[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP6949143B2 - シール組立体 - Google Patents

シール組立体 Download PDF

Info

Publication number
JP6949143B2
JP6949143B2 JP2019565614A JP2019565614A JP6949143B2 JP 6949143 B2 JP6949143 B2 JP 6949143B2 JP 2019565614 A JP2019565614 A JP 2019565614A JP 2019565614 A JP2019565614 A JP 2019565614A JP 6949143 B2 JP6949143 B2 JP 6949143B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seal
pressure side
head
radial shaft
sealing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019565614A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020507727A5 (ja
JP2020507727A (ja
Inventor
ヨアダン ホルガー
ヨアダン ホルガー
ヴィルケ マンディ
ヴィルケ マンディ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Trelleborg Sealing Solutions Germany GmbH
Original Assignee
Trelleborg Sealing Solutions Germany GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Trelleborg Sealing Solutions Germany GmbH filed Critical Trelleborg Sealing Solutions Germany GmbH
Publication of JP2020507727A publication Critical patent/JP2020507727A/ja
Publication of JP2020507727A5 publication Critical patent/JP2020507727A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6949143B2 publication Critical patent/JP6949143B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/164Sealings between relatively-moving surfaces the sealing action depending on movements; pressure difference, temperature or presence of leaking fluid
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/32Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings
    • F16J15/3204Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings with at least one lip
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/32Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings
    • F16J15/3204Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings with at least one lip
    • F16J15/3224Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings with at least one lip capable of accommodating changes in distances or misalignment between the surfaces, e.g. able to compensate for defaults of eccentricity or angular deviations
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/32Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings
    • F16J15/3248Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings provided with casings or supports
    • F16J15/3252Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings provided with casings or supports with rigid casings or supports
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/32Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings
    • F16J15/3248Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings provided with casings or supports
    • F16J15/3252Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings provided with casings or supports with rigid casings or supports
    • F16J15/3256Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings provided with casings or supports with rigid casings or supports comprising two casing or support elements, one attached to each surface, e.g. cartridge or cassette seals
    • F16J15/3264Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings provided with casings or supports with rigid casings or supports comprising two casing or support elements, one attached to each surface, e.g. cartridge or cassette seals the elements being separable from each other

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sealing Devices (AREA)
  • Mechanical Sealing (AREA)
  • Gasket Seals (AREA)

