くなってしまう。これに対して、継続チャンス期間の継続期間は各種事象が発生する度に延長される構成であるため、継続チャンス期間の継続期間を設定するための処理負荷が分散され、継続チャンス期間の開始時における処理負荷が極端に高くなってしまわないようにすることが可能となる。
また、仮に、継続チャンス期間の開始時に当該継続チャンス期間の継続期間を設定する構成の場合、継続チャンス期間として想定される最長の期間を計測可能な構成が必要となる。例えば主側RAM74に設けられたカウンタを利用して当該期間の計測を行う構成の場合、当該カウンタを確保するために必要なデータ容量は相当大きなものとなってしまう。これに対して、継続チャンス期間の継続期間は各種事象が発生する度に延長される構成であるため、継続チャンス期間を計測するために必要なデータ容量を低減することが可能となる。
次に、継続チャンス期間が進行していく様子を図35のタイムチャートを参照しながら説明する。図35(a)は継続チャンス期間を示し、図35(b)は通常のゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転期間を示し、図35(c)は単位演出におけるリール32L,32M,32Rの回転期間を示し、図35(d)は継続チャンス期間が開始される場合に発生するオープニング期間を示し、図35(e)は単位演出におけるリール32L,32M,32Rの回転位置を示し、図35(f)は単位演出が開始される前の開始制限期間を示し、図35(g)は単位演出の開始操作の実行タイミングを示す。
ボーナス状態においてt1のタイミングで、図35(b)に示すように通常のゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が終了する。その後、t2のタイミングで、新たなゲームの開始操作が行われるが、今回は主側RAM74のベル成立カウンタの値が「1」である状況において役の抽選処理(図10)にてIV=1~6のいずれかで当選するゲームであるため、図35(b)に示すように通常のゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が開始されるのではなく、図35(a)に示すように継続チャンス期間が開始される。この場合、当該t2のタイミングで図35(d)に示すようにオープニング期間の計測が開始される。また、当該t2のタイミングで図35(e)に示すように各リール32L,32M,32Rにおいて待機位置に移動するための回転が開始される。
ちなみに、t2のタイミングにおいてはリール32L,32M,32Rの停止位置はt1のタイミングで終了したゲームにおける停止位置となっている。したがって、t2のタイミングではこの任意の停止位置から待機位置に向けてリール32L,32M,32Rが回転することとなる。
その後、t3のタイミングで図35(d)に示すようにオープニング期間が経過する。この場合、当該t3のタイミングよりも前のタイミングにおいて図35(e)に示すように各リール32L,32M,32Rの待機位置への移動が完了しており、各リール32L,32M,32Rは当該待機位置にて停止された状態となっている。また、t3のタイミングで、図35(f)に示すように最初の実行回の単位演出に対応する開始制限期間の計測が開始される。
その後、開始制限期間が経過するよりも前のタイミングであるt4のタイミングで、図35(g)に示すように単位演出の開始操作として第1クレジット投入ボタン47が操作される。これにより、当該t4のタイミングで、図35(c)に示すように単位演出におけるリール32L,32M,32Rの動作が開始される。
今回の単位演出は継続外れ結果に対応する単位演出であるため、図35(e)に示すように、各リール32L,32M,32Rは継続対応位置に配置されるよりも前の予め定められた途中位置に到達したt5のタイミングで回転方向が逆方向となり、t6のタイミングで各リール32L,32M,32Rが待機位置に復帰する。当該t6のタイミングで、図35(c)に示すように単位演出の最初の実行回が終了する。そして、当該t6のタイミングで、図35(f)に示すように次の実行回の単位演出に対応する開始制限期間の計測が開始される。
その後、t7のタイミングで開始制限期間が経過することにより、図35(c)に示すように単位演出におけるリール32L,32M,32Rの動作が開始される。今回の単位演出も継続外れ結果に対応する単位演出であるため、図35(e)に示すようにt8のタイミングで各リール32L,32M,32Rの位置が途中位置となることで回転方向が逆方向となり、t9のタイミングで各リール32L,32M,32Rが待機位置に復帰する。当該t9のタイミングで、図35(c)に示すように単位演出の2回目の実行回が終了する。そして、当該t9のタイミングで、図35(f)に示すように次の実行回の単位演出に対応する開始制限期間の計測が開始される。
その後、開始制限期間が経過するよりも前のタイミングであるt10のタイミングで、図35(g)に示すように単位演出の開始操作として第1クレジット投入ボタン47が操作される。これにより、当該t10のタイミングで、図35(c)に示すように単位演出におけるリール32L,32M,32Rの動作が開始される。
今回の単位演出は継続当選結果に対応する単位演出であるため、図35(e)に示すように、各リール32L,32M,32Rは途中位置で回転方向が逆方向に変更されることなく継続対応位置に向けて移動し、t11のタイミングで各リール32L,32M,32Rが継続対応位置に到達することでリール32L,32M,32Rの回転が停止される。この場合、当該t11のタイミングでエンディング期間の計測が開始され、t12のタイミングでエンディング期間が経過することで、図35(a)に示すように継続チャンス期間が終了する。そして、当該t12のタイミングで、図35(b)に示すように通常のゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が開始される。この場合、当該リール32L,32M,32Rの回転は、t11のタイミングにおけるリール32L,32M,32Rの停止位置から開始される。
<継続チャンス期間の開始用処理>
以上の継続チャンス期間における動作は主側MPU72の制御により実行される。以下、継続チャンス期間の実行制御を行うための主側MPU72の処理構成について詳細に説明する。図36は抽選処理(図10)におけるステップS311にて実行される継続チャンス期間の開始用処理を示すフローチャートである。
主側RAM74のベル成立カウンタの値が「1」であり、今回の実行回の抽選処理(図10)にてIV=1~6のいずれかで当選となり、さらに主側RAM74の当否判定回数カウンタ105の値が1以上である場合(ステップS1301~ステップS1303:YES)、ステップS1304以降に示す継続チャンス期間の開始設定処理を実行する。
当該開始設定処理について詳細には、まず主側RAM74に設けられた継続チャンスフラグに「1」をセットする(ステップS1304)。継続チャンスフラグは、継続チャンス期間中であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。その後、主側RAM74に設けられた期間計測カウンタにオープニング期間(例えば10sec)に対応する値をセットする(ステップS1305)。当該期間計測カウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理(図8)におけるタイマ減算処理(ステップS108)にて定期的に減算される。
その後、現状の各リール32L,32M,32Rの停止位置における各リール32L,32M,32Rのステッピングモータのステップ数と、各リール32L,32M,32Rの待機位置に対応する各リール32L,32M,32Rのステッピングモータのステップ数との差を算出することにより、待機位置までのステップ数を各リール32L,32M,32Rについて個別に算出する(ステップS1306)。前者のステップ数は、前回のゲームにおけるリール32L,32M,32Rの停止制御に際して利用したステップ数が利用される。後者のステップ数は、主側ROM73に予め記憶されている。
その後、ステップS1306にて算出したステップ数に対応する駆動テーブルを主側ROM73から読み出して主側RAM74に書き込む(ステップS1307)。当該駆動テーブルは、各リール32L,32M,32Rのそれぞれについて複数種類記憶されており、各リール32L,32M,32RについてステップS1306にて算出され得るステップ数に1対1で対応させて設定されている。駆動テーブルには、対応する移動元の位置から待機位置まで移動させるのに必要な駆動制御パターンのデータが設定されている。ステップS1307では、左リール32L、中リール32M及び右リール32RのそれぞれについてステップS1306にて算出したステップ数に対応する駆動テーブルを読み出す。
その後、回転駆動制御の許可設定を行う(ステップS1308)。これにより、タイマ割込み処理(図8)におけるステップS106のステッピングモータ制御処理の実行が許可され、ステップS1307にて読み出した各駆動テーブルに従って各リール32L,32M,32Rの駆動制御が実行される。
その後、継続チャンス開始コマンドをセットする(ステップS1309)。継続チャンス開始コマンドとは、継続チャンス期間が開始されたことを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドである。サブ側MPU82は、継続チャンス開始コマンドを主側MPU72から受信した場合、サブ側RAM84のAT状態カウンタの値が「2」であれば、ボーナス状態処理(図32)におけるステップS1211にて肯定判定をしてコマンド対応の設定処理を実行する(ステップS1212)。この場合のコマンド対応の設定処理では、継続チャンス期間のオープニング期間に対応した演出を上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて実行するためのデータ設定を行う。当該オープニング期間に対応した演出は、オープニング期間が開始された場合に開始されオープニング期間が終了する場合に終了する。そして、当該オープニング期間に対応した演出において、継続チャンス期間が開始されることが報知されるとともに、継続チャンス期間の遊技内容の説明が行われる。
なお、サブ側MPU82は、サブ側RAM84のAT状態カウンタの値が「2」ではない状況で継続チャンス開始コマンドを受信した場合、ペナルティ事象の発生によってゲームの進行の強制的な待機時間が発生していることを遊技者に認識可能とさせるための報知が画像表示装置66にて実行されるようにする。当該報知は、後述する継続チャンス終了コマンド及び継続結果対応コマンドのいずれかを主側MPU72から受信するまで継続される。これにより、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にてボーナス状態に対応する演出が実行されていない状況でリール32L,32M,32Rにて単位演出が開始されたとしても、それがペナルティ事象の発生を原因として実行されていることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
<継続チャンス用処理>
主側RAM74の継続チャンスフラグに「1」がセットされている場合、主側MPU72は通常処理(図9)においてステップS207にて肯定判定をしてステップS208の継続チャンス用処理を実行する。図37は継続チャンス用処理を示すフローチャートである。
継続チャンス用処理では、継続チャンス期間のオープニング期間が経過していない場合(ステップS1401:NO)、リール32L,32M,32Rの待機位置への移動が完了していることを条件として(ステップS1402:YES)、回転駆動制御の禁止設定を行う(ステップS1403)。これにより、タイマ割込み処理(図8)におけるステップS106のステッピングモータ制御処理の実行が禁止される。
継続チャンス期間のオープニング期間が経過している場合(ステップS1401:YES)であって、今回の処理回がオープニング期間経過後の最初の処理回である場合(ステップS1404:YES)、主側RAM74に設けられた期間計測カウンタに開始制限期間(例えば15sec)をセットする(ステップS1405)。当該期間計測カウンタにセットされた値は、既に説明したとおり、タイマ割込み処理(図8)におけるタイマ減算処理(ステップS108)にて定期的に減算される。
継続チャンス用処理では、オープニング期間が経過した後であって(ステップS1401:YES)、単位演出用のリール制御が行われておらず(ステップS1406:NO)、さらに継続チャンス期間のキャンセル操作が行われていない状況においては(ステップS1407:NO)、単位演出の開始操作として第1クレジット投入ボタン47が操作された場合(ステップS1408:YES)、又は今回計測中の開始制限期間が経過した場合(ステップS1409:YES)、ステップS1410以降に示す単位演出の開始用処理を実行する。
単位演出の開始用処理では、まず記憶エリアの特定処理を実行する(ステップS1410)。図38は記憶エリアの特定処理を示すフローチャートである。記憶エリアの特定処理では、主側RAM74の第4判定回数カウンタ104bの値が1以上である場合(ステップS1501:YES)、主側RAM74の当否結果第4記憶エリア104aにおいて読み出し対象ビット(1番目のビット)にセットされている抽選結果データを読み出す(ステップS1502)。当該読み出し対象ビットは、当否結果第4記憶エリア104aに記憶されている抽選結果データのうち、当否結果第4記憶エリア104aに記憶された順序が最初の順序の抽選結果データが記憶されているビットである。これは当否結果第1~第3記憶エリア101a~103aにおいても同様である。
記憶エリアの特定処理では、主側RAM74の第4判定回数カウンタ104bの値が「0」であって第3判定回数カウンタ103bの値が1以上である場合(ステップS1503:YES)、主側RAM74の当否結果第3記憶エリア103aにおいて読み出し対象ビット(1番目のビット)にセットされている抽選結果データを読み出す(ステップS1504)。また、主側RAM74の第3判定回数カウンタ103bの値及び第4判定回数カウンタ104bの値の両方が「0」であって第2判定回数カウンタ102bの値が1以上である場合(ステップS1505:YES)、主側RAM74の当否結果第2記憶エリア102aにおいて読み出し対象ビット(1番目のビット)にセットされている抽選結果データを読み出す(ステップS1506)。また、主側RAM74の第2判定回数カウンタ102bの値、第3判定回数カウンタ103bの値及び第4判定回数カウンタ104bの値がいずれも「0」である場合(ステップS1505:NO)、主側RAM74の当否結果第1記憶エリア101aにおいて読み出し対象ビット(1番目のビット)にセットされている抽選結果データを読み出す(ステップS1507)。
記憶エリアの特定処理にて読み出された抽選結果データは今回の単位演出の実行契機の抽選結果データとなり、今回の単位演出では当該実行契機の抽選結果データが継続当選結果及び継続外れ結果のいずれに対応しているのかが報知される。この場合に上記のように記憶エリアの特定処理が実行されることにより、継続チャンス期間においては当否結果第4記憶エリア104a→当否結果第3記憶エリア103a→当否結果第2記憶エリア102a→当否結果第1記憶エリア101aの順序で単位演出の実行対象として優先消化されることとなる。
ここで、既に説明したとおり、当否結果第1記憶エリア101aにはIV=7で当選となった場合に実行された継続抽選処理の結果が抽選結果データとして記憶され、当否結果第2記憶エリア102aにはIV=8で当選となった場合に実行された継続抽選処理の結果が抽選結果データとして記憶され、当否結果第3記憶エリア103aにはIV=9で当選となった場合に実行された継続抽選処理の結果が抽選結果データとして記憶され、当否結果第4記憶エリア104aにはIV=10で当選となった場合に実行された継続抽選処理の結果が抽選結果データとして記憶される。継続抽選処理にて継続当選結果となる確率はIV=10で当選となった場合が最も高く、IV=9で当選となった場合が次に高く、IV=8で当選となった場合がその次に高く、IV=7で当選となった場合が最も低い。この場合に、上記のように単位演出の実行対象として選択される優先度が設定されていることにより、継続当選結果となる確率が高い側の抽選結果データから順に単位演出の実行対象として選択されることとなる。これにより、継続当選結果となる単位演出が早期に実行される確率を高めることが可能となる。
継続チャンス用処理(図37)の説明に戻り、記憶エリアの特定処理(ステップS1410)にて抽選結果データを読み出した場合、その読み出した抽選結果データが継続当選結果に対応しているか否かを判定する(ステップS1411)。継続外れ結果に対応している場合(ステップS1411:NO)、継続外れ結果対応の駆動テーブルを主側ROM73から読み出して主側RAM74に書き込む(ステップS1412)。継続外れ結果に対応した駆動テーブルには、待機位置に配置されている各リール32L,32M,32Rが継続対応位置に向けて移動を開始し、予め定められた途中位置に到達した場合にそれまでの回転方向とは逆方向に移動して待機位置に復帰するという動作に必要な駆動制御パターンのデータが設定されている。また、ステップS1412では、回転駆動制御の許可設定を行う。これにより、タイマ割込み処理(図8)におけるステップS106のステッピングモータ制御処理の実行が許可され、継続外れ結果対応の駆動テーブルに従って各リール32L,32M,32Rの駆動制御が実行される。その後、主側RAM74に設けられた単位演出中フラグに「1」をセットするとともに、主側RAM74に設けられたボーナス継続フラグを「0」クリアする(ステップS1413)。単位演出中フラグは、単位演出の実行中であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。また、ボーナス継続フラグは、継続チャンス期間において継続当選結果に対応する単位演出が実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
一方、記憶エリアの特定処理にて読み出した抽選結果データが継続当選結果に対応している場合(ステップS1411:YES)、継続当選結果対応の駆動テーブルを主側ROM73から読み出して主側RAM74に書き込む(ステップS1414)。継続当選結果に対応した駆動テーブルには、待機位置に配置されている各リール32L,32M,32Rが継続対応位置に向けて移動を開始し、当該継続対応位置に到達するという動作に必要な駆動制御パターンのデータが設定されている。また、ステップS1414では、回転駆動制御の許可設定を行う。これにより、タイマ割込み処理(図8)におけるステップS106のステッピングモータ制御処理の実行が許可され、継続当選結果対応の駆動テーブルに従って各リール32L,32M,32Rの駆動制御が実行される。その後、主側RAM74の単位演出中フラグに「1」をセットするとともに、主側RAM74のボーナス継続フラグに「1」をセットする(ステップS1415)。
ステップS1413又はステップS1415の処理を実行した場合、ステップS1416にて、カウンタの減算処理を実行するとともに、記憶エリアのシフト処理を実行する。カウンタの減算処理では、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aに対応する判定回数カウンタ101b~104bの値を1減算するとともに、当否判定回数カウンタ105の値を1減算する。また、記憶エリアのシフト処理では、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aについて、第m+1番目のビットに格納されているデータを第m番目のビットに上書きする処理を実行する。当該シフト処理は、単位演出の実行対象となる順番が早い側のビットから順に、全てのビットに対して行う。
その後、単位演出の開始コマンドをセットする(ステップS1417)。単位演出の開始コマンドとは、単位演出が新たに開始されたことを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドであり、今回の単位演出が継続当選結果及び継続外れ結果のいずれに対応しているのかを示す情報が含まれる。サブ側MPU82は、単位演出の開始コマンドを主側MPU72から受信した場合、サブ側RAM84のAT状態カウンタの値が「2」であれば、ボーナス状態処理(図32)におけるステップS1211にて肯定判定をしてコマンド対応の設定処理を実行する(ステップS1212)。この場合のコマンド対応の設定処理では、単位演出に対応した演出を上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて実行するためのデータ設定を行う。
当該単位演出に対応した演出は、単位演出が開始された場合に開始され単位演出が終了する場合に終了する。また、単位演出に対応した演出では、継続当選結果に対応していることの期待度を示す演出が実行される。具体的には、単位演出に対応する演出は継続当選結果に対応していることの期待度に対応させて複数種類用意されており、継続当選結果に対応する単位演出の開始コマンドを受信した場合には期待度が高い演出の選択率が高く、継続外れ結果に対応する単位演出の開始コマンドを受信した場合には期待度の低い演出の選択率が高い。これにより、単位演出が終了する前の段階で、継続当選結果が発生していることへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。
主側RAM74の単位演出中フラグに「1」がセットされている場合、継続チャンス用処理ではステップS1406にて肯定判定をして、ステップS1418の単位演出中処理を実行する。図39は単位演出中処理を示すフローチャートである。
単位演出中処理では、今回の単位演出における駆動テーブルに従ったリール32L,32M,32Rの駆動制御が終了している場合(ステップS1601:YES)、回転駆動制御の禁止設定を行う(ステップS1602)。これにより、タイマ割込み処理(図8)におけるステップS106のステッピングモータ制御処理の実行が禁止される。また、主側RAM74の単位演出中フラグを「0」クリアする。
その後、主側RAM74のボーナス継続フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の単位演出が継続当選結果に対応する単位演出であるか否かを判定する(ステップS1604)。継続当選結果に対応する単位演出ではない場合(ステップS1604:NO)、主側RAM74の当否判定回数カウンタ105の値が1以上であるか否かを判定する(ステップS1605)。つまり、主側RAM74のいずれかの記憶エリア101a~104aに単位演出の実行対象となっていない抽選結果データが存在しているか否かを判定する。
主側RAM74の当否判定回数カウンタ105の値が1以上である場合(ステップS1605:NO)、今回の継続チャンス期間において単位演出を新たに実行する必要がある。したがって、継続チャンス用処理(図37)におけるステップS1405と同様に、主側RAM74の期間計測カウンタに開始制限期間(例えば15sec)をセットする(ステップS1606)。当該期間計測カウンタにセットされた値は、既に説明したとおり、タイマ割込み処理(図8)におけるタイマ減算処理(ステップS108)にて定期的に減算される。
また、ステップS1607にて、外れ結果対応コマンドをセットする。外れ結果対応コマンドとは、継続外れ結果に対応した単位演出が終了したことを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドである。サブ側MPU82は、外れ結果対応コマンドを主側MPU72から受信した場合、サブ側RAM84のAT状態カウンタの値が「2」であれば、ボーナス状態処理(図32)におけるステップS1211にて肯定判定をしてコマンド対応の設定処理を実行する(ステップS1212)。この場合のコマンド対応の設定処理では、今回の単位演出が継続外れ結果に対応していたことを示す演出を上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて実行するためのデータ設定を行う。
一方、主側RAM74の当否判定回数カウンタの値が「0」である場合(ステップS1605:YES)、継続当選結果に対応する単位演出が実行されることなく今回の継続チャンス期間が終了することを意味する。この場合、主側RAM74の継続チャンスフラグを「0」クリアする(ステップS1608)。また、ステップS1609にて、継続チャンス終了コマンドをセットする。継続チャンス終了コマンドとは、継続当選結果に対応した単位演出が実行されることなく継続チャンス期間が終了したことを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドである。サブ側MPU82は、継続チャンス終了コマンドを主側MPU72から受信した場合、サブ側RAM84のAT状態カウンタの値が「2」であれば、ボーナス状態処理(図32)におけるステップS1211にて肯定判定をしてコマンド対応の設定処理を実行する(ステップS1212)。この場合のコマンド対応の設定処理では、継続当選結果に対応した単位演出が実行されることなく継続チャンス期間が終了したことを示す演出を上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて実行するためのデータ設定を行う。
単位演出中処理では、今回の単位演出における駆動テーブルに従ったリール32L,32M,32Rの駆動制御が終了している場合であって(ステップS1601:YES)、主側RAM74のボーナス継続フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1604:YES)、継続結果対応コマンドをセットする(ステップS1610)。継続結果対応コマンドとは、継続当選結果に対応した単位演出が実行されたことを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドである。サブ側MPU82は、継続結果対応コマンドを主側MPU72から受信した場合、サブ側RAM84のAT状態カウンタの値が「2」であれば、ボーナス状態処理(図32)におけるステップS1211にて肯定判定をしてコマンド対応の設定処理を実行する(ステップS1212)。この場合のコマンド対応の設定処理では、継続当選結果に対応した単位演出が実行されたことを示す演出を上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて実行するためのデータ設定を行う。
その後、主側RAM74の期間計測カウンタにエンディング期間(例えば13sec)をセットする(ステップS1611)。当該期間計測カウンタにセットされた値は、既に説明したとおり、タイマ割込み処理(図8)におけるタイマ減算処理(ステップS108)にて定期的に減算される。その後、エンディング期間が経過するまでステップS1612にて待機する。エンディング期間が経過した場合(ステップS1612:YES)、主側RAM74の継続チャンスフラグを「0」クリアする。
上記構成であることにより、継続当選結果に対応する単位演出が実行される場合、単位演出の実行対象となっていない抽選結果データが主側RAM74の記憶エリア101a~104aのいずれかに残っていたとしても今回の継続チャンス期間は終了することとなる。この場合、それら単位演出の実行対象となっていない抽選結果データは記憶エリア101a~104aから消去されることはなく、次回のボーナス状態の実行回に引き継がれる。したがって、抽選結果データが記憶エリア101a~104aに記憶保持されている状態でボーナス状態の新たな実行回が開始されることがあり、この場合にはそのボーナス状態の実行回において継続抽選処理が実行されなかったとしても抽選結果データの持ち越し分が存在しているため継続チャンス期間が発生することとなる。これにより、単位演出が実行される機会を多く付与することが可能となるとともに、継続当選結果に対応する単位演出が実行される確率も高くすることが可能となる。
ここで、既に説明したとおり、画像表示装置66における回数報知画像G1はボーナス状態が終了する場合にその表示が終了される。これにより、継続チャンス期間において継続当選結果に対応する単位演出が実行された場合であっても、当該継続チャンス期間の終了後であってボーナス状態が終了するまでの間に、単位演出の実行対象となっていない抽選結果データが存在していることを遊技者に認識させることが可能となる。また、既に説明したとおり、回数報知画像G1はボーナス状態が開始された場合にその表示が開始される。したがって、前回の実行回におけるボーナス状態において単位演出の実行対象となっていない抽選結果データが今回の実行回のボーナス状態に持ち越されたことを遊技者に認識させることが可能となる。これにより、新たな実行回のボーナス状態における継続チャンス期間への期待感を好適に高めることが可能となる。
<キャンセル用処理>
既に説明したとおり、継続チャンス期間は基本的には継続抽選処理の1個の抽選結果データに対して単位演出が1回実行されるとともに、継続当選結果に対応する単位演出が実行されるまでは、未実行の抽選結果データの全てについて単位演出が実行されるまで継続チャンス期間が継続することとなる。そして、継続チャンス期間においては、役の抽選処理(図10)に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの回転の開始が阻止されるため、継続チャンス期間はゲームの消化が強制的に阻止された期間となる。この場合、多数のゲームを早期に消化したい遊技者は、継続チャンス期間が発生することが煩わしいと感じてしまうおそれがある。これに対して、遊技者の操作に基づき、継続チャンス期間を早期に終了させることが可能な構成となっている。当該キャンセル可能な構成について以下に説明する。
主側MPU72の継続チャンス用処理(図37)では、継続チャンス期間のオープニング期間ではなく且つ単位演出が実行されていない状況においてキャンセル操作が行われた場合(ステップS1407:YES)、キャンセル用処理を実行する(ステップS1419)。キャンセル操作を行うための操作手段は、単位演出の開始操作を行うための操作手段とは別の操作手段であり、具体的にはスタートレバー41となっている。但し、当該操作手段はスタートレバー41に限定されることはなく、いずれか1個のストップボタン42~44が操作された場合にキャンセル操作が行われたと判定される構成としてもよく、単位演出の開始操作を行うための操作手段がスタートレバー41といったように第1クレジット投入ボタン47とは異なる操作手段である場合には第1クレジット投入ボタン47が操作された場合にキャンセル操作が行われたと判定される構成としてもよい。
図40はキャンセル用処理を示すフローチャートである。キャンセル用処理では、まずキャンセル時コマンドをセットする(ステップS1701)。キャンセル時コマンドとは、継続チャンス期間においてキャンセル操作の発生が有効に受け付けられたことを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドである。サブ側MPU82は、キャンセル時コマンドを主側MPU72から受信した場合、サブ側RAM84のAT状態カウンタの値が「2」であれば、ボーナス状態処理(図32)におけるステップS1211にて肯定判定をしてコマンド対応の設定処理を実行する(ステップS1212)。この場合のコマンド対応の設定処理では、継続チャンス期間のキャンセル操作が行われたこと、継続チャンス期間のキャンセル時における単位演出がこれから実行されること、及びその単位演出が複数の抽選結果データに対応していることを報知するための演出を上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて実行するためのデータ設定を行う。
その後、継続チャンス用処理(図37)におけるステップS1410と同様に記憶エリアの特定処理(図38)を実行する(ステップS1702)。これにより、主側RAM74の記憶エリア101a~104aのうち優先度の高い側の記憶エリアにおいて読み出し対象ビットにセットされている抽選結果データが読み出される。記憶エリアの特定処理にて抽選結果データを読み出した場合、その読み出した抽選結果データが継続当選結果に対応しているか否かを判定する(ステップS1703)。
継続外れ結果に対応している場合(ステップS1703:NO)、継続チャンス用処理(図37)におけるステップS1416と同様に、カウンタの減算処理を実行するとともに記憶エリアのシフト処理を実行する(ステップS1704)。これにより、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aに対応する判定回数カウンタ101b~104bの値が1減算されるとともに当否判定回数カウンタ105の値が1減算される。また、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aについて第m+1番目のビットに格納されているデータを第m番目のビットに上書きする処理が実行される。その後、ステップS1705にて、主側RAM74の当否判定回数カウンタ105の値が「0」となっているか否かを判定する。当否判定回数カウンタ105の値が1以上である場合にはステップS1702の処理に戻り、当否判定回数カウンタ105の値が「0」である場合にはステップS1706に進む。
ステップS1706では、継続チャンス用処理(図37)におけるステップS1412と同様に、継続外れ結果対応の駆動テーブルを主側ROM73から読み出して主側RAM74に書き込むとともに回転駆動制御の許可設定を行う(ステップS1706)。これにより、待機位置から継続対応位置に向けて移動を開始し、予め定められた途中位置に到達した場合にそれまでの回転方向とは逆方向に移動して待機位置に復帰するという動作が行われるように各リール32L,32M,32Rが駆動制御される。その後、主側RAM74の単位演出中フラグに「1」をセットするとともに、主側RAM74のボーナス継続フラグを「0」クリアする(ステップS1707)。
一方、継続当選結果に対応している場合(ステップS1703:YES)、継続チャンス用処理(図37)におけるステップS1416と同様に、カウンタの減算処理を実行するとともに記憶エリアのシフト処理を実行する(ステップS1708)。これにより、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aに対応する判定回数カウンタ101b~104bの値が1減算されるとともに当否判定回数カウンタ105の値が1減算される。また、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aについて第m+1番目のビットに格納されているデータを第m番目のビットに上書きする処理が実行される。
その後、継続チャンス用処理(図37)におけるステップS1414と同様に、継続当選結果対応の駆動テーブルを主側ROM73から読み出して主側RAM74に書き込むとともに回転駆動制御の許可設定を行う(ステップS1709)。これにより、待機位置から継続対応位置に向けて移動を開始し、当該継続対応位置に到達するという動作が行われるように各リール32L,32M,32Rが駆動制御される。その後、主側RAM74の単位演出中フラグに「1」をセットするとともに、主側RAM74のボーナス継続フラグに「1」をセットする(ステップS1710)。
なお、単位演出の実行対象となっていない抽選結果データが残っている状況で継続当選結果に対応する単位演出が実行された場合、その実行対象となっていない抽選結果データがボーナス状態の次の実行回に持ち越される点は、キャンセル操作が有効に受け付けられた場合も同様である。
以下、途中でキャンセル操作が行われる場合における継続チャンス期間の進行内容について、図41のタイムチャートを参照しながら説明する。図41(a)は継続チャンス期間の実行期間を示し、図41(b)はオープニング期間の実行期間を示し、図41(c)は開始制限期間の実行期間を示し、図41(d)は単位演出の実行期間を示し、図41(e)はキャンセル操作の実行タイミングを示し、図41(f)はキャンセル操作が有効に受け付けられたことの報知期間を示す。
t1のタイミングで図41(a)に示すように継続チャンス期間が開始される。この場合、当該t1のタイミングで図41(b)に示すようにオープニング期間が開始される。当該オープニング期間においてはキャンセル操作が有効化されていない。オープニング期間においては既に説明したとおり各リール32L,32M,32Rの待機位置への移動が行われるため、仮にオープニング期間においてキャンセル操作が有効であり、さらにキャンセル操作が行われた場合に即座に継続チャンス期間を終了させる構成や、単位演出を開始させる構成とすると、待機位置への移動途中で各リール32L,32M,32Rの移動を停止させたり新たな移動を開始させたりする必要が生じる。そうすると、リール32L,32M,32Rの駆動制御を良好に行うことができなくなってしまうおそれがある。これに対して、オープニング期間においてはキャンセル操作が有効化されない構成とすることにより、このような不都合の発生を防止することが可能となる。
その後、t2のタイミングで図41(b)に示すようにオープニング期間が終了することで、図41(c)に示すように最初の開始制限期間が開始される。この開始制限期間においては、単位演出の開始操作は行われずにさらに継続チャンス期間のキャンセル操作も行われない。この場合、開始制限期間が経過するt3のタイミングで、単位演出が開始される。当該単位演出は1個の抽選結果データに対応しており、この抽選結果データは継続外れ結果に対応しているため、当該単位演出ではリール32L,32M,32Rの動作内容が継続外れ結果に対応する動作内容となる。
ちなみに、単位演出の実行期間においてはキャンセル操作が有効化されない。仮に単位演出の実行期間においてキャンセル操作が有効であり、さらにキャンセル操作が行われた場合に即座に継続チャンス期間を終了させる構成や、単位演出を新たに開始させる構成とすると、単位演出の内容に対応する動作態様の移動途中で各リール32L,32M,32Rの移動を停止させたり新たな移動を開始させたりする必要が生じる。そうすると、リール32L,32M,32Rの駆動制御を良好に行うことができなくなってしまうおそれがある。これに対して、単位演出の実行期間においてはキャンセル操作が有効化されない構成とすることにより、このような不都合の発生を防止することが可能となる。
その後、t4のタイミングで単位演出が終了することで、図41(c)に示すように開始制限期間が新たに開始される。この場合、開始制限期間が経過するタイミングよりも前のタイミングであるt5のタイミングで、図41(e)に示すようにキャンセル操作が行われる。当該キャンセル操作は開始制限期間において行われているため、有効なものとして受け付けられる。したがって、当該t5のタイミングで、図41(f)に示すようにキャンセル操作が有効に受け付けられたことを遊技者に認識させるための報知が開始される。また、t5のタイミングで、図41(d)に示すように単位演出が開始される。この場合、単位演出の実行対象となっていない抽選結果データが全て継続外れ結果に対応している場合には、継続外れ結果に対応するリール32L,32M,32Rの動作、すなわち待機位置から継続対応位置に向けて移動が開始され、継続対応位置に到達する前の途中位置で回転方向が逆方向となり待機位置に復帰するという動作が1回行われる。一方、単位演出の実行対象となっていない抽選結果データに継続当選結果に対応する抽選結果データが1個でも含まれている場合には、継続当選結果に対応するリール32L,32M,32Rの動作、すなわち待機位置から継続対応位置に向けて移動が開始され当該継続対応位置にて停止するという動作が1回行われる。
その後、t6のタイミングで図41(d)に示すように単位演出が終了するとともに、図41(f)に示すようにキャンセル操作が有効に受け付けられたことの報知期間も終了する。そして、t7のタイミングで継続チャンス期間が終了する。
<終了分岐処理>
次に、ボーナスRT管理処理(図31)におけるステップS1112にて実行される終了分岐処理について、図42のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該終了分岐処理は、ボーナス状態の1実行回が終了する場合に実行される。
終了分岐処理では、主側RAM74のボーナス継続フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1801:NO)、主側RAM74のボーナスRT中フラグを「0」クリアする(ステップS1802)。また、主側RAM74に設けられたボーナス用出力終了フラグに「1」をセットする(ステップS1803)。ボーナス用出力終了フラグは、ボーナスRTモードST5が終了したことに対応した外部出力の状態にすべきことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。その後、ボーナス終了コマンドをセットする(ステップS1804)。ボーナス終了コマンドとは、ボーナス状態が終了したことを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドである。
サブ側MPU82は、ボーナス終了コマンドを主側MPU72から受信した場合、サブ側RAM84のAT状態カウンタの値が「2」であれば、ボーナス状態処理(図32)におけるステップS1215にて肯定判定をする。そして、ステップS1216にて、サブ側RAM84の残ART実行カウンタ及びサブ側RAM84のARTゲーム数カウンタのいずれかの値が1以上であるか否かを判定する。残ART実行カウンタは、既に説明したとおりART状態の残りの実行回をサブ側MPU82にて特定するためのカウンタであり、ARTゲーム数カウンタはART状態の1実行回における残りの継続ゲーム数をサブ側MPU82にて特定するためのカウンタである。残ART実行カウンタ及びARTゲーム数カウンタの両方の値が「0」である場合(ステップS1216:NO)、ART状態の移行可能条件が成立していないことを意味する。この場合、サブ側RAM84のAT状態カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1217)。これにより、サブ側MPU82は次回の周期処理(図23)から非AT中処理(ステップS704)を実行することとなり、サブ側MPU82の制御状態が第1AT状態から非AT状態に復帰する。また、通常復帰対応の設定処理を実行する(ステップS1218)。通常復帰対応の設定処理では、ボーナス状態が終了して通常遊技状態に復帰することを示す演出を上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて実行するためのデータ設定を行う。
一方、残ART実行カウンタ及びARTゲーム数カウンタのいずれか一方の値が1以上である場合(ステップS1216:YES)、ART状態の移行可能条件が成立していることを意味する。この場合、サブ側RAM84のAT状態カウンタに「3」をセットする(ステップS1219)。これにより、サブ側MPU82は次回のAT中処理(図25)からART準備状態処理(ステップS908)を実行することとなり、サブ側MPU82の制御状態が第1AT状態から第2AT状態に移行する。また、ART移行対応の設定処理を実行する(ステップS1220)。ART移行対応の設定処理では、ボーナス状態が終了してART状態に移行することを示す演出を上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて実行するためのデータ設定を行う。
終了分岐処理(図40)の説明に戻り、終了分岐処理では、主側RAM74のボーナス継続フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1801:YES)、主側RAM74のベル成立カウンタに終了基準回数に相当する「20」をセットする(ステップS1805)。これにより、ボーナス状態の新たな実行回についての終了基準ゲーム数がセットされた状態となる。また、主側RAM74のボーナス用出力開始フラグに「1」をセットする(ステップS1806)。ボーナス用出力開始フラグは、既に説明したとおり、ボーナスRTモードST5が開始されたことに対応した外部出力の状態にすべきことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。その後、ボーナス継続コマンドをセットする(ステップS1807)。ボーナス継続コマンドとは、ボーナス状態の1実行回が終了した場合においてボーナス状態の次の実行回がそのまま実行されることを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドである。
サブ側MPU82は、ボーナス継続コマンドを主側MPU72から受信した場合、サブ側RAM84のAT状態カウンタの値が「2」であれば、ボーナス状態処理(図32)におけるステップS1213にて肯定判定をして、ステップS1214の継続対応の設定処理を実行する。継続対応の設定処理では、ボーナス状態の新たな実行回が開始されることを示す演出を上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて実行するためのデータ設定を行う。
