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JP6957641B2 - 荷電粒子線装置およびそれを用いた試料観察方法 - Google Patents

荷電粒子線装置およびそれを用いた試料観察方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子線と電磁波とを組み合わせた荷電粒子線装置に関し、特に放出電子量の過渡変化から蛍光体を特定する技術に関する。
高分解能で試料の拡大観察を可能とする電子顕微鏡は、電子と物質との散乱による2次電子放出量の変化により、表面形状や組成情報を可視化する手段として用いられている。一方、光学式顕微鏡は、干渉やエネルギ変換による光量、波長の変化により、表面や界面の形態、および蛍光の可視化を可能とする。光学式顕微鏡は、光の特性を活かしたバイオ向けの蛍光観察や結晶欠陥の界面検査など、サブマイクロ領域での観察手法として利用されてきた。近年、ナノテクノロジーの深化により、蛍光ウィルスや結晶欠陥の貫通転位、量子ドットなど、観察対象がナノスケールとなり、ナノ情報に対するニーズが高まってきた。ナノ解析のニーズに伴い、電子顕微鏡は半導体分野だけでなく医学・生物学分野での応用など、より幅広い応用が期待されている。例えば、生物学分野で知られる蛍光体で染色した試料の観察には、カソードルミネッセンス(CL:Cathodoluminescence)法がある。これは、蛍光染色した試料に電子線を照射した際に生じる蛍光を検出して、電子顕微鏡で測定した位置情報と照合させて蛍光情報を検出する手法である。また、Correlative light and electron microscopy(CLEM)法は、電子顕微鏡観察と光学顕微鏡観察による同一箇所の観察を可能とし、蛍光体の局在を観察する手法である。さらに、特許文献1には、電子線照射によって損傷を受けた蛍光体の発光量の減少を検出して、蛍光情報を取得する方法が開示されている。
特開2006−145526号公報
蛍光ウィルス、結晶欠陥の貫通転位、量子ドットなどナノオーダの観察対象において、ナノ空間分解能で試料情報を取得するには、電子顕微鏡の分解能が必須となる。しかし、一般的に電子顕微鏡で得られる主な試料情報は、2次電子放出量に基づいた試料の表面形状や組成情報に留まる。本発明では、蛍光波長を識別可能な荷電粒子線装置の実現を課題とする。
蛍光波長を特定する手法の一つであるCL法は、電子線照射により発光する蛍光体を選択しなければならない。また、CLEM法は、光学顕微鏡像と電子顕微鏡像とを画像上で重ね合わせる技術であるため、分解能については根本的に解決されていない。また、特許文献1の手法では、蛍光体の発光量の減少を検出するため、電子線照射によって試料に損傷を与えなければならない。
本発明の一実施の形態である荷電粒子線装置は、試料に照射する電磁波を発生する電磁波発生源と、パルス化機構を含み、荷電粒子線を集束して試料に照射する荷電粒子光学系と、荷電粒子線と試料との相互作用により放出される放出電子を検出する検出器と、電磁波発生源を制御し、パルス電磁波を試料に照射して励起キャリアを生成させる第1照射制御部と、パルス化機構を制御し、パルス荷電粒子線を試料の電磁波照射領域に照射する第2照射制御部と、タイミング制御部とを有し、タイミング制御部は、パルス荷電粒子線の照射に同期して検出器による放出電子の検出を行うとともに、第1照射制御部と第2照射制御部とを制御し、電磁波照射領域へのパルス電磁波とパルス荷電粒子線との間隔時間を制御し、1回のパルス電磁波の照射に対して、複数回のパルス荷電粒子線の照射を行う
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
放出電子量の過渡変化に基づき、ナノ空間分解能で試料情報を検出することを可能とする。
光誘起電子顕微鏡のブロック図である。 観察試料として用いる多色染色した試料を説明する図である。 測定原理を説明する図である。 測定原理を説明する図である。 励起パルス光及びパルス電子線のタイムチャートの一例を示す図である。 実施例1の解析フローの一例を示す図である。 2次電子放出量の変化と光電間隔時間との関係を模式的に示す図である。 蛍光体検出の設定と解析結果を表示するGUIの一例を示す図である。 検出条件の選択と結果を表示するGUIの一例を示す図である。 実施例1の制御設定を表示するGUIの一例を示す図である。 光誘起電子顕微鏡での撮像方法を説明する図である。 光誘起電子顕微鏡での撮像方法を説明する図である。 光誘起電子顕微鏡での撮像方法を説明する図である。 実施例2におけるキラー欠陥検出方法を説明するための図である。 実施例3における光電変換素子の変換効率評価方法を説明するための図である。
