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JP6814861B1 - 噛合チェーン及び可動体移動装置 - Google Patents

噛合チェーン及び可動体移動装置 Download PDF

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JP6814861B1 JP2019185671A JP2019185671A JP6814861B1 JP 6814861 B1 JP6814861 B1 JP 6814861B1 JP 2019185671 A JP2019185671 A JP 2019185671A JP 2019185671 A JP2019185671 A JP 2019185671A JP 6814861 B1 JP6814861 B1 JP 6814861B1
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Abstract

【課題】対をなすチェーン部材同士が噛み合って棒状に一体化した状態の噛合チェーンを曲線的な移動軌跡に沿って移動させることができる噛合チェーン及び同チェーンを用いて可動体を移動させることができる可動体移動装置を提供する。【解決手段】噛合チェーン12は、対をなす第1チェーン部材12Aと第2チェーン部材12Bが進行方向Z1への移動に伴い相互に噛み合って一体化する一方、その一体化した噛合状態から退行方向Z2に移動することで相互に噛み外れて分岐する構成であり、第1チェーン部材を構成する第1リンクプレート22において連結ピン23が挿通される一対のピン孔21間の第1距離D1は、第2チェーン部材を構成する第2リンクプレート29において連結ピン30が挿通される一対のピン孔28間の第2距離D2よりも小さい。【選択図】図5

Description

本発明は、噛合チェーン及び当該噛合チェーンを用いて可動体を移動させる可動体移動装置に関する。
従来から、この種の可動体移動装置として、例えば特許文献1に記載の可動体移動装置が知られている。この可動体移動装置は、進退移動可能な複数対のチェーン部材同士が進行方向への移動に伴い相互に噛み合って一体化する一方で当該一体化した噛合状態から退行方向への移動に伴い相互に噛み外れることで分岐する噛合チェーンと、当該噛合チェーンにおける進行方向側の端部に連結された昇降テーブルなどの可動体と、を備えている。そして、噛合チェーンが対をなすチェーン部材同士を噛合させた噛合状態で進退移動することにより、その進退移動方向に可動体を移動させるようにしていた。
特開2018−65634号公報
ところで、上記の可動体移動装置では、噛合チェーンのチェーン部材同士が進行方向への移動に伴い相互に噛み合って一体化するとき、噛み合ったチェーン部材同士は直棒状に一体化した噛合状態となる。そのため、噛合チェーンが対をなすチェーン部材同士を噛合させて直棒状に一体化させた噛合状態のときに進退移動する方向は、そのように直棒状に一体化した噛合部分に沿って直線的に延びる一方向となる。すなわち、対をなすチェーン部材同士が噛み合って直棒状に一体化した状態にある噛合チェーン及び当該噛合チェーンにおける進行方向側の端部に連結された可動体の移動動作は、一方向に沿う直線的な移動動作となる。したがって、対をなすチェーン部材同士が噛み合って一体化した状態にある噛合チェーン及び当該噛合チェーンにおける進行方向側の端部に連結した可動体を曲線的な移動軌跡に沿って移動させたいという要望があっても対応できず、この点において解決すべき課題があった。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する噛合チェーンは、進退移動可能な少なくとも一対のチェーン部材を有し、対をなすチェーン部材同士が進行方向に移動することで相互に噛み合って一体化する一方、その一体化した噛合状態から前記チェーン部材同士が退行方向に移動することで相互に噛み外れて分岐する噛合チェーンであって、前記チェーン部材は、進退移動方向に並ぶ一対のピン孔を各々有する複数のリンクプレートが一対の前記ピン孔における一方の前記ピン孔が前記進退移動方向で隣り合う他の前記リンクプレートの一対の前記ピン孔における他方の前記ピン孔と重なるように直列に配置された状態で前記ピン孔に挿通された連結ピンによって回動自在に連結され、対をなす前記チェーン部材のうち、一方の前記チェーン部材を第1チェーン部材とし且つ当該第1チェーン部材における前記リンクプレートを第1リンクプレートとする一方、他方の前記チェーン部材を第2チェーン部材とし且つ当該第2チェーン部材における前記リンクプレートを第2リンクプレートとしたとき、前記第1リンクプレートにおける一対の前記ピン孔間の第1距離は、前記第2リンクプレートにおける一対の前記ピン孔間の第2距離よりも小さい。
