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JP6939557B2 - ジアリールカーボネート及びその製造方法、並びに芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法 - Google Patents

ジアリールカーボネート及びその製造方法、並びに芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ジアリールカーボネート及びその製造方法に関する。また本発明は、該ジアリールカーボネートを用いる溶融エステル交換法による芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法に関する。
ジアリールカーボネートは、溶融エステル交換法ポリカーボネートの原料として有用な化合物であり、従来、芳香族ヒドロキシ化合物とホスゲンとの反応により製造されている。しかしながら、ホスゲンは毒性が高いことや、装置の腐蝕性が高い上に、副生する塩化水素を中和するために大量のアルカリが必要なことなどから、ホスゲンを使用しない方法が要望されており、いくつかの試みがなされてきた。
そのような試みの中で、特に工業的に適した方法として、尿素と炭素数3から6のアルキルアルコールからジアルキルカーボネートを得、次いでジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物をエステル交換することによりアルキルアリールカーボネートを得、さらにアルキルアリールカーボネートを不均化することによりジアリールカーボネートを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この製造方法においては、副生したアルキルアルコールを再びジアルキルカーボネートの原料として再利用すれば、結果的に、安価な尿素と芳香族ヒドロキシ化合物からジアリールカーボネートを製造することができる。
特開平10−152456号公報
上述の方法で製造したジアリールカーボネートには、副生する含窒素化合物が混入し、続いて溶融エステル交換法による芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法に用いた場合、ジアリールカーボネートと芳香族ジヒドロキシ化合物との重合反応を阻害するという問題があった。本発明の目的は、上述の問題点に鑑み、重合反応を阻害する含窒素化合物の量の少ないジアリールカーボネートを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、含窒素化合物を特定量未満含む、ジアリールカーボネートを用いることにより、溶融エステル交換法による芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法における上記課題を解決しうることを見出し、本発明に到達した。加えて本発明者らは、そのようなジアリールカーボネートの製造方法を見出した。
本発明は、以下のとおりである。
[1] 下記式(I)で表される化合物を1000質量ppm未満含む、ジアリールカーボネート。
Figure 0006939557

(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアリールオキシ基である。)
[2] 上記[1]に記載のジアリールカーボネートの製造方法であって、
尿素とアルキルアルコールとを反応させてジアルキルカーボネートを含む第一の反応混合物を得る第一の工程;
前記第一の反応混合物中のジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物とを反応させてアルキルアリールカーボネートを含む第二の反応混合物を得る第二の工程;
前記第二の反応混合物中のアルキルアリールカーボネートを不均化して、ジアリールカーボネートを含む第三の反応混合物を得る第三の工程;及び
前記第三の反応混合物を精製する第四の工程
を含み、ここで、前記第三の反応混合物が、さらに式(I)で表される化合物を1000質量ppm以上含む、製造方法。
[3] 前記第四の工程が、蒸留塔を用いて塔頂部から式(I)で表される化合物を1000質量ppm未満含むジアリールカーボネートを、塔底部から式(I)で表される化合物を濃縮した混合物を得る蒸留工程を含み、かつ、前記蒸留工程が下記(a)及び(b)の条件下で行われる、上記[2]に記載の製造方法。
(a)蒸留塔の塔頂圧力が0.01kPaから10kPa
(b)還流比が2から20
[4] 前記濃縮混合物から析出する式(I)で表される化合物を80℃から230℃の範囲のいずれかの温度で濾別する第五の工程を含む、上記[3]に記載の製造方法。
[5] 前記第五の工程で濾別した式(I)で表される化合物は回収し、濾液を再び第四の工程に戻すリサイクル工程(第六の工程)を含むことを特徴とする、上記[4]に記載の製造方法。
[6] 前記第一の工程のアルキルアルコールが、炭素数3〜6のアルキルアルコールである、上記[2]〜[5]いずれかに記載の製造方法。
[7] 上記[1]に記載のジアリールカーボネートと芳香族ジヒドロキシ化合物とを用いて、エステル交換触媒の存在下に溶融縮重合させる、芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法。
溶融エステル交換法による芳香族ポリカーボネートの製造において、式(I)で表される化合物の含有量が1000質量ppm未満であるジアリールカーボネートを使用することにより、従来法のジアリールカーボネートを使用する場合に比べて、重合時間を短縮することができ、その工業的効果は大きい。
ジフェニルカーボネート(DPC)への2H−1,3−ベンゾオキサジン−2,4(3H)−ジオン(BOD)の溶解度の温度変化を示したグラフである。