以上のとおり、ボーナス状態への移行可能条件が成立している状況で主側MPU72の抽選モードがボーナスRTモードST5に移行することでサブ側MPU82の制御状態が第1AT状態となり、遊技状態がボーナス状態となる。当該ボーナス状態では、主側MPU72においてボーナスRT管理処理(図31)が実行されるとともに、サブ側MPU82においてボーナス状態処理(図32)が実行される。これにより、通常遊技状態に比べてリプレイ確率が高く且つ単位ゲーム数当たりのメダルの獲得期待数が増加した状態が複数ゲームに亘って継続することとなり、遊技者にとって有利となる。
ボーナス状態では、IV=7~10のいずれかで当選となった場合には継続抽選処理が実行され、当該継続抽選処理の結果が継続当選結果となった場合にはボーナス状態の新たな実行回が開始される条件が成立することとなる。これにより、遊技者はボーナス状態において継続当選結果が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、当該継続抽選処理は主側MPU72における役の抽選処理(図10)がIV=7~10のいずれかで当選となる結果となった場合に実行されるとともに、リール32L,32M,32Rの停止態様からIV=7~10のいずれかに当選となったか否かを把握可能であるため、リール32L,32M,32Rの停止態様との関係で継続当選結果の発生に対する期待感を高めることが可能となる。また、継続当選結果となる確率はIV=7~10のそれぞれにおいて相違している。この点からも、リール32L,32M,32Rの停止態様との関係で継続当選結果の発生に対する期待感を高めることが可能となる。
継続抽選処理が実行されたタイミングではその抽選結果が遊技者に報知されることはなく、ボーナス状態の最終ゲームにおいて発生する継続チャンス期間において継続抽選処理の結果がまとめて報知される。これにより、継続抽選処理の結果が報知される期間を継続チャンス期間に集約させることが可能となり、継続当選結果の発生を期待する遊技者の注目度が高まる期間を生じさせることが可能となる。
また、当該構成によれば、継続チャンス期間が開始されるまでは継続抽選処理が実行されること及び継続抽選処理の結果が継続当選結果となることを遊技者に期待させることが可能となり、継続チャンス期間においては継続当選結果となっていることを示す報知が実行されることを期待させることが可能となるため、ボーナス状態において遊技者が注目する対象に変化を与えることが可能となる。よって、ボーナス状態における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
継続チャンス期間においては継続抽選処理の結果を報知するための単位演出が実行されるが、当該単位演出は継続抽選処理の1回の結果に1対1で対応させて実行される。つまり、継続チャンス期間が発生するまでに発生した全ての継続抽選処理の結果に対して1回の単位演出が実行されるのではなく、継続抽選処理のそれぞれの結果が個別に単位演出として報知される。また、継続抽選処理の結果が継続当選結果である場合にのみ単位演出が実行されるのではなく、継続抽選処理の結果が継続外れ結果である場合であっても単位演出が実行される。これにより、単位演出の実行機会を高めることが可能となり、単位演出を利用して遊技への注目度を高める機会を多く付与することが可能となる。
継続抽選処理の結果が継続チャンス期間においてまとめて報知される構成において、単位演出の実行対象となっていない継続抽選処理の抽選結果データの数はボーナス状態における継続チャンス期間よりも前の期間及び継続チャンス期間の両方において回数報知画像G1として画像表示装置66にて表示される。これにより、今後に実行される単位演出の実行回数を遊技者に認識させることが可能となり、遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
継続抽選処理において継続当選結果となる確率がIV=7~10のそれぞれで相違している構成において、回数報知画像G1では単位演出の実行対象となっていない抽選結果データの数がIV=7~10のそれぞれについて区別して表示される。これにより、遊技者は継続当選結果となる確率が高い抽選結果データが取得されることを期待しながら遊技を行うこととなり、さらに継続当選結果となる確率が高い抽選結果データの数が1以上の場合にはその抽選結果データについての単位演出が実行されることを期待することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
継続抽選処理にて継続当選結果となる確率がIV=7~10のそれぞれで相違している構成において、継続チャンス期間においては継続当選結果となる確率が高い抽選結果データから優先して単位演出の実行対象となる。これにより、継続チャンス期間において継続当選結果に対応する単位演出が早期に実行され易くすることが可能となり、継続当選結果に対応する単位演出が実行されることとなる継続チャンス期間の継続期間が長期間化してしまう確率を低減することが可能となる。
継続チャンス期間においてはIV=7~10のうち同一の当選役を契機として実行された継続抽選処理の抽選結果データについては当該抽選結果データが取得された順序に従って単位演出の実行対象となる。これにより、継続当選結果に対応する単位演出から優先して実行される構成や、継続外れ結果に対応する単位演出から優先して実行される構成に比べて、継続当選結果に対応する単位演出が実行されるタイミングを不規則なものとすることが可能となり、各単位演出のそれぞれに対して遊技者を期待させることが可能となる。
ボーナス状態の最終ゲームにおいて発生する継続チャンス期間において継続抽選処理の結果をまとめて報知する構成において、継続抽選処理はボーナス状態においてIV=7~10のいずれかに当選したそのゲームにて実行される。これにより、継続チャンス期間において継続抽選処理をまとめて実行する構成に比べて処理負荷を分散することが可能となり、処理負荷が局所的に高まる状況や、継続チャンス期間の処理待ち時間が長時間化する状況が発生しないようにすることが可能となる。
継続当選結果に対応する単位演出が実行される場合、単位演出の実行対象となっていない抽選結果データが主側RAM74の記憶エリア101a~104aのいずれかに残っていたとしても今回の継続チャンス期間は終了することとなる。この場合、それら単位演出の実行対象となっていない抽選結果データは記憶エリア101a~104aから消去されることはなく、次回のボーナス状態の実行回に引き継がれる。したがって、抽選結果データが記憶エリア101a~104aに記憶保持されている状態でボーナス状態の新たな実行回が開始されることがあり、この場合にはそのボーナス状態の実行回において継続抽選処理が実行されなかったとしても抽選結果データの持ち越し分が存在しているため継続チャンス期間が発生することとなる。これにより、単位演出が実行される機会を多く付与することが可能となるとともに、継続当選結果に対応する単位演出が実行される確率も高くすることが可能となる。
画像表示装置66における回数報知画像G1はボーナス状態が終了する場合にその表示が終了される。これにより、継続チャンス期間において継続当選結果に対応する単位演出が実行された場合であっても、当該継続チャンス期間の終了後であってボーナス状態が終了するまでの間に、単位演出の実行対象となっていない抽選結果データが存在していることを遊技者に認識させることが可能となる。また、既に説明したとおり、回数報知画像G1はボーナス状態が開始された場合にその表示が開始される。したがって、前回の実行回におけるボーナス状態において単位演出の実行対象となっていない抽選結果データが今回の実行回のボーナス状態に持ち越されたことを遊技者に認識させることが可能となる。これにより、新たな実行回のボーナス状態における継続チャンス期間への期待感を好適に高めることが可能となる。
単位演出はリール32L,32M,32Rを利用して実行される。これにより、各ゲームにおいて役の抽選処理(図10)の結果を明示するためのリール32L,32M,32Rを利用して単位演出を実行することが可能となる。
単位演出が終了する場合、変動表示後におけるリール32L,32M,32Rの停止結果によって今回の単位演出に対応する継続抽選処理の結果が報知される。これにより、リール32L,32M,32Rを利用して単位演出を実行する構成において単位演出の1実行回の終了タイミングと各実行回の単位演出に対応する継続抽選処理の結果とを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
単位演出におけるリール32L,32M,32Rの回転は遊技者の開始操作に基づき開始されるとともに、当該開始操作が実行されることなく開始制限期間が経過した場合にも開始される。遊技者により開始操作が実行された場合に単位演出が開始されることにより、遊技者による積極操作により単位演出を開始させることが可能となる。また、開始制限期間が経過した場合に単位演出が強制的に開始されることにより、継続チャンス期間が過剰に長くなってしまうことを阻止することが可能となる。
単位演出におけるリール32L,32M,32Rの回転は遊技者の操作とは無関係に停止する。これにより、単位演出を実行するための処理構成の簡素化が図られるとともに、単位演出の終了時におけるリール32L,32M,32Rの停止結果を継続抽選処理の結果に対応する停止結果とする場合の制御の容易化が図られる。
単位演出では、役の抽選処理(図10)の結果に対応する駆動制御が実行されるリール32L,32M,32Rの動作態様とは異なる態様でリール32L,32M,32Rが動作する。これにより、リール32L,32M,32Rを利用して単位演出を実行する構成において、当該単位演出におけるリール32L,32M,32Rの動作を、役の抽選処理の結果に対応するリール32L,32M,32Rの動作とは明確に区別して遊技者に認識させることが可能となる。
単位演出では、役の抽選処理(図10)の結果に対応する駆動制御が実行される場合におけるリール32L,32M,32Rの回転速度よりも遅い速度でリール32L,32M,32Rが回転方向に移動する。これにより、役の抽選処理(図10)の結果に対応する回転速度に慣れている遊技者は、単位演出におけるリール32L,32M,32Rの動作を確認した場合にその違いを明確に認識することとなる。
継続チャンス期間においては各リール32L,32M,32Rが待機位置に配置され、単位演出においてはその待機位置からリール32L,32M,32Rが継続対応位置に向けて移動して、継続外れ結果に対応する単位演出であれば継続対応位置に到達する前の途中位置で回転方向が逆方向となり待機位置に復帰するのに対して、継続当選結果に対応する単位演出であれば継続対応位置に到達する。これにより、継続外れ結果に対応する単位演出と継続当選結果に対応する単位演出とでリール32L,32M,32Rの最終的な動作態様を異ならせながら、継続外れ結果に対応する単位演出及び継続当選結果に対応する単位演出のいずれであっても単位演出の開始態様を共通化させることが可能となり、単位演出の各実行回において継続当選結果の発生を遊技者に期待させることが可能となる。
待機位置から継続対応位置までの各リール32L,32M,32Rの移動量は、上段又は下段に存在している「BAR」図柄が中段に移動するまでの1コマ分である。また、継続外れ結果において継続対応位置に到達する前に回転方向が逆方向となり待機位置に復帰するまでの移動量も当該1コマ分以下である。これにより、単位演出では移動している図柄の種類を明確に認識することが可能な速度でリール32L,32M,32Rが回転する構成において、1回の単位演出の実行に要する時間の短縮化を図ることが可能となる。
継続チャンス期間が開始された場合には、当該継続チャンス期間が開始されることなどを遊技者に報知するためのオープニング期間が開始される。この場合、当該オープニング期間が終了するまでに各リール32L,32M,32Rが待機位置に移動する。これにより、オープニング期間を利用して各リール32L,32M,32Rの待機位置への移動を行うことが可能となる。
オープニング期間は一定の期間として設定されており、リール32L,32M,32Rが待機位置に移動するために必要な期間として想定される最長期間はオープニング期間以下となっている。これにより、オープニング期間を一定の期間とすることによりオープニング期間の終了契機の設定及び当該終了契機の特定に関して処理構成の簡素化を図った構成において、オープニング期間の範囲内においてリール32L,32M,32Rの停止位置を待機位置に調整することが可能となる。
継続チャンス期間は、ゲームの開始条件が成立して当該ゲームにおける役の抽選処理(図10)が実行された後において当該役の抽選処理の結果に対応した停止制御が実行されるリール32L,32M,32Rの回転の開始が阻止された期間において発生する。これにより、継続チャンス期間において実行される単位演出への遊技者の注目度を高めることが可能となる。この場合に、継続チャンス期間の継続期間が固定された範囲において単位演出の実行回数に応じて各単位演出の継続期間が調整されたり、単位演出の実行回数が調整されるのではなく、単位演出の実行回数に応じて継続チャンス期間の継続期間が変動する構成である。これにより、各実行回の単位演出の内容及び継続チャンス期間において実行される単位演出の回数に関して設計の自由度が高められる。
単位演出を新たに開始させることが決定された場合に継続チャンス期間の継続期間が延長されるため、継続チャンス期間の開始に際して今回の継続チャンス期間の全体の継続期間を算出したり、今回の継続チャンス期間の終了タイミングを事前に特定したりする必要が生じない。よって、継続チャンス期間の開始タイミングにおける処理負荷の軽減を図ることが可能となる。
継続チャンス期間は、ゲームの開始条件が成立して当該ゲームにおける役の抽選処理(図10)が実行された後において当該役の抽選処理の結果に対応した停止制御が実行されるリール32L,32M,32Rの回転の開始が阻止された期間において発生する。この場合、継続チャンス期間が終了した後に、役の抽選処理(図10)に対応する停止制御が実行されるリール32L,32M,32Rの回転が開始される。これにより、継続チャンス期間が終了したことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。また、役の抽選処理(図10)に対応する停止制御が実行されるリール32L,32M,32Rの回転途中で継続チャンス期間が開始される構成に比べて、リール32L,32M,32Rの駆動制御を行うための処理構成を簡素化することが可能となる。
継続チャンス期間は、ボーナス状態の1実行回が終了する契機となるゲームにおいて発生する。これにより、ボーナス状態の1実行回が終了する契機となるゲームに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。また、継続チャンス期間において継続当選結果に対応する単位演出が実行される場合、当該単位演出におけるリール32L,32M,32Rの停止結果が継続当選結果に対応する停止結果となり、その後にボーナス状態の新たな実行回が開始される。これにより、ボーナス状態の新たな実行回が開始される直前にリール32L,32M,32Rの停止結果として継続当選結果に対応する停止結果が表示されるため、当該継続当選結果に対応する停止結果の表示が、ボーナス状態の新たな実行回の開始に対応していることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
継続チャンス期間においては基本的には継続抽選処理の1個の抽選結果データに対して単位演出が1回実行されるとともに、継続チャンス期間においては役の抽選処理(図10)に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの回転の開始が阻止される構成において、遊技者によりキャンセル操作が実行された場合にはその継続チャンス期間において実行される単位演出の回数が減少することとなる。これにより、継続チャンス期間において実行される単位演出の回数が必要以上に多くなってしまうことを阻止することが可能となる。また、継続チャンス期間において実行される単位演出の回数が減少する場合であっても継続抽選処理の実行回数及び継続抽選処理の結果に影響がないため、遊技者の利益を消失させないようにしながら継続チャンス期間において実行される単位演出の回数が必要以上に多くなってしまうことを阻止することが可能となる。
キャンセル操作に基づき継続チャンス期間において実行される単位演出の回数が減少する場合、それに応じて継続チャンス期間の継続期間が短くなる。これにより、単位演出の実行回数が減少したにも関わらず継続チャンス期間の継続期間がそのまま固定されてしまうことを阻止することが可能となる。
遊技者によりキャンセル操作が行われたことに基づき、継続チャンス期間において実行される単位演出の回数が減少することとなる。これにより、多数のゲームを早期に消化したい遊技者は継続チャンス期間の継続期間を短縮させることが可能となり、継続チャンス期間が強制的に継続してしまいそれに対して遊技者が煩わしいと感じてしまう状況が発生しないようにすることが可能となる。
キャンセル操作が行われた場合には、継続当選結果に対応する抽選結果データが1個も含まれていない状況においては残りの抽選結果データの全てに対応する単位演出として継続外れ結果に対応する単位演出が1回実行されて継続チャンス期間が終了し、継続当選結果に対応する抽選結果データが含まれている状況においては当該継続当選結果に対応する抽選結果データまでの各抽選結果データに対応する単位演出として継続当選結果に対応する単位演出が1回実行されて継続チャンス期間が終了する。これにより、キャンセル操作が行われた場合であってもボーナス状態の新たな実行回が発生するか否かを単位演出の実行によって遊技者に報知することが可能となる。その一方、キャンセル操作が行われた場合にはその後に単位演出が1回のみ実行されて継続チャンス期間が終了されるため、継続チャンス期間を早期に終了させることが可能となる。
キャンセル操作は継続チャンス期間のオープニング期間においては有効化されない。オープニング期間においては各リール32L,32M,32Rの待機位置への移動が行われるため、仮にオープニング期間においてキャンセル操作が有効であり、さらにキャンセル操作が行われた場合に即座に継続チャンス期間を終了させる構成や、単位演出を開始させる構成とすると、待機位置への移動途中で各リール32L,32M,32Rの移動を停止させたり新たな移動を開始させたりする必要が生じる。そうすると、リール32L,32M,32Rの駆動制御を良好に行うことができなくなってしまうおそれがある。これに対して、オープニング期間においてはキャンセル操作が有効化されない構成とすることにより、このような不都合の発生を防止することが可能となる。
キャンセル操作は単位演出が開始される前の開始制限期間において有効化され、単位演出の実行期間においては有効化されない。仮に単位演出の実行期間においてキャンセル操作が有効であり、さらにキャンセル操作が行われた場合に即座に継続チャンス期間を終了させる構成や、単位演出を新たに開始させる構成とすると、単位演出の内容に対応する動作態様の移動途中で各リール32L,32M,32Rの移動を停止させたり新たな移動を開始させたりする必要が生じる。そうすると、リール32L,32M,32Rの駆動制御を良好に行うことができなくなってしまうおそれがある。これに対して、単位演出の実行期間においてはキャンセル操作が有効化されない構成とすることにより、このような不都合の発生を防止することが可能となる。
ここで、サブ側MPU82が非AT状態であるにも関わらず遊技者がペナルティ事象に対応する順序でリール32L,32M,32Rを停止させた場合、ボーナス状態への移行可能条件が成立していない状況で主側MPU72の抽選モードがボーナスRTモードST5に移行することが発生し得る。この場合、主側MPU72ではボーナスRTモードST5への移行が発生した場合にはボーナス状態への移行可能条件が成立しているか否かに関係なく、ボーナスRT管理処理(図31)におけるステップS1102以降の処理が実行されるため、ボーナス状態用の制御が実行されることとなる。これに対して、サブ側MPU82では、ボーナス状態への移行可能条件が成立していない状況でボーナスRTモードST5への移行が発生したとしてもボーナス状態処理(図32)が実行されない。したがって、主側MPU72においてボーナス状態用の制御が実行されるとしても、IV=1~6のいずれかで当選となった場合にベル入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。また、ボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のいずれかで当選となったとしても第1転落リプレイ入賞を回避するための停止順序が報知されないため、ボーナスRTモードST5から通常モードST1への抽選モードの移行が早期に発生する。よって、ボーナス状態への移行可能条件が成立していない状況で主側MPU72にてボーナス状態用の制御が実行されるとしても、ボーナス状態の利益が遊技者に付与されないようにすることが可能となる。
また、主側MPU72はボーナスRT管理処理におけるステップS1104以降の処理を実行している状況においてIV=7~10のいずれかで当選となった場合に常に継続抽選処理を実行するのではなく、抽選モードがボーナスRTモードST5である状況でIV=7~10のいずれかで当選となった場合にのみ継続抽選処理を実行する。そして、上記のとおりサブ側MPU82においてボーナス状態処理(図32)が実行されない状況では第1転落リプレイ入賞を回避するための停止順序が報知されないため、主側MPU72においてボーナス状態用の制御が実行されるとしてもボーナスRTモードST5から通常モードST1への抽選モードの移行が早期に発生するものと考えられる。したがって、ボーナス状態ではない状況で主側MPU72にてボーナス状態用の制御が実行された場合に継続チャンス期間が発生してしまう可能性が低減される。
<ART準備状態処理>
次に、サブ側MPU82におけるAT中処理(図25)のステップS908にて実行されるART準備状態処理について説明する。
ART準備状態は、ART状態への移行可能条件が成立した場合にART状態に移行する前に滞在することとなる状態である。ART準備状態では、準備中ペナルティ状態ではないことを条件として、IV=1~2のいずれかで当選となった場合にベル入賞の成立を可能とするためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知され、IV=3~6のいずれかで当選となったとしてもベル入賞の成立を可能とするためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されない。また、ART準備状態では、通常モード用抽選テーブル(図11)又は第1RTモード抽選テーブル(図16)におけるIV=15~18のいずれか(以下、昇格対象役ともいう)で当選となった場合に第1RTリプレイ入賞又は第2RTリプレイ入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序(以下、昇格発生用の停止順序ともいう)が報知される。この状態は、ボーナス準備状態の場合と同様に、既に説明したサブ側MPU82の第2AT状態である。ART状態への移行は、サブ側MPU82にてART準備状態処理又はART終了分岐処理が実行されている状況において、第1RTモードST2にて昇格対象役で当選となり昇格発生用の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されて抽選モードが第2RTモードST3に移行した場合に発生する。
図43はART準備状態処理を示すフローチャートである。ART準備状態処理では、ART準備状態中のペナルティ事象が発生したか否かを判定する(ステップS1901)。ART準備状態中のペナルティ事象には、通常モード用抽選テーブル(図11)、第1RTモード用抽選テーブル(図16)又は第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=11~14のいずれかにて当選となり第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかが成立したことが含まれる。ART準備状態においては主側MPU72における役の抽選処理(図10)の結果が上記各抽選結果となったとしても、抽選モードを移行させるための停止順序が報知されない。そして、抽選モードを移行させるための上記各入賞結果は第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させない限り発生しない。つまり、上記各事象はリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されていないにも関わらず、第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させることで発生する事象であり、このような事象はART準備状態中のペナルティ事象に設定されている。
また、ART準備状態中のペナルティ事象には、昇格対象役で当選となった場合において昇格発生用の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されなかったことが含まれる。ART準備状態においては昇格対象役に当選した場合には昇格発生用の停止順序が画像表示装置66にて報知されることとなるが、当該報知が実行されているにも関わらず昇格発生用の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されない事象はART準備状態中のペナルティ事象となる。
ART準備状態中のペナルティ事象が発生している場合(ステップS1901:YES)、サブ側RAM84の準備中ペナルティフラグに「1」をセットする(ステップS1902)。準備中ペナルティフラグは、既に説明したとおり、ボーナス準備状態中又はART準備状態中においてペナルティ事象が発生したことをサブ側MPU82にて特定するためのフラグである。なお、準備中ペナルティフラグはART準備状態からART状態に移行する場合に「0」クリアされる。
ART準備状態処理では、IV=1~2のいずれかで当選となったことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS1903:YES)、サブ側RAM84の準備中ペナルティフラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS1904:NO)、ベル入賞用の停止順設定処理を実行する(ステップS1905)。ベル入賞用の停止順設定処理では、ベル入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これにより、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、ベル入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このようにベル入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されることにより、ボーナス準備状態においてはIV=1~2の当選時にベル入賞を成立させることが可能となる。よって、ボーナス準備状態における単位ゲーム数当たりのメダルの獲得期待数を、ベル入賞の成立を可能とさせるための停止順序の報知が実行されない通常遊技状態よりも高めることが可能となる。
ART準備状態処理では、ステップS1906にて、特定対象役に当選したことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信したか否かを判定する。特定対象役とは、通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=11~14、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=11~14,19~24、第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=11~21、及びボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のことである。
特定対象役に当選したことを示す抽選結果コマンドを受信している場合(ステップS1906:YES)、特定対象役用の停止順設定処理を実行する(ステップS1907)。特定対象役用の停止順設定処理では、通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=11~14、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=11~14,19~24、及び第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=11~15のいずれかに当選した状況であれば、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これらの場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このように通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されることにより、上乗せRTモードST4又はボーナスRTモードST5への移行を回避させることが可能となるとともに、第1RTモードST2から通常モードST1への移行を回避させることが可能となる。
特定対象役用の停止順設定処理では、第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=16~21のいずれかに当選した状況であれば、第2転落リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。この場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、第2転落リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。抽選モードが第2RTモードST3である状況でART準備状態に移行してしまうことが想定されるのに対して、ART状態への移行はART準備状態において抽選モードが第2RTモードST3に移行した場合に発生する。そうすると、第2RTモードST3においてART準備状態に移行した場合には、ART状態への移行契機を発生させるためには抽選モードを第1RTモードST2に一旦移行させる必要がある。したがって、第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=16~21のいずれかに当選した状況において第2転落リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されるようにすることにより、第2RTモードST3から第1RTモードST2への移行を積極的に生じさせることが可能となる。
特定対象役用の停止順設定処理では、ボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のいずれかに当選した状況であれば、第1転落リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。この場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、第1転落リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。抽選モードがボーナスRTモードST5である状況でART準備状態に移行してしまうことが想定されるのに対して、ART状態への移行はART準備状態において抽選モードが第2RTモードST3に移行した場合に発生する。そうすると、ボーナスRTモードST5においてART準備状態に移行した場合には、ART状態への移行契機を発生させるためには抽選モードを通常モードST1に一旦移行させる必要がある。したがって、ボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のいずれかに当選した状況において第1転落リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されるようにすることにより、ボーナスRTモードST5から通常モードST1への移行を積極的に生じさせることが可能となる。
ART準備状態処理では、昇格対象役に当選となったことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS1908:YES)、昇格発生用の停止順設定処理を実行する(ステップS1909)。昇格発生用の停止順設定処理では、昇格発生用の停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これにより、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、昇格発生用の停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このように昇格発生用の停止順序が報知されることにより、ART準備状態においては昇格対象役の当選時に第1RTリプレイ入賞又は第2RTリプレイ入賞を成立させることが可能となる。
ART準備状態処理では、IV=7~10のいずれかで当選となったことを示す入賞結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS1910:YES)、サブ側RAM84の準備中ペナルティフラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS1911:NO)、初期継続ゲーム数の上乗せ抽選処理を実行する(ステップS1912)。初期継続ゲーム数の上乗せ抽選処理では、ART準備状態からART状態に移行した場合における当該ART状態の継続ゲーム数を上乗せするか否かを決定するとともに、上乗せする場合にはその上乗せゲーム数を決定する。初期継続ゲーム数の上乗せ抽選処理では、IV=7~10のそれぞれに対応した初期継続ゲーム数の上乗せ抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出すとともに、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec周期)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記初期継続ゲーム数の上乗せ抽選テーブルに対して照合する。初期継続ゲーム数の上乗せ抽選テーブルは、IV=7→IV=8→IV=9→IV=10の順序で上乗せが発生する確率が高くなり、さらに当該順序で上乗せゲームの獲得期待ゲーム数が多くなるように設定されている。初期継続ゲーム数の上乗せ抽選処理にて上乗せ当選となった場合(ステップS1913:YES)、当該上乗せ抽選処理にて選択された上乗せゲーム数をサブ側RAM84に設けられた初期上乗せカウンタに加算する(ステップS1914)。初期上乗せカウンタは、ART状態に移行した場合における当該ART状態の継続ゲーム数の上乗せ分をサブ側MPU82にて特定するためのカウンタである。
ART準備状態処理では、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=15~18に当選となったゲームであることを示す入賞結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS1915:YES)、昇格発生用の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されていることを条件として(ステップS1916:YES)、サブ側RAM84のAT状態カウンタに「4」をセットする(ステップS1917)。これにより、サブ側MPU82は次回のAT中処理(図25)において後述するART状態処理(ステップS909)を実行することとなり、遊技状態がART準備状態からART状態に移行する。その後、サブ側RAM84のARTゲーム数カウンタの値が「0」であることを条件として(ステップS1918:YES)、サブ側RAM84の残ART実行カウンタの値を1減算する(ステップS1919)。
<ART状態処理>
次に、サブ側MPU82におけるAT中処理(図25)のステップS909にて実行されるART状態処理について、図44のフローチャートを参照しながら説明する。
ART状態処理では、今回の処理回がART準備状態又はART終了分岐状態からART状態に移行した直後の処理回であるか否かを判定することで、今回の処理回がART状態の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS2001)。ART状態の開始タイミングである場合(ステップS2001:YES)には、ARTゲーム数カウンタへのセット処理を実行する(ステップS2002)。
ARTゲーム数カウンタへのセット処理では、サブ側RAM84のARTゲーム数カウンタの値が1以上であれば、サブ側RAM84の初期上乗せカウンタの値を当該ARTゲーム数カウンタの値に加算する。これにより、ART状態の途中でボーナス状態に移行して当該ボーナス状態の終了後にART状態に再度移行する場合には、その実行途中であったART状態の実行回における残りの継続ゲーム数に対してART準備状態において発生した継続ゲーム数の上乗せ分が加算される。一方、ARTゲーム数カウンタへのセット処理では、サブ側RAM84のARTゲーム数カウンタの値が「0」であれば、当該ARTゲーム数カウンタに初期継続ゲーム数である「50」をセットした後に、サブ側RAM84の初期上乗せカウンタの値を当該ARTゲーム数カウンタの値に加算する。これにより、ART状態の1実行回が新たに開始される場合には、ART状態の1実行回における初期継続ゲーム数に対してART準備状態において発生した継続ゲーム数の上乗せ分が加算される。
ART状態処理では、IV=1~6のいずれかで当選となったことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS2003:YES)、ベル入賞用の停止順設定処理を実行する(ステップS2004)。ベル入賞用の停止順設定処理では、ベル入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これにより、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、ベル入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このようにベル入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されることにより、ART状態においてはIV=1~6の当選時にベル入賞を成立させることが可能となる。よって、ART状態における単位ゲーム数当たりのメダルの獲得期待数を、ベル入賞の成立を可能とさせるための停止順序の報知が実行されない通常遊技状態及びIV=1~2に当選した場合にのみベル入賞を成立させるための停止順序が報知されるART準備状態よりも高めることが可能となる。なお、このようにIV=1~6のいずれかで当選となった場合にベル入賞を成立させるための停止順序が報知される状態が、ボーナス状態の場合と同様に、サブ側MPU82の第1AT状態である。
ART状態処理では、ステップS2005にて、特別対象役に当選したことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信したか否かを判定する。特別対象役とは、通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=11~14、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=11~14,19~24、第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=11~14,16~21、及びボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のことである。
特別対象役に当選したことを示す抽選結果コマンドを受信している場合(ステップS2005:YES)、特別対象役用の停止順設定処理を実行する(ステップS2006)。特別対象役用の停止順設定処理では、通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=11~14、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=11~14,19~24、及び第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=11~14,16~21のいずれかに当選した状況であれば、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これらの場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このように通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されることにより、ボーナスRTモードST5への移行を回避させることが可能となるとともに、第2RTモードST3から第1RTモードST2への移行及び第1RTモードST2から通常モードST1への移行を回避させることが可能となる。
特別対象役用の停止順設定処理では、ボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のいずれかに当選した状況であれば、第1転落リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。この場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、第1転落リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。ART状態においてはボーナスRTモードST5への移行を回避するための停止順序が報知されることとなるが、遊技者の操作ミスなどによってボーナス契機対応役に当選した状況でボーナス契機対応の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されてしまうことが想定される。これに対して、ボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のいずれかに当選した状況において第1転落リプレイ入賞を成立させるための停止順序を積極的に報知することにより、ボーナスRTモードST5から通常モードST1への移行を積極的に生じさせることが可能となる。
ART状態処理では、昇格対象役に当選したことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS2007:YES)昇格発生用の停止順設定処理を実行する(ステップS2008)。昇格発生用の停止順設定処理では、昇格発生用の停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これにより、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、昇格発生用の停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このように昇格発生用の停止順序が報知されることにより、ART状態においては昇格対象役の当選時に第1RTリプレイ入賞又は第2RTリプレイ入賞を成立させることが可能となる。なお、ART状態においてステップS2008の処理が実行されるのは、ART状態において抽選モードが第1RTモードST2又は通常モードST1に転落し、その後に昇格対象役に当選した場合である。
ART状態処理では、IV=7~10のいずれかで当選となったことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS2009:YES)、継続ゲーム数の上乗せ抽選処理を実行する(ステップS2010)。継続ゲーム数の上乗せ抽選処理では、IV=7~10のそれぞれに対応した継続ゲーム数の上乗せ抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出すとともに、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec周期)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記継続ゲーム数の上乗せ抽選テーブルに対して照合する。継続ゲーム数の上乗せ抽選テーブルは、IV=7→IV=8→IV=9→IV=10の順序で上乗せが発生する確率が高くなり、さらに当該順序で上乗せゲームの獲得期待ゲーム数が多くなるように設定されている。継続ゲーム数の上乗せ抽選処理にて上乗せ当選となった場合(ステップS2011:YES)、当該上乗せ抽選処理にて選択された上乗せゲーム数をサブ側RAM84のARTゲーム数カウンタに加算する(ステップS2012)。
