JP6910260B2 - 密封構造体 - Google Patents
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Description
例えば、従来、図5に示すような横断面矩形の樹脂リング40が、横断面矩形のシール凹溝41に内装されて、相対的に回転R46又は直線運動N46する第1部材46と第2部材47の間隙42を密封する密封構造が用いられてきた。
近年、環境問題対策として自動車の低燃費化が要望され、上記樹脂リング40とシール凹溝41から成る密封構造体についても、摺動(摩擦)抵抗の低減が強く求められている。
従来例を示す図5に於て、樹脂リング40の第2部材47に対する接触幅W1 ´を小さく設定する程、摺動(摩擦)抵抗が低下できる。
即ち、樹脂リング40の底面40Aの受圧面積が、横断面矩形状の樹脂リング40の幅寸法(軸方向寸法)を小さくすれば、減少するため、第2部材47に対する押圧力Kは、接触幅W1 ´の小さな図5(B)の方が同図(A)よりも小さい。
そこで、従来、姿勢が安定して、流体漏れが少なく、かつ、摺動抵抗が小さい樹脂リング(シールリング)として複雑な切欠きや小孔や小凸部を形成したものが提案されている(特許文献1参照)。
そこで、本発明は、接触幅を減少させることなく、十分に大きい接触幅を備えたままで、摺動(摩擦)抵抗を低く抑制可能であり、姿勢が安定し、流体漏れを生じにくく、耐久性にも優れた密封構造体を提供することを、目的とする。
また、上記シール凹溝の低圧側の溝側面が、溝底面と成す角度を、40°〜60°に設定した。
図1に示すように、本発明に係る密封構造体は、シール凹溝3と、このシール凹溝3に内装される樹脂リング4と、Oリング等の弾性リング5を、備えており、第1部材1にシール凹溝3が形成され、シール凹溝3内の樹脂リング4が第2部材2に接触(圧接)して、第1部材1と第2部材2の間の密封を行う。
第1部材1と第2部材2は、微小間隙6を介して、又は、摺動自在に当接状として、対面する。21,22は、相互に対面した対応面を示す。
図1(B)では、第2部材2が一軸心L2 廻りに回転R2 する回転軸やその他の回転体から成り、又は、点線の矢印N2 とその逆方向に、直線移動するピストン等の直線往復体から成り、対応面21は円形内周面を示し、対応面22は円形外周面を示す。
このように、シール凹溝3は、図1(A)のように外周面に設けられる場合と、図1(B)のように内周面に設けられる場合が、ある。
図1,図2に示すように、シール凹溝3の断面形状は、いわゆる(片)蟻溝状であって、溝底面11の幅寸法よりも、溝開口幅寸法が、小さく設定されている。
低圧側Lの上記溝側面30が溝底面11と成す角度θは、30°〜80°とする。好ましくは、35°〜70°であって、特に、望ましいのは、40°〜60°である。下限値未満では、シール凹溝3の(溝底面11寄りの)溝幅寸法が過大となり、コンパクト化を阻害する。逆に、上限値を越すと、(後述するところの)低摩擦効果がほとんど得られなくなる。
そして、弾性リング5は、シール凹溝3の溝底面11と、樹脂リング4の溝底対応面15との間隙17への(高圧側Hからの流体圧による)圧力侵入を遮断するように、配設される。
図1(A)と図2の実施形態は、図3(A)に対応し、図1(B)は図3(B)に対応している。
弾性リング5は、高圧側面5Aから受ける圧力P3 によって弾性的に圧縮されて、点線をもって示した圧力P50,P51,P52が、切欠凹部13の内面、及び、溝底面11に対して、作用する。
樹脂リング4に対して、端面9において直接的に、及び、弾性リング5を介して矢印P51のように間接的に、圧力P3 が負荷され、それ等を合計した、溝底面11に平行なベクトルP300 が、凹溝3の溝側面30に作用する(図2(B)参照)。
一方、弾性リング5において点線矢印をもって示した圧力P50によって、樹脂リング4は第2部材2の対応面22に押圧される。
図2に於て、弾性リング5によって圧力P3 が遮断されることで、溝底面11と対応面15との間隙17の流体圧力は、零乃至極めて低圧であって、圧力ゼロ領域Zが形成されているので、密封摺動面10に作用する反力F10は、前述の如く、弾性リング5からの圧力P51に対する小さ目の値となる。
このような状況下で、前述のベクトルP400 が、傾斜状溝側面30と低圧側勾配面8との圧接部位に於て、残っているので、樹脂リング4は溝底面11へ接近する方向(図2の下方向)へ移動しようとして反力F10は、一層、減少する。
即ち、第1部材1と第2部材2の相対的回転運動、又は、相対的直線運動において、密封構造体(樹脂リング4)の摩擦抵抗の値は、図2にて説明した反力F10の大きさによって直接的に決定されるのであるから、密封構造体の使用条件・用途等に、広く対応できることとなる。かつ、図5(B)に示したように接触幅W1 ´を、特に小さく設定せずに、十分な接触幅W1 を有したままで、樹脂リング4の強度・剛性を保持し、凹溝3内での安定姿勢を保ちつつ、十分に小さな摩擦抵抗を達成可能である。
