JP6817058B2 - 圧力検出装置の製造方法および圧力検出装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、圧電素子を用いて圧力を検出する圧力検出装置において、2つの部材を用いて、圧力が加わる方向の前後から圧電素子を挟み込むことで、圧電素子に予め定められた荷重(予荷重)を付与することが記載されている。
さらに、特許文献3には、受圧用ダイアフラムからロッドを介してセンサチップに圧力を伝達するとともに、受圧用ダイアフラムが取り付けられるとともにロッドを内部に収容するメタルケースと、メタルケースが取り付けられるとともにロッドを内部に収容するステム20とを備えた圧力検出装置において、ステムあるいはメタルケースを歪ませることで、センサチップに与える予荷重を調整することが記載されている。
このような圧力検出装置の製造方法において、前記第1対向部および前記接続部が予め一体化されており、前記第2対向部を配置する工程の後に、前記接続部と当該第2対向部とを、レーザを照射することで溶接する工程をさらに備え、前記接続部を収縮させる工程は、当該接続部のうち、溶接された部位とは異なる部位に前記レーザを照射することで行うことを特徴とすることができる。
また、前記接続部は、一端側から他端側に向かう開口が形成されることによって筒状を呈しており、前記レーザの照射は、前記接続部における前記開口の内部に対してなされることを特徴とすることができる。
さらに、前記接続部のうち、前記第2対向部と溶接される部位は、溶接されない部位よりも肉厚が厚いことを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明の圧力検出装置は、圧電体を用いて、一端側から他端側に向かう圧力の変化を検出する複数の圧電素子と、複数の前記圧電素子のそれぞれの他端側と対向する第1対向部と、複数の前記圧電素子のそれぞれの一端側と対向し、前記第1対向部との間に複数の当該圧電素子を挟み込んでそれぞれに荷重を付与する第2対向部と、複数の前記圧電素子の取り付け位置の内側に一端側から他端側に向かって設けられ、前記第1対向部と前記第2対向部とを接続するとともに、全周にわたって他の部位よりも歪んだ歪み部が設けられた接続部とを含んでいる。
[圧力検出装置の構成]
図1は、本実施の形態が適用される圧力検出装置20の全体構成を示す斜視図である。また、図2は、図1のII−II断面図である。さらに、図3(a)は圧力検出装置20の先端側の部分断面図であり、図3(b)は図3(a)のIIIB−IIIB断面図である。
この圧力検出装置20は、例えば、図示しないガスタービンエンジンの燃焼器の近傍に取り付けられ、燃焼器で発生した燃焼圧の検出(測定)を行う。
[検出部の構成]
検出部30は、最も後端側に位置する台座部材31と、台座部材31の先端側に配置される後端側絶縁プレート32と、後端側絶縁プレート32の先端側に配置される後端側電極プレート33とを備えている。また、検出部30は、後端側電極プレート33の先端側に配置される3つの圧電素子(第1圧電素子341、第2圧電素子342および第3圧電素子343:複数の圧電素子の一例)を含む圧電素子群34を備えている。さらに、検出部30は、圧電素子群34の先端側に配置される先端側電極プレート35と、先端側電極プレート35の先端側に配置される先端側絶縁プレート36と、先端側絶縁プレート36の先端側に配置されるとともに台座部材31にレーザ溶接により接合されることで台座部材31と一体化する圧力付与部材37とを備えている。さらにまた、検出部30は、先端側が後端側電極プレート33と接続されるとともに後端側が台座部材31よりも後端側に突出する後端側電極ピン38と、先端側が先端側電極プレート35と接続されるとともに後端側が台座部材31よりも後端側に突出する先端側電極ピン39とを備えている。
(台座部材)
図4は、台座部材31の構成を説明するための図である。ここで、図4(a)は台座部材31を先端側からみた斜視図を、図4(b)は台座部材31を先端側からみた上面図を、図4(c)は台座部材31を後端側からみた背面図を、それぞれ示している。
図5(a)は、後端側絶縁プレート32を先端側からみた斜視図を示している。
他の絶縁部材の一例としての後端側絶縁プレート32は、全体として環状を呈する部材である。この後端側絶縁プレート32は、絶縁性および耐熱性を有するセラミックス材料(ここではアルミナセラミックス)で構成されている。
