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JP7060971B2 - 積層基板及びアンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、積層基板及びアンテナ装置に関し、特に、層間で信号の伝搬が可能な積層基板、及び、当該積層基板を備えるアンテナ装置に関する。
特開2002-185206号公報(特許文献1)は、積層基板を開示する。この積層基板は、第1の誘電体基板と、第2の誘電体基板とを含む。第1の誘電体基板には第1のストリップ導体が配置されており、第2の誘電体基板には第2のストリップ導体が配置されている。この積層基板においては、第1のストリップ導体と第2のストリップ導体との間で、高周波信号の伝搬が可能である(特許文献1参照)。
特開2002-185206号公報
上記特許文献1に開示されているような、層間で高周波信号の伝搬が可能な積層基板においては、反射等によって、高周波信号の伝搬効率が低下し得る。このような積層基板においては、高周波信号の伝搬効率向上の観点から、未だ改良の余地がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、層間で高周波信号の伝搬が可能な積層基板、及び、当該積層基板を備えるアンテナ装置において、層間における高周波信号の伝搬効率を向上することである。
本発明のある局面に従う積層基板は、層間で高周波信号の伝搬が可能である。積層基板は、第1基板と、第1伝送パターンと、第2基板と、第2伝送パターンと、伝送グランドとを備える。第1基板は、第1面、及び、第1面とは反対側の第2面を有し、誘電体により形成されている。第1伝送パターンは、第2面に配置されている。第2基板は、第2面と対向する第3面、及び、第3面とは反対側の第4面を有し、誘電体により形成されている。第2伝送パターンは、第3面に配置されている。伝送グランドは、第1及び第4面の少なくとも一方に配置され、第1及び第2伝送パターンと対応するように形成されている。第1伝送パターンは、平面視において少なくとも一部分が曲がった第1曲部を含む。第2伝送パターンは、平面視において少なくとも一部分が曲がった第2曲部を含む。平面視において、第1曲部と第2曲部との間には、閉領域が形成されている。
上記積層基板において、第1及び第2曲部の各々は、くの字形状であってもよい。
上記積層基板において、第1及び第2曲部の各々は、複数箇所において曲がった形状であってもよい。
上記積層基板において、第1及び第2曲部の各々は、円弧状に曲がった形状であってもよい。
上記積層基板において、第1及び第2曲部の各々の全長は、第1及び第2伝送パターンを伝搬する高周波信号の管内波長の1/2であってもよい。
上記積層基板において、第1伝送パターンは、第1回路との間で高周波信号が入出力される第1入出力部をさらに含んでもよい。第1曲部には、第1入出力部が連結されてもよい。第1曲部と第1入出力部との連結位置は、第1入出力部から第1曲部への入力インピーダンスと第1入出力部の特性インピーダンスとが等しくなる位置であってもよい。第2伝送パターンは、第2回路との間で高周波信号が入出力される第2入出力部をさらに含んでもよい。第2曲部には、第2入出力部が連結されてもよい。第2曲部と第2入出力部との連結位置は、第2入出力部から第2曲部への入力インピーダンスと第2入出力部の特性インピーダンスとが等しくなる位置であってもよい。
本発明の他の局面に従うアンテナ装置は、上記積層基板と、高周波回路と、アンテナパターンとを備える。高周波回路は、第1伝送パターン(上記第1入出力部)に接続される。アンテナパターンは、第2伝送パターン(上記第2入出力部)に接続される。
本発明によれば、層間で高周波信号の伝搬が可能な積層基板、及び、当該積層基板を備えるアンテナ装置において、層間における高周波信号の伝搬効率を向上することができる。
積層基板の平面図である。 図1のII-II断面図である。 第1伝送パターンの平面図である。 積層基板を含むアンテナ装置の平面図である。 第1の変形例における積層基板の平面図である。 第1の変形例における第1伝送パターンの平面図である。 第2の変形例における積層基板の平面図である。 第2の変形例における第1伝送パターンの平面図である。 実施例1の平面図である。 実施例2の平面図である。 実施例3の平面図である。 比較例1の平面図である。 比較例2の平面図である。 比較例3の平面図である。 実施例1のシミュレーション結果を示す図である。 実施例2のシミュレーション結果を示す図である。 実施例3のシミュレーション結果を示す図である。 比較例1のシミュレーション結果を示す図である。 比較例2のシミュレーション結果を示す図である。 比較例3のシミュレーション結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
