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JP6933835B2 - 鉄錯体触媒を用いたカルボニル化合物のヒドロシリル化反応によるアルコキシシランの製造方法 - Google Patents

鉄錯体触媒を用いたカルボニル化合物のヒドロシリル化反応によるアルコキシシランの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アルコキシシランの製造方法に関し、より詳しくは鉄錯体触媒を用いたカルボニル化合物のヒドロシリル化反応によるアルコキシシランの製造方法に関する。
アルコキシシランは種々の合成反応中間体として、また有機シランポリマーを誘導するためのモノマーとして有用な化合物である。
アルコキシシランは、ヒドロシランによるケトンなどのカルボニル化合物のヒドロシリル化反応により合成されるが、その際に遷移金属錯体触媒が必要となる。カルボニル化合物のヒドロシリル化反応は、副生成物を生じないアトムエコノミーな反応として、またカルボニル基の還元反応とアルコール基の保護を一段階で行う反応として広く利用されている。
従来はルテニウムやロジウムといった貴金属の錯体が触媒として利用されているが、これらの貴金属は高価であり、また生成物への微量金属混入による毒性が問題となっている。従って、安価でしかも毒性の極めて低い金属を用いた触媒反応の開発が求められている。今までにカルボニル化合物のヒドロシリル化反応に触媒活性を示す卑金属錯体としてマンガン、鉄、コバルト、ニッケルの錯体が報告されているが(非特許文献1〜4参照)、それらはいずれも反応条件、反応選択性、そして触媒活性の点で問題がある。
T.K.Mukhopadhyay, M.Flores, T.L.Groy,R.J.Trovitch,J.Am.Chem.Soc.,2014, 136(3), 882−885. A.M.Tondreau, E.Lobkovsky, P.J.Chirik, Org.Lett., 2008, 10(13), 2789−2792. Q.Niu, H.Sun, X.Li, H.−F.Klein, U.Floerke, Organometallics, 2013, 32(18), 5235−5238. L.P.Bheeter, M.Henrion, L.Brelot, C.Darcel, M.J.Chetcuti, J.−B.Sortais,V.Ritleng, Adv.Synth.Catal., 2012, 354, 2619−2624.
本発明は、アルコキシシランを効率良く製造することができるアルコキシシランの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、イミノビピリジン誘導体を配位子とする特定の鉄錯体を還元剤と共に触媒として使用して、カルボニル化合物をヒドロシリル化することにより、アルコキシシランを効率良く製造することができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下の通りである。
<1> カルボニル化合物とヒドロシランを触媒存在下で反応させてアルコキシシランを
生成するヒドロシリル化工程を含むアルコキシシランの製造方法であって、
前記触媒として、下記式(A)で表される鉄錯体と還元剤を使用することを特徴とする、アルコキシシランの製造方法。
Figure 0006933835
(式(A)中、R1及びR2はそれぞれ独立して炭素原子数1〜6の炭化水素基を、R3
水素原子、又はハロゲン原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜10の炭化水素基を、R4は水素原子、又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を、Xはそれぞれ独立してハロゲン
原子を、iは0〜4の整数を、jは0〜3の整数を表す。但し、iが2〜4の整数である場合、R1の炭化水素基同士が連結して環状構造を形成していてもよく、jが2又は3で
ある場合、R2の炭化水素基同士が連結して環状構造を形成していてもよい。)
<2> 前記カルボニル化合物が、下記式(I)で表されるカルボニル化合物である、<
1>に記載のアルコキシシランの製造方法。
Figure 0006933835
(式(I)中、Rはそれぞれ独立してヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、又は水素原子を表す。)
<3> 前記ヒドロシランが、下記式(II−1)〜(II−3)の何れかで表されるヒ
ドロシランである、<1>又は<2>に記載のアルコキシシランの製造方法。
Figure 0006933835
(式(II−1)〜(II−2)中、R’はそれぞれ独立してハロゲン原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)
