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JP7059751B2 - 電子部品及び電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品及び電子部品の製造方法に関する。
従来より、外部電極を有する積層セラミックコンデンサと、外部電極に接続されるリード端子と、リード端子と外部電極とを接合する接合部を有する電子部品が知られている。
特開2009-26906号公報 特開2003-303732号公報 WO2006/126352号公報
しかしながら、従来の電子部品では、高温でのリフロー時にリード端子から積層セラミックコンデンサが脱落すやすい、外力が与えられた場合に接合部および積層セラミックコンデンサ自体にクラックが発生しやすい、接合部による外部電極とリード端子との接合強度が十分でないという課題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、高温でのリフロー時においてリード端子から積層セラミックコンデンサが脱落しにくく、外力が与えられた場合でも接合部及び積層セラミックコンデンサにクラックが生じにくく、かつ、外部電極とリード端子との接合強度が十分である、電子部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る電子部品は、外部電極を有する積層セラミックコンデンサと、リード端子と、前記外部電極と前記リード端子とを接合する接合部と、を備える。前記外部電極はNiを80質量%以上含む。前記接合部は、20~80質量%のAg、及び、残部の95質量%以上を占めるSnを含む、又は、25~90質量%のCu、及び、残部の95質量%以上を占めるSnを含む。
前記接合部の50質量%以上を、Sn-Ag合金、または、Sn-Cu合金が占めることが好ましい。なお、本発明における合金は、固溶体合金と、金属間化合物を含む概念である。
また、前記接合部は、25~70質量%のAg、残部の95質量%以上を占めるSnを含むことができる。また、接合部は、35~80質量%のCu、及び、残部の95質量%以上を占めるSnを含むことができる。この場合、接合部には、Agの質量%の高いSn-Ag合金、又は、Cuの質量%の高いSn-Cu合金が広範に存在する。
また、前記リード端子は、前記接合部と接触する部分に表層を有することができる。
本発明に係る電子部品の製造方法は、リード端子と積層セラミックコンデンサの外部電極とを接合する工程を備え、前記外部電極はNiを80質量%以上含む、電子部品の製造方法である。この方法は、前記外部電極と、前記リード端子との間に、前記外部電極側から順に、第1金属含有層、及び、第2金属含有層を配置するA工程、
前記第1金属含有層、及び、前記第2金属含有層を溶融して前記外部電極および前記リード端子間に接合部を形成するB工程と、を備え、次の(a)または(b)のいずれかを満たす。
(a)前記第1金属含有層は、Ag又はCuを含み、前記第2金属含有層はSnを含む。
(b)前記第2金属含有層は、Ag又はCuを含み、前記第1金属含有層はSnを含む。
ここで、上記方法が(a)を満たしている場合、前記A工程は、
前記外部電極の表面にAg又はCuを含むペーストを塗布し、その後、加熱して前記外部電極の表面に前記第1金属含有層を形成する工程、及び、
前記第1金属含有層と前記リード端子との間にSnを含むペーストを供給して前記第2金属含有層を形成する工程と、を備えることができる。
また、前記リード端子は、前記第2金属含有層と接触する部分に表層を有することができる。上記方法が(b)を満たしている場合、前記リード端子の表層はNiを80質量%以上含むことが好ましい。
本発明によれば、高温でのリフロー時にリード端子から積層セラミックコンデンサが脱落しにくく、外力が与えられた場合に接合部及び積層セラミックコンデンサにクラックが発生しにくく、接合部による外部電極とリード端子との接合強度が確保される。
