JP7058131B2 - 硫酸改質y型ゼオライト及びその製造方法 - Google Patents
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Description
ところで、このようなY型ゼオライトの特性、特に触媒やアンモニア吸着剤などとしての特性は、該ゼオライトが有する酸量を増大させることにより、大幅に向上するものと期待されるが、このような試みはほとんどされていないのが現状である。
(1)Na2O/Al2O3モル比が0.1~1.5の範囲にあり、110℃で1時間乾燥させた後、5gを量り取り、25℃の純水95gを用いて5%スラリーとし、これを18時間攪拌した後に濾過し、次いで濾過固形分に50gの純水を通す操作を3回行い、得られた洗浄固形分を110℃で1時間乾燥した後に測定して、SO3/Al2O3モル比が0.00050~0.20の範囲にあるもの(Naイオン型およびイオン交換体)。
(2)結晶度が20%以上の範囲にあり且つNH3-TPD法により測定した酸量が1.0~3.0mmol/gの範囲にあり、110℃で1時間乾燥させた後、5gを量り取り、25℃の純水95gを用いて5%スラリーとし、これを18時間攪拌した後に濾過し、次いで濾過固形分に50gの純水を通す操作を3回行い、得られた洗浄固形分を110℃で1時間乾燥した後に測定して、SO3/Al2O3モル比が0.00050~0.20の範囲にあるもの(プロトン型)。
次いで、硫酸水溶液を添加し、熟成を行い、
この後、60~120℃の温度に加熱して結晶化反応を行うこと、
を特徴とする前記硫酸改質Y型ゼオライトの製造方法が提供される。
(1)硫酸塩を用いて、結晶化反応前のSO3/Al2O3モル比が1.30以上の範囲となるように組成調整する工程を含むこと、
(2)前記結晶化反応により得られた反応物をろ過分離した後、アンモニウム塩水溶液を用いてイオン交換し、次いで、得られたイオン交換体を焼成する工程を含むこと、
という手段を採用することができる。
本発明の硫酸改質Y型ゼオライトにおいて、Naイオン型のものは、Si源とAl源とを用いて、Y型ゼオライト前駆体であるアルミノシリケートゲルを調製し、次いで、改質剤である硫酸水溶液を前記ゲルに添加し、熟成を行い、改質Y型ゼオライトの前駆体である硫酸改質アルミノシリケートゲルを得、この後、結晶化反応を行うことにより合成される。
一般に、Y型ゼオライト形成のためのCDAは、例えばSiO2/Al2O3モル比が16±1.5と、極めて限定された範囲にあり、反応溶液総量の1~30質量%程度となるような量のCDAを生成するように設定される。
このようにしてCDAを生成した後、残りのSi源及びAl源を添加し、前述の撹拌熟成を行い、その後、結晶化反応を行うことにより、より高収率で目的とするY型ゼオライトを得ることが可能となる。
このような硫酸添加後の熟成も、前述した撹拌熟成と同様、60℃未満の温度、好ましくは10~40℃程度の温度で、通常、30分以上、好ましくは2~3時間程度行われる。
また、用いる硫酸水溶液の濃度は、通常98質量%以下、好ましくは75質量%以下、特に5~40質量%が好適である。硫酸濃度が濃すぎると、硫酸水溶液を加えた際にアルミノシリケートゲルの粘性が増大し、攪拌が困難となる場合がある。
本発明の硫酸改質を達成するには、硫酸水溶液および硫酸塩の添加により、結晶化反応前のSO3/Al2O3モル比が1.30以上となるよう組成調整することが好ましい。
この結晶化反応は、上記で得られた硫酸改質アルミノシリケートゲルを60~120℃の温度に加熱し、通常、8時間以上、特に16~24時間程度行われる。反応の終点は、Y型ゼオライトに特有のX線回折ピークが発現することにより確認することができる。