本発明によれば、アルコキシシランを効率良く製造することができる。
本発明を説明するに当たり、具体例を挙げて説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り以下の内容に限定されるものではなく、適宜変更して実施することができる。
<アルコキシシランの製造方法>
本発明の一態様であるアルコキシシランの製造方法は、「カルボニル化合物」と「ヒドロシラン」を触媒存在下で反応させて「アルコキシシラン」を生成するヒドロシリル化工程(以下、「ヒドロシリル化工程」と略す場合がある。)を含む方法であり、触媒として、下記「式(A)で表される鉄錯体」と「還元剤」を使用することを特徴とする。
Figure 0006933835
(式(A)中、R1及びR2はそれぞれ独立して炭素原子数1〜6の炭化水素基を、R3
水素原子、又はハロゲン原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜10の炭化水素基を、R4は水素原子、又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を、Xはそれぞれ独立してハロゲン
原子を、iは0〜4の整数を、jは0〜3の整数を表す。但し、iが2〜4の整数である場合、R1の炭化水素基同士が連結して環状構造を形成していてもよく、jが2又は3で
ある場合、R2の炭化水素基同士が連結して環状構造を形成していてもよい。)
本発明者らは、「式(A)で表される鉄錯体」と「還元剤」を反応系中に添加することによって容易に活性種を誘導することができ、これがカルボニル化合物のヒドロシリル化反応において高い触媒活性を示して、アルコキシシランを効率よく製造することができることを見出したのである。かかる反応は、安価で入手し易く、毒性が極めて低い鉄の錯体を利用して、比較的温和な条件で進行させることができる優れた特長を有している。
なお、本発明における「カルボニル化合物」は、カルボニル基(>C=O)を少なくとも1つ有する有機化合物を、「ヒドロシラン」とは、ケイ素−水素結合(Si−H)を少なくとも1つ有する化合物を、「アルコキシシラン」とは、ケイ素原子に結合したアルコキシ基(Si−OR)を少なくとも1つ有する化合物を意味するものとする。
従って、「カルボニル化合物」と「ヒドロシラン」の反応として、例えば下記反応式で示されるような反応が挙げられる(「カルボニル化合物」が「2−オクタノン」であり、「ヒドロシラン」がジフェニルシランである。)。即ち、「ヒドロシラン」は、ケイ素−水素結合(Si−H)を2つ以上有するものであってもよく、また「ヒドロシリル化工程」は、1分子の「ヒドロシラン」によって、1分子の「カルボニル化合物」をヒドロシリル化するものであっても、1分子の「ヒドロシラン」によって、2分子以上の「カルボニル化合物」をヒドロシリル化するものであってもよい。
Figure 0006933835
また、「還元剤」は、「式(A)で表される鉄錯体」の鉄原子を還元する単体又は化合物を意味するものとする。式(A)で表される鉄錯体の鉄原子の形式酸化数は2+であるため、Fe(2+)をFe(0)に還元できる単体又は化合物が、本発明における「還元剤」に該当する。例えばメチルリチウム(MeLi)を式(A)で表される鉄錯体(LFeX2(L:イミノビピリジン配位子))と共に使用した場合、MeLiとLFeX2が反応してLFeMe2が生成し、2つのMe基が還元的脱離してLFeが生成するものと推
測される。
以下、「ヒドロシリル化工程」について詳細に説明する。
ヒドロシリル化工程は、触媒として、「式(A)で表される鉄錯体」と「還元剤」を使用する工程であるが、「式(A)で表される鉄錯体」の具体的種類は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。なお、ヒドロシリル化工程において使用する「式(A)で表される鉄錯体」は、1種類に限られず、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。以下、「式(A)で表される鉄錯体」について詳細に説明する。
Figure 0006933835
式(A)中のR1及びR2は、それぞれ独立して「炭素原子数1〜6の炭化水素基」を表しているが、「炭化水素基」は、分岐構造、環状構造のそれぞれを有していてもよく、飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基等の何れであってもよいものとする。なお、「芳香族炭化水素基」には、フェニル基のような芳香族性を有する単環の芳香族炭化水素基が含まれるほか、ナフチル基のような芳香族性を有する多環の芳香族炭化水素基も含まれるものとする。
