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JP7054640B2 - 燃料電池システム及びその制御方法 - Google Patents

燃料電池システム及びその制御方法 Download PDF

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JP7054640B2 JP2018054263A JP2018054263A JP7054640B2 JP 7054640 B2 JP7054640 B2 JP 7054640B2 JP 2018054263 A JP2018054263 A JP 2018054263A JP 2018054263 A JP2018054263 A JP 2018054263A JP 7054640 B2 JP7054640 B2 JP 7054640B2
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Description

本発明は、燃料電池に燃料ガスを導くための燃料ガス供給路に並列に設けられた複数のインジェクタを備えた燃料電池システム及びその制御方法に関する。
特許文献1には、燃料ガス供給路に設けられた2つのインジェクタからエジェクタを構成するディフューザのスロート部に対して互いに異なる方向から燃料ガスを交互に噴射することにより、燃料電池から排出された燃料オフガスを循環させる技術的思想が開示されている。
特開2011-179333号公報
上述した特許文献1では、2つのインジェクタがエジェクタのスロート部に対して互いに異なる方向から燃料ガスを交互に噴射している。そのため、一方のインジェクタから燃料ガスを噴射したときの燃料オフガスの循環特性と他方のインジェクタから燃料ガスを噴射したときの燃料オフガスの循環特性とが互いに異なる。よって、燃料オフガスを燃料電池に安定して循環させることが容易ではない。
ところで、燃料電池が発電を行う際、燃料電池内(アノード流路内)に生成水が溜まることがある。このような燃料電池内の生成水は、燃料電池の入口と出口との間に、所定圧力以上の燃料ガスの差圧が排水必要時間以上作用することにより排水される。
しかしながら、上述した特許文献1では、2つのインジェクタから燃料ガスを交互に噴射しているため、燃料ガスの圧力脈動幅を充分に高めることができないことがある。そうすると、燃料ガスのストイキ不足になったり、燃料電池内の生成水を効率的に排水することができなかったりすることがある。
また、燃料電池システムでは、状況によってインジェクタの作動時の雑音及び振動を抑制することが望まれる。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、簡単な制御によって燃料オフガスを燃料電池に安定して循環させることができ、状況に応じて燃料ガスのストイキ不足を抑制しつつ燃料電池内の生成水の排水効率を高めたりインジェクタの作動時の雑音及び振動を抑制したりすることができる燃料電池システム及びその制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る燃料ガスシステムは、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、前記燃料電池に前記燃料ガスを導くための燃料ガス供給路と、前記燃料ガス供給路に並列に設けられた複数のインジェクタと、前記燃料ガス供給路における複数の前記インジェクタよりも下流側に配設された1つのエジェクタと、前記燃料電池から排出された燃料オフガスを前記エジェクタに導く循環流路と、を備えた燃料電池システムあって、前記エジェクタは、ディフューザと、複数の前記インジェクタから噴射された前記燃料ガスを前記ディフューザに導くノズルと、を有し、前記燃料電池システムは、前記燃料電池が第1負荷状態であるか前記第1負荷状態よりも高負荷である第2負荷状態であるかを判定する負荷判定部と、複数の前記インジェクタを制御するインジェクタ制御部と、を備え、前記インジェクタ制御部は、前記燃料電池が前記第1負荷状態であるときに、複数の前記インジェクタから1回ずつ又は複数回ずつ交代で間欠的に前記燃料ガスを噴射する第1噴射制御モードが行われるように複数の前記インジェクタを制御し、前記燃料電池が前記第2負荷状態であるときに、複数の前記インジェクタの前記燃料ガスの噴射を略同時に開始する第2噴射制御モードと、複数の前記インジェクタからの前記燃料ガスの噴射を時間的にずらして開始する第3噴射制御モードとに切り替え可能なように複数の前記インジェクタを制御する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、複数のインジェクタから噴射された燃料ガスがエジェクタのノズルを介してディフューザに導かれるため、どのインジェクタから燃料ガスを噴射した場合であっても燃料オフガスの循環特性を略同じにすることができる。これにより、簡単な制御によって燃料オフガスを燃料電池に安定して循環させることができる。
また、燃料電池が第1負荷状態のときに、複数のインジェクタから1回ずつ又は複数回ずつ交代で間欠的に燃料ガスを噴射する第1噴射制御モードを行う。そのため、燃料ガスの必要量が比較的少ない第1負荷状態であっても、インジェクタの1回当たりの燃料ガスの噴射時間を排水必要時間以上にすることができる。よって、燃料電池内の生成水を効率的に排水することができる。
さらに、燃料電池が第2負荷状態であるときに、複数のインジェクタからの燃料ガスの噴射を略同時に開始する第2噴射制御モードを行うことができる。この場合、燃料ガスの圧力脈動幅を比較的大きくすることができるため、燃料電池の入口と出口との間の燃料ガスの差圧を効果的に高めることができる。よって、燃料ガスのストイキ不足を抑制しつつ燃料電池内の生成水の排水効率を高めることができる。
