JP6915192B2 - カード作成システム及びカード裁断機 - Google Patents
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Description
請求項2に係るカード作成システムは、切断位置情報とも最終切断位置情報とも異なる寸法の第3の切断位置情報を検出した際に、予め設定されたパルス送りで搬送と裁断を行うので、従来品として提供された印刷システムにおいて作成されたカード用紙を、本発明のカード裁断機で裁断することが可能となる。
請求項4に係るカード裁断機は、センサを、低明度から高明度への色調の変化によって用紙先端信号を送信する用紙検出部と、低明度領域として構成された前記切断位置情報の寸法を検出して切断信号を送出する前記カットマーク検出部と、前記切断位置情報とは異なる最終切断位置情報を検出して最終切断信号を送出する前記最終カットマーク検出部と、を有する構成とし、用紙先端信号が発せられてから前記用紙の送りが停止されるまでの送り量と、前記用紙先端信号が発せられてから次の送りが停止されるまでの送り量との差分からステッピングモータの送り量を計測し、該送り量に応じて前記カッタ機構の動作を制御させようにしたので、用紙送りの制御を正確なものとすることができる。
また、カード領域以外の余白部を用紙の搬送方向に沿って切り落とすスリッタ機構を有する構成とし、用紙の搬送路の側縁部に設けられた前記センサに加えて、搬送路に直交する方向の中間部に設けられた第2のセンサを設け、そのセンサからの前記切断信号に基づいてスリッタ機構を動作させるように構成したので、スリッタ機構の制御も同時に行うことが可能となる。
このカード作成システム1は、A4判などの規格サイズの用紙を使用してカードを作成するためのシステムであり、カード用の用紙2にカード情報を印刷するカード印刷システム3と、その印刷された用紙4を裁断して所定大のカード5,5,5を作成するカード裁断機6と、によって構成される。
用紙4の両側又は中間部に設けられた余白部8,9にカード裁断の際に必要とされる切断位置情報(18,18’、19)を印刷しておくことを特徴とするものである。
先ず、本実施形態のカード作成システム1におけるカード印刷システム3について説明する。
このコンピュータ装置10は、汎用型のパーソナルコンピュータ装置であり、表示部としての画面11と、入力部としてのキーボード等12と、メモリ13と、処理装置14と、を備えたもので、内部又は外部メモリ13には、入力されたカード情報Dに基づいて印刷情報Eを作成するためのプログラムが格納されており、その印刷情報作成プログラムに沿った処理が施されることによって、処理装置14に印刷情報Eが作成され、作成された印刷情報Eを出力ポート15から電気信号として送出するように構成されている。
入力されたカード情報Dは、処理装置14によって、メモリ13から読み出された印刷情報作成プログラムに沿った処理が施され、印刷情報Eが生成される。
先ず、キーボード12などから入力されたレイアウト情報17、カード情報Dなどに基づいて、カード領域Rにカード情報Dを表示させるための情報を作成する。
そして、カード裁断機6への挿入方向の先端に位置すべきカード領域R1の縁部から延長された位置に、切断されるべき位置をカットマーク18として表示するための情報を作成する。この場合、後端に位置することとなる下部カード領域R4の最後端の縁部には、他のカットマーク18とは異なる寸法(幅)の最終カットマーク18’が表示される。
このようにして、用紙を図5に示す状態に印刷するための印刷情報Eを作成し、その印刷情報Eを電気信号として、出力ポート15から電気的に接続されたプリンタ20へと送出する。なお、横方向の余白部8を設けないレイアウト(シングルカット方式)が選択された場合は、図6のように印刷される。
カード印刷システム3によって印刷された用紙4は、カード裁断機6で切断されることで、所定大のカード5a,5b,5c、5dとなる(図1を参照)。
以下、カード裁断機6の構成を、図7を参照して説明する。
搬送路40の最上流に設けられた給紙ローラ41は、トレイ51に供給された用紙4を搬送路に送り出すためのローラであり、ゴムなどの摩擦計数の高い部材によって構成されており、用紙4に対して所定の押圧力を作用させながら搬送方向に向けて回転することで、束状の用紙4が一枚ずつ繰り出されるように設計されている。
給紙ユニットは、給紙ローラ41と、搬送制御ローラ41が設けられた搬送路40上に配置されており、これらのローラ41,42によって、用紙4が一枚ずつ制御されながら、カッタ機構60へと供給される。
そして、給紙ローラ41が収容される筺体52の両側の外壁面には突起部53、53が形成されている。この突起部53、53は、後述する搬送制御ローラ42、42の回転軸42aを支承する軸受部材54、54に設けられた円弧形状のガイド孔55、55に挿入されており、筺体52の回動に伴って曲線状に移動する。