この構成によれば、噛合チェーンは、対をなすチェーン部材同士が進行方向への移動に伴い相互に噛み合って一体化するとき、対をなすチェーン部材のうち、当該チェーン部材を構成するリンクプレートにおける一対のピン孔間の距離が相対的に小さい側のチェーン部材を内周側に位置させて湾曲状に一体化した形状となる。すなわち、噛合チェーンは、第1チェーン部材が内周側に位置する一方で第2チェーン部材が外周側に位置する湾曲状に一体化した噛合状態となる。そのため、噛合チェーンは、第1チェーン部材及び第2チェーン部材が湾曲状に一体化した噛合状態において、その湾曲形状に対応した所定の曲率の曲線的な移動軌跡に沿って進退移動することが可能となり、その噛合チェーンに連結された可動体も同様に曲線的な移動軌跡に沿って移動させることが可能となる。
上記噛合チェーンにおいて、前記第1リンクプレートは、前記進行方向側の端部に第1噛合部を有すると共に前記退行方向側の端部に第1係合部を有し、前記第1噛合部は、前記退行方向を深さ方向にして切欠形成された第1凹部と、前記進行方向から前記第1凹部を見たときに当該第1凹部を基準として前記ピン孔が位置する側とは反対側となる位置から前記進行方向を突出方向にして突出形成された第1凸部と、を備え、前記第2リンクプレートは、前記退行方向側の端部に前記第1リンクプレートの前記第1噛合部と噛合可能な第2噛合部を有すると共に前記進行方向側の端部に前記第1リンクプレートの前記第1係合部と係合可能な第2係合部を有し、前記第2噛合部は、前記第1噛合部の前記第1凸部が食い込み可能に前記進行方向を深さ方向にして切欠形成された第2凹部と、前記退行方向から前記第2凹部を見たときに当該第2凹部を基準として前記ピン孔が位置する側とは反対側となる位置から前記第1噛合部の前記第1凹部に対して食い込み可能に前記退行方向を突出方向にして突出形成された第2凸部と、を備え、前記第1係合部及び前記第2係合部は、前記進退移動方向に対して斜めに交差する方向に延びる端面同士で構成され、前記第1係合部及び前記第2係合部が延びる方向と直交する一方向での前記第1噛合部の前記第1凹部の底部と前記第1係合部との間の第1凹部側距離と前記第2噛合部の前記第2凸部の先端と前記第2係合部との間の第2凸部側距離との和は、前記一方向での前記第1噛合部の前記第1凸部の先端と前記第1係合部との間の第1凸部側距離と前記第2噛合部の前記第2凹部の底部と前記第2係合部との間の第2凹部側距離との和よりも小さいことが好ましい。
上記噛合チェーンにおいて、前記第1係合部及び前記第2係合部は、前記第1チェーン部材及び前記第2チェーン部材が相互に噛み合って一体化するときには互いに面接触することが好ましい。
上記噛合チェーンにおいて、前記第1係合部は、前記第1リンクプレートにおいて前記ピン孔の軸方向から見たときに前記ピン孔が位置する側から前記進行方向側に上り勾配をなす斜面状の端面であり、前記第2係合部は、前記第2リンクプレートにおいて前記ピン孔の軸方向から見たときに前記ピン孔が位置する側から前記退行方向側に下り勾配をなす斜面状の端面であり、前記第1リンクプレートにおける一対の前記ピン孔同士の間を結ぶ直線に対して前記第1係合部が交差する鋭角側の第1角度は、前記第2リンクプレートにおける一対の前記ピン孔同士の間を結ぶ直線に対して前記第2係合部が交差する鋭角側の第2角度よりも大きいことが好ましい。
上記課題を解決する可動体移動装置は、上記構成の噛合チェーンと、前記噛合チェーンに連結されて前記噛合チェーンと共に前記進退移動方向へ移動可能な可動体とを備える。
この構成によれば、可動体移動装置において、上述した噛合チェーンと同様の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、対をなすチェーン部材同士が相互に噛み合って一体化した状態にある噛合チェーン及び当該噛合チェーンに連結された可動体を曲線的な移動軌跡に沿って移動させることができる。