Description

本発明は、シール間隙を形成するように相互に間隔を置いて配置されているとともに、運動軸線を中心に互いに対して回動可能である、第1の機械部品および第2の機械部品を有する、シール組立体に関する。シール組立体は、シール間隙の低圧側に対して、シール間隙の、流体により加圧可能な高圧側をシールするためのラジアルシャフトシールリングを有している。ラジアルシャフトシールリングは、第1の機械部品のシール保持構造に保持されるように配置された基部と、基部に柔軟に枢着されるとともに、第2の機械部品のシール面に径方向に動的にシールするように当接しているシールヘッドとを有している。
このような動的なシール組立体は、機械構造および車両構造において主要な構造要素を成している。同時に、このようなラジアルシャフトシールリングは、実際に、とりわけユニットのさらなる技術的な発展に基づいて、ますます高まる動作圧、温度および滑り速度にさらされている。この場合、ラジアルシャフトシールリングの故障は、シールされるべき流体の望ましくない漏れを生じさせ、これは、特に、危険を伴う用途では悲惨な結果となってしまうおそれがある。したがって、ラジアルシャフトシールリングは、ますます高くなるシール能力の要求に適合されなければならず、その際、それにもかかわらず改善された耐用期間を有するべきである。
実地では、主として、ラジアルシャフトシールリングの、シール面に当接するシール部分の領域における最適化された潤滑によって、またシール域の領域に可能な限り小さな滑り摩擦と最適化された放熱とを有する材料の組み合わせを使用することによって、摩擦に起因するラジアルシャフトシールリングの耐用期間の短縮が阻止される。これに関して、ラジアルシャフトシールリングのいわゆる引き戻し能力をさらに改善することも試みられている。
本発明の課題は、ラジアルシャフトシールリングが、特に高いまたは極めて高い滑り速度であっても、またたとえシール間隙の高圧側が加圧されても、過度の機械負荷および熱負荷から良好に防護されている、シール組立体を提供することである。
本発明に係るシール組立体は、請求項1に記載されている。本発明の発展形態は、従属請求項の対象である。
本発明に係るシール組立体は、主として、シール面が、高圧側に隣接する第1のシール面部分と、軸方向にこれに続く、低圧側に隣接する第2のシール面部分とを有することを特徴とする。第1のシール面部分は、軸方向に、低圧側へ、運動軸線に対して鋭角を成して斜めに延在するように配置されている。この場合、第1のシール面部分は、径方向にわずかに傾斜して、運動軸線から低圧側へ向けて延在している。シール間隙の高圧側Hに、所定の境界動作圧plimitよりも小さな動作圧pwが加えられると、シールヘッドは、シール面の第1のシール面部分に当接する。本発明によれば、第2のシール面部分は、低圧側へ、径方向に、運動軸線の方へ斜めに延在するように配置されていて、シールヘッドに対する軸方向ストッパを形成し、シールヘッドは、軸方向ストッパに、境界動作圧値plimit以上である動作圧pwが高圧側に加えられると、軸方向にシールするように当接する。
両方の機械部品の相対回動時に、ラジアルシャフトシールリングが、シール保持構造を有する機械部品とともに、シール面に対して回動するか、またはシール面を有する機械部品が、ラジアルシャフトシールリングに対して回動する。この場合、高圧側に配置された流体は、シール面におけるまたはラジアルシャフトシールリングが保持された第1の機械部品における摩擦と、内在する粘性とによって、運動軸線を中心に方向付けられた流れ(いわゆるテイラークエット流れ)へと変化する。
シール面を有する機械部品が、両方の機械部品の運動軸線に対して、径方向で内側に位置して回動する機械部品である場合、シール面を有する機械部品において加速された流体は、より高い回動速度で、遠心力によって外方へ押し出される。この場合、シール面に接触する流体は、流体とシール面との間に与えられた付着力に基づいて、シール面の高圧側の第1のシール面部分において、軸方向に高圧側へ流れることができる。これに対応する方法で、流体は、第1の機械部品が径方向で外側に位置するように配置されていて、回動する場合、その粘性と、シール面に生じる付着力との相互作用とに基づいて、第1の(運動軸線に対してわずかにだけ傾いた)シール面部分に沿って、軸方向に高圧側へ流れる。
シール面を有する機械部品が、径方向で外側に位置するように配置された機械部品である場合、流体は、遠心力に基づいて径方向で外方へ動かされ、第1のシール面部分に径方向に流れてくる。この場合、流体は、低圧側へ向けて、シール面に当接するシールヘッドの領域において高圧側で停滞して、場合によっては渦流化される。流体は、高圧側へだけ逃げることができ、ゆえにシール面の第1のシール面部分において軸方向に流れることができる。
特に回動速度が高い場合、シール面の幾何学的な形状付与に基づいて、シール間隙の高圧側で、軸方向に向けられた流体の流れを形成することができる。この流体の流れによって、シールヘッドに、高圧側で、シール面に当接しているシール部分の領域または接触面領域で、したがってシール域の領域で、高圧側で後から流れる流体が流れてくる。これによって、シール域は、シール組立体の動作時に、機械式にフラッシングされ、場合によっては不純物が取り除かれ、潤滑およびシール域からの放熱がさらに改善される。流体に作用する遠心力に基づいて、流体に乱流が生じると、これによって、流体の、放熱にとって有利な混合が、高圧側で達成される。これによって、シール面またはシールヘッドに付着する不純物をシール域から剥離させて、流し落とすことができる。これによって、総じて、ラジアルシャフトシールリングの耐用期間を、簡単な構造手段によってさらに改善することができる。
本発明の1つの発展形態によれば、軸方向に方向付けられた流体の流れの前述の誘導を、シール面の第1のシール面部分が、その高圧側に、つまり高圧側を向いた縁部分に、1つまたは複数の遠心分離構造またはトライボロジー構造を有することによって、さらに促進することができる。この場合、1つまたは複数のトライボロジー構造は、トライボロジー構造が、両方の機械部品の相対運動時に、軸方向で、低圧側から離反する方向へ、つまり高圧側へ向けられた流体の流れを生じさせるまたは促進するように、構成されている。この場合、1つまたは複数のトライボロジー構造は、凹部、特に溝またはこれに類するものおよび/または隆起部または成形突出部を有することができ、隆起部または成形突出部は、径方向に、第1のシール面部分の縁部分から離反する方向へ延在している。ラジアルシール要素のシールヘッドは、第1のシール面部分のこの縁部分に、シール組立体が加圧されていない状態で、つまりその静止位置で、好適には当接していない。これによって、シールヘッドの望ましくない摩耗または損傷を妨げることができる。
もちろん、動的なシールシステムでは、シールされるべき高圧側から低圧側への、流体の(たとえわずかであっても)漏れは、完全には阻止されない。両方の機械部品の相対運動によって、シールヘッドの低圧側に達した流体(漏れ流体)は、遠心力とシール面における付着特性とによって、シール面に沿って、軸方向に動かされる。
シール面を有する第2の機械部品が、シール組立体の、径方向で外側に位置する機械部品である場合、流体は、第2のシール面部分の幾何学的な成形によって、第2のシール面部分に留め置かれる。したがって、この第2のシール面部分は、第1のシール面部分に対して、好ましくは少なくとも部分的に、運動軸線に対してより大きな角度を成して、つまりより急に延在するように構成されている。流体は、その大部分でまたは完全に、軸方向にシール域の方へ流れる。これによって、シール域の低圧側の潤滑、およびラジアルシャフトシールリングの高圧側への流体の改善された引き戻し特性も促進される。
シールヘッドが、高圧側に動作圧pwを加えると(その際pwは境界動作圧値plimit以下である)、基部に対して低圧側へ変向する、つまり揺動するまたは逃げることができることに留意されるべきである。したがって、高圧側の加圧によって、高圧側でその都度作用する動作圧pwに対して圧力比例的に、シールヘッドとシール面との間のシール域の、つまり接触面領域の、並進的な摺動が、シール面に対して軸方向にもたらされる。第1のシール面部分が低圧側へ、わずかな勾配で、運動軸線から離反する方向に斜めに経過するように延在している、つまり軸方向の経過で第1の機械部品のシール保持構造から次第に離れていくことによって、シールヘッドは、その接触面圧に関して、シール面の第1のシール面部分において負荷軽減することができる。この場合、接触面の面圧は、高圧側で作用する動作圧に依存して調整することができる。これによって、シールヘッドとシール面との間の摩擦、およびこれに伴うシールヘッドの熱負荷の望ましくない増加を効果的に妨げることができる。つまり、全体として、シール組立体の動作時におけるラジアルシャフトシールリングまたはシールヘッドの機械熱応力を低減することができる。これは、少なくとも、シールヘッドが、ラジアルシャフトシールリングの材料に内在する弾性に基づいて、径方向にシール面に付勢されてシールするように当接している場合に当てはまる。
動作圧が高圧側で所定の境界圧力値plimitに達するかまたはこれを上回ると、ラジアルシャフトシールリングのシールヘッドが、運動軸線に対して軸方向に、第2のシール面部分によって形成された軸方向ストッパに押し付けられる。これによって、高い動作圧であっても、ラジアルシャフトシールリングの確実なシール能力が保証される。この場合、いわゆるブローバイを、径方向の第2のシール面部分の相応の幾何学的な形状付与および寸法設定によって確実に回避することができる。これに関して、第2のシール面部分は、低圧側で、好ましくは、ラジアルシャフトシールリングのシールヘッドが第2のシール面部分によって軸方向に完全に覆われるように、径方向に、第1の機械部品の方へ延在している。第2のシール面部分は、本発明によれば、極端な場合、第1の機械部品の溝に、たとえばシール保持構造として用いられる保持溝にまで差し込まれ、これによって、シールヘッドに対するできるだけ大きな軸方向の支持または支持面が提供される。これによって、シールヘッドのブローアウトを回避することができる。ラジアルシャフトシールリングのシールヘッドが基部において柔軟に枢着されていることによって、一方では、両方の機械部品の振動を、また他方では、シール面を有する第2の機械部品の、実地ではほとんど避けることができない偏心を、ラジアルシャフトシールリングによって確実に吸収または補整することができる。ゆえに、シール面に当接するシール部分の領域におけるシールヘッドの局所的で機械的な過負荷、およびこれに伴う熱的な過負荷を、さらに良好に妨げることができる。