搬送制御ローラ42の回転軸42aは、ハウジング30との間に配設された圧縮バネ(図示しない)によって、搬送路40に向けて付勢されており、筐体52の側壁の突起部53,53が、筐体52の回動に伴って、軸受部材54,54のガイド孔55,55内を移動している間は圧縮バネの付勢力が維持される。
この搬送制御ローラ42によってカッタ機構60における用紙4の切断が制御される。
カッタ機構60は、用紙4を搬送方向に直交する方向(即ち、幅方向)に切断するための機構であり、用紙4の送り量を制御するための搬送制御ローラ42と、搬送路40に対して幅方向に配設された上下2つの切断刃61,62と、これらの動作を制御する切断制御機構と、を含んで構成される(図7参照)。
本実施例では、切断刃としての上刃61は、センサからの切断開始信号を受けて駆動し、用紙4における幅方向の裁断線の数に応じて上下動を繰り返す。下刃62は、略搬送路41の高さまで刃先を位置させた状態で下方に固定されており、その刃先に摺接するように、上刃61が昇降可能に配設されている。
搬送制御ローラ42は、その回転軸42aに接続されたステッピングモータによって回転される。ステッピングモータは、パルス波を発生させ、そのパルス波に同期されたタイミングで、用紙4を間欠搬送するように設計されている。その間欠搬送は、内臓するメモリに保持されたプログラムに沿って実行される。本実施例では、予め設定されたタイミングで上刃61が動作するモード(通常モード、従来例としての図14を参照)と、センサからの信号を受けて上刃61を動作させるモード(マルチモード)と、の2通りのモードに対応できるようにプログラミングされている。
中間部に設けられたセンサSdは、中間部に設けられた余白部の有無を検出するためのドブ検出用のセンサである。搬送路の幅方向中間部にこのセンサSdを設けたことで、用紙4の中間部に余白部(ドブ9)を設けたレイアウトの場合であって、その余白部にカットマーク18,18’を表示する印刷システムにおいて作成されたカード用紙4にも対応できるように設けられたものである。
以下、ステッピングモータの動作の制御について、図11を参照して説明する。
操作開始ボタンを押してセンサに電気を流すと、搬送路の色彩の明度に応じた電圧が検出される。この際、搬送路との明度の差を検知できるような閾値を予め設定しておき、その閾値以下の電圧で通電されるようになっている。
閾値以上の電圧が検出された際、用紙4が到来したものと判定し、用紙検出部S1によって用紙先端信号が発生される。
用紙先端信号を受信したステッピングモータは、送り量を計測するためのパルス波を発生させる。
切断信号が入力されたステッピングモータは、搬送制御ローラ42による用紙の送りを停止させ、上刃61を動作させる。そして、用紙4が切断された後、用紙送りが再開されるように、搬送制御ローラ42を動作させる。
最終切断信号の入力を受けたステッピングモータはパルス波の発生を停止した状態で、通常搬送を行う。そして、次の用紙4の到来を示す信号の入力を待つ。所定時間入力のない場合はカード裁断作業の終了とみなしてモータを停止させる。
この場合、最終切断信号の入力を受けて、次の用紙が繰り出されるよう給紙ローラ41を制御してもよい。
この場合の通常モードとは、1つの用紙で同一サイズのカードのみを作成する場合に選択されるモードであり、従来品として図14に示す制御方法である。即ち、予め操作パネルにおいてレイアウトを選択しておき、その選択に応じて、予めステッピングモータにおいて設定されたタイミングで、搬送停止・切断・搬送再開が段数分繰り返されるものである。
図3に示すレイアウト16のように、上下方向に4段のカード領域Rを有する切断の場合は、最上段のカード領域Rの上端ラインL1を切断した後、下端ラインL2を切断し、次のカード領域Rの上端ラインL3に至るまでのサイクルを1単位として、4サイクルの切断と、最後のラインL8の切断が行なわれる。
中間部のセンサSdから、上記寸法の低明度領域(第3のカットマーク)が検出された場合、通常モードとして多用されているレイアウト(図12を参照)と判断し、ステッピングモータにおいてデフォルト設定されているプログラムに沿って処理されるように設計する。
この場合、中間部に設けられたセンサSdからの信号を受けて、このカッタ機構60の下流にドブ用スリッタ機構70(図13を参照)が装着されていることが検出されるようにしてもよい。ドブ用のスリッタ機構70が装着されていない場合はエラー表示を発することで、裁断ミスを事前に防止することができる。