本実施の形態に従う積層基板は、各基板(各層)に配置された伝送線路間で、電磁波(高周波信号)の伝搬が可能に構成されている。たとえば、この積層基板は、平面アンテナパターンと高周波回路との間に接続される。たとえば、この積層基板において、平面アンテナパターンが接続される層と、高周波回路が接続される層とは異なる。このような場合に、この積層基板においては、平面アンテナパターンが接続された層と、高周波回路が接続された層との間で、電磁波の伝搬が行なわれる。
たとえば、平面アンテナパターンに電磁波が入射すると、この積層基板においては、平面アンテナパターンが接続された層から、高周波回路が接続された層へ電磁波の伝搬が行なわれ、高周波回路に電磁波が出力される。また、高周波回路から電磁波が出力されると、この積層基板においては、高周波回路が接続された層から平面アンテナパターンが接続された層へ電磁波の伝搬が行なわれ、平面アンテナから電磁波が放射される。以下、本実施の形態に従う積層基板、及び、アンテナ装置について順に説明する。
[1.積層基板の構成]
図1は、本実施の形態に従う積層基板10の平面図である。図2は、図1のII-II断面図である。図1及び図2に示されるように、積層基板10は、矢印UD方向に並ぶ矩形状の第1基板11及び第2基板13と、その間に配置された矩形状の第3基板14とを含んでいる。第1基板11、第2基板13及び第3基板14は同じ大きさであり、各々は、ガラス布基材のエポキシ樹脂、ガラス布基材のフッ素樹脂等の誘電体により形成されている。
第1基板11の矢印U方向の面(第1面)全体には、薄膜状の第1伝送グランド12が形成されている。一方、第1基板11の矢印D方向の面(第2面)には、第1伝送パターン100が形成されている。第1伝送パターン100と第1伝送グランド12とは、第1基板11を挟んで、電磁波の伝送線路であるマイクロストリップ線路を構成している。
また、第2基板13の矢印D方向の面(第4面)全体には、薄膜状の第2伝送グランド15が形成されている。一方、第2基板13の矢印U方向の面(第3面)には、第1伝送パターン100と同形状の第2伝送パターン200が形成されている。第2伝送パターン200と第2伝送グランド15とは、第2基板13を挟んで、マイクロストリップ線路を構成している。
上述のように、第3基板14は、第1基板11と第2基板13との間に配置されている。第3基板14は、接着剤、両面テープ、樹脂等によって、第1基板11の矢印D方向の面(第2面)、及び、第2基板13の矢印U方向の面(第3面)の両方に概ね隙間なく接着している。
なお、第1伝送パターン100、第2伝送パターン200、第1伝送グランド12及び第2伝送グランド15の各々は、たとえば、金、銀、銅、銅合金、アルミニウム等の金属材料を用いて、メッキ処理、フォトリソグラフィ等を施すことにより形成される。
本実施の形態に従う積層基板10においては、第1基板11と第2基板13との間で電磁波(高周波信号)の伝搬が可能である。より具体的には、第1基板11に形成された第1伝送パターン100と、第2基板13に形成された第2伝送パターン200との間で、電磁波の伝搬が可能である。特に、本実施の形態においては、第1伝送パターン100及び第2伝送パターン200の形状、配置を工夫することによって、電磁波の伝搬効率が改善されている。
図3は、第1伝送パターン100の平面図である。図3に示されるように、第1伝送パターン100は、第1入出力部110と、第1曲部120とを含んでいる。第1入出力部110は、矢印FB方向に延びている。第1入出力部110の矢印F方向の端部には、たとえば、高周波回路(第1回路)が接続される。
第1曲部120は、くの字状であり、長さL1の第1部分と、長さL2(L1=L2)の第2部分とを含んでいる。第1及び第2部分によって形成される角度はα1であり、たとえば、20°<α1<160°である。