本実施の形態においては、試料から放出される放出電子量の過渡変化からナノ空間分解能で蛍光波長を特定することを可能とする。発明者らは蛍光波長とキャリア時定数の関係から、キャリア時定数に基づき蛍光体を特定できることに着目した。試料に電磁波を照射して励起キャリアを生成し、その後励起キャリアの減少(キャリア時定数)に伴って減衰する放出電子量の過渡変化を、電子線でプローブする。これにより、電子顕微鏡によるナノ空間分解能での観察が可能になる。放出電子量の過渡変化を検出する電子顕微鏡では、時間分解を可能とする観察装置である必要がある。なお、蛍光体の特定には、過渡変化そのものを算出しなくても、複数の蛍光体を用いて観察を行っている場合に、ある時点での放出電子量の差から、蛍光体のキャリア時定数の違いに基づき蛍光体を特定することも可能である。
また、電磁波としては励起キャリアを生成できるものを観察対象に応じて選択すればよく、例えば、X線、紫外線、可視光線、赤外線を選択して用いることができる。また励起キャリアの生成を引き起こす現象としては、後述する実施例において説明するものに限定されるものではなく、誘電分極と誘電緩和のような現象であってもよい。
以下に詳細に説明する実施の形態においては、CL法とは異なり、電磁波、例えば可視光や紫外光照射により発光させればよく、これまで蛍光顕微法で使用してきた蛍光体をそのまま利用することができ、蛍光体の選択肢が広い。また、CLEM法とは異なり、電子線で位置情報を取得するため、電子顕微鏡のナノ空間分解能での観察を実現することができる。また、特許文献1とは異なり、帯電の影響を考慮して低加速エネルギで電子線を断続的に照射するため、電子の照射量を制御することができ、試料への電子線による損傷を軽減させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
光誘起電子顕微鏡1のブロック図を図1に示す。光誘起電子顕微鏡1は、検出された2次電子放出量の過渡変化からキャリア時定数に基づき蛍光体を特定する。
光誘起電子顕微鏡1の主要な構成として、電子光学系、光照射系、ステージ機構系、タイミング制御系、SEM制御系、信号解析系、画像処理系を含む。電子光学系は電子銃2、ブランカ3、絞り4、偏向器5、対物レンズ6を含む。後述するように電子光学系はパルス電子線を試料7に照射するよう構成される。このため、電子銃2から放出される電子線はブランカ3による偏向のon/offにより、電子線の試料7への照射がon/offされる。電子線は対物レンズ6により試料7の表面に集束され、偏向器5は電子線の照射位置を試料7上で2次元にスキャンする。SEM制御系を構成するSEM制御部11は電子光学系における光学条件を設定する。例えば、SEM制御部11は電子銃制御部12により、電子線の加速電圧や照射電流量を制御する。なお、SEM制御部11は、電子光学系全体に対する制御部であり、偏向器5、対物レンズ6の他、ここでは図示しないコンデンサレンズ等の電子光学系の各構成要素に対する制御部に対しても光学条件に応じた制御を行う。
光照射系は励起パルス光照射制御部15、励起パルス光源16を有する。後述するように、光誘起電子顕微鏡1は励起パルス光源16が発する励起パルス光と電子光学系が発するパルス電子線とを同期させて試料7に照射する。このためのタイミング制御系が、タイミング制御部13、ブランキング制御部14、励起パルス光照射制御部15により構成されている。操作インターフェース18から設定される照射タイミング条件にしたがって、マスタクロックを有するタイミング制御部13がこれらの照射タイミングを制御する。なお、本例ではパルス電子線を照射するために、ブランカ3とブランキング制御部14を用いているが、これには限られない。パルス電子源から直接にパルス電子線を照射してもよいし、機械的・電気的なチョッピング機構により電子線をパルス化してもよい。パルス電子線を発生させるパルス化機構に応じたパルス電子線照射制御部を備え、パルス電子線照射制御部がタイミング制御部13により制御されるよう構成されればよい。