図1は、本発明の実施形態にかかる電子部品の断面図である。 図2は電子部品の製造方法を説明する図であり、(a)は積層セラミックコンデンサとリード端子との間に第1金属含有層及び第2金属含有層を配置した状態を示す断面図、(c)は、積層セラミックコンデンサ10の外部電極6に第1金属含有層を形成した状態を示す断面図である。 図3は実施例3の接合部及びその近傍の断面のSEM写真である。
(電子部品)
図1を参照して、本発明の実施形態にかかる電子部品100を説明する。
電子部品100は、積層セラミックコンデンサ10と、リード端子80と、接合部60と、を備える。
積層セラミックコンデンサ10は、コンデンサチップ3及び、外部電極6を有する。コンデンサチップ3は、厚み方向に離間して配置された多数の内部電極1と、内部電極1間を絶縁するセラミック層2を有する。
内部電極1の材料は、Ni,Cu,Pd等の金属材料であることができる。
セラミック層2の材料は、チタン酸バリウム等のセラミックであることができる。
外部電極6は、コンデンサチップ3の両端にそれぞれ配置されている。一部の内部電極1は一方側の外部電極6に電気的に接続され、残りの内部電極1は他方側の外部電極6に電気的に接続されている。コンデンサチップ3内において、一方側の外部電極6に接続された内部電極1と、他方側の外部電極6に接続された内部電極1とが積層方向に交互に配置されている。
外部電極6はNiを80質量%以上含有する導電材料の層である。Niの含有量は90質量%以上とすることができる。
外部電極6は、コンデンサチップ3との接着性の観点から、Niおよびガラスフリットを含有することが好適である。ガラスフリットの量は3~10質量%とすることができる。ガラスフリットは、たとえばBi-B-SiOガラスのように、Sr、Ca、Ba、Bi、Si、BおよびZnから選ばれる少なくとも2種の酸化物を主成分とするものであることが好ましい。
外部電極6とコンデンサチップ3との間に外部電極6以外にCu、Ag、Pdからなる群から選択される一種以上の金属を80質量%以上含有する別の導電層を有していても良い。例えば、典型的な実施態様では、別の導電層はCuを80質量%以上含有してもよい。また、別の導電層は、Ag、又は、Ag-Pdを80質量%以上含有してもよい。別の導電層がある場合には、外部電極6がガラスフリットを含有する必要は無く、別の導電層にガラスフリットを含有することが好適である。
リード端子80は、本体部81及び、本体部81の表面に設けられた表層82を有する。本実施形態のリード端子80は、L字状をしており、一端が外部電極6と対向している。
本体部81の材料は、Fe、Ni、Cu等の金属材料とすることができる。
前記本体部81の表層82の材料に特に限定はないが、典型的な実施形態として、Agを80質量%以上、或いは、90質量%以上含有することができ、別の態様では、Niを80質量%以上、或いは、90質量%以上含有することができる。このような表層82はめっきで形成することができる。
接合部60は、リード端子80の表層82と外部電極6とにそれぞれ接合されており、これらを電気的に接続する。接合部60の厚み(電流が流れる方向の長さ)は、特に制限がないが、例えば、50~500μmとすることができる。
接合部60は、20~80質量%のAg、及び、残部の95質量%以上を占めるSnを含む(第1の組成)、又は、25~90質量%のCu、及び、残部の95質量%以上を占めるSnを含む(第2の組成)。接合部60における不可避的不純物の例は、Na、S、Cl、Biである。
第1の組成の接合部60において、Agの質量%が20%以上であることにより、融点の低い部分が少なくなり、接合部の耐熱性が良くなるため、積層セラミックコンデンサの脱落が発生しにくい。Agの質量%が80%以下であることにより、接合強度の低い部分が少なくなり、接合部の強度の高さを担保することができる。
第2の組成の接合部60において、Cuの質量%が25%以上であることにより、融点の低い部分が少なくなり、接合部の耐熱性が良くなるため、積層セラミックコンデンサの脱落が発生しにくい。Cuの質量%が90%以下であることにより、接合強度の低い部分が少なくなり、接合部の強度の高さを担保することができる。
