JP7041426B2 - 非水系二次電池用セパレータおよび非水系二次電池 - Google Patents
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Description
MgF2-x(OH)x (式1)
(ただし、式中xは1<x<2の範囲にある。)
(A)下記式で表される横幅の単分散度が50%以上;
横幅の単分散度(%)=(SEM法による1次粒子の平均横幅/レーザー回折法による2次粒子の平均横幅)×100
(B)下記式で表される厚みの単分散度が50%以上;
厚みの単分散度(%)=(SEM法による1次粒子の平均厚み/SEM法による2次粒子の平均厚み)×100
(構成)
本発明の非水系二次電池用セパレータは、ポリオレフィン多孔質基材と、この多孔質基材の片面または両面に積層された耐熱性多孔質層を含む。前記耐熱性多孔質層は、耐熱性樹脂および、フッ素含有水酸化マグネシウムを含む。
本発明の非水系二次電池用セパレータは、膜厚が7~25μmであり、好ましくは10~20μmである。膜厚が7μmより薄くなると機械的強度が低下するため好ましくない。また、25μmを超えるとイオン透過性の観点から好ましくなく、また電池内でセパレータが占める体積が大きくなりエネルギー密度の低下を招くという観点からも好ましくない。
本発明の非水系二次電池用セパレータの空孔率は20~70%であり、好ましくは30~60%である。空孔率が20%より低くなると電池の作動に十分な量の電解液を保持することが困難となり、電池の充放電特性が著しく低下するため好ましくない。空孔率が70%を超えるとシャットダウン特性が不十分となったり、機械的強度や耐熱性が低下したりして好ましくない。
本発明の非水系二次電池用セパレータの突刺強度は200g以上であり、好ましくは250g以上、より好ましくは300g以上である。突刺強度が200gより低いと電池の正負極間の短絡を防止するための機械的強度が不十分であり、製造歩留まりが上がらないため好ましくない。
本発明の非水系二次電池用セパレータにおけるガーレ値(JIS P8117に基づく)は150~600秒/100ccであり、好ましくは150~400秒/100ccである。ガーレ値が150秒/100ccより低くなるとイオン透過性には優れるものの、シャットダウン特性や機械的強度が低下し好ましくない。さらに、該多孔質層を成形する際にポリオレフィン多孔質基材と耐熱性多孔質層との界面において目詰まりを生じるような不具合も発生することがあり好ましくない。また、ガーレ値が600秒/100ccより大きくなるとイオン透過性が不十分となり、電池の負荷特性が悪化する恐れがあるため好ましくない。
(構成)
本発明におけるポリオレフィン多孔質基材は、ポリオレフィンを含んで構成され、内部に多数の空孔ないし空隙を有し、かつ、これら空孔等が互いに連結された多孔質構造となっている。基材構成としては、例えば微多孔膜、不織布、紙状シート、その他三次元ネットワーク構造を有するシート等が挙げられるが、ハンドリング性や強度の観点から微多孔膜が好ましい。微多孔膜とは、内部に多数の微細孔を有し、これら微細孔が連結された構造となっており、一方の面から他方の面へと気体あるいは液体が通過可能となった膜を意味する。
本発明における多孔質基材を構成するポリオレフィン樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等が挙げられる。中でも良好なシャットダウン特性が得られるという観点で、ポリエチレンを90重量%以上含むものが好適である。ポリエチレンは、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどが好適に用いられ、特に、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンが好適であり、強度と成形性の観点において、高密度ポリエチレンと超高分子量ポリエチレンの混合物がさらに好ましい。ポリエチレンの分子量は、重量平均分子量で10万~1000万のものが好適であり、特に重量平均分子量100万以上の超高分子量ポリエチレンを少なくとも1重量%以上含むポリエチレン組成物が好ましい。その他、本発明における多孔質基材は、ポリエチレン以外にもポリプロピレン、ポリメチルペンテン等の他のポリオレフィンを混合して構成しても良く、また、ポリエチレン微多孔膜とポリプロピレン微多孔膜の2層以上の積層体として構成しても良い。
本発明におけるポリオレフィン多孔質基材の膜厚は、5~20μmが好適である。膜厚が5μmより薄いと十分な機械的強度が得られずハンドリングが困難となったり、電池の歩留まりが著しく低下したりするため好ましくない。また、20μmより厚くなるとイオンの移動が困難となったり、電池内でセパレータが占める容積が増加し電池のエネルギー密度を低下させたりするため好ましくない。