可動体移動装置の一実施形態について、可動体が上方位置に位置する状態時を概略的に示す正面図。 可動体が下方位置に位置するときの可動体移動装置の状態を概略的に示す正面図。 噛合チェーンの第1チェーン部材を構成する第1リンクプレートの斜視図。 噛合チェーンの第2チェーン部材を構成する第2リンクプレートの斜視図。 図1における噛合チェーンの一部を拡大して示す正面図。 第1変形例のリンクプレートを示す斜視図。 第2変形例のリンクプレートを示す斜視図。 第3変形例のリンクプレートを示す斜視図。
以下、噛合チェーン及び当該噛合チェーンを用いて可動体を移動させる可動体移動装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、可動体移動装置11は、長手方向に沿って進退移動可能な噛合チェーン12と、噛合チェーン12の基端側に固定状態で配置される収容部13と、噛合チェーン12の先端側の端部にジョイントリンク14を介して連結された可動体15とを備えている。噛合チェーン12は、互いに噛合可能な一対の第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bを有している。そして、噛合チェーン12は、対をなすチェーン部材同士である第1チェーン部材12Aと第2チェーン部材12Bが進行方向に移動することで相互に噛み合って一体化する一方、その一体化した噛合状態から第1チェーン部材12Aと第2チェーン部材12Bが退行方向に移動することで相互に噛み外れて分岐するように構成されている。
なお、以下の記載では、例えば昇降テーブル等の機能性部材が取り付けられた可動体15を移動させる際の噛合チェーン12の進退移動方向をZとする。この場合、図1では上方向となる噛合チェーン12の進行方向をZ1とし、図1では下方向となる噛合チェーン12の退行方向をZ2とする。また、進退移動方向Zと直交する方向のうち、第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bが相互に噛み合って一体化した噛合状態にある噛合チェーン12が退行方向Z2への移動に伴い第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bを相互に噛み外れさせて分岐させる方向を図1では左右方向となる分岐方向Xとする。さらに、進退移動方向Z及び分岐方向Xの両方と直交する方向を図1では紙面と直交する方向となる前後方向Yとする。なお、図1及び図2では、収容部13における外装の図示を省略して、収容部13の内部構成を図示している。
図1及び図2に示すように、収容部13は、噛合チェーン12を収容可能に構成されている。収容部13内における分岐方向Xの中央部には、前後方向Yに延びる軸線を中心に正逆両方向に回転可能なスプロケット16が噛合チェーン12における片方のチェーン部材である第1チェーン部材12Aと噛み合うように設けられている。スプロケット16は図示しないモーターによって前後方向Yに沿う軸を回転中心にして正逆両方向に回転駆動される。そして、このスプロケット16の回転駆動に伴って噛合チェーン12が進退移動方向Zに沿って進退移動することにより、可動体15が進退移動方向Zへ移動するようになっている。
さらに、収容部13は、前後方向Yにおいて図示略の外装と略同一の矩形状をなす誘導板17を備えている。誘導板17の内側面には、噛合状態から分岐した第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bの各々が反転しながら移動するように、第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bを誘導可能な反転経路部分を有する一対の誘導溝18が図1及び図2においてほぼ左右対称となるように設けられている。
また、収容部13において、図示略の外装の内側面には、誘導板17における一対の誘導溝18と同一形状をなす一対の誘導溝が誘導板17における一対の誘導溝18と前後方向Yで対応するように設けられている。したがって、収容部13の前後方向Yにおける左右の両内側面には、一対の誘導溝18同士がそれぞれ対向するように設けられている。なお、収容部13における進行方向Z1側の面における分岐方向Xのほぼ中央部には、噛合チェーン12における第1チェーン部材12Aと第2チェーン部材12Bとが相互に噛み合って一体化した状態にある噛合部分を進退移動方向Zに通過させるための開口部19が形成されている。