さらにまた、燃料電池が第2負荷状態であるときに、複数のインジェクタからの燃料ガスの噴射を時間的にずらして開始する第3噴射制御モードを行うことができる。この場合、第2噴射制御モードと比較して燃料ガスの圧力脈動幅を小さくすることができるため、インジェクタの作動時の雑音及び振動を抑制することができる。
上記の燃料電池システムにおいて、前記インジェクタ制御部は、前記第1噴射制御モードの際に、複数の前記インジェクタから1回ずつ交代で間欠的に前記燃料ガスを噴射してもよい。
このような構成によれば、複数のインジェクタの噴射回数のバラツキを抑えることができるため、各インジェクタの寿命の均一化を図ることができる。
上記の燃料電池システムにおいて、前記インジェクタ制御部は、前記第2噴射制御モードの際に、複数の前記インジェクタからの前記燃料ガスの噴射を略同時に停止してもよい。
このような構成によれば、複数のインジェクタから同時に燃料ガスが噴射される時間を比較的長くすることができるため、燃料ガスのストイキ不足を一層抑制することができる。
上記の燃料電池システムにおいて、前記インジェクタ制御部は、前記第3噴射制御モードの際に、複数の前記インジェクタからの前記燃料ガスの噴射を時間的にずらして停止してもよい。
このような構成によれば、インジェクタの作動時の雑音及び振動を一層抑制することができる。
上記の燃料電池システムにおいて、前記インジェクタ制御部は、前記第3噴射制御モードの際に、少なくとも1つの前記インジェクタの休止時間の前後に亘って他の前記インジェクタから前記燃料ガスを噴射し続けてもよい。
このような構成によれば、燃料ガスのストイキ不足を抑制することができる。
上記の燃料電池システムにおいて、前記インジェクタ制御部は、前記第1~第3噴射制御モードのそれぞれにおいて、各前記インジェクタの1回当たりの前記燃料ガスの噴射時間が互いに略同じになるように複数の前記インジェクタを制御してもよい。
このような構成によれば、一層簡単な制御によって燃料オフガスを燃料電池に安定して循環させることができる。
本発明に係る燃料電池システムの制御方法は、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、前記燃料電池に前記燃料ガスを導くための燃料ガス供給路と、前記燃料ガス供給路に並列に設けられた複数のインジェクタと、前記燃料ガス供給路における複数の前記インジェクタよりも下流側に配設された1つのエジェクタと、前記燃料電池から排出された燃料オフガスを前記エジェクタに導く循環流路と、を備えた燃料電池システムの制御方法であって、前記エジェクタは、ディフューザと、複数の前記インジェクタから噴射された前記燃料ガスを前記ディフューザに導くノズルと、を有し、前記燃料電池が第1負荷状態であるか前記第1負荷状態よりも高負荷である第2負荷状態であるかを判定する負荷判定工程と、複数の前記インジェクタを制御して前記燃料電池に前記燃料ガスを供給する燃料ガス供給工程と、を行い、前記燃料ガス供給工程では、前記燃料電池が前記第1負荷状態であるときに、複数の前記インジェクタから1回ずつ又は複数回ずつ交代で間欠的に前記燃料ガスを噴射する第1噴射制御モードを行い、前記燃料電池が前記第2負荷状態であるときに、複数の前記インジェクタの前記燃料ガスの噴射を略同時に開始する第2噴射制御モードと、複数の前記インジェクタからの前記燃料ガスの噴射を時間的にずらして開始する第3噴射制御モードとを状況に応じて切り替えて行う、ことを特徴とする。
上記の燃料電池システムの制御方法において、前記燃料ガス供給工程では、前記第1噴射制御モードの際に、複数の前記インジェクタから1回ずつ交代で間欠的に前記燃料ガスを噴射してもよい。
上記の燃料電池システムの制御方法において、前記燃料ガス供給工程では、前記第2噴射制御モードの際に、複数の前記インジェクタからの前記燃料ガスの噴射を略同時に停止してもよい。
上記の燃料電池システムの制御方法において、前記燃料ガス供給工程では、前記第3噴射制御モードの際に、複数の前記インジェクタからの前記燃料ガスの噴射を時間的にずらして停止してもよい。
上記の燃料電池システムの制御方法において、前記燃料ガス供給工程では、前記第3噴射制御モードの際に、少なくとも1つの前記インジェクタの休止時間の前後に亘って他の前記インジェクタから前記燃料ガスを噴射してもよい。
本発明によれば、燃料電池が第1負荷状態であるときに、複数のインジェクタから1回ずつ又は複数回ずつ交代で間欠的に燃料ガスを噴射する第1噴射制御モードを行う。また、燃料電池が第1負荷状態よりも高負荷である第2負荷状態であるときに、複数のインジェクタからの燃料ガスの噴射を略同時に開始する第2噴射制御モードと、複数のインジェクタからの燃料ガスの噴射を時間的にずらして開始する第3噴射制御モードとが切り替え可能である。これにより、簡単な制御によって燃料オフガスを燃料電池に安定して循環させることができ、状況に応じて燃料ガスのストイキ不足を抑制しつつ燃料電池内の生成水の排水効率を高めたりインジェクタの作動時の雑音及び振動を抑制したりすることができる。
本発明の一実施形態に係る燃料電池システムの概略構成説明図である。 図2Aは、第1インジェクタから燃料ガスを噴射した状態を示す説明図であり、図2Bは、第2インジェクタから燃料ガスを噴射した状態を示す説明図である。 図1の燃料電池システムの制御方法を説明するフローチャートである。 第1噴射制御モードを説明するグラフである。 第1インジェクタ及び第2インジェクタから同時に燃料ガスを噴射した状態を示す説明図である。 第2噴射制御モードを説明するグラフである。 第3噴射制御モードを説明するグラフである。