第1伝送パターン100と第2伝送パターン200との間における電磁波の伝搬には、共振現象が利用される。より具体的には、電磁波を伝搬するために、第1伝送パターン100の第1曲部120、及び、第2伝送パターン200の第2曲部220(図1)が共振する。第1曲部120及び第2曲部220の各々の全長(L1+L2)は、共振現象を生じさせるために、電磁波(高周波信号)の管内波長の1/2となっている。
第1入出力部110と第1曲部120とは、位置P1において連結されている。位置P1は、第1入出力部110から第1曲部120への入力インピーダンスが、第1入出力部110の特性インピーダンスに等しくなるように予め決められている。たとえば、第1入出力部110の特性インピーダンスが50Ωである場合には、第1入出力部110から第1曲部120への入力インピーダンスが50Ωになるように、位置P1が決定されている。すなわち、本実施の形態においては、位置P1の調整によって、インピーダンスマッチングが実現されている。
なお、上述のように、第1伝送パターン100と第2伝送パターン200とは、同一の形状を有している。すなわち、第1曲部120と第2曲部220とは同一の形状であり、第1入出力部110と第2入出力部210とは同一の形状である。たとえば、第2入出力部210の矢印B方向の端部には、平面アンテナパターンが接続される。そして、第2入出力部210と第2曲部220との連結位置は、第2入出力部210から第2曲部220への入力インピーダンスが、第2入出力部210の特性インピーダンスに等しくなる位置とされている。
再び図1を参照して、第2伝送パターン200は、平面視において、第1伝送パターン100を180°回転させた状態で配置されている。そして、第1曲部120及び第2曲部220は、平面視において、くの字の開いた部分が互いに向き合い、かつ、部分的に重複している。その結果、第1曲部120と第2曲部220との間には、領域300が形成されている。領域300は、平面視において、周囲全体が第1曲部120及び第2曲部220のいずれかによって囲まれた閉領域である。本実施の形態において、第1曲部120及び第2曲部220の両端部は、領域300からはみ出すように延びている。
後述の実施例においても説明するが、今回、本願発明者らは、平面視において、第1曲部120と第2曲部220との間に閉領域(領域300)を形成することによって、電磁波の伝搬効率を改善できることを見出した。
[2.高周波信号の伝搬]
次に、第1伝送パターン100と第2伝送パターン200との間における電磁波の伝搬について説明する。まず、第1伝送パターン100から第2伝送パターン200に電磁波が伝送される場合について説明する。
図1を参照して、第1伝送パターン100(第1入出力部110)の矢印F方向の端部から電磁波が入力されると、この電磁波は、第1基板11において第1入出力部110を通って、第1曲部120まで伝送される。その後、この電磁波は、共振現象を利用して(第3基板14を介して電磁的に結合して)、第1曲部120から第2曲部220に伝搬される。こうして、第1伝送パターン100の第1曲部120から放射され、第2伝送パターン200の第2曲部220に入射した電磁波は、第2基板13において第2入出力部210を通って、第2入出力部210の矢印B方向の端部まで伝送される。以上のように、本実施の形態に従う積層基板10においては、第1基板11の伝送線路と、第2基板13の伝送線路との間で電磁波の伝搬が行なわれる。
なお、上記と逆の順序で、第2基板13の第2伝送パターン200から、第1基板11の第1伝送パターン100へ向かっても電磁波の伝送を行なうことができる。
[3.アンテナ装置]
図4は、上記積層基板10を含むアンテナ装置40の平面図である。図4に示されるように、アンテナ装置40は、積層基板10と、アンテナユニット20と、高周波回路30とを含んでいる。アンテナユニット20は第2伝送パターン200(第2入出力部210)の矢印B方向の端部に接続されており、高周波回路30は第1伝送パターン100(第1入出力部110)の矢印F方向の端部に接続されている。
アンテナユニット20は、アンテナ基板22と、パッチアンテナ(放射素子)25と、接続部27とを含んでいる。パッチアンテナ25は、矩形状の平面アンテナであり、アンテナ基板22上に配置されている。接続部27は、アンテナ基板22上に配置されており、パッチアンテナ25と第2伝送パターン200とを接続している。
アンテナ装置40においては、高周波回路30から出力された電磁波が、積層基板10の第1伝送パターン100に入力される。入力された電磁波は、積層基板10を経て、パッチアンテナ25から出射される。一方、パッチアンテナ25に入射した電磁波は、積層基板10を経て高周波回路30に入力される。
