JP6930501B2 - ワイヤハーネス - Google Patents
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Description
以下、図1及び図2に従って、ワイヤハーネスの第1実施形態について説明する。
図1に示すワイヤハーネス10は、2個又は3個以上の電気機器(機器)を電気的に接続する。ワイヤハーネス10は、例えば、ハイブリッド車や電気自動車等の車両の前部に設置されたインバータ11と、そのインバータ11よりも車両の後方に設置された高圧バッテリ12とを電気的に接続する。ワイヤハーネス10は、例えば、車両の床下等を通るように配索される。インバータ11は、車両走行の動力源となる車輪駆動用のモータ(図示略)と接続される。インバータ11は、高圧バッテリ12の直流電力から交流電力を生成し、その交流電力をモータに供給する。高圧バッテリ12は、例えば、数百ボルトの電圧を供給可能なバッテリである。
図2(b)に示すように、芯線41の端部43には、芯線31の端部33が重ね合わされた状態で接合されている。端部43における長辺面41Aには、端部33における短辺面31Cが重ね合わされた状態で接合されている。具体的には、端部43における長辺面41A上に、その長辺面41Aに対して端部33における短辺面31Cが接触するように端部33が重ね合わされた状態で接合されている。これにより、芯線41の長辺面41Aと芯線31の短辺面31Cとが接合されており、芯線31と芯線41とが電気的に接続されている。このとき、芯線41の長辺面41Aと芯線31の短辺面31Cとの接合面積(図中のハッチング領域参照)は、例えば、芯線31の長さ方向に直交する断面(つまり、幅方向断面)の面積以上になるように形成されている。芯線31と芯線41との接合方法としては、例えば、超音波溶接を用いることができる。ここで、超音波溶接は、ホーンと呼ばれる共振体を接合対象物(ここでは、芯線31,41)の一部に接触させて接合対象物に超音波振動を加え、その振動エネルギーが接合対象物同士の接合界面に付与されることによって該接合界面に発生する摩擦熱を利用して溶着する方法である。例えば、芯線31の短辺面31Cが接合される長辺面41Aとは反対側の長辺面41Bに共振体が接触され、その長辺面41Bに超音波振動が加えられる。
可撓電線20の端部では、芯線21の端部23が絶縁被覆22から露出している。芯線21の端部23は、例えば、芯線31の長辺面31Aにおける端部に重ね合わされた状態で接合されている。本実施形態の芯線21の端部23は、芯線31の延出部36における長辺面31Aに重ね合わされた状態で接合されている。これにより、芯線21と芯線31とが電気的に接続されている。芯線21と芯線31との接合方法としては、例えば、超音波溶接を用いることができる。芯線21の端部23は、周知の超音波溶接の治具(図示略)によって芯線31と共に挟圧されることによって圧潰されている。端部23では、芯線21の素線同士が溶着されている。
(1)平型電線40の芯線41はその長さ方向の全長に亘って延在する長辺面41A(平面部)を有しており、平型電線30の芯線31はその長さ方向の全長に亘って延在する短辺面31C(平面部)を有している。そして、芯線41の長辺面41Aに芯線31の短辺面31Cを重ね合わせた状態で接合するようにした。
次に、図3に従って、ワイヤハーネスの第2実施形態について説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態との相違点について主に説明し、第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付して、説明の一部又は全部を割愛する場合がある。
芯線41の長さ方向の中間部49における長辺面41Aに対して、複数(ここでは、3本)の芯線31,71,81が個別に重ね合わされて接合されている。各芯線31,71,81は、中間部49における長辺面41Aに短辺面31C,71C,81Cが接触するように重ね合わされた状態でそれぞれ接合されている。これにより、芯線41と芯線31,71,81とが電気的に接続されている。本実施形態では、各芯線31,71,81の長さ方向の中間部における短辺面31C,71C,81Cが中間部49における長辺面41Aに重ね合わされた状態で接合されている。なお、芯線31,71,81は、中間部49において、互いに接触していてもよいし、互いに接触していなくてもよい。
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(9)の作用効果に加えて、以下の作用効果を奏することができる。
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・図5に示すように、芯線41の一対の長辺面41A,41B(平面部)の双方に対して、平型電線30,90を接合するようにしてもよい。平型電線90は、例えば、図1に示したインバータ11及び高圧バッテリ12とは異なる電気機器(図示略)に接続されている。平型電線90は、平型電線30,40と同様な構成を有しており、芯線91を有している。芯線91の長さ方向に直交する断面形状は、芯線91の長さ方向の全長に亘って同一の長方形に形成されている。芯線91は、上記長方形の長辺を含む一対の長辺面91A,91Bと、上記長方形の短辺を含む一対の短辺面91C,91Dとの4つの平面部を有している。