本発明におけるポリオレフィン多孔質基材の空孔率は10~60%であり、より好ましくは20~50%である。ポリオレフィン多孔質基材の空孔率が10%より低くなると、電池の作動に十分な量の電解液を保持することが困難となり、電池の充放電特性が著しく低下するため好ましくない。また、空孔率が60%を超えると、シャットダウン特性が不十分となったり、機械的強度が低下したりして好ましくない。
本発明におけるポリオレフィン多孔質基材の突刺強度は200g以上であり、好ましくは250g以上、さらに好ましくは300g以上である。突刺強度が200gより低いと電池の正負極間の短絡を防止するための機械的強度が不十分であり、製造歩留まりが上がらないため好ましくない。
本発明におけるポリオレフィン多孔質基材のJIS P8117に基づくガーレ値は100~500秒/100ccであり、好ましくは100~300秒/100ccである。ガーレ値が100秒/100ccより低くなると、イオン透過性には優れるものの、シャットダウン特性や機械強度が低下し好ましくない。また、ガーレ値が500秒/100ccより大きくなるとイオン透過性が不十分となり、電池の負荷特性が悪化するため好ましくない。
本発明におけるポリオレフィン多孔質基材の平均孔径は10~100nmである。10nmより孔が小さいと、電解液を含浸するのが困難になるといった不具合が生じる場合がある。また、100nmより孔が大きくなると、該多孔質層を成形したとき界面に目詰まりが生じることがあったり、該多孔質層を形成した場合にシャットダウン特性が著しく低下したりする場合があるため好ましくない。
(構成)
本発明における耐熱性多孔質層は、耐熱性樹脂とフッ素含有水酸化マグネシウムを含んで構成されており、内部に多数の空孔ないし空隙を有し、かつ、これら空孔等が互いに連結された多孔質構造となっている。かかる耐熱性多孔質層は、フッ素含有水酸化マグネシウムが耐熱性樹脂中に分散・結着した状態で、ポリオレフィン多孔質基材上に直接固着された態様であることが、ハンドリング性等の観点から好ましい。なお、耐熱性樹脂のみの多孔質層をポリオレフィン多孔質基材上に形成しておき、後からフッ素含有水酸化マグネシウムを含む溶液を塗布・浸漬する等の方法によって、耐熱性樹脂層の孔内あるいは表面にフッ素含有水酸化マグネシウムが付着したような態様であってもよい。また、耐熱性多孔質層を微多孔膜や不織布、紙状シート等の独立した多孔性シートとして構成し、この多孔性シートをポリオレフィン多孔質基材上に接着したような構成であってもよい。
耐熱性多孔質層の空孔率は30~80%である。さらに耐熱性多孔質層の空孔率は、ポリオレフィン多孔質基材の空孔率より高い方が好ましい。このような構成の方が良好なシャットダウン特性が得られ、イオン透過性に優れるなど特性上のメリットが生じる。
耐熱性多孔質層の厚みは、耐熱性多孔質層がポリオレフィン多孔質基材の両面に形成されている場合は該耐熱性多孔質層の厚みの合計が2~12μmであることが好ましく、耐熱性多孔質層が片面にのみ形成されている場合は4~24μmであることが好ましい。
本発明における耐熱性樹脂は、ポリオレフィン多孔質基材の融点を超える温度においても溶融・熱分解しない程度の十分な耐熱性を有した樹脂である。例えば、融点が200℃以上の樹脂、あるいは、実質的に融点が存在しない樹脂については、その熱分解温度が200℃以上の樹脂であれば好適に用いることができる。このような耐熱性樹脂としては、例えば、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスルホン、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、セルロース、ポリフッ化ビニリデン、これらの2種以上の組合せ等が挙げられる。中でも、多孔質層の形成しやすさ、フッ素含有水酸化マグネシウムとの結着性、それに伴う多孔質層の強度、耐酸化性など耐久性の観点において、芳香族ポリアミドが好ましい。また、芳香族ポリアミドにおいても、パラ型に比べメタ型は成形が容易という観点で、メタ型芳香族ポリアミドが好適であり、特にメタフェニレンイソフタルアミドが好適である。
(化学式)
本発明におけるフッ素含有水酸化マグネシウムは、下記(式1)で表される。
MgF2-x(OH)x (式1)
(ただし、式中xは1<x<2の範囲にある。)
本発明における(式1)で表されるフッ素含有水酸化マグネシウムにおいて、xの範囲は1<x<2であり、好ましくは1.1<x<1.98、より好ましくは1.2<x<1.96、さらに好ましくは1.3<x<1.94、さらに好ましくは1.4<x<1.92、最も好ましくは1.5<x<1.9である。xが1<x<2の範囲であれば、水酸化マグネシウムの水酸基の一部がフッ素に置換することにより、横幅および厚み方向の分散性が向上する。xが1以下であれば、フッ素含有水酸化マグネシウムの横幅および厚みの分散性が低下したり、脱水反応による難燃機能が落ちたりするため好ましくない。
