[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP6817914B2 - 絞り装置および冷凍サイクルシステム - Google Patents

絞り装置および冷凍サイクルシステム Download PDF

Info

Publication number
JP6817914B2
JP6817914B2 JP2017163406A JP2017163406A JP6817914B2 JP 6817914 B2 JP6817914 B2 JP 6817914B2 JP 2017163406 A JP2017163406 A JP 2017163406A JP 2017163406 A JP2017163406 A JP 2017163406A JP 6817914 B2 JP6817914 B2 JP 6817914B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle member
valve port
guide
flow velocity
refrigerant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017163406A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019039526A (ja
Inventor
裕正 ▲高▼田
裕正 ▲高▼田
雄一郎 當山
雄一郎 當山
純一 横田
純一 横田
義久 新井
義久 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
Saginomiya Seisakusho Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Saginomiya Seisakusho Inc filed Critical Saginomiya Seisakusho Inc
Priority to JP2017163406A priority Critical patent/JP6817914B2/ja
Priority to CN201810898278.3A priority patent/CN109425153B/zh
Publication of JP2019039526A publication Critical patent/JP2019039526A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6817914B2 publication Critical patent/JP6817914B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B41/00Fluid-circulation arrangements
    • F25B41/30Expansion means; Dispositions thereof

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Safety Valves (AREA)
  • Lift Valve (AREA)

