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JP6953845B2 - 電動歯ブラシ、システム、ブラッシング部位検出方法およびプログラム - Google Patents

電動歯ブラシ、システム、ブラッシング部位検出方法およびプログラム Download PDF

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JP6953845B2
JP6953845B2 JP2017135687A JP2017135687A JP6953845B2 JP 6953845 B2 JP6953845 B2 JP 6953845B2 JP 2017135687 A JP2017135687 A JP 2017135687A JP 2017135687 A JP2017135687 A JP 2017135687A JP 6953845 B2 JP6953845 B2 JP 6953845B2
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Description

この発明は、歯列におけるブラッシング部位を検出することが可能な電動歯ブラシ、システムおよびブラッシング部位検出方法に関する。
また、この発明は、そのようなブラッシング部位検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
従来、例えば特許文献1(特開2009−240759号公報)に開示されている電動歯ブラシでは、歯ブラシ本体に加速度センサを備え、この加速度センサの出力から得られるx軸方向、y軸方向、z軸方向それぞれの動加速度成分を二階積分することにより、x軸方向、y軸方向、z軸方向それぞれの移動量を算出して、歯磨き中に歯列におけるブラッシング部位(同文献では、歯列がなす平面内における並進位置を指す。)を求めている。
また、同文献では、加速度センサが出力から得られる重力加速度成分に基づいて、歯ブラシの縦軸(y軸)の周りの向き(同文献では、これを「ブラシ角」と呼んでいる。)を求めることが開示されている。または、歯ブラシ本体にさらにジャイロセンサ(ジャイロスコープ)を備え、ジャイロセンサの出力を累積加算(積分)することにより、ブラシ角を求めることも開示されている。このようにして求められたブラシ角に基づいて、歯の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを知ることができる。
特開2009−240759号公報
阪勉、「口蓋の形態変異の成因に関する因子分析学的研究―顎顔面頭蓋形態との関連において―」、日本口腔外科学会雑誌、Vol.34、No.3、p451-469、1988年3月
しかしながら、特許文献1の電動歯ブラシでは、加速度センサの出力に、ブラシ(毛)を振動させる駆動モータからの振動成分がノイズとして含まれてしまう。また、ブラッシング部位の並進位置を求めるために、加速度センサの出力から得られる動加速度成分を二階積分しているため、演算過程でノイズの影響を大きく受ける。このため、求められたブラッシング部位の並進位置の精度が良くない、という問題がある。
そこで、この発明の課題は、歯列におけるブラッシング部位の並進位置を精度良く求めることができる電動歯ブラシ、システムおよびブラッシング部位検出方法を提供することにある。
また、この発明の課題は、そのようなブラッシング部位検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の電動歯ブラシは、
毛が立設された起毛面を有するヘッド部、手で握られるべきグリップ部、および、上記ヘッド部と上記グリップ部とを連結するネック部を、縦軸方向に沿って有する本体と、
上記本体の内部に搭載され、上記本体の角速度を検知するジャイロセンサと、
上記ジャイロセンサの出力に基づいて、歯列におけるブラッシング部位の並進位置を求めるブラッシング部位検出部と
上記本体の外部から設定パラメータを受信可能な受信部とを備え、
上記ブラッシング部位検出部は、
xy直交座標系が定められたデータ空間内に、上記歯列に対応して湾曲した近似曲線を、正の係数aおよびbを用いて、関数y=b[{1−(x/a) 1/2 −1]で表される楕円の一部に相当する曲線として、または、負の係数pを用いて、関数4py=x で表される放物線として設定するとともに、
上記受信部を通して受信した設定パラメータに応じて、上記係数aおよびbまたは上記係数pを可変して設定し、
上記歯列の基準位置に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸に対して、上記歯列のブラッシング部位に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸がなす角度を、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求め、
上記角度に基づいて、上記近似曲線上において上記ブラッシング部位に対応する対応点を求めて、その対応点の座標を上記ブラッシング部位の並進位置とすることを特徴とする。
本明細書で、「ブラッシング部位」とは、口腔内の歯列の表面を区分することで定義される複数の部位のうち、上記毛でブラッシングされている(毛が当たっている)部位をいう。歯列におけるブラッシング部位は、歯列が存在する実空間内での並進位置と、歯列の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかとの組合せによって特定されるものとする。
歯列の「基準位置」とは、上記歯列において、上記角度が測られる基準となる或る位置を指す。
この発明の電動歯ブラシでは、ブラッシング部位検出部が、ジャイロセンサの出力に基づいて、歯列におけるブラッシング部位の並進位置を求める。すなわち、上記ブラッシング部位検出部は、xy直交座標系が定められたデータ空間内に、上記歯列に対応して湾曲した近似曲線を、正の係数aおよびbを用いて、関数y=b[{1−(x/a) 1/2 −1]で表される楕円の一部に相当する曲線として、または、負の係数pを用いて、関数4py=x で表される放物線として設定する。これとともに、上記ブラッシング部位検出部は、本体の外部から受信部を通して受信した設定パラメータに応じて、上記係数aおよびbまたは上記係数pを可変して設定する。次に、上記ブラッシング部位検出部は、上記歯列の基準位置に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸に対して、上記歯列のブラッシング部位に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸がなす角度を、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求める。次に、上記ブラッシング部位検出部は、上記角度に基づいて、上記近似曲線上において上記ブラッシング部位に対応する対応点を求めて、その対応点の座標を上記ブラッシング部位の並進位置とする。
このようにした場合、上記ジャイロセンサの出力は角速度であるから、ブラシ(毛)を振動させる駆動モータからの振動成分がノイズとして含まれ難い。また、上記ジャイロセンサの出力は角速度であるから、一階積分すれば上記角度を求めることができ、演算過程でノイズの影響を受け難い。したがって、歯列におけるブラッシング部位の並進位置を精度良く求めることができる。また、上記ブラッシング部位検出部は、上記受信部を通して受信した設定パラメータに応じて、上記係数aおよびbまたは上記係数pを可変して設定する。したがって、様々なユーザの歯列弓のサイズと形状に応じて、上記近似曲線を適切に設定することができる。そのようにした場合、歯列におけるブラッシング部位の並進位置をさらに精度良く求めることができる。
一実施形態の電動歯ブラシでは、上記ブラッシング部位検出部は、上記近似曲線に対して上記基準位置に対応した基準点で接する基準接線を設定するとともに、上記基準接線に対して上記角度をなし、かつ上記近似曲線に接する可動接線を設定し、上記近似曲線に上記可動接線が接する点を上記対応点として求めることを特徴とする。
ここで、「可動接線」とは、上記角度の変化に伴って、言い換えれば、上記歯列におけるブラッシング部位の変化に伴って、可変して設定される接線を意味する。
この一実施形態の電動歯ブラシでは、上記ブラッシング部位検出部は、上記近似曲線に対して上記基準位置に対応した基準点で接する基準接線を設定するとともに、上記基準接線に対して上記角度をなし、かつ上記近似曲線に接する可動接線を設定する。そして、上記近似曲線に上記可動接線が接する点を上記対応点として求める。これにより、上記近似曲線上の上記対応点を、比較的簡単な処理で求めることができる。
一実施形態の電動歯ブラシでは、上記歯列の基準位置は、上記歯列の前面の中央であることを特徴とする。
この一実施形態の電動歯ブラシでは、上記歯列の基準位置は、上記歯列の前面の中央であるから、ユーザが歯磨きを開始する部位として上記ヘッド部の毛を合わせ易い。また、上記ブラッシング部位検出部が上記ブラッシング部位の並進位置を解析的な式で簡単に求めることができる。
別の局面では、この発明の電動歯ブラシ
毛が立設された起毛面を有するヘッド部、手で握られるべきグリップ部、および、上記ヘッド部と上記グリップ部とを連結するネック部を、縦軸方向に沿って有する本体と、
上記本体の内部に搭載され、上記本体の角速度を検知するジャイロセンサ、および、加速度センサと、
上記ジャイロセンサおよび上記加速度センサの出力に基づいて、歯列におけるブラッシング部位を特定するブラッシング部位検出部とを備え、
上記ブラッシング部位検出部は、
上記歯列の基準位置に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸に対して、上記歯列のブラッシング部位に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸がなす角度を、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求め、
上記角度に基づいて、上記歯列に対応して湾曲した近似曲線上において上記ブラッシング部位に対応する対応点を求めて、その対応点の座標を上記ブラッシング部位の並進位置とするとともに、
上記加速度センサが出力する重力加速度の向きに基づいて上記本体の縦軸の周りで上記ヘッド部の毛が向いている向きを求め、上記ヘッド部の毛が向いている向きに応じて上記歯列の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定し、
上記ジャイロセンサの出力に基づいて求められた上記ブラッシング部位の並進位置と、上記歯列の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかの判定結果との組合せによって、上記歯列におけるブラッシング部位を特定することを特徴とする。