次に、噛合チェーン12を構成する第1チェーン部材12Aと第2チェーン部材12Bについて説明する。
まず、図1で右側に位置する第1チェーン部材12Aは、進退移動方向Zに第1距離D1を隔てて並ぶ一対の円形状のピン孔21を有した複数のリンクプレートである第1リンクプレート22と、進退移動方向Zにおいて隣り合う第1リンクプレート22同士を一対のピン孔21において回動自在に連結する円柱状の連結ピン23とを有している。すなわち、第1チェーン部材12Aは、前後方向Yに所定の間隔をおいて各々対向するように配置された2つずつの第1リンクプレート22で構成された複数対の第1リンクプレート22が進退移動方向Zに直列に配置された状態において連結ピン23により回動自在に連結されることで長尺状に形成されている。
複数対の第1リンクプレート22は、前後方向Yに比較的狭い間隔で対をなす第1リンクプレート22と、前後方向Yに比較的広い間隔で対をなす第1リンクプレート22と、を含んでいる。そして、第1チェーン部材12Aは、比較的狭い間隔で対をなす第1リンクプレート22と、比較的広い間隔で対をなす第1リンクプレート22とを、各々の片方のピン孔21同士が前後方向Yで重なるように長手方向に交互に配置した状態において、前後方向Yで重なり合ったピン孔21同士に連結ピン23を嵌合させることによって組み立てられる。そのため、第1チェーン部材12Aにおいて、比較的狭い間隔で対をなす内側の第1リンクプレート22と比較的広い間隔で対をなす外側の第1リンクプレート22とは、一対のピン孔21間の第1距離D1に相当する連結ピン23の1ピッチ分だけ進退移動方向Zにおいて互いの位置がずれている。
この場合、前後方向Yに比較的狭い間隔で対をなす内側の第1リンクプレート22の外側に位置して対をなす外側の第1リンクプレート22のピン孔21には、連結ピン23の端部付近が所謂締まり嵌め状態となるように回転不能に嵌合される。その一方、前後方向Yに比較的広い間隔で対をなす外側の第1リンクプレート22の内側に位置して対をなす内側の第1リンクプレート22のピン孔21には、連結ピン23における端部付近よりも中央部側の部分が所謂隙間嵌め状態となるように回転可能に嵌合される。
連結ピン23の両端部は、前後方向Yに比較的広い間隔で対をなす外側リンクプレートとしての第1リンクプレート22よりも外側に突出している。そして、第1チェーン部材12Aが収容部13内に収容される際には、それらの連結ピン23の両端部が収容部13内にて前後方向Yで対向するそれぞれの一対の誘導溝18に摺動可能に挿入される。すなわち、第1チェーン部材12Aが退行方向Z2に移動して収容部13内に収容される際には、各連結ピン23の一端部が収容部13の誘導板17に設けられた誘導溝18に挿入され、各連結ピン23の他端部が収容部13の図示しない外装の内側面に設けられた誘導溝に挿入される。
図3に示すように、第1リンクプレート22は、進退移動方向Zの一方側である進行方向Z1側の端部に、第1チェーン部材12Aと第2チェーン部材12Bとが相互に噛み合って一体化されるときに噛合動作する第1噛合部24を有している。第1噛合部24は、ピン孔21の軸方向でもある前後方向Yから見た場合の輪郭形状が凹凸形状をなす曲面状の端面であって、第1リンクプレート22の輪郭全体を形成する環状の端面の一部を構成している。
第1噛合部24は、輪郭形状が凹形状をなす第1凹部25と、輪郭形状が凸形状をなす第1凸部26と、を備えている。第1凹部25は、第1リンクプレート22における進行方向Z1側の端部に退行方向Z2を深さ方向にして略U字状に切欠形成されている。第1凸部26は、進行方向Z1側から第1凹部25を見たときに当該第1凹部25を基準としてピン孔21が位置する側とは反対側となる位置から進行方向Z1を突出方向にして突出形成されている。
また、第1リンクプレート22は、進退移動方向Zの他方側である退行方向Z2側の端部に、ピン孔21の軸方向でもある前後方向Yから見たときにピン孔21が位置する側から進行方向Z1側に上り勾配をなす斜面状の端面を形成するように、進退移動方向Zに対して斜めに交差する方向に直線的に延びる第1係合部27を有している。この第1係合部27は、ピン孔21の軸方向でもある前後方向Yを幅方向として前後方向Yと直交する方向を長さ方向として延びる平面状の端面であって、第1噛合部24とは進退移動方向Zにおいて反対側となる位置で、第1リンクプレート22の輪郭全体を形成する環状の端面の一部を構成している。