Description

本発明は、絞り装置および冷凍サイクルシステムに関する。
差圧式の絞り装置は、外気温度に応じて圧縮機を効率よく作動させるために凝縮器出口と蒸発器入口との間の冷媒の圧力を最適に制御するとともに、圧縮機の回転数を変更できる冷凍サイクルシステムにおいても、省力化の観点から圧縮機の回転数に応じた冷媒の圧力を最適に制御するものとされる。そのような絞り装置は、例えば、冷媒が導入される一端で、凝縮器に接続される一次側配管に接合されており、冷媒が流出される他端で蒸発器に接続される二次側配管に接合されている。差圧式の絞り装置は、例えば、特許文献1に示されるように、一次側配管と二次側配管との間に配される円筒状の本体ケースと、本体ケース内に固定される円筒状のガイド部材および弁座部材と、弁座部材の弁ポートを開閉制御するニードル弁と、弁座部材における一次室に連通する導通室内に固定されニードル弁の端面が当接されるストッパ部材と、ガイド部材内に配されニードル弁を弁座部材の弁ポートに近接する方向に付勢するコイルばねと、コイルばねの一方の端部でニードル弁のボス部に押え付けられる羽根部材とを含んで構成されている。
ガイド部材は、弁座部材の弁ポートよりも下流側位置に、二次室に連通する複数の開放孔を有し、本体ケースの中心軸線に沿って下流側に向けて二次室内に延びている。弁座部材は、ニードル弁の円錐状のニードル部が挿入される弁ポートを中央部に有している。弁ポートは、ガイド部材のガイド孔およびガイド部材の外周部と本体ケースの内周部との間に開放孔を介して連通するとともに、一次室に向けて延びる導通室内に連通している。ガイド部材のガイド孔に挿通されるニードル弁の挿通部のガイド部は、ガイド部材のガイド孔の円筒状ガイド面に沿って摺動可能とされる。また、羽根部材の羽根に形成される半球状接触部は、羽根自体の弾性力により、ガイド部材のガイド孔の円筒状ガイド面に摺接されている。これにより、羽根部材の羽根およびニードル弁が冷媒の圧力を受ける場合、円筒状ガイド面と羽根部材の羽根との間に摺動抵抗が生じるのでニードル弁のハンチングが抑制される。
このようにニードル弁のハンチングを抑制すべく、ガイド部材のガイド孔に案内されるニードル弁のボス部に羽根部材を設ける構成に代えて、例えば、特許文献2に示されるように、羽根部材を必要とすることなく、ニードル部材が、その本体部に中心軸線から所定距離、離隔した位置に平坦面を有する構成が提案されている。このような構成により、ニードル部材が移動中、ガイドチューブの内周面とニードル部材の本体部の平坦面との間にある冷媒の作動圧力が本体部の半径方向に作用し、本体部における平坦面に向き合う外周面の一部をガイドチューブの内周面に対し押し付けることとなる。従って、ニードル部材の本体部の外周面の一部とガイドチューブの内周面との間に摺動抵抗が生じるのでニードル部材のハンチングの発生が抑制される。
また、冷媒の乱流に起因した弁体の弁座の弁ポートに対する微振動を抑制すべく、例えば、特許文献3に示されるように、ニードル部材がガイドチューブにおける二次側圧力室部の内周部に向けて張り出す張出部を先細部に隣接して備える構成が提案されている。張出部は、その中心軸線から所定距離、離隔した位置に平坦面を有している。平坦面は、二次側圧力室の内周面に向き合い、張出部の中心軸線に沿ってその端から端まで形成されている。このような構成により、冷媒の作動圧力により、ニードル部材が移動開始後、平坦面により、ニードル部材の張出部の周囲に圧力差が生じるので先細部の外周面の一部が、半径方向に沿って一方向に弁座の弁ポートの周縁の一部に押し付けられる。その結果として、冷媒の乱流に起因したニードル部材の先細部の微振動および回転が、弁ポート内で抑制される。
特開2016−142335号公報 特開2016−161178号公報 特開2017−58081号公報
特許文献2および特許文献3に示されるような絞り装置においては、さらに絞り装置の小型化が図られるとともに、上述したようなニードル部材のハンチング、および、ニードル部材の先細部の微振動をより確実に回避することが要望される。
しかしながら、ニードル部材の先細部の微振動をより確実に回避すべく、上述したようなニードル部材の平坦面の面積をより大きくし押し付け力を高めることにもニードル部材が大型化する虞があるので限界がある。
以上の問題点を考慮し、本発明は、絞り装置および冷凍サイクルシステムであって、絞り装置を大型化させることなく、ニードル部材のハンチング、および、ニードル部材の先細部の微振動をより確実に回避することができる絞り装置および冷凍サイクルシステムを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る絞り装置は、冷媒を供給する配管に配され、配管内に連通する開口端部を両端に有するチューブ本体と、チューブ本体の内周部に固定され、弁ポートを有する弁座、および、ガイド部と、弁ポートとガイド部との間に配され、チューブ本体の上流側部分と弁ポートとを連通させる連通孔と、を備えたガイドチューブと、弁座の弁ポートに対し離隔した位置に基部を有し、弁座の弁ポートに対し近接または離隔可能に配され弁ポートの開口面積を制御する先細部と、先細部の末端に連なり冷媒の流れの上流側に向けて延び、ガイドチューブのガイド部により摺動可能にガイドされるガイド軸部と、を有するニードル部材と、ガイドチューブのガイド部とチューブ本体の一方の開口端部との間に配され、ニードル部材を弁座の弁ポートに対し近接する方向に付勢する付勢部材と、ガイド部と弁座との間を通じてニードル部材の先細部と弁ポートの内周縁部との間に流入する前記冷媒の流速差を、一次側に配置されたガイド部と弁座との間に生じさせるように制御する流速制御手段と、を備え、流速制御手段は、弁ポートに連通し両端が開口する連通孔の中心軸線の位置がニードル部材の中心軸線の位置に対し一方に偏倚している構成を含み、連通孔の中心軸線を含みニードル部材の中心軸線と平行な面に対して向かい合う連通孔の第1および第2の内周面とニードル部材の先細部の外周面との間の隙間に流入した冷媒の流速差を制御するものであり、流速制御手段による冷媒の流速差に基づくニードル部材の先細部への付勢力によって、ニードル部材のガイド軸部の回転中心の回りに所定のモーメントが作用することを特徴とする。
また、弁ポートに連通する拡大部が、ニードル部材の先細部に向い合って弁座よりも下流側位置に形成されてもよい。
大部が、連通孔の中心軸線の位置がニードル部材の中心軸線の位置に対し一方に偏倚する方向と略同一方向であって弁座よりも下流側位置に形成されてもよい。
また、本発明に係る絞り装置は、冷媒を供給する配管に配され、配管内に連通する開口端部を両端に有するチューブ本体と、チューブ本体の内周部に固定され、弁ポートを有する弁座、および、ガイド部と、弁ポートとガイドとの間に配され、チューブ本体の上流側部分と弁ポートを連通する連通孔と、を備えたガイドチューブと、弁ポートに対し離隔した位置に基部を有し、弁座の弁ポートに対し近接または離隔可能に配され該弁ポートの開口面積を制御する先細部と、先細部の末端に連なり冷媒の流れの上流側に向けて延び、ガイドチューブのガイド部により摺動可能にガイドされるガイド軸部と、を有するニードル部材と、ガイドチューブのガイド部とチューブ本体の一方の開口端部との間に配され、ニードル部材を弁座の弁ポートに対し近接する方向に付勢する付勢部材と、を備え、ガイド部と弁座との間を通じてニードル部材の先細部と弁ポートの内周縁部との間に流入する冷媒の流速差を、一次側に配置されたガイド部と弁座との間に生じさせるように制御する流速制御手段と、を備え、流速制御手段は、弁ポートに連通する連通孔の中心軸線がニードル部材の中心軸線に対し交差する構成を含み、連通孔の一方の開口から流入する冷媒の流速とこれに対向する他端から流入する冷媒の流速との間の流速差を制御するものであり、流速制御手段による冷媒の流速差に基づくニードル部材の先細部への付勢力によって、ニードル部材のガイド軸部の回転中心の回りに所定のモーメントが作用することを特徴とする。
さらに、弁ポートに連通する拡大部が、ニードル部材の先細部に向い合って弁座よりも下流側位置に形成されてもよく、連通孔の一端が、開口し、連通孔の他端が、閉塞するものでもよい。連通孔の他端が、流量調整片により閉塞されてもよい。
さらにまた、本発明に係る絞り装置は、冷媒を供給する配管に配され、配管内に連通する開口端部を両端に有するチューブ本体と、チューブ本体の内周部に固定され、弁ポートを有する弁座、および、ガイド部と、弁ポートとガイド部との間に配され、チューブ本体の上流側部分と弁ポートを連通させる連通孔と、を備えたガイドチューブと、弁ポートに対し離隔した位置に基部を有し、弁座の弁ポートに対し近接または離隔可能に配され弁ポートの開口面積を制御する先細部と、先細部の末端に連なり冷媒の流れの上流側に向けて延び、ガイドチューブのガイド部により摺動可能にガイドされるガイド軸部と、を有するニードル部材と、ガイドチューブのガイド部とチューブ本体の一方の開口端部との間に配され、ニードル部材を弁座の弁ポートに対し近接する方向に付勢する付勢部材と、ガイドチューブのガイド部と弁座との間を通じてニードル部材の先細部と弁ポートの内周縁部との間に流入する冷媒の流速差を、一次側に配置されたガイド部と弁座との間に生じさせるように制御する流速制御手段と、を備え、流速制御手段は、ガイドチューブのガイド部と弁座との間に形成され、弁ポートに連通する両端が開口する連通孔の中心軸線がニードル部材の中心軸線に対し直交し、ニードル部材の中心軸線に沿って先細部の下部近傍からガイド軸部の連結部分まで所定の長さの平坦面が形成されている構成を含み、流速制御手段による冷媒の流速差に基づくニードル部材の先細部への付勢力によって、ニードル部材のガイド軸部の回転中心の回りに所定のモーメントが作用することを特徴とする。
流速制御手段は、ガイド部と前記弁座との間に形成され、弁ポートに連通する連通孔の中心軸線がニードル部材の中心軸線に交わる構成を備え、連通孔の一端は、開口する開口端部を有し、連通孔の他端は、開口端部の内径よりも小なる内径を有する開口端部を有するものでもよい。流速制御手段は、ガイド部と弁座との間に形成され、弁ポートに連通する両端が開口する連通孔の中心軸線がニードル部材の中心軸線に交わる構成を備え、連通孔の開口端の内径よりも小なる内径を有し、連通孔に連通しニードル部材に向き合う細孔をさらに含んでもよい。
また、本発明に係る絞り装置は、ニードル部材のガイド軸部および付勢部材を包囲するようにガイド部の端部に設けられ、冷媒が浸入する中空部を有するストッパ部材をさらに備え流速制御手段は、ストッパ部材の外周部とチューブ本体の内周部との間にストッパ部材の円周方向に沿って形成され、一方の開口端から連通孔内に流入する冷媒の流量を、他方の開口端から連通孔内に流入する冷媒の流量に比べて少なくするように制限する流量調整用突起部を含んでもよい。
さらに、本発明に係る冷凍サイクルシステムは、蒸発器と、圧縮機、および、凝縮器とを備え、上述の絞り装置が、凝縮器の出口と蒸発器の入口との間に配される配管に設けられることを特徴とする。
本発明に係る絞り装置および冷凍サイクルシステムによれば、流速制御手段が、ガイド部と弁座との間を通じてニードル部材の先細部と弁ポートの内周縁部との間に流入する冷媒の流速差を、先細部の周りに生じさせるように制御することにより、付勢力がニードル部材の先細部に対し一方向に作用し、その反作用としてニードル部材のガイド軸部とガイド部との相互間に摺動抵抗が確実に生じるので絞り装置を大型化させることなく、ニードル部材のハンチング、および、ニードル部材の先細部の微振動をより確実に回避することができる。
本発明に係る絞り装置の第1実施例に用いられるニードルサブアセンブリの一例を示す正面図である。 図1におけるII−II線に沿って示される断面図である。 本発明に係る絞り装置の第1実施例の概略的な構成を示す断面図である。 本発明に係る絞り装置の第1実施例乃至第5実施例が適用される冷凍サイクルシステムの一例の構成を概略的に示す図である。 図1に示されるニードルサブアセンブリの動作説明に供される断面図である。 (A)は、図3に示される例において用いられるニードルサブアセンブリの他の一例を示す断面図であり、(B)は、(A)における矢印Bの示す方向から見た矢視図である。 (A)は、図3に示される例において用いられるニードルサブアセンブリのさらなる他の一例を示す断面図であり、(B)は、(A)における矢印Bの示す方向から見た矢視図である。 (A)は、本発明に係る絞り装置の第2実施例の概略的な構成を示す断面図であり、(B)は、(A)において、VIIIB−VIIIB線に沿って示される断面図である。 図8(A)に示される例に用いられるニードルサブアセンブリの他の一例の一部を構成するガイドチューブの部分断面図である。 図8(A)に示される例に用いられるニードルサブアセンブリのさらなる他の一例の一部を構成するガイドチューブの部分断面図である。 (A)は、本発明に係る絞り装置の第3実施例の概略的な構成を示す断面図であり、(B)は、(A)において、XIB−XIB線に沿って示される断面図である。 (A)は、本発明に係る絞り装置の第4実施例の概略的な構成を示す断面図であり、(B)は、(A)において、XIIB−XIIB線に沿って示される断面図である。 (A)は、本発明に係る絞り装置の第5実施例の概略的な構成を示す断面図であり、(B)は、(A)において、XIIIB部を拡大して示す部分断面図である。
図3は、本発明に係る絞り装置の第1実施例を概略的に示す。
絞り装置は、例えば、図4に示されるように、冷凍サイクルシステムの配管における凝縮器6の出口と蒸発器2の入口との間に配置されている。絞り装置は、後述するチューブ本体10の一端10E1で、一次側配管Du1に接合されており、冷媒が流出されるチューブ本体10の他端10E2で二次側配管Du2に接合されている。一次側配管Du1は、凝縮器6の出口と絞り装置とを接続し、二次側配管Du2は、蒸発器2の入口と絞り装置とを接続するものとされる。蒸発器2の出口と凝縮器6の入口との間には、蒸発器2の出口に接合される配管Du3と、凝縮器6の入口に接合される配管Du4とにより、圧縮機4が接続されている。圧縮機4は、図示が省略される制御部により駆動制御される。これにより、冷凍サイクルシステムにおける冷媒が、例えば、図4に示される矢印に沿って循環されることとなる。
図3において、絞り装置は、上述の冷凍サイクルシステムの配管に接合されるチューブ本体10と、チューブ本体10の内周部10aに固定されるガイドチューブ18と、ガイドチューブ18に一体に形成され冷媒の流量を調整する冷媒流量調整部を構成する弁座18V、および、ニードル部材20と、ニードル部材20を弁座18Vに対し近接する方向に付勢するコイルスプリング16と、コイルスプリング16の一方の端部を支持するばね受け部材22と、ニードル部材20の一端を受け止める円筒状のストッパ部材12と、を主な要素として含んで構成されている。