1、R2の炭化水素基の炭素原子数としては、好ましくは5以下、より好ましくは4以下であり、R1、R2が芳香族炭化水素基である場合の炭素原子数は、通常6である。
1、R2としては、メチル基(−CH3,−Me)、エチル基(−C25,−Et)、
n−プロピル基(−n37,−nPr)、i−プロピル基(−i37,−iPr)、n−
ブチル基(−n49,−nBu)、t−ブチル基(−t49,−tBu)、n−ペンチル基(−n511)、n−ヘキシル基(−n613,−nHex)、シクロヘキシル基(−c611,−Cy)、フェニル基(−C65,−Ph)等が挙げられる。
なお、「iが2〜4の整数である場合、R1の炭化水素基同士が連結して環状構造を形
成していてもよく、jが2又は3である場合、R2の炭化水素基同士が連結して環状構造
を形成していてもよい」が、炭化水素基同士が連結して環状構造を形成している構造として、下記式で表されるものが挙げられる。
Figure 0006933835
式(A)中のR3は、「水素原子」、又は「ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素原子
数1〜10の炭化水素基」を表しているが、「炭化水素基」はR1等の場合と同義であり
、「ハロゲン原子を含んでいてもよい」とは、「炭化水素基」の水素原子がハロゲン原子に置換されていてもよいことを意味する。
3が炭化水素基である場合の炭化水素基の炭素原子数としては、好ましくは6以下、
より好ましくは4以下、さらに好ましくは3以下である。
3としては、水素原子(−H)、メチル基(−CH3,−Me)、トリフルオロメチル基(−CF3)、エチル基(−C25,−Et)、n−プロピル基(−n37,−nPr
)、i−プロピル基(−i37,−iPr)、n−ブチル基(−n49,−nBu)、t−ブチル基(−t49,−tBu)等が挙げられるが、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基が好ましい。
式(A)中のR4は、「水素原子」、又は「炭素原子数1〜10の炭化水素基」、を表
しているが、「炭化水素基」はR1等の場合と同義である。
4が炭化水素基である場合の炭化水素基の炭素原子数としては、好ましくは18以下
、より好ましくは16以下、さらに好ましくは14以下であり、R4が芳香族炭化水素基
である場合の炭素原子数は、通常6以上である。
4としては、下記式に挙げられるような水素原子、メチル基、フェニル基、2,6−
ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基等が挙げられる。
Figure 0006933835
式(A)中のXは、それぞれ独立して「ハロゲン原子」を表しているが、塩素原子(−Cl)、臭素原子(−Br)、ヨウ素原子(−I)が好ましく、臭素原子が特に好ましい
。臭素原子であると、アルコキシシランをより収率良く製造することができる。
式(A)で表される鉄錯体は、イミノビピリジン誘導体を配位子とする錯体であるが、イミノビピリジン誘導体としては、下記式で表されるものが挙げられる。
Figure 0006933835
式(A)で表される鉄錯体としては、下記式で表されるものが挙げられる。
Figure 0006933835
イミノビピリジン誘導体の調製方法は、特に限定されず、公知の有機合成法を適宜組み合せて製造することができるが、下記式で表される合成経路によって製造することが挙げられる。
Figure 0006933835
なお、かかる合成経路の具体的反応条件等は、R.G.Hicks,Org.Lett.2004,6,1887.、G.Verniest,J.Org.Chem.2010,75,424.、U.Schubert,Org.Lett.2000,2,3373.、Y.D.M.Champouret,New J.Chem.2007,31,75.、M.B.Diaz−Valenzuela,Chem.Eur.J.,2009,15,1227.、C.Rangheard,Dalton Trans.,2009,770.、X.Dai,Adv.Synth.Catal.,2014,356,1317.等を参考にすることができる。
また、例えば下記式で表される化合物等は、市販されており、原料として利用して幅広いイミノビピリジン誘導体を調製することが可能である。
Figure 0006933835
式(A)で表される鉄錯体の調製方法は、特に限定されないが、通常イミノビピリジン誘導体と2価のハロゲン化鉄を反応させることが挙げられる。
Figure 0006933835
ヒドロシリル化工程における「式(A)で表される鉄錯体」の使用量は、目的に応じて適宜選択することができるが、後述する「ヒドロシラン」の使用量に対して物質量換算で、通常0.01mol%以上、好ましくは0.05mol%以上、より好ましくは0.1mol%以上であり、通常5.0mol%以下、好ましくは3.0mol%以下、より好ましくは1.0mol%以下である。上記範囲内であると、アルコキシシランをより収率良く製造することができる。