ART状態処理では、第2RTモード抽選用テーブル(図18)におけるIV=15で当選となったことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS2013:YES)、上乗せ移行用の停止順設定処理を実行する(ステップS2014)。上乗せ移行用の停止順設定処理では、第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞のいずれかの成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これにより、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞のいずれかの成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このように停止順序が報知されることにより、第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞のいずれかを成立させることが可能となる。
ART状態処理では、IV=7~10のいずれかで当選となったゲームであることを示す入賞結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS2015及びステップS2016:YES)、ボーナス発生抽選処理を実行する(ステップS2017)。ボーナス発生抽選処理では、IV=7~10のそれぞれに対応したボーナス発生抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出すとともに、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec周期)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記ボーナス発生抽選テーブルに対して照合する。ボーナス発生抽選テーブルは、IV=7で当選となった場合には5%の確率でボーナス発生当選となり、IV=8で当選となった場合には10%の確率でボーナス発生当選となり、IV=9で当選となった場合には15%の確率でボーナス発生当選となり、IV=10で当選となった場合には20%の確率でボーナス発生当選となるように設定されている。ボーナス発生抽選処理にてボーナス発生当選となった場合(ステップS2018:YES)、サブ側RAM84のAT状態カウンタに「1」をセットする(ステップS2019)。これにより、サブ側MPU82は次回のAT中処理(図25)において既に説明したボーナス準備状態処理(ステップS906)を実行することとなり、遊技状態がART状態からボーナス準備状態に移行する。なお、この場合にサブ側RAM84のARTゲーム数カウンタの値及び残ART実行カウンタの値は「0」クリアされることなくそのまま保持される。
ART状態処理では、第2RTモード抽選用テーブル(図18)におけるIV=15で当選となったゲームであることを示す入賞結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS2015及びステップS2020:YES)、第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞のいずれかを成立させることを可能とする停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されていることを条件として(ステップS2021:YES)、サブ側RAM84のAT状態カウンタに「6」をセットする(ステップS2022)。これにより、サブ側MPU82は次回のAT中処理(図25)において上乗せ状態処理(ステップS911)を実行することとなり、遊技状態がART状態から上乗せ状態に移行する。なお、この場合にサブ側RAM84のARTゲーム数カウンタの値及び残ART実行カウンタの値は「0」クリアされることなくそのまま保持される。
上乗せRTモード用抽選テーブルにおいては、既に説明したとおり、当選役としてIV=1~10のみが設定されている。IV=1~10には通常モード用抽選テーブル(図11)と同一の当選データが設定されている。この場合、IV=1~7の各当選確率は通常モード用抽選テーブル(図11)の場合と同一である。一方、IV=8~10の各当選確率は通常モード用抽選テーブル(図11)において対応するIV値の当選確率よりも高く設定されている。具体的には、上乗せRTモードST4においてはリプレイ入賞となり得る役はIV=8~10のみとなっており、IV=8~10のいずれかで当選する確率は約1/2.5に設定されている。これにより、上乗せRTモードST4においてはベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞及び第2チェリーリプレイ入賞が成立する確率が高くなる。
AT中処理(図25)の上乗せ状態処理(ステップS911)では、IV=7~10のいずれかで当選となった場合にはART状態の継続ゲーム数の上乗せが確実に発生する。この場合、上乗せ分のゲーム数は抽選により決定される。当該抽選は、IV=7~10のそれぞれで上乗せ分の獲得期待ゲーム数が相違している。そして、当該抽選により決定されたゲーム数が、サブ側RAM84のARTゲーム数カウンタに加算される。上乗せ状態処理では、その開始時に上乗せ状態の継続ゲーム数として「20」をセットし、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信する度にそのセットした継続ゲーム数の値を1減算する。そして、継続ゲーム数の値が「0」となった場合には、サブ側RAM84のAT状態カウンタに「4」をセットする。これにより、サブ側MPU82は次回のAT中処理(図25)においてART状態処理(ステップS909)を実行することとなり、遊技状態が上乗せ状態からART状態に移行する。
ART状態処理(図44)では、第2RTモード抽選用テーブル(図18)におけるIV=7~10,15で当選となったゲームではないことを示す入賞結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS2020:NO)、第2RTモード抽選用テーブル(図18)におけるIV=7~10で当選となったゲームであることを示す入賞結果コマンドを主側MPU72から受信した場合であってボーナス発生抽選処理にてボーナス当選とならなかった場合(ステップS2018:NO)、又は第2RTモード抽選用テーブル(図18)におけるIV=15で当選となったゲームであることを示す入賞結果コマンドを主側MPU72から受信した場合であって上乗せ移行用の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されなかった場合(ステップS2021:NO)、ステップS2023に進む。ステップS2023では、サブ側RAM84のARTゲーム数カウンタの値を1減算する。そして、その1減算後におけるARTゲーム数カウンタの値が「0」となっている場合(ステップS2024:YES)、サブ側RAM84のAT状態カウンタに「5」をセットする(ステップS2025)。これにより、サブ側MPU82は次回のAT中処理(図25)においてART終了分岐処理(ステップS910)を実行することとなり、遊技状態がART状態からART終了分岐状態に移行する。
<ART終了分岐処理>
ART終了分岐状態は、ART状態の1実行回が終了した場合に滞在する遊技状態である。ART終了分岐状態では、分岐中ペナルティ状態ではないことを条件として、IV=1~6のいずれかで当選となった場合にベル入賞の成立を可能とするためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、ART終了分岐状態においてはサブ側RAM84の残ART実行カウンタの値が1以上であれば最終的にART状態に復帰し、当該残ART実行カウンタの値が「0」であれば最終的にサブ側MPU82が非AT状態となる通常遊技状態に移行する。ここで、ART状態の1実行回が終了した場合にART終了分岐状態に移行するため、ART終了分岐状態に移行したタイミングにおいて抽選モードが第2RTモードST3となっている可能性が高い。この場合において残ART実行カウンタの値が1以上であったとしても、第2RTモードST3から第1RTモードST2への移行を一旦発生させて、その後に第2RTモードST3に再度移行するのに合わせてART状態の新たな実行回が開始される。
ART終了分岐状態が実行される様子について図45のタイムチャートを参照しながら説明する。図45(a)はART状態の実行期間を示し、図45(b)はART終了分岐状態の実行期間を示し、図45(c)は第2RTモードST3の実行期間を示し、図45(d)は第1RTモードST2の実行期間を示し、図45(e)は通常モードST1の実行期間を示し、図45(f)はサブ側RAM84の残ART実行カウンタの値が1以上である期間を示し、図45(g)は昇格対象役(通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=15~18及び第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=15~18)に当選したゲームの実行期間を示し、図45(h)は転落対象役(第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=19~24及び第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=16~21)に当選したゲームの実行期間を示し、図45(i)は昇格対象役及び転落対象役のいずれにも当選していないゲームの実行期間を示し、図45(j)はリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される期間を示す。
まずサブ側RAM84の残ART実行カウンタの値が「0」である状況で移行したART終了分岐状態について説明する。
t1のタイミングで、図45(a)に示すようにART状態の1実行回が終了して、図45(b)に示すようにART終了分岐状態が開始される。この場合、抽選モードは図45(c)に示すように第2RTモードST3となっている。また、当該t1のタイミングで、図45(i)に示すように昇格対象役及び転落対象役のいずれにも当選していないゲームが開始される。この場合、第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=22で当選となっている。当該IV=22で当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立することとなる。
ここで、ART終了分岐処理においては第1RTモードST2又は第2RTモードST3にてリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する役に当選した場合、演出用の停止順序の報知を実行するか否かを決定するための停止順報知の抽選処理が実行される。そして、当該停止順報知の抽選処理にて報知当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。当該報知当選となる確率はサブ側RAM84の残ART実行カウンタの値に応じて異なっており、残ART実行カウンタの値が「0」の場合よりも残ART実行カウンタの値が1以上の場合の方が報知当選となる確率が高く設定されている。t1のタイミングで開始されたゲームにおいては停止順報知の抽選処理にて報知当選とならないことにより、図45(j)に示すようにリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。
その後、t2のタイミングで、図45(h)に示すように転落対象役に当選したゲームが開始される。この場合、抽選モードは未だ第2RTモードST3であるため、図45(j)に示すように、第2RTモードST3から第1RTモードST2への移行契機となる第2転落リプレイ入賞の成立を回避するための停止順序は報知されない。当該ゲームは、t3のタイミングで終了する。この場合、第2転落リプレイ入賞が成立しているため、図45(c)及び図45(d)に示すように、抽選モードが第2RTモードST3から第1RTモードST2に移行する。
その後、t4のタイミングで、図45(g)に示すように昇格対象役に当選したゲームが開始される。この場合、図45(f)に示すようにサブ側RAM84の残ART実行カウンタの値は「0」であるため、図45(j)に示すように、第1RTモードST2から第2RTモードST3への移行契機となる第2RTリプレイ入賞を成立させるための停止順序は報知されない。したがって、今回のゲームでは第2RTリプレイ入賞が成立することなく、図45(d)に示すように抽選モードは第1RTモードST2が継続する。
その後、t5のタイミングで、図45(h)に示すように転落対象役に当選したゲームが開始される。図45(f)に示すようにサブ側RAM84の残ART実行カウンタの値は「0」であるため、図45(j)に示すように、第1RTモードST2から通常モードST1への移行契機となる第1転落リプレイ入賞の成立を回避するための停止順序は報知されない。当該ゲームは、t6のタイミングで終了する。この場合、第1転落リプレイ入賞が成立しているため、図45(d)及び図45(e)に示すように、抽選モードが第1RTモードST2から通常モードST1に移行する。これにより、遊技状態がART終了分岐状態から通常遊技状態に移行する。
次に、サブ側RAM84の残ART実行カウンタの値が1以上である状況で移行したART終了分岐状態について説明する。
t7のタイミングで、図45(a)に示すようにART状態の1実行回が終了して、図45(b)に示すようにART終了分岐状態が開始される。この場合、抽選モードは図45(c)に示すように第2RTモードST3となっている。また、当該t7のタイミングで、図45(i)に示すように昇格対象役及び転落対象役のいずれにも当選していないゲームが開始される。当該ゲームでは、第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=22で当選となっている。つまり、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する役に当選している。この場合、既に説明したとおり停止順報知の抽選処理が実行されており今回は報知当選となっている。したがって、図45(j)に示すように、t7のタイミングで、当該停止順報知の抽選処理にて決定された停止順序の報知が開始される。なお、当該停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されたか否かに関係なく通常リプレイ入賞が成立する。
その後、t8のタイミングで、図45(h)に示すように転落対象役に当選したゲームが開始される。この場合、抽選モードは未だ第2RTモードST3であるため、図45(j)に示すように、第2RTモードST3から第1RTモードST2への移行契機となる第2転落リプレイ入賞の成立を回避するための停止順序は報知されない。当該ゲームは、t9のタイミングで終了する。この場合、第2転落リプレイ入賞が成立しているため、図45(c)及び図45(d)に示すように、抽選モードが第2RTモードST3から第1RTモードST2に移行する。
その後、t10のタイミングで図45(i)に示すように昇格対象役及び転落対象役のいずれにも当選していないゲームが開始される。当該ゲームでは、第1RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=25で当選となっている。この場合、既に説明したとおり停止順報知の抽選処理が実行されるが、今回は報知当選となっていない。したがって、図45(j)に示すようにリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。
その後、t11のタイミングで、図45(h)に示すように転落対象役に当選したゲームが開始される。図45(f)に示すようにサブ側RAM84の残ART実行カウンタの値は1以上であるため、図45(j)に示すように、第1RTモードST2から通常モードST1への移行契機となる第1転落リプレイ入賞の成立を回避するための停止順序が報知される。よって、当該ゲームでは第1転落リプレイ入賞の成立が回避され、図45(d)に示すように第1RTモードST2が継続される。
その後、t12のタイミングで、図45(i)に示すように昇格対象役及び転落対象役のいずれにも当選していないゲームが開始される。当該ゲームでは、第1RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=11~14のいずれかで当選となっている。当該当選役はボーナス契機対応役である。ボーナス終了分岐状態では、ボーナス契機対応役に当選した場合には第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞を成立させないようにするための停止順序、換言すれば、通常リプレイ入賞を成立させるための停止順序が報知される。したがって、図45(j)に示すようにリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。この場合、当該報知された停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されることにより、第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞の成立が回避されて通常リプレイ入賞が成立することとなる。
ちなみに、ボーナス終了分岐状態においてボーナス契機対応役に当選した場合には、サブ側RAM84の残ART実行カウンタの値が1以上であるか否かに関係なく、第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞の成立を回避するための停止順序が報知される。当該状況で当該停止順序が報知される確率は、残ART実行カウンタの値に関係なく一定である。
その後、t13のタイミングで、図45(g)に示すように昇格対象役に当選したゲームが開始される。この場合、図45(f)に示すようにサブ側RAM84の残ART実行カウンタの値は1以上であるため、図45(j)に示すように、第1RTモードST2から第2RTモードST3への移行契機となる第2RTリプレイ入賞を成立させるための停止順序が報知される。そして、当該停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されることにより、当該ゲームが終了するタイミングであるt14のタイミングにおいて、図45(c)及び図45(d)に示すように抽選モードが第1RTモードST2から第2RTモードST3に移行し、図45(a)及び図45(b)に示すようにART終了分岐状態が終了してART状態の新たな実行回が開始される。また、当該t14のタイミングで、図45(f)に示すようにサブ側RAM84の残ART実行カウンタの値が1減算される。
図46は、AT中処理(図25)におけるステップS910にて実行されるART終了分岐処理を示すフローチャートである。ART終了分岐処理では、ART終了分岐状態中のペナルティ事象が発生したか否かを判定する(ステップS2101)。ART終了分岐状態中のペナルティ事象には、通常モード用抽選テーブル(図11)、第1RTモード用抽選テーブル(図16)又は第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=11~14のいずれかにて当選となり第1特別リプレイ入賞及び第2特別リプレイ入賞のいずれかが成立したことが含まれる。
また、ART終了分岐状態中のペナルティ事象には、昇格対象役(通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=15~18及び第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=15~18)で当選となった場合において昇格発生用の停止順序が報知されているにも関わらず、昇格発生用の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されなかったことが含まれる。また、ART終了分岐状態中のペナルティ事象には、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=15~18で当選となった場合において昇格発生用の停止順序が報知されていないにも関わらず、昇格発生用の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されたことが含まれる。また、ART終了分岐状態中のペナルティ事象には、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=19~24のいずれかで当選となった場合において転落回避用の停止順序が報知されているにも関わらず、転落発生用の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されたことが含まれる。
ART終了分岐状態中のペナルティ事象が発生している場合(ステップS2101:YES)、サブ側RAM84に設けられた分岐中ペナルティフラグに「1」をセットする(ステップS2102)。分岐中ペナルティフラグは、ART終了分岐状態中においてペナルティ事象が発生したことをサブ側MPU82にて特定するためのフラグである。なお、分岐中ペナルティフラグはART終了分岐状態が終了する場合に「0」クリアされる。
ART終了分岐処理では、ステップS2103にて停止順報知用処理を実行する。図47は停止順報知用処理を示すフローチャートである。停止順報知用処理では、IV=1~6のいずれかで当選となったことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS2201:YES)、サブ側RAM84の分岐中ペナルティフラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS2202:NO)、ベル入賞用の停止順設定処理を実行する(ステップS2203)。ベル入賞用の停止順設定処理では、ベル入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これにより、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、ベル入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このようにベル入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されることにより、ART終了分岐状態においてはIV=1~6の当選時にベル入賞を成立させることが可能となる。よって、ART終了分岐状態における単位ゲーム数当たりのメダルの獲得期待数を、ベル入賞の成立を可能とさせるための停止順序の報知が実行されない通常遊技状態及びIV=1~2に当選した場合にのみベル入賞を成立させるための停止順序が報知されるボーナス準備状態及びART準備状態よりも高めることが可能となる。なお、このようにIV=1~6のいずれかで当選となった場合にベル入賞を成立させるための停止順序が報知される状態がサブ側MPU82の第1AT状態である。
停止順報知用処理では、ステップS2204にて、所定対象役に当選したことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信したか否かを判定する。所定対象役とは、通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=11~14、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=11~14、第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=11~15、及びボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のことである。
所定対象役に当選したことを示す抽選結果コマンドを受信している場合(ステップS2204:YES)、所定対象役用の停止順設定処理を実行する(ステップS2205)。所定対象役用の停止順設定処理では、通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=11~14、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=11~14、及び第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=11~15のいずれかに当選した状況であれば、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。これらの場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このように通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されることにより、上乗せRTモードST4及びボーナスRTモードST5への移行を回避させることが可能となる。
所定対象役用の停止順設定処理では、ボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のいずれかに当選した状況であれば、第1転落リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。この場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、第1転落リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。ART終了分岐状態においてはボーナスRTモードST5への移行を回避するための停止順序が報知されることとなるが、遊技者の操作ミスなどによってボーナス契機対応役に当選した状況でボーナス契機対応の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されてしまうことが想定される。これに対して、ボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16のいずれかに当選した状況において第1転落リプレイ入賞を成立させるための停止順序を積極的に報知することにより、ボーナスRTモードST5から通常モードST1への移行を積極的に生じさせることが可能となる。
停止順報知用処理では、第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=16~21のいずれかに当選したことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS2206:YES)、転落契機用の設定処理を実行する(ステップS2207)。転落契機用の設定処理では、第2RTモードST3においてIV=16~21のいずれかに当選したことに対応した演出を実行するためのデータ設定を行う。この場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、今回のゲームにおいて抽選モードの転落が起こり得ることを示唆する演出が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。当該演出に際しては、第2転落リプレイ入賞の成立を回避するための停止順序や第2転落リプレイ入賞を成立させるための停止順序といった停止順序の報知は実行されない。この場合、遊技者は第2転落リプレイ入賞を成立させないようにするための停止順序を予測して、その予測した順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止させることとなる。当該ゲームにおいて第2転落リプレイ入賞の成立が回避されたとしてもART終了分岐状態中のペナルティ事象に該当することはなく、同様に当該ゲームにおいて第2転落リプレイ入賞が成立したとしてもART終了分岐状態中のペナルティ事象に該当しない。第2転落リプレイ入賞の成立を回避させることにより第2RTモードST3が継続されることとなり、リプレイ確率が高く且つIV=1~6のいずれかで当選となった場合にベル入賞を成立させるための停止順序が報知される状態を継続させることが可能となる。
停止順報知用処理では、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=19~24のいずれかに当選したことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS2208:YES)、サブ側RAM84の残ART実行カウンタの値が「0」であることを条件として(ステップS2209:NO)、転落契機用の設定処理を実行する(ステップS2210)。転落契機用の設定処理では、第1RTモードST2においてIV=19~24のいずれかに当選したことに対応した演出を実行するためのデータ設定を行う。この場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、今回のゲームにおいて抽選モードの転落が起こり得ることを示唆する演出が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。当該演出に際しては、第1転落リプレイ入賞の成立を回避するための停止順序や第1転落リプレイ入賞を成立させるための停止順序といった停止順序の報知は実行されない。この場合、遊技者は第1転落リプレイ入賞を成立させないようにするための停止順序を予測して、その予測した順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止させることとなる。当該ゲームにおいて第1転落リプレイ入賞の成立が回避されたとしてもART終了分岐状態中のペナルティ事象に該当することはなく、同様に当該ゲームにおいて第1転落リプレイ入賞が成立したとしてもART終了分岐状態中のペナルティ事象に該当しない。第1転落リプレイ入賞の成立を回避させることにより第1RTモードST2が継続されることとなり、リプレイ確率が高く且つIV=1~6のいずれかで当選となった場合にベル入賞を成立させるための停止順序が報知される状態を継続させることが可能となる。
一方、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=19~24のいずれかに当選したことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信している場合であって(ステップS2208:YES)、サブ側RAM84の残ART実行カウンタの値が1以上である場合(ステップS2209:YES)、転落回避用の停止順設定処理を実行する。転落回避用の停止順設定処理では、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。この場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このように通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されることにより、第1RTモードST2から通常モードST1への移行を回避させることが可能となる。
停止順報知用処理では、ステップS2212にて、昇格対象役に当選したことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信したか否かを判定する。昇格対象役とは、通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=15~18、及び第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=15~18のことである。
昇格対象役に当選したことを示す抽選結果コマンドを受信している場合(ステップS2212:YES)、サブ側RAM84の残ART実行カウンタの値が1以上であることを条件として(ステップS2213:YES)、昇格発生用の停止順設定処理を実行する(ステップS2214)。昇格発生用の停止順設定処理では、通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=15~18のいずれかで当選している場合には第1RTリプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。この場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、第1RTリプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このように第1RTリプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されることにより、通常モードST1から第1RTモードST2に移行させることが可能となる。
なお、通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=15~18のいずれかで当選となった場合に昇格発生用の停止順設定処理が実行される状況は、例えば残ART実行カウンタの値が1以上であって第1RTモードST2である場合に第1転落リプレイ入賞の成立を回避するための停止順序が報知されているにも関わらず当該停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させて第1転落リプレイ入賞を成立させてしまった場合に発生する。
また、昇格発生用の停止順設定処理では、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=15~18のいずれかで当選している場合には第2RTリプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。この場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、第2RTリプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このように第2RTリプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されることにより、第1RTモードST2から第2RTモードST3に移行させることが可能となる。
一方、昇格対象役に当選したことを示す抽選結果コマンドを受信している場合であって(ステップS2212:YES)、サブ側RAM84の残ART実行カウンタの値が「0」である場合(ステップS2213:NO)、回避用の停止順設定処理を実行する(ステップS2215)。回避用の停止順設定処理では、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序を報知するためのデータ設定を行う。この場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。このように通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序が報知されることにより、第2RTリプレイ入賞の成立を回避させることが可能となり、第1RTモードST2から第2RTモードST3への移行を回避させることが可能となる。
停止順報知用処理では、ステップS2216にて、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=25に当選したことを示す抽選結果コマンド、又は第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=22に当選したことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信したか否かを判定する。第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=25及び第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=22には、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立することとなる当選データが設定されている。
ステップS2216にて肯定判定をした場合、サブ側RAM84の残ART実行カウンタの値に対応した抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出し(ステップS2217)、その読み出した抽選テーブルを利用して停止順報知の抽選処理を実行する(ステップS2218)。停止順報知の抽選処理では、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec周期)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記抽選テーブルに対して照合する。そして、停止順報知の抽選処理の結果が報知当選結果である場合(ステップS2219:YES)、演出用の停止順設定処理を実行する(ステップS2220)。演出用の停止順設定処理では、6通り存在する停止順序のうち今回の報知対象とする停止順序を抽選により決定し、その抽選により決定された停止順序を報知するためのデータ設定を行う。この場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるまでに(すなわちリール32L,32M,32Rの加速期間中において)、今回抽選により決定された停止順序の報知が開始されるように画像表示装置66が表示制御される。但し、その報知された停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合、及びその報知された停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合のいずれであっても通常リプレイ入賞が成立するとともに、報知された停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されたとしてもART終了分岐状態中のペナルティ事象として扱われない。
停止順報知の抽選処理にて参照される抽選テーブルは、残ART実行カウンタの値に応じて報知当選結果となる確率が相違するように設定されている。当該抽選テーブルについて図48の説明図を参照しながら説明する。図48に示すように、当該抽選テーブルは、残ART実行カウンタの値が「0」である場合における報知当選確率が10%となり、残ART実行カウンタの値が「1」又は「2」である場合における報知当選確率が60%となり、残ART実行カウンタの値が「3」又は「4」である場合における報知当選確率が80%となり、残ART実行カウンタの値が5以上である場合における報知当選確率が100%となるように設定されている。
この場合、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=25又は第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=22で当選となった場合において、残ART実行カウンタの値が「0」の場合よりも残ART実行カウンタの値が1以上の場合の方が演出用の停止順序の報知が実行される確率を高くすることが可能となる。かかる構成であることにより、ART終了分岐状態において停止順序が報知されて通常リプレイ入賞が成立する頻度が多いほど、ART状態の新たな実行回が開始される確率が高くなる。よって、遊技者はART終了分岐状態において停止順序の報知が多く発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、ART終了分岐状態における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=25又は第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=22で当選となった場合において、残ART実行カウンタの値が大きい値である場合の方が演出用の停止順序の報知が実行される確率を高くすることが可能となる。かかる構成であることにより、ART終了分岐状態において停止順序が報知されて通常リプレイ入賞が成立する頻度が多いほど、ART状態の実行回が多く残っている確率が高くなる。よって、遊技者はART終了分岐状態において停止順序の報知が多く発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、ART終了分岐状態における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
ここで、ART終了分岐状態においては、通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=11~14、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=11~14、及び第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=11~15のいずれかに当選した場合、残ART実行カウンタの値に関係なく通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序が報知される。これに対して、上記のとおりART終了分岐状態において通常リプレイ入賞を成立させる停止順序が報知される頻度が多いほど、ART状態の新たな実行回が発生する確率が高い。これにより、ART終了分岐状態において上乗せRTモードST4及びボーナスRTモードST5への抽選モードの移行を回避するために実行される停止順序の報知を、遊技者の期待感を高めるための演出として利用することが可能となる。
ART終了分岐処理(図46)の説明に戻り、ART終了分岐処理では、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=15~18のいずれかで当選となったゲームであることを示す入賞結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS2104:YES)、第2RTリプレイ入賞を成立させるための停止順序でリール32L,32M,32Rが停止され(ステップS2105:YES)、さらにサブ側RAM84の残ART実行カウンタの値が1以上であることを条件として(ステップS2106:YES)、サブ側RAM84の残ART実行カウンタの値を1減算するとともに(ステップS2107)、サブ側RAM84のAT状態カウンタに「4」をセットする(ステップS2108)。これにより、サブ側MPU82は次回のAT中処理(図25)において後述するART状態処理(ステップS909)を実行することとなり、遊技状態がART準備状態からART状態に移行する。
ART終了分岐処理では、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=19~24のいずれかで当選となったゲームであることを示す入賞結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS2109:YES)、第1転落リプレイ入賞を成立させるための停止順序でリール32L,32M,32Rが停止され(ステップS2110:YES)、さらにサブ側RAM84の残ART実行カウンタの値が「0」であることを条件として(ステップS2111:YES)、サブ側RAM84のAT状態カウンタの値を「0」クリアする(ステップS2112)。これにより、サブ側MPU82は次回の周期処理(図23)から非AT中処理(ステップS704)を実行することとなり、サブ側MPU82の制御状態が第1AT状態から非AT状態に復帰する。
以上のとおり、ART状態への移行可能条件が成立している状況で主側MPU72の抽選モードが第2RTモードST3に移行することでサブ側MPU82の制御状態が第1AT状態となり、遊技状態がART状態となる。当該ART状態では、サブ側MPU82においてART状態処理(図44)が実行される。これにより、通常遊技状態に比べてリプレイ確率が高く且つ単位ゲーム数当たりのメダルの獲得期待数が増加した状態が複数ゲームに亘って継続することとなり、遊技者にとって有利となる。