この発明の電動歯ブラシでは、上記ブラッシング部位検出部は、上記歯列の基準位置に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸に対して、上記歯列のブラッシング部位に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸がなす角度を、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求め、さらに、上記角度に基づいて、上記歯列に対応して湾曲した近似曲線上において上記ブラッシング部位に対応する対応点を求めて、その対応点の座標を上記ブラッシング部位の並進位置とする。これとともに、上記ブラッシング部位検出部は、上記加速度センサが出力する重力加速度の向きに基づいて上記本体の縦軸の周りで上記ヘッド部の毛が向いている向きを求め、上記ヘッド部の毛が向いている向きに応じて上記歯列の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定する。そして、上記ブラッシング部位検出部は、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求められた上記ブラッシング部位の並進位置と、上記歯列の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかの判定結果との組合せによって、上記歯列におけるブラッシング部位を特定する。これにより、歯列におけるブラッシング部位を精度良く特定することができる。
一実施形態の電動歯ブラシでは、
上記ブラッシング部位検出部は、
予め定められた集計単位期間毎に、上記加速度センサが出力する上記本体の加速度に基づいて上記本体の並進移動量を算出し、
或る集計単位期間について、上記本体の並進移動量が予め定められた第1閾値以下であるとき、その集計単位期間では、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求められた上記ブラッシング部位の並進位置を維持する第1の補正処理を行うことを特徴とする。
本明細書で、予め定められた集計単位期間での、上記本体の「並進移動量」、上記本体の縦軸の向きの「変化量」とは、それぞれ、その集計単位期間におけるトータルの並進移動量、トータルの変化量を意味する。
この一実施形態の電動歯ブラシでは、上記ブラッシング部位検出部は、予め定められた集計単位期間毎に、上記加速度センサが出力する上記本体の加速度に基づいて上記本体の並進移動量を算出する。そして、上記ブラッシング部位検出部は、或る集計単位期間について、上記本体の並進移動量が予め定められた第1閾値以下であるとき、その集計単位期間では、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求められた上記ブラッシング部位の並進位置を維持する第1の補正処理を行う。したがって、例えば、歯磨き中のユーザが、上記本体(特に、ヘッド部)の並進移動を殆ど止めた状態で、上記本体の縦軸の向きを大きく変化させたような場合に、その変化の前後で、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求められた上記ブラッシング部位の並進位置が維持される。これにより、求められた上記ブラッシング部位の並進位置の精度が維持され得る。
一実施形態の電動歯ブラシでは、
上記ブラッシング部位検出部は、
予め定められた集計単位期間毎に、上記加速度センサが出力する上記本体の加速度に基づいて上記本体の並進移動量を算出し、
上記本体の並進移動量が予め定められた第2閾値以上であるとき、上記近似曲線上における上記本体の並進移動先に相当する部分へシフトして、上記ジャイロセンサの出力に基づいて上記対応点を求め直す第2の補正処理を行うことを特徴とする。
この一実施形態の電動歯ブラシでは、上記ブラッシング部位検出部は、予め定められた集計単位期間毎に、上記加速度センサが出力する上記本体の加速度に基づいて上記本体の並進移動量を算出する。そして、上記ブラッシング部位検出部は、上記本体の並進移動量が予め定められた第2閾値以上であるとき、上記近似曲線上における上記本体の並進移動先に相当する部分へシフトして、上記ジャイロセンサの出力に基づいて上記対応点を求め直す第2の補正処理を行う。したがって、歯磨き中のユーザが、上記本体の縦軸の向きを殆ど変化させることなく、例えば上顎の歯列において左頬側部位から右頬側部位へ前唇側部位を飛び越えて上記本体を並進移動させたような場合に、歯列におけるブラッシング部位の並進位置を精度良く求めることができる。
なお、上記集計単位期間毎に、上記第1の補正処理と上記第2の補正処理との両方を行うのが望ましい。
一実施形態の電動歯ブラシでは、ブラッシングに関するデータを、上記本体の外部へ送信可能な送信部を備えたことを特徴とする。
本明細書で、「ブラッシングに関するデータ」とは、部位毎の実ブラッシング時間データ(特定されたブラッシング部位とその部位についての実際のブラッシング時間とを対応付けたデータ)や、その他ブラッシングに関するデータを広く含む。
この一実施形態の電動歯ブラシでは、送信部は、ブラッシングに関するデータを、上記本体の外部へ送信することができる。この場合、例えば、上記データを上記本体の外部に設けられたコンピュータ装置によって受信して、様々な処理、用途に用いることができる。
別の局面では、この発明のシステムは、上記電動歯ブラシと、この電動歯ブラシの本体の外部に設けられたコンピュータ装置とを、互いに通信可能に含む。
「コンピュータ装置」とは、名称の如何を問わず、実質的にコンピュータとして動作すれば足りる。例えば、スマートフォン、タブレット端末などであってもよい。
一実施形態のシステムでは、
上記歯列における複数の部位を予め定められた順序で、かつ、それぞれ予め定められたブラッシング設定期間だけブラッシングしてゆくブラッシング手順が定められており、
上記ブラッシング部位検出部によって特定されたブラッシング部位に基づいて、上記ブラッシング手順に対する一致の程度を表す評価値を算出するブラッシング評価部を備えたことを特徴とする。
この一実施形態のシステムでは、上記歯列における複数の部位を予め定められた順序で、かつ、それぞれ予め定められたブラッシング設定期間だけブラッシングしてゆくブラッシング手順が定められている。ここで、ブラッシング評価部は、上記ブラッシング部位検出部によって特定されたブラッシング部位に基づいて、上記ブラッシング手順に対する一致の程度を表す評価値を算出する。したがって、ユーザは、この評価値に基づいて、上記ブラッシング手順に対する一致(または不一致)の程度を知ることができる。
別の局面では、この発明のブラッシング部位検出方法は、
歯列において電動歯ブラシによってブラッシングされるブラッシング部位を検出するブラッシング部位検出方法であって、
上記電動歯ブラシは、
毛が立設された起毛面を有するヘッド部、手で握られるべきグリップ部、および、上記ヘッド部と上記グリップ部とを連結するネック部を、縦軸方向に沿って有する本体と、
上記本体の内部に搭載され、上記本体の角速度を検知するジャイロセンサと
上記本体の外部から設定パラメータを受信可能な受信部とを備え、
上記ブラッシング部位検出方法は、
xy直交座標系が定められたデータ空間内に、上記歯列に対応して湾曲した近似曲線を、正の係数aおよびbを用いて、関数y=b[{1−(x/a) 1/2 −1]で表される楕円の一部に相当する曲線として、または、負の係数pを用いて、関数4py=x で表される放物線として設定するとともに、
上記受信部を通して受信した設定パラメータに応じて、上記係数aおよびbまたは上記係数pを可変して設定し、
上記歯列が存在する実空間内で、上記歯列の基準位置に対して上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸に対して、上記歯列のブラッシング部位に対して上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸がなす差分角度を、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求め、
上記実空間内での上記差分角度に基づいて、データ空間内に設定された上記近似曲線上において上記ブラッシング部位に対応する対応点を求めて、その対応点の座標を上記ブラッシング部位の並進位置を表すデータとすることを特徴とする。
この発明のブラッシング部位検出方法では、まず、xy直交座標系が定められたデータ空間内に、上記歯列に対応して湾曲した近似曲線を、正の係数aおよびbを用いて、関数y=b[{1−(x/a) 1/2 −1]で表される楕円の一部に相当する曲線として、または、負の係数pを用いて、関数4py=x で表される放物線として設定する。これとともに、電動歯ブラシの本体の外部から受信部を通して受信した設定パラメータに応じて、上記係数aおよびbまたは上記係数pを可変して設定する。次に、上記歯列が存在する実空間内で、上記歯列の基準位置に対して上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸に対して、上記歯列のブラッシング部位に対して上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸がなす差分角度を、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求める。次に、上記実空間内での上記差分角度に基づいて、データ空間内に設定された上記近似曲線上において上記ブラッシング部位に対応する対応点を求めて、その対応点の座標を上記ブラッシング部位の並進位置を表すデータとする。
このようにした場合、上記ジャイロセンサの出力は角速度であるから、ブラシ(毛)を振動させる駆動モータからの振動成分がノイズとして含まれ難い。また、上記ジャイロセンサの出力は角速度であるから、一階積分すれば上記差分角度を求めることができ、演算過程でノイズの影響を受け難い。したがって、歯列におけるブラッシング部位の並進位置を精度良く求めることができる。また、このブラッシング部位検出方法では、上記受信部を通して受信した設定パラメータに応じて、上記係数aおよびbまたは上記係数pを可変して設定する。したがって、様々なユーザの歯列弓のサイズと形状に応じて、上記近似曲線を適切に設定することができる。そのようにした場合、歯列におけるブラッシング部位の並進位置をさらに精度良く求めることができる。
別の局面では、この発明のプログラムは、上記ブラッシング部位検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
この発明のプログラムによれば、上記ブラッシング部位検出方法をコンピュータに実行させることができる。
さらに別の局面では、この発明のブラッシング部位検出方法は、
歯列において電動歯ブラシによってブラッシングされるブラッシング部位を検出するブラッシング部位検出方法であって、
上記電動歯ブラシは、
毛が立設された起毛面を有するヘッド部、手で握られるべきグリップ部、および、上記ヘッド部と上記グリップ部とを連結するネック部を、縦軸方向に沿って有する本体と、
上記本体の内部に搭載され、上記本体の角速度を検知するジャイロセンサ、および、加速度センサとを備え、
上記ブラッシング部位検出方法は、