ステージ機構系は、傾斜制御可能なXYZ軸ステージ9とステージ9上の試料台8を有する。試料7は試料台8上に載置される。
信号解析系は、照射した電子線と試料7との相互作用により放出された2次電子を検出する検出器10で検出した2次電子量を検出する2次電子検出部17、キャリア時定数算出部19、蛍光体特定部20を有する。キャリア時定数算出部19、蛍光体特定部20の詳細については後述する。本実施例では、放出電子として2次電子を検出している。
また、画像処理系は、画像形成部21、画像表示部22を有する。画像形成部21は、検出器10で検出した2次電子に基づき電子顕微鏡画像(SEM画像)を形成し、画像表示部22により形成したSEM画像をモニタ表示する。画像形成部21では、試料上を電子線により通常の2次元スキャン(TVスキャンという)を行って検出器10で検出した2次電子からSEM画像を形成することもできるし、パルス電子線により2次元スキャンしてSEM画像を形成することもできる。パルス電子線により2次元スキャンして検出器10で検出した2次電子からSEM画像を形成する方法については後述する。
図2に実施例1における観察試料の例として、細胞組織23の機能を蛍光波長の異なる蛍光体で多色染色した蛍光染色試料27を示す。蛍光ウィルス(以降、蛍光体と略す)24,25,26はそれぞれ異なる固有の蛍光波長を有している。蛍光ウィルスの浸透性を活かして細胞組織の機能(例えば、核やミトコンドリア等)をそれぞれ蛍光波長の異なる蛍光体で多色染色することができる。
図3及び図4を用いて測定原理を説明する。励起パルス光28を蛍光染色試料27に照射すると、基底状態(VB)から励起状態(CB)に電子が遷移し、多数の光励起キャリアが生成される。そのとき、励起パルス光28に対して操作インターフェース18で指定した任意の光電間隔時間Ti(n)30のインターバルを設けて照射されるパルス電子線29により試料から放出される2次電子が、検出器10により検出される。図3は、光電間隔時間Ti(n)30がTi(0)の場合であり、多くの光励起キャリアが励起状態CBに存在している。この状態では、試料7から放出される2次電子放出量が多く、2次電子検出信号強度は強くなる。ここで、励起状態CBに遷移した電子は、蛍光31を発光してエネルギを失い、基底状態VBへ緩和する現象が生じる。図4は、光電間隔時間Ti(n)30がTi(1)(Ti(1)>Ti(0))の場合であり、多くの光励起キャリアは基底状態VBへ緩和している。この状態では、2次電子信号強度は弱くなる。つまり、光励起キャリアが励起状態CBに遷移して蛍光31を発光している間は2次電子検出信号強度が強い。また、キャリア時定数の大きさに応じて2次電子検出信号強度が低下するため、蛍光体ごとに時間軸における2次電子検出信号強度の低下の具合は異なることになる。
図5に、励起パルス光28及びパルス電子線29のタイミングを制御するタイムチャートの一例を示す。タイミング制御部13は、クロック信号で刻まれたマスタクロック32により、励起パルス光照射制御部15とブランキング制御部14とを制御する。光電間隔時間Ti(n)30が長くなるに従ってキャリアが緩和している影響を受け、検出器10で取得される2次電子放出量は減少する。検出器10の検出タイミングはパルス電子線29に同期し、光電間隔時間Ti(n)に依らずに一定のタイミングでサンプリングする。
なお、ここでは操作インターフェース18から指定した励起パルス光28とパルス電子線29との光電間隔時間Ti(n)をタイミング制御部13により電気的に制御する構成としたが、励起パルス光源16と試料7との光学距離を調整可能なステージ機構を設けて光路長を調整することにより、遅延時間を調整することも可能である。
本実施例における解析フローの一例を図6に示す。本実施例では、試料中の蛍光体を特定することを目的とした測定と解析を例に説明する。まず、照射位置を決定し(S1)、決定した照射位置に励起パルス光を照射する(S2)。次に、所定の光電間隔時間Ti(n)をカウントして遅延インターバルを設け(S3)、励起パルス光の照射位置にパルス電子線を照射する(S4)。パルス電子線の照射により放出される2次電子を、検出器10により検出する(S5)。光電間隔時間Ti(n)を変えながら、S2〜S5の操作を繰り返す。取得された2次電子放出量の変化の光電間隔時間Ti(n)に対する依存性を解析し(S6)、解析結果に基づいてキャリアの時定数を算出する(S7)。最後に、算出されたキャリア時定数から、蛍光体を特定する(S8)。