本発明における1次粒子とは、幾何学的にそれ以上分割できない明確な境界を持った粒子である。図1は、本発明で用いた1次粒子の横幅(W1)および1次粒子の厚み(T1)を説明する模式図である。図1に示すように、1次粒子の横幅W1および1次粒子の厚みT1を規定する。すなわち、1次粒子が六角板状の板面としたときの粒子の長径が「1次粒子の横幅W1」であり、板面の厚さが「1次粒子の厚みT1」である。
本発明における2次粒子とは、1次粒子が複数個集まり、凝集体となった粒子である。図2は、本発明で用いた2次粒子の横幅(W2)および2次粒子の厚み(T2)を説明する模式図である。図2に示すように、2次粒子の横幅W2および2次粒子の厚みT2を規定する。すなわち、2次粒子が球体に包まれると考えたときの球体の直径が「2次粒子の横幅W2」であり、積み重なった1次粒子の板面方向全体の厚さが「2次粒子の厚みT2」である。
本発明におけるフッ素含有水酸化マグネシウムの、SEM法による1次粒子の平均横幅は0.1~20μmであり、好ましくは0.1~15μm、より好ましくは0.1~10μm、さらに好ましくは0.1~5μm、さらに好ましくは0.1~2μm、さらに好ましくは0.1~1μm、最も好ましくは0.1~0.6μmである。1次粒子の平均横幅が20μmより大きければ、セパレータの膜厚が厚くなり、非水系二次電池の安全性および耐久性が向上しないため好ましくない。1次粒子が小さいほど、セパレータの耐熱性が増すため好ましい。ただし、1次粒子の平均横幅が0.1μm未満では、1次粒子が凝集しやすくなり、横幅の単分散度が低下するため好ましくない。1次粒子の平均横幅は、SEM法によりSEM写真中の任意の100個の結晶の横幅の測定値の算術平均から求める。1次粒子の横幅は、原理上レーザー回折法では測定することができない。したがって、SEM法により目視で確認する。
本発明におけるフッ素含有水酸化マグネシウムの、SEM法による1次粒子の平均厚みは20~200nmであり、好ましくは20~180nm、より好ましくは20~160nm、さらに好ましくは20~140nm、最も好ましくは20~120nmである。1次粒子の平均厚みが200nmより大きいと、非水系二次電池の抑煙性が不十分となるため好ましくない。1次粒子の平均厚みが20nmより小さいと、フッ素含有水酸化マグネシウムの1次粒子間の凝集が強くなるため好ましくない。1次粒子の平均厚みは、SEM法によりSEM写真中の任意の100個の結晶の厚みの測定値の算術平均から求める。1次粒子の厚みは、原理上レーザー回折法では測定することができない。したがって、SEM法により目視で確認する。
本発明におけるフッ素含有水酸化マグネシウムの、レーザー回折法による2次粒子の平均横幅は0.1~40μmであり、好ましくは0.1~30μm、より好ましくは0.1~20μm、さらに好ましくは0.1~10μm、さらに好ましくは0.1~4μm、さらに好ましくは0.1~2μm、最も好ましくは0.1~1.2μmある。2次粒子の平均横幅が40μmより大きいと、セパレータの膜厚が厚くなり、非水系二次電池の安全性および耐久性が向上しないため好ましくない。2次粒子の平均横幅は、レーザー回折法により測定する。SEM法では、2次粒子の横幅を正確に測定することが困難なためである。
本発明におけるフッ素含有水酸化マグネシウムの、SEM法による2次粒子の平均厚みは20~400nmであり、好ましくは20~360nm、より好ましくは20~320nm、さらに好ましくは20~280nm、最も好ましくは20~140nmである。2次粒子の厚みは、原理上レーザー回折法では測定することができない。したがって、SEM法により目視で確認する。
本発明におけるフッ素含有水酸化マグネシウムの、2次粒子の平均アスペクト比(レーザー回折法による2次粒子の平均横幅/SEM法による2次粒子の平均厚み)は10以上であることが好ましく、より好ましくは15以上である。2次粒子の平均アスペクト比が10以上であれば、非水系二次電池に抑煙効果を付与することができる。
本発明におけるフッ素含有水酸化マグネシウムの、下記式で表わされる横幅の単分散度は50%以上であり、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上、最も好ましくは80%以上である。横幅の単分散度が50%未満であると、耐熱性多孔質層内でのフッ素含有水酸化マグネシウムの分散が不十分となり、非水系二次電池の安全性および耐久性が向上しないため好ましくない。
横幅の単分散度(%)=(SEM法による1次粒子の平均横幅/レーザー回折法による2次粒子の平均横幅)×100