上記歯列の基準位置に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸に対して、上記歯列のブラッシング部位に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸がなす角度を、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求め、
上記角度に基づいて、上記歯列に対応して湾曲した近似曲線上において上記ブラッシング部位に対応する対応点を求めて、その対応点の座標を上記ブラッシング部位の並進位置とするとともに、
上記加速度センサが出力する重力加速度の向きに基づいて上記本体の縦軸の周りで上記ヘッド部の毛が向いている向きを求め、上記ヘッド部の毛が向いている向きに応じて上記歯列の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定し、
上記ジャイロセンサの出力に基づいて求められた上記ブラッシング部位の並進位置と、上記歯列の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかの判定結果との組合せによって、上記歯列におけるブラッシング部位を特定することを特徴とする。
この発明のブラッシング部位検出方法によれば、歯列におけるブラッシング部位を精度良く特定することができる。
さらに別の局面では、この発明のプログラムは、上記ブラッシング部位検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
この発明のプログラムによれば、上記ブラッシング部位検出方法をコンピュータに実行させることができる。
以上より明らかなように、この発明の電動歯ブラシ、システムおよびブラッシング部位検出方法によれば、歯列におけるブラッシング部位の並進位置を精度良く求めることができる。
また、この発明のプログラムによれば、そのようなブラッシング部位検出方法をコンピュータに実行させることができる。
図1(A)、図1(B)は、この発明の一実施形態の電動歯ブラシの外観を、互いに反対の側から斜めに見たところを示す図である。 上記電動歯ブラシを縦軸方向に沿って切断したときの縦断面を示す図である。 上記電動歯ブラシの制御系のブロック構成を示す図である。 この発明の一実施形態のブラッシング部位検出方法としての、上記電動歯ブラシによる、歯列におけるブラッシング部位を特定する処理の概略フローを示す図である。 図4中に示されたブラッシング部位の並進位置を求める処理(ステップS2)の詳細なフローを示す図である。 口腔内の歯列における16箇所の部位を示す図である。 図7(A)は楕円の一部である「標準」的な近似曲線を示す図である。図7(B)は別の楕円の一部である「縦長」の近似曲線を示す図である。図7(C)はさらに別の楕円の一部である「小型」の近似曲線を示す図である。 実空間内で、歯列の基準位置に対してヘッド部の毛が接するときの本体の縦軸(Y軸)に対して、歯列のブラッシング部位に対してヘッド部の毛が接するときの本体の縦軸(Y軸)がなす差分角度θを説明する図である。 上記差分角度θに基づいて、データ空間で、「標準」的な近似曲線上においてブラッシング部位に対応する対応点を求める処理を説明する図である。 本体の縦軸(Y軸)が水平な姿勢をとった状態で、ヘッド部の側(+Y方向)から見たときに、加速度センサが出力する重力加速度Gの向きを示す図である。 ユーザの顔に対してヘッド部(+Y方向)が左向きに配された状態を、ユーザ目線で示す図である。 ユーザの顔に対してヘッド部(+Y方向)が右向きに配された状態を、ユーザ目線で示す図である。 図13(A)〜図13(C)は、上顎の歯列の「左奥歯」の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定するための区分を示す図である。図13(D)〜図13(F)は、下顎の歯列の「左奥歯」の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定するための区分を示す図である。 図14(A)〜図14(B)は、上顎の歯列の「前歯」の前面、後面のうちいずれがブラッシングされているかを判定するための区分を示す図である。図14(C)〜図14(D)は、下顎の歯列の「前歯」の前面、後面のうちいずれがブラッシングされているかを判定するための区分を示す図である。 図15(A)〜図15(C)は、上顎の歯列の「右奥歯」の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定するための区分を示す図である。図15(D)〜図15(F)は、下顎の歯列の「右奥歯」の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定するための区分を示す図である。 歯磨き中のユーザが、ヘッド部の並進移動を殆ど止めた状態で、本体の縦軸(Y軸)の向きを大きく変化させる態様を例示する図である。 歯磨き中のユーザが、本体の縦軸(Y軸)の向きを殆ど変化させることなく、部位を飛び越えて本体を大きく並進移動させる態様を例示する図である。 補正処理のフローを示す図である。 上記差分角度θに基づいて、データ空間で、近似曲線としての放物線上においてブラッシング部位に対応する対応点を求める処理を説明する図である。 上記電動歯ブラシとスマートフォンとを含むシステムの構成を例示する図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(電動歯ブラシの構成)
図1(A)、図1(B)は、この発明一実施形態の電動歯ブラシ(全体を符号90で示す。)の外観を、互いに反対の側から斜めに見たところを示している。この電動歯ブラシ90は、毛210が立設されたヘッド部4と、手で握られるべきグリップ部5と、ヘッド部4とグリップ部5とを連結するネック部3とを、縦軸方向(Y軸方向)に沿って備えている。ヘッド部4とネック部3とは、グリップ部5に対して着脱可能なブラシ部材2として一体に構成されている。ヘッド部4、ネック部3、グリップ部5を併せて、本体1と呼ぶ。本体1は、歯磨きの便宜のために、Y軸方向に細長い形状を有している。なお、図1(A)中には充電器100が図示されている。
図2は、電動歯ブラシ90を縦軸(Y軸)に沿って切断したときの縦断面を示している。グリップ部5は、このグリップ部5の外筐体からネック部3側へ突き出るように設けられたステム6を有している。ステム6は、先端が閉じた筒状の形状を有している。この例では、上記ブラシ部材2のネック部3が、このステム6を覆うように嵌合して装着されている。ブラシ部材2は消耗部品ゆえ、新品に交換できるよう、グリップ部5に対して着脱自在な構成となっている。ブラシ部材2のヘッド部4の片側の面(起毛面)4aには、毛(ブラシ)210が、この例では植毛により、起毛面4aから10mm〜12mm程度突出するように立設されている。なお、毛210は、植毛ではなく、溶着または接着されていても良い。
本体1のグリップ部5の外面には、電源のオン/オフを行うための電源スイッチSが設けられている。また、グリップ部5の内部には、駆動源であるモータ10、駆動回路12、電源部としての充電池13、充電用のコイル14、加速度センサ15、ジャイロセンサ16などが搭載されている。充電池13を充電する際には、図1(A)中に示した充電器100に本体1を載置するだけで、電磁誘導により非接触で充電可能である。
図2中に示すように、ステム6の内部には、軸受203が設けられている。モータ10の回転軸11に連結された偏心軸30の先端が、この軸受203に挿入されている。偏心軸30は、軸受203の近傍に重り300を有しており、偏心軸30の重心はその回転中心からずれている。駆動回路12が動作モードに応じた駆動信号(たとえばパルス幅変調信号)をモータ10に供給し、モータ10の回転軸11を回転させると、回転軸11の回転に伴って偏心軸30も回転する。偏心軸30は、その回転中心から重心がずれているために、回転中心の回りに旋回するような運動を行う。よって、偏心軸30の先端が軸受203の内壁に対して衝突を繰り返し、毛210を高速に振動(運動)させることとなる。
加速度センサ15は、この例では、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの市販品からなり、X,Y,Zの3軸の加速度を表す信号を出力する。X,Y,Zは、本体1に固定された直交座標系を示している。この例では、図1(A)中に示すように、X軸が起毛面4aに対して平行になり、Y軸が本体1の縦軸方向においてグリップ部5からヘッド部4へ向かう向きに一致し、Z軸が起毛面4aから毛210の先端へ向かう向きに一致するように設定されている。例えば、本体1を充電器100に載置したときに、重力加速度ベクトルが−Y方向になり、毛210の先端を下に向けたときに、重力加速度ベクトルが+Z方向になる。加速度センサ15の各軸の出力は後述の制御部110に入力され、ブラッシング部位を特定するために利用される(詳しくは、後述する。)。
ジャイロセンサ16は、この例では、MEMSタイプの市販品からなり、X,Y,Zの3軸の角速度、すなわち、Z軸周りの角速度、X軸周りの角速度、Y軸周りの角速度を表す信号を出力する。ジャイロセンサ16の各軸の出力は後述の制御部110に入力され、加速度センサ15の出力と併せて、ブラッシング部位を特定するために利用される(詳しくは、後述する。)
なお、ブラッシング部位に実際に毛210が当たっているか否かは、本体1内に搭載された図示しない荷重センサ(毛210に作用する荷重を検知する)によって検知される。
図3は、電動歯ブラシ90の制御系のブロック構成を示している。この電動歯ブラシ90のグリップ部5の内部には、既述の加速度センサ15、ジャイロセンサ16に加えて、上述の駆動回路12をなす制御部110と、記憶部115と、操作部130と、報知部140と、通信部180と、電源部170とを備えている。なお、駆動部101は、既述のモータ10、回転軸11、偏心軸30、軸受203、および、重り300を表している。
制御部110は、この例ではソフトウェアによって動作するCPU(中央演算処理ユニット)を含み、モータ10の駆動に加えて、歯列におけるブラッシング部位を特定するための処理、その他の各種処理を実行する。また、制御部110は、時間を計測するタイマを内蔵している。
操作部130は、既述の電源スイッチSを含み、ユーザがこの電動歯ブラシ90の電源のオン/オフを行うために働く。
記憶部115は、この例では、非一時的にデータを記憶し得るEEPROM(電気的に書き換え可能な不揮発性メモリ)を含んでいる。記憶部115には、制御部110を制御するための制御プログラムが格納されている。また、この例では、記憶部115には、歯磨きに伴って、歯列における部位毎の実際のブラッシング時間を表すデータ(これを「実ブラッシング時間データ」と呼ぶ。)など、ブラッシングに関するデータがテーブルとして格納される(後述)。
報知部140は、この例では赤色LED(Light Emitting Diode)ランプ140R、緑色LEDランプ140G(図1(A)参照)を含み、それらのLEDランプ140R,140Gの点灯、消灯によって、予め定められたブラッシング手順に対する歯磨きの進度を報知する。さらに、報知部140は、ブザー(図示せず)を含み、ブザーの鳴動によって、ブラッシング手順に対する歯磨きの進度を報知しても良い。