また、第1の組成の接合部60は、25~70質量%のAg、及び、残部の95質量%以上を占めるSnを含むことが好ましい。この場合、接合部60の中には、Agの質量%の高いSn-Ag合金が広範に存在する。また、第2の組成の接合部60は、35~80質量%のCu、及び、残部の95質量%以上を占めるSnを含むことが好ましい。この場合、接合部60の中には、Cuの質量%の高いSn-Cu合金が広範に存在する。このような特徴を有する電子部品は、250℃の環境下では、接合部における液相量が少ないため、耐熱性を向上させることができ、積層セラミックコンデンサの脱落を防ぐことができる。
接合部60において、Snは残部の98質量%以上であることができる。
接合部60が20~80質量%のAg、及び、残部の95質量%以上を占めるSnを含む場合、接合部60の50質量%以上(好ましくは70質量%以上)を、Sn-Ag合金が占めることが好適である。また、接合部60が、25~90質量%のCu、及び、残部の95質量%以上を占めるSnを含む場合、接合部60の50質量%以上(好ましくは70質量%以上)をSn-Cu合金が占めることが好適である。本明細書において合金とは、固溶体合金と、金属間化合物を含む概念である。
接合部60におけるSn-Ag合金、または、Sn-Cu合金の質量%すなわち合金率が50質量%以上であると、接合部60において単一の金属の部分が殆ど存在せず、脆い部分が少ないため、よりクラックが発生しにくい。
本実施形態では、リード端子80の使用により、積層セラミックコンデンサ10に与えられる応力を緩和することができるため、積層セラミックコンデンサ10自体に生じるクラックの発生を軽減することができる。なお、リード端子80がAgを主成分とする表層82を有している場合、配線回路との接合がより確実に行われるという効果がある。
(製造方法)
続いて、上述の電子部品の製造方法を図2の(a)~(b)を参照して説明する。
まず、積層セラミックコンデンサ10、及び、リード端子80を用意する。
次に、図2の(a)に示すように、外部電極6と、リード端子80との間に、外部電極6側から順に、第1金属含有層20、及び、第2金属含有層40を配置する。
ここで、第1金属含有層20は、外部電極6及び第2金属含有層40と接触している。また、第2金属含有層40は、第1金属含有層20及びリード端子80の表層82と接触している。
ここで、第1金属含有層20及び第2金属含有層40は以下の(a)及び(b)のいずれかを満たす。
(a)第1金属含有層20は、Ag又はCuを含有し、第2金属含有層40は、Snを含有する。
(b)第2金属含有層40は、Ag又はCuを含有し、第1金属含有層20はSnを含有する。
(a)第1金属含有層20は、金属成分としてAg又はCuを95質量%以上含有することができ、第2金属含有層40は、金属成分としてSnを95質量%以上含有することができる。
(b)第2金属含有層40は、金属成分としてAg又はCuを95質量%以上含有することができ、第1金属含有層20は金属成分としてSnを95質量%以上含有することができる。
各金属含有層がAg又はCuを含む場合、各金属含有層は金属成分としてAg又はCuを99質量%以上含有することがより好適である。
各金属含有層がSnを含む場合、各金属含有層は金属成分としてSnを99質量%以上含有することがより好適である。
このような金属含有層は、金属ペースト層であることができる。金属ペーストは、金属粉末などの金属成分と、非金属成分を含む。非金属成分は、樹脂成分、及び、溶媒を含む。金属粒子の例は、Ag粒子、Cu粒子、Sn粒子である。
金属含有層は、金属ペースト層でもよいが、金属ペースト層を焼き付け(熱処理)して、ペースト中の樹脂成分、及び、溶媒を除去した、金属層であってもよい。
(a)及び(b)の内、製造プロセスのコスト面の観点から、(a)の方が好適である。
(a)の場合には以下のようにすることが好適である。まず、外部電極6の表面にAg又はCuを含有するペーストを塗布し、その後、ペーストを熱処理して、図2の(b)に示すように、外部電極6の上にAg又はCuを含有する第1金属含有層20を形成する。その後、リード端子80を、リード端子80の表層82と第1金属含有層20との間に隙間ができるように配置し、当該隙間にSnを含有するペーストを供給して、金属成分としてSnを含有する第2金属含有層40を形成する。