ART状態の1実行回が終了する場合にはART状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているか否かに関係なく、ART終了分岐状態に移行する。当該ART終了分岐状態では、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているか否かに関係なく、主側MPU72の抽選モードが第1RTモードST2に転落する。そして、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合には抽選モードが第2RTモードST3に移行することで、ART状態の新たな実行回が開始される。一方、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない場合には抽選モードが通常モードST1に移行することで、ART終了分岐状態が終了する。このようにART状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているか否かに関係なくART終了分岐状態が実行されることにより、ART状態の1実行回が終了する度にART状態の新たな実行回の発生を遊技者に期待させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
ART終了分岐状態ではART状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているか否かに関係なく、主側MPU72の抽選モードが第1RTモードST2に転落する。第1RTモードST2への転落が発生するためには第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=16~21のいずれかで当選となったゲームにおいて第2転落リプレイ入賞が成立する必要がある。また、ART終了分岐状態では、当該転落対象役に当選した場合には第2転落リプレイ入賞を成立させるための停止順序の報知及び第2転落リプレイ入賞の成立を回避させるための停止順序の報知は実行されずに、さらに当該転落対象役に当選したゲームにおいては転落対象役に当選したゲームであることを遊技者に認識可能とさせる報知が当該ゲームの開始時に開始されるとともに第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させたとしてもペナルティ事象の発生とならない。これにより、遊技者にとって有利なART終了分岐状態を遊技者の運次第で長く継続させることが可能となる。
特に、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合であってもART終了分岐状態が発生するとともに、主側MPU72の抽選モードが第1RTモードST2に一旦転落した後に抽選モードが第2RTモードST3に再度昇格する際にART状態の新たな実行回が開始されるようにすることにより、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況下においてはART状態の1実行回と次の実行回との間に遊技者の運次第で継続ゲーム数が変化する有利な状態が介在することとなり、遊技者の利益を高めることが可能となる。
ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況において、ART終了分岐状態にて主側MPU72の抽選モードが通常モードST1に転落したとしても、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状態は維持される。これにより、ART状態の新たな実行回が開始されるという利益を消失させてしまわないようにしながら、ART終了分岐状態に移行することによる効果を生じさせることが可能となる。
但し、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況においてART終了分岐状態にて主側MPU72の抽選モードが通常モードST1に転落した場合、ART終了分岐状態における有利度が低下する。これにより、通常モードST1への転落を回避可能な状況であるにも関わらず通常モードST1への転落を発生させてしまったことに対してペナルティを科すことが可能となる。
ART終了分岐状態においてはART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況である場合、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=19~24のいずれかで当選しているゲームであれば第1転落リプレイ入賞が成立することを回避するための停止順序の報知が実行され、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=15~18のいずれかで当選しているゲームであれば第2RTリプレイ入賞を成立させるための停止順序の報知が実行される。この場合に、ART終了分岐状態においては第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=15~24のいずれかで当選していないゲームであっても停止順序の報知が実行される。これにより、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況において停止順序の報知が実行される頻度を高くすることが可能となるとともに、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない状況であってもある程度の頻度で停止順序の報知が実行されるようにすることが可能となる。よって、ART終了分岐状態において停止順序の報知が実行されることに対する遊技者の注目度を好適に高めることが可能となる。
ART終了分岐状態においてはART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合の方が、通常リプレイ入賞が成立することとなる停止順序の報知が発生する確率が高くなる。これにより、ART終了分岐状態においては遊技者は当該停止順序の報知が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
ART終了分岐状態では、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=25又は第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=22で当選となった場合、残ART実行カウンタの値が「0」の場合よりも残ART実行カウンタの値が1以上の場合の方が演出用の停止順序の報知が実行される確率が高い。これにより、ART終了分岐状態において停止順序が報知されて通常リプレイ入賞が成立する頻度が多いほど、ART状態の新たな実行回が開始される確率が高くなる。よって、遊技者はART終了分岐状態において停止順序の報知が多く発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、ART終了分岐状態における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、ART終了分岐状態では、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=25又は第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=22で当選となった場合、残ART実行カウンタの値が大きい値である場合の方が演出用の停止順序の報知が実行される確率が高い。これにより、ART終了分岐状態において停止順序が報知されて通常リプレイ入賞が成立する頻度が多いほど、ART状態の実行回が多く残っている確率が高くなる。よって、遊技者はART終了分岐状態において停止順序の報知が多く発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、ART終了分岐状態における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
ART終了分岐状態においては、通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=11~14、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=11~14、及び第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=11~15のいずれかに当選した場合、残ART実行カウンタの値に関係なく通常リプレイ入賞の成立を可能とするための停止順序が報知される。これに対して、上記のとおりART終了分岐状態において通常リプレイ入賞を成立させる停止順序が報知される頻度が高いほどART状態の新たな実行回が発生する確率が高い。これにより、ART終了分岐状態において上乗せRTモードST4及びボーナスRTモードST5への抽選モードの移行を回避するために実行される停止順序の報知を、遊技者の期待感を高めるための演出として利用することが可能となる。
<スロットマシン10からホールコンピュータHCへの外部出力について>
次に、スロットマシン10からホールコンピュータHCへの外部出力についての構成を説明する。図49(a)はスロットマシン10が多数設置された遊技ホールの電気的な構成の概要を説明するための概略図であり、図49(b)はスロットマシン10に設けられた外部端子板90の正面図である。
図49(a)に示すように、遊技ホールには島設備Sが設けられており、当該島設備Sに対して多数のスロットマシン10が設置されている。また、島設備Sには、各スロットマシン10に1対1で対応させてデータカウンタDCが設置されている。各データカウンタDCは、対応するスロットマシン10の上方に搭載されており、第2RTモードST3又はボーナスRTモードST5が終了して通常モードST1が開始されてからのゲームの実行回数を表示するとともに第2RTモードST3が開始されてからのゲームの実行回数を表示するための第1表示部DC1と、ボーナス状態の実行回(IV=1~6のいずれかで当選となった回数が20回となることでボーナス状態の1実行回が終了する)の発生回数を表示するための第2表示部DC2と、ART状態の実行回(ARTゲーム数カウンタが「0」となることでART状態の1実行回が終了する)の発生回数を表示するための第3表示部DC3と、が設けられている。
各スロットマシン10及び各データカウンタDCを管理する管理制御手段として、遊技ホールにはホールコンピュータHCが設けられている。ホールコンピュータHCは、管理プログラムを有する電子演算装置であり、その内部にMPU201が搭載されている。MPU201には、当該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータやスロットマシン10から入力した情報等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、を備えている。
ホールコンピュータHCは、各スロットマシン10と電気配線群EL1を通じて電気的に接続されているとともに、各データカウンタDCと電気配線群EL2を通じて電気的に接続されている。そして、各スロットマシン10から受信した情報に基づく管理処理を実行するとともに、その管理処理の結果に応じた信号を各データカウンタDCに送信する。
ここで、スロットマシン10においてホールコンピュータHCに情報を送信するための構成について、図49(b)を参照しながら詳細に説明する。
図49(b)に示すように、外部端子板90には、複数の外部端子90a~90hが設けられている。主側MPU72は電気配線群EL3を通じて外部端子板90の各外部端子90a~90hと1対1で対応させて電気的に接続されており、処理結果に応じて外部端子90a~90hに所定電圧の信号を出力する。外部端子90a~90hは合計8個設けられており、ホールコンピュータHCに向けて外部出力する情報の種類が相違している。
具体的には、1回のゲーム毎に当該ゲームのベット枚数を示す情報を出力するために用いられる投入信号用の外部端子90aと、各ゲームにおいて付与されたメダル枚数を示す情報を出力するために用いられる付与信号用の外部端子90bと、投入異常や払出異常といった不正の発生をスロットマシン10にて検知したことを示す情報を出力するために用いられる異常信号用の外部端子90cと、設定変更操作の実行中であることを示す情報を出力するために用いられる設定操作信号用の外部端子90dと、前面扉12が開放中であることを示す情報を出力するために用いられる開放信号用の外部端子90eと、メダルの精算中であることを示す情報を出力するために用いられる精算信号用の外部端子90fと、ボーナスRTモードST5であることを示す情報を出力するために用いられるボーナス中信号用の外部端子90gと、第2RTモードST3であることを示す情報を出力するために用いられるART中信号用の外部端子90hと、が含まれている。
これらのうち、投入信号用の外部端子90aからはベット枚数に応じた数のパルス信号が出力される。具体的には、1ゲームの開始時に、ON時間及びOFF時間がそれぞれ50msecとなるようにパルス信号が3回出力される。ホールコンピュータHCでは、当該投入信号用の外部端子90aから1群のパルス信号を受信することで、1ゲームが開始されたと判断し、データカウンタDCの第1表示部DC1におけるゲームの実行回数の表示を1加算する。
付与信号用の外部端子90bからは払出枚数に応じた数のパルス信号が出力される。例えば、9枚のメダル又は仮想メダルが付与される場合には、1ゲームの終了時に、ON時間及びOFF時間がそれぞれ50msecとなるようにパルス信号が9回出力され、4枚のメダル又は仮想メダルが付与される場合には、1ゲームの終了時に、ON時間及びOFF時間がそれぞれ50msecとなるようにパルス信号が4回出力される。ホールコンピュータHCでは、当該付与信号用の外部端子90bから受信したパルス信号の数により、対応するスロットマシン10におけるメダル又は仮想メダルの払出枚数の管理を行う。例えば、対応するスロットマシン10の一日の出玉管理などを行う。
異常信号用の外部端子90c、設定操作信号用の外部端子90d、開放信号用の外部端子90e及び精算信号用の外部端子90fからは、それぞれの対象となる事象が発生している間はON状態が維持される。なお、設定操作信号用の外部端子90dからは、設定変更の操作中だけでなく、現状の設定値の確認操作中においてもON信号が出力される構成としてもよい。また、異常信号及び設定操作信号の両方を一の外部端子から出力する構成としてもよい。ホールコンピュータHCでは、これら外部端子90c~90fからの信号の受信状況に基づき、対応するスロットマシン10の状態の管理を行う。
ボーナス中信号用の外部端子90gは、ボーナス状態の実行回の発生回数をホールコンピュータHCにて認識可能とするために利用される。ホールコンピュータHCは、ボーナス中信号用の外部端子90gからの信号の立ち上がりを確認することで、ボーナス状態の実行回が新たに開始されたと判断し、データカウンタDCの第2表示部DC2におけるボーナス状態の実行回の発生回数の表示を1加算する。また、ホールコンピュータHCは、ボーナス中信号用の外部端子90gからの信号の立ち下がりを確認することで、ボーナス状態の1実行回が終了したと判断し、データカウンタDCの第1表示部DC1における表示を「0」クリアする。
ART中信号用の外部端子90hは、ART状態の実行回の発生回数をホールコンピュータHCにて認識可能とするために利用される。ホールコンピュータHCは、ART中信号用の外部端子90hからの信号の立ち上がりを確認することで、ART状態の実行回が新たに開始されたと判断し、データカウンタDCの第3表示部DC3におけるART状態の実行回の発生回数の表示を1加算するとともに、データカウンタDCの第1表示部DC1における表示を「0」クリアする。また、ホールコンピュータHCは、ART中信号用の外部端子90hからの信号の立ち下がりを確認することで、ART状態の1実行回が終了したと判断し、データカウンタDCの第1表示部DC1における表示を「0」クリアする。
<外部出力設定処理>
ボーナス中信号のON・OFF制御及びART中信号のON・OFF制御を行うための処理を説明する。図50は、主側MPU72の通常処理(図9)におけるステップS212にて実行される外部出力設定処理を示すフローチャートである。
まずボーナス中信号のON・OFF制御を行うための処理について説明する。
外部出力設定処理では、ボーナス中信号がOFF状態である場合(ステップS2301:NO)、ステップS2302にて、OFF継続期間の計測中であるか否かを判定する。OFF継続期間は、ボーナス状態の1実行回が終了した後に当該ボーナス状態の新たな実行回を即座に開始する場合にボーナス中信号の状態をON状態→OFF状態→ON状態といったように切り換える構成において、中間のOFF状態を所定期間(例えば1sec)維持するためにセットされる期間である。このようにOFF状態を所定期間に亘って維持することにより、ボーナス状態の1実行回が終了した後に当該ボーナス状態の新たな実行回を即座に開始する場合であっても、新たな実行回のボーナス状態の発生に対するボーナス中信号のON状態への立ち上がりをホールコンピュータHCに明確に認識させることが可能となる。
OFF継続期間の計測中ではない場合(ステップS2302:NO)、ステップS2303にて、主側RAM74のボーナス用出力開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ボーナス用出力開始フラグに「1」がセットされる処理は、既に説明したとおり、ボーナスRTモードST5への移行が発生した場合に主側MPU72のボーナスRT管理処理(図31)におけるステップS1103にて実行されるとともに、ボーナス状態への新たな実行回の継続条件が成立した場合に主側MPU72の終了分岐処理(図42)におけるステップS1806にて実行される。ボーナス用出力開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2303:YES)、ボーナス中信号をON状態に設定するとともに、主側RAM74のボーナス用出力開始フラグを「0」クリアする(ステップS2304)。
外部出力設定処理では、ボーナス中信号がON状態である場合(ステップS2301:YES)、ステップS2305にて主側RAM74のボーナス用出力開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ボーナス中信号がON状態である場合にボーナス用出力開始フラグに「1」がセットされる状況というのは、ボーナス状態の1実行回が終了した後に当該ボーナス状態の新たな実行回を即座に開始する状況である。ボーナス用出力開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2305:YES)、主側RAM74に設けられたOFF継続期間カウンタにOFF継続期間(例えば1sec)に対応する値をセットする。当該OFF継続期間カウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理(図8)におけるタイマ減算処理(ステップS108)にて定期的に減算される。また、ボーナス中信号をOFF状態に設定する(ステップS2307)。
ボーナス中信号がON状態である場合であって主側RAM74のボーナス用出力開始フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2301:YES、ステップS2305:NO)、ステップS2308にて、主側RAM74のボーナス用出力終了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ボーナス用出力終了フラグに「1」がセットされる処理は、既に説明したとおり、ボーナス状態の新たな実行回の継続条件が成立していない状況でボーナス状態の1実行回が終了する場合に主側MPU72の終了分岐処理(図42)におけるステップS1803にて実行される。ボーナス用出力終了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2308:YES)、ボーナス中信号をOFF状態に設定するとともに、主側RAM74のボーナス用出力終了フラグを「0」クリアする(ステップS2309)。
以上のとおり、主側MPU72の抽選モードがボーナスRTモードST5に移行する場合には遊技状態がボーナス状態であるか否かに関係なくボーナス中信号がON状態に設定され、ボーナスRTモードST5が開始される場合に主側RAM74のベル成立カウンタにセットされた値に対応するゲーム数分、IV=1~6で当選となったゲームが実行された場合に、ボーナス中信号がOFF状態に設定される。ボーナスRTモードST5に移行させるためには主側MPU72における役の抽選処理(図10)にてボーナス契機対応役に当選したゲームにおいてボーナス契機対応の停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させる必要がある。この場合に、ボーナス契機対応の停止順序には第1停止で左リール32Lを停止させる停止順序は含まれておらず、ボーナス状態への移行可能条件が成立していない場合にはボーナス契機対応役に当選したゲームにおいてボーナス契機対応の停止順序は報知されない。また、サブ側MPU82の制御状態が非AT状態である状況において第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させると遊技者に対してペナルティが科せられるとともに、サブ側MPU82の制御状態が第2AT状態である状況であって停止順序の報知が実行されていない状況において第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させると遊技者に対してペナルティが科せられる。したがって、ボーナス状態への移行可能条件が成立していない状況において抽選モードがボーナスRTモードST5に移行する確率は低くなる。そして、このような事情においてボーナスRTモードST5が開始された場合にボーナス中信号をON状態に設定するとともにボーナス状態の1実行回の終了条件として設定された条件が成立した場合にボーナス中信号をOFF状態に設定する構成とすることで、ボーナス状態への移行可能条件が成立したか否かの監視処理を実行するサブ側MPU82から主側MPU72への信号出力を不要としながら、ボーナス状態の1実行回が開始される状況に対応させてボーナス中信号をON状態に設定することが可能となる。
また、ボーナス中信号がON状態である場合にボーナス状態の新たな実行回が開始される場合には、ボーナス中信号を一旦OFF状態に設定してからOFF継続期間が経過した後にボーナス中信号を再度ON状態に設定する。これにより、ボーナス状態の1実行回が終了した後にボーナス状態の新たな実行回が継続して実行されたとしても、ボーナス状態の各実行回に対応させてボーナス中信号のOFF状態からON状態への変化を生じさせることが可能となる。これにより、ホールコンピュータHCにおいてはボーナス中信号がOFF状態からON状態に変化した回数を把握することで、ボーナス状態の実行回の発生回数を特定することが可能となる。
次に、ART中信号のON・OFF制御を行うための処理について説明する。
外部出力設定処理では、ART中信号がOFF状態である場合(ステップS2310:NO)、ステップS2311にて、主側RAM74のART用出力開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ART用出力開始フラグに「1」がセットされる処理は、既に説明したとおり、第2RTモードST3への移行が発生した場合に主側MPU72の抽選モードの移行処理(図22)におけるステップS609にて実行される。ART用出力開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2311:YES)、ART中信号をON状態に設定するとともに、主側RAM74のART用出力開始フラグを「0」クリアする(ステップS2312)。
外部出力設定処理では、ART中信号がON状態である場合(ステップS2310:YES)、抽選モードが第1RTモードST2であることを条件として(ステップS2313:YES)、ART中信号をOFF状態に設定する(ステップS2314)。
以上のとおり、主側MPU72の抽選モードが第2RTモードST3に移行する場合には遊技状態がART状態であるか否かに関係なくART中信号がON状態に設定され、主側MPU72の抽選モードが第1RTモードST2に移行する場合にART中信号がOFF状態に設定される。第2RTモードST3に移行させるためには主側MPU72における役の抽選処理(図10)にて昇格対象役に当選したゲームにおいて昇格発生用の停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させる必要がある。この場合に、昇格発生用の停止順序には第1停止で左リール32Lを停止させる停止順序は含まれておらず、ART状態への移行可能条件が成立していない場合には昇格対象役に当選したゲームにおいて昇格発生用の停止順序は報知されない。また、サブ側MPU82の制御状態が非AT状態である状況において第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させると遊技者に対してペナルティが科せられるとともに、サブ側MPU82の制御状態が第2AT状態である状況であって停止順序の報知が実行されていない状況において第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させると遊技者に対してペナルティが科せられる。したがって、ART状態への移行可能条件が成立していない状況において抽選モードが第2RTモードST3に移行する確率は低くなる。そして、このような事情において第2RTモードST3が開始された場合にART中信号をON状態に設定するとともに第1RTモードST2に移行した場合にART中信号をOFF状態に設定する構成とすることで、ART状態への移行可能条件が成立したか否かの監視処理を実行するサブ側MPU82から主側MPU72への信号出力を不要としながら、ART状態の1実行回が開始されることに対応させてART中信号をON状態に設定することが可能となる。
また、既に説明したとおり残ART実行カウンタの値が1以上である状況でART状態の1実行回が終了した場合には、ART状態の新たな実行回を即座に開始するのではなく、主側MPU72の抽選モードが第2RTモードST3から第1RTモードST2に一旦移行し、その後に当該抽選モードが第2RTモードST3に再度移行した場合にART状態の新たな実行回が開始される。これにより、ART状態の1実行回が終了した後にART状態の新たな実行回が継続して実行されたとしても、ART状態の各実行回に対応させてART中信号のOFF状態からON状態への変化を生じさせることが可能となる。これにより、ホールコンピュータHCにおいてはART中信号がOFF状態からON状態に変化した回数を把握することで、ART状態の実行回の発生回数を特定することが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
ボーナス状態では、IV=7~10のいずれかで当選となった場合には継続抽選処理が実行され、当該継続抽選処理の結果が継続当選結果となった場合にはボーナス状態の新たな実行回が開始される条件が成立することとなる。これにより、遊技者はボーナス状態において継続当選結果が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。この場合に、継続抽選処理が実行されたタイミングではその抽選結果が遊技者に報知されることはなく、ボーナス状態の最終ゲームにおいて発生する継続チャンス期間において継続抽選処理の結果がまとめて報知される。これにより、継続抽選処理の結果が報知される期間を継続チャンス期間に集約させることが可能となり、継続当選結果の発生を期待する遊技者の注目度が高まる期間を生じさせることが可能となる。また、当該構成によれば、継続チャンス期間が開始されるまでは継続抽選処理が実行されること及び継続抽選処理の結果が継続当選結果となることを遊技者に期待させることが可能となり、継続チャンス期間においては継続当選結果となっていることを示す報知が実行されることを期待させることが可能となるため、ボーナス状態において遊技者が注目する対象に変化を与えることが可能となる。よって、ボーナス状態における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
継続チャンス期間は、ゲームの開始条件が成立して当該ゲームにおける役の抽選処理(図10)が実行された後において当該役の抽選処理の結果に対応した停止制御が実行されるリール32L,32M,32Rの回転の開始が阻止された期間において発生する。これにより、継続チャンス期間において実行される単位演出への遊技者の注目度を高めることが可能となる。この場合に、継続チャンス期間の継続期間が固定された範囲において単位演出の実行回数に応じて各単位演出の継続期間が調整されたり、単位演出の実行回数が調整されるのではなく、単位演出の実行回数に応じて継続チャンス期間の継続期間が変動する構成である。これにより、各実行回の単位演出の内容及び継続チャンス期間において実行される単位演出の回数に関して設計の自由度が高められる。
継続チャンス期間においては基本的には、継続抽選処理の1個の抽選結果データに対して単位演出が1回実行されるとともに、継続チャンス期間においては役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの回転の開始が阻止される構成において、遊技者によりキャンセル操作が実行された場合にはその継続チャンス期間において実行される単位演出の回数が減少することとなる。これにより、継続チャンス期間において実行される単位演出の回数が必要以上に多くなってしまうことを阻止することが可能となる。また、継続チャンス期間において実行される単位演出の回数が減少する場合であっても継続抽選処理の実行回数及び継続抽選処理の結果に影響がないため、遊技者の利益を消失させないようにしながら継続チャンス期間において実行される単位演出の回数が必要以上に多くなってしまうことを阻止することが可能となる。
継続チャンス期間は、ボーナス状態の1実行回が終了する契機となるゲームにおいて発生する。これにより、ボーナス状態の1実行回が終了する契機となるゲームに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。また、継続チャンス期間において継続当選結果に対応する単位演出が実行される場合、当該単位演出におけるリール32L,32M,32Rの停止結果が継続当選結果に対応する停止結果となり、その後にボーナス状態の新たな実行回が開始される。これにより、ボーナス状態の新たな実行回が開始される直前にリール32L,32M,32Rの停止結果として継続当選結果に対応する停止結果が表示されるため、当該継続当選結果に対応する停止結果の表示が、ボーナス状態の新たな実行回の開始に対応していることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
ART状態の1実行回が終了する場合にはART状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているか否かに関係なく、ART終了分岐状態に移行する。当該ART終了分岐状態では、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているか否かに関係なく、主側MPU72の抽選モードが第1RTモードST2に転落する。そして、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合には抽選モードが第2RTモードST3に移行することで、ART状態の新たな実行回が開始される。一方、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない場合には抽選モードが通常モードST1に移行することで、ART終了分岐状態が終了する。このようにART状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているか否かに関係なくART終了分岐状態が実行されることにより、ART状態の1実行回が終了する度にART状態の新たな実行回の発生を遊技者に期待させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
ART終了分岐状態においてはART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況である場合、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=19~24のいずれかで当選しているゲームであれば第1転落リプレイ入賞が成立することを回避するための停止順序の報知が実行され、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=15~18のいずれかで当選しているゲームであれば第2RTリプレイ入賞を成立させるための停止順序の報知が実行される。この場合に、ART終了分岐状態においては第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=15~24のいずれかで当選していないゲームであっても停止順序の報知が実行される。これにより、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況において停止順序の報知が実行される頻度を高くすることが可能となるとともに、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない状況であってもある程度の頻度で停止順序の報知が実行されるようにすることが可能となる。よって、ART終了分岐状態において停止順序の報知が実行されることに対する遊技者の注目度を好適に高めることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、ボーナス状態における継続チャンス期間を実行制御するための処理構成が上記第1の実施形態と異なっている。以下、当該相違する処理構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図51は、継続チャンス期間を実行するために主側MPU72にて利用される主側RAM74の記憶エリアを説明するための説明図である。
本実施形態では継続チャンス期間を実行するために主側MPU72にて利用されるエリアとして、主側RAM74には当否結果第1~第4記憶エリア101a~104a、第1~第4判定回数カウンタ101b~104b及び当否判定回数カウンタ105は設けられていない。その代わりに、主側RAM74にはIV=7で当選となったことを契機として継続抽選処理を実行すべき回数を記憶するための第1抽選回数カウンタ111と、IV=8で当選となったことを契機として継続抽選処理を実行すべき回数を記憶するための第2抽選回数カウンタ112と、IV=9で当選となったことを契機として継続抽選処理を実行すべき回数を記憶するための第3抽選回数カウンタ113と、IV=10で当選となったことを契機として継続抽選処理を実行すべき回数を記憶するための第4抽選回数カウンタ114とが設けられている。
つまり、上記第1の実施形態では、ボーナス状態における継続チャンス期間よりも前の期間においてIV=7~10のいずれかで当選となった場合、当該役に当選となったゲームにおいて継続抽選処理が実行されその抽選結果が記憶保持されて継続チャンス期間においてそれら抽選結果に対応した単位演出が実行される構成とした。これに対して、本実施形態では、ボーナス状態における継続チャンス期間よりも前の期間においてIV=7~10のいずれかで当選となった場合、継続抽選処理を実行すべきことを主側MPU72にて特定するためのデータ設定が行われ、当該データ設定が行われていることを条件に継続チャンス期間において継続抽選処理がまとめて実行される。
図52は、主側MPU72にて実行される本実施形態におけるボーナスRT管理処理を示すフローチャートである。
ボーナスRT管理処理では、上記第1の実施形態におけるボーナスRT管理処理(図31)と同様に、主側RAM74のボーナスRT開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2401:YES)、主側RAM74のベル成立カウンタに「20」をセットし、主側RAM74のボーナスRT開始フラグを「0」クリアし、主側RAM74のボーナスRT中フラグに「1」をセットする(ステップS2402)。また、主側RAM74のボーナス用出力開始フラグに「1」をセットする(ステップS2403)。
ボーナスRT管理処理では、主側RAM74のボーナスRT中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2404:YES)、今回のゲームでボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=7~10のいずれかで当選となったことを条件として(ステップS2405:YES)、当選役に対応する格納抽選テーブルを主側ROM73から主側RAM74に読み出す(ステップS2406)。そして、格納抽選処理を実行する(ステップS2407)。格納抽選処理では、主側RAM74において定期的(例えば2msec周期)に更新される主側抽選用カウンタの値を読み出し、当該主側抽選用カウンタの値を上記格納抽選テーブルに対して照合する。格納抽選テーブルはIV=7~10の値に対して1対1で対応させて用意されており、IV=7の場合には格納抽選処理にて70%の確率で格納当選結果となり、IV=8の場合には格納抽選処理にて80%の確率で格納当選結果となり、IV=9の場合には格納抽選処理にて90%の確率で格納当選結果となり、IV=10の場合には格納抽選処理にて100%の確率で格納当選結果となるように各格納抽選テーブルが設定されている。
格納当選結果となった場合(ステップS2408:YES)、ステップS2409にて、主側RAM74の第1~第4抽選回数カウンタ111~114のうち今回当選となった役に対応する抽選回数カウンタの値を1加算する。つまり、IV=7で当選となったゲームであれば第1抽選回数カウンタ111の値を1加算し、IV=8で当選となったゲームであれば第2抽選回数カウンタ112の値を1加算し、IV=9で当選となったゲームであれば第3抽選回数カウンタ113の値を1加算し、IV=10で当選となったゲームであれば第4抽選回数カウンタ114の値を1加算する。これにより、IV=7~10のうち今回当選となった役に対応する継続抽選処理を実行すべき回数が1加算されることとなる。
ここで、上記のとおり格納抽選処理はIV=7~10のいずれかで当選となった場合に常に実行されるのではなく、ボーナスRTモードST5においてIV=7~10のいずれかで当選となった場合にのみ実行される。サブ側MPU82が非AT状態であるにも関わらず遊技者のペナルティ事象に対応する停止操作によって主側MPU72の抽選モードがボーナスRTモードST5に移行した場合、当該ボーナスRTモードST5においては第1転落リプレイ入賞の成立を回避するための停止順序が報知されないことに起因して抽選モードが即座に通常モードST1に転落する。この場合に、格納抽選処理がボーナスRTモードST5においてIV=7~10のいずれかで当選となった場合にのみ実行される構成とすることで、遊技状態がボーナス状態ではない状況で主側MPU72にてボーナスRT管理処理(図52)におけるステップS2405以降の処理が実行されるとしても、当該状況で格納抽選処理が実行される確率を低くすることが可能となる。そして、このように格納抽選処理が実行される確率を低くすることで、遊技状態がボーナス状態ではない状況で継続チャンス期間が発生してしまう確率及びボーナス状態の新たな実行回が継続して実行されてしまう確率を低くすることが可能となる。
ボーナスRT管理処理では、今回のゲームで抽選モードの種類に関係なくIV=1~6のいずれかで当選となっている場合(ステップS2410:YES)、ベル入賞が成立したか否かに関係なく、主側RAM74のベル成立カウンタの値を1減算する(ステップS2411)。1減算した後のベル成立カウンタの値が「0」である場合(ステップS2412:YES)、IV=1~6のいずれかで当選となったゲーム数が終了基準ゲーム数に到達したことを意味する。この場合、その後の主側MPU72における制御状態を決定するための終了分岐処理を実行する(ステップS2413)。当該終了分岐処理の内容は上記第1の実施形態における終了分岐処理(図42)と同一である。
図53は、主側MPU72にて実行される本実施形態における継続チャンス用処理を示すフローチャートである。
継続チャンス用処理では、ステップS2501にてその他の処理を実行する。その他の処理では、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1401~ステップS1407、ステップS1418及びステップS1419の処理を実行する。その後、単位演出の開始操作として第1クレジット投入ボタン47が操作されていること、又は今回計測中の開始制限期間が経過していることを条件として(ステップS2502又はステップS2503:YES)、ステップS2504以降に示す単位演出の開始用処理を実行する。
単位演出の開始用処理では、まず抽選対象の特定処理を実行する(ステップS2504)。抽選対象の特定処理では、主側RAM74の第4抽選回数カウンタ114の値が1以上である場合には当該第4抽選回数カウンタ114を抽選対象として特定し、主側RAM74の第4抽選回数カウンタ114の値が「0」であって第3抽選回数カウンタ113の値が1以上である場合には当該第3抽選回数カウンタ113を抽選対象として特定し、主側RAM74の第3抽選回数カウンタ113の値が「0」であって第2抽選回数カウンタ112の値が1以上である場合には当該第2抽選回数カウンタ112を抽選対象として特定し、主側RAM74の第2抽選回数カウンタ112の値が「0」であって第1抽選回数カウンタ111の値が1以上である場合には当該第1抽選回数カウンタ111を抽選対象として特定する。
その後、今回の抽選対象として特定された抽選回数カウンタ111~114の値を1減算する(ステップS2505)。また、今回の抽選対象に対応する継続抽選テーブルを主側ROM73から主側RAM74に読み出す(ステップS2506)。そして、継続抽選処理を実行する(ステップS2507)。継続抽選処理では、主側RAM74において定期的(例えば2msec周期)に更新される主側抽選用カウンタの値を読み出し、当該主側抽選用カウンタの値を上記継続抽選テーブルに対して照合する。継続抽選テーブルはIV=7~10の値に対して1対1で対応させて用意されており、IV=7の場合には継続抽選処理にて10%の確率で継続当選結果となり、IV=8の場合には継続抽選処理にて20%の確率で継続当選結果となり、IV=9の場合には継続抽選処理にて30%の確率で継続当選結果となり、IV=10の場合には継続抽選処理にて40%の確率で継続当選結果となるように各継続抽選テーブルが設定されている。
ここで、既に説明したとおり、第4抽選回数カウンタ114→第3抽選回数カウンタ113→第2抽選回数カウンタ112→第1抽選回数カウンタ111の順序で継続抽選処理の実行対象として優先消化されることとなる。これに対して、継続抽選処理において継続当選結果となる確率は、消化に際しての優先度が高い抽選回数カウンタ111~114ほど高い。これにより、継続当選結果となる確率が高い側の抽選回数カウンタ111~114から順に継続抽選処理の実行対象として選択されることとなるため、継続当選結果となる単位演出が早期に実行される確率を高めることが可能となる。
継続抽選処理の結果が継続外れ結果であった場合(ステップS2508:NO)、継続外れ結果対応の駆動テーブルを主側ROM73から読み出して主側RAM74に書き込むとともに、回転駆動制御の許可設定を行う(ステップS2509)。また、主側RAM74の単位演出中フラグに「1」をセットするとともに主側RAM74のボーナス継続フラグを「0」クリアする(ステップS2510)。これらステップS2509及びステップS2510の処理内容は、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1412及びステップS1413と同一である。これにより、継続外れ結果に対応する単位演出がリール32L,32M,32Rを利用して実行される。
一方、継続抽選処理の結果が継続当選結果であった場合(ステップS2508:YES)、継続当選結果対応の駆動テーブルを主側ROM73から読み出して主側RAM74に書き込むとともに、回転駆動制御の許可設定を行う(ステップS2511)。また、主側RAM74の単位演出中フラグに「1」をセットするとともに主側RAM74のボーナス継続フラグに「1」をセットする(ステップS2512)。これらステップS2511及びステップS2512の処理内容は、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1414及びステップS1415と同一である。これにより、継続当選結果に対応する単位演出がリール32L,32M,32Rを利用して実行される。