ヒドロシリル化工程は、触媒として、「式(A)で表される鉄錯体」と「還元剤」を使用する工程であるが、「還元剤」の具体的種類は、特に限定されず、公知のものを目的に応じて適宜選択することができる。なお、ヒドロシリル化工程において使用する「還元剤」は、1種類に限られず、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。以下、「還元剤」について詳細に説明する。
還元剤としては、水素化ホウ素リチウム(LiBH4)、水素化ホウ素ナトリウム(N
aBH4)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(NaBH3CN)、水素化トリエチルホウ素リチウム(LiBHEt3)、水素化トリエチルホウ素ナトリウム(NaBHEt3)、水素化トリ(sec−ブチル)ホウ素リチウム(LiBH(sec−Bu)3)、水素化ト
リ(sec−ブチル)ホウ素カリウム(KBH(sec−Bu)3)等の水素化ホウ素酸
塩;水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)、水素化ビス(2−メトキシエトキシ
)アルミニウムナトリウム(NaAlH2(OC24OCH32)等のアルミニウムのヒ
ドリド錯体等が挙げられる。これらの中でも、水素化トリエチルホウ素ナトリウム(NaBHEt3)が特に好ましい。
他の還元剤として、メチルリチウム、エチルリチウム、ブチルリチウム等のアルキルリチウム試薬なども使用可能である。
ヒドロシリル化工程における「還元剤」の使用量は、目的に応じて適宜選択することができるが、「式(A)で表される鉄錯体」の使用量に対して物質量換算で、通常2当量以上、好ましくは3当量以上、より好ましくは4当量以上であり、通常10当量以下、好ましくは8当量以下、より好ましくは6当量以下である。上記範囲内であると、アルコキシシランをより収率良く製造することができる。
ヒドロシリル化工程は、「カルボニル化合物」と「ヒドロシラン」を触媒存在下で反応させて「アルコキシシラン」を生成する工程であるが、「カルボニル化合物」の具体的種類は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができるが、下記式(I)で表されるカルボニル化合物が挙げられる。なお、ヒドロシリル化工程において使用する「カルボニル化合物」は、1種類に限られず、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。以下、「式(I)で表されるカルボニル化合物」について詳細に説明する。
Figure 0006933835
(式(I)中、Rはそれぞれ独立してヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、又は水素原子を表す。)
式(I)中のRは、それぞれ独立して「ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基」、「ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基」、又は「水素原子」を表しているが、「炭化水素基」は、分岐構造、環状構造、炭素−炭素不飽和結合のそれぞれを有していてもよく、飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基等の何れであってもよいものとする。また、「ヘテロ原子を含んでいてもよい」とは、炭化水素基の水素原子がヘテロ原子、即ち、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ハロゲン原子等を含む1価の官能基で置換されていてもよいほか、炭化水素基の炭素骨格内部の炭素原子が窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ハロゲン原子等を含む2価以上の官能基(連結基)で置換されていてもよいことを意味する。
Rが炭化水素基である場合の炭化水素基の炭素原子数としては、好ましくは12以下、より好ましくは10以下であり、Rが芳香族炭化水素基である場合の炭素原子数は、通常6以上である。
Rに含まれる官能基や連結基としては、エーテル基(オキサ基,−O−)、チオエーテル基(チア基,−S−)、フルオロ基(−F)、クロロ基(−Cl)、ブロモ基(−Br)、ヨード基(−I)等が挙げられる。
Rとしては、メチル基(−CH3,−Me)、エチル基(−C25,−Et)、n−プ
ロピル基(−n37,−nPr)、i−プロピル基(−i37,−iPr)、n−ブチル基(−n49,−nBu)、t−ブチル基(−t49,−tBu)、3−ブテニル基(−CH2CH2CH=CH2)、n−ペンチル基(−n511)、n−ヘキシル基(−n613,−nHex)、n−ヘプチル基(−n715,−nHep)、n−オクチル基(−n8