(b)の場合には以下のようにすることが好適である。まず、リード端子80の表層82の表面にAg又はCuを含有するペーストを塗布し、その後、ペーストを熱処理して、リード端子80の上に、Ag又はCuを含有する第2金属含有層40を形成する。その後、積層セラミックコンデンサ10を、外部電極6と第2金属含有層40との間に隙間ができるように配置し、当該隙間にSnを含有するペーストを供給して、金属成分としてSnを含有する第1金属含有層20を形成する。この場合、リード端子80の表層82は、Niを80質量%以上含有することが好ましい。Ag及びCuは、500℃以下の条件でNiと反応しにくいので、Snと好適に合金を形成させやすい。
続いて、第1金属含有層20及び第2金属含有層40を熱処理して溶融させ、外部電極6とリード端子80とを接合する合金を含む接合部60を形成して、図1に示す電子部品100を得る。従来では、前記の熱処理の温度が600℃以上でなければ十分に溶融させることができなかったが、本実施形態により、熱処理の温度は、Snの融点以上であればよく、232~500℃であることができる。
このような方法によれば、AgまたはCuは外部電極6のNiよりもSnと相互拡散するので、Sn-Ag合金、および、Sn-Cu合金を含む接合部60を形成しやすい。具体的には、接合部60の中には、Agの質量%濃度の高いSn-Ag合金、又は、Cuの質量%濃度の高いSn-Cu合金が広範に存在することができる。したがって、このような合金を含む接合部を有する電子部品は、250℃の環境下でも接合部における液相量が少ないため、耐熱性が向上する。
(作用)
本実施形態に係る電子部品100によれば、Niを80質量%以上含有する外部電極6、及び、上述の組成の接合部60を有している。NiとAgと、又は、NiとCuとは互いに反応性に乏しい一方、AgまたはCuは、熱処理によって溶融するSn内に容易に拡散する。したがって、融点が高く接合強度の高いSn-Ag合金またはSn-Cu合金が接合部に形成されやすくなる。さらに、リード端子80の使用により、積層セラミックコンデンサ10に与えられる応力を緩和することができる。これらにより、高温でのリフロー時においてリード端子80から積層セラミックコンデンサ10が脱落しにくく、電子部品100に外力が与えられた場合でも接合部60及び積層セラミックコンデンサ10にクラックが生じにくく、かつ、外部電極6とリード端子80との接合強度が十分となる。
本発明は上記実施形態に限定されず、様々な変形態様をとることができる。
リード端子80の形状に特に限定はなく、積層セラミックコンデンサの形態及び電子部品が接続される場所等に応じて適宜変形することができる。
また、上記実施形態では、リード端子80が表層82を有していたが、表層82を有していなくても実施は可能である。
なお、本明細書において、金属とは合金を含む概念である。
(実施例1~5、比較例1、2)
積層セラミックコンデンサを用意した。このコンデンサは、両端部に、外部電極6を有している。外部電極6はガラスフリット及びNiを含む層である。ガラスフリットは、SrO-B-SiOガラスを主成分とした。外部電極6のNi含有量は90質量%である。
次に、Agの金属粉末及びビヒクルを含むAgペーストを、外部電極6上に塗布してAgペースト層を形成し、Agペースト層を500℃のN中で焼き付けて、外部電極6の上に第1金属含有層20としてAg層を形成した。
次に、Fe板の表面にメッキにより得られたAg表層82を有するL字形状のリード端子80を用意した。リード端子80のAg表層82と、積層セラミックコンデンサ10の外部電極6上に設けられた第1金属含有層(Ag層)20との間に一定の隙間が生じるように、リード端子80及び積層セラミックコンデンサ10とを配置し、Ag表層とAg層との隙間にSn半田ペーストを注入してSn半田ペースト層(第2金属含有層)を形成した。
第1金属含有層及び第2金属含有層に対して、300℃で10分熱処理を行い、これらの金属を合金化して接合部60を形成させ、電子部品を得た。
第1金属含有層となるAg層及び第2金属含有層となるSn半田ペースト層の質量の調整により、接合部のSn及びAgの組成の異なる実施例1~5、比較例1、2を作成した。各実施例ではそれぞれサンプル100個を作製した。条件及び結果を表1及び表2に示す。実施例3の接合部及びその近傍のSEM写真を図3に示す。