図7に2次電子放出量の変化の光電間隔時間Ti(n)に対する依存性の例を模式的に示す。図7は、図2で説明したそれぞれ固有のキャリア時定数を持つ3種類の蛍光体を使用した蛍光染色試料の観察例であり、励起パルス光の照射から時間が経過するにつれ、2次電子放出量は、蛍光体のもつ各々のキャリア時定数に応じて減衰する。グラフ71には、各蛍光体について光電間隔時間Ti(n)に応じた2次電子放出量の推移を示している。また、画像33として、グラフ71に示す光電間隔時間(a)(b)(c)(d)において取得したSEM画像を示している。SEM画像は、検出器10で検出された2次電子放出量に応じて明るさのコントラストがついた画像となる。
(a)のタイミングで取得した画像33−1から、(b)のタイミングで取得した画像33−2を減算処理すると、1色目の蛍光体34の染色箇所の信号が残る。これは、グラフ71に示されるように、光電間隔時間(a)(b)の間において、蛍光体35、蛍光体36の2次電子放出量はほとんど変化していないのに対して、蛍光体34の2次電子放出量が低下しているためである。これにより1色目となるキャリア時定数の短い蛍光体34の位置と種類が特定できる。同様に、(b)のタイミングで取得した画像33−2から、(c)のタイミングで取得した画像33−3を減算処理することにより、2色目となる蛍光体35を特定することができる。これは、グラフ71に示されるように、光電間隔時間(b)(c)の間において、蛍光体36の2次電子放出量はほとんど変化していないのに対して、蛍光体35の2次電子放出量が低下しているためである。さらに、(c)のタイミングで取得した画像33−3から、(d)のタイミングで取得した画像33−4を減算処理することにより、3色目となる蛍光体36を特定することができる。これは、グラフ71に示されるように、光電間隔時間(c)(d)の間において、蛍光体36の2次電子放出量が低下しているためである。
図7に示した蛍光体検出の設定と解析結果を表示するGUI(Graphic User Interface)の一例を図8に示す。操作インターフェース18の検出設定を選択すると、モニタに図8に示すGUIが表示される。ウィンドウ37は、最初に取得したTi(0)でのSEM画像が表示される画像表示部である。ウィンドウ38には試料の染色に使用した蛍光体について入力する。使用した蛍光体の種類数81を入力し、あらかじめ記憶されている蛍光体リストの中から、種類数81分の蛍光体(型式82)を選択できるようにする。ウィンドウ39には解析結果が表示される。使用した蛍光体の種類と2次電子放出量の過渡変化をグラフで表示し、各蛍光体のキャリア時定数を算出する。算出された前記キャリア時定数から特定された蛍光体についての情報をウィンドウ37に反映させ、例えば、ウィンドウ37の画像上に蛍光体の種類を示すマーカまたは蛍光波長色を重畳して表示するようにしてもよい。
次に、検出条件の選択とその結果を表示するGUIの一例を図9に示す。操作インターフェース18の検出条件設定を選択すると、モニタに図9に示すGUIが表示される。本GUIは、蛍光体の2次電子放出量は各々のキャリア時定数に応じて減衰するため、複数の蛍光体を使用した蛍光染色試料で染色領域間のコントラストが最も強く現れる検出条件、具体的には光電間隔時間を求めるものである。
ウィンドウ40には、検出条件を設定するマーカを設定する。試料の染色に使用した蛍光体の種類分のマーカを設定する。図8と同様に、あらかじめ記憶されている蛍光体リストの中から、マーカ数分の蛍光体(型式)を選択できるようにする。ウィンドウ41はSEM画像を表示される画像表示部である。最初にウィンドウ41aに試料のSEM画像91を取得して表示する。この像は、パルス電子線は使用せず、一般的なTVスキャンによるSEM画像でよい。信号強度を検出する位置をSEM画像91上にマーカを合わせて選択する(SEM画像91中のマーカ1〜3)。この信号強度を検出する位置は、複数の染色体のそれぞれにより染色されている代表位置とする。ウィンドウ42には検出結果が表示される。この例では、光電間隔時間を変えながら、各マーカにより選択された位置での検出器10からの電気信号の大きさを測定する。すなわち、図7のように画像は形成しない。検出器10は検出した2次電子の量に応じた電圧または電流を出力する。電気信号として、検出器10の出力する電圧または電流のいずれであってもよい。図9の検出結果の例では、光電間隔時間を50nsとしたときに、3つのマーカ相互の電気信号の差が最も大きくなっている。