17,−nOct)、シクロヘキシル基(−c611,−Cy)、フェニル基(−C65
,−Ph)、メトキシ基(−OCH3,−OMe)、エトキシ基(−OC25,−OEt
)、n−プロポキシ基(−On37,−OnPr)、i−プロポキシ基(−Oi37
−OiPr)、n−ブトキシ基(−On49,−OnBu)、t−ブトキシ基(−Ot4
9,−OtBu)、n−ペントキシ基(−On511)、フェノキシ基(−OC65,−OPh)、水素原子(−H)等が挙げられる。
カルボニル化合物としては、下記式で表されるものが挙げられる。
Figure 0006933835
ヒドロシリル化工程における「カルボニル化合物」の使用量は、目的に応じて適宜選択することができるが、「ヒドロシラン」の使用量に対して物質量換算で、通常0.5当量以上、好ましくは1当量以上、より好ましくは2当量以上であり、通常10当量以下、好ましくは5当量以下、より好ましくは3当量以下である。上記範囲内であると、アルコキシシランをより収率良く製造することができる。
ヒドロシリル化工程に使用する「ヒドロシラン」の具体的種類は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができるが、下記式(II−1)〜(II−3)の何れかで表されるヒドロシランが挙げられる。ヒドロシリル化工程において使用する「ヒドロシラン」は、1種類に限られず、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。以下、「式(II−1)〜(II−3)の何れかで表されるヒドロシラン」について詳細に説明する。
Figure 0006933835
(式(II−1)〜(II−2)中、R’はそれぞれ独立してハロゲン原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)
式(II−1)〜(II−2)中のR’は、それぞれ独立して「ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基」を表しているが、「炭化水素基」は、分岐構造、環状構造、炭素−炭素不飽和結合のそれぞれを有していてもよく、飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基等の何れであってもよいものとする。また、「ハロゲン原子を含んでいてもよい」とは、「炭化水素基」の水素原子がハロゲン原子に置換されていてもよいことを意味する。
R’の炭化水素基の炭素原子数としては、好ましくは12以下、より好ましくは10以下であり、Rが芳香族炭化水素基である場合の炭素原子数は、通常6以上である。
R’としては、メチル基(−CH3,−Me)、エチル基(−C25,−Et)、n−
プロピル基(−n37,−nPr)、i−プロピル基(−i37,−iPr)、n−ブチル基(−n49,−nBu)、t−ブチル基(−t49,−tBu)、n−ペンチル基(−n511)、n−ヘキシル基(−n613,−nHex)、n−ヘプチル基(−n715,−nHep)、n−オクチル基(−n817,−nOct)、シクロヘキシル基(−c
611,−Cy)、フェニル基(−C65,−Ph)、等が挙げられる。
ヒドロシランとしては、下記式で表されるものが挙げられる。
Figure 0006933835
ヒドロシリル化工程は、溶媒を使用しても、使用しなくてもよい。
溶媒を使用する場合の溶媒の具体的種類は、特に限定されないが、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶媒等が挙げられる。
ヒドロシリル化工程の反応温度、反応時間等の反応条件は、特に限定されないが、以下、具体例を挙げて説明する。
反応温度は、通常0℃以上、好ましくは10℃以上、より好ましくは15℃以上であり、通常100℃以下、好ましくは50℃以下、より好ましくは20℃以下である。
反応時間は、通常0.5時間以上、好ましくは1時間以上、より好ましくは2時間以上であり、通常48時間以下、好ましくは24時間以下、より好ましくは12時間以下、さらに好ましくは3時間以下である。
ヒドロシリル化工程は、通常窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下で行うことが好ましい。
上記範囲内であれば、アルコキシシランをより収率良く製造することができる。
ヒドロシリル化工程によって生成する「アルコキシシラン」の具体的種類は、特に限定されず、製造目的に応じて適宜選択することができるが、下記式(III−1)〜(III−6)の何れかで表されるアルコキシシランが挙げられる。
Figure 0006933835