以上詳述した本実施形態の場合、ボーナス状態における継続チャンス期間よりも前の期間においてIV=7~10のいずれかで当選となった場合、継続抽選処理を実行すべきことを主側MPU72にて特定するためのデータ設定が行われ、当該データ設定が行われていることを条件に継続チャンス期間において継続抽選処理がまとめて実行される。この場合、継続チャンス期間において継続抽選処理を繰り返し実行する必要が生じるものの、継続抽選処理の結果を記憶保持しておく期間を短縮することが可能となるため、継続抽選処理の結果に対応する抽選結果データが電気的なノイズなどによって書き換えられてしまう可能性を低減することが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、キャンセル操作が実行された場合における継続チャンス期間のその後の進行態様が上記第1の実施形態と異なっている。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図54は、主側MPU72にて実行される本実施形態におけるキャンセル用処理を示すフローチャートである。
キャンセル用処理では、まず記憶エリアの特定処理を実行する(ステップS2601)。記憶エリアの特定処理では、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)におけるステップS1410の記憶エリアの特定処理(図38)と同一の処理を実行する。これにより、主側RAM74の記憶エリア101a~104aのうち優先度の高い側の記憶エリアにおいて読み出し対象ビットにセットされている抽選結果データが読み出される。記憶エリアの特定処理にて抽選結果データを読み出した場合、その読み出した抽選結果データが継続当選結果に対応しているか否かを判定する(ステップS2602)。
継続外れ結果に対応している場合(ステップS2602:NO)、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1416と同様に、カウンタの減算処理を実行するとともに記憶エリアのシフト処理を実行する(ステップS2603)。これにより、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aに対応する判定回数カウンタ101b~104bの値が1減算されるとともに当否判定回数カウンタ105の値が1減算される。また、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aについて第m+1番目のビットに格納されているデータを第m番目のビットに上書きする処理が実行される。その後、ステップS2604にて、主側RAM74の当否判定回数カウンタ105の値が「0」となっているか否かを判定する。当否判定回数カウンタ105の値が1以上である場合にはステップS2601の処理に戻り、当否判定回数カウンタ105の値が「0」である場合にはステップS2605に進む。
ステップS2605では、主側RAM74のボーナス継続フラグを「0」クリアする。その後、継続外れ結果対応のキャンセル時コマンドをセットする(ステップS2606)。継続外れ結果対応のキャンセル時コマンドとは、継続チャンス期間においてキャンセル操作の発生が有効に受け付けられたこと及び今回の判定対象となった抽選結果データの中に継続当選結果に対応する抽選結果データが存在していなかったことを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドである。
継続外れ結果対応のキャンセル時コマンドを受信した場合におけるサブ側MPU82の処理内容について説明する。図55(a)は、サブ側MPU82にて実行される本実施形態におけるボーナス状態処理を示すフローチャートである。サブ側MPU82は、継続外れ結果対応のキャンセル時コマンドを受信した場合(ステップS2701:YES)、継続外れ結果対応の設定処理を実行する(ステップS2702)。継続外れ結果対応の設定処理では、キャンセル操作を契機として判定対象となった抽選結果データの中に継続当選結果に対応する抽選結果データが存在していなかったことを遊技者に認識可能とさせるための演出を上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて実行するためのデータ設定を行う。これにより、図55(b)の説明図に示すように、継続当選結果に対応する抽選結果データが存在していなかったことを遊技者に認識可能とさせるための演出が実行される。
キャンセル用処理(図54)の説明に戻り、ステップS2602にて継続当選結果に対応していると特定した場合(ステップS2602:YES)、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1416と同様に、カウンタの減算処理を実行するとともに記憶エリアのシフト処理を実行する(ステップS2607)。これにより、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aに対応する判定回数カウンタ101b~104bの値が1減算されるとともに当否判定回数カウンタ105の値が1減算される。また、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aについて第m+1番目のビットに格納されているデータを第m番目のビットに上書きする処理が実行される。
その後、主側RAM74のボーナス継続フラグに「1」をセットするとともに(ステップS2608)、継続当選結果対応のキャンセル時コマンドをセットする(ステップS2609)。継続当選結果対応のキャンセル時コマンドとは、継続チャンス期間においてキャンセル操作の発生が有効に受け付けられたこと及び今回の判定対象となった抽選結果データの中に継続当選結果に対応する抽選結果データが存在していることを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドである。
継続当選結果対応のキャンセル時コマンドを受信した場合におけるサブ側MPU82の処理内容について図55(a)を再度参照しながら説明する。サブ側MPU82は、継続当選結果対応のキャンセル時コマンドを受信した場合(ステップS2703:YES)、継続当選結果対応の設定処理を実行する(ステップS2704)。継続当選結果対応の設定処理では、キャンセル操作を契機として判定対象となった抽選結果データの中に継続当選結果に対応する抽選結果データが存在していたことを遊技者に認識可能とさせるための演出を上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて実行するためのデータ設定を行う。これにより、図55(c)の説明図に示すように、継続当選結果に対応する抽選結果データが存在していたことを遊技者に認識可能とさせるための演出が実行される。なお、ボーナス状態処理におけるステップS2705のその他の処理では、上記第1の実施形態におけるボーナス状態処理(図32)のステップS1201~ステップS1220の処理が実行される。
ここで、本実施形態ではキャンセル操作が実行された場合に複数の抽選結果データがまとめて特定対象となるが、その特定結果に対してリール32L,32M,32Rを利用した単位演出は実行されずに画像表示装置66を利用した演出として特定結果が報知される。その一方、キャンセル操作が行われない場合には抽選結果データが特定対象となる度に、リール32L,32M,32Rを利用した単位演出が実行される。これにより、キャンセル操作が行われた場合には、キャンセル操作が行われない場合とは異なる態様で継続当選結果となったか否かが遊技者に報知されることとなる。よって、キャンセル操作が有効に受け付けられたか否かを遊技者に明確に認識させることが可能となるとともに、通常の単位演出とキャンセル操作時における演出とを明確に区別して認識させることが可能となる。
また、キャンセル操作が実行された場合にはリール32L,32M,32Rを利用した単位演出を実行することなく画像表示装置66を利用した演出として抽選結果データの特定結果が報知されることにより、キャンセル操作が実行された場合には抽選結果データの特定処理が繰り返し実行され得る構成であっても処理負荷が極端に高くなってしまうことを阻止することが可能となる。
なお、主側MPU72はステップS2606又はステップS2609の処理を実行した場合、主側RAM74の継続チャンスフラグを「0」クリアすることで継続チャンス期間を終了させ、役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの回転を開始させる。この場合、当該リール32L,32M,32Rの回転が行われている状況において、キャンセル操作時における抽選結果データの特定結果に対応する報知が画像表示装置66にて実行されることとなる。当該構成によれば、キャンセル操作が行われた場合に継続チャンス期間を早期に終了させることが可能となる。
<第4の実施形態>
本実施形態では、キャンセル操作が実行された場合における継続チャンス期間のその後の進行態様が上記第1の実施形態と異なっている。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図56は、主側MPU72にて実行される本実施形態における継続チャンス用処理を示すフローチャートである。継続チャンス用処理におけるステップS2801~ステップS2806及びステップS2808~ステップS2818では、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1401~ステップS1406及びステップS1408~ステップS1418と同一の処理を実行する。一方、ステップS2807では、キャンセル操作が行われたか否かだけではなく、主側RAM74のキャンセル中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。キャンセル中フラグは、キャンセル操作が有効に受け付けられた場合において継続当選結果に対応する単位演出が実行されていない状況で未だキャンセル時の特定対象となっていない抽選結果データが存在していることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。キャンセル操作が実行されている場合又は主側RAM74のキャンセル中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2807:YES)、ステップS2819にてキャンセル用処理を実行する。
図57は、主側MPU72にて実行される本実施形態におけるキャンセル用処理を示すフローチャートである。
キャンセル用処理では、まずキャンセル時コマンドをセットする(ステップS2901)。当該キャンセル時コマンドがセットされた場合におけるサブ側MPU82の処理内容は上記第1の実施形態の場合と同様である。
その後、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1410と同様に記憶エリアの特定処理(図38)を実行する(ステップS2902)。これにより、主側RAM74の記憶エリア101a~104aのうち優先度の高い側の記憶エリアにおいて読み出し対象ビットにセットされている抽選結果データが読み出される。その後、今回の読み出し対象ビットが継続当選結果に対応しているか否かを判定する(ステップS2903)。
継続外れ結果に対応している場合(ステップS2903:NO)、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1416と同様に、カウンタの減算処理を実行するとともに記憶エリアのシフト処理を実行する(ステップS2904)。これにより、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aに対応する判定回数カウンタ101b~104bの値が1減算されるとともに当否判定回数カウンタ105の値が1減算される。また、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aについて第m+1番目のビットに格納されているデータを第m番目のビットに上書きする処理が実行される。その後、ステップS2905にて、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aに対応する判定回数カウンタ101b~104bの値が「0」となっているか否かを判定する。対応する判定回数カウンタ101b~104の値が1以上である場合にはステップS2903の処理に戻り、対応する判定回数カウンタ101b~104bの値が「0」である場合にはステップS2906に進む。
ステップS2906では、当否判定回数カウンタ105の値が「0」となっているか否かを判定することで、特定対象となっていない抽選結果データが残っている記憶エリア101a~104aが存在しているか否かを判定する。当否判定回数カウンタ105の値が「0」ではない場合には(ステップS2906:NO)、主側RAM74のキャンセル中フラグに「1」をセットする(ステップS2907)。これにより、今回開始設定が行われた単位演出の終了後における継続チャンス用処理(図56)の処理回ではキャンセル操作が新たに行われていなくてもステップS2807にて肯定判定をして、キャンセル用処理を再度実行することとなる。
ステップS2906にて肯定判定をした場合、又はステップS2907の処理を実行した場合、継続外れ結果対応の駆動テーブルを主側ROM73から読み出して主側RAM74に書き込むとともに、回転駆動制御の許可設定を行う(ステップS2908)。また、主側RAM74の単位演出中フラグに「1」をセットするとともに主側RAM74のボーナス継続フラグを「0」クリアする(ステップS2909)。これらステップS2908及びステップS2909の処理内容は、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1412及びステップS1413と同一である。これにより、継続外れ結果に対応する単位演出がリール32L,32M,32Rを利用して実行される。
一方、継続抽選処理の結果が継続当選結果であった場合(ステップS2903:YES)、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1416と同様に、カウンタの減算処理を実行するとともに記憶エリアのシフト処理を実行する(ステップS2910)。これにより、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aに対応する判定回数カウンタ101b~104bの値が1減算されるとともに当否判定回数カウンタ105の値が1減算される。また、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aについて第m+1番目のビットに格納されているデータを第m番目のビットに上書きする処理が実行される。
その後、継続当選結果対応の駆動テーブルを主側ROM73から読み出して主側RAM74に書き込むとともに、回転駆動制御の許可設定を行う(ステップS2911)。また、主側RAM74の単位演出中フラグに「1」をセットするとともに主側RAM74のボーナス継続フラグに「1」をセットする(ステップS2912)。これらステップS2911及びステップS2912の処理内容は、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1414及びステップS1415と同一である。これにより、継続当選結果に対応する単位演出がリール32L,32M,32Rを利用して実行される。
以上詳述した本実施形態の場合、継続チャンス期間のキャンセル操作が行われた場合、継続当選結果に対応する単位演出が実行されない場合であっても、当否結果第1~第4記憶エリア101a~104aのうち1個の記憶エリアの単位で単位演出が1回実行される。これにより、キャンセル操作が実行された場合であっても単位演出が実行される回数を多くすることが可能となり、継続当選結果に対応する単位演出が実行されることへの期待感を高めることが可能となる。
<第5の実施形態>
本実施形態では、キャンセル操作が実行された場合における継続チャンス期間のその後の進行態様が上記第1の実施形態と異なっている。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図58は、主側MPU72にて実行される本実施形態におけるキャンセル用処理を示すフローチャートである。キャンセル用処理では、まずキャンセル時コマンドをセットする(ステップS3001)。当該キャンセル時コマンドがセットされた場合におけるサブ側MPU82の処理内容は上記第1の実施形態の場合と同様である。
その後、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1410と同様に記憶エリアの特定処理(図38)を実行する(ステップS3002)。これにより、主側RAM74の記憶エリア101a~104aのうち優先度の高い側の記憶エリアにおいて読み出し対象ビットにセットされている抽選結果データが読み出される。その後、今回の読み出し対象ビットが継続当選結果に対応しているか否かを判定する(ステップS3003)。
継続外れ結果に対応している場合(ステップS3003:NO)、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1416と同様に、カウンタの減算処理を実行するとともに記憶エリアのシフト処理を実行する(ステップS3004)。これにより、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aに対応する判定回数カウンタ101b~104bの値が1減算されるとともに当否判定回数カウンタ105の値が1減算される。また、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aについて第m+1番目のビットに格納されているデータを第m番目のビットに上書きする処理が実行される。
一方、継続当選結果に対応している場合(ステップS3003:YES)、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1416と同様に、カウンタの減算処理を実行するとともに記憶エリアのシフト処理を実行する(ステップS3005)。これにより、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aに対応する判定回数カウンタ101b~104bの値が1減算されるとともに当否判定回数カウンタ105の値が1減算される。また、抽選結果データを今回読み出した記憶エリア101a~104aについて第m+1番目のビットに格納されているデータを第m番目のビットに上書きする処理が実行される。その後、主側RAM74に設けられたボーナス継続カウンタの値を1加算する。ボーナス継続カウンタは、キャンセル用処理の1処理回において抽選結果データが継続当選結果に対応していることが特定された回数を計測するためのカウンタである。
ステップS3004の処理を実行した場合、又はステップS3006の処理を実行した場合、当否判定回数カウンタ105の値が「0」となっているか否かを判定する。当否判定回数カウンタ105の値が「0」ではない場合(ステップS3007:NO)、ステップS3002の処理に戻る。これにより、キャンセル操作が実行された場合には全ての抽選結果データが継続当選結果に対応しているか否かの特定対象となる。
当否判定回数カウンタ105の値が「0」である場合、ステップS3008にて、主側RAM74のボーナス継続カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。ボーナス継続カウンタの値が「0」である場合(ステップS3008:YES)、継続外れ結果対応の駆動テーブルを主側ROM73から読み出して主側RAM74に書き込むとともに、回転駆動制御の許可設定を行う(ステップS3009)。ステップS3009の処理内容は、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1412と同一である。これにより、継続外れ結果に対応する単位演出がリール32L,32M,32Rを利用して実行される。
一方、主側RAM74のボーナス継続カウンタの値が1以上である場合(ステップS3008:NO)、当該ボーナス継続カウンタの値が「1」であればステップS3011に進み、当該ボーナス継続カウンタの値が2以上であればステップS3012に進む。ステップS3011では、第1継続当選結果対応の駆動テーブルを主側ROM73から読み出して主側RAM74に書き込むとともに、回転駆動制御の許可設定を行う。当該ステップS3011の処理内容は、上記第1の実施形態における継続チャンス用処理(図37)のステップS1414と同一である。これにより、上記第1の実施形態における継続当選結果に対応する単位演出がリール32L,32M,32Rを利用して実行される。ステップS3012では、第2継続当選結果対応の駆動テーブルを主側ROM73から読み出して主側RAM74に書き込むとともに、回転駆動制御の許可設定を行う。この場合、継続外れ結果対応の駆動テーブルが読み出された場合及び第1継続当選結果対応の駆動テーブルが読み出された場合の両方と異なる態様でリール32L,32M,32Rが動作するようにこれらリール32L,32M,32Rが駆動制御される。具体的には、リール32L,32M,32Rが待機位置から継続対応位置に一旦移動した後に、3個の「BAR」図柄が一直線上に並んだ状態を維持しながらリール32L,32M,32Rを1周させ、その後に3個の「BAR」図柄が中段のサブラインSL3上で停止表示されるように、各リール32L,32M,32Rが駆動制御される。これにより、ボーナス状態の新たな実行回が今後2回以上発生することを遊技者に認識させることが可能となる。
なお、ボーナス継続カウンタの値が2以上の場合、ボーナス状態の次の実行回が終了した場合には継続チャンス期間に移行することなくさらにその次のボーナス状態の実行回が即座に開始されることとなる。但し、これに限定されることはなく、ボーナス継続カウンタの値が2以上である「L」である場合、ボーナス状態の新たな実行回の開始に際して、ボーナス状態の終了契機を特定するためのベル成立カウンタに20×Lの値がセットされることで、複数の実行回分のボーナス状態が1実行回分として消化される構成としてもよい。
ステップS3009、ステップS3011及びステップS3012のいずれかの処理を実行した後は、主側RAM74の単位演出中フラグに「1」をセットする(ステップS3013)。
以上詳述した本実施形態の場合、継続チャンス期間のキャンセル操作が行われた場合、特定対象となった抽選結果データに継続当選結果に対応するデータが含まれているか否かに関係なく、全ての抽選結果データについて継続当選結果に対応しているか否かの特定が行われる。そして、全ての抽選結果データに対する特定処理の結果に対応する単位演出が1回のみ実行される。これにより、キャンセル操作が行われた場合にはその時点で存在している抽選結果データの全てに対する特定処理を完了させて、その特定結果に対応する演出を1回の単位演出に集約して行わせることが可能となる。
特定対象となった抽選結果データの中に継続当選結果に対応するデータが複数含まれている場合には、当該継続当選結果に対応するデータが1個のみ含まれている場合とは異なる態様で単位演出が実行される。これにより、継続当選結果に対応している抽選結果データが含まれているか否かに関係なくキャンセル操作が行われた場合には全ての抽選結果データが特定対象となる構成において、継続当選結果に対応している抽選結果データの数に対応する態様で単位演出を実行することが可能となる。
<第6の実施形態>
本実施形態では、サブ側MPU82にて実行されるART状態処理の処理内容が上記第1の実施形態と異なっている。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図59は、サブ側MPU82にて実行される本実施形態におけるART状態処理を示すフローチャートである。ART状態処理では、まずステップS3101にてその他の処理として、上記第1の実施形態におけるART状態処理(図44)のステップS2001~ステップS2022と同一の処理を実行する。
ART状態処理では、入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS3102:YES)、サブ側RAM84のARTゲーム数カウンタの値を1減算する(ステップS3103)。そして、その1減算後におけるARTゲーム数カウンタの値が「0」である場合(ステップS3104:YES)、ART継続抽選処理を実行する(ステップS3105)。ART継続抽選処理では、ART継続抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出すとともに、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec周期)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記ART継続抽選テーブルに対して照合する。ART継続抽選テーブルは、例えば10%の確率でART継続当選となるように設定されている。
ART継続抽選処理の結果がART継続当選結果であった場合(ステップS3106:YES)、ARTゲーム数カウンタへのセット処理を実行する(ステップS3107)。当該セット処理では、サブ側RAM84のARTゲーム数カウンタに継続時ゲーム数(例えば50ゲーム)をセットする。この場合、サブ側RAM84のAT状態カウンタの値は「4」のまま維持される。これにより、遊技状態がART状態からART終了分岐状態に移行することなく、ART状態の新たな実行回が開始されることとなる。
一方、ART継続抽選処理の結果がART継続当選結果でなかった場合(ステップS3106:NO)、サブ側RAM84のAT状態カウンタに「5」をセットする(ステップS3108)。これにより、サブ側MPU82は次回のAT中処理(図25)においてART終了分岐処理(ステップS910)を実行することとなり、遊技状態がART状態からART終了分岐状態に移行する。
以上詳述した本実施形態の場合、ART状態の1実行回が終了したとしてもART終了分岐状態に移行することなくART状態の新たな実行回が開始される場合と、ART終了分岐状態に移行した後にART状態の新たな実行回が開始される場合とが存在することとなる。これにより、ART状態の実行回が新たに実行される場合における遊技状態の移行態様を多様化させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、本構成の場合、遊技者はART状態の1実行回における最後のゲームにおいてはそのままART状態の新たな実行回が開始されることを期待し、ART終了分岐状態への移行が発生したとしても当該ART終了分岐状態においてART状態の新たな実行回への移行が発生することを期待することとなる。これにより、遊技者が期待するポイントを段階的に生じさせることが可能となり、この点からも遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、ART状態の新たな実行回が実行される場合として、ART継続抽選処理にてART継続当選となる場合と、残ART実行カウンタの値が1以上である場合とが存在している。これにより、ART状態の実行回が継続して実行される契機が複数種類存在することとなり、ART状態の実行回が継続することに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、上記のようにART状態の実行回が継続して実行される契機が複数種類存在している構成において、その契機の種類に応じて、ART終了分岐状態への移行が発生することなくART状態の新たな実行回が開始される場合と、ART終了分岐状態に移行した後にART状態の新たな実行回が開始される場合とが存在している。これにより、ART状態の新たな実行回が開始された場合に、当該ART状態の新たな実行回の開始がどのような契機に基づいて発生したのかを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
なお、サブ側RAM84の残ART実行カウンタの値が1以上である場合にはART終了分岐状態への移行が発生することなくART状態の新たな実行回が開始され、ART継続抽選処理にてART継続当選となった場合にはART終了分岐状態への移行が発生する構成としてもよい。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。また、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせて適用してもよく、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせた構成に対して以下の別形態の構成を個別に又は組み合わせて適用してもよい。
(1)IV=7~10のいずれかで当選となったゲームにて継続抽選処理が実行される構成において、IV=7~10のいずれかで当選となった場合には実行抽選処理を実行し、実行抽選処理にて当選となった場合に継続抽選処理が実行される構成としてもよい。この場合、IV=7~10のいずれかで当選となっただけでは単位演出の1実行回の実行が確保されることはなく、IV=7~10のいずれかで当選となりさらに実行抽選処理にて実行当選となった場合に単位演出の1実行回の実行が確保される。また、IV=7~10のうち一部の役については当選となった場合に確実に継続抽選処理が実行され、他の役については所定の確率(0%よりも大きく100%未満)で継続抽選処理が実行される構成としてもよい。
(2)IV=7~10のいずれかで当選となった場合には継続抽選処理が確実に又は特定の確率(0%よりも大きく100%未満)で実行され、継続抽選処理の結果が継続当選結果であれば確実に単位演出の実行対象となるとともに、継続抽選処理の結果が継続外れ結果である場合には所定の確率(0%よりも大きく100%未満)で単位演出の実行対象となる構成としてもよい。この場合、継続抽選処理が実行される頻度を高めながらも、継続抽選処理の結果が継続外れ結果である場合において単位演出が実行される頻度を所定の頻度に抑えることが可能となる。
(3)IV=7~10のいずれかで当選となった場合には継続抽選処理が確実に又は特定の確率(0%よりも大きく100%未満)で実行され、継続抽選処理の結果が継続当選結果である場合及び継続抽選処理の結果が継続外れ結果である場合のいずれであっても所定の確率(0%よりも大きく100%未満)で単位演出の実行対象となる構成としてもよい。この場合、継続当選結果である場合及び継続外れ結果である場合のいずれであっても同一の確率で単位演出の実行対象となる構成としてもよく、継続当選結果である場合の方が継続外れ結果である場合よりも単位演出の実行対象となる確率が高い構成としてもよく、継続当選結果である場合の方が継続外れ結果である場合よりも単位演出の実行対象となる確率が低い構成としてもよい。
(4)IV=7~10のいずれかで当選となった場合に継続抽選処理が実行される構成に代えて、IV=7~10に加えてIV=1~6のいずれかで当選となった場合にも継続抽選処理が実行される構成としてもよい。この場合、IV=1~6の各当選確率はIV=7~10の各当選確率よりも高いため、IV=1~6のいずれかで当選となった場合には実行抽選処理にて所定の確率(0%よりも大きく100%未満)で実行当選となった場合に継続抽選処理が実行され、IV=7~10のいずれかで当選となった場合には確実に継続抽選処理が実行される構成としてもよい。
また、主側MPU72における役の抽選処理(図10)の結果に関係なくボーナス状態の各ゲームにおいて実行抽選処理が実行され、当該実行抽選処理にて所定の確率(0%よりも大きく100%未満)で実行当選となった場合に継続抽選処理が実行される構成としてもよい。この場合、主側MPU72における役の抽選処理の結果に応じて実行抽選処理にて実行当選となる確率が相違する構成としてもよく、実行当選となる確率が役の抽選処理の結果に応じて変動しない構成としてもよい。
また、各ゲームにおける入賞結果に応じて継続抽選処理が実行される構成としてもよい。この場合、主側MPU72における役の抽選処理(図10)にて実行契機となる役に当選し且つ実行契機対象の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されて実行契機対象の入賞が成立した場合に継続抽選処理が実行される構成としてもよい。当該構成においては、役の抽選処理にて実行契機となる役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作が有効化される前にそれに対応する報知が行われるとともに実行契機対象の停止順序の報知が実行されないようにすることで、遊技者による停止順序の選択結果に応じて継続抽選処理が実行されることとなるためリール32L,32M,32Rの停止順序に対する遊技者の意識を高めることが可能となる。
(5)継続チャンス期間においては継続当選結果となる確率が高い側に対応する継続抽選処理の抽選結果データから優先して単位演出の実行対象となる構成としたが、これに代えて、継続当選結果となる確率が低い側に対応する継続抽選処理の抽選結果データから優先して単位演出の実行対象となる構成としてもよい。また、継続当選結果となる確率に応じてグループ分けされて所定のグループから順に単位演出の実行対象となる構成に代えて、継続当選結果となる確率とは無関係に、抽選結果データの取得順序に従って単位演出の実行対象となる構成としてもよい。
(6)継続当選結果に対応する単位演出が実行された場合にはその時点で継続チャンス期間が終了する構成としたが、これに代えて、継続当選結果に対応する単位演出が実行されたとしても単位演出の実行契機が残っている場合には継続チャンス期間が継続されて当該実行契機が無くなるまで単位演出が実行される構成としてもよい。この場合、単位演出の実行契機が残った状態で継続チャンス期間が終了することがないため、単位演出の実行契機の持ち越しは発生しない。また、1回の継続チャンス期間において継続当選結果に対応する単位演出が複数回実行された場合には、継続当選結果に対応する単位演出が実行された回数分、ボーナス状態の実行回が繰り返される構成としてもよく、ボーナス状態の新たな実行回の継続ゲーム数が、継続当選結果に対応する単位演出が実行された回数分多く構成としてもよい。
(7)IV=7~10のいずれかで当選となったゲームにて継続抽選処理が実行される構成の場合、継続チャンス期間が開始される場合に継続当選結果の有無及び継続当選結果の数を特定することが可能となる。この場合、継続チャンス期間において単位演出とは別に、当該継続チャンス期間において継続当選結果に対応する単位演出が実行される期待度に対応する演出が実行される構成としてもよく、継続当選結果に対応する単位演出が実行されることを示唆する演出が当該継続当選結果に対応する単位演出が実行される前に実行される構成としてもよく、継続当選結果の数に対応する演出が実行される構成としてもよく、継続当選結果の数が複数であることを示唆する演出が実行される構成としてもよい。この場合、継続チャンス期間において遊技者は単位演出以外にも注目する演出が存在することとなり、継続チャンス期間における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
(8)単位演出がリール32L,32M,32Rを利用して実行される構成に限定されることはなく、リール32L,32M,32Rとは異なる装置にて実行される構成としてもよい。例えば、画像表示装置66における画像表示を利用して単位演出が実行される構成としてもよい。この場合であっても、継続チャンス期間において継続抽選処理の1実行回に対応させて単位演出が1回実行されるようにすることで、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、リール32L,32M,32Rとは異なる装置にて単位演出が実行される構成においては、役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されるリール32L,32M,32Rの回転の開始及び停止が阻止されていない状況下で継続チャンス期間が実行される構成としてもよい。この場合、継続チャンス期間が発生したとしてもゲームの進行が停止されないようにすることが可能となる。
(9)リール32L,32M,32Rを利用して単位演出が実行される構成において、単位演出におけるリール32L,32M,32Rの動作態様は上記実施形態のものに限定されることはなく任意である。例えば、待機位置から継続対応位置に向けて各リール32L,32M,32Rが移動することで単位演出が実行される構成ではなく、各リール32L,32M,32Rが加速期間を経て定速回転期間となり各リール32L,32M,32Rが少なくとも1周した後に停止するという動作によって1回の単位演出が実行される構成としてもよい。当該構成においては、単位演出におけるリール32L,32M,32Rの回転速度が、役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行される場合におけるリール32L,32M,32Rの回転速度と同一である構成としてもよい。また、当該構成の場合、継続当選結果に対応する単位演出においては各リール32L,32M,32Rに付された同一の図柄が一直線上に並ぶといったように継続当選結果に対応する停止結果が表示され、継続外れ結果に対応する単位演出においては同一の図柄が一直線上に並ばないといったように継続外れ結果に対応する停止結果が表示されるようにしてもよい。また、例えば、継続チャンス期間においてはリール32L,32M,32Rの動作が継続され、回転方向の変更、回転速度の変更及び回転対象のリール32L,32M,32Rの変更によって各単位演出が実行される構成としてもよい。
(10)単位演出においては全てのリール32L,32M,32Rが回転方向に動作する構成としたが、これに代えて、リール32L,32M,32Rのうち一部は停止された状態に維持され、残りのリールが回転方向に動作することで単位演出が実行される構成としてもよい。例えば、2個のリールが停止した状態で残りの1個のリールが回転することで単位演出が実行される構成としてもよい。この場合、停止している2個のリールにおいて一の直線ライン上に同一の所定図柄が停止され、継続抽選処理の結果が継続当選結果である場合には残りのリールの回転が終了した場合にその直線ライン上に上記所定図柄が停止し、継続抽選処理の結果が継続外れ結果である場合には残りのリールの回転が終了した場合にその直線ライン上に上記所定図柄が停止しないようにする構成が考えられる。
(11)継続チャンス期間において単位演出が繰り返し実行される構成に限定されることはなく、上記各実施形態においてキャンセル操作が実行された場合と同様に、継続チャンス期間が開始されるまでに継続抽選処理が複数回実行されている場合又は継続抽選処理の実行契機が複数回発生している場合であっても、それら継続抽選処理の結果に対応する単位演出が1回のみ実行される構成としてもよい。この場合、継続チャンス期間の継続期間を短くすることが可能となる。
(12)継続チャンス期間が、スタートレバー41の操作に基づきゲームの開始条件が成立した後であって役の抽選処理(図10)の結果に対応した停止制御が行われることとなるリール32L,32M,32Rの回転が開始される前に行われる構成としたが、これに代えて、役の抽選処理の結果に対応した停止制御が行われることとなるリール32L,32M,32Rの回転が開始された後であって停止順序が所定の停止順序となるリール32L,32M,32Rの停止制御が開始される前に行われる構成としてもよく、役の抽選処理の結果に対応した停止制御が行われるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後であってそのゲームの主側MPU72における最後の処理が実行される前に行われる構成としてもよく、そのゲームの主側MPU72における最後の処理が実行された後であって次のゲームを開始するためのスタートレバー41の操作が有効化される前に行われる構成としてもよい。
ここで、ボーナス状態の1実行回の終了契機となるゲームであって当該ゲームにおける役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されるリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に継続チャンス期間が実行される場合、継続当選結果に対応する単位演出にて同一の図柄の組合せが一直線上に成立したことを契機として、ボーナス状態の新たな実行回を開始させることが可能となる。この場合、同一の図柄の組合せが一直線上に成立したことを契機としてボーナス状態の新たな実行回が開始されたと遊技者が認識し易くなり、ボーナス状態の新たな実行回が開始された場合の高揚感を高めることが可能となる。
(13)継続チャンス期間において単位演出におけるリール32L,32M,32Rの回転がストップボタン42~44の操作に関係なく停止される構成としたが、これに代えて、ストップボタン42~44の操作によっても停止される構成としてもよい。この場合、ストップボタン42~44の操作によって対応するリール32L,32M,32Rの回転の停止制御が開始されることとなるが、ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく継続抽選処理の結果に対応した停止結果が表示されることとなる。また、本構成においては単位演出におけるリール32L,32M,32Rの回転、及び役の抽選処理の結果に対応した態様で停止制御が行われるリール32L,32M,32Rの回転のいずれもがストップボタン42~44の操作を契機に行われることとなるため、両者を遊技者が区別可能であることが好ましい。したがって、単位演出におけるリール32L,32M,32Rの回転が終了した段階ではリール32L,32M,32Rが振動しているように上下動され、役の抽選処理の結果に対応した態様で停止制御が行われるリール32L,32M,32Rの回転が終了した場合にはリール32L,32M,32Rが完全に停止する構成としてもよい。
(14)継続チャンス期間において単位演出の開始操作が実行されていなくても開始制限期間が経過した場合には単位演出が開始される構成としたが、これに代えて、単位演出の開始操作が実行されない限り単位演出が開始されない構成としてもよい。また、開始制限期間が経過した場合にのみ単位演出が開始される構成としてもよい。この場合、単位演出の実行期間だけではなく1実行回の単位演出が終了してから次の実行回の単位演出が開始されるまでの期間も一定にすることが可能となる。当該構成においては、継続チャンス期間の開始時に当該継続チャンス期間において実行される単位演出の実行回数を特定することで、継続チャンス期間の継続期間を特定し、その継続期間が経過した場合に継続チャンス期間を終了させる構成としてもよい。
(15)単位演出の開始操作を実行するための操作手段は第1クレジット投入ボタン47に限定されることはなくスタートレバー41であってもよい。この場合、通常のゲームを開始させる場合と同様の操作によって単位演出の開始操作を行うことが可能となる。
(16)継続チャンス期間における単位演出の各実行回が当該実行回の単位演出におけるリール32L,32M,32Rの動作が停止した場合に終了する構成に限定されることはなく、リール32L,32M,32Rが動作を開始して停止するまでに要する時間以上として設定された単位演出の継続期間が経過した場合に単位演出の各実行回が終了する構成としてもよい。この場合、単位演出の各実行回の継続期間が確実に予め定められた所定の期間となるようにすることが可能となる。
(17)継続チャンス期間がボーナス状態の1実行回の終了契機となるゲームにて発生する構成に限定されることはなく、ボーナス状態において実行されるゲームであって当該ボーナス状態の1実行回の終了契機となるゲームよりも前に実行されるゲームにて継続チャンス期間が発生する構成としてもよい。また、継続抽選処理にて継続当選結果となった場合にのみ継続チャンス期間が発生するとともに当該継続チャンス期間では継続当選結果に対応する単位演出のみが実行される構成においては、ボーナス状態の1実行回が終了した後に新たに開始されたボーナス状態の最初のゲームにて継続チャンス期間が発生する構成としてもよい。
(18)継続チャンス期間の継続期間が固定であり、その継続期間の範囲内において各単位演出の継続期間及び継続チャンス期間において実行される単位演出の回数のうち少なくとも一方が調整される構成としてもよい。この場合、役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されるリール32L,32M,32Rの回転の開始又は停止が阻止された期間を一定の期間とすることが可能となる。
(19)継続チャンス期間の継続期間に上限期間が設定されており、当該上限期間となるまでの範囲においては抽選結果データの数に応じて単位演出の各実行回が実行され、上限期間に達した場合又は達する場合には、残りの抽選結果データに継続当選結果に対応するデータが含まれているのであればそれら残りの抽選結果データが集約された単位演出として継続当選結果に対応する単位演出が1回実行され、残りの抽選結果データに継続当選結果に対応するデータが含まれていないのであればそれら残りの抽選結果データが集約された単位演出として継続外れ結果に対応する単位演出が1回実行される構成としてもよい。この場合、役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されるリール32L,32M,32Rの回転の開始又は停止が阻止された期間を上限期間の範囲内とすることが可能となる。