以下、本発明に係る燃料電池システム及びその制御方法について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る燃料電池システム10は、例えば、燃料電池電気自動車等の燃料電池車両(図示せず)に搭載される。
燃料電池システム10は、燃料電池スタック12(燃料電池)を備える。燃料電池スタック12には、燃料ガスである、例えば、水素ガスを供給する燃料ガス供給装置14と、酸化剤ガスである、例えば、空気を供給する酸化剤ガス供給装置16と、冷却媒体を供給する冷却媒体供給装置18とが設けられる。燃料電池システム10は、さらにエネルギ貯蔵装置であるバッテリ20と、システム制御装置である制御部22とを備える。
燃料電池スタック12は、複数の発電セル24が水平方向又は鉛直方向に積層される。発電セル24は、電解質膜・電極構造体26を第1セパレータ28及び第2セパレータ30で挟持して構成される。第1セパレータ28及び第2セパレータ30は、金属セパレータ又はカーボンセパレータにより構成される。
電解質膜・電極構造体26は、例えば、水分が含まれたパーフルオロスルホン酸の薄膜である固体高分子電解質膜32と、前記固体高分子電解質膜32を挟持するアノード電極34及びカソード電極36とを備える。固体高分子電解質膜32は、フッ素系電解質の他、HC(炭化水素)系電解質が使用される。
第1セパレータ28と電解質膜・電極構造体26との間には、アノード電極34に燃料ガスを導くための燃料ガス流路38が設けられている。第2セパレータ30と電解質膜・電極構造体26との間には、カソード電極36に酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス流路40が設けられている。互いに隣接する第1セパレータ28と第2セパレータ30との間には、冷却媒体(冷媒)を流通させるための冷却媒体流路42が設けられている。
燃料電池スタック12には、燃料ガス入口44a、燃料ガス出口44b、酸化剤ガス入口46a、酸化剤ガス出口46b、冷却媒体入口48a及び冷却媒体出口48bが設けられる。燃料ガス入口44aは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、燃料ガス流路38の供給側に連通する。燃料ガス出口44bは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、燃料ガス流路38の排出側に連通する。燃料ガス流路38、燃料ガス入口44a及び燃料ガス出口44bにより、アノード流路が構成される。
酸化剤ガス入口46aは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、酸化剤ガス流路40の供給側に連通する。酸化剤ガス出口46bは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、酸化剤ガス流路40の排出側に連通する。酸化剤ガス流路40、酸化剤ガス入口46a及び酸化剤ガス出口46bにより、カソード流路が構成される。
冷却媒体入口48aは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、冷却媒体流路42の供給側に連通する。冷却媒体出口48bは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、冷却媒体流路42の排出側に連通する。
燃料ガス供給装置14は、高圧の燃料ガス(高圧水素)を貯留する燃料ガスタンク50を備え、この燃料ガスタンク50は、燃料ガス供給路52を介して燃料電池スタック12の燃料ガス入口44aに連通する。燃料ガス供給路52は、燃料電池スタック12に燃料ガスを供給する。
燃料ガス供給路52は、第1供給路54a、第1分岐路54b、第2分岐路54c及び第2供給路54dを有する。第1供給路54aの上流側の端部は、燃料ガスタンク50に連結されている。第1供給路54aの下流側の端部は、第1分岐路54bと第2分岐路54cの上流側の端部(分岐部53)に連結されている。第1分岐路54bと第2分岐路54cとは、並列に設けられている。第2供給路54dの上流側の端部は、第1分岐路54bと第2分岐路54cとの下流側の端部(合流部55)に連結されている。第2供給路54dの下流側の端部は、燃料ガス入口44aに連結されている。
第1分岐路54bには第1インジェクタ56が設けられ、第2分岐路54cには第2インジェクタ58が設けられている。第1インジェクタ56は、周知の構成の電子制御式燃料噴射装置であって、第1供給路54aから第1分岐路54bに導かれた燃料ガスを下流側に噴射する。
詳細な図示は省略するが、第1インジェクタ56は、インジェクタ本体に形成された流路を開閉する弁体と、弁体を作動させるためのコイル(ソレノイド)とを有する。第1インジェクタ56は、コイルに通電されることにより開弁し、コイルへの通電が遮断されることにより閉弁する。第2インジェクタ58は、第1インジェクタ56と略同一構成である。第2インジェクタ58は、第1供給路54aから第2分岐路54cに導かれた燃料ガスを下流側に噴射する。
第2供給路54dには、エジェクタ60が配設されている。エジェクタ60は、合流部55から導かれた燃料ガスにベンチュリ効果により負圧を発生させて後述する循環流路68の燃料オフガスを吸い込み、燃料ガスに混合して下流側に吐出するものである。
図2に示すように、エジェクタ60は、中空のボディ62a、第1連結管62b、第2連結管62c、ノズル62d及びディフューザ62eを有する。第1連結管62bは、ボディ62aと合流部55とを互いに連結する。第2連結管62cは、ボディ62aと循環流路68とを互いに連結する。ノズル62dは、ボディ62aに設けられて第1連結管62b内に導かれた燃料ガスをボディ62a内に導入する。ディフューザ62eは、その上流側の開口部がノズル62dに対向するように設けられている。