(式(III−1)〜(III−6)中、Rはそれぞれ独立してヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、又は水素原子を、R’はそれぞれ独立してハロゲン原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)
なお、R、R’は、「式(I)で表されるカルボニル化合物」及び「式(II−1)〜(II−3)の何れかで表されるヒドロシラン」の場合と同様である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<式(A)で表される鉄錯体の調製>
国際公開第2016/208554号明細書に記載の方法と同様の方法により、表1、2に記載の鉄錯体をそれぞれ調製した。
Figure 0006933835
Figure 0006933835
Figure 0006933835
<アルコキシシランの製造>
(実施例1)
窒素ガスを流入したシュレンク管に表1の1aの鉄錯体(3.0mg,0.0058mmol)を精密に量り取り、2−オクタノン(0.93mL,5.8mmol)を加え室温にて撹拌を開始した。この溶液にジフェニルシラン(1.1mL,5.8mmol)を加えた後、1M水素化トリエチルホウ素ナトリウムのトルエン溶液(120μL,0.1
2mmol)を添加すると、反応溶液は、茶色溶液から薄茶色溶液へと変化した。この状態を反応開始とし、24時間後に反応溶液を高速液体クロマトグラフィー(199nm)によって分析した。絶対検量線法により反応生成物を定量したところ、下記の2aと2bのアルコキシシランが生成していることを確認した。結果を表3に示す。
Figure 0006933835
(実施例2)
鉄錯体を表1の1bに変更した以外、実施例1と同様の方法により反応を行った。結果を表3に示す。
(実施例3)
鉄錯体を表1の1cに変更した以外、実施例1と同様の方法により反応を行った。結果を表3に示す。
(実施例4)
鉄錯体を表1の1dに変更した以外、実施例1と同様の方法により反応を行った。結果を表3に示す。
(実施例5)
鉄錯体を表1の1eに変更した以外、実施例1と同様の方法により反応を行った。結果を表3に示す。
(実施例6)
鉄錯体を表1の1fに変更した以外、実施例1と同様の方法により反応を行った。結果を表3に示す。
(実施例7)
鉄錯体を表2の1gに変更した以外、実施例1と同様の方法により反応を行った。結果を表3に示す。
(実施例8)
鉄錯体を表2の1hに変更した以外、実施例1と同様の方法により反応を行った。結果を表3に示す。
(実施例9)
鉄錯体を表2の1iに変更した以外、実施例1と同様の方法により反応を行った。結果を表3に示す。
(実施例10)
鉄錯体を表2の1jに変更した以外、実施例1と同様の方法により反応を行った。結果を表3に示す。
(実施例11)
鉄錯体を表2の1kに変更した以外、実施例1と同様の方法により反応を行った。結果
を表3に示す。
(実施例12)
鉄錯体を表2の1lに変更した以外、実施例1と同様の方法により反応を行った。結果を表3に示す。
Figure 0006933835
(実施例13)
窒素ガスを流入したシュレンク管に表1の1cの鉄錯体(3.0mg,0.0054mmol)を精密に量り取り、2−オクタノンを加え室温にて撹拌を開始した。この溶液にジフェニルシランを加えた後、1M水素化トリエチルホウ素ナトリウムのトルエン溶液(110μL,0.11mmol)を添加すると、反応溶液は、茶色溶液から薄茶色溶液へと変化した。なお、2−オクタノンとジフェニルシランは、表4に記載の物質量比で使用した。この状態を反応開始とし、24時間後に反応溶液を高速液体クロマトグラフィー(199nm)によって分析した。絶対検量線法により反応生成物を定量したところ、下記の2aと2bのアルコキシシランが生成していることを確認した。結果を表4に示す。
Figure 0006933835
(実施例14)
2−オクタノンとジフェニルシランの物質量比を表4に記載のものに変更した以外、実施例13と同様の方法により反応を行った。結果を表4に示す。
(実施例15)
2−オクタノンとジフェニルシランの物質量比を表4に記載のものに変更した以外、実施例13と同様の方法により反応を行った。結果を表4に示す。
(実施例16)
2−オクタノンとジフェニルシランの物質量比を表4に記載のものに変更した以外、実施例13と同様の方法により反応を行った。結果を表4に示す。
Figure 0006933835
(実施例17)
窒素ガスを流入したシュレンク管に表1の1aの鉄錯体(3.0mg,0.0058mmol)を精密に量り取り、2−オクタノン(19mL,120mmol)を加え室温にて撹拌を開始した。この溶液にジフェニルシラン(11mL,58mmol)を加えた後、1M水素化トリエチルホウ素ナトリウムのトルエン溶液(120μL,0.12mmol)を添加すると、反応溶液は、茶色溶液から薄茶色溶液へと変化した。この状態を反応開始とし、24時間後に反応溶液を高速液体クロマトグラフィー(199nm)によって分析した。絶対検量線法により反応生成物を定量したところ、下記の2aと2bのアルコキシシランが生成していることを確認した。結果を表5に示す。