このタイプの改質Y型ゼオライト(以下、Na-Y改質ゼオライトと呼ぶことがある)は、Y型ゼオライトに特有の結晶構造、即ちX線回折ピークを示し(図2参照)、しかも、Na2O/Al2O3モル比が、従来のY型ゼオライトと同様に0.1~1.5、好ましくは0.8~1.5、特に好ましくは0.9~1.2の範囲にあるが、特に重要な特徴は、後述する実施例に示されているように、110℃で1時間乾燥させた後、5gを量り取り、25℃の純水95gを用いて5%スラリーとし、これを18時間攪拌した後に濾過し、次いで濾過固形分に50gの純水を通す操作を3回行い、得られた洗浄固形分を110℃で1時間乾燥した後に測定して、SO3/Al2O3モル比が0.00050以上、好ましくは0.00050~0.20、特に好ましくは0.0010~0.15、最も好ましくは0.0050~0.10の範囲にあり、従来のY型ゼオライト(未改質Y型ゼオライト)に比して高い硫酸根濃度を示す。
また、かかる硫酸根は、どのような状態でY型ゼオライトの構造中に組み込まれているかは明確に解明されていないが、Y型ゼオライトに特有のX線回折ピークは損なわれていないことから、ゼオライトの細孔内に保持される形で存在しているのではないかと思われる。
Na-Y改質ゼオライトは、Naイオンを各種のカチオンと交換して様々な用途に用いることができるが、酸量をさらに増大させ、例えば、各種の触媒や塩基性ガスの吸着剤としての用途においては、これをプロトン型に転換すること(以下、プロトン変性と呼ぶことがある)により得られる、酸量がさらに増大した硫酸改質Y型ゼオライトを用いることが好ましい。
このタイプの改質Y型ゼオライト(以下、H-Y改質ゼオライトと呼ぶことがある)は、上述したNa-Y改質ゼオライトをアンモニウムイオンでイオン交換した後、焼成することにより得られる。
なお、本発明において結晶度とは、Y型ゼオライト標準物質(触媒学会のJRC-Z-Y4.8)のX線回折測定において、ICDD39-1380で(331)、(440)、(533)、(642)、(555)と示される5つの面指数のピーク強度の和を100%とした時の、Y型ゼオライト試料である(詳細は、後述の実施例を参照)。
このようなNaイオン含量の低下に伴い、例えば後述する実施例に示すように、NH3-TPD法により測定した酸量は、1.0~3.0mmol/g、特に1.5~2.5mmol/gの範囲にある。
電気伝導度(μS/cm) 煮沸pH
Na-Y改質ゼオライト 10~150 8.0以上
H-Y改質ゼオライト 10~1500 8.0未満
即ち、Na-Y改質ゼオライトは、Naイオン、硫酸根を多く含んでいるが電気伝導度は低く、硫酸根が煮沸によっても溶出しないことを示している。H-Y改質ゼオライトでは、煮沸pHが低い値を示し酸量が増大した影響がみられる。
上述した本発明の硫酸改質Y型ゼオライトは、用途に応じた粒径に粒度調整されて使用に供される。
かかる改質ゼオライトは、Y型ゼオライトに特有の結晶構造及び細孔構造を有しており、除湿剤、各種触媒、アンモニア吸着剤(消臭剤)などの用途に広く使用することができる。特に、Na-Y改質ゼオライト及びH-Y改質ゼオライトの何れも水分に対する吸着性に優れており、吸湿剤として使用することができる。また、Naイオンが放出されているH-Y改質ゼオライトは特に高い酸量を示すため、アンモニアガス等の塩基性ガスに対する吸着性も向上しており、このような塩基性ガスに対する吸着剤としても好適に使用され、さらに酸触媒などとしての用途にも好適に使用することができる。
なお、実施例における各種試験は下記の方法で行った。
元素分析については、(株)リガク社製Rigaku ZSX primus IIを用い、ターゲットはRh、分析線はKαで、その他は以下の条件で測定を行った。
なお、試料は80℃で1時間乾燥した物を基準とした。