図1に示すように、燃料電池スタック12の燃料ガス出口44bには、燃料ガス排出路64が連通する。燃料ガス排出路64は、アノード電極34で少なくとも一部が使用された燃料ガスである燃料オフガス(燃料排ガス)を、燃料電池スタック12から導出する。燃料ガス排出路64には、気液分離器66が設けられる。
燃料ガス排出路64の下流側の端部には、循環流路68とパージ流路70とが連結されている。循環流路68は、燃料オフガスをエジェクタ60に導く。循環流路68には、循環ポンプ72が設けられる。循環ポンプ72は、特に始動時に、燃料ガス排出路64に排出された燃料オフガスを、循環流路68を通って燃料ガス供給路52に循環させる。
パージ流路70には、パージ弁74が設けられている。気液分離器66の底部には、主に液体成分を含む流体を排出する排水流路76の一端が連結されている。排水流路76には、ドレイン弁78が設けられている。
酸化剤ガス供給装置16は、燃料電池スタック12の酸化剤ガス入口46aに連通する酸化剤ガス供給路80と、燃料電池スタック12の酸化剤ガス出口46bに連通する酸化剤ガス排出路82とを備える。
酸化剤ガス供給路80には、酸化剤ガス(大気からの空気)を圧縮して供給する酸化剤ガスポンプ84が設けられている。酸化剤ガス供給路80は、燃料電池スタック12に酸化剤ガスを導入し、酸化剤ガス排出路82は、カソード電極36で少なくとも一部が使用された酸化剤ガスである排出酸化剤ガスを、燃料電池スタック12から排出する。
冷却媒体供給装置18は、燃料電池スタック12の冷却媒体入口48aに接続される冷却媒体供給路86を備える。前記冷却媒体供給路86には、冷媒ポンプ88が設けられている。冷却媒体供給路86は、ラジエータ90に連結されるとともに、前記ラジエータ90には、冷却媒体出口48bに連通する冷却媒体排出路92が連結される。
制御部22は、マイクロコンピュータを含む計算機であり、CPU(中央処理装置)、メモリであるROM、RAM、等を有しており、CPUがROMに記憶されているプログラムを読み出し実行することで各種機能実現部(機能実現手段)として機能する。なお、各種機能実現部は、ハードウエアとしての機能実現器により構成することもできる。
制御部22は、負荷が必要とする電力に基づいて燃料電池スタック12の発電量を制御する。負荷としては、例えば、図示しない走行用モータ等が挙げられる。なお、負荷は、酸化剤ガスポンプ84及び冷媒ポンプ88等を含んでいてもよい。
制御部22は、負荷検出部94、負荷判定部96及びインジェクタ制御部98を有する。負荷検出部94は、燃料電池スタック12の負荷を検出する。負荷判定部96は、燃料電池スタック12の負荷が第1負荷状態(低負荷状態)であるか第1負荷状態よりも高負荷の第2負荷状態(中・高負荷状態)であるかを判定する。インジェクタ制御部98は、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58を制御(開弁及び閉弁)する。具体的には、インジェクタ制御部98は、燃料電池スタック12が第1負荷状態であるときに第1噴射制御モードを行い、燃料電池スタック12が第2負荷状態であるときに、状況に応じて第2噴射制御モードと第3噴射制御モードとに切り替え可能である。
このように構成される燃料電池システム10の動作について、以下に説明する。
燃料ガス供給装置14では、燃料ガスタンク50から第1供給路54aに燃料ガスが供給される。このとき、インジェクタ制御部98は、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58の少なくともいずれかを開弁制御する。第1インジェクタ56から噴射された燃料ガスは、第1分岐路54bから合流部55に導かれる(図2A及び図5参照)。第2インジェクタ58から噴射された燃料ガスは、第2分岐路54cから合流部55に導かれる(図2B及び図5参照)。
そして、合流部55に導かれた燃料ガスは、ノズル62dからディフューザ62eに吐出される。ディフューザ62eに吐出された燃料ガスは、第2供給路54dを介して燃料ガス入口44aに供給される。燃料ガス入口44aに供給された燃料ガスは、燃料ガス流路38に導入され、燃料ガス流路38に沿って移動することにより電解質膜・電極構造体26のアノード電極34に供給される。
酸化剤ガス供給装置16では、酸化剤ガスポンプ84の回転作用下に、酸化剤ガス供給路80に酸化剤ガスが送られる。この酸化剤ガスは、燃料電池スタック12の酸化剤ガス入口46aに供給される。酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口46aから酸化剤ガス流路40に導入され、酸化剤ガス流路40に沿って移動することにより電解質膜・電極構造体26のカソード電極36に供給される。
従って、各電解質膜・電極構造体26では、アノード電極34に供給される燃料ガスと、カソード電極36に供給される酸化剤ガス中の酸素とが、電極触媒層内で電気化学反応により消費されて発電が行われる。この際、アノード電極34ではプロトンが生成し、このプロトンが固体高分子電解質膜32内を伝導してカソード電極36に移動する。一方、カソード電極36では、プロトン、電子、酸化剤ガス中の酸素によって水が生成する。生成した水(生成水)は、電解質膜を浸透してアノード電極34に到達する。そのため、燃料電池スタック12(アノード流路)内には、生成水が発生する。