この場合、結合部分は、特にメンブレン状に構成されていてよく、これによって、動作圧pwの高圧側の変化に応じたラジアルシャフトシールリングの特に素早くて微細な応答特性が保証される。
ラジアルシャフトシールリングは、本発明によれば、完全にまたは部分的に、特にゴム弾性変形可能なエラストマから成っていてよい。ラジアルシャフトシールリングの材料は、必要に応じて充填剤または補強材を有していてよく、これによって、ラジアルシャフトシールリングは少なくとも部分的に補強される。
第2のシール面部分によって形成された低圧側の軸方向ストッパにおけるシールヘッドの過剰な接触面圧を阻止するために、シール組立体は、任意選択的にラジアルシャフトシールリングに対する第2の軸方向ストッパを有していてよい。第2の軸方向ストッパは、特に第1の機械部品によって形成されていてもよいし、または第1の機械部品に取り付けられていてもよい。たとえば、径方向に第2の機械部品の方へ延在する環状の角度付き成形体が考えられる。
ラジアルシャフトシールリングは、本発明によれば、カートリッジ内に配置されていてよく、カートリッジは、第1の機械部品に保持されるように配置されている。これによって、ラジアルシャフトシールリングの組付けを、個々のケースでさらに簡略化することができる。カートリッジは、必要に応じて、金属、プラスチックまたは複合材料から成っていてよく、略L字形またはU字形の横断面を有していてもよい。カートリッジは、複数の部品から構成されていてもよい。
第1のシール面部分は、本発明によれば、軸方向に、線形の輪郭または凹状の輪郭を有していてよい。したがって、前者の場合、第1のシール面部分は、円錐側面状に構成されている。これによって、構造的に簡単に、第1のシール面部分に沿った、シールヘッドの、細かく段階付けられた負荷軽減/負荷を達成することができる。
第2のシール面部分は、本発明によれば、軸方向に、少なくとも部分的に凹状の輪郭を有していてよい。この場合、特に好ましくは、第2のシール面部分は、シールヘッドの湾曲経過または半径に対応するようにまたは相補的に構成された湾曲経過または半径を有している。これによって、シールヘッドは、大きな面積にわたって軸方向ストッパに対して当接するかつ支持することができる。これによって、シールヘッドの局所的な過負荷、特にせん断損傷を妨げることができる。これによって、さらに、高圧側で動作圧が低下すると、シール面におけるシールヘッドの望ましくない締付けを妨げることができるので、シールヘッドは、加圧されない初期位置の方へ、シール面に対して揺動して戻ることができる。第2のシール面部分の半径は、好ましくは、第1のシール面部分の任意選択的な半径よりも小さく選択されている。
第2の機械要素のシール面は、本発明によれば、直接に第2の機械部品によって、つまりその表面によって形成されてよい。しかし、シール面の幾何学的な構成は、第2の機械要素の材料に依存して、製造に係る多大な手間を必要とし、ひいては高い製作コストを引き起こし得る。したがって、特に好ましくは、シール面は、少なくとも部分的に、好ましくは完全に、第2の機械部品に沿ってまたは第2の機械部品上に配置されたまたは取り付けられたスリーブ要素によって形成されている。これにより、一方では、製作技術的な利点が提供され、他方では、製作コストの低下が可能となる。ゆえに、スリーブ要素は、特に、第2の機械部品よりも高品質の材料から製作されてよく、この場合、低コストで、かつ高い寸法精度をもって製作することができる。このような構造では、第2の機械部品の材料を、さらに、どのようにしてラジアルシャフトシールリングに対する対応摺動面に置かれるのかという要求に関係なく、またはほぼ関係なく選択することができる。ゆえに、第2の機械部品は、たとえばプラスチックまたはプラスチック複合材料、たとえばカーボンファイバ材料から成っていてもよい。
スリーブ要素は、本発明によれば、特に金属、好ましくははだ焼き鋼から成っていてもよいし、またはセラミック材料から成っていてもよい。好ましくは黒鉛を含有する複合材料から成るスリーブ要素も考えられる。これによって、シール組立体を、簡単で低コストに、様々な使用条件に対して設計することができる。これによって、シール組立体は、特に大きな使用範囲を有している。
スリーブ要素は、本発明によれば、第2の機械部品に圧着、溶接、ろう接または接着されてよい。たとえば、スリーブ要素は、第2の機械部品にねじ止めされているか、または第2の機械部品に係止されて保持されるように配置されていることも考えられる。
本発明の特に好ましい発展形態によれば、スリーブ要素は、弾性変形可能な1つの中間要素または弾性変形可能な複数の中間要素を介して、第2の機械部品に支持されているかまたは配置されている。したがって、中間要素は、径方向で第2の機械部品とスリーブ要素との間に配置されている。このようなサンドイッチ構造では、中間要素は、特に環状にまたはスリーブ状に、必要に応じて複数の部分から構成されていてよい。そのような中間要素の使用によって、一方では、スリーブ要素の組付けをさらに簡単にすることができる。スリーブ要素により覆われた領域における第2の機械部品の不均一性は、中間要素により補整(補償)することができるので、第2の機械部品のコストの嵩む精密加工方法を省くことができる。このことは、シール組立体の製作コストにとって有利である。
スリーブ要素は、弾性変形可能な中間要素上に支持することによって、総じて、よりわずかな材料厚さで構成することができ、その際、シール組立体の機能的な損失がもたらされることがないことにさらに留意すべきである。ゆえに、これによって、シール面に対して、脆いまたは非晶質の材料を、場合によっては単結晶の構成であっても、容易に使用することができる。ここでは特に金属を含む酸化物、たとえば二酸化ケイ素(SiO2)または酸化アルミニウム(Al23)が考えられる。これによって、手ごろなコストで、機械的に、熱的にかつ必要に応じて化学的に強い抵抗性を有する対応摺動面を提供することができる。中間要素は、本発明によれば、粘弾性変形可能であってもよいし、またはゴム弾性変形可能であってもよい。本発明によれば、スリーブ要素と中間要素または支持部分とは、相互に着脱不能に結合されてよい。この場合、着脱不能な結合とは、従来の意味で、破壊せずには分離できない結合と解される。粘弾性変形可能な中間要素は、特に、スリーブ要素が径方向に中間要素にかつ第2の機械部品に圧着されると、第2の機械部品上のスリーブ要素の特に簡単な組付けを可能にする。
ラジアルシャフトシールリングのシールヘッドは、少なくとも部分的に、球状の、楕円形の、特に長円形の横断面形状を有していてもよいし、または多角形の横断面形状を有していてもよい。特に好ましくは、シールヘッドは、ボール状に構成されている。シールヘッドは、この場合、横断面で凸状に成形された端面を有している。シールヘッドは、必要に応じて、軸方向に相互に間隔を置いて配置された複数のシール部分を有していてよい。
シールヘッドと基部とは、構造的な観点において最も簡単な場合、弾性変形可能な結合部分を介して相互に結合されている。結合部分は、特に(エラストマ)メンブレンの形態で構成されてよい。特に好ましくは、結合部分は、径方向に非線形の横断面経過を有している。そのように成形された結合部分によって、一方では、シール面を有する機械部品の振動が、他方では、シール組立体の動作時にはじめて生じ得るようなシール面の不均一性を、結合部分によって、さらにより確実に吸収または補整することができる。これによって、シールヘッドの、シール面に当接するシール部分の局所的な過負荷を妨げることができ、ラジアルシャフトシールリングのさらにより確実なシール能力を得ることができる。さらに、これによって、ラジアルシャフトシールリングの特にコンパクトな構造を実現することができる。これは、シール組立体の考えられる使用範囲にとって有利である。結合部分が、その第2の脚部でもって、高圧側へ向いて開いた自由空間を形成すると、ラジアルシャフトシールリングは、シール組立体を高圧側で加圧することによって、圧力作動式に働くことができる。換言すると、シールヘッドは、高圧側で作用する動作圧pwに対して圧力比例的に、シール面に押し付けられる。これによって、シール面の第1のシール面部分は、必要に応じて、運動軸線に対してより斜めに延在するように成形されてもよく、これによって、流体に作用する遠心力に基づいて導出される、軸方向に高圧側へ向かう流体の流れを、必要に応じて調整することができる。これは、特に潤滑油とは別の流体、たとえばガスの場合に有利である。結合部分は、好ましくはそのために(少なくとも部分的に)アーチ形のまたは蛇行状の、つまりU字形またはV字形の横断面経過を有している。
本発明の1つの発展形態によれば、結合部分は、複数の材料脆弱領域を有しており、材料脆弱領域は、ラジアルシャフトシールリングの周方向に、好ましくは規則的に相互に間隔を置いて前後に位置するように配置されている。弾性変形可能な、好ましくはゴム弾性変形可能な結合部分の、ラジアルシャフトシールリングの周方向に設けられた材料脆弱部によって、シール域、つまりシール部分とシール面との接触域の特に効率的な潤滑、ひいては冷却を達成することができる。これによって、たとえばシール組立体の動的なシール域の領域においてオイルカーボンの発生を妨げることができる。結合部分の材料脆弱部は、シールヘッドに、シール組立体の運転時に、一方では、結合部分の非材料脆弱領域よりも小さなモーメント支持を提供する。非材料脆弱領域は、ラジアルシャフトシールリングの周方向に材料脆弱部の間に介在するように配置されている。これによって、両方の機械部品の相対運動時に、シール面に、周方向で、結合部分の材料脆弱領域と非材料脆弱領域との空間的な分布パターンに対応する、シール部分の接触面圧経過がもたらされる。この場合、ラジアルシャフトシールリングの周方向で変化するまたは一定しない、シールヘッドのシール部分の接触(面)圧が、シール間隙またはシール組立体の高圧側に配置された流体による、摩耗リスクのあるシール部分の改善された潤滑を可能とする。これによって、その際、ラジアルシャフトシールリングのシール特性に不都合な影響が与えられることはない。