(実施例6)
実施例6は、以下のようにサンプルを作製した。
実施例1と同様の積層セラミックコンデンサ10及びリード端子80を用意した。次に、Agの金属粉末及びビヒクルを含むAgペーストを、リード端子側におけるAg表層82上に塗布してAgペースト層を形成し、Agペースト層を500℃のN中で焼き付けて、Ag表層82の上に第2金属含有層40としてAg層を形成した。
次に、積層セラミックコンデンサ10の外部電極6と第2金属含有層40上との間に一定の隙間が生じるように、リード端子80及び積層セラミックコンデンサ10とを配置し、外部電極とAg層との隙間にSn半田ペーストを注入してSn半田ペースト層(第1金属含有層)を形成した。
第1金属含有層及び第2金属含有層に対して、300℃で10分熱処理を行い、これらの金属を合金化して接合部60を形成させ、電子部品を得た。接合部の組成は実施例3と同じとした。
(実施例7)
リード端子側の表層82として、Ag表層でなくNi表層を用いた以外は、実施例6と同じにした。
(実施例8~11、比較例3,4)
Agペーストに代えて、Cuの金属粉末及びビヒクルを含むCuペーストを作製し、外部電極上に塗布してCuペースト層を形成し、Cuペースト層を500℃のN中で焼き付けて、外部電極上に第1金属含有層としてCu層を形成した。
これ以外は、実施例1と同様とし、Sn及びCuの組成の異なる実施例8~11及び比較例3,4の電子部品を得た。条件を表1に示す。
(比較例5)
比較例5は、第1金属含有層として、Agペーストに代えて、Pdペーストを用い、Pd層を形成し、接合部の金属組成を表1のようにする以外は、実施例1と同様とした。
(比較例6)
外部電極としてガラスフリット及びNiを含む層を有する積層セラミックコンデンサに代えて、外部電極として、コンデンサチップ側から順に、ガラスフリット及びCuを含む層、および、Niメッキ層を有する積層セラミックコンデンサを用意した。外部電極の最外のNi層上に、第1金属含有層としてSn層をメッキにより形成した。さらに、このSn層と、リード端子のAg層との隙間にSn半田ペーストを注入してSn半田ペースト層(第2金属含有層)を形成した。これ以降は実施例1と同様とした。
(比較例7)
外部電極として、ガラスフリット及びNiを含む層に代えて、ガラスフリット及びCu(90質量%)を含む層を有する積層セラミックコンデンサを用意した。次に、Agの金属粉末及びビヒクルを含むAgペーストを、外部電極上に塗布してAgペースト層を形成し、Agペースト層を500℃のN中で焼き付けて、外部電極上に第1金属含有層としてAg層を形成した。さらに、このAg層と、リード端子のAg層との隙間にSn半田ペーストを注入してSn半田ペースト層(第2金属含有層)を形成した。これ以降は実施例1と同様とした。
(初期強度測定方法)
電子部品100の二つのリード端子80をそれぞれ治具に固定し、図1に示すように、一方の治具をX方向、他方の治具を-X方向に引っ張り、破断した時の張力値を強度とした。
(熱処理サイクル後の強度の測定方法)
Ag系の導電性接着剤を用いてプリント基板と電子部品とを接合した。-55℃と250℃との間の往復を1サイクルの熱処理とし、1サイクルの熱処理を1時間かけて行い、合計1000サイクルの熱処理を行い、電子部品の破損状態を調べた。熱処理サイクル後の強度の測定は初期強度と同じ方法で行った。
(積層セラミックコンデンサ脱落率)
250℃の雰囲気下で電子部品100の積層セラミックコンデンサ10に図1の状態で上から下に向かって10N(実害のないレベル)の荷重を負荷し、接合部60の再溶融が生じて、リード端子80から積層セラミックコンデンサ10が脱落するか否かを調べた。100個サンプルの中、コンデンサが脱落したサンプルの数/100からなる数値(積層セラミックコンデンサ脱落率)を求めた。
(クラックの測定方法)
コンデンサ脱落試験の負荷印加後の、接合部60、及び、積層セラミックコンデンサ10自体におけるクラックの有無を調べた。100個サンプルの中、クラックが発生したサンプルの数/100からなる数値(クラック発生率)を求めた。クラックは、接合部60及び積層セラミックコンデンサ10の断面を研磨し、目視で確認した。