図6(a)は、後端側電極プレート33を先端側からみた斜視図を示している。
他の電極部材の一例としての後端側電極プレート33は、全体として環状を呈する部材である。後端側電極プレート33は、固溶体化処理されたNi―Mo合金の一種であり、耐熱性および溶接部の耐食性に優れたハステロイB2で構成されている。したがって、後端側電極プレート33は、導電性を有していることになる。
次に、圧電素子群34について説明を行う。なお、圧電素子群34を構成する第1圧電素子341〜第3圧電素子343は、共通の構成を有していることから、ここでは、第1圧電素子341を例として説明を行う。
図6(b)は、先端側電極プレート35を後端側からみた斜視図を示している。
電極部材の一例としての先端側電極プレート35の構成は、上述した後端側電極プレート33と同じである。このため、先端側電極プレート35には、第1貫通孔351と、第2貫通孔352と、第3貫通孔353とが設けられており、第3貫通孔353を中心としたとき、第1貫通孔351および第2貫通孔352は120°の間隔で配置されている。
図5(b)は、先端側絶縁プレート36を後端側からみた斜視図を示している。
絶縁部材の一例としての先端側絶縁プレート36の構成は、上述した後端側絶縁プレート32と同じである。このため、先端側絶縁プレート36には、第1貫通孔361〜第3貫通孔363と、第1溝部364〜第3溝部366(脆弱部の一例)とが設けられており、第3貫通孔363を中心としたとき、第1溝部364〜第3溝部366は120°の間隔で、第1貫通孔361および第2貫通孔362も120°の間隔で、それぞれ配置されている。また、第1貫通孔361は第1溝部364と重なる位置に、第2貫通孔362は第2溝部365と重なる位置に、それぞれ形成されている。
図8は、圧力付与部材37を先端側からみた斜視図を示している。
第2対向部あるいは支持部材の一例としての圧力付与部材37は、全体として円筒状を呈する部材である。この圧力付与部材37は、台座部材31と同じナイモニック80Aで構成されている。したがって、圧力付与部材37は、導電性を有していることになる。
後端側電極ピン38は、全体として円柱状且つ棒状を呈する部材である。この後端側電極ピン38は、ユーディメットアロイ188で構成されている。
先端側電極ピン39は、全体として円柱状且つ棒状を呈する部材である。この先端側電極ピン39の構成は、上述した後端側電極ピン38と同じであるが、中心線方向の長さが、後端側電極ピン38よりも長い点が異なる。
ではここで、検出部30における後端側絶縁プレート32、圧電素子群34および先端側絶縁プレート36の位置関係について説明しておく。
次に、検出部30における、圧電素子群34に対する予荷重の付与について説明を行う。
筐体部40は、検出部30の先端側を内部に収容する先端側筐体41と、検出部30の後端側に取り付けられる後端側筐体42とを備えている。
先端側筐体41は、全体として円筒状を呈する部材である。この先端側筐体41は、ナイモニック80Aで構成されている。
後端側筐体42は、全体として円筒状を呈する部材である。この後端側筐体42は、ナイモニック80Aで構成されている。
伝達部50は、先端側筐体41の先端側に取り付けられるダイアフラムヘッド51と、先端側筐体41の内部であってダイアフラムヘッド51の後端側且つ検出部30における圧力付与部材37の先端側に取り付けられる圧力分散プレート52とを備えている。したがって、圧力分散プレート52は、先端側筐体41の内側に収容されている。
ダイアフラムヘッド51は、全体として円板状を呈する部材である。このダイアフラムヘッド51は、ナイモニック80Aで構成されている。
圧力分散プレート52は、全体として円板状を呈する部材である。この圧力分散プレート52は、台座部材31および圧力付与部材37と同じナイモニック80Aで構成されている。
出力部60は、検出部30の後端側において、後端側電極ピン38に接続される第1ケーブル61と、先端側電極ピン39に接続される第2ケーブル62とを備えている。また、出力部60は、後端側筐体42の内側に配置され、後端側電極ピン38と第1ケーブル61の心線とを接続する第1接続スリーブ63と、先端側電極ピン39と第2ケーブル62の心線とを接続する第2接続スリーブ64とを備えている。さらに、出力部60は、第1接続スリーブ63および第2接続スリーブ64の後端側において、第1ケーブル61および第2ケーブル62を内部に収容するケーブル用筐体65と、ケーブル用筐体65の内部に配置され、第1ケーブル61および第2ケーブル62を保持する保持部材66と、保持部材66の内側において第1ケーブル61および第2ケーブル62を固定する介在物67とを備えている。