本発明において用いられる用語は、他に特に断りのない限り、以下の定義を有する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。また「〜」または「から」を用いて示された数値範囲は、「〜」または「から」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。さらに混合物中の各成分の含有量は、混合物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、混合物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本発明において、「ハロゲン原子」は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を意味する。
本発明において、他に特に断りのない限り、「アルキル基」は、直鎖、分岐鎖若しくは環状の、飽和脂肪族炭化水素の1価の基を意味する。「炭素数1〜10のアルキル基」の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基、ノニル基、シクロノニル基、デシル基又はシクロデシル基(各異性体を含む)が挙げられる。「炭素数1〜6のアルキル基」及び「炭素数3〜6のアルキル基」の例もこれに含まれる。
本発明において、他に特に断りのない限り、「アルコキシ基」は、基−O−アルキル(ここで、アルキル基は上記と同義である)を意味する。本発明において、アルコキシ基の好ましい例は、「炭素数1〜6のアルコキシ基」であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、s−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基又はシクロヘキシルオキシ基(各異性体を含む)が挙げられる。
本発明において、他に特に断りのない限り、「アリール基」は、単環式若しくは多環式の、芳香族炭化水素の1価の基を意味する。本発明において、アリール基の好ましい例は、「炭素数6〜10のアリール基」であり、例えば、フェニル基、ナフチル基又はアントリル基等が挙げられる。アリール基の特に好ましい例は、フェニル基である。また「アリール基」は、炭素数1〜6のアルキル基により置換されていてもよい。
本発明において、「アリールオキシ基」は、基−O−アリール(ここで、アリール基は上記と同義である)を意味する。本発明において、アリールオキシ基の好ましい例は、「炭素数6〜10のアリールオキシ基」であり、例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基又はアントリルオキシ基等が挙げられる。アリールオキシ基の特に好ましい例は、フェノキシ基である。
<ジアリールカーボネート>
本発明は、下記式(I):
Figure 0006939557

(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアリールオキシ基を示す)で表される化合物を1000質量ppm未満含む、ジアリールカーボネートに関する。
本発明のジアリールカーボネートは、具体的には、下記式(6):
ArO−CO−OAr (6)
(式中、Arは、フェニル基、あるいはハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアリールオキシ基により置換されたフェニル基を示す)で表されるジアリールカーボネートであって、式(I)で表される化合物を1000質量ppm未満含むものである。
Arがフェニル基である場合、本発明のジアリールカーボネートはジフェニルカーボネート(本明細書では「DPC」と称す場合がある)であって、Rが水素原子である、式(I)で表される化合物(2H−1,3−ベンゾオキサジン−2,4(3H)−ジオン(本明細書では「BOD」と称す場合がある))を1000質量ppm未満含む。
Arがハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアリールオキシ基により置換されたフェニル基である場合、本発明のジアリールカーボネートは、RがArの置換基と同じである、式(I)で表される化合物を1000質量ppm未満含むものである。
本発明の特定の態様は、BODを1000質量ppm未満含む、DPCである。
本発明のジアリールカーボネートに含まれる式(I)で表される化合物の量は、0.1質量ppm以上、1000質量ppm未満であり、好ましくは900質量ppm以下であり、より好ましくは800質量ppm以下であり、特に好ましくは700質量ppm以下である。
本発明のジアリールカーボネートは、尿素とアルキルアルコールと芳香族ヒドロキシ化合物とを用いる方法、典型的には、後述する本発明の<ジアリールカーボネートの製造方法>により製造される。
<ジアリールカーボネートの製造方法>
本発明はまた、下記式(I):
Figure 0006939557

(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアリールオキシ基を示す)で表される化合物を1000質量ppm未満含む、ジアリールカーボネートの製造方法に関する。かかる製造方法は、
尿素とアルキルアルコールとを反応させてジアルキルカーボネートを含む第一の反応混合物を得る第一の工程;
前記ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物とを反応させてアルキルアリールカーボネートを含む第二の反応混合物を得る第二の工程;
前記アルキルアリールカーボネートを不均化して、ジアリールカーボネートを含む第三の反応混合物を得る第三の工程;及び
前記反応混合物を精製する第四の工程
を含み、ここで前記第三の反応混合物が、さらに式(I)で表される化合物を1000質量ppm以上含む。
(第一の工程)
第一の工程では、尿素とアルキルアルコールとを反応させてジアルキルカーボネートを含む第一の反応混合物を得る。第一の工程で用いるアルキルアルコールは、下記式(1):
R−OH (1)