本発明におけるフッ素含有水酸化マグネシウムの、下記式で表わされる厚みの単分散度は50%以上であり、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上、最も好ましくは80%以上である。横幅の単分散度が50%未満であると、耐熱性多孔質層内でのフッ素含有水酸化マグネシウムの分散が不十分となり、非水系二次電池の安全性および耐久性が向上しないため好ましくない。
厚みの単分散度(%)=(SEM法による1次粒子の平均厚み/SEM法による2次粒子の平均厚み)×100
本発明におけるフッ素含有水酸化マグネシウムの、ゼータ電位の絶対値は15mV以上であり、好ましくは20mV以上、より好ましくは25mV以上である。ゼータ電位の絶対値が15mVより低ければ、耐熱性多孔質層内でのフッ素含有水酸化マグネシウムの横幅および厚みの単分散度が不十分となり、非水系二次電池の安全性および耐久性が向上しないため好ましくない。
本発明におけるフッ素含有水酸化マグネシウムの、クロム化合物、マンガン化合物、鉄化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物、銅化合物および亜鉛化合物の合計含有量は金属(Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn)に換算して200ppm以下であり、好ましくは150ppm以下、より好ましくは100ppm以下である。前記不純物の合計含有量が200ppmより多ければ、非水系二次電池の耐久性悪化の原因となるため好ましくない。
本発明におけるフッ素含有水酸化マグネシウムにおいて、耐熱性多孔質層中での分散性を向上させるため、粒子を表面処理することが好ましい。表面処理剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、リン酸エステル類処理剤、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、シリコーン系処理剤、ケイ酸及び水ガラス等を例示することができるが、この限りではない。耐熱性多孔質層中でのフッ素含有水酸化マグネシウムの分散性を考慮すると、高級脂肪酸および/またはシランカップリング剤で表面処理することが望ましい。表面処理剤の合計量は、フッ素含有水酸化マグネシウムに対して、0.01~20重量%、好ましくは0.1~15重量%である。
本発明の非水系二次電池は、リチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得る非水系二次電池において、上述した本発明の非水系二次電池用セパレータを用いることを特徴とする非水系二次電池である。かかる本発明の非水系二次電池は、高温時における安全性や耐久性に優れ、サイクル特性等にも優れている。
本発明の非水系二次電池の種類や構成は、何ら限定されるものではないが、正極とセパレータと負極が順に積層された電池要素に電解液が含浸され、これが外装に封入された構造となった構成であれば、いずれにも適用可能である。
負極は、負極活物質、導電助剤、バインダーを含む負極合剤が集電体(銅箔、ステンレス箔、ニッケル箔等)上に成形された構造となっている。負極活物質としては、リチウムを電気化学的にドープすることが可能な材料、例えば、炭素材料、シリコーン、アルミニウム、スズが用いられる。
正極は、正極活物質、導電助剤、バインダーを含む正極合剤が集電体上に成形された構造となっている。正極活物質としては、リチウム含有遷移金属酸化物、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn0.5Ni0.5O2、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3O2、LiMn2O4、LiFePO4が用いられる。
電解液は、リチウム塩、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4を非水系溶媒に溶解した構成である。非水系溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、γ-ブチロラクトン、ビニレンカーボネートなどが挙げられる。
外装材は金属缶またはアルミラミネートパック等が挙げられる。電池の形状は角型、円筒型、コイン型などがあるが、本発明のセパレータはいずれの形状においても好適に適用することが可能である。
フッ素含有水酸化マグネシウムの製造方法は、以下の(工程1)~(工程5)を含む。即ち、
(工程1)水溶性マグネシウム塩水溶液および、水溶性アルカリ塩水溶液を調製する原料調整工程と、