また、冷却媒体供給装置18では、冷媒ポンプ88の作用下に、冷却媒体供給路86から燃料電池スタック12の冷却媒体入口48aに純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。冷却媒体は、冷却媒体流路42に沿って流動し、発電セル24を冷却した後、冷却媒体出口48bから冷却媒体排出路92に排出される。
次いで、アノード電極34に供給されて一部が消費された燃料ガスは、燃料オフガスとして燃料ガス出口44bから燃料ガス排出路64に排出される。燃料オフガスは、燃料ガス排出路64から循環流路68を介してエジェクタ60の第2連結管62cに導入される。第2連結管62c内の燃料オフガスは、燃料ガスがノズル62dからディフューザ62eに吐出されることによって発生した負圧の作用によってエジェクタ60内に吸引されて燃料ガスに混合される(図2A、図2B及び図5参照)。
燃料ガス排出路64に排出された燃料オフガスは、必要に応じて、パージ弁74の開放作用下に外部に排出(パージ)される。同様に、カソード電極36に供給されて一部が消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口46bから酸化剤ガス排出路82に排出される。
次に、燃料電池システム10の第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58の具体的な制御方法について図3のフローチャートに沿って、以下に説明する。
図3のステップS1(負荷検出工程)において、負荷検出部94は、燃料電池スタック12の負荷を検出する。具体的には、負荷検出部94は、例えば、燃料電池スタック12の出力電力を検出する。
続いて、ステップS2(負荷判定工程)において、負荷判定部96は、燃料電池スタック12の負荷が第1負荷状態であるか第2負荷状態であるかを判定する。具体的には、負荷判定部96は、燃料電池スタック12の検出した出力電力が閾値以下である場合は、第1負荷状態(低負荷状態)であると判定し、出力電力が閾値を超えている場合は、第2負荷状態(中・高負荷状態)であると判定する。ここで、閾値は、例えば、燃料電池スタック12の最大出力電力の30%に設定される。ただし、閾値は、任意に設定可能である。閾値は、制御部22のメモリに予め記憶されている。
ただし、負荷判定部96による燃料電池スタック12の負荷状態の判定は、任意の方法を採用することができる。例えば、負荷判定部96は、車速又はアクセル開度が所定値以下である場合に第1負荷状態であると判定し、車速又はアクセル開度が所定値よりも大きい場合に第2負荷状態であると判定してもよい。
ステップS2で負荷判定部96が第1負荷状態であると判定した場合、ステップS3(燃料ガス供給工程)において、インジェクタ制御部98は、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58から1回ずつ交代で間欠的に燃料ガスを噴射する第1噴射制御モードが行われるように第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58を制御する(図2A、図2B及び図4参照)。
図4に示すように、第1噴射制御モードでは、第1インジェクタ56からの1回当たりの燃料ガスの噴射時間Tf1は、第2インジェクタ58からの1回当たりの燃料ガスの噴射時間Tf2と略同じである。第2インジェクタ58は、第1インジェクタ56から燃料ガスが噴射されていない第1インジェクタ56の休止時間Tr1に燃料ガスを噴射する。第1インジェクタ56は、第2インジェクタ58から燃料ガスが噴射されていない第2インジェクタ58の休止時間Tr2に燃料ガスを噴射する。
この場合、第1インジェクタ56から燃料ガスの噴射が開始されると、スタック間差圧が上昇して排水最低差圧P0に達する。ここで、スタック間差圧とは、燃料ガス入口44aの燃料ガスの圧力と燃料ガス出口44bの燃料ガス(燃料オフガス)の圧力との差をいう。排水最低差圧とは、燃料電池スタック12内の生成水を燃料ガス出口44bから排水するのに必要なスタック間差圧をいう。
スタック間圧力が排水最低差圧P0に達してから所定の排水必要時間Tnが経過すると、燃料電池スタック12内の生成水の排水が開始される。また、スタック間圧力は、排水最低差圧P0を超えて第1排水差圧P1まで上昇する。そして、第1インジェクタ56からの燃料ガスの噴射が停止されると、スタック間差圧が低下して燃料電池スタック12内の生成水の排水が停止される。つまり、第1噴射制御モードでは、燃料電池スタック12内の生成水は、第1排水時間Ta1の間、排水される。
第2インジェクタ58から燃料ガスを噴射した場合のスタック間差圧は、第1インジェクタ56から燃料ガスを噴射した場合のスタック間差圧と同じように変化する。なお、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58の瞬間噴射流量Va(単位時間当たりの噴射流量)は、燃料ガスの必要量が比較的少ない第1負荷状態(低負荷状態)であっても排水必要時間Tnが確保できるような瞬間噴射流量に設定されている。ステップS3の処理が行われた後、今回のフローチャートは終了する。
図3のステップS2で負荷判定部96が第2負荷状態であると判定した場合、ステップS4において、制御部22は、静粛性の要求があるか否かを判定する。具体的には、制御部22は、例えば、車両が停車しているか又は所定速度以下で走行している場合に静粛性の要求があると判定する。ただし、静粛性の要求の有無は、任意の方法によって判定することができる。例えば、制御部22は、ユーザが所定のボタン等を入力した際に静粛性の要求があると判定してもよい。