すでに前述したように、ラジアルシャフトシールリングのシール能力にとって重要な、シール面にシールヘッドが付勢されてシールするような当接を、完全にまたは少なくとも部分的に、結合部分によってもたらすことができる。したがって両方の場合、シールヘッドは、必然的に基部を介して、シール保持構造を有する機械部品に支持された結合部分によって、径方向にシール面に押し付けられる。この場合、基部は、シール保持構造を有する機械部品に、軸方向にまたは径方向に静的にシールするように当接している。この場合、結合部分は、前述の材料脆弱部を有していると、材料脆弱部の空間的な分布パターンに対応する一定ではない/変化する、シール面におけるシール部分の接触面圧経過がさらに増大する。この場合、シールヘッドのシール部分は、(大体において)シール面に対して直交する方向で結合部分の材料脆弱領域と整合するシール部分領域において、結合部分の非材料脆弱領域と運動軸線に対して径方向で整合する領域における圧力よりも小さな接触(面)圧で、シール面に当接している。これによって、シール域の領域におけるシール組立体の自己潤滑を、つまりシールヘッドとシール面との間の接触域の領域における十分な潤滑層を、したがってラジアルシャフトシールリングの耐用期間をさらに改善することができる。
結合部分は、本発明によれば、材料脆弱領域に、好ましくは、結合部分の最大厚さの90%未満、特に50%未満の厚さをそれぞれ有している。つまり、材料脆弱領域は、結合部分の貫通孔または貫通部ではなく、低圧側への流体の通過に対して常に高圧側をシールする。結合部分は、シールヘッドに、その中央でまたは代替的に縁側で、特にシールヘッドの低圧側の縁に一体に成形されていてよい。したがって前者の場合、シールヘッドは、運動軸線に対して径方向にシールするラジアルシャフトシールリングでは、軸方向に、また軸方向にシールするラジアルシャフトシールリングでは、径方向に、両側で、結合部分の接続領域を越えて側方に離反する方向へ延在している。これによって、シールヘッドのシール部分を、容易に、周にわたって、径方向にシール面に押し付けることができる。両方の場合、シールヘッドに、ラジアルシャフトシールリングの別の機能部品または取付け部品のためのスペースが提供される。
ゆえに、シールヘッドは、本発明の1つの形態によれば、少なくとも1つの保持構造を有していてよく、保持構造内にまたは保持構造上に、(ゴム)弾性変形可能な付勢要素、特にウォーム状ばねまたはエラストマリングが保持されるように配置されており、付勢要素によって、シールヘッドがシール面に付勢される。そのような付勢要素は、本発明によれば、シール面に対するシールヘッドの、結合部分によって引き起こされる付勢に対して付加的にまたは代替的に設けられていてよい。保持構造は、本発明によれば、好ましくは、シールヘッドの、基部の方へ向いた裏側面に配置されている。製作技術的な観点では、かつラジアルシャフトシールリングの簡単で確実な組付けに関しても、保持構造は、好ましくは環状溝として構成されている。シールヘッドがそのような保持構造を1つだけ有している場合、保持構造は、好ましくはシールヘッドの高圧側に位置決めされる。これによって、ラジアルシャフトシールリングのシール能力をさらに改善することができる。
本発明の好ましい発展形態によれば、シールヘッドは、結合部分の両側で、つまり低圧側および高圧側で、好ましくは基部の方へ向いた裏側面に、そのような保持構造を有している。第1の変化形態によれば、両方の保持構造内に/保持構造上に、それぞれシールヘッドに対する(ゴム)弾性変形可能な付勢要素、特にウォーム状ばねまたはエラストマリングが保持されるように配置されていてよい。相互に間隔を置いて配置された付勢要素によって、シールヘッドを、そのシール部分でもって、特に確実に、径方向にシール面に押し付けることができる。第2の変化形態によれば、低圧側に配置された保持構造内に/保持構造上に、支持リングが保持されるように配置されていてよく、高圧側の保持構造内に/保持構造上に、弾性変形可能な付勢要素、特にウォーム状ばねまたはエラストマリングが保持されるように配置されていてよい。
支持リングは、ラジアルシャフトシールリングまたはシールヘッドの材料と比べて高い曲げ剛性を有しており、つまり径方向にかつ軸方向に形状安定性を有している。支持リングは、低圧側で、ラジアルシャフトシールリングのシールヘッドおよび/または結合部分の軸方向のまたは径方向の支持をもたらすことができ、ゆえに流体の動作圧が高い場合であっても、ラジアルシャフトシールリングのシールの機能性を保証することができる。高圧側に配置された付勢要素によって、シール組立体の動作使用時に、常に、シール面に対するシールヘッドの十分な接触面圧を実現することができる。
本発明によれば、ラジアルシャフトシールリングに、高圧側で、特にその端面において、または高圧側へ向いた側面において、少なくとも1つのトライボロジー構造、つまり流れ要素が設けられており、これによって、両方の機械部品の相対運動時に、シール間隙に、流体の流れが形成されて、シールヘッドに、高圧側で、そのシール部分の領域に、直接に流体の流れが、またはシールヘッドに対して後から流れる流体が流れてくることによって、ラジアルシャフトシールリングの耐用期間をさらに改善することができる。したがって、流れ要素によって、シール組立体の動作中に、直接的にまたは間接的に、シール組立体の動的なシール域の方へ向けられた、または高圧側に配置された流体の、そこから離反する方向へ向けられた流体の流れを形成することができる。
流れ要素は、本発明によれば、特にラジアルシャフトシールリングの溝として構成されてよい。そのような溝は、シール製造に用いられる成形方法に際して、特に射出成形の過程で簡単に低コストで作成することができる。本発明の代替的な形態によれば、流れ要素は、ラジアルシャフトシールリングまたはシールヘッドの貫通孔として構成されていてもよい。前述の溝は、本発明によれば、好ましくは両端で開いて構成されている。
シール域の領域における特に効率的なフラッシング効果のために、溝または貫通孔は、本発明によれば、高圧側から低圧側またはシールヘッドのシール部分の方へ、少なくとも部分的に、流体が通流可能な横断面で先細りになっていてよい。これによって、溝は、ある種のノズルとして作用し、流体を、シール部分の方へさらにより効果的に加速することができる。これによって、流体を、溝を介して、高い流速でシール部分に供給することができる。総じて、これによって、流体の望ましいフラッシング効果をさらに高めることができ、その結果、発生したオイルカーボンの形成をさらにより効果的にシール部分またはシール面から剥離して、シール領域から除去することができる。
溝は、本発明によれば、高圧側へ開いた盲溝として構成されていてもよい。この特別なケースでは、流体は、溝の、低圧側へ向いた端部で、大小の程度で急激に、シール面の方へ変向される。この場合、溝は、低圧側へ向いた端部で、シール面へ向けて斜めに延在するように配置された、流体に対するランプ状の斜面を有していてよい。
溝または貫通孔は、シール部分側で、シールヘッドの環状の流路に流体接続されていてよく、つまりシールヘッドのこの環状の流路に開口していてよい。これによって、シール部分に、周方向で、完全に、高圧側で、流体が通流可能である。これは、シール域の領域における放熱にとって有利である。これによって、シール域の、さらに最適化されたフラッシングが達成される。環状の流路は、好ましくは(低圧側へ向けて)、シールヘッドの、シール面に当接するシール部分によって、側方で直接に画定されている。
シールヘッドのシール部分は、端面側でシールヘッドから離反する方向へ延在する摺動ストリップを有していてよい。したがって、この摺動ストリップは、シールヘッドの端面の輪郭を越えて突出している。摺動ストリップは、丸みを帯びて、つまり半径を有して構成されていてもよいし、または両側でシール縁を有していてもよい。
本発明によれば、シールストリップには、好ましくは、連続的な、好ましくは巨視的に構造化されていない摺動面が設けられている。代替的な形態によれば、シールヘッドは、互いに対して側方にずらしてシールヘッドに配置された複数の摺動ストリップを有していてよい。
本発明の好ましい発展形態によれば、シールヘッドの流れ要素は、シールヘッドから離反する方向へ延在している。したがって、流れ要素は、シールヘッドの成形突出部として構成されている。この場合、流れ要素は、製作技術的な観点では、好ましくは、シールヘッドに直接に成形されている。これによって、流れ要素は、同時に紛失不能にシールヘッドに保持されるように配置されている。流れ要素は、シールヘッドのブレード装置(ブレード)として働く。この場合、流れ要素は、長円形、楕円形、多角形または三角形の断面形状を有していてよい。翼成形体としての自由形状・横断面形状も考えられる。ラジアルシャフトシールリングの成形突出部として構成された流れ要素の(推進)効果は、必要に応じて、流れ要素の、流体が流入可能なまたは動作使用時に流れてくる面の相応の寸法設計および成形によって調整可能である。運動軸線に対するもしくはラジアルシャフトシールリングの局所的な半径に対する流れ要素の流入面の勾配の、または流れ要素の流入面の実現可能な傾斜の適切な選択によって、流体の加速に、流れ要素による影響を及ぼすことができる。流れ要素は、双方向に作用するように構成されてもよい、つまり機械部品同士の双方向の運動方向で、軸方向に方向付けられた流体の流れをシール間隙の高圧側に生じさせることができる。
ラジアルシャフトシールリングのシール部分の潤滑および冷却は、本発明によれば、ラジアルシャフトシールリングに複数の前述の流れ要素が設けられていることによって、さらに改善することができる。これによって、同時に、流体の熱的な過負荷ひいてはたとえばラジアルシャフトシールリングのシール部分におけるオイルカーボンの発生および堆積/進入をさらにより効果的に妨げることができる。ゆえに、特に1つまたは複数の溝状のかつ/または1つまたは複数の、ラジアルシャフトシールリングから離反する方向へ突出する流れ要素が、相互に組み合わされてシールヘッドに配置されていてよい。1つまたは複数の溝状の流れ要素は、たとえば、シールヘッドの、シール面の方へ向いた端面に配置されていてよく、1つまたは複数の、シールヘッドから離反する方向へ突出する流れ要素は、ラジアルシャフトシールリングまたはシールヘッドの側面に配置されていてよい。特に、シールヘッドから離反する方向へ突出する流れ要素によって、同時に、熱的な観点において有利な流体の混合を達成することができる。
複数の流れ要素は、ラジアルシャフトシールリングの周方向に1つまたは複数の列を成してシールヘッドに配置されていてよい。
ラジアルシャフトシールリングは、低圧側で、シールヘッドに配置された送り戻し要素または送り戻し成形体を有していてよいことに留意されるべきである。これによって、高圧側から低圧側に達した流体は、シールヘッドのシール部分へ、さらに確実に高圧側へ送り戻され、これによって、ラジアルシャフトシールリングの潤滑および冷却のみならず引き戻し能力もさらに改善することができる。送り戻し要素は、ラジアルシャフトシールリングの前述の流れ要素に対応する形で、溝状に成形されていてもよいし、または成形突出部として成形されていてもよい。
以下、本発明を、図示された実施の形態に基づいて詳説する。