(工程2)前記(工程1)で得られた水溶性マグネシウム塩水溶液および、水溶性アルカリ塩水溶液を、反応温度0~60℃で、連続方式またはバッチ方式にて反応させ、水酸化マグネシウムを含む懸濁液を得る反応工程と、
(工程3)前記(工程2)で得られた反応後の水酸化マグネシウムを含む懸濁液を、50~250℃で1~60時間攪拌保持する熟成工程と、
(工程4)前記(工程3)で得られた水酸化マグネシウムを含む懸濁液を脱水後、水洗浄を行い、水に懸濁させる洗浄工程と、
(工程5)前記(工程4)で得られた洗浄後の水酸化マグネシウムを含む懸濁液に対し、フッ化物塩を加えるフッ化物添加工程である。
(工程1)
水溶性マグネシウム塩としては、例えば塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウム等が挙げられるが、この限りではない。1次粒子の凝集を防ぐため、1価のアニオンを含む塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウムを用いるのが好ましい。水溶性アルカリ塩としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム等が挙げられるが、この限りではない。原料としてさらに1価の有機酸および/または1価の有機酸塩を用いることで、水酸化マグネシウムの1次粒子の厚みを抑制し、1次粒子のアスペクト比を高めることができる。1価の有機酸および1価の有機酸塩としては、酢酸、酢酸ナトリウム、プロピオン酸、プロピオン酸ナトリウム、酪酸、酪酸ナトリウム等が挙げられるが、この限りではない。
反応方法は、連続方式またはバッチ方式を用いることができる。反応の均一性や生産性を考慮すると、連続方式が好ましい。連続方式を用いる場合、反応時のpHは、9.2~11.0、好ましくは9.4~10.8に調製する。反応pHが9.2より低い場合は、生産性が低いため、経済上の理由から好ましくない。反応pHが11.0より高い場合は、原料由来の不純物が沈殿しやすくなることや、経済上の理由から好ましくない。反応時の濃度は、水酸化マグネシウム換算で0.1~300g/Lであり、好ましくは1~250g/L、さらに好ましくは5~200g/Lである。反応時の濃度が0.1g/Lより低い場合は生産性が低く、300g/Lより高い場合は1次粒子が凝集するため好ましくない。反応温度は0~60℃であり、好ましくは10~50℃、さらに好ましくは20~40℃である。反応温度が60℃より高い場合は、水酸化マグネシウムの1次粒子が凝集するため好ましくない。反応温度が0℃未満の場合は、反応液が凍ってしまうため好ましくない。
前記(工程2)で作製した水酸化マグネシウムを含んだ懸濁液を、1~60時間、50~250℃で、攪拌保持する。この工程を経ることにより、1次粒子の凝集を緩和し、1次粒子が十分に分散した懸濁液を得ることができる。熟成時間が1時間未満では、1次粒子の凝集を緩和するための時間として十分ではない。60時間より長く熟成しても、凝集状態に変化がないため意味をなさない。熟成温度が50℃未満では、1次粒子が0.1μmより小さくなり、1次粒子の凝集を緩和するための温度として十分ではない。好ましい熟成時間は2~30時間であり、さらに好ましくは4~24時間である。好ましい熟成温度は60~220℃であり、さらに好ましくは70~200℃である。熟成時の濃度は水酸化マグネシウム換算で0.1~300g/Lであり、好ましくは0.5~250g/L、さらに好ましくは1~200g/Lである。熟成時の濃度が0.1g/Lより低い場合は生産性が低く、300g/Lより高い場合は1次粒子が凝集するため好ましくない。
前記(工程3)で作製した水酸化マグネシウムを含む懸濁液を、脱水した後、水酸化マグネシウムの20倍の重量の脱イオン水で水洗浄し、水に再懸濁させる。この工程を経ることによって、ナトリウム等の不純物を取り除き、水酸化マグネシウムの1次粒子の凝集を防ぐことができる。
前記(工程4)で作製した水酸化マグネシウムを含んだ懸濁液に対し、フッ化物を添加する。フッ化物はあらかじめ水に溶解させ、攪拌下の水酸化マグネシウム懸濁液に添加する。フッ化物の添加量は、水酸化マグネシウム1モル当量に対し、フッ化物のF換算で0.001モル当量以上1モル当量未満であり、好ましくは0.02モル当量以上0.9モル当量未満、より好ましくは0.04モル当量以上0.8モル当量未満、さらに好ましくは0.06モル当量以上0.7モル当量未満、さらに好ましくは0.08モル当量以上0.6モル当量未満、最も好ましくは0.1モル当量以上0.5モル当量未満である。反応温度は0~100℃、好ましくは20~90℃、さらに好ましくは40~80℃である。反応時間は、5分間から1時間であり、好ましくは10分間から30分間である。用いるフッ化物は、水溶性のフッ化物を用いることができ、例えば、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム等を挙げることができるが、この限りではない。反応後、懸濁液を脱水した後、添加したフッ化物の20倍の重量の脱イオン水で水洗浄する。