通信部180は、制御部110によって制御されて、各種情報(実ブラッシング時間データなど)を送信部としてネットワークを介して外部の装置に送信したり、また、外部の装置からの各種情報(後述の設定パラメータなど)をネットワークを介して受信部として受信して制御部110に受け渡したりする。このネットワークを介した通信は、この例では無線通信(例えば、BT(Bluetooth(登録商標))通信、BLE(Bluetooth(登録商標) low energy)通信など)とする。ネットワークは、典型的には家庭内LAN(Local Area Network)、病院内LANであるが、これに限定されず、インターネットなどであってもよい。
電源部170は、既述の充電池13を含み、この電動歯ブラシ90内の各部へ電力(この例では、DC電圧)を供給する。
(歯列における区分)
この例では、図6に示すように、上下の歯列98U,98Lを、16箇所の部位SQ1,SQ2,…,SQ16に区分するものとする(隣り合う部位の間の境界は破線で表されている。)。上顎の歯列98Uは、左奥歯のところに、左頬側部位SQ1、左噛み合わせ面部位SQ8、左舌側部位SQ7を含み、前歯のところに、前唇側部位SQ2、前舌側部位SQ6を含み、また、右奥歯のところに、右頬側部位SQ3、右噛み合わせ面部位SQ4、右舌側部位SQ5を含む。下顎の歯列98Lは、左奥歯のところに、左頬側部位SQ9、左噛み合わせ面部位SQ16、左舌側部位SQ15を含み、前歯のところに、前唇側部位SQ10、前舌側部位SQ14を含み、また、右奥歯のところに、右頬側部位SQ11、右噛み合わせ面部位SQ12、右舌側部位SQ13を含む。
上顎の歯列98Uでは、「前歯」として、左右3本ずつ、計6本が含まれている。「左奥歯」、「右奥歯」としてそれぞれ5本が含まれている。これらの「左奥歯」、「前歯」、「右奥歯」は、歯列弓に沿った並進位置の範囲を区分している。上顎の歯列98Uにおいて、「前歯」の範囲は、前面の中央である基準位置BP0から左右へそれぞれ20mmの範囲(つまり、左右の幅40mmの範囲)として区分されている。「左奥歯」は、前面の中央BP0から左へ20mmを超える範囲として区分されている。「右奥歯」は、前面の中央BP0から右へ20mmを超える範囲として区分されている。これらの区分は、下顎の歯列98Lでも同様になっている。
まとめると、上顎の歯列98U、下顎の歯列98Lは、それぞれ、歯列弓に沿った並進位置の範囲と、前面、噛み合わせ面、後面のいずれであるかとの組合せによって、次の表1のように区分されている。ここで、表1の表体は、表頭に掲げられた並進位置の範囲(「左奥歯」、「前歯」、「右奥歯」)と、表側に掲げられた「前面」、「噛み合わせ面」、「後面」のいずれであるかとの組合せによって定められた各部位の番号SQ1〜SQ16を示している。なお、「前歯」については、「噛み合わせ面」との組合せに該当する部位(区分)が設定されていない(それを符号「−」で示す。)。
(表1)歯列の区分
Figure 0006953845
なお、歯列の区分はこれに限らず、より細かい区分でもよい。例えば、歯列弓に沿って個々の歯毎に区分してもよいし、さらに個々の歯を左右半分ずつに区分してもよい。
(ブラッシング部位検出方法)
図4は、一実施形態のブラッシング部位検出方法として、電動歯ブラシ90の制御部110が、歯列98U,98Lにおけるブラッシング部位を特定する処理の概略フローを示している。この例では、図6中に示した上顎の歯列98Uにおいて部位SQ1からSQ8まで、続いて、下顎の歯列98Lにおいて部位SQ9からSQ16まで、数字が次第に大きくなる順序でブラッシングしてゆくように、予めブラッシング手順が定められているものとする。
図4のフローで、ユーザが電動歯ブラシ90の電源スイッチSをオンすると、制御部110がモータ10を回転させて、毛210を振動させる。ここで、上記ブラッシング手順に従って、電源スイッチSをオンする時点(瞬間)では、ユーザは、歯列98Uの前面の中央である基準位置BP0(図8参照)にヘッド部4の毛210を当てているものとする。この基準位置BP0には、ユーザがヘッド部4の毛210を合わせ易い。図4のステップS1に示すように、制御部110が内蔵タイマによるブラッシング時間の計測をスタートする。
次に、ステップS2に示すように、制御部110がブラッシング部位検出部として働いて、ジャイロセンサ16の出力に基づいて、歯列98Uまたは98L(最初は上顎の歯列98Uに限られる)におけるブラッシング部位(符号「BP」で表す。)の並進位置を求める(詳しくは、後述する。)。
次に、ステップS3に示すように、制御部110がブラッシング部位検出部として働いて、加速度センサ15の出力に基づいて本体1の縦軸(Y軸)の周りでヘッド部4の毛210が向いている向き(+Z方向)を求め、そのヘッド部4の毛210が向いている向き(+Z方向)に応じて、歯列98Uまたは98Lの前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定する(詳しくは、後述する。)。
次に、ステップS4に示すように、制御部110がブラッシング部位検出部として働いて、ジャイロセンサ16の出力に基づいて求められたブラッシング部位BPの並進位置と、歯列98Uまたは98Lの前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかの判定結果との組合せによって、歯列98Uまたは98Lにおけるブラッシング部位BPを特定する。
次に、ステップS5に示すように、制御部110は、内蔵タイマによる時刻の計測結果に基づいて、特定されたブラッシング部位BPについてのブラッシング設定期間が経過したか否かを判定する。その部位BPについてのブラッシング設定期間が未だ経過していなければ(ステップS5でNO)、ステップS2〜S5の処理を繰り返す。この例では、制御部110は、ステップS2〜S5の処理を、処理単位期間としての0.1秒間毎に繰り返すものとする。
次に、上記特定されたブラッシング部位BPについてのブラッシング設定期間が経過したら(ステップS5でYES)、制御部110は、例えば報知部140に含まれた緑色LEDランプ140Gを例えば0.2秒間程度だけ一時的に点灯することによって、その部位BPについてのブラッシング設定期間が経過したことをユーザに知らせる(ステップS6)。その部位BPについて、ブラッシング設定期間を例えば1秒間以上超えたにもかかわらず、ユーザがブラッシングを継続しているときは(ステップS7でNO)、ステップS6で、磨きすぎの防止のために、例えば赤色LEDランプ140Rを例えば0.2秒間程度だけ一時的に点灯することによって、ユーザに警告を発してもよい。また、LEDランプ140Gまたは140Rの一時的な点灯に併せて、報知部140に含まれたブザーの鳴動によって、ブラッシング手順に対する歯磨きの進度を報知しても良い。
次に、ユーザが歯列98Uまたは98Lにおいて上記特定されたブラッシング部位BPの「次の部位」にヘッド部4を移動したら(ステップS7でYES)、制御部110は、上記特定されたブラッシング部位BPとその部位BPについての実際のブラッシング時間とを対応付けて、記憶部115に用意されたテーブルに、部位毎の実ブラッシング時間データとして記録する(ステップS8)。なお、記憶部115には、ブラッシングに関するその他の情報を併せて記録してもよい。
この後、ステップS1に戻って、上記「次の部位」のために、制御部110が内蔵タイマによるブラッシング時間の計測をスタートする。
このようにして、歯列98Uまたは98Lにおけるブラッシング部位BPを順次特定し、部位毎の実ブラッシング時間データを順次記録してゆく。そして、上述のブラッシング手順が完了するか、または、電源スイッチSがオフされたら(ステップS9)、処理を終了する。
(ブラッシング部位の並進位置を求める処理)
図4中に示されたステップS2の処理(ジャイロセンサ16の出力に基づいてブラッシング部位の並進位置を求める処理)について、図5の詳細なフローを用いて説明する。
i) まず、図5のステップS21に示すように、制御部110がブラッシング部位検出部として働いて、図9に示すように、xy直交座標系が定められたデータ空間DS内に、歯列98U,98Lに対応して湾曲した楕円Eの一部に相当する近似曲線E1を設定する。
具体的には、歯科分野で知られているように、歯列弓は楕円の一部で近似され得る(非特許文献1)。そこで、この例では、図7(A)に示すように、「標準」的な歯列に相当するように、短径2a=71.76mm、長径2b=128.2mmを有する楕円Eのうち、奥行きD1≒50mm、幅W1≒70mmの部分を、近似曲線E1として用いる。
この例では、図9に示すように、近似曲線E1は、x軸に対して基準点としての原点O(0,0)で上に凸の態様で接するように設定される。原点O(0,0)でx軸に対して上に凸の態様で接する楕円Eは、a,bを正の係数(つまり、a>0、b>0)として、
(x/a)+{(y+b)/b}=1 …(Eq.1)
と表される。特に、楕円Eのうち上に凸の部分に相当する近似曲線E1については、陽関数で
y=b[{1−(x/a)1/2−1] …(Eq.1′)
と表される。このようにした場合、係数a,bを定めることによって近似曲線E1を実際の歯列98U,98Lに近似した態様に設定できる。したがって、この近似曲線E1上で、ブラッシング部位の並進位置を表す対応点Pを精度良く求めることが可能になる。
なお、このステップS21の処理は、ステップS2の処理の度に行うのではなく、電源オン後に1回だけ実行するものとしてもよい。また、データ空間DSに近似曲線E1を設定するとは、この例では、近似曲線E1をなす点列の座標(x,y)(i=0,1,2,…)を記憶部115に記憶させる処理を行うことを意味する。また、近似曲線E1のデータは記憶部115に予め保存されていてもよい。
ii) 次に、図5のステップS22に示すように、制御部110がブラッシング部位検出部として働いて、図8に示すように、歯列98Uまたは98L(図8の例では、歯列98Uを示す。)が存在する実空間RS内で、歯列98Uの基準位置BP0にヘッド部4の毛210が接するときの本体1の縦軸(Y軸)Y0に対して、歯列98Uまたは98Lのブラッシング部位BPにヘッド部4の毛210が接するときの本体1の縦軸(Y軸)Y1がなす差分角度θを、ジャイロセンサ16の出力に基づいて求める。
詳しくは、この例では、既述のように、電源スイッチSをオンする時点(瞬間)では、ユーザは、歯列98Uの前面の中央である基準位置BP0にヘッド部4の毛210を当てる。その後、ユーザは、上記ブラッシング手順に従って、歯列98Uまたは98Lの別の部位(ブラッシング部位)BPにヘッド部4の毛210を当ててゆく。これにより、歯列98Uの基準位置BP0にヘッド部4の毛210が接するときの本体1の縦軸(Y軸)Y0に対して、歯列98Uまたは98Lのブラッシング部位BPにヘッド部4の毛210が接するときの本体1の縦軸(Y軸)Y1が角度(差分角度)θをなす。制御部110は、その差分角度θを、ジャイロセンサ16の出力(角速度)に基づいて求める。ここで、ジャイロセンサ16の出力は角速度であるから、一階積分すれば差分角度θを求めることができる。
なお、制御部110は、図5のステップS21の処理とステップS22の処理とを並行して行ってもよいし、ステップS21の処理よりもステップS22の処理を先に行ってもよい。