チューブ本体10の内周部10aにおける端10E2から所定距離、離隔した中間部には、チューブ本体10の内径よりも小なる外径を有するガイドチューブ18の固定部18Aの外周部が固定されている。
ガイドチューブ18は、例えば、銅、真鍮、または、アルミニウム、あるいは、ステンレス鋼等のうちのいずれかの材料で機械加工により作られている。ガイドチューブ18は、チューブ本体10の内周部10aに固定される固定部18Aと、後述するニードル部材20のガイド軸部20P2を摺動可能に案内するガイド部18Bとから構成されている。
ガイドチューブ18は、かしめ加工によるチューブ本体10の窪み10CA1および10CA2により形成される突起がその固定部18Aの外周部の溝18CA1および18CA2に食い込むことにより固定されている。ガイドチューブ18は、チューブ本体10の一端10E1に最も近いガイド部18Bの端部の外周部に、金属製のストッパ部材12を有している。
ストッパ部材12は、例えば、銅合金薄板材料でプレス加工により一様の厚さで成形されている。ストッパ部材12をプレス成型で形成したことにより、比較的安価に製作される。
ストッパ部材12の一端は、かしめ加工によるストッパ部材12の窪み12CA1により形成される突起がガイド部18Bの端部の溝18CB1に食い込むことにより、ガイド部18Bに固定されている。そのかしめ加工による窪み12CA1は、ストッパ部材12の円周方向に沿って所定の間隔をもって複数の箇所、例えば、3箇所に形成されている。円筒状のストッパ部材12は、閉塞端部を他端に有し、コイルスプリング16及びばね受け部材22を覆うような構造となっている。ストッパ部材12の他端は、ガイド部18Bからチューブ本体10の一端10E1側に向けて延びている。また、その閉塞端部は、平坦な内面を有している。その閉塞端部の内面は、後述する調整ねじ20P4の端面20P5を受け止めるものとされる。調整ねじ20P4は、ニードル部材20のガイド軸部20P2の一端に一体に形成され、ばね受け部材22の一端の雌ねじ22Aにねじ込まれる。ストッパ部材12の内側には、液状の冷媒が浸入する中空部14が形成されている。ストッパ部材12の窪み12CA1以外の部分の内周面とガイド部18Bの端部の溝18CB1以外の外周面との間には、所定の隙間が形成される。従って、図3に示される矢印に沿ってチューブ本体10の一端10E1側から供給される冷媒が、その隙間や、ガイド部18Bの孔部18bとガイド軸部20P2の外周部との隙間を通じてストッパ部材12の中空部14内に流入される。
ガイドチューブ18における後述する連通孔18Cよりも上流側部分には、ガイド部18Bが形成されている。ガイド部18Bの孔部18bには、ニードル部材20のガイド軸部20P2が摺動可能に嵌合されている。
ガイドチューブ18における固定部18Aの弁座18Vの弁ポート18P、孔部18bは、共通の中心軸線上に形成されている。その際、ガイドチューブ18におけるガイド部18Bと、固定部18Aとが、一体に形成されているので弁座18Vの弁ポート18P、孔部18bは、その中心を互いに一致させるように共通の中心軸線上に高精度に加工することが容易となる。
固定部18Aにおける弁座18Vとガイド部18Bとの間には、略円形の連通孔18Cが弁座18Vの直下に形成されている。冷媒導入孔として機能する連通孔18Cは、図1および図2に拡大されて示されるように、Y座標軸に沿ってガイドチューブ18を貫通している。連通孔18Cは、弁ポート18Pを、ガイドチューブ18およびストッパ部材12の外周部とチューブ本体10の内周部10aとの間に連通させることとなる。
図1および図2において、Y座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに交差するように設定され、Z座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに対し平行に設定されている。X座標軸は、Y座標軸およびZ座標軸に対し直交している。連通孔18Cの中心軸線COは、図1において、ニードル部材20の中心軸線CSに対し所定量ΔDだけ左側に偏倚するように設定されている。所定量ΔD(オフセット量)は、例えば、0.1mm以上0.6mm以下の範囲で設定されている。これにより、図2に示されるように、連通孔18Cを形成するY座標軸に沿った一方の内周面(以下、第1の内周面18ISaともいう)とニードル部材20の先細部20P1における向き合う外周面との間の相互間距離は、連通孔18Cを形成するY座標軸に沿った他方の内周面(以下、第2の内周面18ISbともいう)とニードル部材20の先細部20P1における向き合う外周面との相互間距離に比して小となる。従って、冷媒が通過する第1の内周面18ISaとニードル部材20の先細部20P1の外周面との間の断面積が、冷媒が通過する第2の内周面18ISbとニードル部材20の先細部20P1の外周面との間の断面積に比して小となるので連通孔18Cの両端から流入される冷媒の流れが定常な流れであるとき、第1の内周面18ISaとニードル部材20の先細部20P1の外周面との間を通過する冷媒の流速は、第2の内周面18ISbとニードル部材20の先細部20P1の外周面との間を通過する冷媒の流速に比して速くなる。これにより、図5に示されるように、第1の内周面18ISaに対応した弁座18Vの弁ポート18Pの周縁を通じて固定部18Aの末広部18dに流出する冷媒の流速は、第2の内周面18ISbに対応した弁座18Vの弁ポート18Pの周縁を通じて固定部18Aの末広部18dに流出する冷媒の流速に比して大となる。第1の内周面18ISaに対応した弁座18Vの弁ポート18Pの周縁を通じて固定部18Aの末広部18dに流出する冷媒の圧力は、連続の式およびベルヌーイの定理に基づいて第2の内周面18ISbに対応した弁座18Vの弁ポート18Pの周縁を通じて固定部18Aの末広部18dに流出する冷媒の圧力に比して小となる。その結果として、図5において、付勢力が、例えば、説明の便宜上、想定され得る代表的な作用点としての先細部20P1の作用点APに、矢印の示す方向、即ち、図2におけるほぼX座標軸方向に作用することにより、想定され得る代表的な回転中心としてのニードル部材20のガイド軸部20P2の回転中心RP回りに所定のモーメントが時計回り方向に作用するのでガイド軸部20P2の外周部とガイド部18Bの孔18bの内周縁との間に摺動抵抗が反作用として生じることとなる。その際、先細部20P1の作用点APとニードル部材20のガイド軸部20P2の回転中心RPとの間の距離Lが、比較的長く設定可能なので上述の付勢力がより高められる。
なお、上述の連通孔18Cにおける図1に示されるX座標軸に沿った断面形状は、略円形に限られることなく、例えば、楕円等の他の形状であってもよい。このような場合、ニードル部材20の先細部20P1は、冷媒が通過する第1の内周面18ISaとニードル部材20の先細部20P1の外周面との間の断面積の大きさが、冷媒が通過する第2の内周面18ISbとニードル部材20の先細部20P1の外周面との間の断面積の大きさと異なるように配置されてもよい。また、連通孔18Cの中心軸線COは、斯かる例に限られることなく、例えば、図1において、ニードル部材20の中心軸線CSに対し所定量ΔDだけ右側に偏倚するように設定されてもよい。
ガイドチューブ18における弁座18Vは、ニードル部材20における先細部20P1が挿入される弁ポート18Pを内部中央部に有している。弁ポート18Pは、所定の一様な直径で弁座18Vの中心軸線に沿って貫通する円形の開口を有している。なお、弁ポート18Pは、斯かる例に限られることなく、例えば、弁座18Vの中心軸線に沿って一端10E1に向けて末広状に貫通するものであってもよい。
ガイドチューブ18における弁座18Vよりも下流側部分には、弁ポート18Pの直径よりも内径が下流側に向けて徐々に大きくなる末広部18dが、固定部18Aの内側に形成されている。末広部18dは、円筒形の固定部18Aの内周部18eに連なっている。
ニードル部材20は、図3に示されるように、例えば、真鍮、または、ステンレス鋼等の材料で機械加工により作られ、弁座18Vに向かい合って形成される先細部20P1と、ガイド部18Bにおける孔部18bに摺動可能に嵌合されるガイド軸部20P2と、ガイド軸部20P2の先端に形成されるばね受け部材連結部20P3、および、調整ねじ20P4と、を主な要素として構成されている。
所定のテーパ角度を有する円錐台状の先細部20P1の最小径部は、ガイド軸部20P2の直径より僅かに小さく設定されている。先細部20P1は、ニードル部材20の調整ねじ20P4の端面20P5がストッパ部材12の閉塞端の内面に当接されるとき、基部を、即ち、後述する最端の張出部20Fとの連結部分を、弁ポート18Pから末広部18dの方向に所定距離、離隔した位置に有している。なお、上述の基部は、好ましくは、弁ポート18Pの直径よりも大なる直径を有するテーパ部分、あるいは、ストレート状部分を有するものでもよい。また、先細部20P1は、斯かる例に限れることなく、例えば、最端に張出部20Fを有しないものでも良い。
ニードル部材20のばね受け部材連結部20P3には、ばね受け部材22が、かしめ加工により固定されている。ばね受け部材連結部20P3は、例えば、環状の溝で形成されている。ばね受け部材22は、かしめ加工によるばね受け部材22の窪み22CA1により形成される突起がばね受け部材連結部20P3の溝に食い込むことにより固定されている。上述のガイド部18Bに向き合うばね受け部材22のばね支持部22Fには、コイルスプリング16の一端が支持されている。側方に張り出すばね支持部22Fは、上述の窪み22CA1からガイド部18Bに対し近接する方向に所定距離、離隔した位置に一体に形成されている。コイルスプリング16の他端は、上述のガイド部18Bのばね受け部18fに支持されている。ガイド部18Bのばね受け部18fに連なる当接部の端面18gとばね受け部材22のばね支持部22Fの筒状部の端部22Gとは、所定の距離、離隔されている。ばね受け部材22のばね支持部22Fの筒状部には、コイルスプリング16が巻装されている。これにより、仮に、ニードル部材20が、他端10E2に向って所定値以上、移動せしめられた場合、ガイド部18Bの当接部の端面18gとばね支持部22Fの筒状部の端部22Gとが当接するのでニードル部材20の移動が規制されることとなる。従って、コイルスプリング16が、所定値以上に過剰に圧縮されることが回避される。
ニードル部材20のばね受け部材連結部20P3と一体に形成される調整ねじ20P4の雄ねじは、ばね受け部材22の内周部の雌ねじ22Aの孔にねじ込まれている。その雌ねじ22Aの孔は、上述の窪み22CA1からガイド部18Bに対し離隔する方向に延びている。調整ねじ20P4は、コイルスプリング16の付勢力を調整するものとされる。
絞り装置は、ニードル部材20の先細部20P1の外周部が、差圧(一端10E1側の冷媒の入口圧力と他端10E2側の冷媒の出口圧力との差)により、弁ポート18Pの開口端部の周縁に対しさらに離隔し始める離隔開始タイミングは、コイルスプリング16の付勢力に基づいて設定される。コイルスプリング16のばね定数は、所定の値に設定されている。調整ねじ20P4により、コイルスプリング16の付勢力が調整された後、かしめ加工によるばね受け部材22の窪み22CA1により形成される突起が、ばね受け部材連結部20P3の溝に食い込むことによって、調整ねじ20P4のばね受け部材22に対する位置が、固定される。
調整ねじ20P4の端面20P5がストッパ部材12の閉塞端の平坦な内面に当接されるとき、ニードル部材20の先細部20P1の外周部における弁ポート18Pの開口端部に対応する位置において、先細部20P1の外周部が、弁ポート18Pの開口端部の周縁に対し所定の隙間を形成するように配置されている。これにより、微小弁開(調整ねじ20P4の端面20P5がストッパ部材12に当接した状態)から全開に至るまで、常に圧力差を発生させることが出来て、ニードル部材20の振動防止が可能である。その際、ニードル部材20の先細部20P1と弁ポート18Pの開口端部との間には、絞り部が形成される。絞り部とは、弁ポート18Pの周縁から先細部20P1の母線への垂線と、先細部20P1の母線との交点が、弁ポート18Pの縁から最も近い箇所(最狭部)をいう。この垂線が描く円錐面の面積が、絞り部の開口面積となる。
チューブ本体10内の冷媒の圧力が所定値以下の場合、調整ねじ20P4の端面20P5は、コイルスプリング16の付勢力によりストッパ部材12の閉塞端の内面に当接されている。
このような弁ポート18Pの開口端部の周縁に対して形成される所定の隙間の量により、上述の絞り部を通過する所定のブリード量が設定されることとなる。また、ニードル部材20のばね受け部材22における調整ねじ20P4の端面20P5は、ストッパ部材12の閉塞端の内面に当接されているのでコイルスプリング16の付勢力やニードル部材20に作用する二次側からの不所望な圧力により、ニードル部材20の先細部20P1が弁座18Vの弁ポート18Pの開口端に食い付くことが回避される。
上述のガイドチューブ18と、ガイドチューブ18の弁ポート18Pおよび孔部18bに挿入されたニードル部材20と、ニードル部材20の調整ねじ20P4が所定量、ねじ込まれたばね受け部材22と、ばね受け部材22とガイドチューブ18のガイド部18Bの端部との間に配されたコイルスプリング16と、ストッパ部材12により、ニードルサブアセンブリが形成される。また、弁座18Vの弁ポート18Pの周縁を通じて固定部18Aの末広部18dに流出する冷媒の流速を制御する流速制御手段が、ガイドチューブ18の連通孔18Cと、ニードル部材20の先細部20P1とにより形成されることとなる。
斯かる構成において、冷媒の圧力によるニードル部材20に作用する力がコイルスプリング16の付勢力を超えない場合、上述したように、冷媒が、一次側配管Du1を通じて供給されるとき、冷媒の圧力は、チューブ本体10の一端10E1、チューブ本体10の内周部10aとストッパ部材12の外周部との間、連通路18C、上述の絞り部を通過することにより減圧され、その後、冷媒が、ガイドチューブ18の固定部18Aの内周部18eを通じて他端10E2から所定のブリード量で排出される。