Figure 0006933835
(実施例18)
鉄錯体を表1の1bに変更した以外、実施例17と同様の方法により反応を行った。結果を表5に示す。
(実施例19)
鉄錯体を表1の1cに変更した以外、実施例17と同様の方法により反応を行った。結果を表5に示す。
(実施例20)
鉄錯体を表1の1dに変更した以外、実施例17と同様の方法により反応を行った。結果を表5に示す。
(実施例21)
鉄錯体を表2の1gに変更した以外、実施例17と同様の方法により反応を行った。結果を表5に示す。
(実施例22)
鉄錯体を表2の1kに変更した以外、実施例17と同様の方法により反応を行った。結果を表5に示す。
(実施例23)
反応時間を表5に記載のものに変更した以外、実施例19と同様の方法により反応を行った。結果を表5に示す。
(実施例24)
鉄錯体の使用量と反応時間を表5に記載のものに変更した以外、実施例19と同様の方法により反応を行った。結果を表5に示す。
Figure 0006933835
(実施例25)
窒素ガスを流入したシュレンク管に表1の1cの鉄錯体(3.0mg,0.0054mmol)を精密に量り取り、2−オクタノン(2.6mL,16mmol)を加え室温にて撹拌を開始した。この溶液にフェニルシラン(0.68mL,5.4mmol)を加えた後、1M水素化トリエチルホウ素ナトリウムのトルエン溶液(110μL,0.11mmol)を添加すると、反応溶液は、茶色溶液から薄茶色溶液へと変化した。この状態を反応開始とし、24時間後に反応溶液を高速液体クロマトグラフィー(199nm)によって分析した。絶対検量線法により反応生成物を定量したところ、下記式で表されるアルコキシシランが生成していることを確認した(収率:70%)。
Figure 0006933835
(実施例26)
窒素ガスを流入したシュレンク管に表1の1cの鉄錯体(3.0mg,0.0054mmol)を精密に量り取り、2−オクタノン(1.7mL,11mmol)を加え室温にて撹拌を開始した。この溶液にフェニル(メチル)シラン(0.74mL,5.4mmol)を加えた後、1M水素化トリエチルホウ素ナトリウムのトルエン溶液(110μL,0.11mmol)を添加すると、反応溶液は、茶色溶液から薄茶色溶液へと変化した。この状態を反応開始とし、24時間後に反応溶液を高速液体クロマトグラフィー(199nm)によって分析した。絶対検量線法により反応生成物を定量したところ、下記式で表されるアルコキシシランが生成していることを確認した(収率:78%)。
Figure 0006933835
(実施例27)
窒素ガスを流入したシュレンク管に表1の1cの鉄錯体(5.0mg,0.0089mmol)を精密に量り取り、2−オクタノン(10mL,65mmol)を加え室温にて撹拌を開始した。その後、この溶液の1mLを窒素ガスを流入したシュレンク管に移し取り、この溶液に2−オクタノン(1.9mL,18mmol)、ジフェニルシラン(1.7mL,8.9mmol)、1M水素化トリエチルホウ素ナトリウムのトルエン溶液(18μL,0.0018mmol)をこの順に添加した。反応溶液は、茶色溶液から薄茶色溶液へと変化した。この状態を反応開始とし、2時間後に反応溶液を高速液体クロマトグラフィー(199nm)によって分析した。絶対検量線法により反応生成物を定量したところ、下記の2aと2bのアルコキシシランが生成していることを確認した。結果を表6に示す。
Figure 0006933835
(実施例28)
水素化トリエチルホウ素ナトリウム(還元剤)の使用量を表6に記載のものに変更した
以外、実施例27と同様の方法により反応を行った。結果を表6に示す。
(実施例29)
鉄錯体の使用量と水素化トリエチルホウ素ナトリウム(還元剤)の使用量を表6に記載のものに変更した以外、実施例27と同様の方法により反応を行った。結果を表6に示す。
(実施例30)
鉄錯体の使用量と水素化トリエチルホウ素ナトリウム(還元剤)の使用量を表6に記載のものに変更した以外、実施例27と同様の方法により反応を行った。結果を表6に示す。
(実施例31)
鉄錯体の使用量を表6に記載のものに変更した以外、実施例27と同様の方法により反応を行った。結果を表6に示す。
(実施例32)
鉄錯体の使用量と水素化トリエチルホウ素ナトリウム(還元剤)の使用量を表6に記載のものに変更した以外、実施例27と同様の方法により反応を行った。結果を表6に示す。
(実施例33)
鉄錯体の使用量、水素化トリエチルホウ素ナトリウム(還元剤)の使用量、反応時間を表6に記載のものに変更した以外、実施例27と同様の方法により反応を行った。結果を表6に示す。