iii) 次に、図5のステップS23,S24に示すように、制御部110がブラッシング部位検出部として働いて、図9に示すように、データ空間DS内で、近似曲線E1に対して基準位置BP0に対応した原点Oで接する基準接線(この例では、x軸に相当する。)を設定するとともに、基準接線(x軸)に対して差分角度θをなし、かつ近似曲線E1に接する可動接線Qを設定する。ここで、可動接線Qは、差分角度θの変化に伴って、言い換えれば、歯列98Uまたは98Lにおけるブラッシング部位BPの変化に伴って、可変して設定される。そして、制御部110は、近似曲線E1に可動接線Qが接する点を対応点Pとして求める(図5のステップS25)。これにより、近似曲線E1上の対応点Pを、比較的簡単な処理で求めることができる。
具体的には、図9に示すように、或る可動接線Qがその近似曲線E1に点P(x,y)で接するものとする。その可動接線Qの方程式は、数学公式により、
xx/a+(y+b)(y+b)/b=1 …(Eq.2)
と表される。
また、点P(x,y)は楕円E上の点であるから、次式が成り立つ。
(x/a)+{(y+b)/b}=1 …(Eq.3)
ここで、可動接線Qの傾きをmとすると、式(Eq.2)に基づいて、
m=−b/a(y+b) …(Eq.4)
と表される。
式(Eq.3)と式(Eq.4)とを用いて、近似曲線E1に対する接点Pの座標x,yをそれぞれ傾きmで表すと、次のように表される。
=−am/{a+b}1/2
=−b+b/{a+b}1/2
…(Eq.5)
さらに、可動接線Qがx軸に対してなす角度をθ(反時計回りの向きを正とし、−π/2≦θ≦π/2とする。)とし、傾きm=tanθと表すものとする。すると、式(Eq.5)は次のように表される。
=−a(tanθ)/{a(tanθ)+b}1/2
=−b+b/{a(tanθ)+b}1/2
…(Eq.6)
この式(Eq.6)に従って、実空間RS内での差分角度θに基づいて、データ空間DS内で近似曲線E1上においてブラッシング部位BPに対応する対応点Pの座標(x,y)が求まる。この対応点Pの座標(x,y)をブラッシング部位BPの並進位置を表すデータとする。このようにして、ブラッシング部位BPの並進位置を解析的な式(Eq.6)で簡単に求めることができる。特に、歯列98Uの前面の中央を基準位置BP0とすることによって、式(Eq.6)は簡素化されている。なお、歯列98Lの前面の中央を基準位置BP0としてもよい。
このようにした場合、ジャイロセンサ16の出力は角速度であるから、駆動部101(モータ10)からの振動成分がノイズとして含まれ難い。また、ジャイロセンサ16の出力は角速度であるから、一階積分すれば差分角度θを求めることができ、演算過程でノイズの影響を受け難い。したがって、歯列98Uまたは98Lにおけるブラッシング部位BPの並進位置を精度良く求めることができる。
上述の式(Eq.6)に従って対応点Pの座標(x,y)が求まれば、そのブラッシング部位BPの並進位置が、表1に示した「左奥歯」、「前歯」、「右奥歯」のいずれの区分に属するかが決定される。
例えば、実空間RS内での差分角度θ=60°であり、それに伴ってデータ空間DSでの対応点Pの座標(x,y)≒(−25.0,−18.1)(単位mm)であれば、ブラッシング部位BPの並進位置は「左奥歯」の区分に属する。実空間RS内での差分角度θ=45°であり、それに伴ってデータ空間DSでの対応点Pの座標(x,y)≒(−17.5,−8.2)(単位mm)であれば、ブラッシング部位BPの並進位置は「前歯」の区分に属する。実空間RS内での差分角度θ=−60°であり、それに伴ってデータ空間DSでの対応点Pの座標(x,y)≒(25.0,−18.1)(単位mm)であれば、ブラッシング部位BPの並進位置は「右奥歯」の区分に属する。
(前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかの判定)
次に、図4中に示されたステップS3の処理(加速度センサ15の出力に基づいて、本体1の縦軸(Y軸)の周りでヘッド部4の毛210が向いている向き(+Z方向)を求め、そのヘッド部4の毛210が向いている向き(+Z方向)に応じて、歯列98Uまたは98Lの前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定する処理)について、図6および図10〜図15を用いて詳細に説明する。
図6によって説明したブラッシング手順では、上顎の歯列98Uにおいて部位SQ1からSQ8まで、続いて、下顎の歯列98LにおいてSQ9からSQ16まで、数字が次第に大きくなる順序でブラッシングしてゆくものとした。さらに、そのブラッシング手順では、各部位SQ1〜SQ16のブラッシング時に、図6中にそれぞれ(HL)または(HR)と括弧書きで付記しているように、本体1の縦軸(Y軸)が水平な姿勢をとった状態で、ユーザの顔に対してヘッド部4(+Y方向)が左向きと右向きのいずれに配されるかが設定されているものとする。符号HLは、図11に示すように、ユーザの顔に対してヘッド部4(+Y方向)が左向きに配されることを表している。一方、符号HRは、図12に示すように、ユーザの顔に対してヘッド部4(+Y方向)が右向きに配されることを表している。図6から分かるように、「左奥歯」として区分されている部位SQ1,SQ7,SQ8,SQ9,SQ15,SQ16のブラッシング時には、ヘッド部4(+Y方向)が左向きHLに配されることが設定されている。一方、「右奥歯」として区分されている部位SQ3,SQ4,SQ5,SQ11,SQ12,SQ13のブラッシング時には、ヘッド部4(+Y方向)が右向きHRに配されることが設定されている。これらの設定は、それぞれ「左奥歯」、「右奥歯」のブラッシングの際に必然的に要請されるものである。また、「前歯」として区分されている部位SQ2,SQ6,SQ10,SQ14のブラッシング時には、この例では、それぞれの直前の部位のブラッシングの際におけるのと同じ向きに設定されている。すなわち、部位SQ2,SQ10のブラッシング時には、ヘッド部4(+Y方向)が左向きHLに配されることが設定されている。また、部位SQ6,SQ14のブラッシング時には、ヘッド部4(+Y方向)が右向きHRに配されることが設定されている。
図10は、本体1の縦軸(Y軸)が水平な姿勢をとった状態で、ヘッド部4の側(+Y方向)から見たときに、加速度センサ15が出力する重力加速度Gの向きを示している。この図10から分かるように、加速度センサ15が出力する重力加速度Gの向きに基づいて、本体1の縦軸(Y軸)の周りでヘッド部4の毛210が向いている向き(+Z方向)が縦軸の周りの回転角φとして表される。この例では、縦軸の周りの回転角φは、鉛直下方を0°とし、図10のように本体1の縦軸(Y軸)が水平な姿勢をとった状態で、ヘッド部4の側(+Y方向)から見たときに、反時計回りに0°〜359.99°(小数点以下2桁までとする。)の範囲内の値をとるものとする。
図13(A)〜図13(C)は、上顎の歯列98Uの「左奥歯」の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定するための区分を示している。本体1の縦軸(Y軸)が水平な姿勢をとり、ユーザの顔に対してヘッド部4(+Y方向)が左向きHLに配された状態で、図13(A)に示すように、縦軸の周りの回転角φが90°〜135°の範囲内にあれば、前面(したがって、左頬側部位)SQ1がブラッシングされていると判定される。その状態で、図13(B)に示すように、縦軸の周りの回転角φが135°〜225°の範囲内にあれば、噛み合わせ面(したがって、左噛み合わせ面部位)SQ8がブラッシングされていると判定される。その状態で、図13(C)に示すように、縦軸の周りの回転角φが225°〜270°の範囲内にあれば、後面(したがって、左舌側部位)SQ7がブラッシングされていると判定される。
同様に、図13(D)〜図13(F)は、下顎の歯列98Lの「左奥歯」の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定するための区分を示している。本体1の縦軸(Y軸)が水平な姿勢をとり、ユーザの顔に対してヘッド部4(+Y方向)が左向きHLに配された状態で、図13(D)に示すように、縦軸の周りの回転角φが45°〜90°の範囲内にあれば、前面(したがって、左頬側部位)SQ9がブラッシングされていると判定される。その状態で、図13(E)に示すように、縦軸の周りの回転角φが0°〜45°または315°〜359.99°の範囲内にあれば、噛み合わせ面(したがって、左噛み合わせ面部位)SQ16がブラッシングされていると判定される。その状態で、図13(F)に示すように、縦軸の周りの回転角φが270°〜315°の範囲内にあれば、後面(したがって、左舌側部位)SQ15がブラッシングされていると判定される。
図14(A)〜図14(B)は、上顎の歯列98Uの「前歯」の前面、後面のうちいずれがブラッシングされているかを判定するための区分を示している。本体1の縦軸(Y軸)が水平な姿勢をとり、ユーザの顔に対してヘッド部4(+Y方向)が左向きHLに配された状態で、図14(A)に示すように、縦軸の周りの回転角φが90°〜180°の範囲内にあれば、前面(したがって、前唇側部位)SQ2がブラッシングされていると判定される。なお、その状態で、ブラッシング手順から外れて、縦軸の周りの回転角φが180°〜270°の範囲内にあれば、後面(したがって、前舌側部位)SQ6がブラッシングされていると判定される。一方、本体1の縦軸(Y軸)が水平な姿勢をとり、ユーザの顔に対してヘッド部4(+Y方向)が右向きHRに配された状態で、図14(B)に示すように、縦軸の周りの回転角φが90°〜180°の範囲内にあれば、後面(したがって、前舌側部位)SQ6がブラッシングされていると判定される。なお、その状態で、ブラッシング手順から外れて、縦軸の周りの回転角φが180°〜270°の範囲内にあれば、前面(したがって、前唇側部位)SQ2がブラッシングされていると判定される。
同様に、図14(C)〜図14(D)は、下顎の歯列98Lの「前歯」の前面、後面のうちいずれがブラッシングされているかを判定するための区分を示している。本体1の縦軸(Y軸)が水平な姿勢をとり、ユーザの顔に対してヘッド部4(+Y方向)が左向きHLに配された状態で、図14(C)に示すように、縦軸の周りの回転角φが0°〜90°の範囲内にあれば、前面(したがって、前唇側部位)SQ10がブラッシングされていると判定される。なお、その状態で、ブラッシング手順から外れて、縦軸の周りの回転角φが270°〜359.99°の範囲内にあれば、後面(したがって、前舌側部位)SQ14がブラッシングされていると判定される。一方、本体1の縦軸(Y軸)が水平な姿勢をとり、ユーザの顔に対してヘッド部4(+Y方向)が右向きHRに配された状態で、図14(D)に示すように、縦軸の周りの回転角φが0°〜90°の範囲内にあれば、後面(したがって、前舌側部位)SQ14がブラッシングされていると判定される。なお、その状態で、ブラッシング手順から外れて、縦軸の周りの回転角φが270°〜359.99°の範囲内にあれば、前面(したがって、前唇側部位)SQ10がブラッシングされていると判定される。