そこで、ウィンドウ41bにおいて光電間隔時間を50ns((c))に設定してパルス電子線を照射して取得したSEM画像93を表示する。本検出条件の設定においては、各光電間隔時間で画像を作成することなく、設定したマーカ位置で電気信号の大きさを取得しているだけであるため、測定時間の短縮や試料の帯電を抑制することができるものである。
なお、以上の説明では、蛍光体の弁別のため、蛍光体の2次電子放出量がキャリア時定数に応じた減衰を行うことを利用する方法を説明してきたが、蛍光体そのものが元々もつ光の吸収強度によって増幅効果の大小が異なることを利用しても弁別することは可能である。例えば、光電間隔時間が0nsにおいて蛍光体の2次電子放出量に差がある場合には、光電間隔時間を調整しなくとも蛍光体を弁別することが可能である。
本実施例における制御設定を表示するGUIの一例を図10に示す。操作インターフェース18の制御設定を選択すると、モニタに図10のGUIが表示される。ウィンドウ43では、励起パルス光照射の有無を選択することができ、励起パルス光を照射する場合は光電間隔時間Ti(n)を入力する。また、画像形成の有無も選択することができ、画像を形成する場合、ピクセルスプリット数、フレーム積算数、表示する画像のサイズを入力する。
図11A、図11Bを用いて、パルス電子線を照射させた場合にSEM画像を形成する方法について説明する。画像形成部21に複数のメモリを設置し、2次電子検出部17からの信号は複数のメモリに選択的に書き込まれる。撮像条件は、システム若しくは図10のようなGUIを通じてユーザにより設定される。具体的には、パルス電子線のパルス幅、光電間隔時間Ti(n)、検出タイミング、フレーム積算の回数、フレーム積算間のインターバル時間が設定される。パルス電子線のパルス幅は、パルス電子線照射下での帯電が2次電子信号にほとんど影響しない照射条件に設定する。光電間隔時間Ti(n)30は、励起パルス光28とパルス電子線29とのインターバルであり、図7に示した検出を行うためには1つの励起パルス光に対して複数の光電間隔時間Ti(n)を設ける必要がある。あるいは、図9により最適な光電間隔時間Ti(n)を設定してSEM画像を取得する場合には、適切な1つの光電間隔時間でのSEM画像を取得するようにしてもよい。検出器10による検出タイミングは、全ての光電間隔時間Ti(n)において同じタイミングとする。
図11Aに示すように、1サイクル内で1回の励起パルス光の照射に対して、複数(本例ではn=1〜3)の光電間隔時間Ti(n)を設けてパルス電子線を照射する。パルス電子線が照射されるのは、ピクセル方向(X方向)にn、ライン方向(Y方向)にmのスキャン領域61である。n,mの大きさは設定した画像のサイズに応じて定められる。ピクセル方向(X方向)の偏向はノコギリ波状の電圧48でピクセル位置1〜nが走査され、ライン方向(Y方向)の偏向は、同一ライン上では同じ電圧が印加される。ライン間を移動する際には電子線の揺らぎを抑制するために、データを取得しない領域49を設ける。ラインmの走査が終了すると1フレーム目のスキャンが終了し、再度ライン1に戻り、2フレーム目のスキャンが開始される。
パルス電子線の照射される位置が1ピクセルずつ移動するようにパルス電子線の照射タイミングとピクセル方向(X方向)の偏向とは同期がとられており、この同期がとられるように光電間隔時間Ti(n)は設定されている。図11Bに示すように、各サイクルの光電間隔時間Ti(n)(この例ではn=1〜3)に取得される2次電子検出部17からの信号は、それぞれメモリnに記憶される。すなわち、1フレーム目・1サイクル目では、第1の励起光を試料全体に照射し、ピクセル位置1にパルス電子線をTi(1)のタイミングで照射し、検出信号をメモリ1に記憶する。続いて、ピクセル位置2にパルス電子線をTi(2)のタイミングで照射し、検出信号をメモリ2に記憶し、ピクセル位置3にパルス電子線をTi(3)のタイミングで照射し、検出信号をメモリ3に記憶する。これを繰り返して、3フレーム目までの走査が完了したところで、メモリ1〜nのそれぞれに保存したデータからTi(n)ごとに1枚のSEM画像(フレーム画像)を形成する。フレーム積算数が指定されている場合には、指定された回数数のフレーム画像を取得し、累積加算してSEM画像として表示する。このように、励起パルス光の照射回数が少なく、測定試料へのダメージを軽減して測定することができる。