一方、図1で左側に位置する第2チェーン部材12Bは、進退移動方向Zに第2距離D2を隔てて並ぶ一対の円形状のピン孔28を有した複数のリンクプレートである第2リンクプレート29と、進退移動方向Zにおいて隣り合う第2リンクプレート29同士を一対のピン孔28において回動自在に連結する円柱状の連結ピン30とを有している。この場合、第2リンクプレート29における一対のピン孔28間の第2距離D2は、前述した第1リンクプレート22における一対のピン孔21間の第1距離D1よりも大きい。すなわち、第1リンクプレート22におけるピン孔21間の第1距離D1は、第2リンクプレート29におけるピン孔28間の第2距離D2よりも小さい。そして、この第2チェーン部材12Bも、前後方向Yに所定の間隔をおいて各々対向するように配置された2つずつの第2リンクプレート29で構成された複数対の第2リンクプレート29が進退移動方向Zに直列に配置された状態において連結ピン30により回動自在に連結されることで長尺状に形成されている。
また、複数対の第2リンクプレート29も、複数対の第1リンクプレート22の場合と同様に、前後方向Yに比較的狭い間隔で対をなす第2リンクプレート29と、前後方向Yに比較的広い間隔で対をなす第2リンクプレート29と、を含んでいる。そして、第2チェーン部材12Bは、比較的狭い間隔で対をなす第2リンクプレート29と、比較的広い間隔で対をなす第2リンクプレート29とを、各々の片方のピン孔28同士が前後方向Yで重なるように長手方向に交互に配置した状態において、前後方向Yで重なり合ったピン孔28同士に連結ピン30を嵌合させることによって組み立てられる。そのため、第2チェーン部材12Bにおいても、比較的狭い間隔で対をなす内側の第2リンクプレート29と比較的広い間隔で対をなす外側の第2リンクプレート29とは、一対のピン孔28間の第2距離D2に相当する連結ピン30の1ピッチ分だけ進退移動方向Zにおいて互いの位置がずれている。
そして、この場合に前後方向Yに比較的狭い間隔で対をなす内側の第2リンクプレート29の外側に位置して対をなす外側の第2リンクプレート29のピン孔28には、連結ピン30の端部付近が所謂締まり嵌め状態となるように回転不能に嵌合される。その一方、前後方向Yに比較的広い間隔で対をなす外側の第2リンクプレート29の内側に位置して対をなす内側の第2リンクプレート29のピン孔28には、連結ピン30における端部付近よりも中央部側の部分が所謂隙間嵌め状態となるように回転可能に嵌合される。
連結ピン30の両端部は、前後方向Yに比較的広い間隔で対をなす外側リンクプレートとしての第2リンクプレート29よりも外側に突出している。そして、第2チェーン部材12Bが収容部13内に収容される際には、第1チェーン部材12Aの場合と同様に、それらの連結ピン30の両端部が収容部13内にて前後方向Yで対向するそれぞれの一対の誘導溝18に摺動可能に挿入される。すなわち、第2チェーン部材12Bが退行方向Z2に移動して収容部13内に収容される際には、各連結ピン30の一端部が収容部13の誘導板17に設けられた誘導溝18に挿入され、各連結ピン30の他端部が収容部13の図示しない外装の内側面に設けられた誘導溝に挿入される。
図4に示すように、第2リンクプレート29は、進退移動方向Zの他方側である退行方向Z2側の端部に、第1チェーン部材12Aと第2チェーン部材12Bとが相互に噛み合って一体化されるときに噛合動作する第2噛合部31を有している。第2噛合部31は、ピン孔28の軸方向でもある前後方向Yから見た場合の輪郭形状が凹凸形状をなす曲面状の端面であって、第2リンクプレート29の輪郭全体を形成する環状の端面の一部を構成している。
第2噛合部31は、輪郭形状が凹形状をなす第2凹部32と、輪郭形状が凸形状をなす第2凸部33と、を備えている。第2凹部32は、第1リンクプレート22における第1噛合部24の第1凸部26が食い込み可能に、第2リンクプレート29における退行方向Z2側の端部に進行方向Z1を深さ方向にして略U字状に切欠形成されている。第2凸部33は、第1リンクプレート22における第1噛合部24の第1凹部25に対して食い込み可能に、退行方向Z2側から第2凹部32を見たときに当該第2凹部32を基準としてピン孔28が位置する側とは反対側となる位置から退行方向Z2を突出方向にして突出形成されている。