さらに、冷媒の圧力によるニードル部材20に作用する力がコイルスプリング16の付勢力を超える場合、上述の絞り部を通じて流れる冷媒が、弁ポート18Pの周縁からさらに離隔する方向にニードル部材20を押圧することとなる。その際、第1の内周面18ISaに対応した弁座18Vの弁ポート18Pの周縁を通じて固定部18Aの末広部18dに流出する冷媒の圧力は、連続の式およびベルヌーイの定理に基づいて第2の内周面18ISbに対応した弁座18Vの弁ポート18Pの周縁を通じて固定部18Aの末広部18dに流出する冷媒の圧力に比して小となる。その結果として、図5において、付勢力が、先細部20P1の作用点APに、矢印の示す方向、即ち、図2におけるほぼX座標軸方向に作用することにより、ニードル部材20のハンチング、および、ニードル部材20の先細部20P1の微振動がより確実に回避される。
図6(A)および(B)は、図3に示される絞り装置に用いられるニードルサブアセンブリの他の一例を示す。なお、図6(A)および(B)において、図3に示される例における構成要素と同一の構成要素について同一の符合を付して示し、その重複説明を省略する。
ニードルサブアセンブリは、チューブ本体10の内周部10aに固定されるガイドチューブ18´と、ガイドチューブ18´に一体に形成され冷媒の流量を調整する冷媒流量調整部を構成する弁座18´V、および、ニードル部材20と、ニードル部材20を弁座18´Vに対し近接する方向に付勢するコイルスプリング16と、コイルスプリング16の一方の端部を支持するばね受け部材22と、ニードル部材20の一端を受け止める円筒状のストッパ部材12と、を含んで構成されている。
ガイドチューブ18´は、例えば、銅、真鍮、または、アルミニウム、あるいは、ステンレス鋼等のうちのいずれかの材料で機械加工により作られている。ガイドチューブ18´は、チューブ本体10の内周部10aに固定される固定部18´Aと、ニードル部材20のガイド軸部20P2を摺動可能に案内するガイド部18´Bとから構成されている。
ガイドチューブ18´は、かしめ加工によるチューブ本体10の窪み10CA1および10CA2により形成される突起がその固定部18´Aの外周部の溝18´CA1および18´CA2に食い込むことにより固定されている。ガイドチューブ18´は、チューブ本体10の一端10E1に最も近いガイド部18´Bの端部の外周部に、金属製のストッパ部材12を有している。
ガイドチューブ18´における後述する連通孔18´Cよりも上流側部分には、ガイド部18´Bが形成されている。ガイド部18´Bの孔部18´bには、ニードル部材20のガイド軸部20P2が摺動可能に嵌合されている。
ガイドチューブ18´における弁座18´Vは、ニードル部材20における先細部20P1が挿入される弁ポート18´Pを内部中央部に有している。弁ポート18´Pは、所定の一様な直径で弁座18´Vの中心軸線に沿って貫通する円形の開口を有している。なお、弁ポート18´Pは、斯かる例に限られることなく、例えば、弁座18´Vの中心軸線に沿って一端10E1に向けて末広状に貫通するものであってもよい。
ガイドチューブ18´における固定部18´Aの弁座18´Vの弁ポート18´P、孔部18´bは、共通の中心軸線上に形成されている。その際、ガイドチューブ18´におけるガイド部18´Bと、固定部18´Aとが、一体に形成されているので弁座18´Vの弁ポート18´P、孔部18´bは、その中心を互いに一致させるように共通の中心軸線上に高精度に加工することが容易となる。
固定部18´Aにおける弁座18´Vとガイド部18´Bとの間には、略円形の連通孔18´Cが弁座18´Vの直下に形成されている。冷媒導入孔として機能する連通孔18´Cは、図6(A)に示されるように、Y座標軸に沿ってガイドチューブ18´を貫通している。連通孔18´Cは、弁ポート18´Pを、ガイドチューブ18´およびストッパ部材12の外周部とチューブ本体10の内周部10aとの間に連通させることとなる。
図6(A)および(B)において、Y座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに交差するように設定され、Z座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに対し平行に設定されている。X座標軸は、Y座標軸およびZ座標軸に対し直交している。連通孔18´Cの中心軸線COは、図6(A)においても、上述の図2に示される例と同様に、ニードル部材20の中心軸線CSに対し所定量ΔDだけ左側に偏倚するように設定されている。所定量ΔD(オフセット量)は、例えば、0.1mm以上0.6mm以下の範囲で設定されている。これにより、連通孔18´Cを形成するY座標軸に沿った一方の内周面(以下、第1の内周面18´ISaともいう)とニードル部材20の先細部20P1における向き合う外周面との間の相互間距離は、連通孔18´Cを形成するY座標軸に沿った他方の内周面(以下、第2の内周面18´ISbともいう)とニードル部材20の先細部20P1における向き合う外周面との相互間距離に比して小となる。従って、冷媒が通過する第1の内周面18´ISaとニードル部材20の先細部20P1の外周面との間の断面積が、冷媒が通過する第2の内周面18´ISbとニードル部材20の先細部20P1の外周面との間の断面積に比して小となる。従って、連通孔18´Cの両端から流入される冷媒の流れが定常な流れであるとき、第1の内周面18´ISaとニードル部材20の先細部20P1の外周面との間を通過する冷媒の流速は、第2の内周面18´ISbとニードル部材20の先細部20P1の外周面との間を通過する冷媒の流速に比して速くなる。これにより、第1の内周面18´ISaに対応した弁座18´Vの弁ポート18´Pの周縁を通じて固定部18´Aの末広部18´dに流出する冷媒の流速は、第2の内周面18´ISbに対応した弁座18´Vの弁ポート18´Pの周縁を通じて固定部18´Aの末広部18´dに流出する冷媒の流速に比して早くなる。第1の内周面18´ISaに対応した弁座18´Vの弁ポート18´Pの周縁を通じて固定部18´Aの末広部18´dに流出する冷媒の圧力は、連続の式およびベルヌーイの定理に基づいて第2の内周面18´ISbに対応した弁座18´Vの弁ポート18´Pの周縁を通じて固定部18´Aの末広部18´dに流出する冷媒の圧力に比して小となる。その結果として、図6(A)において、弁座18´Vの弁ポート18´Pの周縁近傍において形成される冷媒の流速差(圧力差)に起因した付勢力が、先細部20P1の作用点AP(図5参照)に、矢印の示す方向、即ち、図2におけるほぼX座標軸方向に作用することにより、ニードル部材20のガイド軸部20P2の回転中心RP(図5参照)回りに所定のモーメントが時計回り方向に作用するのでガイド軸部20P2の外周部とガイド部18´Bの孔部18´bの内周縁との間に摺動抵抗が反作用として生じることとなる。その際、先細部20P1の作用点APとニードル部材20のガイド軸部20P2の回転中心RPとの間の距離Lが、比較的長く設定可能なので上述の付勢力がより高められる。
さらに、ガイドチューブ18´における弁座18´Vよりも下流側部分には、弁ポート18´Pの直径よりも内径が下流側に向けて徐々に大きくなる末広部18´dが、固定部18´Aの内側に形成されている。末広部18´dは、円筒形の固定部18´Aの内周部18´eに連なっている。図6(B)に示されるように、拡大部18´ENが、末広部18´dに連なる内周部18´eの一部分に、例えば、円周角約90度以上180度未満の範囲でニードル部材20における先細部20P1の回りに形成されている。拡大部18´ENは、ニードル部材20における先細部20P1の外周部と内周部18´eとの間に形成される冷媒の流路の横断面積を、先細部20P1を挟んで向き合う部分の横断面積よりも部分的に拡大するように、特に、上述の第2の内周面18´ISbに対応した弁座18´Vの弁ポート18´Pの周縁を通じて流出する冷媒が流れる流路の横断面積を拡大するように形成されている。拡大部18´ENは、ニードル部材20の中心軸線に沿って円筒形の固定部18´Aの内周部18´eの端部まで延びている。
これにより、ニードル部材20における先細部20P1の周囲の冷媒の流路の横断面積が、先細部20P1を挟んで向き合う部分の横断面積よりも大となるので拡大部18´ENを通過する冷媒の流速が先細部20P1を挟んで向き合う部分を通過する冷媒の流速に比して遅くなる。従って、拡大部18´ENを通過する冷媒の流速と拡大部18´ENに先細部20P1を挟んで向き合う部分を通過する冷媒の流速との差に基づくニードル部材20における先細部20P1の作用点APに作用する付勢力の方向は、弁座18´Vの弁ポート18´Pの周縁近傍において形成される冷媒の流速差(圧力差)に起因した付勢力の方向と同一方向となるので上述の弁座18´Vの弁ポート18´P、および、拡大部18´ENの二箇所における流速差に基づく付勢力の相乗作用が得られることとなる。
なお、上述の連通孔18´Cにおける図6(A)に示されるX座標軸に沿った断面形状は、略円形に限られることなく、例えば、楕円等の他の形状であってもよい。このような場合、ニードル部材20の先細部20P1は、冷媒が通過する第1の内周面とニードル部材20の先細部20P1の外周面との間の断面積の大きさが、冷媒が通過する第2の内周面とニードル部材20の先細部20P1の外周面との間の断面積の大きさと異なるように配置されてもよい。また、連通孔18´Cの中心軸線COは、斯かる例に限られることなく、例えば、ニードル部材20の中心軸線CSに対し所定量ΔDだけ右側に偏倚するように設定されてもよい。
図7(A)および(B)は、図3に示される絞り装置に用いられるニードルサブアセンブリのさらなる他の一例を示す。なお、図7(A)および(B)において、図3に示される例における構成要素と同一の構成要素について同一の符合を付して示し、その重複説明を省略する。
ニードルサブアセンブリは、チューブ本体10の内周部10aに固定されるガイドチューブ28と、ガイドチューブ28に一体に形成され冷媒の流量を調整する冷媒流量調整部を構成する弁座28V、および、ニードル部材20と、ニードル部材20を弁座28Vに対し近接する方向に付勢するコイルスプリング16と、コイルスプリング16の一方の端部を支持するばね受け部材22と、ニードル部材20の一端を受け止める円筒状のストッパ部材12と、を含んで構成されている。
ガイドチューブ28は、例えば、銅、真鍮、または、アルミニウム、あるいは、ステンレス鋼等のうちのいずれかの材料で機械加工により作られている。ガイドチューブ28は、チューブ本体10の内周部10aに固定される固定部28Aと、ニードル部材20のガイド軸部20P2を摺動可能に案内するガイド部28Bとから構成されている。
ガイドチューブ28は、かしめ加工によるチューブ本体10の窪み10CA1により形成される突起がその固定部28Aの外周部の溝28CA1に食い込むことにより固定されている。ガイドチューブ28は、チューブ本体10の一端10E1に最も近いガイド部28Bの端部の外周部に、金属製のストッパ部材12を有している。
ガイドチューブ28における後述する連通孔28Cよりも上流側部分には、ガイド部28Bが形成されている。ガイド部28Bの孔部28bには、ニードル部材20のガイド軸部20P2が摺動可能に嵌合されている。
ガイドチューブ28における弁座28Vは、ニードル部材20における先細部20P1が挿入される弁ポート28Pを内部中央部に有している。弁ポート28Pは、所定の一様な直径で弁座28Vの中心軸線に沿って貫通する円形の開口を有している。なお、弁ポート28Pは、斯かる例に限られることなく、例えば、弁座28Vの中心軸線に沿って一端10E1に向けて末広状に貫通するものであってもよい。
ガイドチューブ28における固定部28Aの弁座28Vの弁ポート28P、孔部28bは、共通の中心軸線上に形成されている。その際、ガイドチューブ28におけるガイド部28Bと、固定部28Aとが、一体に形成されているので弁座28Vの弁ポート28P、孔部28bは、その中心を互いに一致させるように共通の中心軸線上に高精度に加工することが容易となる。
固定部28Aにおける弁座28Vとガイド部28Bとの間には、略円形の連通孔28Cが弁座28Vの直下に形成されている。冷媒導入孔として機能する連通孔28Cは、図7(A)に示されるように、Y座標軸に沿ってガイドチューブ28を貫通している。連通孔28Cは、弁ポート28Pを、ガイドチューブ28およびストッパ部材12の外周部とチューブ本体10の内周部10aとの間に連通させることとなる。
図7(A)および(B)において、Y座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに交差するように設定され、Z座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに対し平行に設定されている。X座標軸は、Y座標軸およびZ座標軸に対し直交している。連通孔28Cの中心軸線COは、図7(A)においても、上述の図2に示される例と同様に、ニードル部材20の中心軸線CSに対し所定量ΔDだけ左側に偏倚するように設定されている。所定量ΔD(オフセット量)は、例えば、0.1mm以上0.6mm以下の範囲で設定されている。これにより、連通孔28Cを形成するY座標軸に沿った一方の内周面(以下、第1の内周面28ISaともいう)とニードル部材20の先細部20P1における向き合う外周面との間の相互間距離は、連通孔28Cを形成するY座標軸に沿った他方の内周面(以下、第2の内周面28ISbともいう)とニードル部材20の先細部20P1における向き合う外周面との相互間距離に比して小となる。従って、冷媒が通過する第1の内周面28ISaとニードル部材20の先細部20P1の外周面との間の断面積が、冷媒が通過する第2の内周面28ISbとニードル部材20の先細部20P1の外周面との間の断面積に比して小となる。従って、連通孔28Cの両端から流入される冷媒の流れが定常な流れであるとき、第1の内周面28ISaとニードル部材20の先細部20P1の外周面との間を通過する冷媒の流速は、第2の内周面28ISbとニードル部材20の先細部20P1の外周面との間を通過する冷媒の流速に比して速くなる。これにより、第1の内周面28ISaに対応した弁座28Vの弁ポート28Pの周縁を通じて固定部28Aの末広部28dに流出する冷媒の流速は、第2の内周面28ISbに対応した弁座28Vの弁ポート28Pの周縁を通じて固定部28Aの末広部28dに流出する冷媒の流速に比して早くなる。第1の内周面28ISaに対応した弁座28Vの弁ポート28Pの周縁を通じて固定部28Aの末広部28dに流出する冷媒の圧力は、連続の式およびベルヌーイの定理に基づいて第2の内周面28ISbに対応した弁座28Vの弁ポート28Pの周縁を通じて固定部28Aの末広部28dに流出する冷媒の圧力に比して小となる。その結果として、図7(A)において、弁座28Vの弁ポート28Pの周縁近傍において形成される冷媒の流速差(圧力差)に起因した付勢力が、先細部20P1の作用点APに、矢印の示す方向、即ち、図2におけるほぼX座標軸方向に作用することにより、ニードル部材20のガイド軸部20P2の回転中心RP回りに所定のモーメントが時計回り方向に作用するのでガイド軸部20P2の外周部とガイド部28Bの孔28bの内周縁との間に摺動抵抗が反作用として生じることとなる。その際、先細部20P1の作用点APとニードル部材20のガイド軸部20P2の回転中心RPとの間の距離Lが、比較的長く設定可能なので上述の付勢力がより高められる。