以上のようなアンテナ装置40は、衝突防止用のレーダ等として使用することができ、たとえば、ミリ波領域等の短波長領域の電磁波を用いて自動車の周辺環境を監視するのに用いられる。ミリ波領域等の短波長の電磁波は、分解能が高く、周辺環境等を精度良く検出するのに適している。なお、本実施の形態に従うアンテナ装置40は、衝突防止用に限られず、障害物検知、無線LAN(Local Area Network)等の用途にも使用可能であり、また使用可能な周波数帯はミリ波領域に限られずマイクロ波領域等にも適用可能である。
[4.特徴]
以上のように、本実施の形態に従う積層基板10においては、平面視において、第1伝送パターン100の第1曲部120と、第2伝送パターン200の第2曲部220との間に、閉領域(領域300)が形成されている。第1伝送パターン100及び第2伝送パターン200の形状及び配置をこのようにすることによって、第1伝送パターン100と第2伝送パターン200との間における電磁波(高周波信号)の伝搬効率を向上することができる。
[5.変形例]
(5-1)
上記実施の形態においては、第1伝送パターン100及び第2伝送パターン200が用いられたが、各伝送パターンの形状はこれに限定されない。たとえば、第1曲部120及び第2曲部220は、必ずしもくの字状である必要はなく、第1曲部120と第2曲部220との間に閉領域が形成されていればよい。
図5は、第1の変形例における積層基板10Aの平面図である。図5に示されるように、積層基板10Aには、第1伝送パターン100Aが形成された層(基板)と、第2伝送パターン200Aが形成された層(基板)とが含まれている。第1伝送パターン100Aと第2伝送パターン200Aとは、同一の形状を有している。
図6は、第1の変形例における第1伝送パターン100Aの平面図である。図6に示されるように、第1伝送パターン100Aは、第1入出力部110Aと、第1曲部120Aとを含んでいる。第1入出力部110Aは、矢印FB方向に延びている。
第1曲部120Aは、2箇所において曲がった形状である。第1曲部120Aは、長さL3の第1部分と、長さL4の第2部分と、長さL5(L3=L4=L5)の第3部分とを含んでいる。第1部分及び第2部分によって形成される角度はα2であり、第2部分及び第3部分によって形成される角度はα3である。たとえば、90°<α2<160°、90°<α3<160°である。また、第1曲部120Aの全長(L3+L4+L5)は、伝搬される電磁波の管内波長の1/2である。
第1入出力部110Aと第1曲部120Aとは、位置P2において連結されている。位置P2は、第1入出力部110Aから第1曲部120Aへの入力インピーダンスが、第1入出力部110Aの特性インピーダンスに等しくなるように予め決められている。
再び図5を参照して、平面視において、第1曲部120Aと第2曲部220Aとの間には、領域300Aが形成されている。領域300Aは、平面視において、周囲全体が第1曲部120A及び第2曲部220Aのいずれかによって囲まれた閉領域である。第1の変形例においても、第1曲部120A及び第2曲部220Aの両端部は、領域300Aからはみ出すように延びている。第1及び第2伝送パターンの形状、配置がこのような場合であっても、電磁波の伝搬効率を向上させることができる。
図7は、第2の変形例における積層基板10Bの平面図である。図7に示されるように、積層基板10Bには、第1伝送パターン100Bが形成された層(基板)と、第2伝送パターン200Bが形成された層(基板)とが含まれている。第1伝送パターン100Bと第2伝送パターン200Bとは、同一の形状を有している。
図8は、第2の変形例における第1伝送パターン100Bの平面図である。図8に示されるように、第1伝送パターン100Bは、第1入出力部110Bと、第1曲部120Bとを含んでいる。第1入出力部110Bは、矢印FB方向に延びている。
第1曲部120Bは、円弧状に曲がった形状であり、特に半円状に曲がった形状である。第1曲部120Bの中心の長さL6は、伝搬される電磁波の管内波長の1/2である。第1入出力部110Bと第1曲部120Bとは、位置P3において連結されている。位置P3は、第1入出力部110Bから第1曲部120Bへの入力インピーダンスが、第1入出力部110Bの特性インピーダンスに等しくなるように予め決められている。