運動軸線を中心に互いに対して運動可能な2つの機械部品を有するシール組立体を部分断面図で示す。機械部品は、ラジアルシャフトシールリングによって、互いに対してシールされており、ラジアルシャフトシールリングは、両方の機械部品のうちの1つの機械部品のシール面に、径方向に動的にシールするように当接しており、ラジアルシャフトシールリングのシールヘッドは、シール面に対して変向可能であり、シール面は、全体的に凹状に構成されている。 図1によるシール組立体を、他の動作状態で、部分断面図で示す。この動作状態では、高圧側に動作圧pwが加えられており、動作圧は、境界動作圧plimit以上である。 図1と同様のシール組立体を示す。ラジアルシャフトシールリングは、付加的に高圧側で、複数の流れ要素を有しており、流れ要素によって、機械要素の相対運動時に、高圧側に配置された流体の軸方向に方向付けられた流れが生じる。 図3に示したシール組立体においてラジアルシャフトシールリングをどのようにして使用することができるのかについて、ラジアルシャフトシールリングを露出した斜視図で示す。ラジアルシャフトシールリングは、シール間隙の高圧側に配置された流体に軸方向の流れを形成するための、溝状のまたは筋溝状の第1の流れ要素と、成形突出部として構成された第2の流れ要素とを有している。 図1によるシール組立体の第2の機械部品のシール面を示す。低圧側のシール面部分は、縁部分を有しており、縁部分には、溝状のトライボロジー構造が設けられており、トライボロジー構造によって、高圧側に、両方の機械部品の相対運動時に、軸方向に方向付けられた流体の流れが形成可能であるまたは促進可能である。 溝状の複数のトライボロジー構造を有する、図5と同様のシール面を、部分断面側面図で示す。 複数のトライボロジー構造を有する、図5と同様のシール面を部分断面側面図で示す。トライボロジー構造は、成形突出部として、径方向に、シール面から離反する方向へ延在しており、トライボロジー構造は、ここではそれぞれ1つの三角形の横断面を有している。 複数のトライボロジー構造を有する、図5と同様のシール面を部分断面側面図で示す。トライボロジー構造は、変形された長円形の横断面形状を有する成形突出部として、径方向に、シール面から離反する方向へ延在している。
図1および図2には、第1の機械部品12と第2の機械部品14とを有するシール組立体10が示されており、これらの機械部品12,14は、符号16が付された運動軸線を中心に互いに対して回動可能に配置されている。両方の機械部品12,14の間には、シール間隙18が形成されている。シール間隙は、シールされるべき高圧側Hを有しており、高圧側Hには、動作圧pwを加えることが可能な流体、特に潤滑剤、たとえば油などが配置されている。高圧側Hは、ラジアルシャフトシールリング(RWDR)20によって、シール間隙の低圧側Nに対してシールされている。
シール要素20は、全体的に弾性変形可能な材料、好ましくはエラストマから成ってよく、好ましくは一体に構成されている。当然ながら、シール要素20の材料には、支持部材または補強部材(図示せず)が部分的にまたは完全に埋め込まれていてよい。
シール要素20の基部22は、第1の機械部品12のシール保持構造24に、ここでは保持溝に保持されるように配置されている。基部22は、第1の機械部品12に、径方向にかつ/または軸方向に静的にシールするように当接していてよい。ここでは、基部22は、シール保持構造24内にクランプ保持されて配置されている。基部22は、当業者には広く知られた別の手段で、シール保持構造24を有する機械部品12,14に取り付けられていてもよく、たとえば機械部品12,14にピン止めまたは接着されていてもよい。
シール要素20は、シールヘッド26をさらに有している。シールヘッドは、ここでは、シール部分28でもって、第2の機械部品14のシール面30に径方向に付勢されてシールするように当接している。したがって、シールヘッドは、シール間隙18の動的なシールに用いられる。シールヘッドは、図1によるラジアルシャフトシールリングとして内側でシールするように、または詳しくは図示されていない形で、外側でシールするように構成されていてよいことに留意されるべきである。シールヘッド28と基部22とは、ゴム弾性変形可能な結合部分32を介して相互に結合されている。結合部分32は、ここでは、運動軸線16に対して径方向で非線形の横断面経過を有している。結合部分32によって、少なくとも部分的に、またはここで当てはまるように、それ単独でも、シール面30にシールヘッド26が付勢されてシールするような当接がもたらされてよい。したがって、シールヘッド26は、図示の実施の形態では、専ら結合部分32の材料に内在する弾性的な復元能力によって、第2の機械要素14のシール面30に対して付勢されている。結合部分32は、ここではメンブレン状に構成されているので、シールヘッド26は、軸方向に基部22に柔軟に枢着されている。結合部分32の、径方向で非線形の横断面経過によって、シールヘッド26は、さらに、運動軸線16に対して径方向に、第1の機械要素12に対してばね弾性的に支持されている。これによって、ラジアルシャフトシールリング20は、第2の機械部品14の偏心を補整することができ、その際、シールヘッド26とシール面30との接触面領域においてシールヘッド26の局所的な過負荷が生じることがない。ラジアルシャフトシールリング20のシールヘッド26は、ここでは、凸状に形成された端面34を有する、球状に構成された横断面形状を有している。当然ながら、シールヘッド26は、他の、たとえば長円形の、楕円の、多角形のまたは自由形状・横断面形状を有していてもよい。
シール面30は、格別の幾何学的な構成を有している。ゆえに、シール面30は、高圧側Hに隣接する第1のシール面部分30aと、これに軸方向に続いて低圧側Nに隣接する第2のシール面部分30bとを有している。両方のシール面部分30a,30bは、段差なく相互に移行している。第1のシール面部分30aは、軸方向に低圧側Nへ向けて、シール保持構造24から離反するように延在しており、その際、(その全体の長手方向延在長さにわたって)運動軸線16と鋭角αを形成する。したがって、シール面30は、その第1のシール面部分30aの領域で円錐側面状に構成されている。換言すると、第1のシール面部分30aは、軸方向に線形の輪郭を有している。第2のシール面部分30bは、低圧側Nの方へ、ここでは湾曲して、径方向に、第1の機械部品12のシール保持構造24の方へ延在するように配置されている。この第2のシール面部分は、シールヘッド26に対する軸方向ストッパ36を形成する。第2のシール面部分の半径Rには、符号38が付されている。したがって、第2のシール面部分30bは、凹状の輪郭を有している。
シール間隙の高圧側Hに所定の境界動作圧値plimitよりも小さな動作圧pwが加えられると、シールヘッド26は、シール面30の第1のシール面部分30aに当接する。境界動作圧plimit以上の動作圧pwでは、シールヘッドは、ここでは付加的に軸方向に、シール面30の第2のシール面部分30bにシールするように当接する。これによって、高い動作圧であっても、ラジアルシャフトシールリング20の確実なシール能力が保証される。第2のシール面部分30bは、低圧側の端部の領域で、径方向に、第1の機械部品12の方へ、ラジアルシャフトシールリング20のシールヘッド26が第2のシール面部分30bによって軸方向に完全に覆われるように延在している。これによって、たとえ動作圧pwが高くても、シール間隙18におけるシールヘッド26の望ましくない押出しを阻止することができる。
図1および図2に示したシール組立体10では、ラジアルシャフトシールリング20が、シール保持構造24を有する機械部品12とともに、シール面30に対して、またはシール面30を有する機械部品14が、ラジアルシャフトシールリング20に対して、運動軸線16を中心に回動する。この場合、高圧側Hに配置された流体は、シール面30または第1の機械要素12における摩擦と、内在する粘性とによって、運動軸線16を中心に方向付けられた流れ(いわゆるテイラークエット流れ)へと変化する。シール面30を有する機械部品12,14が、両方の機械部品の運動軸線16に関して径方向で内側に位置して回動する機械部品12,14である場合、両矢で明示されているように、シール面30において加速された流体は、回動速度がより高いとき、遠心力FZFによって付加的に外方へ押し出される。この場合、シール面30に接触する流体を、流体とシール面30との間に与えられた付着力に基づいて、シール面30の高圧側の第1のシール面部分30aにおいて、軸方向に高圧側へ押し出すことができる。これに対応する形で、流体は、第1の機械部品12が径方向で外側に位置するように配置されて、第2の機械部品14に対して回動する場合、その粘性と、シール面30に生じる付着力との相互作用(図示されていない)によって、第1のシール面部分30aに沿って高圧側Hの方へ流れる。シール面30を有する機械要素12,14が径方向で外側に位置するように配置された機械要素12,14である場合、流体は、両方の機械要素12,14の相対回動時に、運動軸線16を中心に回動方向に流れる。流体に作用する遠心力ZFKに基づいて、流体は、径方向で外方へ動かされ、シール面30の第1のシール面部分30aに流れてくる。流体は、低圧側Nの方へ、シール面30に当接するシールヘッド26の領域で、高圧側で停滞して、渦流化される。これによって、流体は、主に軸方向に高圧側Hの方へ流れる。
特に回動速度が高い場合、シール面30の幾何学的な形状付与に基づいて、シール間隙18の高圧側Hで、軸方向に向けられた流体の流れを形成することができる。この流体の流れによって、シールヘッド26に、高圧側で、シール面30に当接しているシール部分28の領域(接触面領域)で、したがって動的なシール域40の領域で、高圧側Hで後から流れる流体が流れてくる。これによって、シール域40は、シール組立体10の動作時に、機械的にフラッシングされ、場合によっては不純物が取り除かれ、潤滑およびシール域40からの放熱がさらに改善される。流体に作用する遠心力FZKに基づいて、十分に大きな乱流が流体に生じると、流体の、放熱にとって有利な混合が、高圧側Hで達成される。これによって、シール面30またはシールヘッド26に付着する不純物を剥離させて、シール域40から流し落とすこともできる。これによって、総じて、ラジアルシャフトシールリング20の耐用期間を、簡単な構造手段によってさらに改善することができる。好ましくは、シール面30の第1のシール面部分30aに、その高圧側の縁部分41の領域で、遠心分離構造またはトライボロジー構造Tが設けられていてよく、遠心分離構造またはトライボロジー構造Tによって、流体は、矢印方向Fに、両方の機械部品12,14の相対回動時に、高圧側Hへ向けて加速される。これによって、シール域40の領域は、より効果的にフラッシングされて、不純物が取り除かれ、潤滑およびシール域40からの放熱をさらに改善することができる。シールヘッド26は、圧力負荷がかけられていない状態で、第1のシール面部分30aの、トライボロジー構造Tが設けられた高圧側の縁部分41に好ましくは当接しておらず、これによって、シール面30におけるシールヘッド26の過剰な摩擦およびシールヘッド26の予想される断損傷が回避される。トライボロジー構造Tについては、図5〜図9に関連して後で詳しく説明する。