第1ケーブル61は、全体として線状を呈する部材である。この第1ケーブル61は、金属製の筒状のシースの内部に金属製の心線を配置するとともに、シースと心線との間に無機絶縁体を充填してなるMI(Mineral Insulated)ケーブルで構成されている。
そして、第1ケーブル61の先端側には心線が露出しており、この心線が、第1接続スリーブ63を介して後端側電極ピン38の後端側と接続されている。一方、第1ケーブル61の後端側は外部に露出しており、図示しない外部機器と接続することが可能となっている。
第2ケーブル62は、第1ケーブル61と同じもので構成されている。
そして、第2ケーブル62の先端側には心線が露出しており、この心線が、第2接続スリーブ64を介して先端側電極ピン39の後端側と接続される。一方、第2ケーブル62の後端側は外部に露出しており、図示しない外部機器と接続することが可能となっている。
第1接続スリーブ63は、全体として円筒状を呈する部材である。この第1接続スリーブ63は、ナイモニック80Aで構成される。
第1接続スリーブ63の内側には、後端側電極ピン38の後端側と第1ケーブル61の心線の先端側とが配置されており、第1接続スリーブ63をかしめることで、これらを電気的に接続し且つ固定している。
第2接続スリーブ64は、第1接続スリーブ63と同じもので構成されている。
第2接続スリーブ64の内側には、先端側電極ピン39の後端側と第2ケーブル62の心線の先端側とが配置されており、第2接続スリーブ64をかしめることで、これらを電気的に接続し且つ固定している。
ケーブル用筐体65は、全体として円筒状を呈する部材である。このケーブル用筐体65は、ナイモニック80Aで構成される。
ケーブル用筐体65における先端側の面は、後端側筐体42における後端側の面に接触している。ここで、ケーブル用筐体65における先端側と後端側筐体42における後端側との境界部には、全周にわたってレーザ溶接による接合が施されている。
保持部材66は、全体として円筒状を呈する部材である。この保持部材66は、インコネルで構成される。
保持部材66における先端側の面は、後端側筐体42の内側において、台座部材31の後端側の面と対向している。また、保持部材66における後端側の面は、外部に露出している。さらに、保持部材66の外周面は、ケーブル用筐体65の内周面と接触している。さらにまた、保持部材66の内周面は、介在物67と接触している。
介在物67は、変形自在な部材である。この介在物67は、SiO2で構成される。
介在物67は、保持部材66の内部において、保持部材66の内周面と第1ケーブル61および第2ケーブル62との間に存在する隙間を埋めている。
次に、圧力検出装置20における電気的な接続構造について説明を行う。
圧力検出装置20において、圧電素子群34を構成する第1圧電素子341〜第3圧電素子343のそれぞれの後端側(第1圧電素子341における正電荷出力面341c側)は、金属製の後端側電極プレート33の先端側と電気的に接続される。また、後端側電極プレート33は、金属製の後端側電極ピン38の先端側と電気的に接続される。さらに、後端側電極ピン38の後端側は、金属製の第1接続スリーブ63を介して、第1ケーブル61の先端側に露出する金属製の心線と電気的に接続される。そして、第1ケーブル61の後端側は、ケーブル用筐体65の後端側まで伸び、外部に露出している。以下では、圧電素子群34の後端側の面から、第1ケーブル61の心線に至る電気的な経路を『正の経路』と称する。
一方、圧力検出装置20において、圧電素子群34を構成する第1圧電素子341〜第3圧電素子343のそれぞれの先端側(第1圧電素子341における負電荷出力面341d側)は、金属製の先端側電極プレート35の後端側と電気的に接続される。また、先端側電極プレート35は、金属製の先端側電極ピン39の先端側と電気的に接続される。さらに、先端側電極ピン39の後端側は、金属製の第2接続スリーブ64を介して、第2ケーブル62の先端側に露出する金属製の心線と電気的に接続される。そして、第2ケーブル62の後端側は、ケーブル用筐体65の後端側まで伸び、外部に露出している。以下では、圧電素子群34の先端側の面から、第2ケーブル62の心線に至る電気的な経路を『負の経路』と称する。