(式中、Rは、アルキル基を示し、好ましくは炭素数3〜6のアルキル基を示す)で表される。そのようなアルキルアルコールの例としては、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、2,2−ジメチル−1−ブタノール、2,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、2−エチル−1−ブタノール、3−エチル−1−ブタノールを挙げることができる。
尿素とアルキルアルコールとの反応は、まず下記式(2):
RO−CO−NH (2)
(式中、Rは、上記と同義である)で表されるアルキルカーバメートが生成し、これが更にアルキルアルコールと反応して下記式(3):
RO−CO−OR (3)
(式中、Rは、上記と同義である)で表されるジアルキルカーボネートになる。通常、尿素からアルキルカーバメートになる反応は速く、アルキルカーバメートからジアルキルカーボネートになる反応は遅い。各段階において好ましい反応条件が異なるため、連続的に反応を行なう場合には2段階に分けて反応することが必要となるが、回分式で行なう場合には同一反応器内で逐次行なうこともできる。
尿素からアルキルカーバメートを製造する段階は、反応が速いため比較的低温で反応させることが可能である。好ましい反応温度は100〜200℃であり、この段階であまり高温にすると副反応が起き好ましくない。反応圧力は常圧〜約2MPaが適切である。本反応はアンモニアが生成するため、圧力調節弁等を設け、系内を所定の圧力に保ちつつ適宜アンモニアを排出しながら反応を行ってもよい。アンモニアのみを選択的に系外に出すために、反応器上部に蒸留塔を設置することも好ましい。反応時間は約1〜4時間である。反応は充分速いため通常は必要ないが、窒素などの不活性ガスを反応系に流しながら行なうこともできる。また反応に対して不活性な溶媒を使用することもできる。
アルキルカーバメートからジアルキルカーボネートを製造する段階は、反応がやや遅いため、好ましい反応温度は180〜260℃である。反応圧力は常圧〜約3MPaが適切である。本反応もアンモニアが生成するため、圧力調節弁等を設け、系内を所定の圧力に保ちつつ適宜アンモニアを排出しながら反応を行ってもよい。アンモニアのみを選択的に系外に出すために、反応器上部に蒸留塔を設置することも好ましい。反応時間は約1〜20時間である。必要に応じ、アンモニアの除去を助けるために窒素などの不活性ガスを反応系に流しながら行なうこともできる。
上に述べた反応は、同一反応器内で行なうこともできるし、それぞれ別の反応器で行なうこともできるが、いずれの場合でも触媒は同一のものを用いるのが好ましい。この反応の触媒としては、特開昭55−102542号公報、特開昭57−26645号公報、特開昭57−175147号公報等に既に多くの触媒が記されているが、いずれの触媒も本発明において使用することができる。その中でも特に、亜鉛、マグネシウム、鉛、銅、スズ及びチタンからなる群より選ばれる1種以上の金属の、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、無機塩、有機酸塩、アルコキシド又はアルキルアルコキシドが好適に使用される。具体的には、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酢酸鉛、酢酸銅、ジブチルスズオキシド、テトラブトキシチタン等を挙げることができる。また、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセンといった有機アミンも使用することができる。
式(1)で表されるアルキルアルコールは、尿素1モルに対して約0.5〜10モルが用いられる。触媒の量は、尿素1モルに対して0.1〜20モル%が適切である。尚、本反応で適切なアルコールは炭素数3以上のアルキルアルコールである。炭素数が3未満のアルキルアルコールでは収率が低く、また反応時の圧力が高くなるので好ましくない。
反応終了後、ジアルキルカーボネートを含む第一の反応混合物を得ることができる。第一の反応混合物は、さらに未反応のアルキルアルコール、中間体であるアルキルカーバメート、及び触媒等を含み得る。第二の工程に付す前に、蒸留により未反応のアルキルアルコール、中間体であるアルキルカーバメート、及び触媒の少なくとも一部を第一の反応混合物から除いてもよい。分離されたアルキルアルコール、アルキルカーバメート、及び触媒は、再び反応に用いることができる。
(第二の工程)
第二の工程では、前記第一の反応混合物中のジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物とを反応させてアルキルアリールカーボネートを含む第二の反応混合物を得る。第二の工程で用いる芳香族ヒドロキシ化合物は、下記式(4):
Ar−OH (4)
(式中、Arは、上記と同義である)で表される。そのような芳香族ヒドロキシ化合物の例としては、フェノール、p−クロロフェノール、2,4−ジクロロフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,4−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、p−n−プロピルフェノール、p−イソプロピルフェノール、p−n−ブチルフェノール、p−イソブチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、4−ヒドロキシアニソール、p−フェニルフェノール、p−フェノキシフェノール等を挙げることができる。
すなわち、第二の工程は、式(3)で表されるジアルキルカーボネートと式(4)で表される芳香族ヒドロキシ化合物とを反応させて、下記式(5):
ArO−CO−OR (5)
(式中、Ar及びRは、上記と同義である)