シール組立体10の動作時に、シールされるべき高圧側Hから低圧側Nへの、動的にシールするシールヘッド26の領域に生じる、流体のわずかな漏れは、完全には阻止されない。両方の機械部品12,14の相対運動によって、シールヘッド26の低圧側Nに位置する(漏れ)流体は、流体に作用する遠心力ZFKと相互作用する付着特性によって、シール面30に沿って、軸方向に動かされる。流体は、その大部分でまたは完全に、軸方向にシール域40の方へ流れる。これによって、シール域40またはシールヘッド26の接触面領域およびシール面30の低圧側の潤滑、ならびに高圧側Hへの、ラジアルシャフトシールリング20の改善された引き戻し特性が促進される。
第2の機械部品のシール面30は、ここでは、第2の機械部品14に取り付けられたスリーブ要素42によって形成されている。これによって、第2の機械部品14は、低コストの、またはラジアルシャフトシールリング20の対応摺動面としては適切ではない材料から成っていてよい。第2の機械部品14の表面のさらなる精密加工を不要とすることもできる。スリーブ要素42は、スリーブ要素42および第2の機械部品14のそれぞれの材料に応じて、第2の機械部品に圧着、溶接、ろう接もしくは接着されてもよいし、または第2の機械材料にねじ固定もしくは係止されてもよい。スリーブ要素42は、ここでは、たとえば金属、具体的にははだ焼き鋼から成る。代替的に、スリーブ要素42は、たとえばセラミック材料から成っていてよい。金属またはプラスチックから成る支持構造と、その上に配置された、シール面30を形成する、たとえば酸化アルミニウムから成る滑り層とを有する、複合材料から成るスリーブ要素も考えられる。
スリーブ要素42は、ここで図示される実施の形態では、弾性変形可能な支持要素または中間要素44を介して第2の機械部品14に配置されている。スリーブ要素は、特に中間要素44とともに、第2の機械部品上にプレス加工されてよく、ゆえに第2の機械部品に、相対回動不能にかつ軸方向に位置固定されて保持されてよい。
ラジアルシャフトシールリング20は、図3に示す実施の形態によれば、アーチ形のまたは蛇行状の結合部分32を有していてよい。結合部分32によって、径方向で内側および外側に自由空間46が画定されている。自由空間とは、本明細書では、シール組立体10の構成部材が配置されていない空間容積と解される。この自由空間46は、シールヘッド26を周面側で囲繞している。自由空間46は、シール組立体10の高圧側Hに流体接続されている。高圧側Hに、ひいては自由空間46にも、動作圧pwが加えられると、シールヘッド26を、これによって、高圧側Hでその都度作用する圧力pwに対して圧力比例的にシール面32に押し付けることができる。これによって、ラジアルシャフトシールリング20は、全体として圧力作動式である。
シールヘッド26は、ラジアルシャフトシールリングとは別個に構成された少なくとも1つの付勢要素48を有していてもよく、付勢要素48によって、シールヘッド26は、シール面に押し付けられている。ここでは、シールヘッド26は、結合部分32の両側に溝50を有しており、溝50内に、高圧側で、弾性変形可能な付勢要素48、ここではウォーム状ばねが保持されるように配置されており、低圧側で、支持リング52が保持されるように配置されている。したがって、ラジアルシャフトシールリング10のこの実施の形態では、シールヘッド26は、少なくとも部分的に付勢要素48によって、シール面30に押し付けられる。高圧側Hの加圧中に、ランプ状の第1のシール面部分30aによって引き起こされる、シールヘッド26の負荷軽減は、付勢要素48によって少なくとも部分的に補償される。
支持リング52は、ラジアルシャフトシールリング20のエラストマ材料と比べてより大きな弾性係数を有する材料から成る。支持リング52は、形状安定性を有しており、シール組立体10の動作中に生じる力によって変形しないかまたはほとんど変形しない。高圧側Hが加圧されると、シールヘッド26を、また結合部分32も、運動軸線16に対して軸方向に支持リング52に支持することができる。さらに、結合部分32は、シール面30の方へ、つまり運動軸線16に対して径方向に支持リング52に支持することができる。これによって、ラジアルシャフトシールリング20を、軸方向に機械的に安定化させることができ、シールヘッド26を、シール面30に過剰に押し付けられることから防護することができる。
結合部分32は、必要に応じて複数の材料脆弱領域54を有しており、材料脆弱領域54は、シール要素の周方向に好ましくは規則的に相互に間隔を置いて前後に位置するように配置されている。結合部分32は、材料脆弱領域54において、非脆弱領域における結合部分32の最大厚さdmax(図3中に破線で示されている)の90%未満、好ましくは50%未満の厚さdをそれぞれ有している。結合部分32には、貫通孔またはこれに類するものが設けられていないことに留意されるべきである。したがって、結合部分32は、全体的に流体不透過性である。結合部分32の材料脆弱領域54によって、シールヘッド26とシール面30との間の、周方向で一様でない接触面圧経過がもたらされる。これによって、シール域40の領域におけるシール組立体10の潤滑特性をさらに改善することができる。
シール部分は、環状の摺動ストリップ56を有している。摺動ストリップ56は、シールヘッド26の端面34から離反して、ラジアルシャフトシールリングの、少なくとも加圧されていない動作状態で、径方向にシール面30の方へ延在している。摺動ストリップ56は、図3によれば、矩形の横断面形状を有していてよい。摺動ストリップ56の両方のシール縁には、符号58が付されている。摺動ストリップ56は、連続的な環状の摺動面60を有しており、摺動面60は、好ましくは巨視的に構造化されずに構成されている。好ましくは、図3に示されたシール組立体でも、第1のシール面部分30aの高圧側の縁部分41にトライボロジー構造Tが設けられていてよく、これによって、シールヘッド26とシール面との接触面領域の冷却、フラッシングおよび潤滑がさらに改善される。
動的なシール域40のさらに集中的な冷却、潤滑およびフラッシングのために、シールヘッド26に、高圧側で、成形システム62が設けられていてよい。
成形システム62は、ここでは、溝状の凹部として構成された複数の第1の流れ要素64を有している。第1の流れ要素64は、図4によるラジアルシャフトシールリング20の露出した描画によれば、高圧側Hの方へ向いた第1の開口66と、低圧側Nの方へ向いた第2の開口68とを有している。溝は、局所的な半径70に対して、それぞれ少なくとも部分的に片側へ(機械部品12,14の1回動方向に)傾いて延在するように配置されているので、運動軸線を中心に両方の機械部品12,14が、ここでは双方向に相対運動すると、シール間隙の高圧側Hで流体の流れが生じ、この流体の流れによって、流体が、シール域の領域において高圧側で直接にまたは間接にシールヘッド26に流れてくる。溝は、付加的に、軸方向にシールヘッド26のシール部分28の方へ先細りになっていてよく、これによって、流体は、溝内でさらに効率的に加速される。第1の流れ要素64の少なくとも一部は、一端で、シールヘッド26の環状の流路72に開口することができる。この場合、端面側の流路72は、好ましくは低圧側Nに向かって、シールヘッド26のシール部分28またはシールヘッド26の摺動ストリップ58によって直接に側方で画定されている。シールヘッド26の成形システム62は、第1の流れ要素64に対して代替的にまたは付加的に、第2の流れ要素74を有していてよく、第2の流れ要素74は、それぞれ成形突出部の形態で、シールヘッド26から離反する方向へ延在している。これらの第2の流れ要素74は、シールヘッドのブレード装置を形成する。第2の流れ要素74は、たとえば楕円形の、長円形のまたは多角形の横断面形状を有していてよい。
第1の流れ要素64および第2の流れ要素74は、シールヘッド26の端面34またはシール部分28の領域で、流体によるシールヘッド26へのさらに強化された流入を可能にする。その結果、シールヘッド26の改善されたフラッシング、冷却および潤滑が得られる。
シールヘッド26は、低圧側Nに送り戻し成形体76をさらに有していてよく、送り戻し成形体76によって、一方では、シール組立体10の引き戻し能力を、他方では、低圧側Nから、シールヘッド26の、シール面30に当接するシール部分28の付加的な潤滑を達成することができる。この場合、送り戻し成形体76は、ラジアルシャフトシールリングの高圧側Hに配置された第1の流れ要素64または第2の流れ要素74に相応する形態で構成されていてよい。
図5〜図8には、図1〜図3に示したシール組立体10の第1のシール面部分30aの各々の高圧側の縁部分41が、どのようにそれぞれ異なる遠心分離構造またはトライボロジー構造を有することができるのかが示されている。
図5によれば、トライボロジー構造Tは、シール面を形成するスリーブ要素42またはシール面を有する機械部品12,14の螺旋状のまたはコイル状の溝78を有していてもよいし、またはそのような溝78として構成されていてもよい。溝78は、好ましくは、その内法の横断面が高圧側へ拡がってよい。
図6に示されているように、シール面30の第1のシール面部分30aの高圧側の縁部分41のトライボロジー構造Tは、複数の溝78を有していてもよい。好ましくは、溝78の少なくとも一部が、軸方向で相互にずらして配置されている。溝は、様々な長さに構成されていてもよい。溝は、軸方向に、高圧側Hの方へ拡がる内法の/自由な横断面を有していてもよく、これによって、溝内の流体の望ましくない背圧が妨げられる。溝78は、運動軸線16への投影が、好適には運動軸線16に対して鋭角に斜めに延在するように配置されている。
シール面30の第1のシール面部分における高圧側の縁部分41のトライボロジー構造Tは、図7および図8に示す実施の形態によれば、第1のシール面部分30aの成形突出部80の隆起部の形態で構成されていてもよい。成形突出部80は、図8によれば、三角形の横断面形状を有していてもよいし、または図9によれば、(変形した)楕円の横断面形状を有していてもよい。他の多角形の横断面形状または自由形状・横断面が考えられる。