本発明の非水系二次電池用セパレータの製造方法は、以下の(工程1)~(工程4)を含む。即ち、
(工程1)耐熱性樹脂、フッ素含有水酸化マグネシウムおよび水溶性有機溶剤を含む塗工用懸濁液を作製する工程と、
(工程2)前記(工程1)で得られた塗工用懸濁液をポリオレフィン多孔質基材の片面又は両面に塗工する工程と、
(工程3)前記(工程2)で得られた塗工された懸濁液中の耐熱性樹脂を凝固させる工程と、
(工程4)前記(工程3)で得られた工程凝固工程後のシートを水洗および乾燥する工程である。
(工程1)
水溶性有機溶剤としては、耐熱性樹脂に対して良溶媒である溶剤であれば特に限定されないが、具体的には例えばN-メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの極性溶剤を使用することができる。また、懸濁液中には、さらに耐熱性樹脂に対して貧溶媒となる溶剤も、一部混合して用いることもできる。このような貧溶媒を適用することでミクロ相分離構造が誘発され、耐熱性多孔質層を形成する上で多孔化が容易となる。貧溶媒としては、アルコールの類が好適であり、特にグリコールのような多価アルコールが好適である。
ポリオレフィン多孔質基材への懸濁液の塗工量は2~3g/m2程度が好ましい。塗工方法は、ナイフコーター法、グラビアコーター法、スクリーン印刷法、マイヤーバー法、ダイコーター法、リバースロールコーター法、インクジェット法、スプレー法、ロールコーター法などが挙げられる。中でも、塗膜を均一に塗布するという観点において、リバースロールコーター法が好適である。
懸濁液中の耐熱性樹脂を凝固させる方法としては、塗工後のポリオレフィン多孔質基材に対して凝固液をスプレーで吹き付ける方法や、凝固液の入った浴(凝固浴)中に当該基材を浸漬する方法などが挙げられる。凝固液は、耐熱性樹脂を凝固できるものであれば特に限定されないが、水、又は懸濁液に用いた両溶媒に水を適当量含ませた混合液が好ましい。ここで、水の混合量は凝固液に対して40~80重量%が好適である。
乾燥方法は特に限定されないが、乾燥温度は50~80℃が適当である。高い乾燥温度を適用する場合は、熱収縮による寸法変化が起こらないようにするためにロールに接触させるような方法を適用することが好ましい。
フッ素含量は、ランタン-アリザリンコンプレキソン吸光光度法を用い、JIS K 0102 34.1に従って測定した。マグネシウム含量は、キレート滴定法を用いて測定した。
サンプルをエタノールに加え、超音波処理を5分間行った後、走査型電子顕微鏡(SEM)(JSM-7600F、日本電子製)を用い、任意の100個の結晶の1次粒子の横幅および厚みを測定し、その算術平均をもって1次粒子の平均横幅および平均厚みとした。
サンプルをエタノールに加え、超音波処理を5分間行った後、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(MT3300、マイクロトラック・ベル製)を使用して、体積基準の累積50%粒子径(D50)を測定した。D50を2次粒子の平均横幅とした。
サンプルをエタノールに加え、超音波処理を5分間行った後、走査型電子顕微鏡(SEM)(JSM-7600F、日本電子製)を用い、任意の100個の結晶の2次粒子の厚みを測定し、その算術平均をもって2次粒子の平均厚みとした。
以下の式に基づいて、横幅の単分散度を算出した。
横幅の単分散度(%)=(1次粒子の平均横幅/2次粒子の平均横幅)×100
以下の式に基づいて、厚みの単分散度を算出した。
厚みの単分散度(%)=(1次粒子の平均厚み/2次粒子の平均厚み)×100
以下の式に基づいて、2次粒子のアスペクト比を算出した。
2次粒子のアスペクト比=2次粒子の平均横幅/2次粒子の平均厚み
サンプルをエタノールに加え、超音波処理を5分間行った後、動的光散乱法粒度測定機(ELSZ-2、大塚電子製)を用いて測定した。
サンプルを硝酸に加熱・溶解させた後、ICP発光分光分析装置(PS3520VDD2、日立ハイテクサイエンス製)を使用して、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Znの各元素の含有量を測定した。
エーテル抽出法により、サンプルの重量に対するオクチル酸の被覆量を算出した。
接触式の膜厚計(ミツトヨ製)にて各サンプル20点測定し、これの算術平均から算出した。ここで接触端子は底面が直径0.5cmの円柱状のものを用いた。