回転刃71,72は、搬送路40を挟んで上下に設けられており、回転する刃先に沿って用紙4が搬送されることで、用紙4が搬送方向に裁断される。回転刃71、72は、用紙4に設けられるべき裁断線の数に応じ、搬送路40の幅方向に複数配置されている。
このスリッタ機構70は、スリッタユニットとして筐体内に収容されており、用紙4のレイアウトに応じたスリットユニットを、適宜取り換えて使用される。
カード受け部81は、カード搬送ローラ44を介して、搬送路40の延長方向のハウジング30の外に設けられる(図7を参照)。
ハウジング内には、ドブ用の回転刃72b,72bによって切り落とされたドブ(搬送方向に長い余白部)が回転刃間に挟まって回り込むのを防止するためのガイド部材76が設けられており、その下流に、ドブをハウジング外へと排出させるための案内部77が設けられる。その下流に、ドブ回収部83が配置される。
先ず、作成しようとするカードに関する情報をコンピュータ装置10の画面11を介して入力する。
すると、入力されたカード情報Dに基づいて印刷情報Eが作成され、印刷指示の信号を受けて、その印刷情報Eに基づいた印刷が用紙2に施される。
そして、印刷された用紙4を裁断機6の給紙トレイ51に供給し、裁断スイッチ(電源スイッチ)を入れることで、給紙ローラ41が回転し、用紙4が1枚ずつ搬送される。
カットマーク検出部S2によって、次のカットマークが検出された際にも同様に寸法を計測する。
同様に、カットマークを検出するたびに、その前のカットマークにおけるパルス数との差分を算出し、当該用紙において上刃61を動作させる際のタイミングとして、メモリ内に保持される。用紙4が連続して供給される場合は、そのタイミングを全ての用紙裁断に適応させることで、処理速度を向上させることができる。
最終切断信号の入力を受けたステッピングモータはパルス波の発生を停止し、その状態で通常搬送を行う。そして、次の用紙4の到来を待つ。次の用紙も同様に搬送制御がなされるので、異なるレイアウトの用紙を同時に裁断することが可能となる。
所定時間入力のない場合はカード裁断作業の終了とみなしてモータを停止させる。
給紙トレイ51に異なるレイアウトの用紙4を入れても、そのレイアウトに応じた裁断がなされる。印刷ズレのある用紙4が混ざっていてもカード作成が可能となり、裁断ミスの発生が少ない。
カッタ機構60における切断工程の後、スリッタ機構70における裁断工程へと搬送され、搬送方向に向けて設けられた余白部(ドブ)が切り落とされる。切り落とされた部分は余白回収部82やドブ回収部83へと排出され、所定サイズに裁断されたカード5のみがカード受け部81に収容される。
なお、本発明におけるカッタ機構60は、搬送制御ローラ42とカット用の切断刃61,62との連動において用紙の切断を行うものであれば、その駆動モータは如何なる構造のものであってもよい。即ち、本実施形態において使用されたステッピングモータのように、プログラムに応じて多様な動作が可能なものである必要はなく、それぞれの駆動モータによって動作される複数の装置を機械的に組み合わせて構成されたものであってもよい。
2・・・カード用の用紙
3・・・カード印刷システム
4・・・用紙
5・・・カード
6・・・カード裁断機
8・・・余白部
9・・・ドブ(余白部)
10・・・コンピュータ装置
11・・・画面(表示部)
12・・・キーボード
13・・・メモリ
14・・・処理装置
15・・・出力ポート
16・・・レイアウト
17・・・レイアウト情報
18、19・・・カットマーク(切断位置情報)
20・・・プリンタ
30・・・ハウジング
40・・・搬送路
41、42,43、44・・・ローラ
50・・・給紙機構
51・・・給紙トレイ
52・・・筐体
53・・・突起部
54・・・軸受部材
55・・・ガイド孔
60・・・カッタ機構
61・・・上刃(切断刃)
62・・・下刃(切断刃)
70・・・スリッタ機構
71、72・・・回転刃
80・・・排出機構
81・・・カード受け部
82・・・余白回収部
83・・・ドブ回収部
Claims (4)
- カード(5)としての領域と該カード領域が所定サイズの用紙(2)に配置されるレイアウト(16)とを示す表示部(11)と、該表示部(11)を介して前記カード領域に表示すべきカード情報を入力する入力部(12)と、前記カード情報を用紙に印刷させるための印刷情報を作成する印刷情報作成手段(14)と、該印刷情報にもとづいて用紙(2)に前記カード情報を印刷するプリンタ(20)と、からなるカード印刷システム(3)と、
該カード印刷システム(3)によって印刷された用紙(4)を搬送路(40)に送り出す給紙機構(50)と、該搬送路(40)の途中に設けられた切断刃(61,62)によって前記用紙(4)を前記カード情報ごとに切断するカッタ機構(60)と、裁断された前記用紙(4)をカード部と残部とに分離して排出する排出機構(80)と、からなるカード裁断機(6)と、