制御部22が静粛性の要求が無いと判定した場合(ステップS4:NO)、ステップS5(燃料ガス供給工程)において、インジェクタ制御部98は、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58からの燃料ガスの噴射を略同時に開始する第2噴射制御モードが行われるように第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58を制御する(図5及び図6参照)。
図6に示すように、第2噴射制御モードでは、第1インジェクタ56からの1回当たりの燃料ガスの噴射時間Tf3は、第2インジェクタ58からの1回当たりの燃料ガスの噴射時間Tf4と略同じである。第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58から噴射される燃料ガスの合計瞬間噴射流量Vb(圧力脈動幅)は、第1噴射制御モードにおける瞬間噴射流量Va(圧力脈動幅)よりも大きい。
第2噴射制御モードにおいて、インジェクタ制御部98は、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58からの燃料ガスの噴射を略同時に停止する。第1インジェクの休止時間Tr3は、第2インジェクタ58の休止時間Tr4と略同じである。
この場合、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58から燃料ガスの噴射が略同時に開始されると、スタック間差圧が上昇して排水最低差圧P0に達する。スタック間差圧が排水最低差圧P0に達してから所定の排水必要時間Tnが経過すると、燃料電池スタック12内の生成水の排水が開始される。また、スタック間差圧は、排水最低差圧P0を超えて第2排水差圧P2まで上昇する。第2排水差圧P2は、第1噴射制御モードの第1排水差圧P1よりも大きい(図4参照)。
そして、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58からの燃料ガスの噴射が略同時に停止されると、スタック間差圧が低下して燃料電池スタック12内の生成水の排水が停止される。つまり、第2噴射制御モードでは、燃料電池スタック12内の生成水は、第2排水時間Ta2の間、排水される。ステップS5の処理が行われた後、今回のフローチャートは終了する。
制御部22が静粛性の要求が有ると判定した場合(ステップS4:YES)、ステップS6(燃料ガス供給工程)において、インジェクタ制御部98は、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58からの燃料ガスの噴射を時間的にずらして開始する第3噴射制御モードが行われるように第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58を制御する(図7参照)。
図7に示すように、第3噴射制御モードでは、第1インジェクタ56からの1回当たりの燃料ガスの噴射期間Tf5は、第2インジェクタ58からの1回当たりの燃料ガスの噴射期間Tf6と略同じである。なお、第3噴射制御モードの噴射期間Tf5、Tf6は、第1噴射制御モードの噴射期間Tf1、Tf2よりも長い(図4参照)。第3噴射制御モードにおいて、第1インジェクタ56の休止時間Tr5は、第2インジェクタ58の休止時間Tr6と略同じである。
第3噴射制御モードにおいて、インジェクタ制御部98は、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58からの燃料ガスの噴射を時間的にずらして停止する。第2インジェクタ58は、第1インジェクタ56の休止時間Tr5の前後に亘って燃料ガスを噴射し続ける。第1インジェクタ56は、第2インジェクタ58の休止時間Tr6の前後に亘って燃料ガスを噴射し続ける。
第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58の両方から燃料ガスが噴射されている時間(合計瞬間噴射流量Vbの時間)は、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58の片方からのみ燃料ガスが噴射されている時間(瞬間噴射流量Vaの時間)よりも短い。ただし、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58の両方から燃料ガスが噴射されている時間は、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58の片方からのみ燃料ガスが噴射されている時間と同一又は長くてもよい。
この場合、第3噴射制御モードにおける燃料ガスの圧力脈動幅(合計瞬間噴射流量Vb-瞬間噴射流量Va)は、第2噴射制御モードにおける燃料ガスの圧力脈動幅(合計瞬間噴射流量Vb)よりも小さくなる。ステップS6の処理が行われた後、今回のフローチャートは終了する。
本実施形態に係る燃料電池システム10及びその制御方法は、以下の効果を奏する。
第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58から噴射された燃料ガスは、エジェクタ60のノズル62dを介してディフューザ62eに導かれる。そのため、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58のどちらから燃料ガスを噴射した場合であっても燃料オフガスの循環特性を略同じにすることができる。これにより、簡単な制御によって燃料オフガスを燃料電池スタック12に安定して循環させることができる。