さらに、ガイドチューブ28における弁座28Vよりも下流側部分には、弁ポート28Pの直径よりも内径が下流側に向けて徐々に大きくなる末広部28dが、固定部28Aの内側に形成されている。末広部28dは、円筒形の固定部28Aの内周部28eに連なっている。固定部28Aの円筒状部の内周部28eとニードル部材20における先細部20P1の外周部との間には、図7(B)に示されるように、冷媒が通過する環状の流路28Rが形成される。図7(A)に示されるように、内周部28eを形成する円筒状部は、ニードル部材20における先細部20P1の最端の張出部20Fに向けて延び、略円形の貫通孔28AHを有している。貫通孔28AHは、図7(B)に示されるように、特に、上述の連通孔28Cの第2の内周面28ISbに対応した弁座28Vの弁ポート28Pの周縁を通じて末広部28dに流出する冷媒の流路28Rにおける流速を遅くするように、X座標軸に沿った方向、即ち、円筒形の固定部28Aの半径方向に沿って円筒状部を貫通している。
これにより、貫通孔28AHが設けられた円筒状部の一部により形成された流路28Rにおける冷媒の流速が先細部20P1を挟んで向き合う流路28Rを通過する冷媒の流速に比して遅くなる。従って、冷媒の流速差に基づくニードル部材20における先細部20P1の作用点APに作用する付勢力の方向は、弁座28Vの弁ポート28Pの周縁近傍において形成される冷媒の流速差(圧力差)に起因した付勢力の方向と同一方向となるので上述の弁座28Vの弁ポート28P、および、貫通孔28AHの二箇所における流速差に基づく付勢力の相乗作用が得られることとなる。
なお、上述の連通孔28Cにおける図7(A)に示されるX座標軸に沿った断面形状は、略円形に限られることなく、例えば、楕円等の他の形状であってもよい。このような場合、ニードル部材20の先細部20P1は、冷媒が通過する第1の内周面とニードル部材20の先細部20P1の外周面との間の断面積の大きさが、冷媒が通過する第2の内周面とニードル部材20の先細部20P1の外周面との間の断面積の大きさと異なるように配置されてもよい。また、連通孔28Cの中心軸線COは、斯かる例に限られることなく、例えば、ニードル部材20の中心軸線CSに対し所定量ΔDだけ右側に偏倚するように設定されてもよい。
図8(A)および(B)は、本発明に係る絞り装置の第2実施例を概略的に示す。
図3に示される例においては、ガイドチューブ18の連通孔18Cの中心軸線COは、ニードル部材20の中心軸線CSに対し所定量ΔDだけ左側に偏倚するように設定されているが、その代わりに、図8(A)に示される例においては、ガイドチューブ30の連通孔30Cの中心軸線COは、ニードル部材20の中心軸線CSと交わるものとされる。なお、図8(A)および(B)において、図3に示される例における構成要素と同一の構成要素について同一の符合を付して示し、その重複説明を省略する。
絞り装置は、例えば、図4に示されるように、冷凍サイクルシステムの配管における凝縮器6の出口と蒸発器2の入口との間に配置されている。絞り装置は、上述の冷凍サイクルシステムの配管に接合されるチューブ本体10と、チューブ本体10の内周部10aに固定されるガイドチューブ30と、ガイドチューブ30に一体に形成され冷媒の流量を調整する冷媒流量調整部を構成する弁座30V、および、ニードル部材20と、ニードル部材20を弁座30Vに対し近接する方向に付勢するコイルスプリング16と、コイルスプリング16の一方の端部を支持するばね受け部材22と、ニードル部材20の一端を受け止める円筒状のストッパ部材12と、を主な要素として含んで構成されている。
チューブ本体10の内周部10aにおける端10E2から所定距離、離隔した中間部には、チューブ本体10の内径よりも小なる外径を有するガイドチューブ30の固定部30Aの外周部が固定されている。
ガイドチューブ30は、例えば、銅、真鍮、または、アルミニウム、あるいは、ステンレス鋼等のうちのいずれかの材料で機械加工により作られている。ガイドチューブ30は、チューブ本体10の内周部10aに固定される固定部30Aと、ニードル部材20のガイド軸部20P2を摺動可能に案内するガイド部30Bとから構成されている。
ガイドチューブ30は、かしめ加工によるチューブ本体10の窪み10CA1および10CA2により形成される突起がその固定部30Aの外周部の溝30CA1および30CA2に食い込むことにより固定されている。ガイドチューブ30は、チューブ本体10の一端10E1に最も近いガイド部30Bの端部の外周部に、金属製のストッパ部材12を有している。
ガイドチューブ30における後述する連通孔30Cよりも上流側部分には、ガイド部30Bが形成されている。ガイド部30Bの孔部30bには、ニードル部材20のガイド軸部20P2が摺動可能に嵌合されている。
ガイドチューブ30における固定部30Aの弁座30Vの弁ポート30P、孔部30bは、共通の中心軸線上に形成されている。その際、ガイドチューブ30におけるガイド部30Bと、固定部30Aとが、一体に形成されているので弁座30Vの弁ポート30P、孔部30bは、その中心を互いに一致させるように共通の中心軸線上に高精度に加工することが容易となる。
固定部30Aにおける弁座30Vとガイド部30Bとの間には、略円形の連通孔30Cが弁座30Vの直下に形成されている。冷媒導入孔として機能する連通孔30Cの一端は、図8(A)に示されるように、Y座標軸に沿って延び弁座30Vの真下で開口し、連通孔30Cの他端は、固定部30Aとガイド部30Bとを連結する連結壁により形成されている。その連結壁は、連通孔30Cの一端の開口径もよりも小なる直径を有する細孔30Hを有している。これにより、連通孔30Cは、弁ポート30Pを、ガイドチューブ30およびストッパ部材12の外周部とチューブ本体10の内周部10aとの間に連通させることとなる。
なお、図8(A)および(B)において、Y座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに交差するように設定され、Z座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに対し平行に設定されている。X座標軸は、Y座標軸およびZ座標軸に対し直交している。連通孔30Cの中心軸線COは、図8(B)において、ニードル部材20の中心軸線CSに対し略直交するように設定されている。
斯かる構成において、連通孔30Cの両端から弁ポート30Pに向って流入される冷媒の流れが定常な流れであるとき、細孔30Hが連通孔30Cの一端の開口径もよりも小なる直径を有するので細孔30Hを介して流れ込む一方の冷媒の流速は、連通孔30Cの一端から流れ込む他方の冷媒の流速に比して速くなる。これにより、上述の一方の冷媒が弁座30Vの弁ポート30Pの周縁の一部を通じて固定部30Aの末広部30dに流出する流速は、上述の他方の冷媒が弁座30Vの弁ポート30Pの周縁の他の部分を通じて固定部30Aの末広部30dに流出する流速に比して大となる。その結果として、図8(A)において、付勢力が、先細部20P1の作用点APに、矢印の示す方向、即ち、図8(B)におけるほぼY座標軸方向に作用することにより、ニードル部材20のガイド軸部20P2の回転中心RP回りに所定のモーメントが時計回り方向に作用するのでガイド軸部20P2の外周部とガイド部30Bの孔30bの内周縁との間に摺動抵抗が反作用として生じることとなる。これにより、ニードル部材20のハンチング、および、ニードル部材20の先細部20P1の微振動がより確実に回避される。
上述の図8(A)に示される例におけるガイドチューブ30の連通孔30Cを形成する連結壁は、連通孔30Cの一端の開口径もよりも小なる直径を有する細孔30Hを有しているが、斯かる例に限られることなく、例えば、図9に示されるように、ガイドチューブ30´の連通孔30´Cを形成する連結壁が、細孔を有しないものであってもよい。このような場合、ガイドチューブ30´の固定部における弁座とガイド部30´Bとの間には、略円形の連通孔30´Cが弁座の直下に形成されている。冷媒導入孔として機能する連通孔30´Cの一端は、図9に示されるように、Y座標軸に沿って延び弁座の真下で開口し、連通孔30´Cの他端は、ガイドチューブ30´の固定部とガイド部30´Bとを連結する連結壁により形成されている。Y座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに交差するように設定され、Z座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに対し平行に設定されている。X座標軸は、Y座標軸およびZ座標軸に対し直交している。
斯かる構成においても、連通孔30´Cの一端から矢印の示す方向に沿って弁ポートに向って流入される冷媒の流れが定常な流れであるとき、連通孔30´Cの他端が閉塞されているので連結壁の内壁面と先細部20P1の外周面との間の一方の冷媒の流速は、連通孔30´Cの一端から流れ込む他方の冷媒の流速に比して速くなる。これにより、上述の一方の冷媒が弁座の弁ポートの周縁の一部を通じて固定部の末広部に流出する流速は、上述の他方の冷媒が弁座の弁ポートの周縁の他の部分を通じて固定部の末広部に流出する流速に比して大となる。その結果として、図9において、付勢力が、先細部20P1の作用点に、矢印Fの示す方向、即ち、図9におけるほぼY座標軸方向に作用することにより、ニードル部材20のガイド軸部20P2の回転中心回りに所定のモーメントが時計回り方向に作用するのでガイド軸部20P2の外周部とガイド部30´Bの孔の内周縁との間に摺動抵抗が反作用として生じることとなる。これにより、ニードル部材20のハンチング、および、ニードル部材20の先細部20P1の微振動がより確実に回避される。
さらに、上述の図8(A)に示される例に用いられるガイドチューブの変形例としては、例えば、図10に示されるように、ガイドチューブ32の連通孔32Cの中心軸線COが、ニードル部材20の中心軸線CSと交わり、連通孔32Cが貫通孔とされ、加えて、細孔32Hが連通孔32Cに連通するように構成されてもよい。
このような場合、ガイドチューブ32は、例えば、ガイドチューブ30の材質と同様な材料で機械加工により作られている。ガイドチューブ32は、チューブ本体10の内周部10aに固定される固定部と、ニードル部材20のガイド軸部20P2を摺動可能に案内するガイド部とから構成されている。ガイドチューブ32における連通孔32Cよりも上流側部分には、ガイド部が形成されている。ガイド部の孔部には、ニードル部材20のガイド軸部20P2が摺動可能に嵌合されている。
固定部における弁座とガイド部との間には、略円形の連通孔32Cが弁座の直下に形成されている。冷媒導入孔として機能する連通孔32Cの両端は、図10に示されるように、Y座標軸に沿って延び弁座の真下で開口している。また、連通孔32Cを形成する一方の内周面には、細孔32Hが開口している。細孔32Hは、図10に示されるように、X座標軸に沿って延び連通孔32Cと交わり連通孔32Cの内側に連通している。これにより、連通孔32Cは、弁ポートを、ガイドチューブ32およびストッパ部材12の外周部(不図示)とチューブ本体10の内周部10aとの間に連通させることとなる。
なお、図10において、Y座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに交差するように設定され、Z座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに対し平行に設定されている。X座標軸は、Y座標軸およびZ座標軸に対し直交している。連通孔32Cの中心軸線COは、図10において、ニードル部材20の中心軸線CSに対し略直交するように設定されている。
斯かる構成においても、連通孔32Cの両端から矢印の示す方向に沿って弁ポートに向って流入される冷媒の流れが定常な流れであるとき、ニードル部材20の先細部20P1の一方の外周部と細孔32Hの内側の開口端との間を通過する一方の冷媒の流速は、向き合うニードル部材20の先細部20P1の他方の外周部と連通孔32Cを形成する内周面との間を通過する他方の冷媒の流速に比して遅くなる。これにより、上述の一方の冷媒が弁座の弁ポートの周縁の一部を通じて固定部の末広部に流出する流速は、上述の他方の冷媒が弁座の弁ポートの周縁の他の部分を通じて固定部の末広部に流出する流速に比して大となる。その結果として、図10において、付勢力が、先細部20P1の作用点に、矢印Fの示す方向、即ち、図10におけるほぼX座標軸方向に作用することにより、ニードル部材20のガイド軸部20P2の回転中心回りに所定のモーメントが作用するのでガイド軸部20P2の外周部とガイド部の孔の内周縁との間に摺動抵抗が反作用として生じることとなる。これにより、ニードル部材20のハンチング、および、ニードル部材20の先細部20P1の微振動がより確実に回避される。
図11(A)および(B)は、本発明に係る絞り装置の第3実施例を概略的に示す。
図3に示される例においては、ガイドチューブ18の連通孔18Cの中心軸線COは、ニードル部材20の中心軸線CSに対し所定量ΔDだけ左側に偏倚するように設定されているが、その代わりに、図11(A)に示される例においては、ガイドチューブ34の連通孔34Cの中心軸線COは、ニードル部材20の中心軸線CSに対し略直交するものとされる。なお、図11(A)および(B)において、図3に示される例における構成要素と同一の構成要素について同一の符合を付して示し、その重複説明を省略する。
絞り装置は、例えば、図4に示されるように、冷凍サイクルシステムの配管における凝縮器6の出口と蒸発器2の入口との間に配置されている。絞り装置は、上述の冷凍サイクルシステムの配管に接合されるチューブ本体10と、チューブ本体10の内周部10aに固定されるガイドチューブ34と、ガイドチューブ34に一体に形成され冷媒の流量を調整する冷媒流量調整部を構成する弁座34V、および、ニードル部材20と、ニードル部材20を弁座34Vに対し近接する方向に付勢するコイルスプリング16と、コイルスプリング16の一方の端部を支持するばね受け部材22と、ニードル部材20の一端を受け止める円筒状のストッパ部材12と、を主な要素として含んで構成されている。