他方、圧力検出装置20において、金属製のケーブル用筐体65の内側は、金属製の保持部材66の外側と電気的に接続される。また、ケーブル用筐体65の先端側は、金属製の後端側筐体42の後端側と電気的に接続される。さらに、後端側筐体42の先端側は、金属製の台座部材31における基部314の後端側と電気的に接続される。さらにまた、台座部材31における基部314の先端側は、金属製の先端側筐体41の後端側と電気的に接続される。また、先端側筐体41の先端側は、金属製のダイアフラムヘッド51の後端側且つ周縁側と電気的に接続される。さらに、ダイアフラムヘッド51の後端側且つ中央側は、金属製の圧力分散プレート52の先端側と電気的に接続される。さらにまた、圧力分散プレート52の後端側且つ周縁側は、金属製の圧力付与部材37の先端側と電気的に接続される。そして、圧力付与部材37に設けられた貫通孔373の内周面は、金属製の台座部材31における突出部315(厚肉部315b)の外周面と電気的に接続される。以下では筐体部40、伝達部50、検出部30の一部および出力部60の一部を含む電気的な経路を『筐体経路』と称する。
まず、正の経路と負の経路とは、圧力検出装置20の内部に存在するエアギャップと、第1ケーブル61に設けられた無機絶縁体と、第2ケーブル62に設けられた無機絶縁体とによって、電気的に絶縁されている。
次に、正の経路と筐体経路とは、圧力検出装置20の内部に存在するエアギャップと、後端側絶縁プレート32と、第1ケーブル61に設けられた無機絶縁体とによって、電気的に絶縁されている。
そして、負の経路と筐体経路とは、圧力検出装置20の内部に存在するエアギャップと、先端側絶縁プレート36と、第2ケーブル62に設けられた無機絶縁体とによって、電気的に絶縁されている。
図10は、圧力検出装置20を構成する検出部30の製造手順を示すフローチャートである。
最初に、基部314を下方に、突出部315を上方に位置させた状態で、台座部材31を組み立て用の台にセットする。そして、台座部材31に、後端側電極ピン38および先端側電極ピン39を取り付ける(ステップ10)。ステップ10では、台座部材31の上方から、後端側電極ピン38を台座部材31の第1貫通孔311に、先端側電極ピン39を台座部材31の第2貫通孔312に、それぞれ挿入する。後端側電極ピン38および先端側電極ピン39は、円筒状を呈するセラミックスから構成される絶縁性リング部材を予め装着し、絶縁性リング部材を介して台座部材31に取り付けられる。そして、図示しない治具を用いて、台座部材31に対する後端側電極ピン38、先端側電極ピン39の位置を仮固定する。このとき、先端側電極ピン39の先端は、後端側電極ピン38の先端よりも上方に配置される。
次に、台座部材31に、後端側絶縁プレート32を取り付ける(ステップ20)。ステップ20では、台座部材31の上方から、後端側絶縁プレート32の第1貫通孔321に後端側電極ピン38を挿入し、後端側絶縁プレート32の第2貫通孔322に先端側電極ピン39を挿入し、後端側絶縁プレート32の第3貫通孔323に台座部材31の突出部315を挿入する。これにより、後端側絶縁プレート32は、台座部材31の基部314の上に積載される。このとき、後端側絶縁プレート32に設けられた第1溝部324〜第3溝部326は、上方すなわち基部314とは反対側を向く。また、後端側絶縁プレート32の第1貫通孔321の内周面は、後端側電極ピン38の外周面と空隙を隔てて対峙する。さらに、後端側絶縁プレート32の第2貫通孔322の内周面は、先端側電極ピン39の外周面と空隙を隔てて対峙する。さらにまた、後端側絶縁プレート32の第3貫通孔323の内周面は、突出部315の外周面と空隙を隔てて対峙する。
続いて、台座部材31に、後端側電極プレート33を取り付ける(ステップ30)。ステップ30では、台座部材31の上方から、後端側電極プレート33の第1貫通孔331に後端側電極ピン38を挿入し、後端側電極プレート33の第2貫通孔332に先端側電極ピン39を挿入し、後端側電極プレート33の第3貫通孔333に台座部材31の突出部315を挿入する。これにより、後端側電極プレート33は、後端側絶縁プレート32の上に積載される。このとき、後端側電極プレート33の第1貫通孔331の内周面は、後端側電極ピン38の外周面と対峙する。また、後端側電極プレート33の第2貫通孔332の外周面は、先端側電極ピン39の外周面と空隙を隔てて対峙する。さらに、後端側電極プレート33の第3貫通孔333の外周面は、突出部315の外周面と空隙を隔てて対峙する。