で表されるアルキルアリールカーボネートを得る。本反応は、約160〜250℃の反応温度、約0.01〜1MPaの圧力で行なう。また本反応は平衡反応であるため、反応を進行させるために副生したアルキルアルコールを抜き出すことが好ましい。反応は上部に蒸留塔を設けた反応器で行ってもよいし、反応蒸留塔で行ってもよい。
第二の工程を反応蒸留塔で行う場合は、コンデンサー段とリボイラー段を含む段数が3段以上を有する蒸留塔であって、連続蒸留が可能なものが好ましい。例えば、泡鐘トレイ、シーブトレイ、バルブトレイ等を用いた棚段塔、スルザーラボパッキング、スルザーパッキング、メラパック、ディクソンパッキング、ラシヒリング等の充填物が充填された充填塔等いずれも用いることができる。この中でも棚段塔を用いることがより好ましい。なお、ここでいう段数は、棚段塔の場合は実段数、充填塔の場合は理論段数を意味するものとする。
例えば、ジアルキルカーボネート、芳香族ヒドロキシ化合物及び触媒を蒸留塔の最上段に連続的に供給しながら、副生したアルキルアルコールを塔頂部より連続的に抜き出し、塔底部からはアルキルアリールカーボネートを連続的に抜き出す方法がより好ましい。反応時間は約1〜10時間である。通常は必要ないが、窒素などの不活性ガスを反応系に流しながら行なうこともできる。
この反応に好適な触媒としては、通常エステル交換触媒として知られるものであればどのようなものでも構わないが、特に、チタン、アルミニウム、ガリウム、スズ、イットリウムから選ばれる金属の、アルコキシド、アリールオキシド、アルキル置換オキシド、アセチルアセトナートのいずれか、又はそれらの化合物と他の化合物とのアダクトが好ましく用いられる。
上記触媒の中でも、特に、下記式:
Ti(OX)、又は
Ti(OX)・XOH
(式中、Xは、炭素数3〜6のアルキル基又はアリール基を示す)で表されるチタン化合物又はそのアダクトを使用することが好ましい。
上記式で示される触媒の例としては、たとえば、チタニウムテトラプロポキシド、チタニウムテトラブトキシド、チタニウムテトラアミルオキシド、チタニウムテトラヘキシルオキシド、チタニウムテトラフェノキシド、チタニウムテトラ(4−メチルフェノキシド)(各異性体を含む)が例示される。
また、触媒として、下記式:
SnO、
Sn(OY、又は
Sn(OY
(式中、Yは、炭素数1〜10のアルキル基を示し、Yは、炭素数3〜6のアルキル基を示す)で表されるスズ化合物を用いることも好ましい。
上記式で表される触媒の例としては、ジエチルスズオキシド、ジプロピルスズオキシド、ジブチルスズオキシド、ジアミルスズオキシド、ジオクチルスズオキシド、ジブチルジブトキシスズ、ジエチルジアミルオキシスズ、テトラブトキシスズ、テトライソアミルオキシスズ等(各異性体を含む)が挙げられる。また、反応条件下でこれらの化合物に変化する化合物であってもよい。
本反応において、式(4)で表される芳香族ヒドロキシ化合物は、式(3)で表されるジアルキルカーボネート1モルに対して約0.2〜10モルが用いられる。より好ましくは約1〜5倍モルである。触媒の量は、式(3)で表されるジアルキルカーボネート1モルに対して0.01〜10モル%が適切である。
反応終了後、アルキルアリールカーボネートを含む第二の反応混合物を得ることができる。本反応では、通常、アルキルアリールカーボネートと共に、ジアリールカーボネートが生成する場合がある。したがって第二の反応混合物は、さらにジアリールカーボネート、副生するアルキルアルコール、及び触媒等を含み得る。第二の工程の終了後、蒸留によりアルキルアリールカーボネートを第二の反応混合物から分離してもよいが、第二の反応混合物をそのまま第三の工程に付すことが好ましい。
(第三の工程)
第三の工程では、前記アルキルアリールカーボネートを不均化して、ジアリールカーボネートと、式(I)で表される化合物1000質量ppm以上とを含む不均化反応液を得る。すなわち第三の工程は、式(5)で表されるアルキルアリールカーボネートを不均化して、下記式(6):
ArO−CO−OAr (6)
(式中、Arは、上記と同義である)
で表されるジアリールカーボネートと、式(I)で表される化合物1000質量ppm以上とを含む第三の反応混合物を得る。本反応は、約160〜250℃の反応温度、約0.01〜1MPaの圧力で行なう。また本反応は平衡反応であるため、反応を進行させるために副生したジアルキルカーボネートを抜き出すことが好ましい。反応は上部に蒸留塔を設けた反応器で行ってもよいし、反応蒸留塔で行ってもよい。
第三の工程を反応蒸留塔で行う場合は、第二の工程と同様に、コンデンサー段とリボイラー段を含む段数が3段以上を有する蒸留塔であって、連続蒸留が可能なものが好ましい。中でも充填塔を用いることがより好ましい。例えば、アルキルアリールカーボネートを蒸留塔の側部より供給し、副生したジアルキルカーボネートを塔頂部より連続的に抜き出し、塔底部からはジアリールカーボネートと式(I)で表される化合物とを含む第三の反応混合物を連続的に抜き出す方法がより好ましい。反応時間は約1〜10時間である。通常は必要ないが、窒素などの不活性ガスを反応系に流しながら行なうこともできる。
この反応には、必要に応じて、エステル交換触媒が用いられる。エステル交換触媒の例及び量は、第二の工程と同じである。
(第四の工程)
第四の工程では、第三の工程より得られる第三の反応混合物を精製する。第三の反応混合物は、通常、ジアリールカーボネートと式(I)で表される化合物の他、未反応アルキルアリールカーボネート及び触媒等を含み得る。精製は、蒸留塔を用いて行うことが好ましい。
例えば、第三の反応混合物の精製は、(a)蒸留塔の塔頂圧力が0.01kPa〜10kPa、及び(b)蒸留塔の塔頂部の還流比が0.5〜20、好ましくは2〜20、更に好ましくは4〜20の条件下、塔頂部から式(I)で表される化合物を1000質量ppm未満含むジアリールカーボネートを、塔底部から式(I)で表される化合物等を濃縮した混合物を得る蒸留工程を含む。塔頂部の還流比が2未満であると、ジアリールカーボネート中の式(I)で表される化合物の含有量が1000質量ppm以上となるおそれがある。また、還流比が20超であると精製の効率が低下する。蒸留温度は通常100〜300℃、好ましくは120〜280℃である。