再び図7を参照して、平面視において、第1曲部120Bと第2曲部220Bとの間には、領域300Bが形成されている。領域300Bは、平面視において、周囲全体が第1曲部120B及び第2曲部220Bのいずれかによって囲まれた閉領域である。第2の変形例においても、第1曲部120B及び第2曲部220Bの両端部は、領域300Bからはみ出すように延びている。第1及び第2伝送パターンの形状、配置がこのような場合であっても、電磁波の伝搬効率を向上させることができる。
(5-2)
上記実施の形態においては、第1基板11及び第2基板13に、第1伝送グランド12及び第2伝送グランド15がそれぞれ設けられた。しかしながら、必ずしも、第1基板11及び第2基板13の両方に伝送グランドが設けられる必要はない。たとえば、第1基板11及び第2基板13のいずれか一方にのみ伝送グランドが設けられてもよい。また、各伝送グランドは、基板の全体に形成される必要はない。たとえば、伝送グランドは、少なくとも伝送パターンを覆うように、伝送パターンに対応する領域に形成されていればよい。なお、「対応する」とは、平面視において、伝送パターンと伝送グランドとが重なる(平面視で、伝送グランドの周縁が、伝送パターンの周縁から、伝搬される電磁波の管内波長の1/4の長さ以上はみ出すように重ねる)ことをいう。
(5-3)
上記実施の形態においては、第1基板11と第2基板13との間に第3基板14が設けられた。しかしながら、第3基板14は、必ずしも必要ではない。たとえば、第1基板11と第2基板13との間に、第3基板14が設けられず、隙間(空気層)が形成されてもよい。第3基板14を設けないことにより、積層基板10の製造コストを抑制することができる。
(5-4)
上記実施の形態においては、アンテナ装置40に、パッチアンテナ25が用いられた。しかしながら、アンテナの形状は、これに限定されず、種々の形状を適用することができる。また、アンテナパターンの数も特には限定されない。また、積層基板10,10A,10Bは、アンテナ以外の実装部品全般に接続可能である。
以下、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されない。ここでは、実施例1~3及び比較例1~3の6種類の積層基板を作成した。ただし、各実施例及び比較例においては、後述の評価試験のために、一組の伝送パターンを形成した。以下、実施例1~3及び比較例1~3について説明する。
[実施例及び比較例の概要]
(実施例1)
図9は、実施例1の平面図である。図9に示されるように、実施例1は、上記実施の形態の図1,2で示したものと同じ形態を有している。すなわち、第1及び第2伝送パターンの各曲部がくの字形状である。各伝送パターンの入出力部の矢印LR方向の長さ(線路幅)は、0.07mmである。また、各伝送パターンの曲部の各辺(各部分)の長さは、0.82mmである。また、各曲部において、各辺(各部分)によって形成される角度は、120°である。また、第1伝送パターンの第1曲部の矢印R方向の端部と、第2伝送パターンの第2曲部の矢印L方向の端部との間の長さは、0.65mmである。また、矢印LR方向における、第1伝送パターンの第1入出力部と第2伝送パターンの第2入出力部との間の長さは、0.4mmである。
ただし、上述のように、第1基板に2つの第1伝送パターンが平行に配置され、第2基板に2つの第2伝送パターンが平行に配置されている。ここでは、追加で配置された第1及び第2伝送パターンは、アイソレーションを確認するための同一のパターンであり、アイソレーション確認用パターンと称することもある。この点は、後述する実施例2,3及び比較例1~3においても同様である。
(実施例2)
図10は、実施例2の平面図である。図10に示されるように、実施例2は、上記実施の形態の変形例として図5で示したものと同じ形態を有している。各伝送パターンの入出力部の矢印LR方向の長さ(線路幅)は、0.07mmである。また、各伝送パターンの曲部の各辺(各部分)の長さは、0.6mmである。また、各曲部において、各辺(各部分)によって形成される各角度は、120°である。また、矢印LR方向における、第1伝送パターンの第1入出力部と第2伝送パターンの第2入出力部との間の長さは、0.4mmである。
(実施例3)