図15(A)〜図15(C)は、上顎の歯列98Uの「右奥歯」の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定するための区分を示している。本体1の縦軸(Y軸)が水平な姿勢をとり、ユーザの顔に対してヘッド部4(+Y方向)が右向きHRに配された状態で、図15(A)に示すように、縦軸の周りの回転角φが90°〜135°の範囲内にあれば、後面(したがって、右舌側部位)SQ5がブラッシングされていると判定される。その状態で、図15(B)に示すように、縦軸の周りの回転角φが135°〜225°の範囲内にあれば、噛み合わせ面(したがって、右噛み合わせ面部位)SQ4がブラッシングされていると判定される。その状態で、図15(C)に示すように、縦軸の周りの回転角φが225°〜270°の範囲内にあれば、前面(したがって、右頬側部位)SQ3がブラッシングされていると判定される。
同様に、図15(D)〜図15(F)は、下顎の歯列98Lの「右奥歯」の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定するための区分を示している。本体1の縦軸(Y軸)が水平な姿勢をとり、ユーザの顔に対してヘッド部4(+Y方向)が右向きHRに配された状態で、図15(D)に示すように、縦軸の周りの回転角φが45°〜90°の範囲内にあれば、後面(したがって、右舌側部位)SQ13がブラッシングされていると判定される。その状態で、図15(E)に示すように、縦軸の周りの回転角φが0°〜45°または315°〜359.99°の範囲内にあれば、噛み合わせ面(したがって、右噛み合わせ面部位)SQ12がブラッシングされていると判定される。その状態で、図15(F)に示すように、縦軸の周りの回転角φが270°〜315°の範囲内にあれば、前面(したがって、右頬側部位)SQ11がブラッシングされていると判定される。
まとめると、縦軸の周りの回転角φと前面、後面、噛み合わせ面との対応関係は、次の表2のようになる。ここで、表2の表体は、ヘッド部4(+Y方向)が左向きHLまたは右向きHRに配された場合における、縦軸の周りの回転角φを示している。表2の表側は、縦軸の周りの回転角φに対応した、上顎の歯列98Uまたは下顎の歯列98Lの「左奥歯」の前面、噛み合わせ面、後面、「前歯」の前面、後面、「右奥歯」の前面、噛み合わせ面、後面をそれぞれ示している。なお、表2の表体における符号「−」は、ブラッシングが起こり得ないことを示している。括弧()内の回転角φは、ブラッシングが起こり得るが、既述のブラッシング手順から外れていることを示している。
(表2)縦軸の周りの回転角φと前面、後面、噛み合わせ面との対応関係
Figure 0006953845
表2に示すように、ヘッド部4の毛210が向いている向き(+Z方向)を表す縦軸の周りの回転角φに応じて、歯列98Uまたは98Lの前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定することができる。
このように、制御部110は、加速度センサ15の出力に基づいて本体1の縦軸(Y軸)の周りでヘッド部4の毛210が向いている向き(+Z方向)を縦軸の周りの回転角φとして求め、その縦軸の周りの回転角φに応じて、歯列98Uまたは98Lの前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定することができる。
したがって、既述のように、制御部110は、ジャイロセンサ16の出力に基づいて求められたブラッシング部位BPの並進位置と、歯列98Uまたは98Lの前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかの判定結果との組合せによって、歯列98Uまたは98Lにおけるブラッシング部位BPを特定することができる。これにより、歯列98Uまたは98Lにおけるブラッシング部位BPを精度良く特定することができる。
なお、左利きのユーザについては、上述のブラッシング手順全体の左右を入れ替えるのが望ましい。
(補正処理)
図6によって説明したブラッシング手順では、その図中に矢印HCG1,HCG2,HCG3,HCG4で示すように、歯列98Uまたは98Lにおいて部位SQ2から部位SQ3へ移動する際、部位SQ6から部位SQ7へ移動する際、部位SQ10から部位SQ11へ移動する際、部位SQ14から部位SQ15へ移動する際に、それぞれ、ヘッド部4の並進移動が殆ど止められた状態で、本体1の縦軸(Y軸)の向きが左向きHLから右向きHRへ、またはその逆に右向きHRから左向きHLへ、大きく変更される。また、図16に示すように、上記ブラッシング手順とは無関係に、歯磨き中のユーザが、ヘッド部4の並進移動を殆ど止めた状態で、本体1の縦軸(Y軸)の向きを、例えば矢印MV1で示すようにY2からY3へ大きく変化させる場合がある。このように、ヘッド部4の並進移動が殆ど止められた状態で、本体1の縦軸(Y軸)の向きが大きく変化される場合は、図4中に示されたステップS2の処理(ジャイロセンサ16の出力に基づいてブラッシング部位の並進位置を求める処理)において、誤差を生じる。
また、上述のブラッシング手順から外れて、例えば図17に示すように、歯磨き中のユーザが、本体1の縦軸(Y軸)の向きを殆ど変化させることなく、例えば上顎の歯列98Uにおいて矢印MV2で示すように左頬側部位SQ1から右舌側部位SQ5へ、部位を飛び越えて本体1を大きく並進移動させる場合がある。このように、本体1の縦軸(Y軸)の向きを殆ど変化させることなく、部位を飛び越えて本体1が大きく並進移動される場合は、図4中に示されたステップS2の処理(ジャイロセンサ16の出力に基づいてブラッシング部位の並進位置を求める処理)において、誤差を生じる。
そこで、この例では、制御部110は、図4におけるステップS2〜S5の処理を繰り返す間に、図18のフローに示す補正処理を行う。
すなわち、制御部110は、図18のステップS41に示すように、処理単位期間としての0.1秒間毎に、加速度センサ15が出力する本体1の加速度に基づいて二階積分を行って本体1の並進移動量を算出する。ここで、本体1の3軸方向の加速度をそれぞれAcc_X,Acc_Y,Acc_Zで表し、3軸方向の速度をそれぞれv_X,v_Y,v_Zで表し、3軸方向の本体1の並進移動量をそれぞれD_X,D_Y,D_Zで表すものとする。すると、処理単位期間毎の本体1の並進移動量Di(ただし、i=1,2,3,…)は、次の式(Eq.7),(Eq.8),(Eq.9)により求められる。
v_X=∫(Acc_X)dt
v_Y=∫(Acc_Y)dt
v_Z=∫(Acc_Z)dt
…(Eq.7)
D_X=∫(v_X)dt
D_Y=∫(v_Y)dt
D_Z=∫(v_Z)dt
…(Eq.8)
Di=(D_X)+(D_Y)+(D_Z) …(Eq.9)
次に、制御部110は、ステップS42に示すように、予め定められた集計単位期間としての0.5秒間毎に、本体1の並進移動量Diを集計する。ここで、処理単位期間毎の並進移動量Diを、それぞれD1,D2,D3,D4,D5と表すものとすると、或る集計単位期間について、トータルの並進移動量D_totalは、次の式(Eq.10)により求められる。
D_total=D1+D2+D3+D4+D5 …(Eq.10)
次に、制御部110は、ステップS43に示すように、或る集計単位期間について、トータルの並進移動量D_totalが予め定められた第1閾値α1以下であるか否かを判断する。この例では、α1=20mmに設定されている。ここで、D_total≦α1であるとき(ステップS43でYES)、ステップS44に進んで、制御部110は、その集計単位期間では、ジャイロセンサ16の出力に基づいて求められたブラッシング部位BPの並進位置を維持する(第1の補正処理)。
このようにした場合、例えば図16に示したような、歯磨き中のユーザが、本体1(特に、ヘッド部4)の並進移動を殆ど止めた状態で、本体1の縦軸(Y軸)の向きを大きく変化させたような場合に、その変化の前後で、ジャイロセンサ16の出力に基づいて求められたブラッシング部位BPの並進位置が維持される。これにより、求められたブラッシング部位BPの並進位置の精度を維持することができる。
なお、歯列の区分が表1のものよりも細かく区分された場合、例えば、歯列弓に沿って個々の歯毎に区分された場合、さらに個々の歯が左右半分ずつに区分された場合は、それに応じて、第1閾値α1の値を、例えば10mm、5mmというように、より小さく設定するのが望ましい。
一方、図18のステップS43で、トータルの並進移動量D_totalが第1閾値α1を超えていれば(ステップS43でNO)、ステップS45に進んで、制御部110は、その集計単位期間について、トータルの並進移動量D_totalが予め定められた第2閾値α2以上であるか否かを判断する。この例では、α2はα1よりも大きく、α2=30mmに設定されている。ここで、D_total≧α2であるとき(ステップS45でYES)、ステップS46に進んで、制御部110は、データ空間DS内の近似曲線E1上における本体1の並進移動先に相当する部分へシフトして、ジャイロセンサ16の出力に基づいて対応点Pを求め直す(第2の補正処理)。
例えば図17に示したような、本体1の縦軸(Y軸)の向きを殆ど変化させることなく、例えば上顎の歯列98Uにおいて左頬側部位SQ1から右舌側部位SQ5へ、部位を飛び越えて本体1が大きく並進移動されたような場合に、制御部110は、図9に示したデータ空間DS内の近似曲線E1上における、x座標が−a近傍の点から+a近傍の点へシフトして、ジャイロセンサ16の出力(差分角度θ)に基づいて対応点Pを求め直す。
このようにした場合、歯列98Uまたは98Lにおけるブラッシング部位BPの並進位置を精度良く求めることができる。
この例では、加速度センサ15の出力に基づいて二階積分を行って処理単位期間毎の本体1の並進移動量Diを算出している。このため、算出された本体1のトータルの並進移動量D_totalは、ノイズの影響を受けて、精度が良くないと言える。しかし、算出された本体1のトータルの並進移動量D_totalを、本体1(特に、ヘッド部4)の並進移動量が殆ど無いか(図18のステップS43)、極端に大きいか(図18のステップS45)の判定に用いることには、支障がない。
なお、α1<D_total<α2であれば(図18のステップS43でNO、かつ、図18のステップS45でNO)、制御部110は、補正の必要が無いと判断して、図4のフロー(ステップS2〜S5)にリターンする。
上の例では、ブラッシング部位BPの並進位置を求めるために、図7(A)に示した楕円Eの一部である「標準」的な近似曲線E1を用いた。しかしながら、これに限られるものではない。例えば、「標準」的な歯列に比して奥行きが長く且つ幅が狭い「縦長」の歯列を有するユーザについては、図7(B)に示すように、短径2a′=60.43mm、長径2b′=136.2mmを有する楕円E′のうち、奥行きD2≒60mm、幅W2≒60mmの部分を、近似曲線E2として用いてもよい。また、「標準」的な歯列に比して「小型」の歯列を有するユーザについては、図7(C)に示すように、短径2a″=62.21mm、長径2b″=135.9mmを有する楕円E″のうち、奥行きD3≒50mm、幅W3≒60mmの部分を、近似曲線E3として用いてもよい。これらの「標準」的な近似曲線E1、「縦長」の近似曲線E2、または、「小型」の近似曲線E3の選択(短径、長径の設定を含む。)は、この例では、本体1の外部から受信部としての通信部180を通して、設定パラメータを受信することによって実行される。そのようにした場合、様々なユーザの歯列弓のサイズと形状に応じて、近似曲線を適切に設定することができる。これにより、歯列におけるブラッシング部位BPの並進位置をさらに精度良く求めることができる。