(実施例34)
鉄錯体の使用量、水素化トリエチルホウ素ナトリウム(還元剤)の使用量、反応時間を表6に記載のものに変更した以外、実施例27と同様の方法により反応を行った。結果を表6に示す。
Figure 0006933835
(実施例35)
窒素ガスを流入したシュレンク管に表1の1cの鉄錯体(3.0mg,0.0054mmol)を精密に量り取り、5−ヘキセン−2−オン(1.3mL,11mmol)を加え室温にて撹拌を開始した。この溶液にジフェニルシラン(1.0mL,5.4mmol)を加えた後、1M水素化トリエチルホウ素ナトリウムのトルエン溶液(110μL,0.11mmol)を添加すると、反応溶液は、茶色溶液から薄茶色溶液へと変化した。この状態を反応開始とし、24時間後に反応溶液を高速液体クロマトグラフィー(199nm)によって分析した。絶対検量線法により反応生成物を定量したところ、下記式で表されるアルコキシシランが生成していることを確認した(収率:67%)。
Figure 0006933835
(実施例36)
窒素ガスを流入したシュレンク管に表1の1cの鉄錯体(3.0mg,0.0054mmol)を精密に量り取り、n−オクタナール(1.7mL,11mmol)を加え室温にて撹拌を開始した。この溶液にジフェニルシラン(1.0mL,5.4mmol)を加えた後、1M水素化トリエチルホウ素ナトリウムのトルエン溶液(110μL,0.11mmol)を添加すると、反応溶液は、茶色溶液から薄茶色溶液へと変化した。この状態を反応開始とし、24時間後に反応溶液を高速液体クロマトグラフィー(199nm)によって分析した。絶対検量線法により反応生成物を定量したところ、下記式で表されるアルコキシシランが生成していることを確認した(収率:54%)。
Figure 0006933835
(実施例37)
窒素ガスを流入したシュレンク管に表1の1cの鉄錯体(3.0mg,0.0054mmol)を精密に量り取り、酢酸ヘプチル(1.6mL,11mmol)を加え室温にて撹拌を開始した。この溶液にジフェニルシラン(1.0mL,5.4mmol)を加えた後、1M水素化トリエチルホウ素ナトリウムのトルエン溶液(110μL,0.11mmol)を添加すると、反応溶液は、茶色溶液から薄茶色溶液へと変化した。この状態を反応開始とし、24時間後に反応溶液を高速液体クロマトグラフィー(199nm)によって分析した。絶対検量線法により反応生成物を定量したところ、下記式で表されるアルコキシシランが生成していることを確認した(収率:64%)。
Figure 0006933835
本発明のアルコキシシランの製造方法によって製造されたアルコキシシランは、シリコーン樹脂、シラン化合物、シリル化剤、シリカ等の原料として利用することができる。

Claims (3)

  1. カルボニル化合物とヒドロシランを触媒存在下で反応させてアルコキシシランを生成するヒドロシリル化工程を含むアルコキシシランの製造方法であって、
    前記触媒として、下記式(A)で表される鉄錯体と還元剤を使用することを特徴とする、アルコキシシランの製造方法。
    Figure 0006933835
    (式(A)中、R1及びR2はそれぞれ独立して炭素原子数1〜6の炭化水素基を、R3
    水素原子、又はハロゲン原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜10の炭化水素基を、R4は水素原子、又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を、Xはそれぞれ独立してハロゲン
    原子を、iは0〜4の整数を、jは0〜3の整数を表す。但し、iが2〜4の整数である場合、R1の炭化水素基同士が連結して環状構造を形成していてもよく、jが2又は3で
    ある場合、R2の炭化水素基同士が連結して環状構造を形成していてもよい。)
  2. 前記カルボニル化合物が、下記式(I)で表されるカルボニル化合物である、請求項1に記載のアルコキシシランの製造方法。
    Figure 0006933835
    (式(I)中、Rはそれぞれ独立してヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、又は水素原子を表す。)
  3. 前記ヒドロシランが、下記式(II−1)〜(II−3)の何れかで表されるヒドロシランである、請求項1又は2に記載のアルコキシシランの製造方法。
    Figure 0006933835
    (式(II−1)〜(II−2)中、R’はそれぞれ独立してハロゲン原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)
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