それぞれの構成材料の重量(Wi:g/m2)を真密度(di:g/cm3)で割り、これらの和(Σ(Wi/di))を求める。これを膜厚(μm)で割り、1から引いた値に100をかけることで空孔率(%)を算出した。
ガーレ値(秒/100cc)は、JIS P8117に従い、ガーレ式デンソメータ(G-B2C、東洋精機製)を用いて測定した。
ハンディー圧縮試験器(KES-G5、カトーテック製)を用いて、針先端の曲率半径0.5mm、突刺速度2mm/秒の条件で突刺試験を行い、最大突刺荷重(g)を突刺強度とした。ここでサンプルは直径11.3mmの穴があいた金枠(サンプルホルダー)に挟み固定した。
セパレータを直径19mmに打ち抜き、非イオン性界面活性剤(エマルゲン210P、花王製)の3重量%メタノール溶液中に浸漬して風乾した。セパレータに電解液を含浸させ、SUS板(Φ15.5mm)に挟んだ。ここで電解液は1mol/LのLiBF4プロピレンカーボネート/エチレンカーボネート(1/1重量比)を用いた。これを2032型コインセルに封入した。コインセルからリード線をとり、熱電対を付けてオーブンの中に入れた。昇温速度1.6℃/分で昇温させ、同時に振幅10mV、1kHzの周波数の交流を印加することでセルの抵抗を測定した。上記測定で135~150℃の範囲で抵抗値が103ohm・cm2以上となった場合はSD特性を良好(○)と判断し、そうでなかった場合は不良(×)と判断した。
セパレータサンプルを縦6.5cm、横4.5cmの金枠に固定した。オーブンの温度を175℃として、金枠に固定したサンプルをオーブンに入れ、1時間保持した。このとき膜の破断等なく形状を維持できたものを○、そうでないものを×として評価した。
発熱抑制機能の有無は、DSC測定装置(DSC2920、TAインスツルメントジャパン製)を用い、TADSC(示差走査熱量測定)により分析した。測定サンプルは、実施例および比較例で作製したセパレータを5.5mg秤量し、これをアルミパンに入れてかしめることにより作製した。測定は、窒素ガス雰囲気下で、昇温速度5℃/min、温度範囲30~500℃で行った。200℃以上において有意な吸熱ピークが観察された場合は発熱抑制機能がある(○)と判断し、観察されなかった場合は発熱抑制機能がない(×)と判断した。
セパレータサンプルを110cm2切り出し、これを85℃で16時間真空乾燥した。これを露点-60℃以下の環境でアルミパックに入れ、さらに電解液を注入し、アルミパックを真空シーラーで封止し、測定セルを作製した。ここで電解液は1mol/LのLiPF6エチレンカーボネート(EC)/エチルメチルカーボネート(EMC)=3/7(重量比)とした。測定セルを85℃にて3日間保存し、保存前後の測定セルを測定した。保存後の測定セルの体積から保存前の測定セルの体積を引いた値をガス発生量とした。ここで、測定セルの体積測定は23℃で行い、アルキメデスの原理に従い電子比重計(EW-300SG、アルファミラージュ製)を用いて行った。
非水系二次電池サンプルについて0.2C、4.2V、8時間の定電流・定電圧充電、0.2C、2.75Vカットオフの定電流放電を行った。5サイクル目に得られた放電容量をこのセルの初期容量とした。その後、0.2C、4.2V、8時間の定電流・定電圧充電を行い、85℃にて3日間保存した。そして、0.2C、2.75Vカットオフの定電流放電を行い、85℃、3日間保存における残存容量を求めた。残存容量を初期容量で割り、100を乗じた値を容量維持率(%)とし、この容量維持率を電池の耐久性の指標とした。
塩化マグネシウム6水和物(試薬1級、和光純薬製)を脱イオン水に溶解させ、Mg=1.5mol/Lの塩化マグネシウム水溶液を作製した。水酸化ナトリウム(試薬1級、和光純薬製)を脱イオン水に溶解させ、Na=2.4mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を作製した。
ポリエチレンパウダーとしてTicona製のGUR2126(重量平均分子量415万、融点141℃)とGURX143(重量平均分子量56万、融点135℃)を用いた。GUR2126とGURX143とを1:9(重量比)となるようにして、ポリエチレン濃度が30重量%となるように流動パラフィン(スモイルP-350P、松村石油研究所製、沸点480℃)とデカリンの混合溶媒中に溶解させ、ポリエチレン溶液を作製した。該ポリエチレン溶液の組成はポリエチレン:流動パラフィン:デカリン=30:45:25(重量比)となるように調整した。
メタ型全芳香族ポリアミドとしてパラメタフェニレンイソフタルアミド(コーネックス、帝人テクノプロダクツ製)を用いた。ジメチルアセトアミド(DMAc):トリプロピレングリコール(TPG)=60:40(重量比)にコーネックスが6重量%となるように溶解し、コーネックス溶液を作製した。続いて、上記フッ素含有水酸化マグネシウムAを用い、フッ素含有水酸化マグネシウム:コーネックス=50:50(重量比)となるように該コーネックス溶液に該フッ素含有水酸化マグネシウムを分散させ、分散液を調整した。