なお、第四の工程は、精製工程の一部として、触媒の分離・除去工程を含んでもよい。触媒の分離・除去工程は、上記蒸留工程の前に行われるのが好ましい。例えば、第三の反応混合物を触媒分離塔(蒸留塔)へ連続的に供給し、フラッシュ蒸留することにより実施できる。触媒分離塔の塔頂部からは、アルキルアリールカーボネート、ジアリールカーボネート及び式(I)で表される化合物が連続的に抜き出される。塔底部からは、触媒及び少量のジアリールカーボネートが連続的に抜き出される。塔頂部からの抜き出し液は、上記蒸留工程で第三の反応混合物として用いることができる。または後述するアルキルアリールカーボネートの回収工程に付した後、上記蒸留工程で第三の反応混合物として用いてもよい。塔底部からの抜き出し液は、第二の工程及び/又は第三の工程に戻し、触媒として再使用することができる。
フラッシュ蒸留は温度100〜300℃、圧力は0.001〜0.1MPaの範囲で行われる。
また、第四の工程は、精製工程の一部として、アルキルアリールカーボネートの回収工程を含んでもよい。回収工程は、上記蒸留工程の前であって、かつ上記触媒の分離・除去工程に続いて行われるのが好ましい。例えば、前記触媒分離塔の塔頂部抜き出し液を、アルキルアリールカーボネート回収塔(蒸留塔)へ連続的に供給し、アルキルアリールカーボネートをはじめとする低沸点成分を分離してもよい。塔底部からはジアリールカーボネート及び式(I)で表される化合物が、塔頂部からはアルキルアリールカーボネートが連続的に抜き出される。塔底部からの抜き出し液は、上記蒸留工程で第三の反応混合物として用いることができる。塔頂部からの抜き出し液は、第三の工程に戻し、原料として再使用することができる。
アルキルアリールカーボネート回収工程の蒸留温度は通常100〜300℃、好ましくは120〜280℃で行われる。圧力は0.001〜0.1MPaが適切である。
(第五の工程/第六の工程)
本発明の製造方法は、さらに第五の工程として、前記第四の工程の実施で徐々に塔底部に濃縮蓄積される式(I)で表される化合物を80℃〜230℃、好ましくは82℃〜150℃、より好ましくは82℃〜100℃の範囲のいずれかの温度に冷却し濾過により濾別する工程を含んでもよく、またこの温度は、式(I)で表される化合物のジアリールカーボネートへの溶解度、例えば、図1に示したBODのDPCへの溶解度を参考に設定してもよい。これにより、塔底部に蓄積する式(I)で表される化合物を効率よく除去することができる。濾過の方法は特に限定されず、常法に従ってよいが、例えば、自然濾過、減圧濾過、加圧濾過、遠心濾過により濾過する方法が好ましい。濾材も特に限定されず、通常の濾材を使用することができるが、ポリプロピレン、テフロン(登録商標)等のプラスチック繊維製の濾材やステンレス繊維等の金属製の濾材が繊維の脱落等がなく好ましい。
また第五の工程で得られた濾液を、再び第四の工程に、例えば、第四の工程の触媒の分離・除去工程、アルキルアリールカーボネートの回収工程又は蒸留工程のいずれかに、第三の反応混合物として戻すこともできる。本発明の製造方法は、そのようなリサイクル工程を第六の工程として含んでもよい。
本発明の製造方法の各工程は、反応に対して不活性な溶媒の存在下、不活性ガスの存在下、及び/又は不活性ガスによる加圧下で反応を実施することができる。また、本発明に用いるそれぞれの原料は純粋なものが好ましいことは言うまでもない。具体的な純度としては、95〜100%が適切である。また、中間体であるジアルキルカーボネートの純度は、90〜100%であることが好ましい。
本発明の連続製造方法では、上記工程に加え、必要に応じて公知の工程を任意に含めることができる。例えば、エステル交換反応工程と不均化反応工程との間に、特開2004−323384号公報に記載されているような触媒分離工程を設け、アルキルアリールカーボネートの大部分を含む液と触媒を含む液とを分離して不均化反応工程へ供給しても良い。
<芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法>
本発明はまた、本発明に係るジアリールカーボネートと芳香族ジヒドロキシ化合物とを用いて、エステル交換触媒の存在下に溶融縮重合させる、芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法に関する。溶融重合法による芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法は公知であり、本発明に係るジアリールカーボネートは、そのような公知の製造方法において用いることができる。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法に用いる芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例えば、下記一般式(II)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006939557
一般式(II)中、2つのフェニレン基は、各々独立して、p-フェニレン基、m-フェニレン基及びo-フェニレン基のいずれであってもよいが、両方ともp-フェニレン基であることが好ましい。
一般式(II)中のR21及びR22は、各々独立して、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアリールオキシ基等である。R21及びR22の好ましい具体例は、フッ素、アミノ基、メトキシ基、メチル基、フェニル基等である。
p及びqは、各々独立して、0〜4の整数、好ましくは0〜2の整数を示す。Xは、単結合又は下記連結基群(III)から選択される2価の基を示す。連結基群(III)においてR33及びR34は、各々独立して、水素原子、アルキル基若しくはアリール基を示すか、又はR33とR34とが結合して形成される脂肪族環を示す。
Figure 0006939557