インジェクタ制御部98は、燃料電池スタック12が第1負荷であるときに、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58から1回ずつ交代で間欠的に燃料ガスを噴射する第1噴射制御モードが行われるように第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58を制御している。そのため、燃料ガスの必要量が比較的少ない第1負荷状態であっても、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58の1回当たりの燃料ガスの噴射時間を排水必要時間以上にすることができる。よって、燃料電池スタック12内の生成水を効率的に排水することができる。また、第1インジェクタ56と第2インジェクタ58の噴射回数のバラツキを抑えることができるため、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58の寿命の均一化を図ることができる。
インジェクタ制御部98は、燃料電池スタック12が第2負荷状態であるときに、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58からの燃料ガスの噴射を略同時に開始する第2噴射制御モードを行うことができる。この場合、燃料ガスの圧力脈動幅を比較的大きくすることができるため、スタック間差圧を効果的に高めることができる。よって、燃料ガスのストイキ不足を抑制しつつ燃料電池スタック12内の生成水の排水効率を高めることができる。
インジェクタ制御部98は、燃料電池スタック12が第2負荷状態であるときに、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58からの燃料ガスの噴射を時間的にずらして開始する第3噴射制御モードを行うことができる。この場合、第2噴射制御モードと比較して燃料ガスの圧力脈動幅を小さくすることができるため、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58の作動時の雑音及び振動を抑制することができる。
インジェクタ制御部98は、第2噴射制御モードの際に、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58からの燃料ガスの噴射を略同時に停止している。これにより、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58から同時に燃料ガスが噴射される時間を比較的長くすることができるため、燃料ガスのストイキ不足を一層抑制することができる。
インジェクタ制御部98は、第3噴射制御モードの際に、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58からの噴射を時間的にずらして停止している。これにより、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58の作動時の雑音及び振動を一層抑制することができる。
インジェクタ制御部98は、第3噴射制御モードの際に、第1インジェクタ56の休止時間Tr5の前後に亘って第2インジェクタ58から燃料ガスを噴射し、第2インジェクタ58の休止時間Tr6の前後に亘って第1インジェクタ56から燃料ガスを噴射している。これにより、燃料ガスのストイキ不足を抑制することができる。
インジェクタ制御部98は、第1~第3噴射制御モードのそれぞれにおいて、第1インジェクタ56の1回当たりの燃料ガスの噴射時間Tf1、Tf3、Tf5が第2インジェクタ58の1回当たりの燃料ガスの噴射時間Tf2、Tf4、Tf6と略同じになるように第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58を制御している。これにより、一層簡単な制御によって燃料オフガスを燃料電池スタック12に安定して循環させることができる。
第1インジェクタ56と第2インジェクタ58とは、互いに略同一構成である。これにより、さらに簡単な制御によって燃料オフガスを燃料電池スタック12に安定して循環させることができる。
本発明は、上述した構成及び方法に限定されない。インジェクタ制御部98は、第1噴射制御モードの際に、第1インジェクタ56及び第2インジェクタ58から複数回ずつ交代で間欠的に燃料ガスを噴射してもよい。燃料電池システム10は、3つ以上のインジェクタを燃料ガス供給路52に並列に設けてもよい。
本発明に係る燃料電池システム及びその制御方法は、上述の実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成及び方法を採り得ることはもちろんである。
10…燃料電池システム 12…燃料電池スタック(燃料電池)
52…燃料ガス供給路 56…第1インジェクタ
58…第2インジェクタ 60…エジェクタ
62d…ノズル 62e…ディフューザ
68…循環流路 96…負荷判定部
98…インジェクタ制御部

Claims (11)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、
    前記燃料電池に前記燃料ガスを導くための燃料ガス供給路と、
    前記燃料ガス供給路に並列に設けられた複数のインジェクタと、
    前記燃料ガス供給路における複数の前記インジェクタよりも下流側に配設された1つのエジェクタと、
    前記燃料電池から排出された燃料オフガスを前記エジェクタに導く循環流路と、を備えた燃料電池システムあって、
    前記エジェクタは、
    ディフューザと、
    複数の前記インジェクタから噴射された前記燃料ガスを前記ディフューザに導くノズルと、を有し、
    前記燃料電池システムは、
    前記燃料電池が第1負荷状態であるか前記第1負荷状態よりも高負荷である第2負荷状態であるかを判定する負荷判定部と、