コバルト酸リチウム(LiCoO2、日本化学工業製)粉末89.5重量%、アセチレンブラック(デンカブラック、電気化学工業製)4.5重量%、ポリフッ化ビニリデン(クレハ化学製)6重量%となるようにN-メチル-2ピロリドン溶媒を用いてこれらを混練し、懸濁液を作製した。得られた懸濁液を厚さが20μmのアルミ箔上に塗布乾燥後プレスし、100μmの正極を得た。
実施例1のフッ化ナトリウムの処理において、水酸化マグネシウム1モル当量に対し、フッ化ナトリウムを0.1モル当量加えた以外は同様にしてサンプルを作製し、フッ素含有水酸化マグネシウムBを得た。フッ素含有水酸化マグネシウムBの実験条件を表1に、各物性を表2に示す。
実施例1のフッ化ナトリウムの処理において、水酸化マグネシウム1モル当量に対し、フッ化ナトリウムを0.15モル当量加えた以外は同様にしてサンプルを作製し、フッ素含有水酸化マグネシウムCを得た。フッ素含有水酸化マグネシウムCの実験条件を表1に、各物性を表2に示す。
塩化マグネシウム6水和物(試薬1級、和光純薬製)および酢酸ナトリウム(試薬特級、和光純薬製)を脱イオン水に溶解させ、Mg=1.5mol/L、Na=0.375mol/Lの塩化マグネシウム+酢酸ナトリウム混合水溶液を作製した。水酸化ナトリウム(試薬1級、和光純薬製)を脱イオン水に溶解させ、Na=2.4mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を作製した。
(水酸化マグネシウムEの作製)
実施例1において、フッ化ナトリウム処理を除いた以外は同様にしてサンプルを作製し、水酸化マグネシウムEを得た。水酸化マグネシウムEの実験条件を表1に、各物性を表2に示す。
(フッ素含有水酸化マグネシウムFの作製)
実施例1のフッ化ナトリウムの処理において、水酸化マグネシウム1モル当量に対し、フッ化ナトリウムを1.2モル当量加えた以外は同様にしてサンプルを作製し、フッ素含有水酸化マグネシウムFを得た。フッ素含有水酸化マグネシウムFの実験条件を表1に、各物性を表2に示す。
W2…2次粒子の横幅
T1…1次粒子の厚み
T2…2次粒子の厚み
Claims (6)
- ポリオレフィン多孔質基材および、該多孔質基材の片面または両面に積層された耐熱性多孔質層を備えた非水系二次電池用セパレータであって、前記耐熱性多孔質層は、耐熱性樹脂および以下の(A)および(B)を満たす下記(式1)で表されるフッ素含有水酸化マグネシウムを含む、該非水系二次電池用セパレータ。
MgF2-x(OH)x (式1)
(ただし、式中xは1<x<2の範囲にある。)
(A)下記式で表される横幅の単分散度が50%以上;
横幅の単分散度(%)=(SEM法による1次粒子の平均横幅/レーザー回折法による2次粒子の平均横幅)×100
(B)下記式で表される厚みの単分散度が50%以上;
厚みの単分散度(%)=(SEM法による1次粒子の平均厚み/SEM法による2次粒子の平均厚み)×100 - 請求項1記載のフッ素含有水酸化マグネシウムにおいて、SEM法による1次粒子の平均横幅が0.1~20μmである、請求項1記載の非水系二次電池用セパレータ。
- 請求項1記載のフッ素含有水酸化マグネシウムにおいて、ゼータ電位の絶対値が15mV以上である、請求項1記載の非水系二次電池用セパレータ。
- 請求項1記載のフッ素含有水酸化マグネシウムの表面が、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、リン酸エステル類処理剤、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、シリコーン系処理剤、ケイ酸および水ガラスからなる群より選ばれる1種以上で表面処理されている、請求項1記載の非水系二次電池用セパレータ。
- 請求項1記載のフッ素含有水酸化マグネシウムにおいて、クロム化合物、マンガン化合物、鉄化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物、銅化合物および亜鉛化合物の合計含有量が、金属(Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn)に換算して200ppm以下である、請求項1記載の非水系二次電池用セパレータ。
- リチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得る非水系二次電池において、請求項1記載の非水系二次電池用セパレータを用いることを特徴とする、該非水系二次電池。
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