次いで、後端側電極プレート33に、圧電素子群34を構成する第1圧電素子341〜第3圧電素子343を設置する(ステップ40)。
次に、台座部材31に、先端側電極プレート35を取り付ける(ステップ50)。ステップ50では、台座部材31の上方から、先端側電極プレート35の第1貫通孔351に先端側電極ピン39を挿入し、先端側電極プレート35の第3貫通孔353に台座部材31の突出部315を挿入する。なお、先端側電極プレート35まで後端側電極ピン38が到達しないことから、先端側電極プレート35の第2貫通孔352には、特に何も挿入されない。これにより、先端側電極プレート35は、圧電素子群34を構成する第1圧電素子341〜第3圧電素子343の上に積載される。このとき、第1圧電素子341〜第3圧電素子343のそれぞれに設けられた負電荷出力面341dは、先端側電極プレート35の後端側(下方側)の面と接触する。また、先端側電極プレート35の第1貫通孔351の内周面は、先端側電極ピン39の外周面と対峙する。さらに、先端側電極プレート35の第2貫通孔352の内周面は、空隙と対峙する。さらにまた、先端側電極プレート35の第3貫通孔353の内周面は、突出部315の外周面と空隙を隔てて対峙する。
続いて、台座部材31に、先端側絶縁プレート36を取り付ける(ステップ60)。ステップ60では、台座部材31の上方から、先端側絶縁プレート36の第1貫通孔361に先端側電極ピン39を挿入し、先端側絶縁プレート36の第3貫通孔363に台座部材31の突出部315を挿入する。なお、先端側絶縁プレート36まで後端側電極ピン38が到達しないことから、先端側絶縁プレート36の第2貫通孔362には、特に何も挿入されない。これにより、先端側絶縁プレート36は、先端側電極プレート35の上に積載される。このとき、先端側絶縁プレート36に設けられた第1溝部364〜第3溝部366は、下方すなわち先端側電極プレート35側を向く。また、先端側絶縁プレート36の第1貫通孔361の内周面は、先端側電極ピン39の外周面と空隙を隔てて対峙する。さらに、先端側絶縁プレート36の第2貫通孔362の内周面は、空隙と対峙する。さらにまた、先端側絶縁プレート36の第3貫通孔363の内周面は、突出部315の外周面と空隙を隔てて対峙する。
次いで、台座部材31に、圧力付与部材37を取り付ける(ステップ70)。ステップ70では、圧力付与部材37の凹部372を上方に向けた状態で、圧力付与部材37を、台座部材31の上方から、圧力付与部材37の貫通孔373に台座部材31の突出部315を挿入する。これにより、圧力付与部材37は、先端側絶縁プレート36の上に積載される。このとき、圧力付与部材37における貫通孔373の内周面は、台座部材31における突出部315の厚肉部315bの外周面と対峙する。そして、圧力付与部材37は、この状態で、図示しない治具により仮固定される。
そして、台座部材31に、後端側絶縁プレート32、後端側電極プレート33、圧電素子群34、先端側電極プレート35、先端側絶縁プレート36、圧力付与部材37、後端側電極ピン38および先端側電極ピン39を取り付けた状態で、台座部材31の突出部315と圧力付与部材37とを、レーザを照射することで溶接(レーザ溶接)する(ステップ80)。これにより、台座部材31と圧力付与部材37とが一体化する。なお、ステップ80の詳細については後述する。
続いて、台座部材31と圧力付与部材37とを一体化させた状態で、台座部材31の突出部315にレーザを照射する(ステップ90)。これにより、台座部材31の突出部315が中心線方向に収縮し、台座部材31と圧力付与部材37とによって挟まれることで、圧電素子群34を構成する第1圧電素子341〜第3圧電素子343に予荷重が付与される。なお、ステップ90の詳細については後述する。
次いで、後端側電極プレート33と後端側電極ピン38との対向部(第1貫通孔321近辺)とを、レーザを照射することで溶接(レーザ溶接)する(ステップ100)。
また、先端側電極プレート35と先端側電極ピン39との対向部(第1貫通孔351近辺)とを、レーザを照射することで溶接(レーザ溶接)する(ステップ110)。
その後、このようにして得られた検出部30に対し、筐体部40、伝達部50および出力部60の各構成部材を取り付けていくことで、圧力検出装置20が得られる。
では、上述したステップ80のレーザ溶接工程について、具体的に説明を行う。
図11(a)は、ステップ80のレーザ溶接工程を説明するための図である。
続いて、上述したステップ90のレーザ照射工程について、具体的に説明を行う。