このような芳香族ジヒドロキシ化合物としては、具体的にはビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2−ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン、2,2’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホニル、1,3−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン、1,4−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,8−ビス(4−ヒドロキシフェニル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、4,4’−(1,3−アダマンタンジイル)ジフェノール、及び1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン等が挙げられる。
中でも2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、「ビスフェノールA」又は「BPA」ともいう)が安定性、更にはそれに含まれる不純物の量が少ないものの入手が容易である点等の理由により好ましいものとして挙げられる。上記芳香族ジヒドロキシ化合物は、複数種が必要に応じて組み合わされていてもよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法に用いるジアリールカーボネートは、具体的には、下記式(6):
ArO−CO−OAr (6)
(式中、Arは、上記と同義である)で表されるジアリールカーボネートであって、下記式(I):
Figure 0006939557

(式中、Rは、上記と同義である)で表される化合物を1000質量ppm未満含むものである。
ジアリールカーボネートの具体例としては、Xが水素原子である、式(I)で表される化合物(2H−1,3−ベンゾオキサジン−2,4(3H)−ジオン)を1000質量ppm未満含む、ジフェニルカーボネートが挙げられる。
芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法においては、ジアリールカーボネートを芳香族ジヒドロキシ化合物に対して過剰に使用してもよい。
芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法における芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートとの重縮合反応は、触媒の存在下に行う。触媒としては、通常のポリカーボネート製造用触媒として用いられる塩基性化合物触媒等のエステル交換触媒を用いることができる。
そのような触媒としては、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、テトラフェニルホウ素ナトリウム、フェニルリン酸二ナトリウム及び炭酸カリウムからなる群から選択される少なくとも1種を用いることがより好ましく、炭酸セシウム及び炭酸カリウムの少なくとも一方が更に好ましい。触媒は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
触媒は、芳香族ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対して、任意の量加えてもよく、例えば1×10−6モル以下の比率で用いられる。
芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法は、触媒(好ましくは、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群から選択される少なくとも1種)に加えて、助触媒の共存下に行われることが好ましい。助触媒を用いることで芳香族ポリカーボネート樹脂をより効率的に調製することができる。
助触媒としては、エステル交換触媒における含窒素化合物を用いることが好ましい。含窒素化合物の詳細は既述のとおりである。助触媒として具体的には、4級アンモニウムヒドロシキド類からなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましく、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシドからなる群から選択される少なくとも1種を用いることがより好ましく、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを用いることが更に好ましい。
助触媒の使用量は、芳香族ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対して任意の量加えてもよく、例えば1×10−3モル以下が好ましい。
芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法では、主原料の芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートとを、触媒の存在下、重縮合反応器内で重縮合反応させることによって芳香族ポリカーボネート樹脂を製造することが好ましい。この重縮合反応は、エステル交換反応に基づく溶融重縮合反応である。
芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法を実施する重縮合反応器としては、1器又は2器以上の反応器が用いられる。2器以上の反応器を用いる場合は直列に接続すればよい。重縮合反応器は縦型及び横型のいずれであってもよい。
それぞれの重縮合反応器には、従来公知の攪拌翼等の攪拌装置を設けることができる。攪拌翼の具体例としては、錨型攪拌翼、マックスブレンド翼、ダブルヘリカルリボン翼、格子翼、メガネ翼等が挙げられる。