(接合部における金属の組成の測定方法)
接合部60における金属の組成は、電子部品を研磨し、接合部断面をEDX(エネルギー分散型蛍光X線)で分析して求めた。1つの実施例に対して、その接合部断面の異なる部分に対して5回の分析を行い、平均値を求めた。
(接合部における合金の質量%(合金率)の測定方法)
積層セラミックコンデンサの外部電極とリード端子間に形成される接合部について、外部電極とリード端子とを結ぶ方向に平行な断面を形成し(図3参照)、接合部60と外部電極6との境界から、接合部60とリード端子80との境界までEDXで線分析を行い、線上の各点における各原子の濃度(組成)を分析した。2種類以上の金属が存在した場所を合金と判断した。同一断面内において異なる5か所の線分析を行い、線分析の合計長さに占める合金部分の長さの割合の平均より接合部の合金率(質量%)を求めた。
Figure 0007059751000001

Figure 0007059751000002
実施例では、高温でのリフロー時においてリード端子から積層セラミックコンデンサが脱落しにくく、外力が与えられた場合でも接合部及び積層セラミックコンデンサにクラックが生じにくく、かつ、外部電極とリード端子との接合強度が十分であった。比較例1では、実施例1~5と比べて、積層セラミックコンデンサ脱落率が大きくなり、比較例2では実施例1~5と比べて接合強度が低かった。比較例3では、実施例8~11と比べて、積層セラミックコンデンサ脱落率が大きくなり、比較例4では実施例8~11と比べて接合強度が低かった。比較例5では、接合部がCuおよびAgを含まないため、接合部が脆い材料となりクラックが生じやすかった。比較例6では、接合部がSnのみなので、高温環境に置かれる場合、Snの融点が低いため、積層セラミックコンデンサが脱落しやすくなった。比較例7では、外部電極がNiでなくCuを多量に含むため、CuとAgの反応が進み、AgのSn中への拡散が十分ではないことから接合強度が低かった。
6…外部電極、10…積層セラミックコンデンサ、20…第1金属含有層、40…第2金属含有層、60…接合部、80…リード端子、82…表層、100…電子部品。

Claims (4)

  1. 外部電極を有する積層セラミックコンデンサと、
    リード端子と、
    前記外部電極と前記リード端子とを接合する接合部と、を備え、
    前記外部電極はNiを80質量%以上含み、
    前記接合部は、20~80質量%のAg、及び、残部の95質量%以上を占めるSnを含む、又は、25~90質量%のCu、及び、残部の95質量%以上を占めるSnを含み、
    前記外部電極と前記接合部とが直接接触している、電子部品。
  2. 前記接合部の50質量%以上を、Sn-Ag合金、または、Sn-Cu合金が占める請求項1に記載の電子部品。
  3. リード端子と積層セラミックコンデンサの外部電極とを接合する工程を備え、前記外部電極はNiを80質量%以上含む、請求項1又は2に記載の電子部品の製造方法であって、
    前記外部電極と、前記リード端子との間に、前記外部電極側から順に、第1金属含有層、及び、第2金属含有層を配置するA工程、
    前記第1金属含有層、及び、前記第2金属含有層を溶融して前記外部電極および前記リード端子間に接合部を形成するB工程と、を備え、次の(a)または(b)のいずれかを満たす、電子部品の製造方法。
    (a)前記第1金属含有層は、Ag又はCuを含み、前記第2金属含有層はSnを含む。
    (b)前記第2金属含有層は、Ag又はCuを含み、前記第1金属含有層はSnを含む。
  4. (a)を満たし、
    前記A工程は、
    前記外部電極の表面にAg又はCuを含むペーストを塗布し、その後、加熱して前記外部電極の表面に前記第1金属含有層を形成する工程、
    前記第1金属含有層と前記リード端子との間にSnを含むペーストを供給して前記第2金属含有層を形成する工程と、を備える、請求項3に記載の方法。
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