横軸に流体圧力Pをとり、縦軸に摩擦抵抗Yをとって示す。なお、摩擦抵抗Yは、樹脂リングを2個使用した場合の数値である。
試験条件等は、次の通りである。
流体 : ATF油
速度 : 20mm/s
樹脂リングの材質 : 充填剤入りPPS組成物
弾性リングの材質 : NBR組成物
各樹脂リングの全体の外径寸法 : 143mm
図4に於て、本発明の実施品は、図2,図3(A)に相当する形状・構造のものであり、従来品は、図5(A)に相当するものである。接触幅W1 ,W1 ´は、いずれも2.32mmとした。
(i) 従来品は、圧力Pの増加に略比例して、摩擦抵抗Yが増加する。
(ii) 本発明の実施品では、圧力Pが増加しても、略一定の、かつ、小さな、摩擦抵抗Yを示す。
(iii) また、試験中の流体洩れについては、本発明実施品は従来品の半分以下と少なかった。
(iv) さらに、試験中に従来品はスティックスリップが発生したが、本発明実施品では、発生しなかった。
(v) 特に、図2に於て、ベクトルP400 をもって示した傾斜方向の力によって、樹脂リング4の密封摺動面10が第2部材2の対応面22から離れる方向の力を受けることにより、摩擦抵抗Yが“略一定を保つ”という驚異的な結果が得られた。
(vi) なお、傾斜角度θをさらに小さく設定し、圧力ゼロ領域Zを広く設定すれば、圧力Pに反比例して、しだいに摩擦抵抗を減少させることまでも、可能であることを、実験にて、確認した。
(vii) なお、本発明実施品において、圧力ゼロの場合も、摩擦抵抗を示したのは、樹脂リング4自体が全体の外径寸法が増加する方向に弾発付勢して第2部材2の対応面22に圧接しているからと推察される。
また、摺動部位での接触幅W1 を極端に小さくする必要がなく、凹溝3内での姿勢も安定し、密封性能及び耐久性についても優れている。特に、シール凹溝に、いわゆる蟻溝を適用するのは、従来は、静的な固定密封構造のみであったのに対し、本発明では、動的(摺動)部位の密封に適用したものであり、いわばクサビ作用にて樹脂リング4を、傾斜状の溝側面30に沿って溝内方向へ誘導して、密封摺動部の接触面圧(摩擦抵抗)を低下させるという独特の着想に基づいた発明であるといえる。
また、上記シール凹溝3の低圧側Lの溝側面30が、溝底面11と成す角度θを、40°〜60°に設定したので、上記シール凹溝3の(溝底面11寄りの)溝幅寸法が過大となってコンパクト化を阻害することを防止できると同時に、(図4に示す如く)樹脂リング4の第2部材2に対する摺動摩擦抵抗Yが、十分に小さくなり、しかも、流体圧力Pの高低にかかわらず、略一定とすることができる。
2 第2部材
3 シール凹溝
4 樹脂リング
5 弾性リング
6 微小間隙
8 低圧側勾配面
11 溝底面
13 切欠凹部
14 面取り部
15 溝底対応面
17 間隙
21 (円形)外周面
22 (円形)内周面
24 上辺
25 下辺
27 垂直辺
28 仮想基本台形
29 直角状角部
30 溝側面
L 低圧側
Z 圧力ゼロ領域
Claims (2)
- 第1部材(1)と第2部材(2)が相互に摺動自在に対面する対応面(21)(22)相互の微小間隙(6)を密封する密封構造体であって、かつ、上記第1部材(1)に形成したシール凹溝(3)と、該シール凹溝(3)に内装されて上記第2部材(2)に摺接する樹脂リング(4)と、弾性リング(5)を、備えた密封構造体に於て、
上記シール凹溝(3)の低圧側(L)の溝側面(30)が、溝底面(11)に向かうにつれて低圧側(L)に近づくような傾斜面に形成され、
上記樹脂リング(4)は、上記溝側面(30)に対して常時平行状に対応すると共に受圧状態で上記溝側面(30)に当接する低圧側勾配面(8)を、備えると共に、上記樹脂リング(4)の横断面形状は、平行な上辺(24)と下辺(25)、及び上記勾配面(8)と垂直辺(27)とから成る仮想基本台形(28)における上記垂直辺(27)と下辺(25)によって形成される直角状角部(29)から、略4半円型に切除した切欠凹部(13)又は面取り線にて切除した面取り部(14)を、有する形状とし、
さらに、上記弾性リング(5)は、上記樹脂リング(4)の上記切欠凹部(13)又は面取り部(14)に圧接すると共に、上記シール凹溝(3)の溝底面(11)に圧接させて、シール凹溝(3)の溝底面(11)と、上記樹脂リング(4)の溝底対応面(15)との間隙(17)への圧力侵入を遮断して、圧力ゼロ領域(Z)を形成したことを特徴とする密封構造体。 - 上記シール凹溝(3)の低圧側(L)の溝側面(30)が、溝底面(11)と成す角度(θ)を、40°〜60°に設定した請求項1記載の密封構造体。
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