重縮合反応器における反応条件は、重縮合反応の進行とともに高温、高真空、低攪拌速度となるようにそれぞれ設定されることが好ましい。重縮合反応の間、各反応器における平均滞留時間は、約30〜120分になるように液面レベルを制御することが好ましい。また各反応器において、溶融重縮合反応と同時に副生するフェノールは、各反応器に取り付けられた留出管により系外に留出させればよい。
芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法における減圧度は、好ましくは1Pa〜13.3kPaであり、反応器の内温は好ましくは140〜300℃である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(BOD濃度の測定)
実施例1〜10で得られた試料(BOD含有DPC)をアセトンに溶かし、内部標準物質としてヘプチルベンゼンを加え、ガスクロマトグラフ分析装置により以下の測定条件で定量した。同様の手順で既知濃度のサンプル溶液を調製して検量線を作成し、DPC中のBOD濃度を解析した。
<測定条件>
測定装置:島津GC-2014
検出器:FID
カラム:GL Sciences Inc. TC-17 ( .30 m×0.25 mm I.D),
カラム温度:70 ℃ (5 min)-12 ℃/min- 190 ℃ (5 min) -12 ℃/min- 250 ℃(30 min)
INJ温度:250℃
DET温度:260℃
入口圧:123.8kPa
カラム流量:1.53ml/min
線速度:35.5cm/s
全流量:81.9ml/min
注入モード:SPLIT
制御モード:線速度
キャリアガス:He
[実施例1〜6/比較例1〜4]
(ジブチルカーボネート(DBC)合成工程)
それぞれに還流冷却器及び攪拌器が附属した、連続した4槽の反応器の第1槽に、尿素、ブタノール(BuOH)、ジフェニルエーテル(DPE)、ジブチルスズオキシド(触媒)をそれぞれ1:2:4:0.05モル比で、126kg/hを連続的に供給し、各槽の反応液温度が第1槽:170℃、第2槽:180℃、第3槽:190℃、第4槽:200℃、各槽の平均滞留時間を2時間で、生成するアンモニアを還流冷却器上部から抜き出しながら反応させて、第4槽からDBCとブチルカーバメート(BCM)を含む液を連続的に得た。
これを触媒分離塔で蒸留することにより、まずDPEと触媒を主成分とする液を塔底部から抜き出し、塔頂部からDPEの一部、DBC、BCM、BuOHを含む液を抜き出した。
次にBuOH分離塔で、触媒分離塔の塔頂部から抜き出した液を蒸留し、塔頂部からBuOH、塔底部からDPE、DBC、BCMを含む液を抜き出した。
更にブタノール分離塔の塔底部から抜き出した液に、含有するDBCの2倍モル量のフェノール(PhOH)を加え、BCM分離塔で蒸留し、塔頂部からDBC:48.0質量%、PhOH:51.9質量%、及びBCM:0.1質量%を含む液を得た。
(エステル交換反応蒸留工程)
DBC:48.0質量%、PhOH:51.9質量%、BCM:0.1質量%に0.4質量部のチタニウムテトラブトキシド(エステル交換触媒)を加え、エステル交換反応蒸留塔の最上段に連続的に供給した。
このとき、エステル交換反応で生成したBuOHを含む蒸気をエステル交換反応蒸留塔の塔頂部より連続的に抜き出し、一方、塔底部からはエステル交換反応で生成したブチルフェニルカーボネート(BPC)を含む液を連続的に抜き出した。
(不均化反応工程)
不均化反応蒸留塔の中央部にエステル交換反応蒸留塔塔底部抜き出し液を供給し、DBCを塔頂部から連続的に抜き出し、塔底部からDPC、エステル交換触媒、BPC及びBODを含む混合物を連続的に抜き出した。
(精製工程)
<触媒分離工程・BPC回収工程>
不均化反応工程で得られた塔底反応混合物をまず触媒分離塔で蒸留し、触媒とDPCの一部を連続的に塔底部から、DPC、BPCを主に含む液を塔頂部から抜き出した。
次に、触媒分離塔の塔頂部から抜き出した液をBPC分離塔の中央部にフィードし、塔頂部よりBPCを主成分とする液を得、塔底部よりDPCとBODとを含む混合物(DPC:99.49質量%、2H−1,3−ベンゾオキサジン−2,4(3H)−ジオン(BOD):0.51質量%)を得た。
<蒸留工程>
BPC分離塔の塔底部より得た混合物を、理論段数8段、塔底温度188.5℃、塔頂圧力2kPaのスルーザーパッキン充填蒸留塔の4段目にフィードし、還流比を変えて蒸留することで、塔頂部よりDPCを得た。得られたDPC(塔頂DPC)中のBOD濃度を表1に示す。
Figure 0006939557
[実施例7〜30]
<晶析工程>
釜液中の式(I)の化合物が、塔底部の温度188.5℃以下に下げると析出する濃度に蓄積するまで各実施例の蒸留工程を行った。この釜液を抜き出した後冷却し、式(I)の化合物を析出させ、アドバンテック東洋株式会社製直径330mmのNo.5Cの濾紙を使用した減圧濾過により濾液を回収した。各操作における式(I)の化合物の濃度と晶析条件は表2の通りである。なお、BODのDPCへの溶解度を測定したところ図1の通りであった。
Figure 0006939557
[実施例31]
<リサイクル工程>
実施例2と同様の方法で、上記精製工程の触媒分離工程・BPC回収工程まで実施した。次いで実施例20の晶析工程で得た濾液を、BPC回収工程のBPC分離塔の塔底部より得た混合物に加えて、実施例2と同様の方法で蒸留工程に付した。得られた塔頂DPC中のBOD濃度(GC組成)は、リサイクルを含まない実施例2のBOD濃度(GC組成)と同等であった。
[実施例32〜36/比較例5]
(ポリカーボネート重合活性評価)
実施例32〜36/比較例5では、上記実施例1〜4、6及び比較例3にて得られた各DPCについてビスフェノールA(BPA)とのポリカーボネート(PC)重合評価を実施した。
(重合原料)
DPCは上記表1の実施例1〜4、6及び比較例3に示したものを、BPAは新日鐵住金化学製のものをそれぞれ使用した。
(重合触媒)