(20)継続チャンス期間においてキャンセル操作が実行された場合には、その後に単位演出は実行されずに即座に継続チャンス期間が終了する構成としてもよい。この場合、役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されるリール32L,32M,32Rの回転が実行されている状況において当該ゲームの終了後にボーナス状態の新たな実行回が開始されるか否かの報知が画像表示装置66などにおいて実行されるようにすればよい。
(21)継続チャンス期間のオープニング期間においてはキャンセル操作が不可である構成に代えて、当該オープニング期間においてもキャンセル操作が可能である構成としてもよい。この場合、上記第1の実施形態などのようにキャンセル操作が実行された場合には残りの抽選結果データに対応する単位演出が1回のみ実行される構成においてはオープニング期間が経過した場合に当該単位演出が1回のみ実行されて継続チャンス期間が終了する構成としてもよい。また、上記(20)のようにキャンセル操作が実行された場合にはその後に単位演出が実行されずに継続チャンス期間が終了する構成においては、オープニング期間の途中でも継続チャンス期間が終了する構成としてもよい。
(22)継続チャンス期間において実行された単位演出の回数が上限回数に達した場合には、残りの抽選結果データに対応する単位演出が1回のみ実行されて継続チャンス期間が終了する構成としてもよい。この場合、残りの抽選結果データに継続当選結果が含まれている場合には継続当選結果に対応する単位演出が1回のみ実行され、残りの抽選結果データに継続当選結果が含まれていない場合には継続外れ結果に対応する単位演出が1回のみ実行される構成としてもよい。
(23)継続チャンス期間のキャンセル操作が不可である構成としてもよい。この場合、継続抽選処理が実行された回数と同一回数の単位演出が実行されることとなる。
(24)上記第5の実施形態において、継続チャンス期間にてキャンセル操作が行われた場合、残りの抽選結果データの中に継続当選結果に対応するデータが含まれている状況においてはキャンセル操作後に実行される1回の単位演出の内容が当該継続当選結果に対応するデータの数に対して1対1で対応する構成としてもよい。これにより、単位演出の内容からその後に発生するボーナス状態の実行回の回数を把握することが可能となる。
(25)継続チャンス期間において継続当選結果に対応する単位演出が実行されない場合であっても、最後の単位演出が実行された後にエンディング期間がセットされてエンディング期間が経過するまでは役の抽選処理(図10)の結果に対応する停止制御が実行されるリール32L,32M,32Rの回転の開始が阻止された状態が維持される構成としてもよい。
(26)ボーナス状態の1実行回の終了契機となるゲームにおいて発生する継続チャンス期間にて当選結果に対応する単位演出が実行された場合、ボーナス状態の新たな実行回が開始される構成に代えて、例えばART状態が開始される構成としてもよい。
(27)ART終了分岐状態においては主側MPU72の抽選モードが第2RTモードST3から第1RTモードST2に移行することで分岐前条件が成立し、当該分岐前条件が成立することで通常遊技状態及びART状態の新たな実行回のいずれかへの分岐が発生し得ることとなる構成としたが、これに限定されない。例えば、主側MPU72の役の抽選処理(図10)の結果が特定結果となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び入賞結果に関係なく分岐前条件が成立する構成としてもよい。また、例えば、主側MPU72の役の抽選処理(図10)の結果に関係なくリール32L,32M,32Rの停止順序が所定の停止順序となった場合に分岐前条件が成立する構成としてもよい。また、役の抽選処理(図10)の結果、リール32L,32M,32Rの停止順序及び入賞結果に関係なく、ART終了分岐状態に移行した後の消化ゲーム数が所定ゲーム数となった場合に分岐前条件が成立する構成としてもよい。
(28)ART状態においては当該ART状態の新たな実行回を開始させる条件が成立することなく、ART終了分岐状態において主側MPU72の抽選モードが第2RTモードST3から第1RTモードST2に移行するという分岐前条件が成立する前、当該分岐前条件が成立した場合、及び当該分岐前条件が成立した後のうち少なくとも一の状況において、ART状態の新たな実行回を開始させる条件が成立し得る構成としてもよい。この場合、ART終了分岐状態においてART状態の新たな実行回を開始させる条件が成立することを期待しながら遊技を行うこととなる。
(29)ART終了分岐状態において主側MPU72の抽選モードが第2RTモードST3から第1RTモードST2に移行することで分岐前条件が成立した後では、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=19~24のいずれかで当選となる前に、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=15~18のいずれかで当選となった場合にはART状態の新たな実行回が開始され、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=15~18のいずれかで当選となる前に、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=19~24のいずれかで当選となった場合には通常遊技状態に移行する構成としてもよい。
(30)ART終了分岐状態においては第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=25で当選となった場合及び第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=22で当選となった場合のいずれであっても演出用の停止順序の報知が実行され得る構成としたが、これに代えて、いずれか一方においてのみ演出用の停止順序の報知が実行され得る構成としてもよい。例えば、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=25で当選となった場合にのみ演出用の停止順序の報知が実行され得る構成とした場合、ART終了分岐状態において主側MPU72の抽選モードが第2RTモードST3から第1RTモードST2に移行するという分岐前条件が成立する前では停止順序の報知が実行される頻度がART状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているか否かに関係なく一定となり、上記分岐前条件が成立した後においては停止順序の報知が実行される頻度がART状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているか否かに応じて変動することとなる。これにより、分岐前条件が成立する前の状況では停止順序の報知の実行頻度とは無関係にART状態の新たな実行回が開始されることを遊技者に期待させることができ、分岐前条件が成立した後は停止順序の報知の実行頻度との関係でART状態の新たな実行回が開始されることを遊技者に期待させることが可能となる。
(31)ART状態の新たな実行回を開始させる条件が成立している場合であっても主側MPU72の抽選モードが通常モードST1に移行した場合にはその条件が消失し、通常遊技状態に移行する構成としてもよい。
(32)ART終了分岐状態においては第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=25で当選となった場合及び第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=22で当選となった場合に演出用の停止順序の報知が実行される確率が、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合の方が当該条件が成立していない場合よりも高い構成に代えて、両確率が同一である構成としてもよく、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合の方が当該条件が成立していない場合よりも低い構成としてもよい。
(33)ART終了分岐状態において停止順序の報知が実行される確率が、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合の方が当該条件が成立していない場合よりも高い構成に代えて、両確率が同一である構成としてもよく、ART状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合の方が当該条件が成立していない場合よりも低い構成としてもよい。
(34)通常モードST1と第2RTモードST3との間に第1RTモードST2という一の抽選モードのみが存在している構成に代えて、複数の抽選モードが存在している構成としてもよく、通常モードST1と第2RTモードST3との間に他の抽選モードが存在していない構成としてもよい。
(35)第1RTモード用抽選テーブル(図16)のIV=15~18のいずれかにて当選となる確率が、第1RTモード用抽選テーブル(図16)のIV=19~24のいずれかにて当選となる確率よりも高い構成に限定されることはなく、両確率が同一又は略同一である構成としてもよく、第1RTモード用抽選テーブル(図16)のIV=15~18のいずれかにて当選となる確率が、第1RTモード用抽選テーブル(図16)のIV=19~24のいずれかにて当選となる確率よりも低い構成としてもよい。
(36)通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=11~14で当選データの種類が相違している構成としてもよい。具体的には、IV=11~14において通常リプレイ当選データ及び第1特別リプレイ当選データは共通して設定されているが、それ以外に設定されている当選データの種類が相違している構成としてもよい。また、通常モード用抽選テーブル(図11)におけるIV=15~18で当選データの種類が相違している構成としてもよい。具体的には、IV=15~18において通常リプレイ当選データ及び第1RTリプレイ当選データは共通して設定されているが、それ以外に設定されている当選データの種類が相違している構成としてもよい。なお、このように一部の当選データを共通としながら全体として設定されている当選データの種類を相違させる構成を、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=11~14に適用してもよく、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=15~18に適用してもよく、第1RTモード用抽選テーブル(図16)におけるIV=19~24に適用してもよく、第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=11~14に適用してもよく、第2RTモード用抽選テーブル(図18)におけるIV=16~21に適用してもよく、ボーナスRTモード用抽選テーブル(図20)におけるIV=11~16に適用してもよい。
(37)上記実施形態では、小役入賞が成立した場合にメダルを払い出す特典を付与する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、小役入賞が成立した場合にメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(38)本発明を所謂Bタイプのスロットマシンに適用してもよく、またCタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはRTゲーム、CTゲーム又はATゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよい。
(39)各リール32L,32M,32Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報としての機能を有するものであればよい。
(40)上記各実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、パチンコ機に対して適用してもよく、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.所定条件(第1の実施形態ではボーナスRTモードST5においてIV=7~10のいずれかで当選となること、第2の実施形態ではステップS2408にて肯定判定をすること)が成立したことを特定する条件成立特定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1105の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2405の処理を実行する機能)と、
前記所定条件が成立したことが前記条件成立特定手段により特定されたことに基づいて、遊技者に特典を付与するか否かを決定する付与抽選処理を実行する付与抽選手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1107の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2507の処理を実行する機能)と、
前記付与抽選処理の結果が付与当選結果である場合には当選対応の演出内容となり、前記付与抽選処理の結果が外れ結果である場合には外れ対応の演出内容となる当否対応演出(単位演出)が実行されるようにする演出実行制御手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1412及びステップS1414の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2509及びステップS2511の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2812及びステップS2814の処理を実行する機能)と、
1回の前記付与抽選処理の結果に対応させて実行される前記当否対応演出が、当該当否対応演出の実行契機が発生した数分、当否用期間(継続チャンス期間)において集約して実行されるようにする期間設定手段(主側MPU72における継続チャンス期間の開始用処理及び継続チャンス用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、付与抽選処理の結果が付与当選結果となることで特典が付与されるため、遊技者は付与抽選処理が実行されてその結果が付与当選結果となることを期待しながら遊技を行うこととなる。また、付与抽選処理が実行された場合には当該付与抽選処理の結果に対応する演出内容の当否対応演出が実行されるため、当該当否対応演出により遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
この場合に、当否用期間よりも前の期間において所定条件が成立したとしても当否対応演出は実行されずに、付与抽選処理の1回の実行に対する当否対応演出の1回の実行が当否用期間において集約して実行される。これにより、当否対応演出により遊技者の期待感を高める状況を当否用期間に集約させることが可能となり、当否対応演出への注目度を高めることが可能となる。
また、当否用期間よりも前の期間においては所定条件が成立することに遊技者は注目することとなり、当否用期間においては付与当選結果に対応する当否対応演出が実行されることに遊技者は注目することとなる。これにより、遊技者が注目する事象を状況に応じて異ならせることが可能となり、この点からも遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
さらにまた、当否用期間において当否対応演出を集約して実行する構成であっても、当該当否用期間においては付与当選結果であるか否かに関係なく、付与抽選処理の1回の実行に対して当否対応演出が1回実行される。これにより、当否用期間において当否対応演出が繰り返し実行され得ることとなり、期待しながら当否対応演出を確認する状況が繰り返し発生し得るようにすることが可能となる。
以上より、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A2.前記期間設定手段は、
前記当否用期間が開始されるまでに成立した前記所定条件の全てに対する前記当否対応演出の実行が完了していない状況であっても終了条件が成立した場合には前記当否用期間を終了させる終了実行手段(主側MPU72におけるステップS1613の処理を実行する機能)と、
前記当否用期間が開始されるまでに成立した前記所定条件の全てに対する前記当否対応演出の実行が完了していない状況で前記終了条件が成立して前記当否用期間が終了した場合、次回以降の前記当否用期間においてその未実行分の前記当否対応演出が実行されるようにする持越し手段(当否結果第1~第4記憶エリア101a~104a)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、全ての当否対応演出の実行が完了していない状況であっても終了条件が成立した場合には当否用期間が終了することにより、適切なタイミングで当否用期間を終了させることが可能となる。この場合に、全ての当否対応演出の実行が完了していない状況で終了条件が成立して当否用期間が終了した場合には、次回以降の当否用期間においてその未実行分の当否対応演出が実行される。これにより、終了条件が成立して途中で当否用期間が終了する場合であっても、当否対応演出の実行機会を消失させないようにすることが可能となる。
特徴A3.前記終了条件は、前記付与当選結果に対応する前記当否対応演出が実行された場合に成立し、
当該遊技機は、前記当否対応演出が実行された後に前記特典を付与する特典付与手段(主側MPU72におけるステップS1805の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、付与当選結果に対応する当否対応演出が実行された場合に当否用期間が終了して特典が付与されることにより、付与当選結果に対応する当否対応演出と特典の付与との関係を遊技者が理解し易くなる。この場合に、上記特徴A2の構成を備え、付与当選結果に対応する当否対応演出が実行されることで当否用期間が途中で終了したとしても、次回以降の当否用期間において未実行分の当否対応演出が実行されるため、付与当選結果に対応する当否対応演出が途中で実行されたとしても、当該付与当選結果に対応する当否対応演出がさらに実行される機会を消失させないようにすることが可能となる。
特徴A4.前記付与抽選手段は、所定期間において前記所定条件が成立したことが前記条件成立特定手段により特定されたことに基づいて、前記付与抽選処理を実行するものであり、
前記当否用期間よりも前に前記所定期間が存在しており、
前記当否用期間において前記付与当選結果に対応する前記当否対応演出が実行された場合、当該当否用期間の終了後に前記所定期間が継続する構成であり、
前記持越し手段は、前記当否対応演出の未実行分が残っている状況で前記付与当選結果に対応する前記当否対応演出が実行されて当該当否用期間が終了した場合、その後に継続して実行された前記所定期間の後における前記当否用期間の新たな実行回においてその未実行分の前記当否対応演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴A2又はA3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、所定期間における遊技内容に基づきその後の当否用期間において当否対応演出が実行されるため、当否用期間において集約して実行される当否対応演出の実行契機が何であるかを遊技者が認識し易くなり、結果的に所定期間において所定条件が成立することを遊技者に期待させることが可能となる。
また、当否用期間において付与当選結果に対応する当否対応演出が実行された場合には当否用期間の終了後に所定期間が継続するため、所定期間が継続することを期待する遊技者は当該付与当選結果に対応する当否対応演出が実行されることを期待することとなる。
また、当否用期間において付与当選結果に対応する当否対応演出が実行された場合には実行可能な当否対応演出の全てが完了していない状況であっても当否用期間が終了して所定期間が実行されることにより、付与当選結果に対応する当否対応演出の発生が、その後に継続された所定期間の契機となったことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
また、付与当選結果に対応する当否対応演出が実行されることで当否用期間が途中で終了したとしても、継続した所定期間の後における当否用期間の新たな実行回において未実行分の当否対応演出が実行されるため、付与当選結果に対応する当否対応演出が途中で実行されたとしても、当該付与当選結果に対応する当否対応演出がさらに実行される機会を消失させないようにすることが可能となる。
特徴A5.前記期間設定手段は、前記当否用期間において前記付与当選結果に対応する前記当否対応演出が実行されない場合、当該当否用期間が開始されるまでに成立した前記所定条件の数分の前記当否対応演出が実行されるようにする手段(主側MPU72におけるステップS1605にて否定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴A2乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、付与当選結果に対応する当否対応演出が実行されない場合には当該当否用期間が途中で終了されることなく、当否用期間が開始されるまでに成立した所定条件の数分の当否対応演出が実行されるため当否用期間の内容を遊技者が理解し易くなる。
特徴A6.前記期間設定手段は、所定タイミングで実行された前記付与抽選処理に対応する前記当否対応演出が、当該所定タイミングよりも後のタイミングで実行された前記付与抽選処理に対応する前記当否対応演出よりも先に実行されるようにする手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1416の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2816の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、付与抽選処理に対応する各当否対応演出が付与抽選処理の実行順序に応じて実行されるため、付与当選結果に対応する当否対応演出が不規則なタイミングで発生することとなる。これにより、当否対応演出の各実行回に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴A7.前記所定条件は複数種類存在しており、
前記付与抽選手段は、前記付与抽選処理の実行の契機となった前記所定条件の種類に応じて前記付与当選結果となる確率が相違するように前記付与抽選処理を実行することを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、所定条件の種類に応じて付与抽選処理において付与当選結果となる確率が相違するため、当否用期間よりも前の期間において遊技者は所定条件が成立することだけではなく、付与当選結果となる確率が高い付与抽選処理の実行契機となる所定条件が成立することを期待することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A8.前記期間設定手段は、前記付与当選結果となる確率が第1確率となるように実行される前記付与抽選処理に対応する前記当否対応演出の方が、前記付与当選結果となる確率が第2確率となるように実行される前記付与抽選処理に対応する前記当否対応演出よりも優先して実行されるようにする優先実行手段(第1の実施形態では主側MPU72における記憶エリアの特定処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2504の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2810の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、付与抽選処理にて付与当選結果となる確率に応じて、対応する当否対応演出の実行順序が相違する。これにより、付与当選結果に対応する当否対応演出が実行される確率が相対的に高い状況を同一の当否用期間において積極的に生じさせることが可能となり、当否用期間における遊技者の期待感に抑揚を与えることが可能となる。
特徴A9.前記期間設定手段は、前記付与当選結果となる確率が高い側の前記付与抽選処理に対応する前記当否対応演出の方が優先して実行されるようにする優先実行手段(第1の実施形態では主側MPU72における記憶エリアの特定処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2504の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2810の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A7又はA8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、付与当選結果に対応する当否対応演出が早期に実行される確率を高めることが可能となる。
特徴A10.前記期間設定手段は、前記当否用期間が開始されるまでに成立した前記所定条件の全てに対する前記当否対応演出の実行が完了していない状況であっても前記付与当選結果に対応する当否対応演出が実行された場合には前記報知用期間を終了させる終了実行手段(主側MPU72におけるステップS1613の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、付与当選結果に対応する当否対応演出が実行された場合には当否用期間が途中で終了される。この場合に、上記特徴A9の構成を備えていることにより付与当選結果に対応する当否対応演出が早期に実行される確率が高められ、付与当選結果に対応する当否対応演出が実行される場合には当否用期間を早期に終了し易くさせることが可能となる。
特徴A11.前記期間設定手段は、前記付与当選結果となる確率が同一の前記付与抽選処理に対応する前記当否対応演出については当該付与抽選処理が実行された順序に従って各付与抽選処理に対応する前記当否対応演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴A8乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A11によれば、付与当選結果となる確率に応じて当否対応演出の実行順序が決定される構成であっても、付与当選結果に対応する当否対応演出が不規則なタイミングで発生することとなり当否対応演出の各実行回に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴A12.前記付与抽選手段は、前記所定条件が成立した場合に前記当否用期間よりも前のタイミングで前記付与抽選処理を実行するものであり、
当該遊技機は、前記付与抽選処理の結果に対応する結果情報を記憶する結果情報記憶手段(当否結果第1~第4記憶エリア101a~104a)を備え、
前記期間設定手段は、前記当否用期間において前記結果情報に対応する前記当否対応演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴A1乃至A11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A12によれば、所定条件が成立した場合に付与抽選処理が実行され、その結果情報が当否用期間においてまとめて確認されて当否対応演出が繰り返し実行される。これにより、当否用期間においてまとめて付与抽選処理が実行される構成に比べて、付与抽選処理の実行タイミングを分散することが可能となり、当否用期間において処理負荷が局所的に高まってしまわないようにすることが可能となる。
特徴A13.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の利益が遊技者に付与される構成であり、
前記演出実行制御手段は、前記絵柄表示手段を利用して前記当否対応演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴A1乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A13によれば、遊技回における遊技を行うための絵柄表示手段を利用して当否対応演出を実行することが可能となる。
特徴A14.前記演出実行制御手段は、前記当否対応演出が終了する場合、前記絵柄表示手段における前記絵柄により前記付与抽選処理の結果に対応する終了態様の表示が行われるようにすることを特徴とする特徴A13に記載の遊技機。
特徴A14によれば、当否対応演出においては絵柄表示手段における絵柄により付与抽選処理の結果に対応する終了態様の表示が行われるため、絵柄表示手段を利用して当否対応演出を実行する構成において当否対応演出の1実行回の終了タイミングと各実行回の当否対応演出に対応する付与抽選処理の結果とを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴A15.前記演出実行制御手段は、前記停止操作手段の操作とは無関係に前記当否対応演出を終了させることを特徴とする特徴A13又はA14に記載の遊技機。
特徴A15によれば、当否対応演出は停止操作手段の操作とは無関係に終了するため、当否対応演出を実行するための処理構成の簡素化が図られるとともに、当否対応演出の終了態様を所定の終了態様にする場合の制御の容易化が図られる。
特徴A16.前記演出実行制御手段は、遊技者により前記当否対応演出の開始操作が実行された場合に前記当否対応演出を開始させ、当該開始操作が実行されることなく開始制限期間が経過した場合にも前記当否対応演出を開始させることを特徴とする特徴A13乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A16によれば、遊技者により開始操作が実行された場合に当否対応演出が開始されることにより、遊技者による積極操作により当否対応演出を開始させることが可能となる。また、開始制限期間が経過した場合には当否対応演出が強制的に開始されるため、当否用期間が過剰に長くなってしまうことを阻止することが可能となる。
特徴A17.前記演出実行制御手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する前記絵柄の変動表示の態様とは異なる態様で前記絵柄の変動表示が行われるようにすることで前記当否対応演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴A13乃至A16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A17によれば、絵柄表示手段を利用して当否対応演出を実行する構成において、当該当否対応演出における絵柄の変動表示を、役の抽選処理の結果に対応する絵柄の変動表示とは明確に区別して遊技者に認識させることが可能となる。
特徴A18.前記演出実行制御手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する前記絵柄の変動表示における変動表示速度よりも遅い速度で前記絵柄の変動表示が行われるようにすることで前記当否対応演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴A13乃至A17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A18によれば、役の抽選処理の結果に対応する絵柄の変動表示の変動表示速度に慣れている遊技者は、当否対応演出における絵柄の変動表示を確認した場合にその違いを明確に認識することとなる。また、絵柄の変動表示速度が変化するという意外性を遊技者に与えることが可能となる。
特徴A19.前記演出実行制御手段は、前記当否対応演出を開始させる場合、前記絵柄表示手段における絵柄の停止態様が所定の開始前態様である状況(各リール32L,32M,32Rが待機位置に配置されている状況)において前記絵柄の変動表示を開始させることを特徴とする特徴A13乃至A18のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A19によれば、当否対応演出が開始される前における絵柄の停止態様が所定の開始前態様に統一されることにより、当否対応演出がこれから開始されること及び当否対応演出が開始されたことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴A20.前記当否用期間が開始されることを遊技者に認識させるための報知を開始前報知期間において実行させる開始前報知制御手段(主側MPU72におけるステップS1305及びステップS1309の処理を実行する機能)を備え、
前記期間設定手段は、前記開始前報知期間が終了した後に前記当否対応演出が開始されるようにするものであり、
前記演出実行制御手段は、前記開始前報知期間において前記絵柄表示手段における絵柄の停止態様が前記所定の開始前態様となるようにすることを特徴とする特徴A19に記載の遊技機。
特徴A20によれば、当否対応演出が開始されることを遊技者に認識させるための報知が実行される期間を利用して、絵柄表示手段における絵柄の停止態様を所定の開始前態様に調整することが可能となる。
特徴A21.前記開始前報知期間は一定の期間として設定されており、
前記絵柄表示手段における絵柄の停止態様が前記所定の開始前態様となるようにするために必要な期間として想定される最長期間は前記開始前報知期間以下であることを特徴とする特徴A20に記載の遊技機。
特徴A21によれば、開始前報知期間を一定の期間とすることにより当該開始前報知期間の終了契機の設定及び当該終了契機の特定に関して処理構成の簡素化を図った構成において、開始前報知期間の範囲内において絵柄表示手段における絵柄の停止態様を所定の開始前態様に調整することが可能となる。
特徴A22.前記演出実行制御手段は、
前記付与当選結果に対応する前記当否対応演出においては当該当否対応演出が終了する場合、前記絵柄表示手段における前記絵柄により当選対応の停止態様が表示されるようにする手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1414の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2511の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2814の処理を実行する機能)と、
前記外れ結果に対応する前記当否対応演出においては当該当否対応演出が終了する場合、前記絵柄表示手段における絵柄の停止態様が前記所定の開始前態様となるようにする手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1412の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2509の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2812の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A19乃至A21のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A22によれば、付与当選結果に対応する当否対応演出においては絵柄表示手段における絵柄の停止態様が当選対応の停止態様となることにより、付与当選結果となったことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。その一方、外れ結果に対応する当否対応演出においては絵柄表示手段における絵柄の停止態様が所定の開始前態様となることにより、外れ結果となったことを遊技者に明確に認識させるだけではなく、その後に続けて当否対応演出の新たな実行回が開始される場合であっても絵柄の停止態様の調整を行う必要が生じない。
特徴A23.前記演出実行制御手段は、前記付与当選結果に対応する前記当否対応演出においては当該当否対応演出が終了する場合、所定の絵柄又は所定の絵柄組合せが所定ライン上に停止するように前記絵柄表示手段を制御する手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1414の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2511の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2814の処理を実行する機能)を備え、
前記所定の開始前態様は、前記絵柄表示手段における一の絵柄表示領域において又は複数の絵柄表示領域のそれぞれにおいて前記所定ラインに向けて1個の絵柄分移動した場合に前記所定の絵柄又は前記所定の絵柄組合せが前記所定ライン上に停止する態様であることを特徴とする特徴A19乃至A22のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A23によれば、当否対応演出における絵柄の移動量を少なくすることが可能となり、当否対応演出の各実行回における消化時間を短くすることが可能となる。
特徴A24.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止される通常遊技動作が行われるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の利益が遊技者に付与される構成であり、
前記当否用期間は、前記通常遊技動作の開始又は進行が制限される制限状態において進行することを特徴とする特徴A1乃至A23のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A24によれば、当否用期間は通常遊技動作の開始又は進行が制限された状態で行われるため、当否用期間への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴A25.前記期間設定手段は、前記当否用期間において前記当否対応演出を新たに開始させる場合に当該当否用期間が延長されるようにする期間延長手段(主側MPU72におけるステップS1605にて否定判定をしてステップS1606以降の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A24に記載の遊技機。
特徴A25によれば、当否対応演出が新たに開始される場合に当否用期間が延長されるため、当否用期間の開始に際して今回の当否用期間の全体の継続期間を算出したり、今回の当否用期間の終了タイミングを事前に特定したりする必要が生じない。よって、当否用期間の開始タイミングにおける処理負荷の軽減を図ることが可能となる。
特徴A26.前記演出実行制御手段は、前記当否対応演出の開始操作が実行された場合に前記当否対応演出を開始させることを特徴とする特徴A25に記載の遊技機。
特徴A26によれば、遊技者により開始操作が実行された場合に当否対応演出が開始されることにより、遊技者による積極操作により当否対応演出を開始させることが可能となる。また、このように当否対応演出の開始タイミングが不規則に決定される構成であっても、当否対応演出が新たに開始されることが決定された場合に当否用期間の継続期間が延長されるため、当該継続期間を適切なものとすることが可能となる。
特徴A27.前記期間設定手段は、前記通常遊技動作が実行される遊技回の開始条件が成立した後に前記当否用期間が開始されるようにし、
当該当否用期間が終了した後に、対応する遊技回の前記通常遊技動作による前記絵柄の変動表示の停止結果が表示されることを特徴とする特徴A24乃至A26のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A27によれば、当否用期間が終了した後に対応する遊技回の通常遊技動作による絵柄の変動表示の停止結果が表示されることにより、当否用期間が終了したことを絵柄表示手段の動作を通じて遊技者に明確に認識させることが可能となる。また、当否対応演出が絵柄表示手段を利用して実行される構成においては、当否対応演出に対応する絵柄の停止態様が役の抽選処理の結果に対応した停止態様とは異なることを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴A28.前記当否用期間が終了した後に、対応する遊技回の前記通常遊技動作が開始されることを特徴とする特徴A27に記載の遊技機。
特徴A28によれば、当否用期間が終了した後に通常遊技動作が開始されるため、当否用期間が終了したことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。また、通常遊技動作の途中で当否用期間を実行する構成に比べて通常遊技動作の実行制御を行うための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴A29.前記通常遊技動作が実行される遊技回が複数回実行される所定遊技状態に設定し、当該所定遊技状態において終了契機となる遊技回が実行された場合に当該所定遊技状態を終了させる状態設定手段(主側MPU72におけるボーナスRT管理処理を実行する機能)を備え、
前記期間設定手段は、前記終了契機となる遊技回において前記当否用期間を発生させることを特徴とする特徴A24乃至A28のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A29によれば、所定遊技状態の終了契機となる遊技回に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴A30.前記付与抽選処理の実行回数及び前記付与当選結果に対応する特典の付与回数を減少させることなく、前記当否用期間におけるその後の前記当否対応演出の実行を中止させて当該当否用期間を終了させること及び前記当否用期間において実行される前記当否対応演出の回数を減少させることのいずれかである実行制限を行う所定設定手段(主側MPU72におけるキャンセル用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A29のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A30によれば、当否用期間において実行される当否対応演出の回数が必要以上に多くなってしまうことを阻止することが可能となる。また、このような実行制限が行われる場合であっても、付与抽選処理の実行回数及び付与当選結果に対応する特典の付与回数は減少しないため遊技者の利益を消失させないようにしながら、当否用期間において実行される当否対応演出の回数が必要以上に多くなってしまうことを阻止することが可能となる。
なお、上記特徴A30の構成に対して、「前記所定設定手段により前記実行制限が実行された場合、当該実行制限が発生しない場合よりも前記当否用期間の継続期間が短くなる」という構成を適用してもよい。これにより、当否対応演出の実行制限が発生したにも関わらず当否用期間の継続期間がそのまま固定されてしまうことを阻止することが可能となる。
特徴A31.前記所定設定手段は、遊技者により所定対応操作が行われたことに基づいて、前記実行制限を行うことを特徴とする特徴A30に記載の遊技機。
特徴A31によれば、当否対応演出が繰り返し実行されることを望まない遊技者に対しては、遊技者自身の選択によって、当否用期間において当否対応演出の実行制限を行わせることが可能となる。
特徴A32.前記所定設定手段は、前記実行制限を行う場合、当該実行制限の対象となった前記当否対応演出に対応する前記付与抽選処理の結果を遊技者に認識可能とさせる演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴A30又はA31に記載の遊技機。
特徴A32によれば、当否対応演出の実行制限が発生した場合であっても、その実行制限の対象となった当否対応演出に対応する付与抽選処理の結果を遊技者に認識させることが可能となる。
特徴A33.前記所定設定手段は、前記実行制限を行う場合、当該実行制限の対象となった前記当否対応演出に対応する前記付与抽選処理の結果の中に前記付与当選結果が含まれているか否かに応じて、又は当該実行制限の対象となった前記当否対応演出に対応する前記付与抽選処理の結果の中に含まれている前記付与当選結果の数に応じて異なる演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴A32に記載の遊技機。
特徴A33によれば、当否対応演出の実行制限が発生した場合であっても付与当選結果の発生回数を遊技者に認識させることが可能となる。
なお、特徴A33のより具体的な構成としては、「前記所定設定手段は、前記実行制限を行う場合において、当該実行制限の対象となった前記当否対応演出に対応する前記付与抽選処理の結果の中に含まれている前記付与当選結果の数が1以上である第1基準数である場合には第1基準演出が実行されるようにし、前記実行制限の対象となった前記当否対応演出に対応する前記付与抽選処理の結果の中に含まれている前記付与当選結果の数が前記第1基準数よりも多い第2基準数である場合には第2基準演出が実行されるようにする」という構成が考えられる。