チューブ本体10の内周部10aにおける端10E2から所定距離、離隔した中間部には、チューブ本体10の内径よりも小なる外径を有するガイドチューブ34の固定部34Aの外周部が固定されている。
ガイドチューブ34は、例えば、図8(A)および(B)に示されるガイドチューブ30の材料と同様な材料で機械加工により作られている。ガイドチューブ34は、チューブ本体10の内周部10aに固定される固定部34Aと、ニードル部材20のガイド軸部20P2を摺動可能に案内するガイド部34Bとから構成されている。
ガイドチューブ34は、かしめ加工によるチューブ本体10の窪み10CA1および10CA2により形成される突起がその固定部34Aの外周部の溝34CA1および34CA2に食い込むことにより固定されている。ガイドチューブ34は、チューブ本体10の一端10E1に最も近いガイド部34Bの端部の外周部に、金属製のストッパ部材12を有している。
ガイドチューブ34における後述する連通孔34Cよりも上流側部分には、ガイド部34Bが形成されている。ガイド部34Bの孔部34bには、ニードル部材20のガイド軸部20P2が摺動可能に嵌合されている。
ガイドチューブ34における固定部34Aの弁座34Vの弁ポート34P、孔部34bは、共通の中心軸線上に形成されている。その際、ガイドチューブ34におけるガイド部34Bと、固定部34Aとが、一体に形成されているので弁座34Vの弁ポート34P、孔部34bは、その中心を互いに一致させるように共通の中心軸線上に高精度に加工することが容易となる。
固定部34Aにおける弁座34Vとガイド部34Bとの間には、略円形の連通孔34Cが弁座34Vの直下に形成されている。冷媒導入孔として機能する連通孔34Cの両端は、図11(A)に示されるように、Y座標軸に沿って延び弁座30Vの真下で開口している。連通孔34Cの一方の開口端に隣接した位置には、C形の流量調整片36が設けられている。流量調整片36は、一方の開口端から連通孔34C内に流入する冷媒の流量を、他方の開口端から連通孔34C内に流入する冷媒の流量に比べて少なくするように制限するものとされる。流量調整片36は、それ自体の弾性力に基づく保持力により、ガイドチューブ34の外周部に固定されている。これにより、連通孔34Cは、弁ポート34Pを、ガイドチューブ34およびストッパ部材12の外周部とチューブ本体10の内周部10aとの間に連通させることとなる。
なお、図11(A)および(B)において、Y座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに交差するように設定され、Z座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに対し平行に設定されている。X座標軸は、Y座標軸およびZ座標軸に対し直交している。
斯かる構成において、連通孔34Cの両端から弁ポート34Pに向って流入される冷媒の流れが定常な流れであるとき、流量調整片36が連通孔34Cの一方の開口端に隣接した位置に設けられているので一方の開口端を介して流れ込む一方の冷媒の流速は、連通孔34Cの他端から流れ込む他方の冷媒の流速に比して速くなる。これにより、上述の一方の冷媒が弁座34Vの弁ポート34Pの周縁の一部を通じて固定部34Aの末広部34dに流出する流速は、上述の他方の冷媒が弁座34Vの弁ポート34Pの周縁の他の部分を通じて固定部34Aの末広部34dに流出する流速に比して大となる。その結果として、図11(A)において、付勢力が、先細部20P1の作用点APに、矢印Fの示す方向、即ち、図11(B)におけるほぼY座標軸方向に作用することにより、ニードル部材20のガイド軸部20P2の回転中心RP回りに所定のモーメントが時計回り方向に作用するのでガイド軸部20P2の外周部とガイド部34Bの孔34bの内周縁との間に摺動抵抗が反作用として生じることとなる。これにより、ニードル部材20のハンチング、および、ニードル部材20の先細部20P1の微振動がより確実に回避される。
図12(A)および(B)は、本発明に係る絞り装置の第4実施例を概略的に示す。
図3に示される例においては、ガイドチューブ18の連通孔18Cの中心軸線COは、ニードル部材20の中心軸線CSに対し所定量ΔDだけ左側に偏倚するように設定されているが、その代わりに、図12(A)に示される例においては、ガイドチューブ34の連通孔34Cの中心軸線COは、ニードル部材20の中心軸線CSに対し略直交するものとされる。なお、図12(A)および(B)において、図3および図11(A)に示される例における構成要素と同一の構成要素について同一の符合を付して示し、その重複説明を省略する。なお、図12(A)および(B)において、Y座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに交差するように設定され、Z座標軸は、ニードル部材20の中心軸線CSに対し平行に設定されている。X座標軸は、Y座標軸およびZ座標軸に対し直交している。
絞り装置は、例えば、図4に示されるように、冷凍サイクルシステムの配管における凝縮器6の出口と蒸発器2の入口との間に配置されている。絞り装置は、上述の冷凍サイクルシステムの配管に接合されるチューブ本体10と、チューブ本体10の内周部10aに固定されるガイドチューブ34と、ガイドチューブ34に一体に形成され冷媒の流量を調整する冷媒流量調整部を構成する弁座34V、および、ニードル部材20と、ニードル部材20を弁座34Vに対し近接する方向に付勢するコイルスプリング16と、コイルスプリング16の一方の端部を支持するばね受け部材22と、ニードル部材20の一端を受け止める円筒状のストッパ部材42と、を主な要素として含んで構成されている。
チューブ本体10の内周部10aにおける端10E2から所定距離、離隔した中間部には、チューブ本体10の内径よりも小なる外径を有するガイドチューブ34の固定部34Aの外周部が固定されている。
ガイドチューブ34は、チューブ本体10の一端10E1に最も近いガイド部34Bの端部の外周部に、金属製のストッパ部材42を有している。
円筒状のストッパ部材42は、例えば、銅合金薄板材料でプレス加工により一様の厚さで成形されている。ストッパ部材42をプレス成型で形成したことにより、比較的安価に製作される。
ストッパ部材42の一端は、かしめ加工によるストッパ部材42の窪み42CA1により形成される突起がガイド部34Bの端部の溝34CB1に食い込むことにより、ガイド部34Bに固定されている。そのかしめ加工による窪み42CA1は、ストッパ部材42の円周方向に沿って所定の間隔をもって複数の箇所、例えば、3箇所に形成されている。円筒状のストッパ部材42は、閉塞端部を他端に有し、コイルスプリング16及びばね受け部材22を覆うような構造となっている。
ストッパ部材42の外周部における窪み42CA1に隣接した位置には、流量調整用突起部42Dが一体に形成されている。流量調整用突起部42Dは、一方の開口端から連通孔34C内に流入する冷媒の流量を、他方の開口端から連通孔34C内に流入する冷媒の流量に比べて少なくするように制限するものとされる。流量調整用突起部42Dは、ストッパ部材42の外周部とチューブ本体10の内周部10aとの間の隙間を塞ぐように、ストッパ部材42の円周方向に沿って優弧をなす所定の円周角をもって延びている。
ストッパ部材42の他端は、ガイド部34Bからチューブ本体10の一端10E1側に向けて延びている。また、その閉塞端部は、平坦な内面を有している。その閉塞端部の内面は、後述する調整ねじ20P4の端面20P5を受け止めるものとされる。調整ねじ20P4は、ニードル部材20のガイド軸部20P2の一端に一体に形成され、ばね受け部材22の一端の雌ねじ22Aにねじ込まれる。ストッパ部材42の内側には、液状の冷媒が浸入する中空部44が形成されている。
ストッパ部材42の窪み42CA1以外の部分の内周面とガイド部34Bの端部の溝34CB1以外の外周面との間には、所定の隙間が形成される。従って、チューブ本体10の一端10E1側から供給される冷媒が、その隙間や、ガイド部34Bの孔部34bとガイド軸部20P2の外周部との隙間を通じてストッパ部材42の中空部44内に流入される。
斯かる構成において、連通孔34Cの両端から弁ポート34Pに向って流入される冷媒の流れが定常な流れであるとき、流量調整用突起部42Dが、一方の開口端から連通孔34C内に流入する冷媒の流量を、他方の開口端から連通孔34C内に流入する冷媒の流量に比べて少なくするように制限するので一方の開口端を介して流れ込む一方の冷媒の流速は、連通孔34Cの他端から流れ込む他方の冷媒の流速に比して速くなる。これにより、上述の一方の冷媒が弁座34Vの弁ポート34Pの周縁の一部を通じて固定部34Aの末広部34dに流出する流速は、上述の他方の冷媒が弁座34Vの弁ポート34Pの周縁の他の部分を通じて固定部34Aの末広部34dに流出する流速に比して大となる。その結果として、図12(A)において、付勢力が、先細部20P1の作用点APに、矢印Fの示す方向、即ち、図12(B)におけるほぼY座標軸方向に作用することにより、ニードル部材20のガイド軸部20P2の回転中心RP回りに所定のモーメントが時計回り方向に作用するのでガイド軸部20P2の外周部とガイド部34Bの孔34bの内周縁との間に摺動抵抗が反作用として生じることとなる。これにより、ニードル部材20のハンチング、および、ニードル部材20の先細部20P1の微振動がより確実に回避される。
図13(A)および(B)は、本発明に係る絞り装置の第5実施例を概略的に示す。
図3に示される例においては、ガイドチューブ18の連通孔18Cの中心軸線COは、ニードル部材20の中心軸線CSに対し所定量ΔDだけ左側に偏倚するように設定されているが、その代わりに、図13(A)に示される例においては、ガイドチューブ34の連通孔34Cの中心軸線COは、ニードル部材20の中心軸線CSに対し略直交するものとされる。なお、図13(A)および(B)において、図3および図11(A)に示される例における構成要素と同一の構成要素について同一の符合を付して示し、その重複説明を省略する。図13(A)および(B)において、Y座標軸は、ニードル部材40の中心軸線CSに交差するように設定され、Z座標軸は、ニードル部材40の中心軸線CSに対し平行に設定されている。X座標軸は、Y座標軸およびZ座標軸に対し直交している。
絞り装置は、例えば、図4に示されるように、冷凍サイクルシステムの配管における凝縮器6の出口と蒸発器2の入口との間に配置されている。絞り装置は、上述の冷凍サイクルシステムの配管に接合されるチューブ本体10と、チューブ本体10の内周部10aに固定されるガイドチューブ34と、ガイドチューブ34に一体に形成され冷媒の流量を調整する冷媒流量調整部を構成する弁座34V、および、ニードル部材40と、ニードル部材40を弁座34Vに対し近接する方向に付勢するコイルスプリング16と、コイルスプリング16の一方の端部を支持するばね受け部材22と、ニードル部材40の一端を受け止める円筒状のストッパ部材12と、を主な要素として含んで構成されている。
ニードル部材40は、例えば、上述のニードル部材20の材料と同様な材料で機械加工により作られ、弁座34Vに向かい合って形成される先細部40P1と、ガイド部34Bにおける孔部34bに摺動可能に嵌合されるガイド軸部40P2と、ガイド軸部40P2の先端に形成されるばね受け部材連結部40P3、および、調整ねじ40P4と、を主な要素として構成されている。
所定のテーパ角度を有する円錐台状の先細部40P1の最小径部は、ガイド軸部40P2の直径より僅かに小さく設定されている。先細部40P1は、ニードル部材40の調整ねじ40P4の端面40P5がストッパ部材12の閉塞端の内面に当接されるとき、弁ポート34Pの直径よりも大なる直径を有する基部、即ち、後述する最端の張出部40Fとの連結部分を、弁ポート34Pから末広部34dの方向に所定距離、離隔した位置に有している。
先細部40P1は、中心軸線CSから所定距離、離隔した位置に平坦面40PEを有している。平坦面40PEは、先細部40P1の中心軸線CSに沿って先細部40P1の下部近傍からガイド軸部40P2の連結部分まで所定の長さだけ形成されている。これにより、弁ポート34Pの周縁と平坦面40PEとの間にある冷媒の作動圧力が、図13(A)において先細部40P1の半径方向であって矢印Fの示す方向に作用し平坦面40PEに向き合う先細部40P1の外周面を、弁ポート34Pの周縁に向けて押圧することとなる。これにより、ニードル部材40の移動中、摺動抵抗がガイド軸部40P2の外周部とガイドチューブ34の孔34bとの間に生じる。これにより、ニードル部材40のハンチング、および、ニードル部材40の先細部40P1の微振動がより確実に回避される。
ニードル部材40のばね受け部材連結部40P3には、ばね受け部材22が、かしめ加工により固定されている。ばね受け部材連結部40P3は、例えば、環状の溝で形成されている。ばね受け部材22は、かしめ加工によるばね受け部材22の窪み22CA1により形成される突起がばね受け部材連結部40P3の溝に食い込むことにより固定されている。
ニードル部材40のばね受け部材連結部40P3と一体に形成される調整ねじ40P4の雄ねじは、ばね受け部材22の内周部の雌ねじ22Aの孔にねじ込まれている。その雌ねじ22Aの孔は、上述の窪み22CA1からガイド部34Bに対し離隔する方向に延びている。調整ねじ40P4は、コイルスプリング16の付勢力を調整するものとされる。
なお、上述の各実施例において、ニードル部材のガイド軸部は、弁ポートに対し上流側に離隔した位置に形成されているが、斯かる例に限られることなく、例えば、ニードル部材が、そのガイド軸部の端部が弁ポートに近接した位置に形成されるか、または、そのガイド軸部の端部が弁ポート内に挿入されるように構成されるものであってもよい。
10 チューブ本体
12、42 ストッパ部材
14、44 中空部
16 コイルスプリング
18、28、30、30´、32、34 ガイドチューブ
18B、28B、30B、34B ガイド部
18C、18´C、28C、30C、30´C、32C、34C 連通路
18P、28P、30P、34P 弁ポート
18V、28V、30V、34V 弁座
20、40 ニードル部材
20P1、40P1 先細部
20P2,40P2 ガイド軸部
22 ばね受け部材