試料を110℃で1時間乾燥させた後、5gを量り取り、25℃の純水95gを用いて5%スラリーとした。これを18時間攪拌した後に濾過し、次いで濾過固形分に50gの純水を通す操作を3回行い、得られた洗浄固形分を110℃で1時間乾燥させた。この洗浄及び乾燥後の試料を(1)化学組成と同様に元素分析を行い、モル比を算出した。
相対湿度90%に調湿したデシケーターに試料を入れ、25℃で48時間以上静置し、水分を飽和量吸着させたものをX線回折測定した。同一条件で測定したNaイオン型のY型ゼオライト標準物質(触媒学会のJRC-Z-Y4.8)のX線回折測定において、ICDD39-1380で(331)、(440)、(533)、(642)、(555)と示される5つの面指数のピーク強度の和を100%とした時の、Y型ゼオライト試料の同一面指数ピーク強度の和の相対比を結晶度とした。
なお、X線回折測定は(株)リガク社製のultima4を用いて、Cu-Kαにて下記の条件で測定を行った。
ターゲット:Cu
フィルター:湾曲結晶グラファイトモノクロメーター
検出器:SC
電圧:40kV
電流:40mA
ステップサイズ:0.02°
計数時間:1.0sec/step
スリット:DS2/3° RS0.3mm SS2/3°
触媒分析装置(日本ベル社製 BELCAT-A)を用いて酸量の測定を行った。測定試料0.1gを測定セルに充填し、ヘリウム気流中、500℃で1時間乾燥処理した。続いて100℃の条件下、5%アンモニア-ヘリウム混合ガスを50mL/minの流速で30分間流し、アンモニアを吸着させた。その後、水蒸気処理を行い、過剰なアンモニアを除去した。100℃から610℃まで昇温速度10℃/minで昇温しながらヘリウムを流速50mL/minで流し、脱離したアンモニア量を質量分析装置(日本ベル社製 BELMass)にて測定した。得られたアンモニア検出ピークの面積より酸量を求めた。
200mLガラスビーカーに110℃乾燥した試料を5g量り取り、イオン交換水を95g入れた。この5質量%縣濁液を5分間煮沸し、ウォーターバスで25℃に冷却した。煮沸操作で蒸発した分のイオン交換水を補った後、懸濁液の電気伝導度(μS/cm)を測定した。
前記電気伝導度の測定で用いた懸濁液のpHを測定した。
Micromeritics社製Tri Star 3000を用いて測定を行った。細孔直径が17~3000Åでの細孔容積(全細孔容積)は、P/P0=0.975未満の窒素吸着量から求めた。
日本ベル社のBelsorp‐aqua3 Maxを用いて水蒸気吸着等温線の測定を行った。前処理は、真空条件下で150℃、2時間の条件で行った。平衡判定時間は500秒とし、吸着温度は25℃とした。また、吸着質は脱泡処理を施した純水とした。親水性比表面積を算出するに当たり、BET法の適用範囲はP/P0=0.01~0.1とし、解析ソフトBel Masterを用いた。また、P/P0=0.93~0.97の範囲における吸着容量から、解析ソフトBel Masterにより全細孔容積を求めた。
(合成原料)
原料として3号ケイ酸ソーダ(SiO2=22.9質量%、Na2O=7.4質量%、H2O=69.7質量%)、アルミン酸ソーダ(Al2O3=23.0質量%、Na2O=19.2質量%、H2O=57.8質量%)、49質量%NaOHおよび水を使用した。
(アルミノシリケートゾルの調製)
撹拌条件下で、SiO2:Al2O3:Na2O:H2O=16.3:1:30:560となるように原料を混合し、25℃で2時間熟成してアルミノシリケートゾル342gを調製した。
(アルミノシリケートゲルの調製)
撹拌条件下で、調製したアルミノシリケートゾル、3号ケイ酸ソーダ、アルミン酸ソーダおよび水を混合した後に、25℃の温度で2時間撹拌熟成し、2000gのアルミノシリケートゲルを調製した。アルミノシリケートゲルの組成はSiO2:Al2O3:Na2O:H2O=16.3:1:10.2:510であった。
(結晶化反応および濾過水洗乾燥)