図11A,Bではパルス電子線を隣接するピクセル位置に照射している。図12ではピクセルスプリット数を設定して、先にパルス電子線を照射した位置とはピクセルスプリット数分のピクセル間隔を空けた位置に次のパルス電子線を照射することにより、信号を取得する近傍の照射履歴の影響を避けることができる。説明の簡単化のために、図12の波形では励起パルス光の照射からTi(1)の光電間隔時間で印加するパルス電子線だけを示しているが、図11A,Bと同様に1サイクルで複数の光電間隔時間Ti(n)でパルス電子線を印加する場合にも適用可能であり、図11A,Bと異なる部分を中心に説明する。複数の光電間隔時間Ti(n)でパルス電子線を印加する場合には、スキャン領域62に示すように、光電間隔時間Ti(n)(n=1〜3)のタイミングで信号が取得されるピクセル位置はピクセルスプリット数分のピクセル間隔が開いている。
図12の例では、ピクセル方向(X方向)への走査が終了すると、ライン方向(Y方向)にも所定のピクセル間隔を空けた位置63でピクセル方向(X方向)への走査を開始する。この走査を繰り返し、すべてのラインでの走査が完了すると、スキャン領域62の一列の信号(例えば、列64)が揃う。再度、スキャン領域62の走査を開始するが、このときには、ピクセル方向(X方向)の走査の位相をずらして行うことにより、前回の走査でのパルス電子線の照射位置とは異なる照射位置にパルス電子線が照射されるようにする。これを繰り返すことにより、フレーム画像を作成する。この例では、図11A,Bよりもスキャン領域の走査回数は多くなるが、パルス電子の照射位置を離すことによって周囲の帯電の影響を避けることができ、より精度の高い電位コントラストを持つSEM画像を形成することができる。
このように、実施例1では2次電子放出量の過渡変化からキャリア時定数に基づき蛍光体を特定することが可能である。
実施例2では、半導体中の積層欠陥を検査し、キラー欠陥を検出する方法について述べる。本実施例における光誘起電子顕微鏡の構成例は、図1に示したものと同様であり、観察試料は、ワイドギャップ基板中に局所的に積層欠陥をもつ半導体である。図13に、欠陥準位の異なる2種類の積層欠陥(欠陥タイプ1、欠陥タイプ2)のバンド図と光電間隔時間Tiを異ならせて観察した試料の電子顕微鏡画像(模式図)を示す。本実施例では、半導体試料に適当な波長の励起パルス光を照射した後、任意の光電間隔時間Ti(n)でパルス電子線を照射することによって、積層欠陥位置より放出される2次電子放出量の過渡変化を取得する。電子顕微鏡画像44aは光電間隔時間Ti(0)で取得した像であり、電子顕微鏡画像44bは光電間隔時間Ti(1)(Ti(1)>Ti(0))で取得した像であり、それぞれで観察される積層欠陥45を模式的に示している。
ワイドギャップ基板の積層欠陥のない部分では、励起キャリア量が少なく2次電子放出量が少ないため、電位コントラストが低い。一方、積層欠陥45では不純物準位により励起キャリア量が多く2次電子放出量が増加するため、電位コントラストが高い。このため、比較的短い光電間隔時間Ti(0)で取得した電子顕微鏡画像44aにはワイドギャップ基板に含まれる積層欠陥が高コントラストに観察される。
ここで、欠陥タイプ1の積層欠陥ではキャリアのトラップからの脱出時間が長く、キャリアが励起状態に長く留まっている。これに対して、欠陥タイプ2の積層欠陥ではキャリアのトラップからの脱出時間が短く、キャリアは早期に基底状態に緩和する。このため、光電間隔時間Ti(1)での電子顕微鏡画像44bでは、光電間隔時間Ti(0)で観察された積層欠陥のうち一部積層欠陥のコントラストは失われている。すなわち、光電間隔時間Ti(1)では、欠陥タイプ1(キラー欠陥)の積層欠陥は依然として高コントラストに観察されるのに対し、欠陥タイプ2の積層欠陥のコントラストは失われることにより、積層欠陥のキャリア時定数に対応したコントラストが取得される。これにより、光電間隔時間Ti(n)をデバイス性能評価指標に設定して実施例2の観察を行うことで、積層欠陥箇所の特定と、積層欠陥がデバイス性能を低下させるキラー欠陥であるか否かを判定することが可能である。