を含むカード作成システム(1)であって、
前記印刷情報に、前記カッタ機構(60)によって切断されるべき位置を示す切断位置情報(18)と、該切断位置情報(18)とは異なる寸法の最終切断位置情報(18’)と、を加え、
前記切断位置情報(18)と前記最終切断位置情報(18’)とが、前記カード情報と共に用紙(2)に印刷されるように前記カード印刷システム(3)を構成すると共に、
前記切断位置情報(18)を検出した際に出力される切断信号に基づいて前記用紙の送りを停止して切断した後に送りを再開し、前記最終切断位置情報(18’)を検出した際に出力される最終切断信号に基づいて前記用紙(4)の送りを停止して切断した後に前記排出機構(80)へと搬送するように前記カッタ機構(60)を構成したことを特徴とするカード作成システム。 - 前記カッタ機構(60)は、低明度から高明度への色調の変化によって用紙先端信号を送信する用紙検出部(S1)と、低明度領域として構成された前記切断位置情報(18)の寸法を検出して切断信号を送出するカットマーク検出部(S2)と、前記切断位置情報とは異なる寸法の最終切断位置情報(18’)を検出して最終切断信号を送出する最終カットマーク検出部(S3)と、を有するセンサ(S)を備え、前記用紙先端信号が発せられてから前記用紙(4)の送りが停止されるまでの送り量と、前記用紙先端信号が発せられてから次の送りが停止されるまでの送り量と、の差分からステッピングモータの送り量を計測し、該送り量に応じて前記カッタ機構(60)を制御するように構成されており、
前記切断位置情報(18)とも前記最終切断位置情報(18’)とも異なる寸法の位置情報(19)を検出した際に、通常モード信号が送出され、ステッピングモータにおいて予め設定されているパルス送りで、前記用紙(4)を搬送して切断を行うように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のカード作成システム。 - 所定サイズの用紙(2)に、カード領域に表示すべきカード情報と共に、該カード領域の縁部を示す切断位置情報(18)を印刷し、当該印刷された用紙(4)を裁断して前記カード情報が表示されたカード(5)を作成するカード作成システム(1)に使用されるカード裁断機(6)であって、
前記用紙(4)を搬送路(40)に送り出す給紙機構(50)と、
前記搬送路(40)の途中に設けられた切断刃(61,62)によって前記用紙(4)を前記カード情報ごとに切断するカッタ機構(60)と、
切断された前記用紙(4)をカード部と残部とに分離して排出する排出機構(80)と、を設けると共に、
前記カッタ機構(60)を、前記切断位置情報(18)を検出した際に切断信号を送出するカットマーク検出部と、該切断位置情報とは異なる寸法の最終切断位置情報を検出した際に最終切断信号を送出する最終カットマーク検出部とを備えたセンサ(S)を設けた構成とし、
前記切断信号を受け、前記用紙(4)の送りを停止して前記切断刃(61,62)を動作させた後に前記用紙(4)の送りを再開されるようにステッピングモータを動作させ、前記最終切断信号を受け、前記用紙(4)の送りを停止して前記切断刃(61,62)を動作させたのち前記排出機構(80)へと搬送するように構成したことを特徴とするカード裁断機。 - 前記カッタ機構(60)は、低明度から高明度への色調の変化によって用紙先端信号を送信する用紙検出部(S1)と、低明度領域として構成された前記切断位置情報(18)の寸法を検出して切断信号を送出するカットマーク検出部(S2)と、前記切断位置情報とは異なる寸法の最終切断位置情報(18’)を検出して最終切断信号を送出する最終カットマーク検出部(S3)と、を前記用紙(4)の搬送路(40)の側縁部に備え、前記用紙先端信号が発せられてから前記用紙(4)の送りが停止されるまでの送り量と、前記用紙先端信号が発せられてから次の送りが停止されるまでの送り量と、の差分からステッピングモータの送り量を計測し、該送り量に応じて前記カッタ機構(60)を制御するように構成されており、
前記切断位置情報(18)とも前記最終切断位置情報(18’)とも異なる寸法の位置情報(19)を検出した際に、通常モード信号が送出され、ステッピングモータにおいて予め設定されているパルス送りで、前記用紙(4)を搬送して切断を行うと共に、
前記カード領域以外の余白部を前記用紙(4)の搬送方向に沿って切り落とすスリッタ機構(70)と、搬送路(40)に直交する方向の中間部に設けられた第2のセンサ(Sd)と、を更に設け、該第2のセンサ(Sd)からの前記切断信号に基づき、前記スリッタ機構(70)を動作させるように構成したことを特徴とする請求項3に記載のカード裁断機。
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