図11は、実施例3の平面図である。図11に示されるように、実施例3は、上記実施の形態の変形例として図7で示したものと同じ形態を有している。各伝送パターンの入出力部の矢印LR方向の長さ(線路幅)は、0.07mmである。各伝送パターンの各曲部は、半円形状であり、直径は1mmである。また、各曲部は、各入出力部に対して10°傾いている。また、矢印LR方向における、第1伝送パターンの第1入出力部と第2伝送パターンの第2入出力部との間の長さは、0.4mmである。
(比較例1)
図12は、比較例1の平面図である。比較例1は、第1及び第2伝送パターンの端部に設けられたパッチアンテナによって両伝送パターンを接続する構造である。すなわち、図12に示されるように、比較例1においては、各伝送パターンが、帯状の入出力部と、入出力部に連結された矩形状部(パッチアンテナ)とを含んでいる。矩形状部の一辺の長さは1.57mmであり、入出力部の矢印LR方向の長さ(線路幅:0.07mm)よりも長い。第1伝送パターンの矩形状部と、第2伝送パターンの矩形状部とは、平面視において重なるように配置されている。
(比較例2)
図13は、比較例2の平面図である。比較例2は、第1及び第2伝送パターンの端部同士を繋ぐスルーホールによって両伝送パターンを接続する構造である。すなわち、図13に示されるように、比較例2においては、各伝送パターンが、帯状の入出力部と、入出力部に連結されたリング状部とを含んでいる。第1及び第2伝送パターンは、平面視において、各リング状部が重なるように配置されている。また、各リング状部の内側を結ぶように、第3基板には、内壁に金属メッキが施された円形の貫通孔(スルーホール)が形成されている。これにより、両伝送パターンのリング状部間が導通するようになっている。各伝送パターンのリング状部の外径は、φ0.4mmである。各伝送パターンのリング状部の内径は、φ0.2mmである。各伝送パターンの入出力部の矢印LR方向の長さ(線路幅)は、φ0.07mmである。
(比較例3)
図14は、比較例3の平面図である。比較例3は、第1及び第2伝送パターンの帯状線路の端部同士を単に第3基板を挟んで対向させることによって両伝送パターンを接続する構造である。すなわち、図14に示されるように、比較例3においては、第1及び第2伝送パターンの各々が、帯状の入出力部のみによって形成されている。各伝送パターンの矢印LR方向の長さ(線路幅)は、0.24mmである。また、各伝送パターンの矢印FB方向の長さは、3.625mmである。また、各伝送パターンが重なる部分の矢印FB方向の長さは、2.25mmである。
[評価試験]
次に、評価試験について説明する。まず、実施例1~3及び比較例1~3の各第1伝送パターンから電磁波を入力した。そして、第1伝送パターンの矢印F方向の端部からの反射量(S11)、第2伝送パターンにおける矢印B方向の端部からの出力量(S21)、平行する伝送パターンへの漏れ量(第1伝送パターンの出力量(S31)、第2伝送パターンの出力量(S41))を、55~65GHzの周波数帯域でシミュレーションにより算出した。第1伝送パターンに入力された電磁波が、すべて第2伝送パターンの矢印B方向の端部から出力されればよいが、第1伝送パターンの第1曲部で一部が反射したり、第2伝送パターン以外に放射されたりすることがある。そこで、この試験では、入力された電磁波が効率的に第2伝送パターンから出力されているかを評価した。
実施例1~3及び比較例1~3のシミュレーション結果は、それぞれ、図15~図20に示されている。また、以下の表1には、上記周波数帯域の中での最良値が示されている。
Figure 0007060971000001
図18に示されるように、比較例1では、一部の周波数帯域(57.5~60.2GHz)では透過量(S21)が大きいが、その他の周波数帯域では反射量(S11)が大きい。また、図19に示されるように、比較例2では、透過量(S21)はすべての周波数帯域で大きいが、他の比較例と比べてアイソレーションが取れていない(漏れ量(S31,S41)が大きい)。また、図20に示されるように、比較例3では、反射量(S11)が透過量(S21)よりも大きくなっている。
一方、図15~17に示されるように、実施例1~3においては、すべての周波数帯域でアイソレーションが取れており(漏れ量(S31,S41)が小さく)、反射量(S11)がすべての周波数帯域で小さく、透過量(S21)は、すべての周波数帯域で大きくなっている。すなわち、この評価試験を通じて、平面視において、第1伝送パターンの第1曲部と第2伝送パターンの第2曲部との間に閉領域を形成すると、入力された電磁波を効率的に出力できることが分かった。