また、第2リンクプレート29は、進退移動方向Zの一方側である進行方向Z1側の端部に、ピン孔28の軸方向でもある前後方向Yから見たときにピン孔28が位置する側から退行方向Z2側に下り勾配をなす斜面状の端面を形成するように、進退移動方向Zに対して斜めに交差するように直線的に延びる第2係合部34を有している。この第2係合部34も、前述した第1係合部27の場合と同様に、ピン孔28の軸方向でもある前後方向Yを幅方向として前後方向Yと直交する方向を長さ方向として延びる平面状の端面であって、第2噛合部31とは進退移動方向Zにおいて反対側となる位置で、第2リンクプレート29の輪郭全体を形成する環状の端面の一部を構成している。
ここで、第1チェーン部材12Aの第1リンクプレート22と第2チェーン部材12Bの第2リンクプレート29とを比較すると、両者は各々における一対のピン孔21,28間の間隔である第1距離D1と第2距離D2とが相違する以外に以下の点でも構成が相違している。以下、この点について説明する。
まず、図3に示すように、第1リンクプレート22において、斜面状の端面である第1係合部27が延びる方向と直交する一方向での、第1噛合部24の第1凹部25の底部と第1係合部27との間の距離を第1凹部側距離R1とし、第1凸部26の先端と第1係合部27との間の距離を第1凸部側距離C1とする。そして、この第1凸部側距離C1から第1凹部側距離R1を減じて得られる第1凹部25の深さを第1凹部深さH1とする。また、第1リンクプレート22において、一対のピン孔21同士の間を結ぶ直線L1に対して斜面状の第1係合部27が交差する鋭角側の角度を第1角度θ1とする。
その一方、第2リンクプレート29において、斜面状の端面である第1係合部27が延びる方向と直交する一方向での、第2噛合部31の第2凹部32の底部と第2係合部34との間の距離を第2凹部側距離R2とし、第2凸部33の先端と第2係合部34との間の距離を第2凸部側距離C2とする。そして、この第2凸部側距離C2から第2凹部側距離R2を減じて得られる第2凹部32の深さを第2凹部深さH2とする。また、第2リンクプレート29において、一対のピン孔28同士の間を結ぶ直線L2に対して斜面状の第2係合部34が交差する鋭角側の角度を第2角度θ2とする。
そして、この場合に、第1リンクプレート22と第2リンクプレート29とを比較すると、両者間には次のような相違が存在する。すなわち、第1リンクプレート22における第1凹部側距離R1と第2リンクプレート29における第2凹部側距離R2とを比較すると、第1凹部側距離R1の方が第2凹部側距離R2よりも小さい。また、第1リンクプレート22における第1凸部側距離C1と第2リンクプレート29における第2凸部側距離C2とを比較すると、第1凸部側距離C1の方が第2凸部側距離C2よりも大きい。さらに、第1リンクプレート22における第1凹部深さH1と第2リンクプレート29における第2凹部深さH2とを比較すると、第1凹部深さH1の方が第2凹部深さH2よりも大きい。そして、第1リンクプレート22における第1角度θ1と第2リンクプレート29における第2角度θ2とを比較すると、第1角度θ1の方が第2角度θ2よりも大きい。
そして、図5に示すように、以上のような前提のもと、第1リンクプレート22の第1噛合部24と第2リンクプレート29の第2噛合部31とが噛合すると共に第1リンクプレート22の第1係合部27と第2リンクプレート29の第2係合部34とが係合した状態では、以下のような寸法差が存在する。すなわち、第1係合部27及び第2係合部34が延びる方向と直交する一方向での、第1凹部側距離R1と第2凸部側距離C2との和と第1凸部側距離C1と第2凹部側距離R2との和とを比較すると、前者の和の方が寸法的に小さくなる。本実施形態では、第1リンクプレート22と第2リンクプレート29との間に存在する以上のような寸法差や構成の相違により、噛合チェーン12が第1チェーン部材12Aと第2チェーン部材12Bとを噛合させたときに湾曲状に得一体化する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