    複数の前記インジェクタを制御するインジェクタ制御部と、を備え、
    前記インジェクタ制御部は、
    前記燃料電池が前記第1負荷状態であるときに、複数の前記インジェクタから1回ずつ又は複数回ずつ交代で間欠的に前記燃料ガスを噴射する第1噴射制御モードが行われるように複数の前記インジェクタを制御し、
    前記燃料電池が前記第2負荷状態であるときに、複数の前記インジェクタの前記燃料ガスの噴射を略同時に開始する第2噴射制御モードと、複数の前記インジェクタからの前記燃料ガスの噴射を時間的にずらして開始する第3噴射制御モードとに切り替え可能なように複数の前記インジェクタを制御する、
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムにおいて、
    前記インジェクタ制御部は、前記第1噴射制御モードの際に、複数の前記インジェクタから1回ずつ交代で間欠的に前記燃料ガスを噴射する、
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1又は2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記インジェクタ制御部は、前記第2噴射制御モードの際に、複数の前記インジェクタからの前記燃料ガスの噴射を略同時に停止する、
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記インジェクタ制御部は、前記第3噴射制御モードの際に、複数の前記インジェクタからの前記燃料ガスの噴射を時間的にずらして停止する、
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記インジェクタ制御部は、前記第3噴射制御モードの際に、少なくとも1つの前記インジェクタの休止時間の前後に亘って他の前記インジェクタから前記燃料ガスを噴射し続ける、
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記インジェクタ制御部は、前記第1~第3噴射制御モードのそれぞれにおいて、各前記インジェクタの1回当たりの前記燃料ガスの噴射時間が互いに略同じになるように複数の前記インジェクタを制御する、
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  7. 燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、
    前記燃料電池に前記燃料ガスを導くための燃料ガス供給路と、
    前記燃料ガス供給路に並列に設けられた複数のインジェクタと、
    前記燃料ガス供給路における複数の前記インジェクタよりも下流側に配設された1つのエジェクタと、
    前記燃料電池から排出された燃料オフガスを前記エジェクタに導く循環流路と、を備えた燃料電池システムの制御方法であって、
    前記エジェクタは、
    ディフューザと、
    複数の前記インジェクタから噴射された前記燃料ガスを前記ディフューザに導くノズルと、を有し、
    前記燃料電池が第1負荷状態であるか前記第1負荷状態よりも高負荷である第2負荷状態であるかを判定する負荷判定工程と、
    複数の前記インジェクタを制御して前記燃料電池に前記燃料ガスを供給する燃料ガス供給工程と、を行い、
    前記燃料ガス供給工程では、
    前記燃料電池が前記第1負荷状態であるときに、複数の前記インジェクタから1回ずつ又は複数回ずつ交代で間欠的に前記燃料ガスを噴射する第1噴射制御モードを行い、
    前記燃料電池が前記第2負荷状態であるときに、複数の前記インジェクタの前記燃料ガスの噴射を略同時に開始する第2噴射制御モードと、複数の前記インジェクタからの前記燃料ガスの噴射を時間的にずらして開始する第3噴射制御モードとを状況に応じて切り替えて行う、
    ことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  8. 請求項記載の燃料電池システムの制御方法において、
    前記燃料ガス供給工程では、前記第1噴射制御モードの際に、複数の前記インジェクタから1回ずつ交代で間欠的に前記燃料ガスを噴射する、
    ことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  9. 請求項又はに記載の燃料電池システムの制御方法において、
    前記燃料ガス供給工程では、前記第2噴射制御モードの際に、複数の前記インジェクタからの前記燃料ガスの噴射を略同時に停止する、
    ことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  10. 請求項7~9のいずれか1項に記載の燃料電池システムの制御方法において、
    前記燃料ガス供給工程では、前記第3噴射制御モードの際に、複数の前記インジェクタからの前記燃料ガスの噴射を時間的にずらして停止する、
    ことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  11. 請求項7~10のいずれか1項に記載の燃料電池システムの制御方法において、
    前記燃料ガス供給工程では、前記第3噴射制御モードの際に、少なくとも1つの前記インジェクタの休止時間の前後に亘って他の前記インジェクタから前記燃料ガスを噴射する、
    ことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
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