アルミノシリケートゲルを92℃の温度に加熱して18時間結晶化反応を行った。得られた反応液を濾過後、濾過ケーキに対して反応液の1.5倍量の水を通して洗浄し、回収した固形分を110℃で24時間乾燥することでNa-Y型ゼオライトを得た。
(アンモニウムイオン交換)
撹拌条件下、比較例1のNa-Y型ゼオライト50gを450gの水に分散し10質量%スラリーを得た。スラリーに対し50gの塩化アンモニウム(99%以上、BASF社製)を加え、25℃で24時間イオン交換反応を行った。得られたイオン交換スラリーを濾過水洗し、固形分を再度10%スラリーにしたのち、同様の交換反応を再度行うことでNa2O/Al2O3モル比0.24のNH4-Y型ゼオライト(イオン交換体)を得た。
(焼成)
得られたNH4-Y型ゼオライト40gを蒸発皿に入れ、マッフル炉を用いて460℃で6時間焼成することにより、H-Y型ゼオライトを得た。
比較例1と同様の方法で調製したアルミノシリケートゾル426gに対し、3号ケイ酸ソーダ、アルミン酸ソーダおよび水を混合した後に、25℃の温度で30分間撹拌熟成し、次いで、40質量%硫酸水溶液を添加し、25℃の温度で2時間撹拌熟成し、組成SiO2:Al2O3:Na2O:H2O:SO3=10:1:7.4:360:1.4の硫酸改質アルミノシリケートゲル2066gを調製した。以降は比較例1と同様の操作によりNaイオン型の硫酸改質Y型ゼオライトを得た。
比較例1のNa-Y型ゼオライトの代わりに、実施例1の硫酸改質Y型ゼオライトを用いた他は、比較例2と同様の操作でプロトン型の硫酸改質Y型ゼオライトを得た。途中で得られた硫酸改質NH4-Y型ゼオライト(イオン交換体)のNa2O/Al2O3モル比は0.25であった。
実施例1の硫酸改質アルミノシリケートゲルの調整において、硫酸水溶液を添加しアルミノシリケートゲルのSO3/Al2O3モル比を1.4とした後に硫酸ナトリウム(99%以上 和光純薬工業製)38gを加え、SiO2:Al2O3:Na2O:H2O:SO3=10:1:8.4:360:2.4の硫酸改質アルミノシリケートゲルを得た。その他は実施例1と同様の操作によりNaイオン型の硫酸改質Y型ゼオライトを得た。
比較例1のNa-Y型ゼオライトの代わりに、実施例3の硫酸改質Y型ゼオライトを用いた他は、比較例2と同様の操作でプロトン型の硫酸改質Y型ゼオライトを得た。途中で得られた硫酸改質NH4-Y型ゼオライト(イオン交換体)のNa2O/Al2O3モル比は0.26であった。
実施例3の硫酸改質アルミノシリケートゲルの組成をSiO2:Al2O3:Na2O:H2O:SO3=10:1:10.4:360:4.4とした以外は、実施例3と同様の操作でNaイオン型の硫酸改質Y型ゼオライトを得た。
比較例1のNa-Y型ゼオライトの代わりに、実施例5の硫酸改質Y型ゼオライトを用いた他は、比較例2と同様の操作でプロトン型の硫酸改質Y型ゼオライトを得た。途中で得られた硫酸改質NH4-Y型ゼオライト(イオン交換体)のNa2O/Al2O3モル比は0.28であった。
実施例3の改質アルミノシリケートゲルの組成をSiO2:Al2O3:Na2O:H2O:SO3=10:1:17.2:360:11.2とした以外は、実施例3と同様の操作でNaイオン型の硫酸改質Y型ゼオライトを得た。
比較例1のNa-Y型ゼオライトの代わりに、実施例7の硫酸改質Y型ゼオライトを用いた他は、比較例2と同様の操作でプロトン型の硫酸改質Y型ゼオライトを得た。途中で得られた硫酸改質NH4-Y型ゼオライト(イオン交換体)のNa2O/Al2O3モル比は0.36であった。
洗浄及び乾燥後のSO3/Al2O3モル比の測定(前記(2)参照)において、実施例2の硫酸改質Y型ゼオライトを用いた時に得られる、洗浄及び乾燥処理した試料をプロトン型の硫酸改質Y型ゼオライトとした。