Claims (21)

  1. シール組立体(10)であって、
    シール間隙(18)を形成するように相互に間隔を置いて配置されているとともに、運動軸線(16)を中心に互いに対して回動可能である、第1の機械部品(12)および第2の機械部品(14)と、
    前記シール間隙の低圧側(N)に対して、該シール間隙(18)の、流体により加圧可能な高圧側Hをシールするためのラジアルシャフトシールリング(20)であって、前記第1の機械部品(12)のシール保持構造(24)に保持されるように配置された基部(22)と、該基部(22)に対して軸方向に柔軟に変向可能であるとともに、前記第2の機械部品(14)のシール面(30)に付勢されてシールするように当接しているシールヘッド(26)と、を有しているラジアルシャフトシールリング(20)と、
    を備え、
    前記シール面(30)は、高圧側Hに隣接する第1のシール面部分(30a)と、軸方向に該第1のシール面部分(30a)に続く、低圧側Nに隣接する第2のシール面部分(30b)とを有しており、
    前記第1のシール面部分(30a)は、低圧側(N)の方へ前記シール保持構造(24)から離反する方向へ延在して、前記運動軸線(16)と鋭角αを形成しており、
    前記シールヘッド(26)は、高圧側Hに所定の境界動作圧値plimitよりも小さな動作圧pwが加えられると、前記第1のシール面部分(30a)に当接し、
    前記第2のシール面部分(30b)は、低圧側Nの方へ、径方向に、前記第1の機械部品(12)の前記シール保持構造(24)の方へ、前記シールヘッド(26)が前記第2のシール面部分(30b)によって軸方向に完全に覆われるように延在して、前記シールヘッド(26)に対する軸方向ストッパ(36)を形成しており、該軸方向ストッパ(36)に、前記シールヘッド(26)は、境界動作圧plimit以上である動作圧pwが高圧側Hに加えられると、軸方向にシールするように当接する、
    シール組立体。
  2. 前記第1のシール面部分(30a)は、軸方向に、線形に延在しているかまたは凹状の輪郭を有していることを特徴とする、請求項1記載のシール組立体。
  3. 前記第2のシール面部分(30b)は、軸方向に、少なくとも部分的に凹状の輪郭を有しており、該輪郭は、前記ラジアルシャフトシールリング(20)の前記シールヘッド(26)の外側輪郭に対応する半径Rを有することを特徴とする、請求項1または2記載のシール組立体。
  4. 前記第1のシール面部分(30a)は、高圧側の縁部分(41)を有しており、該縁部分(41)には、少なくとも1つのトライボロジー構造Tが設けられており、該トライボロジー構造Tは、溝(78)または半径方向に前記シール面から離反する方向へ延在する成形突出部(80)の形態で構成されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載のシール組立体。
  5. 前記第2の機械部品(14)の前記シール面(30)は、少なくとも部分的に、前記第2の機械部品(14)に取り付けられたスリーブ要素(42)によって形成されていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載のシール組立体。
  6. 前記スリーブ要素(42)は、前記第2の機械部品(14)に圧着、溶接、ろう接または接着されていることを特徴とする、請求項5記載のシール組立体。
  7. 前記スリーブ要素(42)は、少なくとも部分的に、金属、プラスチックまたはセラミック材料から成ることを特徴とする、請求項5または6記載のシール組立体。
  8. 前記スリーブ要素(42)は、粘弾性変形可能なまたはゴム弾性変形可能な中間要素(44)を介して、前記第2の機械部品(14)に支持されているかつ/または取り付けられていることを特徴とする、請求項5から7までのいずれか1項記載のシール組立体。
  9. 前記ラジアルシャフトシールリング(20)の前記シールヘッド(26)は、少なくとも部分的に、球状、長円形、楕円形または多角形の横断面形状を有することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載のシール組立体。
  10. 前記ラジアルシャフトシールリング(20)は、少なくとも部分的にまたは完全に、エラストマ材料から成ることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載のシール組立体。
  11. 前記ラジアルシャフトシールリング(20)に、高圧側で、少なくとも1つの流れ要素(64,74)が設けられており、該流れ要素(64,74)によって、両方の前記機械部品(12,14)の相対運動時に、前記運動軸線に沿って/前記運動軸線を中心に流体の流れが生じ、高圧側で、前記シールヘッドのシール部分(28)の領域において、前記シールヘッド(26)に流体が流れてくることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載のシール組立体。
  12. 前記流れ要素(64,74)は、少なくとも部分的に、溝としてかつ/または貫通孔として、または前記シールヘッド(26)に一体に成形された、前記ラジアルシャフトシールリング(20)の成形突出部として構成されており、該成形突出部は、前記シールヘッドから離反する方向へ延在していることを特徴とする、請求項11記載のシール組立体。
  13. 前記溝は、両端で開いて構成されていることを特徴とする、請求項12記載のシール組立体。
  14. 前記溝の、流体が通流可能な横断面は、少なくとも部分的に、前記シールヘッド(26)の前記シール部分(28)の方へ先細りになっていることを特徴とする、請求項12または13記載のシール組立体。
  15. 前記溝は、シール部分側で、前記シールヘッド(26)の環状の流路(72)に流体接続されていることを特徴とする、請求項12から14までのいずれか1項記載のシール組立体。
  16. 前記流路(72)は、前記シールヘッド(26)の、前記シール面(30)に当接する前記シール部分(28)によって、側方で直接に画定されていることを特徴とする、請求項15記載のシール組立体。
  17. 前記シールヘッド(26)の前記シール部分(28)は、少なくとも1つの環状の摺動ストリップ(56)を有しており、該摺動ストリップ(56)には、連続的な摺動面(60)が設けられていることを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項記載のシール組立体。
  18. 前記流れ要素(64,74)は、長円形、楕円形、円形、多角形または三角形の横断面形状を有することを特徴とする、請求項11記載のシール組立体。
  19. 前記ラジアルシャフトシールリング(20)に、複数の前記流れ要素(64,74)が設けられていることを特徴とする、請求項1から18までのいずれか1項記載のシール組立体。
  20. 前記流れ要素(64,74)は、前記ラジアルシャフトシールリング(20)の周方向に前後に並んで前記シールヘッド(26)に配置されていることを特徴とする、請求項19記載のシール組立体。
  21. 前記シールヘッド(26)に、弾性変形可能な付勢要素(48)および/または支持リング(52)が設けられていることを特徴とする、請求項1から20までのいずれか1項記載のシール組立体。
JP2019565614A 2017-02-17 2018-02-07 シール組立体 Active JP6949143B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102017202613.8A DE102017202613B4 (de) 2017-02-17 2017-02-17 Dichtungsanordnung
DE102017202613.8 2017-02-17
PCT/EP2018/053032 WO2018149711A1 (de) 2017-02-17 2018-02-07 Dichtungsanordnung