10,10A,10B 積層基板、11 第1基板、12 第1伝送グランド、13 第2基板、14 第3基板、15 第2伝送グランド、20 アンテナユニット、22 アンテナ基板、25 パッチアンテナ、27 接続部、30 高周波回路、40 アンテナ装置、100,100A,100B 第1伝送パターン、110,110A,110B 第1入出力部、120,120A,120B 第1曲部、200,200A,200B 第2伝送パターン、210,210A,210B 第2入出力部、220,220A,220B 第2曲部、300,300A,300B 領域。

Claims (6)

  1. 層間で高周波信号の伝搬が可能な積層基板であって、
    第1面、及び、前記第1面とは反対側の第2面を有し、誘電体により形成された第1基板と、
    前記第2面に配置された第1伝送パターンと、
    前記第2面と対向する第3面、及び、前記第3面とは反対側の第4面を有し、誘電体により形成された第2基板と、
    前記第3面に配置された第2伝送パターンと、
    前記第1及び第4面の少なくとも一方に配置され、前記第1及び第2伝送パターンと対応するように形成された伝送グランドとを備え、
    前記第1伝送パターンは、平面視において少なくとも一部分が曲がった第1曲部を含み、
    前記第2伝送パターンは、平面視において少なくとも一部分が曲がった第2曲部を含み、
    平面視において、前記第1曲部と前記第2曲部との間には、閉領域が形成され、前記第1曲部の両端部、及び、前記第2曲部の両端部は、前記閉領域からはみ出すように延びており
    前記第1及び第2曲部の各々は、くの字形状である、積層基板。
  2. 層間で高周波信号の伝搬が可能な積層基板であって、
    第1面、及び、前記第1面とは反対側の第2面を有し、誘電体により形成された第1基板と、
    前記第2面に配置された第1伝送パターンと、
    前記第2面と対向する第3面、及び、前記第3面とは反対側の第4面を有し、誘電体により形成された第2基板と、
    前記第3面に配置された第2伝送パターンと、
    前記第1及び第4面の少なくとも一方に配置され、前記第1及び第2伝送パターンと対応するように形成された伝送グランドとを備え、
    前記第1伝送パターンは、平面視において少なくとも一部分が曲がった第1曲部を含み、
    前記第2伝送パターンは、平面視において少なくとも一部分が曲がった第2曲部を含み、
    平面視において、前記第1曲部と前記第2曲部との間には、閉領域が形成され、前記第1曲部の両端部、及び、前記第2曲部の両端部は、前記閉領域からはみ出すように延びており、
    前記第1及び第2曲部の各々は、複数箇所において曲がった形状である、積層基板。
  3. 前記第1及び第2曲部の各々の全長は、前記第1及び第2伝送パターンを伝搬する高周波信号の管内波長の1/2である、請求項1または請求項2に記載の積層基板。
  4. 前記第1伝送パターンは、第1回路との間で高周波信号が入出力される第1入出力部をさらに含み、
    前記第1曲部には、前記第1入出力部が連結されており、
    前記第1曲部と前記第1入出力部との連結位置は、当該第1入出力部から当該第1曲部への入力インピーダンスと当該第1入出力部の特性インピーダンスとが等しくなる位置であり、
    前記第2伝送パターンは、第2回路との間で高周波信号が入出力される第2入出力部をさらに含み、
    前記第2曲部には、前記第2入出力部が連結されており、
    前記第2曲部と前記第2入出力部との連結位置は、当該第2入出力部から当該第2曲部への入力インピーダンスと当該第2入出力部の特性インピーダンスとが等しくなる位置である、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の積層基板。
  5. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の積層基板と、
    前記第1伝送パターンに接続される高周波回路と、
    前記第2伝送パターンに接続されるアンテナパターンとを備える、アンテナ装置。
  6. 請求項に記載の積層基板と、
    前記第1入出力部に接続される高周波回路と、
    前記第2入出力部に接続されるアンテナパターンとを備える、アンテナ装置。
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