特徴A34.前記所定設定手段は、前記実行制限を行う場合、前記当否対応演出とは異なる態様の所定演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴A30乃至A33のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A34によれば、当否対応演出とは異なる態様の所定演出が実行されることにより、当否対応演出の実行制限が発生していることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴A35.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の利益が遊技者に付与される構成であり、
前記演出実行制御手段は、前記絵柄表示手段を利用して前記当否対応演出が実行されるようにし、
前記所定設定手段は、前記絵柄表示手段とは異なる演出実行手段を利用して前記所定演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴A34に記載の遊技機。
特徴A35によれば、絵柄表示手段を利用して当否対応演出を実行することが可能となる。この場合に、所定演出は絵柄表示手段とは異なる演出実行手段を利用して実行されるため、演出の実行手段の相違を通じて、当否対応演出の実行制限が発生していることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴A36.前記所定設定手段は、前記付与抽選処理の複数回の抽選結果に対してそれら抽選結果に対応する前記当否対応演出が1回に集約して実行されるようにすることで、前記当否用期間において実行される前記当否対応演出の回数を減少させることを特徴とする特徴A30乃至A35のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A36によれば、当否対応演出の回数の減少が発生する場合には付与抽選処理の複数回の抽選結果に対して1回の当否対応演出が実行されるため、当否対応演出の回数の減少が発生した場合であっても当否対応演出の実行を通じて減少対象となった当否対応演出に対応する付与抽選処理の結果を遊技者に認識させることが可能となる。
特徴A37.前記所定設定手段は、
前記当否用期間において前記当否対応演出の実行契機となり得る前記付与抽選処理の結果を順次確認する結果確認手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1702及びステップS1703の処理を実行する機能、第3の実施形態では主側MPU72におけるステップS2601及びステップS2602の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS2902及びステップS2903の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS3002及びステップS3003の処理を実行する機能)と、
当該結果確認手段において前記付与当選結果が確認された場合に、それまでに確認対象となった前記付与抽選処理の抽選結果に対応する前記当否対応演出として前記付与当選結果に対応する当否対応演出が1回実行されるようにする集約実行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1706及びステップS1709の処理を実行する機能、第3の実施形態では主側MPU72におけるステップS2606及びステップS2609の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS2908及びステップS2911の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS3009、ステップS3011及びステップS3012の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A36に記載の遊技機。
特徴A37によれば、当否対応演出の回数の減少が発生する場合には、付与当選結果が確認されるまでに確認対象となった外れ結果に対応する当否対応演出の実行が省略され、付与当選結果に対応する当否対応演出が1回実行される。これにより、付与当選結果となっていることを遊技者に明確に認識させながら、当否対応演出の回数を減少させることが可能となる。
特徴A38.前記集約実行手段は、前記結果確認手段において前記付与当選結果が確認されなかった場合、前記当否用期間において前記当否対応演出の実行契機となり得る全ての前記付与抽選処理の抽選結果に対応する前記当否対応演出として前記外れ結果に対応する当否対応演出が1回実行されるようにすることを特徴とする特徴A37に記載の遊技機。
特徴A38によれば、当否対応演出の回数の減少が発生する場合であって付与当選結果が確認されなかった場合には、外れ結果に対応する当否対応演出が1回実行される。これにより、付与当選結果とならなかったことを遊技者に明確に認識させながら、当否対応演出の回数を減少させることが可能となる。
特徴A39.前記付与抽選処理の複数回の抽選結果に対してそれら抽選結果に対応する前記当否対応演出が1回に集約して実行されるようにする集約実行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1706及びステップS1709の処理を実行する機能、第3の実施形態では主側MPU72におけるステップS2606及びステップS2609の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS2908及びステップS2911の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS3009、ステップS3011及びステップS3012の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A38のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A39によれば、当否用期間においては発生する当否対応演出の回数を必要に応じて減少させることが可能となる。
特徴A40.遊技者の操作に基づく遊技実行手段における遊技回用動作の実行制御を各遊技回において行う遊技回制御手段(主側MPU72における通常処理を実行する機能)を備え、
前記遊技回の内容に応じて前記所定条件が成立することを特徴とする特徴A1乃至A39のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A40によれば、遊技回の内容に応じて所定条件が成立するため、当否用期間よりも前の期間においては遊技回の内容に遊技者は注目することとなり、当否用期間においては付与当選結果に対応する当否対応演出が実行されることに遊技者は注目することとなる。
特徴A41.前記付与抽選手段は、所定期間において前記所定条件が成立したことが前記条件成立特定手段により特定されたことに基づいて、前記付与抽選処理を実行するものであり、
前記当否用期間よりも前に前記所定期間が存在していることを特徴とする特徴A1乃至A40のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A41によれば、所定期間における遊技内容に基づきその後の当否用期間において当否対応演出が実行されるため、当否用期間において集約して実行される当否対応演出の実行契機が何であるかを遊技者が認識し易くなり、結果的に所定期間において所定条件が成立することを遊技者に期待させることが可能となる。
特徴A42.前記当否用期間の継続期間は、当該当否用期間において実行される前記当否対応演出の回数に応じて変動することを特徴とする特徴A1乃至A41のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A42によれば、一定の当否用期間の範囲において当否対応演出の実行回数に応じて各当否対応演出の継続期間が調整されたり、当否対応演出の実行回数が調整されるのではなく、当否対応演出の実行回数に応じて当否用期間の継続期間が変動する構成である。これにより、各実行回の当否対応演出の内容及び当否用期間において実行される当否対応演出の回数に関して設計の自由度が高められる。
なお、特徴A1~A42の構成に対して、特徴A1~A42、特徴B1~B15、特徴C1~C10、特徴D1~D16、特徴E1~E27、特徴F1~F7のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止される通常遊技動作が行われるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の利益が遊技者に付与される遊技機において、
前記通常遊技動作の開始又は進行が制限される特定遊技状態(継続チャンス期間)に設定する特定状態設定手段(主側MPU72における継続チャンス期間の開始用処理及び継続チャンス用処理を実行する機能)と、
前記特定遊技状態において実行契機が発生する度に単位演出が実行されるようにする演出実行制御手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1412及びステップS1414の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2509及びステップS2511の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2812及びステップS2814の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定遊技状態の継続期間は、当該特定遊技状態において実行される前記単位演出の回数に応じて変動することを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、通常遊技動作の開始又は進行が制限された状態において単位演出が実行されるため、単位演出への遊技者の注目度を高めることが可能となる。よって、遊技の興趣向上が図られる。この場合に、特定遊技状態の継続期間が固定された範囲において単位演出の実行回数に応じて各単位演出の継続期間が調整されたり、単位演出の実行回数が調整されるのではなく、単位演出の実行回数に応じて特定遊技状態の継続期間が変動する構成である。これにより、各実行回の単位演出の内容及び特定遊技状態において実行される単位演出の回数に関して設計の自由度が高められる。
なお、上記特徴B1の構成において、「前記単位演出の内容に対応する特典を遊技者に付与する特典付与手段(主側MPU72におけるステップS1805の処理を実行する機能)を備えている」という構成を適用してもよい。
特徴B2.前記特定遊技状態において前記単位演出を新たに開始させることが決定された場合に前記特定遊技状態の継続期間が延長されるようにする期間延長手段(主側MPU72におけるステップS1605にて否定判定をしてステップS1606以降の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、単位演出が新たに開始されることが決定された場合に特定遊技状態の継続期間が延長されるため、特定遊技状態の開始に際して今回の特定遊技状態の全体の継続期間を算出したり、今回の特定遊技状態の終了タイミングを事前に特定したりする必要が生じない。よって、特定遊技状態の開始タイミングにおける処理負荷の軽減を図ることが可能となる。
特徴B3.前記演出実行制御手段は、前記単位演出の開始操作が実行された場合に前記単位演出を開始させることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、遊技者により開始操作が実行された場合に単位演出が開始されることにより、遊技者による積極操作により単位演出を開始させることが可能となる。また、このように単位演出の開始タイミングが不規則に決定される構成であっても、単位演出が新たに開始されることが決定された場合に特定遊技状態の継続期間が延長されるため、当該継続期間を適切なものとすることが可能となる。
特徴B4.前記特定状態設定手段は、前記通常遊技動作が実行される遊技回の開始条件が成立した後に前記特定遊技状態が開始されるようにし、
当該特定遊技状態が終了した後に、対応する遊技回の前記通常遊技動作による前記絵柄の変動表示の停止結果が表示されることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、特定遊技状態が終了した後に対応する遊技回の通常遊技動作による絵柄の変動表示の停止結果が表示されることにより、特定遊技状態が終了したことを絵柄表示手段の動作を通じて遊技者に明確に認識させることが可能となる。また、単位演出が絵柄表示手段を利用して実行される構成においては、単位演出に対応する絵柄の停止態様が役の抽選処理の結果に対応した停止態様とは異なることを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴B5.前記特定遊技状態が終了した後に、対応する遊技回の前記通常遊技動作が開始されることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、特定遊技状態が終了した後に通常遊技動作が開始されるため、特定遊技状態が終了したことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。また、通常遊技動作の途中で特定遊技状態を開始する構成に比べて通常遊技動作の実行制御を行うための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴B6.前記通常遊技動作が実行される遊技回が複数回実行される所定遊技状態に設定し、当該所定遊技状態において終了契機となる遊技回が実行された場合に当該所定遊技状態を終了させる所定状態設定手段(主側MPU72におけるボーナスRT管理処理を実行する機能)を備え、
前記特定状態設定手段は、前記終了契機となる遊技回において前記特定遊技状態を発生させることを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、所定遊技状態の終了契機となる遊技回に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴B7.前記特定遊技状態におけるその後の前記単位演出の実行を中止させて当該特定遊技状態を終了させること及び前記特定遊技状態において実行される前記単位演出の回数を減少させることのいずれかである実行制限を行う所定設定手段(主側MPU72におけるキャンセル用処理を実行する機能)を備え、
当該所定設定手段により前記実行制限が実行された場合、当該実行制限が発生しない場合よりも前記特定遊技状態の継続期間が短くなることを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B7によれば、特定遊技状態において実行される単位演出の回数が必要以上に多くなってしまうことを阻止することが可能となる。この場合に、単位演出の実行制限が発生した場合には当該特定遊技状態の継続期間が短くなるため、単位演出の実行制限が発生したにも関わらず特定遊技状態の継続期間がそのまま固定されてしまうことを阻止することが可能となる。
特徴B8.前記所定設定手段は、遊技者により所定対応操作が行われたことに基づいて、前記実行制限を行うことを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、単位演出が繰り返し実行されることを望まない遊技者は、遊技者自身の選択によって、特定遊技状態において単位演出の実行制限を行わせることが可能となる。また、このように単位演出が繰り返し実行されることを望まない遊技者は、特定遊技状態を早期に終了させたいと考えている可能性が高い。これに対して、単位演出の実行制限が発生した場合には、特定遊技状態の継続期間を短くすることが可能となる。
特徴B9.前記演出実行制御手段は、付与抽選処理の結果に対応する態様で前記単位演出が実行されるようにするものであり、
前記所定設定手段は、前記実行制限を行う場合、当該実行制限の対象となった前記単位演出に対応する前記付与抽選処理の結果を遊技者に認識可能とさせる演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴B7又はB8に記載の遊技機。
特徴B9によれば、単位演出の実行制限が発生した場合であっても、その実行制限の対象となった単位演出に対応する付与抽選処理の結果を遊技者に認識させることが可能となる。
特徴B10.前記所定設定手段は、前記実行制限を行う場合、当該実行制限の対象となった前記単位演出に対応する前記付与抽選処理の結果の中に付与当選結果が含まれているか否かに応じて、又は当該実行制限の対象となった前記単位演出に対応する前記付与抽選処理の結果の中に含まれている付与当選結果の数に応じて異なる演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
特徴B10によれば、単位演出の実行制限が行われる場合であっても付与当選結果の発生回数を遊技者に認識させることが可能となる。
なお、特徴B10のより具体的な構成としては、「前記所定設定手段は、前記実行制限を行う場合において、当該実行制限の対象となった前記単位演出に対応する前記付与抽選処理の結果の中に含まれている前記付与当選結果の数が1以上である第1基準数である場合には第1基準演出が実行されるようにし、前記実行制限の対象となった前記単位演出に対応する前記付与抽選処理の結果の中に含まれている前記付与当選結果の数が前記第1基準数よりも多い第2基準数である場合には第2基準演出が実行されるようにする」という構成が考えられる。
特徴B11.前記所定設定手段は、前記実行制限を行う場合、前記単位演出とは異なる態様の所定演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴B7乃至B10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B11によれば、単位演出とは異なる態様の所定演出が実行されることにより、単位演出の実行制限が発生していることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴B12.前記演出実行制御手段は、前記絵柄表示手段を利用して前記単位演出が実行されるようにし、
前記所定設定手段は、前記絵柄表示手段とは異なる演出実行手段を利用して前記所定演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴B11に記載の遊技機。
特徴B12によれば、絵柄表示手段を利用して単位演出を実行することが可能となる。この場合に、所定演出は絵柄表示手段とは異なる演出実行手段を利用して実行されるため、演出の実行手段の相違を通じて、単位演出の実行制限が発生していることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴B13.前記演出実行制御手段は、付与抽選処理の結果に対応する態様で前記単位演出が実行されるようにするものであり、
前記所定設定手段は、前記付与抽選処理の複数回の抽選結果に対してそれら抽選結果に対応する前記単位演出が1回に集約して実行されるようにすることで、前記特定遊技状態において実行される前記単位演出の回数を減少させることを特徴とする特徴B7乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B13によれば、単位演出の回数の減少が発生する場合には付与抽選処理の複数回の抽選結果に対して1回の単位演出が実行されるため、単位演出の回数の減少が発生した場合であっても単位演出の実行を通じて減少対象となった単位演出に対応する付与抽選処理の結果を遊技者に認識させることが可能となる。
特徴B14.前記所定設定手段は、
前記特定遊技状態において前記単位演出の実行契機となり得る前記付与抽選処理の結果を順次確認する結果確認手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1702及びステップS1703の処理を実行する機能、第3の実施形態では主側MPU72におけるステップS2601及びステップS2602の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS2902及びステップS2903の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS3002及びステップS3003の処理を実行する機能)と、
当該結果確認手段において付与当選結果が確認された場合に、それまでに確認対象となった前記付与抽選処理の抽選結果に対応する前記単位演出として前記付与当選結果に対応する単位演出が1回実行されるようにする集約実行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1706及びステップS1709の処理を実行する機能、第3の実施形態では主側MPU72におけるステップS2606及びステップS2609の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS2908及びステップS2911の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS3009、ステップS3011及びステップS3012の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B13に記載の遊技機。
特徴B14によれば、単位演出の回数の減少が発生する場合には、付与当選結果が確認されるまでに確認対象となった外れ結果に対応する単位演出の実行が省略され、付与当選結果に対応する単位演出が1回実行される。これにより、付与当選結果となっていることを遊技者に明確に認識させながら、単位演出の回数を減少させることが可能となる。
特徴B15.前記集約実行手段は、前記結果確認手段において前記付与当選結果が確認されなかった場合、前記特定遊技状態において前記単位演出の実行契機となり得る全ての前記付与抽選処理の抽選結果に対応する前記単位演出として前記外れ結果に対応する単位演出が1回実行されるようにすることを特徴とする特徴B14に記載の遊技機。
特徴B15によれば、単位演出の回数の減少が発生する場合であって付与当選結果が確認されなかった場合には、外れ結果に対応する単位演出が1回実行される。これにより、付与当選結果とならなかったことを遊技者に明確に認識させながら、単位演出の回数を減少させることが可能となる。
なお、特徴B1~B15の構成に対して、特徴A1~A42、特徴B1~B15、特徴C1~C10、特徴D1~D16、特徴E1~E27、特徴F1~F7のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.付与抽選処理を実行する付与抽選手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1107の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2507の処理を実行する機能)と、
前記付与抽選処理の結果に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主側MPU72におけるステップS1805の処理を実行する機能)と、
特定遊技状態(継続チャンス期間)において実行契機が発生する度に、前記付与抽選処理の結果に対応する態様で単位演出が実行されるようにする演出実行制御手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1412及びステップS1414の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2509及びステップS2511の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2812及びステップS2814の処理を実行する機能)と、
前記付与抽選処理の実行回数及び前記特典の付与内容に影響を与えることなく、前記特定遊技状態におけるその後の前記単位演出の実行を中止させて当該特定遊技状態を終了させること及び前記特定遊技状態において実行される前記単位演出の回数を減少させることのいずれかである実行制限を行う所定設定手段(主側MPU72におけるキャンセル用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、特定遊技状態において付与抽選処理の結果に対応する単位演出が実行されることにより遊技者は単位演出に注目することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。この場合に、特定遊技状態におけるその後の単位演出の実行が中止され得る又は特定遊技状態において実行される単位演出の回数が減少され得る構成であるため、特定遊技状態において実行される単位演出の回数が必要以上に多くなってしまうことを阻止することが可能となる。また、このような実行制限が行われる場合であっても、付与抽選処理の実行回数及び特典の付与内容に影響がないため、遊技者の利益を消失させないようにしながら特定遊技状態において実行される単位演出の回数が必要以上に多くなってしまうことを阻止することが可能となる。
特徴C2.前記所定設定手段により前記実行制限が実行された場合、当該実行制限が発生しない場合よりも前記特定遊技状態の継続期間が短くなることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、単位演出の実行制限が発生したにも関わらず特定遊技状態の継続期間がそのまま固定されてしまうことを阻止することが可能となる。
特徴C3.前記所定設定手段は、遊技者により所定対応操作が行われたことに基づいて、前記実行制限を行うことを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、単位演出が繰り返し実行されることを望まない遊技者に対しては、遊技者自身の選択によって、特定遊技状態において単位演出の実行制限を行わせることが可能となる。
特徴C4.前記所定設定手段は、前記実行制限を行う場合、当該実行制限の対象となった前記単位演出に対応する前記付与抽選処理の結果を遊技者に認識可能とさせる演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、単位演出の実行制限が発生した場合であっても、その実行制限の対象となった単位演出に対応する付与抽選処理の結果を遊技者に認識させることが可能となる。
特徴C5.前記所定設定手段は、前記実行制限を行う場合、当該実行制限の対象となった前記単位演出に対応する前記付与抽選処理の結果の中に付与当選結果が含まれているか否かに応じて、又は当該実行制限の対象となった前記単位演出に対応する前記付与抽選処理の結果の中に含まれている付与当選結果の数に応じて異なる演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、単位演出の実行制限が行われる場合であっても付与当選結果の発生回数を遊技者に認識させることが可能となる。
なお、特徴C5のより具体的な構成としては、「前記所定設定手段は、前記実行制限を行う場合において、当該実行制限の対象となった前記単位演出に対応する前記付与抽選処理の結果の中に含まれている前記付与当選結果の数が1以上である第1基準数である場合には第1基準演出が実行されるようにし、前記実行制限の対象となった前記単位演出に対応する前記付与抽選処理の結果の中に含まれている前記付与当選結果の数が前記第1基準数よりも多い第2基準数である場合には第2基準演出が実行されるようにする」という構成が考えられる。
特徴C6.前記所定設定手段は、前記実行制限を行う場合、前記単位演出とは異なる態様の所定演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、単位演出とは異なる態様の所定演出が実行されることにより、単位演出の実行制限が発生していることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴C7.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の利益が遊技者に付与される構成であり、
前記演出実行制御手段は、前記絵柄表示手段を利用して前記単位演出が実行されるようにし、
前記所定設定手段は、前記絵柄表示手段とは異なる演出実行手段を利用して前記所定演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、絵柄表示手段を利用して単位演出を実行することが可能となる。この場合に、所定演出は絵柄表示手段とは異なる演出実行手段を利用して実行されるため、演出の実行手段の相違を通じて、単位演出の実行制限が発生していることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴C8.前記所定設定手段は、前記付与抽選処理の複数回の抽選結果に対してそれら抽選結果に対応する前記単位演出が1回に集約して実行されるようにすることで、前記特定遊技状態において実行される前記単位演出の回数を減少させることを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C8によれば、単位演出の回数の減少が発生する場合には付与抽選処理の複数回の抽選結果に対して1回の単位演出が実行されるため、単位演出の回数の減少が発生した場合であっても単位演出の実行を通じて減少対象となった単位演出に対応する付与抽選処理の結果を遊技者に認識させることが可能となる。
特徴C9.前記所定設定手段は、
前記特定遊技状態において前記単位演出の実行契機となり得る前記付与抽選処理の結果を順次確認する結果確認手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1702及びステップS1703の処理を実行する機能、第3の実施形態では主側MPU72におけるステップS2601及びステップS2602の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS2902及びステップS2903の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS3002及びステップS3003の処理を実行する機能)と、
当該結果確認手段において付与当選結果が確認された場合に、それまでに確認対象となった前記付与抽選処理の抽選結果に対応する前記単位演出として前記付与当選結果に対応する単位演出が1回実行されるようにする集約実行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1706及びステップS1709の処理を実行する機能、第3の実施形態では主側MPU72におけるステップS2606及びステップS2609の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS2908及びステップS2911の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS3009、ステップS3011及びステップS3012の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
特徴C9によれば、単位演出の回数の減少が発生する場合には、付与当選結果が確認されるまでに確認対象となった外れ結果に対応する単位演出の実行が省略され、付与当選結果に対応する単位演出が1回実行される。これにより、付与当選結果となっていることを遊技者に明確に認識させながら、単位演出の回数を減少させることが可能となる。
特徴C10.前記集約実行手段は、前記結果確認手段において前記付与当選結果が確認されなかった場合、前記特定遊技状態において前記単位演出の実行契機となり得る全ての前記付与抽選処理の抽選結果に対応する前記単位演出として前記外れ結果に対応する単位演出が1回実行されるようにすることを特徴とする特徴C9に記載の遊技機。
特徴C10によれば、単位演出の回数の減少が発生する場合であって付与当選結果が確認されなかった場合には、外れ結果に対応する単位演出が1回実行される。これにより、付与当選結果とならなかったことを遊技者に明確に認識させながら、単位演出の回数を減少させることが可能となる。
なお、特徴C1~C10の構成に対して、特徴A1~A42、特徴B1~B15、特徴C1~C10、特徴D1~D16、特徴E1~E27、特徴F1~F7のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止される通常遊技動作が行われるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
各遊技回において前記通常遊技動作が実行される構成であり、
前記絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の利益が遊技者に付与される遊技機において、
所定遊技状態において終了契機となる遊技回が実行された場合に当該所定遊技状態の1実行回を終了させる所定状態設定手段(主側MPU72におけるボーナスRT管理処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態の1実行回が終了した後に遊技者に特典を付与するか否かを決定する実行決定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1107の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2507の処理を実行する機能)と、
前記通常遊技動作の開始又は進行が制限される特定遊技状態(継続チャンス期間)に設定する特定状態設定手段(主側MPU72における継続チャンス期間の開始用処理及び継続チャンス用処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態の1実行回が終了した後に遊技者に特典を付与することが前記実行決定手段により決定された場合、前記特典が付与される前に開始された前記特定遊技状態において前記絵柄表示手段における前記絵柄を利用して付与結果対応の単位演出が実行されるようにする演出実行制御手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1412及びステップS1414の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2509及びステップS2511の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2812及びステップS2814の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、所定遊技状態の1実行回の終了後に特典が付与される場合には、当該特典が付与される前に通常遊技動作の開始又は進行が制限される特定遊技状態が発生し、当該特定遊技状態において絵柄表示手段にて付与結果対応の単位演出が実行される。これにより、遊技者は所定遊技状態において付与結果対応の単位演出が実行されることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、付与結果対応の単位演出は絵柄表示手段を利用して実行されるため、絵柄表示手段における絵柄の変動表示に注目している遊技者が単位演出を見逃さないようにすることが可能となる。
特徴D2.前記特定状態設定手段は、前記終了契機となる遊技回又はその次の遊技回において前記特定遊技状態に設定することを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、特典が付与される直前に付与結果対応の単位演出が実行されるため、付与結果対応の単位演出の実行が所定遊技状態の1実行回の終了後における特典の付与に対応していることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴D3.前記特定状態設定手段は、前記終了契機となる遊技回において前記特定遊技状態が開始されるようにし、
当該特定遊技状態が終了した後に、前記終了契機となる遊技回の前記通常遊技動作による前記絵柄の変動表示の停止結果が表示されることを特徴とする特徴D1又はD2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、特定遊技状態が終了した後に終了契機となる遊技回の通常遊技動作による絵柄の変動表示の停止結果が表示されることにより、特定遊技状態が終了したことを絵柄表示手段の動作を通じて遊技者に明確に認識させることが可能となる。また、単位演出が絵柄表示手段を利用して実行される構成においては、単位演出に対応する絵柄の停止態様が役の抽選処理の結果に対応した停止態様とは異なることを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴D4.前記特定遊技状態が終了した後に、前記終了契機となる遊技回の前記通常遊技動作が開始されることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
特徴D4によれば、特定遊技状態が終了した後に通常遊技動作が開始されるため、特定遊技状態が終了したことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。また、通常遊技動作の途中で特定遊技状態を開始する構成に比べて通常遊技動作の実行制御を行うための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴D5.前記実行決定手段は、前記所定遊技状態の1実行回が終了した後に当該所定遊技状態の新たな実行回を開始させるか否かを決定することを特徴とする特徴D1乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D5によれば、所定遊技状態の新たな実行回が開始されることに対する期待感を好適に高めることが可能となる。
特徴D6.前記演出実行制御手段は、前記所定遊技状態の1実行回が終了した後に遊技者に特典を付与することが前記実行決定手段により決定されなかった場合、前記特定遊技状態において前記絵柄表示手段における前記絵柄を利用して外れ結果対応の単位演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴D1乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D6によれば、所定遊技状態の1実行回が終了した後に特典が付与されない場合であっても単位演出が実行されるため、単位演出が実行される機会を多くすることが可能となる。
特徴D7.前記演出実行制御手段は、前記付与結果対応の単位演出が終了する場合、前記絵柄表示手段における前記絵柄により前記付与結果対応の停止結果が表示されるようにすることを特徴とする特徴D1乃至D6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D7によれば、絵柄表示手段を利用して単位演出を実行する構成において単位演出の1実行回の終了タイミングと単位演出に対応する決定内容とを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴D8.前記演出実行制御手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する前記絵柄の変動表示の態様とは異なる態様で前記絵柄の変動表示が行われるようにすることで前記単位演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴D1乃至D7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D8によれば、絵柄表示手段を利用して単位演出を実行する構成において、当該単位演出における絵柄の変動表示を、役の抽選処理の結果に対応する絵柄の変動表示とは明確に区別して遊技者に認識させることが可能となる。
特徴D9.前記演出実行制御手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する前記絵柄の変動表示における変動表示速度よりも遅い速度で前記絵柄の変動表示が行われるようにすることで前記単位演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴D1乃至D8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D9によれば、役の抽選処理の結果に対応する絵柄の変動表示の変動表示速度に慣れている遊技者は、単位演出における絵柄の変動表示を確認した場合にその違いを明確に認識することとなる。また、絵柄の変動表示速度が変化するという意外性を遊技者に与えることが可能となる。
特徴D10.前記演出実行制御手段は、前記単位演出を開始させる場合、前記絵柄表示手段における絵柄の停止態様が所定の開始前態様である状況(各リール32L,32M,32Rが待機位置に配置されている状況)において前記絵柄の変動表示を開始させることを特徴とする特徴D1乃至D9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D10によれば、単位演出が開始される前における絵柄の停止態様が所定の開始前態様に統一されることにより、単位演出がこれから開始されること及び単位演出が開始されたことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴D11.前記特定遊技状態が開始されることを遊技者に認識させるための報知を開始前報知期間において実行させる開始前報知制御手段(主側MPU72におけるステップS1305及びステップS1309の処理を実行する機能)を備え、
前記演出実行制御手段は、前記開始前報知期間が終了した後に前記単位演出が開始されるようにするものであって、前記開始前報知期間において前記絵柄表示手段における絵柄の停止態様が前記所定の開始前態様となるようにすることを特徴とする特徴D10に記載の遊技機。
特徴D11によれば、単位演出が開始されることを遊技者に認識させるための報知が実行される期間を利用して、絵柄表示手段における絵柄の停止態様を所定の開始前態様に調整することが可能となる。
特徴D12.前記開始前報知期間は一定の期間として設定されており、
前記絵柄表示手段における絵柄の停止態様が前記所定の開始前態様となるようにするために必要な期間として想定される最長期間は前記開始前報知期間以下であることを特徴とする特徴D11に記載の遊技機。
特徴D12によれば、開始前報知期間を一定の期間とすることにより当該開始前報知期間の終了契機の設定及び特定に関して処理構成の簡素化を図った構成において、開始前報知期間の範囲内において絵柄表示手段における絵柄の停止態様を所定の開始前態様に調整することが可能となる。
特徴D13.前記演出実行制御手段は、
前記付与結果対応の前記単位演出においては当該単位演出が終了する場合、前記所定の開始前態様である状況から前記絵柄の変動表示が行われた後に前記絵柄により付与対応の停止態様が表示されるようにする手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1414の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2511の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2814の処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態の1実行回が終了した後に遊技者に特典を付与することが前記実行決定手段により決定されなかった場合、前記所定の開始前態様である状況から前記絵柄の変動表示が行われた後に当該絵柄の停止態様が前記所定の開始前態様となるようにする手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1412の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2509の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2812の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D10乃至D12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D13によれば、付与結果対応の単位演出においては絵柄表示手段における絵柄の停止態様が付与対応の停止態様となることにより、所定遊技状態の1実行回が終了した後に特典が付与されることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。その一方、特典が付与されることが決定されなかった場合には絵柄表示手段における絵柄の停止態様が所定の開始前態様に復帰することにより、特典の付与が決定されたなかったことを遊技者に明確に認識させるだけではなく、その後に続けて単位演出の新たな実行回が開始される場合であっても絵柄の停止態様の調整を行う必要が生じない。