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2020507727A JP2020507727A (ja) 2020-03-12
JP2020507727A5 JP2020507727A5 (ja) 2020-11-12
JP6949143B2 true JP6949143B2 (ja) 2021-10-13

Family

ID=61231226

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019565614A Active JP6949143B2 (ja) 2017-02-17 2018-02-07 シール組立体

Country Status (8)

Country Link
US (1) US11118682B2 (ja)
EP (1) EP3583335B1 (ja)
JP (1) JP6949143B2 (ja)
KR (1) KR102376414B1 (ja)
CN (1) CN110382932B (ja)
DE (1) DE102017202613B4 (ja)
ES (1) ES2867932T3 (ja)
WO (1) WO2018149711A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021259456A1 (en) * 2020-06-23 2021-12-30 Trelleborg Sealing Solutions Germany Gmbh Wear ring and wear ring arrangement
CN111856066B (zh) * 2020-08-03 2022-01-07 交通运输部天津水运工程科学研究所 一种水下桩壁测流仪器安装结构
CN114509344B (zh) * 2020-11-16 2024-03-01 中国石油天然气集团有限公司 地下水封石油洞库密封塞的参数确定方法和装置
EP4177441A1 (de) * 2021-11-04 2023-05-10 Flender GmbH Wartungsarme dichtungsanordnung für ein vertikal ausgerichtetes industriegetriebe

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50134555U (ja) * 1974-04-22 1975-11-06
DE3237638C2 (de) * 1982-10-11 1984-09-20 Fa. Carl Freudenberg, 6940 Weinheim Wellendichtung
DE3316063C2 (de) 1983-05-03 1985-10-17 Fa. Carl Freudenberg, 6940 Weinheim Dichtung
US4844484A (en) * 1988-06-28 1989-07-04 Dana Corporation Floating lip seal with reinforced flexible portion
US6279914B1 (en) * 1997-10-24 2001-08-28 Eagle Industry Co., Ltd. Sealing apparatus
JP5647560B2 (ja) * 2011-04-25 2014-12-24 株式会社クボタ 走行用回転体の支持装置
GB201311327D0 (en) * 2013-06-26 2013-08-14 Aes Eng Ltd Dynamically non contacting seal
CN105221580B (zh) * 2014-06-11 2019-01-18 舍弗勒技术股份两合公司 轴承
DE102014226102A1 (de) 2014-12-16 2016-06-16 Robert Bosch Gmbh Dichtelement zur Abdichtung einer rotierenden Welle

Also Published As

Publication number Publication date
US20190383394A1 (en) 2019-12-19
EP3583335A1 (de) 2019-12-25
KR20190116417A (ko) 2019-10-14
ES2867932T3 (es) 2021-10-21
CN110382932A (zh) 2019-10-25
KR102376414B1 (ko) 2022-03-21
WO2018149711A1 (de) 2018-08-23
US11118682B2 (en) 2021-09-14
BR112019016645A2 (pt) 2020-03-31
CN110382932B (zh) 2020-11-10
EP3583335B1 (de) 2021-01-27
DE102017202613A1 (de) 2018-08-23
JP2020507727A (ja) 2020-03-12
DE102017202613B4 (de) 2019-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6949143B2 (ja) シール組立体
KR101340925B1 (ko) 반경방향 시일과 그것의 제조방법
CN110537044B (zh) 密封组件
US9291274B1 (en) Valve body and seal assembly
KR101196352B1 (ko) 감소된 관성 밸브 스템 실 플렌지
JP2020508425A (ja) 潤滑特性が最適化されたシール組立体
US7168361B1 (en) High pressure pump piston
EP2705284B1 (en) Hydrodynamic seal with increased flexibility sealing element
KR102225661B1 (ko) 압력-작동가능한 회전 씰을 구비한 회전 씰 조립체, 및 회전 씰(Rotary Seal assembly with pressure-activatable rotary seal, and rotary seal)
EP2916048B1 (en) Seal assembly
CN102667268A (zh) 一种用于弹簧供能的动态密封组件的系统、方法和装置
EP3208503B1 (en) Ceramic seal runner support system
WO2011043190A1 (ja) 密封装置
JP2020507727A5 (ja)
RU2314442C2 (ru) Орган направления подвижной детали
JP6011777B2 (ja) 密封装置
KR100594821B1 (ko) 볼 밸브용 환상형 씰
JP7090648B2 (ja) 高圧側でのフラッシング機能を有するシール組立体およびシール要素
JP4721880B2 (ja) プランジャポンプおよびこれを用いたポンプ装置
US8616840B2 (en) Sealing arrangement, sealing ring and use thereof
FR3094049A1 (fr) Rotule sphérique
JP2018076903A (ja) 密封装置
JP5459501B2 (ja) 密封装置
KR20200019956A (ko) 센터링된 버터플라이 밸브
JPS6216349B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190819

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200925

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210621

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210817

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210906

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210921

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6949143

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250