図11(b)は、ステップ90のレーザ照射工程を説明するための図である。
本実施の形態では、検出部30において、台座部材31の基部314と、圧力付与部材37とを用い、後端側絶縁プレート32、後端側電極プレート33、先端側電極プレート35および先端側絶縁プレート36を介して、圧電素子群34を構成する第1圧電素子341〜第3圧電素子343を挟み込むようにした。また、本実施の形態では、台座部材31の基部314と、圧力付与部材37とを、これら第1圧電素子341〜第3圧電素子343に囲まれた位置に設けられた台座部材31の突出部315を介して接続するようにした。さらに、突出部315における厚肉部315bと圧力付与部材37とを、レーザ溶接による溶接部316を介して一体化した。そして、突出部315における厚肉部315bに、レーザ照射による照射痕317を形成することで、突出部315を中心線方向に収縮させるようにした。これにより、検出部30において、これら第1圧電素子341〜第3圧電素子343に予荷重を付与することができる。ここで、本実施の形態では、引っ張りバネとして機能する突出部315を、第1圧電素子341〜第3圧電素子343の内側となる領域に配置することで、第1圧電素子341〜第3圧電素子343の外側に配置した場合と比較して、検出部30を小型化することができる。
図12より、先端側絶縁プレート36では、溝部(第1溝部324〜第3溝部326のいずれか)を基点として、割れが生じていることが分かる。
なお、本実施の形態では、圧力検出装置20を、ガスタービンエンジンの燃焼圧の検出に用いていたが、これに限られるものではなく、例えば、レシプロエンジンの燃焼圧の検出に用いてもかまわない。
Claims (5)
- 圧電体を用いて、一端側から他端側に向かう圧力の変化を検出する複数の圧電素子と、
複数の前記圧電素子のそれぞれの他端側と対向する第1対向部と、
複数の前記圧電素子のそれぞれの一端側と対向し、前記第1対向部との間に複数の
当該圧電素子を挟み込んでそれぞれに予荷重を付与する第2対向部と、
複数の前記圧電素子の取り付け位置の内側に一端側から他端側に向かって設けられ、前記第1対向部と前記第2対向部とを接続する接続部と、を含む検出部と、
前記検出部の少なくとも一部を内部に収容する筐体部とを備え、
前記予荷重が、前記検出部のみによって付与されている圧力検出装置の製造方法であって、
複数の前記圧電素子のそれぞれの他端側を、予め前記接続部と一体化された第1対向部に並べて配置する工程と、
複数の前記圧電素子のそれぞれの一端側に、前記第2対向部を配置する工程と、
前記接続部と前記第2対向部とを溶接する工程と、
前記接続部を局所的に加熱して当該接続部を収縮させる工程と、
前記筐体部を前記検出部に取り付ける工程と、
を含む圧力検出装置の製造方法。 - 前記接続部と前記第2対向部とを溶接する工程は、前記接続部と前記第2対向部とに対してレーザを照射することで行い、
前記接続部を収縮させる工程は、当該接続部のうち、溶接された部位とは異なる部位に前記レーザを照射することで行うことを特徴とする請求項1記載の圧力検出装置の製造方法。 - 前記接続部は、一端側から他端側に向かう開口が形成されることによって筒状を呈しており、
前記レーザの照射は、前記接続部における前記開口の内部に対してなされることを特徴とする請求項2記載の圧力検出装置の製造方法。 - 前記接続部のうち、前記第2対向部と溶接される部位は、溶接されない部位よりも肉厚が厚いことを特徴とする請求項3記載の圧力検出装置の製造方法。
- 圧電体を用いて、一端側から他端側に向かう圧力の変化を検出する複数の圧電素子と、
複数の前記圧電素子のそれぞれの他端側と対向する第1対向部と、
複数の前記圧電素子のそれぞれの一端側と対向し、前記第1対向部との間に複数の当該圧電素子を挟み込んでそれぞれに予荷重を付与する第2対向部と、
複数の前記圧電素子の取り付け位置の内側に一端側から他端側に向かって設けられ、前記第1対向部と前記第2対向部とを接続するとともに、当該第1対向部と当該第2対向部とを接続した状態で局所的に加熱したことにより全周にわたって他の部位よりも歪んだ歪み部が設けられた接続部と、
を含む検出部と、
前記検出部の少なくとも一部を内部に収容する筐体部とを備え、
前記予荷重は、前記検出部のみによって付与されていることを特徴とする圧力検出装置。
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