和光純薬工業製の炭酸セシウム0.15gを精秤し、100mLメスフラスコを用いて蒸留水に溶解させ、0.005mol/L炭酸セシウム水溶液を得た。
(分子量分析方法)
得られた樹脂の分子量分析は東ソー製超高性能セミミクロSEC用カラムTSKgel SuperMultipore(登録商標)HZ−Mを3本装備した東ソー製高速GPC装置HLC−8320GPCを使用し、和光純薬工業製クロロホルム溶媒(HPLC用)、サンプル濃度0.2w/v%、流速0.350mL/min、注入量10μLにて実施した。検量線の作成は東ソー製標準ポリスチレンキットPStQuick(登録商標)MP−Mを用いた。
(末端OH量測定)
末端OH量の測定はブルカー社製クライオNMRにより実施した。0.05wt%TMS添加重クロロホルム溶媒1mLにサンプル0.05gを溶かし、基準周波数600MHzのH−NMRを測定した。得られたNMRスペクトルにおいて7〜8ppm付近に見られるフェニル基及びフェニレン基ピークの積分比を100として、4.7ppm付近に見られる水酸基のピークの積分比より算出した。
(YI値分析)
YI値は日本電色工業製比色計SE2000を使用し、和光純薬工業製ジクロロメタン溶媒60mLにサンプル6gを溶解させ測定を実施した。
(重合装置)
連結管、空気冷却管、アルコール温度計及び受器からなるガラス製蒸留部並びにステンレス攪拌棒及びテフロン(登録商標)攪拌羽根を装備したフラスコ専用攪拌機を接続した300mLガラス製四つ口フラスコを重合装置とした。重合装置には受器及び空冷管を接続する連結管より窒素導入管及びロータリーポンプが接続し、重合装置内の圧力制御を可能とした。
(重合操作)
重合装置にBPA70.0g、DPC69.6g(BPAに対してモル比1.06)及び触媒として0.005mol/L炭酸セシウム水溶液30μLを投入した。
次に、重合装置に投入したBPA、DPC及び触媒を乾燥させるため、フラスコ専用攪拌機にて4rpmで攪拌しつつ、27℃、真空状態において1時間の乾燥を実施し、乾燥終了後、窒素により重合装置内の圧力を97kPaとした。
乾燥及び復圧を実施した重合装置のフラスコ部を205℃に設定したオイルバスに浸漬した時点から重合開始とし、フラスコ専用攪拌機で4rpmに攪拌しながら5分間原料を溶融させ、フラスコ専用攪拌機の回転数を200rpmに上昇しさらに5分間攪拌した。
重合装置内の圧力を10分間で97kPaから27kPaまで減圧しつつ攪拌を続け、重合装置のアルコール温度計が100℃を示した時点を、BPAとDPCの反応により副生したフェノールの留出開始として時間を記録した。
反応により留出したフェノール量が原料仕込み量から想定されるフェノール留出量の30%に達した時点より、フェノール留出量に従ってオイルバスの設定温度及び重合装置内の圧力を段階的に変更し、フェノール留出量が想定フェノール留出量の90%に達した時点より10分間でオイルバス温度260℃、真空状態とした。このときBOD含有量3000質量ppmにおいては上記手順ではフェノールの留出が進行しなかったため、オイルバス設定温度を高め、重合装置内の圧力を低くしフェノールを留出させた。
オイルバス温度260℃、真空状態にて1.5時間攪拌した時点で反応終了とし重合装置内のPCを回収し、使用したDPCにおけるBOD含有量により表3の結果を得た。
Figure 0006939557
溶融エステル交換法による芳香族ポリカーボネート樹脂の製造において、式(I)で表される化合物の含有量が、1000質量ppm未満であるジアリールカーボネートを使用することにより、従来法のジアリールカーボネートを使用する場合に比べて、重合時間の著しい短縮と共に、得られた芳香族ポリカーボネート樹脂の末端OH基量を抑制することができた。

Claims (3)

  1. 下記式(I)で表される化合物を0.1質量ppm以上1000質量ppm未満含む、ジアリールカーボネートの製造方法であって、
    Figure 0006939557

    (式中、R は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアリールオキシ基である。)
    尿素とアルキルアルコールとを反応させてジアルキルカーボネートを含む第一の反応混合物を得る第一の工程;
    前記第一の反応混合物中のジアルキルカーボネートとアリールアルコールとを反応させてアルキルアリールカーボネートを含む第二の反応混合物を得る第二の工程;
    前記第二の反応混合物中のアルキルアリールカーボネートを不均化して、ジアリールカーボネートと、式(I)で表される化合物1000質量ppm以上とを含む第三の反応混合物を得る第三の工程;
    蒸留塔を用いて前記第三の反応混合物を精製する第四の工程であって、(a)蒸留塔の塔頂圧力が0.01kPa〜10kPa、及び(b)蒸留塔の塔頂部の還流比が0.5〜20の条件下、塔頂部から式(I)で表される化合物を0.1質量ppm以上1000質量ppm未満含むジアリールカーボネートを、塔底部から式(I)で表される化合物を濃縮した混合物を得る蒸留工程である第四の工程;
    前記濃縮混合物から析出する式(I)で表される化合物を80℃から230℃の範囲のいずれかの温度で濾別する第五の工程;及び
    前記第五の工程で濾別した式(I)で表される化合物は回収し、濾液を再び第四の工程に戻すリサイクル工程である第六の工程
    を含む、製造方法。
  2. 前記第一の工程のアルキルアルコールが、炭素数3〜6のアルキルアルコールである、請求項に記載の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の製造方法により得られたジアリールカーボネートと芳香族ジヒドロキシ化合物とを用いて、エステル交換触媒の存在下に溶融縮重合させる、芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法。
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