このように、実施例2により半導体中の結晶欠陥の座標を高空間分解能で調べることが可能であり、検出されたキャリア時定数から各箇所の結晶欠陥がデバイス性能低下に寄与するキラー欠陥であるかを判定することで、半導体の品質向上や不均一性、性能評価が可能になる。
実施例3では、光電変換素子の変換効率を評価する方法について述べる。本実施例における光誘起電子顕微鏡の構成例は、図1に示したものと同様の構成であり、観察試料は、太陽電池の研究で知られる光電変換材料の1つである量子ドットセルのコンビナトリアルサンプルである。近年、太陽電池の研究において、光照射エネルギを高効率に電気エネルギに変換する光電変換素子として量子ドット構造体が注目されている。光電変換特性の優れた量子ドットの材料や組成を調べるため、コンビナトリアルサンプルは様々な組成で作成された極めて多数の量子ドットセルを1つの基板上に形成したサンプルである。図14に、量子ドットセルのバンド図と様々な組成(a〜i)で作製された量子ドットセル46を配列させたコンビナトリアルサンプルの電子顕微鏡画像(模式図)を示す。本実施例では、太陽光の波長に合わせた光を照射した後、任意の間隔時間Ti(n)でパルス電子線を照射することによって放出される2次電子放出量の過渡変化を取得する。
図14に示すように、量子ドットの材料や組成によってエネルギ準位はそれぞれ異なるものの、量子ドットセル46に光を照射することにより光励起キャリアが生成される。電子顕微鏡画像47aは光励起直後の光電間隔時間Ti(0)で取得した像であり、電子顕微鏡画像47bは光電間隔時間Ti(1)(Ti(1)>Ti(0))で取得した像であり、それぞれで観察される量子ドットセル46を模式的に示している。光励起直後Ti(0)では光励起キャリアの存在により、量子ドットセル46のいずれにおいても2次電子放出量が大きく、電位コントラストも高い。しかし、光照射から光電間隔時間Ti(1)の遅延を設けてパルス電子線を照射して2次電子放出量を検出すると、電子顕微鏡画像47bに示されるように、量子ドットセルの電位コントラストに差が生じる。低効率な量子ドットセルでは、キャリアが直接価電子帯に緩和され、キャリア時定数が短い一方、高効率な量子ドットセルでは緩和の際に放出されたエネルギで再び励起キャリアが誘起されることにより、キャリア時定数が長くなる。このため、光電間隔時間Ti(1)の時点で、高効率な量子ドットセルであるほど2次電子放出量は多くなり、より高い電位コントラストが現れる。以上より、光電間隔時間Ti(1)の時点でも高コントラストに観察できる量子ドットセルは、光電変換素子として高効率であると評価できる。
図では模式的に示しているが、実際の量子ドットの大きさは数nmのサイズである。このため、実施例3により、量子ドット構造体からなる光電変換素子の効率をナノ空間分解能で評価することができ、適切な材料の選択や組成比を一度に観察、分析、評価することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能なものである。たとえば、実施例では走査電子顕微鏡を例に説明したが、透過電子顕微鏡であってもよく、荷電粒子線としてイオンビームを用いるFIB(Focused Ion Beam)装置であってもよい。
1:光誘起電子顕微鏡、2:電子銃、3:ブランカ、4:絞り、5:偏向器、6:対物レンズ、7:試料、8:試料台、9:XYZ軸ステージ、10:検出器、11:SEM制御部、12:電子銃制御部、13:タイミング制御部、14:ブランキング制御部、15:励起パルス光照射制御部、16:励起パルス光源、17:2次電子検出部、18:操作インターフェース、19:キャリア時定数算出部、20:蛍光体特定部、21:画像形成部、22:画像表示部。

Claims (12)

  1. 試料に照射する電磁波を発生する電磁波発生源と、
    パルス化機構を含み、荷電粒子線を集束して前記試料に照射する荷電粒子光学系と、
    前記荷電粒子線と前記試料との相互作用により放出される放出電子を検出する検出器と、
    前記電磁波発生源を制御し、パルス電磁波を前記試料に照射して励起キャリアを生成させる第1照射制御部と、
    前記パルス化機構を制御し、パルス荷電粒子線を前記試料の電磁波照射領域に照射する第2照射制御部と、