また、制御部110が取得した部位毎の実ブラッシング時間データ、その他ブラッシングに関するデータを、送信部としての通信部180を通して、本体1の外部へ送信してもよい。この場合、例えば、そのデータを本体1の外部に設けられたコンピュータ装置によって受信して、様々な処理、用途に用いることができる。
(別の近似曲線)
上述の実施形態では、実空間RSにおける被験者の歯列弓を、データ空間DSにおける楕円Eの一部に相当する曲線(近似曲線E1,E2またはE3)によって近似したが、これに限られるものではない。
図19に示すように、実空間RSにおける被験者の歯列弓を、データ空間DSにおける放物線Uによって近似してもよい。便宜上、その放物線Uは、原点O(0,0)でx軸に対して上に凸の態様で接するものとする。
原点O(0,0)でx軸に対して上に凸の態様で接する放物線Uは、pを負の係数(つまり、p<0)として、
4py=x …(Eq.11)
と表される。
或る可動接線Qがその放物線Uに点P(x,y)で接するものとする。その可動接線Qの方程式は、数学公式により、
2p(y+y)=xx …(Eq.12)
と表される。
また、点P(x,y)は放物線U上の点であるから、次式が成り立つ。
4py=x …(Eq.13)
ここで、可動接線Qの傾きをmとすると、式(Eq.12)に基づいて、
m=x/2p …(Eq.14)
と表される。
式(Eq.13)と式(Eq.14)とを用いて、放物線Uに対する接点Pの座標x,yをそれぞれ傾きmで表すと、次のように表される。
=2pm
=pm
…(Eq.15)
さらに、可動接線Qがx軸に対してなす角度をθ(反時計回りの向きを正とし、−π/2≦θ≦π/2とする。)とし、傾きm=tanθと表すものとする。すると、式(Eq.15)は次のように表される。
=2p(tanθ)
=p(tanθ)
…(Eq.16)
この式(Eq.16)に従って、実空間RS内での差分角度θに基づいて、データ空間DS内で放物線U上においてブラッシング部位BPに対応する対応点Pの座標(x,y)が求まる。
このようにした場合、係数pを定めることによって近似曲線を設定できる。したがって、対応点Pを求める処理を簡単に行うことができる。
(システム)
図20は、上述の電動歯ブラシ90とスマートフォン600とを含むシステム(全体を符号700で示す。)の構成を例示している。このシステム700は、電動歯ブラシ90と、コンピュータ装置としてのスマートフォン600とを、ネットワーク900を介して互いに無線通信可能に備えている。
スマートフォン600は、本体600Mと、この本体600Mに搭載された、制御部610と、記憶部620と、操作部630と、表示器640と、通信部680と、電源部690とを含んでいる。このスマートフォン600は、市販のスマートフォンに、後述のアプリケーションソフトウェアをインストールしたものである。
制御部610は、CPUおよびその補助回路を含み、スマートフォン600の各部を制御し、記憶部620に記憶されたプログラムおよびデータに従って処理を実行する。例えば、操作部630を介して入力された指示に基づいて、通信部680から入力されたデータを処理し、処理したデータを、記憶部620に記憶させたり、表示器640で表示させたり、通信部680を介して出力させたりする。
記憶部620は、制御部610でプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)と、制御部610で実行するための基本的なプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)とを含む。また、記憶部620の記憶領域を補助するための補助記憶装置の記憶媒体として、半導体メモリ(メモリカード、SSD(Solid State Drive))などが用いられてもよい。
操作部630は、この例では、表示器640上に設けられたタッチパネルからなっている。なお、キーボードその他のハードウェア操作デバイスを含んでいても良い。
表示器640は、この例ではLCD(液晶表示素子)または有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイからなる表示画面を含む。表示器640は、制御部610による制御に従って、様々な画像を表示画面に表示させる。
通信部680は、制御部610による制御に従って、ネットワーク900を介して、電動歯ブラシ90との間で無線通信(例えば、BT通信、BLE通信など)可能に構成されている。
電源部690は、この例では充電池を含み、このスマートフォン600の各部へ電力を供給する。
ユーザは、スマートフォン600に予め、アプリケーションソフトウェア(これを「電動歯ブラシプログラム」と呼ぶ。)をインストールしておくものとする。この電動歯ブラシプログラムは、電動歯ブラシ90との間で無線通信を行って、電動歯ブラシ90にブラッシング手順等に関する各種設定を行ったり、電動歯ブラシ90からブラッシング部位BPを特定するデータや、ブラッシング部位の並進位置(座標値)、ヘッド部4の毛210が向いている向き、ジャイロセンサや加速度センサの出力値等を受信して様々な処理に用いたりするプログラムである。
(近似曲線の設定)
例えば、ユーザがこの電動歯ブラシプログラムを起動させ、操作部630を介して「電動歯ブラシ設定」モードを選択するものとする。すると、表示器640に「近似曲線設定」画面が表示され、「標準」的な近似曲線E1(短径2a=71.76mm、長径2b=128.2mmを有する楕円Eのうち、奥行きD1≒50mm、幅W1≒70mmの部分)と、「縦長」の近似曲線E2(短径2a′=60.43mm、長径2b′=136.2mmを有する楕円E′のうち、奥行きD2≒60mm、幅W2≒60mmの部分)と、「小型」の近似曲線E3(短径2a″=62.21mm、長径2b″=135.9mmを有する楕円E″のうち、奥行きD3≒50mm、幅W3≒60mmの部分)とが、選択候補として表示される。ユーザが操作部630を介してそれらの選択候補のうちのいずれかを選択すると、電動歯ブラシ90に、その選択された近似曲線が設定される。
なお、選択される楕円の短径、長径、および、選択される楕円のうち近似曲線として用いられる部分の寸法(奥行き、幅)は、表示器640の画面上で、連続値で可変して設定可能になっていてもよい。
また、近似曲線として放物線Uを用いる場合は、その係数pを可変して設定するのが望ましい。
(ブラッシングの評価)
図6によって説明したブラッシング手順では、上顎の歯列98Uにおいて部位SQ1からSQ8まで、続いて、下顎の歯列98Lにおいて部位SQ9からSQ16まで、数字が次第に大きくなる順序でブラッシングしてゆくものとした。さらに、そのブラッシング手順では、次の表3に例示するように、各部位SQ1〜SQ16のブラッシング時に、それぞれ各部位SQ1〜SQ16毎に予め定められたブラッシング設定期間だけブラッシングしてゆくことが設定されているものとする。例えば、ブラッシング設定期間は、上顎の歯列98Uにおいて部位SQ1については8秒間、部位SQ2については4秒間、部位SQ3については9秒間、…というように設定されている。また、下顎の歯列98Lにおいて部位SQ9については5秒間、部位SQ10については5秒間、部位SQ11については7秒間、…というように設定されている。
(表3)
Figure 0006953845
図4のステップS8に関して述べたように、特定されたブラッシング部位BPとその部位BPについての実際のブラッシング時間とが対応付けられて、記憶部115に用意されたテーブルに部位毎の実ブラッシング時間データとして記録されている。この例では、表3中に示すように、実際のブラッシング時間は、上顎の歯列98Uにおいて部位SQ1については7.2秒間、部位SQ2については3.7秒間、部位SQ3については6.9秒間、…という値であった。また、下顎の歯列98Lおいて部位SQ9については5秒間、部位SQ10については4.6秒間、部位SQ11については6.6秒間、…という値であった。
この例では、スマートフォン600の制御部610が、通信部680を介して電動歯ブラシ90から記憶部115のテーブルに記録されたデータ(部位毎の実ブラッシング時間データを含む。)を受信する。制御部610は、ブラッシング評価部として働いて、上記部位毎の実ブラッシング時間データに基づいて、上記ブラッシング手順に対する一致の程度を表す評価値(ブラッシング評価値)を算出する。
具体的には、各部位SQ1〜SQ16毎に、ブラッシング評価値(単位%)を次式により算出する。
(ブラッシング評価値)=100×(実際のブラッシング時間(sec))/(ブラッシング設定期間(sec))
表3のデータの例では、ブラッシング評価値は、上顎の歯列98Uにおいて部位SQ1については90%、部位SQ2については93%、部位SQ3については77%、…という値になる。また、下顎の歯列98Lおいて部位SQ9については100%、部位SQ10については92%、部位SQ11については94%、…という値になる。
この例では、スマートフォン600の制御部610は、表示器640の表示画面に、これらのブラッシング評価値を表示させる。それにより、ユーザは表示器640の表示画面を見て、上記ブラッシング手順に対する自身のブラッシングの仕方の一致または不一致の程度を知ることができる。特に、上記ブラッシング手順に対する自身のブラッシングの不一致の傾向、例えば、上顎の歯列98Uにおいて左奥歯の後面(部位SQ7)と右奥歯の後面(部位SQ5)が特にブラッシング不足となる傾向など、を知ることができる。したがって、ユーザは自身のブラッシングの仕方を改善できる。
上述の実施形態では、電動歯ブラシ90の制御部110がブラッシング部位検出部の機能を実行したが、これに限られるものではない。歯磨き中に電動歯ブラシ90とスマートフォン600との間で通信を行いながら、スマートフォン600の制御部610がブラッシング部位検出部の機能の一部または全部を実行してもよい。そのようにした場合、電動歯ブラシ90の制御部110の構成を簡素化できる。これにより、制御部110を、CPUに代えて、例えばロジックIC(集積回路)によって構成することが可能になる。
例えば、電動歯ブラシ90の制御部110がブラッシング部位検出部の機能のうちブラッシング部位BPの基本的な特定(図4のフロー、特にステップS2,S3)を行う一方、スマートフォン600の制御部610が補正処理(図18のフロー)を行ってもよい。これにより、電動歯ブラシ90とスマートフォン600との間で処理負荷を分散できる。
電動歯ブラシ90と組み合わされたシステムを構成するために、スマートフォン600に代えて、タブレット端末、パーソナルコンピュータなど、実質的にコンピュータ装置として機能する装置を用いてもよい。