特徴D14.前記演出実行制御手段は、前記付与結果対応の前記単位演出においては当該単位演出が終了する場合、所定の絵柄又は所定の絵柄組合せが所定ライン上に停止するように前記絵柄表示手段を制御する手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1414の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2511の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2814の処理を実行する機能)を備え、
前記所定の開始前態様は、前記絵柄表示手段における一の絵柄表示領域において又は複数の絵柄表示領域のそれぞれにおいて前記所定ラインに向けて1個の絵柄分移動した場合に前記所定の絵柄又は前記所定の絵柄組合せが前記所定ライン上に停止する態様であることを特徴とする特徴D10乃至D13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D14によれば、単位演出における絵柄の移動量を少なくすることが可能となり、単位演出の各実行回における消化時間を短くすることが可能となる。
特徴D15.前記演出実行制御手段は、前記停止操作手段の操作とは無関係に前記単位演出を終了させることを特徴とする特徴D1乃至D14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D15によれば、単位演出は停止操作手段の操作とは無関係に終了するため、単位演出を実行するための処理構成の簡素化が図られるとともに、単位演出の終了態様を所定の終了態様にする場合の制御の容易化が図られる。
特徴D16.前記演出実行制御手段は、遊技者により前記単位演出の開始操作が実行された場合に当該単位演出を開始させ、当該開始操作が実行されることなく開始制限期間が経過した場合にも前記単位演出を開始させることを特徴とする特徴D1乃至D15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D16によれば、遊技者により開始操作が実行された場合に単位演出が開始されることにより、遊技者による積極操作により単位演出を開始させることが可能となる。また、開始制限期間が経過した場合には単位演出が強制的に開始されるため、特定遊技状態が過剰に長くなってしまうことを阻止することが可能となる。
なお、特徴D1~D16の構成に対して、特徴A1~A42、特徴B1~B15、特徴C1~C10、特徴D1~D16、特徴E1~E27、特徴F1~F7のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.遊技者の操作に基づく遊技実行手段(リール32L,32M,32R)における遊技回用動作の実行制御を各遊技回において行う遊技回制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(ART状態)において終了契機となる遊技回が実行された場合に当該特別遊技状態の1実行回を終了させる実行回終了手段(主側MPU72におけるステップS2025の処理を実行する機能)と、
前記特別遊技状態の1実行回が終了した場合に継続分岐状態(ART終了分岐状態)に設定する分岐状態設定手段(主側MPU72におけるART終了分岐処理を実行する機能)と、
前記継続分岐状態において分岐可能状態(第1RTモードST2)となった状況で所定移行条件が成立(第1転落リプレイ入賞の成立)した場合に遊技状態を前記通常遊技状態に移行させる通常移行手段(主側MPU72におけるステップS2112の処理を実行する機能)と、
前記継続分岐状態において前記分岐可能状態となった状況で特別移行条件が成立(第2RTリプレイ入賞の成立)した場合に前記特別遊技状態の新たな実行回を開始させる特別移行手段(主側MPU72におけるステップS2108の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、特別遊技状態の1実行回が終了した場合には当該特別遊技状態の新たな実行回がその後に開始される場合であっても継続分岐状態に移行する。これにより、遊技者は継続分岐状態において特別遊技状態の新たな実行回が開始されることを期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、継続分岐状態においては特別遊技状態の新たな実行回が開始される場合及び通常遊技状態への移行が発生する場合のいずれであっても分岐可能状態となる。これにより、特別遊技状態の新たな実行回が開始される場合及び通常遊技状態への移行が発生する場合のいずれであっても継続分岐状態の進行態様を途中まで共通なものとさせることが可能となる。よって、特別遊技状態の新たな実行回が開始されることに対する期待感を高めることが可能となる。
特徴E2.前記特別移行手段は、前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況において、前記継続分岐状態にて前記分岐可能状態となった状況で前記特別移行条件が成立した場合に前記特別遊技状態の新たな実行回を開始させることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているとしても、特別遊技状態の1実行回が終了した場合には継続分岐状態に移行する。これにより、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していなかったとしても、継続分岐状態において特別遊技状態の新たな実行回が開始されることを遊技者に期待させることが可能となる。
特徴E3.前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件は前記継続分岐状態への移行が発生する前に成立し得ることを特徴とする特徴E1又はE2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、特別遊技状態において当該特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していたとしても、特別遊技状態の1実行回が終了した場合には継続分岐状態に移行する。これにより、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していなかったとしても、継続分岐状態において特別遊技状態の新たな実行回が開始されることを遊技者に期待させることが可能となる。
特徴E4.前記継続分岐状態は前記通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であることを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E4によれば、継続分岐状態が継続した方が遊技者にとって有利となり得る。この場合に、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているとしても特別遊技状態の1実行回が終了した場合に継続分岐状態に移行し、その後に特別遊技状態の新たな実行回が開始されることにより、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合における有利度をより高めることが可能となる。
特徴E5.前記継続分岐状態において少なくとも前記分岐可能状態となるまでは、単位遊技回当たりの遊技媒体の獲得期待数が前記特別遊技状態における単位遊技回当たりの遊技媒体の獲得期待数未満とならないことを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E5によれば、継続分岐状態が継続した方が遊技者にとって有利となり得る。この場合に、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているとしても特別遊技状態の1実行回が終了した場合に継続分岐状態に移行し、その後に特別遊技状態の新たな実行回が開始されることにより、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合における有利度をより高めることが可能となる。
特徴E6.前記分岐可能状態は、抽選処理の結果が分岐移行対応の結果(第2RTモード用抽選テーブルにおけるIV=16~21)となったことを少なくとも一の条件として発生することを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E6によれば、継続分岐状態において分岐可能状態が発生するタイミングを不規則なものとすることが可能となる。特に、上記特徴E4又は上記特徴E5の構成を備えている場合には継続分岐状態が継続した方が遊技者にとって有利となり得るため、継続分岐状態においては遊技者は特別遊技状態の新たな実行回が開始されることだけではなく、分岐可能状態が発生しないことを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴E7.遊技者により移行回避操作が行われた場合には前記分岐可能状態の発生が回避される構成であることを特徴とする特徴E1乃至E6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E7によれば、遊技者の操作態様によって分岐可能状態の発生を回避させることが可能となるため、継続分岐状態において分岐可能状態が発生するタイミングを不規則なものとすることが可能となる。特に、上記特徴E4又は上記特徴E5の構成を備えている場合には継続分岐状態が継続した方が遊技者にとって有利となり得るため、継続分岐状態においては遊技者は特別遊技状態の新たな実行回が開始されることだけではなく、分岐可能状態の発生が回避されることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴E8.前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況において、前記継続分岐状態にて前記分岐可能状態が発生した後に前記所定移行条件が成立した場合、前記通常移行手段による前記通常遊技状態への移行は行われないことを特徴とする特徴E1乃至E7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E8によれば、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況であっても継続分岐状態に移行する構成において、当該状況においては所定移行条件が成立したとしても通常遊技状態への移行は発生しないため、特別遊技状態の新たな実行回が開始されるという利益を消失させないようにしながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴E9.前記特別遊技状態の新たな実行回が開始された場合に、遊技機外部に特定出力を行う出力手段(主側MPU72におけるステップS2312の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E9によれば、特別移行状態に移行した場合に特定出力が行われることにより、特別遊技状態の実行回が新たに発生したことを遊技機外部の装置に把握させることが可能となる。この場合に、上記特徴E1の構成を備え、当該継続分岐状態において分岐可能状態→特別遊技状態となった場合に特別遊技状態の新たな実行回が開始される構成である。これにより、特別遊技状態の1実行回が終了して特別遊技状態の新たな実行回が開始される場合であっても、特別遊技状態の各実行回の開始に際して特定出力が行われるようにすることが可能となり、それら各実行回を遊技機外部の装置において個別に把握させることが可能となる。
特徴E10.前記特別遊技状態の1実行回が終了した場合に前記継続分岐状態に移行させることなく前記特別遊技状態の新たな実行回を開始させる特別継続手段(主側MPU72におけるステップS3107の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E10によれば、特別遊技状態の新たな実行回を開始させる条件が成立している場合、特別遊技状態の1実行回が終了した場合に継続分岐状態に移行した後に特別遊技状態の新たな実行回が開始される場合と、継続分岐状態に移行することなくそのまま特別遊技状態の新たな実行回が開始される場合とが存在することとなる。これにより、特別遊技状態の新たな実行回が開始される態様を多様化させることが可能となる。
なお、当該特徴E10の具体的な構成としては、
「前記特別遊技状態の新たな実行回の開始を可能とさせるための条件として、第1開始可能条件と第2開始可能条件とが存在しており、
前記第1開始可能条件が成立した場合、前記特別遊技状態の1実行回が終了した場合に前記継続分岐状態への移行が行われ、当該継続分岐状態において前記分岐可能状態となった状況で特別移行条件が成立した場合に前記特別移行手段により前記特別遊技状態の新たな実行回が開始され、
前記第2開始可能条件が成立した場合、前記特別遊技状態の1実行回が終了した場合に前記継続分岐状態への移行を発生させることなく前記特別継続手段により前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される」
という構成が考えられる。
特徴E11.複数の変動表示部のそれぞれにて絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき当該停止操作手段に対応する前記変動表示部において前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記複数の変動表示部における前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の利益が遊技者に付与される構成であり、
前記分岐可能状態は、前記役の抽選処理の結果が分岐移行対応の結果(第2RTモード用抽選テーブルにおけるIV=16~21)となり、前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示が分岐移行対応の順序で停止された場合に発生することを特徴とする特徴E1乃至E10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E11によれば、継続分岐状態において分岐可能状態が発生するタイミングを不規則なものとすることが可能となる。
特徴E12.前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているか否かに関係なく、前記継続分岐状態において前記役の抽選処理の結果が前記分岐移行対応の結果となった場合、前記分岐移行対応の順序となるようにするための報知及び前記分岐移行対応の順序とならないようにするための報知の両方が実行されないことを特徴とする特徴E11に記載の遊技機。
特徴E12によれば、継続分岐状態において役の抽選処理の結果が分岐移行対応の結果となった場合には遊技者の運次第で分岐可能状態の発生を回避させることが可能となる。特に、上記特徴E4又は上記特徴E5の構成を備えている場合には継続分岐状態が継続した方が遊技者にとって有利となり得るため、分岐可能状態の発生を回避させるための操作に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴E13.遊技者により所定移行回避操作が行われた場合には前記所定移行条件の成立が回避される構成であり、
前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合、前記分岐可能状態となった状況において前記所定移行回避操作を可能とする報知が行われるようにする所定移行回避報知手段(サブ側MPU82におけるステップS2211の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E13によれば、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているとしても継続分岐状態に移行する構成において、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況で所定移行条件が成立しないようにすることが可能となる。
特徴E14.複数の変動表示部のそれぞれにて絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき当該停止操作手段に対応する前記変動表示部において前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記複数の変動表示部における前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の利益が遊技者に付与される構成であり、
前記所定移行条件は、前記役の抽選処理の結果が所定移行対応の結果(第1RTモード用抽選テーブルにおけるIV=19~24)となり、前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示が所定移行対応の順序で停止された場合に成立することを特徴とする特徴E1乃至E13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E14によれば、継続分岐状態において所定移行条件が成立するタイミングを不規則なものとすることが可能となる。
特徴E15.前記分岐可能状態となった状況において前記役の抽選処理の結果が前記所定移行対応の結果となった場合、前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況であれば前記所定移行対応の順序とならないようにするための報知が実行されようにする所定移行回避報知手段(サブ側MPU82におけるステップS2211の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E14に記載の遊技機。
特徴E15によれば、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているとしても継続分岐状態に移行する構成において、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況で所定移行条件が成立しないようにすることが可能となる。
特徴E16.前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況において、前記継続分岐状態にて前記分岐可能状態となった後に前記所定移行条件が成立した場合、前記通常移行手段による前記通常遊技状態への移行は発生しないものの、それまでよりも遊技者にとっての有利度が低下することを特徴とする特徴E13又はE15に記載の遊技機。
特徴E16によれば、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況であっても継続分岐状態に移行する構成において、当該状況においては所定移行条件が成立したとしても通常遊技状態への移行は発生しないため、特別遊技状態の新たな実行回が開始されるという利益を消失させないようにしながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。但し、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況において所定移行条件が成立した場合にはそれまでよりも遊技者にとっての有利度が低下するため、所定移行条件の成立を回避可能な状況において所定移行条件を成立させたことに対してペナルティを科すことが可能となる。
特徴E17.遊技者により特別移行操作が行われた場合に前記特別移行条件が成立する構成であり、
前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合、前記分岐可能状態である状況において前記特別移行操作を可能とする報知が行われるようにし、前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない場合、前記分岐可能状態である状況において前記特別移行操作の発生を回避するための報知が行われるようにする特別移行報知手段(サブ側MPU82におけるステップS2214及びステップS2215の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E17によれば、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているとしても継続分岐状態に移行する構成において、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況においては特別移行条件が成立し易くなり、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない状況においては特別移行条件が成立しないようにすることが可能となる。
特徴E18.複数の変動表示部のそれぞれにて絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき当該停止操作手段に対応する前記変動表示部において前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記複数の変動表示部における前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の利益が遊技者に付与される構成であり、
前記特別移行条件は、前記役の抽選処理の結果が特別移行対応の結果(第1RTモード用抽選テーブルにおけるIV=15~18)となり、前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示が特別移行対応の順序で停止された場合に成立することを特徴とする特徴E1乃至E17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E18によれば、継続分岐状態において特別移行条件が成立するタイミングを不規則なものとすることが可能となる。
特徴E19.前記分岐可能状態である状況において前記役の抽選処理の結果が前記特別移行対応の結果となった場合、前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況であれば前記特別移行対応の順序となるようにするための報知が実行されようにし、前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない状況であれば前記特別移行対応の順序とならないようにするための報知が実行されるようにする特別移行報知手段(サブ側MPU82におけるステップS2214及びステップS2215の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E18に記載の遊技機。
特徴E19によれば、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立しているとしても継続分岐状態に移行する構成において、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況においては特別移行条件が成立し易くなり、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない状況においては特別移行条件が成立しないようにすることが可能となる。
特徴E20.複数の変動表示部のそれぞれにて絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
遊技媒体の賭け数を設定するための賭け数設定手段(メダル投入口45、クレジット投入ボタン47~49)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記賭け数設定手段により所定数の遊技媒体に対応する賭け数が設定されている状況で前記開始操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき当該停止操作手段に対応する前記変動表示部において前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記複数の変動表示部における前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の利益が遊技者に付与される構成であり、
前記当選役対応の利益として、前記遊技媒体の賭け数の新たな設定を要することなく新たな遊技回の開始を可能とする再遊技利益が含まれており、
前記継続分岐状態においては少なくとも前記分岐可能状態となるまでは、当該継続分岐状態における前記再遊技利益の発生頻度が前記特別遊技状態における前記再遊技利益の発生頻度未満とならないことを特徴とする特徴E1乃至E19のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E20によれば、再遊技利益の発生頻度との関係で、継続分岐状態が継続した方が遊技者にとって有利となるようにすることが可能となる。
特徴E21.複数の変動表示部のそれぞれにて絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき当該停止操作手段に対応する前記変動表示部において前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記複数の変動表示部における前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の利益が遊技者に付与される構成であり、
前記所定移行条件は、前記役の抽選処理の結果が所定移行対応の結果(第1RTモード用抽選テーブルにおけるIV=19~24)となり、前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示が所定移行対応の順序で停止された場合に成立し、
前記特別移行条件は、前記役の抽選処理の結果が特別移行対応の結果(第1RTモード用抽選テーブルにおけるIV=15~18)となり、前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示が特別移行対応の順序で停止された場合に成立し、
当該遊技機は、
前記役の抽選処理の結果が前記所定移行対応の結果となった場合、前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況であれば前記所定移行対応の順序とならないようにするための報知が実行されようにする所定移行回避報知手段(サブ側MPU82におけるステップS2211の処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理の結果が前記特別移行対応の結果となった場合、前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況であれば前記特別移行対応の順序となるようにするための報知が実行されようにする特別移行報知手段(サブ側MPU82におけるステップS2214の処理を実行する機能)と、
前記継続分岐状態において、前記役の抽選処理の結果が前記所定移行対応の結果及び前記特別移行対応の結果のいずれでもない状況で前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示の停止順序を報知する特定報知手段(サブ側MPU82におけるステップS2205及びステップS2220の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E21によれば、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況の場合、役の抽選処理の結果が所定移行対応の結果となった場合には停止順序が報知されるとともに、役の抽選処理の結果が特別移行対応の結果となった場合にも停止順序が報知される。そうすると、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況の方が、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない状況よりも、継続分岐状態において停止順序の報知が実行され易くなる。
この場合に、役の抽選処理の結果が所定移行対応の結果及び特別移行対応の結果のいずれでもない状況であっても停止順序の報知が実行され得る。これにより、例えば特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況において停止順序の報知が実行される頻度をより高くすることが可能となるとともに、例えば特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない状況であっても停止順序の報知が所定の頻度で実行されるようにすることが可能となる。よって、継続分岐状態において停止順序の報知が実行されることに対する遊技者の注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴E22.前記特定報知手段により停止順序が報知されている状況において当該停止順序に従って前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示が停止された場合における前記絵柄の停止結果の態様が、前記役の抽選処理の結果が前記所定移行対応の結果となり前記所定移行対応の順序とは異なる順序で前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示が停止された場合における前記絵柄の停止結果の態様と区別できない態様となることを特徴とする特徴E21に記載の遊技機。
特徴E22によれば、特定報知手段により停止順序が報知されたとしても、絵柄表示手段における絵柄の変動表示の停止結果からはそれが所定移行条件の成立を回避させるための停止順序であったか否かを遊技者が区別することができない。これにより、継続分岐状態において停止順序の報知が実行されたことに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特徴E23.前記特定報知手段は、少なくとも前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない前記継続分岐状態において前記停止順序の報知を実行し得ることを特徴とする特徴E21又はE22に記載の遊技機。
特徴E23によれば、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していなくても停止順序の報知が実行されることになるため、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない状況であったとしても、継続分岐状態において停止順序の報知が実行された場合に特別遊技状態の新たな実行回が開始されることを遊技者に期待させることが可能となる。
特徴E24.前記役の抽選処理の結果が特定移行対応の結果(通常モード用抽選テーブル、第1RTモード用抽選テーブル及び第2RTモード用抽選テーブルにおけるIV=11~14)となり、前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示が特定移行対応の順序で停止された場合、遊技状態を所定遊技状態(ボーナスRTモードST5)に移行させる手段(主側MPU72におけるステップS602の処理を実行する機能)を備え、
前記特定報知手段は、前記継続分岐状態において前記役の抽選処理の結果が前記特定移行対応の結果となった場合、前記特定移行対応の順序とならないようにするための報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴E21乃至E23のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E24によれば、所定遊技状態への移行が発生しないようにするために実行される停止順序の報知を利用して、継続分岐状態において停止順序の報知が実行される頻度を高めることが可能となる。
特徴E25.前記役の抽選処理の結果が特定結果(第1RTモード用抽選テーブルにおけるIV=25、第2RTモード用抽選テーブルにおけるIV=22)となった場合、前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示の停止順序に関係なく遊技状態の移行が発生しない構成であり、
前記特定報知手段は、前記継続分岐状態において前記役の抽選処理の結果が前記特定結果となった場合、前記停止順序の報知を実行し得ることを特徴とする特徴E21乃至E24のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E25によれば、役の抽選処理の結果が遊技状態の移行に寄与しない特定結果となった状況を利用して、継続分岐状態において停止順序の報知が実行される頻度を高めることが可能となる。
特徴E26.前記特定報知手段は、前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合の方が前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない場合よりも、前記役の抽選処理の結果が前記特定結果となった場合に前記停止順序の報知が実行される確率が高くなるようにすることを特徴とする特徴E25に記載の遊技機。
特徴E26によれば、停止順序の報知が実行される頻度が高い方が特別遊技状態の新たな実行回が開始される可能性が高くなるため、継続分岐状態において停止順序の報知が実行されることへの注目度を高めることが可能となる。
特徴E27.前記特定報知手段は、前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合の方が前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない場合よりも、前記継続分岐状態において前記停止順序の報知が実行される確率が高くなるようにすることを特徴とする特徴E21乃至E26のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E27によれば、停止順序の報知が実行される頻度が高い方が特別遊技状態の新たな実行回が開始される可能性が高くなるため、継続分岐状態において停止順序の報知が実行されることへの注目度を高めることが可能となる。
なお、特徴E1~E27の構成に対して、特徴A1~A42、特徴B1~B15、特徴C1~C10、特徴D1~D16、特徴E1~E27、特徴F1~F7のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴F群>
特徴F1.複数の変動表示部のそれぞれにて絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき当該停止操作手段に対応する前記変動表示部において前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記複数の変動表示部における前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の利益が遊技者に付与される遊技機において、
通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(ART状態)において終了契機となる遊技回が実行された場合に当該特別遊技状態の1実行回を終了させる実行回終了手段(主側MPU72におけるステップS2025の処理を実行する機能)と、
前記特別遊技状態の1実行回が終了した場合に継続分岐状態(ART終了分岐状態)に設定する分岐状態設定手段(主側MPU72におけるART終了分岐処理を実行する機能)と、
前記継続分岐状態において前記役の抽選処理の結果が所定移行対応の結果(第1RTモード用抽選テーブルにおけるIV=19~24)となり前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示が所定移行対応の順序で停止された場合に、遊技状態を前記通常遊技状態に移行させる通常移行手段(主側MPU72におけるステップS2112の処理を実行する機能)と、
前記継続分岐状態において前記役の抽選処理の結果が特別移行対応の結果(第1RTモード用抽選テーブルにおけるIV=15~18)となり前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示が特別移行対応の順序で停止された場合に、前記特別遊技状態の新たな実行回を開始させる特別移行手段(主側MPU72におけるステップS2108の処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理の結果が前記所定移行対応の結果となった場合、前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況であれば前記所定移行対応の順序とならないようにするための報知が実行されようにする所定移行回避報知手段(サブ側MPU82におけるステップS2211の処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理の結果が前記特別移行対応の結果となった場合、前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況であれば前記特別移行対応の順序となるようにするための報知が実行されようにする特別移行報知手段(サブ側MPU82におけるステップS2214の処理を実行する機能)と、
前記継続分岐状態において、前記役の抽選処理の結果が前記所定移行対応の結果及び前記特別移行対応の結果のいずれでもない状況で前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示の停止順序を報知する特定報知手段(サブ側MPU82におけるステップS2205及びステップS2220の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況の場合、役の抽選処理の結果が所定移行対応の結果となった場合には停止順序が報知されるとともに、役の抽選処理の結果が特別移行対応の結果となった場合にも停止順序が報知される。そうすると、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況の方が、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない状況よりも、継続分岐状態において停止順序の報知が実行され易くなる。
この場合に、役の抽選処理の結果が所定移行対応の結果及び特別移行対応の結果のいずれでもない状況であっても停止順序の報知が実行され得る。これにより、例えば特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している状況において停止順序の報知が実行される頻度をより高くすることが可能となるとともに、例えば特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない状況であっても停止順序の報知が所定の頻度で実行されるようにすることが可能となる。よって、継続分岐状態において停止順序の報知が実行されることに対する遊技者の注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴F2.前記特定報知手段により停止順序が報知されている状況において当該停止順序に従って前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示が停止された場合における前記絵柄の停止結果の態様が、前記役の抽選処理の結果が前記所定移行対応の結果となり前記所定移行対応の順序とは異なる順序で前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示が停止された場合における前記絵柄の停止結果の態様と区別できない態様となることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、特定報知手段により停止順序が報知されたとしても、絵柄表示手段における絵柄の変動表示の停止結果からはそれが所定移行対応の順序を回避させるための停止順序であったか否かを遊技者が区別することができない。これにより、継続分岐状態において停止順序の報知が実行されたことに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特徴F3.前記特定報知手段は、少なくとも前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない前記継続分岐状態において前記停止順序の報知を実行し得ることを特徴とする特徴F1又はF2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していなくても停止順序の報知が実行されることになるため、特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない状況であったとしても、継続分岐状態において停止順序の報知が実行された場合に特別遊技状態の新たな実行回が開始されることを遊技者に期待させることが可能となる。
特徴F4.前記役の抽選処理の結果が別移行対応の結果(通常モード用抽選テーブル、第1RTモード用抽選テーブル及び第2RTモード用抽選テーブルにおけるIV=11~14)となり、前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示が別移行対応の順序で停止された場合、遊技状態を所定遊技状態(ボーナスRTモードST5)に移行させる手段(主側MPU72におけるステップS602の処理を実行する機能)を備え、
前記特定報知手段は、前記継続分岐状態において前記役の抽選処理の結果が前記別移行対応の結果となった場合、前記別移行対応の順序とならないようにするための報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F4によれば、所定遊技状態への移行が発生しないようにするために実行される停止順序の報知を利用して、継続分岐状態において停止順序の報知が実行される頻度を高めることが可能となる。
特徴F5.前記役の抽選処理の結果が特定結果(第1RTモード用抽選テーブルにおけるIV=25、第2RTモード用抽選テーブルにおけるIV=22)となった場合、前記複数の変動表示部における絵柄の変動表示の停止順序に関係なく遊技状態の移行が発生しない構成であり、
前記特定報知手段は、前記継続分岐状態において前記役の抽選処理の結果が前記特定結果となった場合、前記停止順序の報知を実行し得ることを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F5によれば、役の抽選処理の結果が遊技状態の移行に寄与しない特定結果となった状況を利用して、継続分岐状態において停止順序の報知が実行される頻度を高めることが可能となる。
特徴F6.前記特定報知手段は、前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合の方が前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない場合よりも、前記役の抽選処理の結果が前記特定結果となった場合に前記停止順序の報知が実行される確率が高くなるようにすることを特徴とする特徴F5に記載の遊技機。
特徴F6によれば、停止順序の報知が実行される頻度が高い方が特別遊技状態の新たな実行回が開始される可能性が高くなるため、継続分岐状態において停止順序の報知が実行されることへの注目度を高めることが可能となる。
特徴F7.前記特定報知手段は、前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立している場合の方が前記特別遊技状態の新たな実行回が開始される条件が成立していない場合よりも、前記継続分岐状態において前記停止順序の報知が実行される確率が高くなるようにすることを特徴とする特徴F1乃至F6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F7によれば、停止順序の報知が実行される頻度が高い方が特別遊技状態の新たな実行回が開始される可能性が高くなるため、継続分岐状態において停止順序の報知が実行されることへの注目度を高めることが可能となる。
なお、特徴F1~F7の構成に対して、特徴A1~A42、特徴B1~B15、特徴C1~C10、特徴D1~D16、特徴E1~E27、特徴F1~F7のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群~上記特徴F群の各特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。