    タイミング制御部とを有し、
    前記タイミング制御部は、前記パルス荷電粒子線の照射に同期して前記検出器による前記放出電子の検出を行うとともに、前記第1照射制御部と前記第2照射制御部とを制御し、前記電磁波照射領域への前記パルス電磁波と前記パルス荷電粒子線との間隔時間を制御し、1回の前記パルス電磁波の照射に対して、複数回の前記パルス荷電粒子線の照射を行う荷電粒子線装置。
  2. 請求項において、
    前記検出器からの信号から画像を形成して表示する画像処理系を有し、
    前記タイミング制御部は、前記パルス電磁波の照射から第1の間隔時間で第1のパルス荷電粒子線を照射し、前記パルス電磁波の照射から前記第1の間隔時間とは異なる第2の間隔時間で第2のパルス荷電粒子線を照射するよう、前記第1照射制御部と前記第2照射制御部とを制御し、
    前記画像処理系は、前記第1のパルス荷電粒子線の照射に基づく第1の画像と前記第2のパルス荷電粒子線の照射に基づく第2の画像とを形成する荷電粒子線装置。
  3. 請求項において、
    前記第2のパルス荷電粒子線の照射位置は、前記第1のパルス荷電粒子線の照射位置から複数ピクセル間隔分離れた位置とされる荷電粒子線装置。
  4. 請求項において、
    前記試料はそれぞれ固有の蛍光波長を有する複数の蛍光体で染色した試料であり、
    前記検出器からの信号を解析する信号解析系を有し、
    前記信号解析系は、前記検出器で検出される放出電子量の前記間隔時間に対する変化を求め、前記蛍光体のキャリア時定数に基づき前記蛍光体を特定する荷電粒子線装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、
    前記電磁波は、X線、紫外線、可視光線、赤外線のいずれかより選択される荷電粒子線装置。
  6. 荷電粒子線装置により、試料を観察する試料観察方法であって、
    前記試料にパルス電磁波を照射し、
    前記パルス電磁波の照射領域に、1回の前記パルス電磁波の照射に対して、間隔時間の異なる複数回のパルス荷電粒子線を照射し、
    前記パルス荷電粒子線の照射に同期して、前記パルス荷電粒子線と前記試料との相互作用により放出される放出電子を検出し、
    検出される前記放出電子の放出電子量の前記間隔時間に対する変化を求める試料観察方法。
  7. 請求項において、
    前記試料は、蛍光体で染色された試料であり、
    前記放出電子量の前記間隔時間に対する変化から、蛍光体のキャリア時定数に基づき、前記蛍光体を特定する試料観察方法。
  8. 請求項において、
    前記試料は、複数の蛍光体で染色された試料であって、
    前記間隔時間が異なる複数回のパルス荷電粒子線それぞれに同期して検出された放出電子に基づき、複数の画像を作成し、
    前記間隔時間の変化に伴う前記複数の画像におけるコントラストの変化から、前記複数の蛍光体のそれぞれが染色した場所を特定する試料観察方法。
  9. 請求項において、
    前記試料は、複数の蛍光体で染色された試料であって、
    前記複数の蛍光体のそれぞれが染色した場所を指定し、前記場所において検出された前記放出電子の放出電子量の差が大きくなる間隔時間を指定し、
    指定された前記間隔時間のパルス荷電粒子線に同期して検出された放出電子に基づき、画像を作成する試料観察方法。
  10. 請求項において、
    前記試料は、ワイドギャップ半導体基板であって、
    前記ワイドギャップ半導体基板の積層欠陥の位置から放出される前記放出電子量の前記間隔時間に対する変化に基づき、前記積層欠陥がキラー欠陥かどうかを判定する試料観察方法。
  11. 請求項において、
    前記試料は、光電変換素子としてそれぞれ材料や組成の異なる複数の量子ドットセルを1つの基板上に形成したコンビナトリアルサンプルであって、
    前記量子ドットセルから放出される前記放出電子量の前記間隔時間に対する変化に基づき、前記量子ドットセルの効率を評価する試料観察方法。
  12. 請求項6〜11のいずれか1項において、
    前記パルス電磁波は、X線、紫外線、可視光線、赤外線のいずれかより選択される試料観察方法。
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