比較例1と同様の方法で調製したアルミノシリケートゾル329gに対し、3号ケイ酸ソーダ、アルミン酸ソーダおよび水を混合した後に、25℃の温度で30分間撹拌熟成し、次いで、40質量%硫酸水溶液を添加し、25℃の温度で2時間撹拌熟成し、組成SiO2:Al2O3:Na2O:H2O:SO3=16.3:1:9.9:545:1.9の硫酸改質アルミノシリケートゲル2066gを調製した。以降は比較例1と同様の操作によりNaイオン型の硫酸改質Y型ゼオライトを得た。
比較例1と同様の方法で調製したアルミノシリケートゾル362gに対し、3号ケイ酸ソーダ、アルミン酸ソーダおよび水を混合した後に、25℃の温度で30分間撹拌熟成し、次いで、40質量%硫酸水溶液を添加し、25℃の温度で2時間撹拌熟成し、組成SiO2:Al2O3:Na2O:H2O:SO3=16.3:1:9.9:489:2.7の硫酸改質アルミノシリケートゲル2080gを調製した。以降は比較例1と同様の操作によりNaイオン型の硫酸改質Y型ゼオライトを得た。
比較例1のNa-Y型ゼオライトの代わりに、実施例11の硫酸改質Na-Y型ゼオライトを用い、アンモニウムイオン交換を1回とした他は、比較例2と同様の操作でプロトン型の硫酸改質Y型ゼオライトを得た。途中で得られた硫酸改質NH4-Y型ゼオライト(イオン交換体)のNa2O/Al2O3モル比は0.34であった。
Claims (7)
- SiO2/Al2O3モル比が3.0~6.0の範囲にあり且つY型ゼオライトに特有の結晶構造を有していると共に、110℃で1時間乾燥させた後、5gを量り取り、25℃の純水95gを用いて5%スラリーとし、これを18時間攪拌した後に濾過し、次いで濾過固形分に50gの純水を通す操作を3回行い、得られた洗浄固形分を110℃で1時間乾燥した後に測定して、SO3/Al2O3モル比が0.00050以上の範囲にあることを特徴とする硫酸改質Y型ゼオライト。
- Na2O/Al2O3モル比が0.1~1.5の範囲にあり、110℃で1時間乾燥させた後、5gを量り取り、25℃の純水95gを用いて5%スラリーとし、これを18時間攪拌した後に濾過し、次いで濾過固形分に50gの純水を通す操作を3回行い、得られた洗浄固形分を110℃で1時間乾燥した後に測定して、SO3/Al2O3モル比が0.00050~0.20の範囲にある請求項1に記載の硫酸改質Y型ゼオライト。
- 結晶度が20%以上の範囲にあり且つNH3-TPD法により測定した酸量が1.0~3.0mmol/gの範囲にあり、110℃で1時間乾燥させた後、5gを量り取り、25℃の純水95gを用いて5%スラリーとし、これを18時間攪拌した後に濾過し、次いで濾過固形分に50gの純水を通す操作を3回行い、得られた洗浄固形分を110℃で1時間乾燥した後に測定して、SO3/Al2O3モル比が0.00050~0.20の範囲にある請求項1に記載の硫酸改質Y型ゼオライト。
- SiO2/Al2O3モル比が3~60の範囲となるようにSi源とAl源とを含むアルミノシリケートゲルを、60℃未満の温度で撹拌熟成し、
次いで、硫酸水溶液を添加し、熟成を行い、
この後、60~120℃の温度で8~24時間加熱して結晶化反応を行うこと、
を特徴とする請求項1に記載の硫酸改質Y型ゼオライトの製造方法。 - 硫酸水溶液のみ、または、硫酸水溶液及び硫酸塩を用いて、結晶化反応前のSO3/Al2O3モル比が1.30以上の範囲となるように組成調整する工程を含む請求項4に記載の硫酸改質Y型ゼオライトの製造方法。
- 前記結晶化反応により得られた反応物をろ過分離した後、アンモニウム塩水溶液を用いてイオン交換し、次いで、得られたイオン交換体を焼成する工程を含む請求項4または5に記載の硫酸改質Y型ゼオライトの製造方法。
- 前記焼成を300~800℃の範囲で行う請求項6に記載の硫酸改質Y型ゼオライトの製造方法。
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