さらに、図7に示すように、芯線41の長辺面41Bに対して、芯線91の長辺面91Aを重ね合わせた状態で接合するようにしてもよい。
・上記各実施形態及び上記各変更例における芯線31,41,71,81,91の接合位置は、それら芯線31,41,71,81,91の長さ方向の任意の位置に設定することができる。
・上記各実施形態及び上記各変更例における芯線31,41,71,81,91の短辺面31C,41C,71C,81C,91Cに可撓電線を接合するようにしてもよい。
・図8に示すように、平型電線40の芯線41に対して厚さ方向に貫通する貫通孔41Xを設けることもできる。すなわち、芯線41に対して、その芯線41の長辺面41Aから長辺面41Bまでを貫通する貫通孔41Xを設けることもできる。この場合には、貫通孔41Xに挿通されるねじ100によって平型電線40を車両の取付対象に対して取り付けることが可能となる。この場合には、芯線41の端部を電気機器と接続される端子として機能させることが可能となるため、可撓電線50を省略してもよい。また、貫通孔41Xは、芯線41の長さ方向の中間部に設けるようにしてもよい。
・上記各実施形態及び上記各変更例における平型電線30は、可撓電線20,50と同様に芯線31の外周を被覆する絶縁被覆を有するものであってもよい。この場合には、芯線31のうち芯線41と接合させる部分と芯線21と接合させる部分との絶縁被覆を部分的に剥がせばよい。なお、平型電線40,70,80,90についても同様に変更することができる。
・上記各実施形態では特に言及していないが、可撓電線20,50及び平型電線30,40等を保護する外装部材を設ける構成を採用してもよい。さらに、外装部材の内部に電磁シールド部材を設ける構成を採用してもよい。外装部材としては、例えば、コルゲートチューブ、ツイストチューブ、硬質の樹脂パイプや金属パイプを用いることができる。また、外装部材としては、非金属のパイプ本体に導電性のシールド層を積層又は埋設した複合形態のパイプ等を用いることもできる。電磁シールド部材としては、例えば、可撓性を有する編組線や金属箔を用いることができる。
Claims (8)
- 第1芯線を有する第1電線と第2芯線を有する第2電線とを有し、前記第1芯線と前記第2芯線とが互いに接合されているワイヤハーネスであって、
前記第1芯線は、前記第1芯線の長さ方向の全長に亘って延在する第1平面部を有しており、
前記第2芯線は、前記第2芯線の長さ方向の全長に亘って延在する第2平面部を有しており、
前記第1平面部に前記第2平面部が重ね合わされた状態で接合されているワイヤハーネス。 - 前記第1芯線は、前記第1芯線の長さ方向に直交する断面形状が長方形に形成されており、前記長方形の長辺を含む一対の長辺面と前記長方形の短辺を含む一対の短辺面とを有しており、
前記第2芯線は、前記第2芯線の長さ方向に直交する断面形状が長方形に形成されており、前記長方形の長辺を含む一対の長辺面と前記長方形の短辺を含む一対の短辺面とを有しており、
前記第1平面部が前記第1芯線の長辺面であり、前記第2平面部が前記第2芯線の短辺面である請求項1に記載のワイヤハーネス。 - 第3芯線を有する第3電線を更に有し、
前記第3芯線は、前記第3芯線の長さ方向の全長に亘って延在する第3平面部を有しており、
前記第1平面部に対して、前記第2平面部と前記第3平面部とが個別に重ね合わされた状態で接合されている請求項1又は2に記載のワイヤハーネス。 - 前記第3芯線は、前記第3芯線の長さ方向に直交する断面形状が長方形に形成されており、前記長方形の長辺を含む一対の長辺面と前記長方形の短辺を含む一対の短辺面とを有しており、
前記第3平面部は前記第3芯線の短辺面であり、
前記第2電線及び前記第3電線は、前記第1平面部上において、前記第1平面部の幅方向に沿って並んで配置されており、
前記第2平面部及び前記第3平面部は、前記第1芯線の長さ方向の同一位置における前記第1平面部上に接合されている請求項3に記載のワイヤハーネス。 - 第4芯線を有する第4電線を更に有し、
前記第4芯線は、前記第4芯線の長さ方向の全長に亘って延在する第4平面部を有しており、
前記第1芯線は、前記第1平面部とは異なり、前記第1芯線の長さ方向の全長に亘って延在する第5平面部を有しており、
前記第5平面部に前記第4平面部が重ね合わされた状態で接合されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のワイヤハーネス。 - 前記第2平面部は、前記第1芯線の長さ方向の中間部における前記第1平面部に接合されている請求項1〜5のいずれか一項に記載のワイヤハーネス。
- 前記第1平面部と前記第2平面部とが超音波溶接によって接合されている請求項1〜6のいずれか一項に記載のワイヤハーネス。
- 前記第1芯線よりも可撓性に優れた芯線を有する可撓電線を更に有し、
前記可撓電線の芯線の端部が前記第1平面部に重ね合わされた状態で接合されている請求項1〜7のいずれか一項に記載のワイヤハーネス。
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