Claims (14)

  1. 冷媒を供給する配管に配され、該配管内に連通する開口端部を両端に有するチューブ本体と、
    前記チューブ本体の内周部に固定され、弁ポートを有する弁座、および、ガイド部と、前記弁ポートと前記ガイド部との間に配され、前記チューブ本体の上流側部分と前記弁ポートとを連通させる連通孔と、を備えたガイドチューブと、
    前記弁座の弁ポートに対し離隔した位置に基部を有し、前記弁座の弁ポートに対し近接または離隔可能に配され該弁ポートの開口面積を制御する先細部と、該先細部の末端に連なり前記冷媒の流れの上流側に向けて延び、前記ガイドチューブのガイド部により摺動可能にガイドされるガイド軸部と、を有するニードル部材と、
    前記ガイドチューブのガイド部と前記チューブ本体の一方の開口端部との間に配され、前記ニードル部材を前記弁座の弁ポートに対し近接する方向に付勢する付勢部材と、
    前記ガイド部と前記弁座との間を通じて前記ニードル部材の先細部と前記弁ポートの内周縁部との間に流入する前記冷媒の流速差を、一次側に配置された前記ガイド部と前記弁座との間に生じさせるように制御する流速制御手段と、を備え、
    前記流速制御手段は、前記弁ポートに連通し両端が開口する前記連通孔の中心軸線の位置が前記ニードル部材の中心軸線の位置に対し一方に偏倚している構成を含み、前記連通孔の中心軸線を含み前記ニードル部材の中心軸線と平行な面に対して向かい合う前記連通孔の第1および第2の内周面と前記ニードル部材の先細部の外周面との間の隙間に流入した冷媒の流速差を制御するものであり、
    前記流速制御手段による前記冷媒の流速差に基づく前記ニードル部材の先細部への付勢力によって、前記ニードル部材のガイド軸部の回転中心の回りに所定のモーメントが作用することを特徴とする絞り装置。
  2. 前記弁ポートに連通する拡大部が、前記ニードル部材の先細部に向い合って前記弁座よりも下流側位置に形成されることを特徴とする請求項1記載の絞り装置。
  3. 前記拡大部が、前記連通孔の中心軸線の位置が前記ニードル部材の中心軸線の位置に対し一方に偏倚する方向と略同一方向であって前記弁座よりも下流側位置に形成されることを特徴とする請求項2記載の絞り装置。
  4. 冷媒を供給する配管に配され、該配管内に連通する開口端部を両端に有するチューブ本体と、
    前記チューブ本体の内周部に固定され、弁ポートを有する弁座、および、ガイド部と、前記弁ポートと前記ガイドとの間に配され、前記チューブ本体の上流側部分と前記弁ポートを連通する連通孔と、を備えたガイドチューブと、
    前記弁ポートに対し離隔した位置に基部を有し、前記弁座の弁ポートに対し近接または離隔可能に配され該弁ポートの開口面積を制御する先細部と、該先細部の末端に連なり前記冷媒の流れの上流側に向けて延び、前記ガイドチューブのガイド部により摺動可能にガイドされるガイド軸部と、を有するニードル部材と、
    前記ガイドチューブのガイド部と前記チューブ本体の一方の開口端部との間に配され、前記ニードル部材を前記弁座の弁ポートに対し近接する方向に付勢する付勢部材と、を備え、
    前記ガイド部と前記弁座との間を通じて前記ニードル部材の先細部と前記弁ポートの内周縁部との間に流入する前記冷媒の流速差を、一次側に配置された前記ガイド部と前記弁座との間に生じさせるように制御する流速制御手段と、を備え、
    前記流速制御手段は、前記弁ポートに連通する連通孔の中心軸線が前記ニードル部材の中心軸線に対し交差する構成を含み、前記連通孔の一方の開口から流入する冷媒の流速とこれに対向する他端から流入する冷媒の流速との間の流速差を制御するものであり、
    前記流速制御手段による前記冷媒の流速差に基づく前記ニードル部材の先細部への付勢力によって、前記ニードル部材のガイド軸部の回転中心の回りに所定のモーメントが作用することを特徴とする絞り装置。
  5. 前記弁ポートに連通する拡大部が、前記ニードル部材の先細部に向い合って前記弁座よりも下流側位置に形成されることを特徴とする請求項4記載の絞り装置。
  6. 前記連通孔の一端が開口し、該連通孔の他端が、閉塞していることを特徴とする請求項5記載の絞り装置。
  7. 前記連通孔の一端は、開口する開口端部を有し、該連通孔の他端は、該開口端部の内径よりも小なる内径を有する開口端部を有することを特徴とする請求項5記載の絞り装置。
  8. 前記連通孔の他端が、流量調整片により閉塞されていることを特徴とする請求項5記載の絞り装置。
  9. 前記ニードル部材のガイド軸部および前記付勢部材を包囲するように前記ガイド部の端部に設けられ、前記冷媒が浸入する中空部を有するストッパ部材をさらに備え、
    前記流速制御手段は、前記ストッパ部材の外周部と前記チューブ本体の内周部との間に該ストッパ部材の円周方向に沿って形成され、一方の開口端から前記連通孔内に流入する冷媒の流量を、他方の開口端から前記連通孔内に流入する冷媒の流量に比べて少なくするように制限する流量調整用突起部を含むことを特徴とする請求項5記載の絞り装置。
  10. 冷媒を供給する配管に配され、該配管内に連通する開口端部を両端に有するチューブ本体と、
    前記チューブ本体の内周部に固定され、弁ポートを有する弁座、および、ガイド部と、前記弁ポートと前記ガイドとの間に配され、前記チューブ本体の上流側部分と前記弁ポートを連通させる連通孔と、を備えたガイドチューブと、
    前記弁ポートに対し離隔した位置に基部を有し、前記弁座の弁ポートに対し近接または離隔可能に配され該弁ポートの開口面積を制御する先細部と、該先細部の末端に連なり前記冷媒の流れの上流側に向けて延び、前記ガイドチューブのガイド部により摺動可能にガイドされるガイド軸部と、を有するニードル部材と、
    前記ガイドチューブのガイド部と前記チューブ本体の一方の開口端部との間に配され、前記ニードル部材を前記弁座の弁ポートに対し近接する方向に付勢する付勢部材と、
    前記ガイド部と前記弁座との間を通じて前記ニードル部材の先細部と前記弁ポートの内周縁部との間に流入する前記冷媒の流速差を、一次側に配置された前記ガイド部と前記弁座との間に生じさせるように制御する流速制御手段と、を備え、
    前記流速制御手段は、前記弁ポートに連通する両端が開口する連通孔の中心軸線が前記ニードル部材の中心軸線に交わる構成を備え、該連通孔の開口端の内径よりも小なる内径を有し、該連通孔に連通し前記ニードル部材に向き合う細孔をさらに含み、
    前記流速制御手段による前記冷媒の流速差に基づく前記ニードル部材の先細部への付勢力によって、前記ニードル部材のガイド軸部の回転中心の回りに所定のモーメントが作用することを特徴とする絞り装置。
  11. 前記弁ポートに連通する拡大部が、前記ニードル部材の先細部に向い合って前記弁座よりも下流側位置に形成されることを特徴とする請求項10記載の絞り装置。
  12. 冷媒を供給する配管に配され、該配管内に連通する開口端部を両端に有するチューブ本体と、
    前記チューブ本体の内周部に固定され、弁ポートを有する弁座、および、ガイド部と、
    前記弁ポートと前記ガイド部との間に配され、前記チューブ本体の上流側部分と前記弁ポートを連通させる連通孔と、を備えたガイドチューブと、
    前記弁ポートに対し離隔した位置に基部を有し、前記弁座の弁ポートに対し近接または離隔可能に配され該弁ポートの開口面積を制御する先細部と、該先細部の末端に連なり前記冷媒の流れの上流側に向けて延び、前記ガイドチューブのガイド部により摺動可能にガイドされるガイド軸部と、を有するニードル部材と、
    前記ガイドチューブのガイド部と前記チューブ本体の一方の開口端部との間に配され、前記ニードル部材を前記弁座の弁ポートに対し近接する方向に付勢する付勢部材と、
    前記ガイドチューブのガイド部と前記弁座との間を通じて前記ニードル部材の先細部と前記弁ポートの内周縁部との間に流入する前記冷媒の流速差を、一次側に配置された前記ガイド部と前記弁座との間に生じさせるように制御する流速制御手段と、を備え、
    前記流速制御手段は、前記ガイドチューブのガイド部と前記弁座との間に形成され、前記弁ポートに連通する両端が開口する連通孔の中心軸線が前記ニードル部材の中心軸線に対し直交し、前記ニードル部材の中心軸線に沿って先細部の下部近傍からガイド軸部の連結部分まで所定の長さの平坦面が形成されている構成を含み、
    前記流速制御手段による前記冷媒の流速差に基づく前記ニードル部材の先細部への付勢力によって、前記ニードル部材のガイド軸部の回転中心の回りに所定のモーメントが作用することを特徴とする絞り装置。
  13. 前記弁ポートに連通する拡大部が、前記ニードル部材の先細部に向い合って前記弁座よりも下流側位置に形成されることを特徴とする請求項12記載の絞り装置。
  14. 蒸発器と、圧縮機、および、凝縮器とを備え、
    請求項1乃至請求項13のうちのいずれかに記載の絞り装置が、前記凝縮器の出口と前記蒸発器の入口との間に配される配管に設けられることを特徴とする冷凍サイクルシステム。
JP2017163406A 2017-08-28 2017-08-28 絞り装置および冷凍サイクルシステム Active JP6817914B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017163406A JP6817914B2 (ja) 2017-08-28 2017-08-28 絞り装置および冷凍サイクルシステム
CN201810898278.3A CN109425153B (zh) 2017-08-28 2018-08-08 节流装置及冷冻循环系统