また、上述の電動歯ブラシ90の制御部110またはスマートフォン600の制御部610が実行する処理の方法は、アプリケーションソフトウェア(コンピュータプログラム)として、CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタル万能ディスク)、フラッシュメモリなどの非一時的(non-transitory)にデータを記憶可能な記録媒体に記録され得る。このような記録媒体に記録されたアプリケーションソフトウェアを、パーソナルコンピュータ、PDA(パーソナル・デジタル・アシスタンツ)、スマートフォンなどの実質的なコンピュータ装置にインストールすることによって、それらのコンピュータ装置に、上述の方法を実行させることができる。
なお、ユーザの歯列弓が水平面に対して傾斜している場合は、データ空間にxyz直交座標系を設定し、水平なxy平面に対して傾斜した近似曲線を設定してもよい。これにより、そのようなユーザの歯列弓を近似曲線で精度良く近似できる。したがって、歯列におけるブラッシング部位の並進位置を精度良く求めることができる。
以上の実施形態は例示であり、この発明の範囲から離れることなく様々な変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。
1,600M 本体
3 ネック部
4 ヘッド部
5 グリップ部
15 加速度センサ
16 ジャイロセンサ
90 電動歯ブラシ
110,610 制御部
210 毛
600 スマートフォン
640 表示器
700 システム

Claims (13)

  1. 毛が立設された起毛面を有するヘッド部、手で握られるべきグリップ部、および、上記ヘッド部と上記グリップ部とを連結するネック部を、縦軸方向に沿って有する本体と、
    上記本体の内部に搭載され、上記本体の角速度を検知するジャイロセンサと、
    上記ジャイロセンサの出力に基づいて、歯列におけるブラッシング部位の並進位置を求めるブラッシング部位検出部と
    上記本体の外部から設定パラメータを受信可能な受信部とを備え、
    上記ブラッシング部位検出部は、
    xy直交座標系が定められたデータ空間内に、上記歯列に対応して湾曲した近似曲線を、正の係数aおよびbを用いて、関数y=b[{1−(x/a) 1/2 −1]で表される楕円の一部に相当する曲線として、または、負の係数pを用いて、関数4py=x で表される放物線として設定するとともに、
    上記受信部を通して受信した設定パラメータに応じて、上記係数aおよびbまたは上記係数pを可変して設定し、
    上記歯列の基準位置に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸に対して、上記歯列のブラッシング部位に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸がなす角度を、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求め、
    上記角度に基づいて、上記近似曲線上において上記ブラッシング部位に対応する対応点を求めて、その対応点の座標を上記ブラッシング部位の並進位置とすることを特徴とする電動歯ブラシ。
  2. 請求項1に記載の電動歯ブラシにおいて、
    上記ブラッシング部位検出部は、上記近似曲線に対して上記基準位置に対応した基準点で接する基準接線を設定するとともに、上記基準接線に対して上記角度をなし、かつ上記近似曲線に接する可動接線を設定し、上記近似曲線に上記可動接線が接する点を上記対応点として求めることを特徴とする電動歯ブラシ。
  3. 請求項1または2に記載の電動歯ブラシにおいて、
    上記歯列の基準位置は、上記歯列の前面の中央であることを特徴とする電動歯ブラシ。
  4. 毛が立設された起毛面を有するヘッド部、手で握られるべきグリップ部、および、上記ヘッド部と上記グリップ部とを連結するネック部を、縦軸方向に沿って有する本体と、
    上記本体の内部に搭載され、上記本体の角速度を検知するジャイロセンサ、および、加速度センサと、
    上記ジャイロセンサおよび上記加速度センサの出力に基づいて、歯列におけるブラッシング部位を特定するブラッシング部位検出部とを備え、
    上記ブラッシング部位検出部は、
    上記歯列の基準位置に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸に対して、上記歯列のブラッシング部位に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸がなす角度を、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求め、
    上記角度に基づいて、上記歯列に対応して湾曲した近似曲線上において上記ブラッシング部位に対応する対応点を求めて、その対応点の座標を上記ブラッシング部位の並進位置とするとともに、
    上記加速度センサが出力する重力加速度の向きに基づいて上記本体の縦軸の周りで上記ヘッド部の毛が向いている向きを求め、上記ヘッド部の毛が向いている向きに応じて上記歯列の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定し、
    上記ジャイロセンサの出力に基づいて求められた上記ブラッシング部位の並進位置と、上記歯列の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかの判定結果との組合せによって、上記歯列におけるブラッシング部位を特定することを特徴とする電動歯ブラシ。
  5. 請求項に記載の電動歯ブラシにおいて、
    上記ブラッシング部位検出部は、
    予め定められた集計単位期間毎に、上記加速度センサが出力する上記本体の加速度に基づいて上記本体の並進移動量を算出し、
    或る集計単位期間について、上記本体の並進移動量が予め定められた第1閾値以下であるとき、その集計単位期間では、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求められた上記ブラッシング部位の並進位置を維持する第1の補正処理を行うことを特徴とする電動歯ブラシ。
  6. 請求項に記載の電動歯ブラシにおいて、
    上記ブラッシング部位検出部は、
    予め定められた集計単位期間毎に、上記加速度センサが出力する上記本体の加速度に基づいて上記本体の並進移動量を算出し、
    上記本体の並進移動量が予め定められた第2閾値以上であるとき、上記近似曲線上における上記本体の並進移動先に相当する部分へシフトして、上記ジャイロセンサの出力に基づいて上記対応点を求め直す第2の補正処理を行うことを特徴とする電動歯ブラシ。
  7. 請求項1からまでのいずれか一つに記載の電動歯ブラシにおいて、
    ブラッシングに関するデータを、上記本体の外部へ送信可能な送信部を備えたことを特徴とする電動歯ブラシ。
  8. 請求項に記載の電動歯ブラシと、この電動歯ブラシの本体の外部に設けられたコンピュータ装置とを、互いに通信可能に含むシステム。
  9. 請求項に記載のシステムにおいて、
    上記歯列における複数の部位を予め定められた順序で、かつ、それぞれ予め定められたブラッシング設定期間だけブラッシングしてゆくブラッシング手順が定められており、
    上記ブラッシング部位検出部によって特定されたブラッシング部位に基づいて、上記ブラッシング手順に対する一致の程度を表す評価値を算出するブラッシング評価部を備えたことを特徴とするシステム。
  10. 歯列において電動歯ブラシによってブラッシングされるブラッシング部位を検出するブラッシング部位検出方法であって、
    上記電動歯ブラシは、
    毛が立設された起毛面を有するヘッド部、手で握られるべきグリップ部、および、上記ヘッド部と上記グリップ部とを連結するネック部を、縦軸方向に沿って有する本体と、
    上記本体の内部に搭載され、上記本体の角速度を検知するジャイロセンサと
    上記本体の外部から設定パラメータを受信可能な受信部とを備え、
    上記ブラッシング部位検出方法は、
    xy直交座標系が定められたデータ空間内に、上記歯列に対応して湾曲した近似曲線を、正の係数aおよびbを用いて、関数y=b[{1−(x/a) 1/2 −1]で表される楕円の一部に相当する曲線として、または、負の係数pを用いて、関数4py=x で表される放物線として設定するとともに、
    上記受信部を通して受信した設定パラメータに応じて、上記係数aおよびbまたは上記係数pを可変して設定し、
    上記歯列が存在する実空間内で、上記歯列の基準位置に対して上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸に対して、上記歯列のブラッシング部位に対して上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸がなす差分角度を、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求め、
    上記実空間内での上記差分角度に基づいて、データ空間内に設定された上記近似曲線上において上記ブラッシング部位に対応する対応点を求めて、その対応点の座標を上記ブラッシング部位の並進位置を表すデータとすることを特徴とするブラッシング部位検出方法。
  11. 請求項10に記載のブラッシング部位検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  12. 歯列において電動歯ブラシによってブラッシングされるブラッシング部位を検出するブラッシング部位検出方法であって、
    上記電動歯ブラシは、
    毛が立設された起毛面を有するヘッド部、手で握られるべきグリップ部、および、上記ヘッド部と上記グリップ部とを連結するネック部を、縦軸方向に沿って有する本体と、
    上記本体の内部に搭載され、上記本体の角速度を検知するジャイロセンサ、および、加速度センサとを備え、
    上記ブラッシング部位検出方法は、
    上記歯列の基準位置に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸に対して、上記歯列のブラッシング部位に上記ヘッド部の毛が接するときの上記本体の縦軸がなす角度を、上記ジャイロセンサの出力に基づいて求め、
    上記角度に基づいて、上記歯列に対応して湾曲した近似曲線上において上記ブラッシング部位に対応する対応点を求めて、その対応点の座標を上記ブラッシング部位の並進位置とするとともに、
    上記加速度センサが出力する重力加速度の向きに基づいて上記本体の縦軸の周りで上記ヘッド部の毛が向いている向きを求め、上記ヘッド部の毛が向いている向きに応じて上記歯列の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかを判定し、
    上記ジャイロセンサの出力に基づいて求められた上記ブラッシング部位の並進位置と、上記歯列の前面、後面、噛み合わせ面のうちいずれがブラッシングされているかの判定結果との組合せによって、上記歯列におけるブラッシング部位を特定することを特徴とするブラッシング部位検出方法。
  13. 請求項12に記載のブラッシング部位検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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