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017163406A JP6817914B2 (ja) 2017-08-28 2017-08-28 絞り装置および冷凍サイクルシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019039526A JP2019039526A (ja) 2019-03-14
JP6817914B2 true JP6817914B2 (ja) 2021-01-20

Family

ID=65514518

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017163406A Active JP6817914B2 (ja) 2017-08-28 2017-08-28 絞り装置および冷凍サイクルシステム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6817914B2 (ja)
CN (1) CN109425153B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022012537A1 (zh) 2020-07-15 2022-01-20 浙江盾安人工环境股份有限公司 节流阀及换热系统
CN115468338B (zh) * 2022-09-02 2023-11-07 宁波奥克斯电气股份有限公司 节流装置、节流方法和空调器

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0743047A (ja) * 1993-08-03 1995-02-10 Tgk Co Ltd 膨張弁
JPH0861554A (ja) * 1994-08-17 1996-03-08 Nabco Ltd 圧力制御弁
DE102004010997B3 (de) * 2004-03-03 2005-06-23 Otto Egelhof Gmbh & Co. Kg Expansionsventil und Verfahren zu dessen Steuerung
DE102005003968A1 (de) * 2004-10-22 2006-04-27 Otto Egelhof Gmbh & Co. Kg Expansionsventil und Verfahren zu dessen Steuerung
JP2007292148A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Neriki:Kk 逆止弁
JP2015137815A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 株式会社デンソー 膨張弁、および蒸気圧縮式冷凍サイクル装置
CN103940159B (zh) * 2014-03-25 2017-08-29 浙江三花智能控制股份有限公司 一种电子膨胀阀
JP6231509B2 (ja) * 2015-02-02 2017-11-15 株式会社鷺宮製作所 絞り装置及び冷凍サイクル
JP6364367B2 (ja) * 2015-02-27 2018-07-25 株式会社鷺宮製作所 絞り装置、および、それを備える冷凍サイクルシステム
WO2016194388A1 (ja) * 2015-06-03 2016-12-08 株式会社鷺宮製作所 絞り装置、および、それを備える冷凍サイクルシステム
JP6367164B2 (ja) * 2015-07-17 2018-08-01 株式会社鷺宮製作所 圧力作動弁及び冷凍サイクル
JP6356645B2 (ja) * 2015-09-04 2018-07-11 株式会社鷺宮製作所 絞り装置及び冷凍サイクル
JP6356644B2 (ja) * 2015-09-04 2018-07-11 株式会社鷺宮製作所 絞り装置及び冷凍サイクル
JP2017058081A (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 株式会社鷺宮製作所 絞り装置、および、それを備える冷凍サイクルシステム
US10190807B2 (en) * 2015-12-21 2019-01-29 Tgk Co., Ltd. Expansion valve

Also Published As

Publication number Publication date
CN109425153A (zh) 2019-03-05
JP2019039526A (ja) 2019-03-14
CN109425153B (zh) 2021-05-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6231662B2 (ja) 絞り装置、および、それを備える冷凍サイクルシステム
JP6817914B2 (ja) 絞り装置および冷凍サイクルシステム
JP6636990B2 (ja) 絞り装置および冷凍サイクルシステム
JP6231509B2 (ja) 絞り装置及び冷凍サイクル
EP3136024A1 (en) Throttle device
JP6404191B2 (ja) 絞り装置、および、それを備える冷凍サイクルシステム
CN107208819B (zh) 节流装置以及冷冻循环系统
JP6031078B2 (ja) 絞り装置、および、それを備える冷凍サイクルシステム
CN107407513B (zh) 节流装置及具备该节流装置的冷冻循环系统
JP6178281B2 (ja) 絞り装置、および、それを備える冷凍サイクルシステム
WO2016194388A1 (ja) 絞り装置、および、それを備える冷凍サイクルシステム
JP2017058081A (ja) 絞り装置、および、それを備える冷凍サイクルシステム
WO2018179909A1 (ja) 絞り装置、および、それを備える冷凍サイクルシステム
JP6272247B2 (ja) 絞り装置及び冷凍サイクル
JP6364381B2 (ja) 絞り装置、および、それを備える冷凍サイクルシステム
JP6178374B2 (ja) 絞り装置、および、それを備える冷凍サイクルシステム
JP2018091619A (ja) 絞り装置、および、それを備える冷凍サイクルシステム
JP7027367B2 (ja) 温度式膨張弁、および、それを備える冷凍サイクルシステム
JP2018063053A (ja) 絞り装置及び冷凍サイクル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190527

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200331

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6817914

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150