さて、第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bを噛合させて噛合チェーン12を噛合状態とする場合には、まず、スプロケット16を図2において時計回り方向に回転駆動させる。すると、左右で対をなす第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bは、収容部13内に左右で対をなすように形成された誘導溝18に連結ピン23,30がそれぞれガイドされながら進行方向Z1へ移動する。
そして、図1に示すように、噛合チェーン12は、第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bが進行方向Z1への移動に伴って第1リンクプレート22と第2リンクプレート29とを相互に噛み合わせることで進退移動方向Zに沿って延びる棒状に一体化した剛体構造の噛合状態となる。そして、この噛合状態では、第1チェーン部材12Aにおける第1リンクプレート22の第1噛合部24と第2チェーン部材12Bにおける第2リンクプレート29の第2噛合部31とが噛合すると共に、第1リンクプレート22の第1係合部27と第2リンクプレート29の第2係合部34とが係合する。
すなわち、第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bは、第1リンクプレート22の第1噛合部24の第1凹部25に第2リンクプレート29の第2噛合部31の第2凸部33が食い込むと共に、第2リンクプレート29の第2噛合部31の第2凹部32に第1リンクプレート22の第1噛合部24の第1凸部26が食い込むことで噛合する。また、第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bは、第1リンクプレート22の斜面状をなす第1係合部27と第2リンクプレート29の斜面状をなす第2係合部34とが面接触する係合状態となる。
そして、この場合に、第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bは、各々のチェーンピッチが第1距離D1と第2距離D2とで規定されるところ、第1チェーン部材12Aの第1距離D1の方が第2チェーン部材12Bの第2距離D2よりも小さい。また進退移動方向Zと交差する左右方向に並んで位置する第1凹部25及び第2凹部32は、第1凹部25の第1凹部深さH1の方が第2凹部32の第2凹部深さH2よりも大きい。そのため、左右で対をなす第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bからなる噛合チェーン12は、図1において二点鎖線で示す直棒状ではなく、同図において実線で示すように、チェーンピッチが小さく且つ凹部の深さが大きい第1チェーン部材12Aの方を内周側にした湾曲棒状に一体化することになる。
また、この場合において、第1噛合部24と第2噛合部31が噛み合った第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bは、内周側の第1凹部側距離R1と第2凸部側距離C2との和の方が外周側の第1凸部側距離C1と第2凹部側距離R2との和よりも小さく、また、第1角度θ1の方が第2角度θ2よりも大きい。そのため、噛合チェーン12は、第1チェーン部材12Aの方を内周側にする一方で第2チェーン部材12Bの方を外周側に位置させる湾曲した棒状への一体化が格別に妨げられることなく容易に行われる。その結果、噛合チェーン12は、そのような湾曲形状に対応した所定の曲率の曲線的な移動軌跡に沿って進退移動することが可能とされ、そのような噛合チェーン12の先端側に連結された可動体15も曲線的な移動軌跡に沿って図2に示す下方位置と図1に示す上方位置との間を移動することが可能とされる。
一方、図1に示す状態において、スプロケット16を反時計回り方向に回転駆動させると、噛合チェーン12は、可動体15を取り付けた先端側が互いに噛み合って一体化した状態にある第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bが退行方向Z2へと移動する。なお、この場合にも、噛合チェーン12は、噛合状態での湾曲形状に対応した所定の曲率の曲線的な移動軌跡に沿って退行方向Z2に移動する。そして、噛合チェーン12は、第1チェーン部材12A及び第2チェーン部材12Bが図1に示す噛合状態から退行方向Z2への移動に伴い第1リンクプレート22と第2リンクプレート29とを相互に噛み外れさせることで分岐方向Xに分岐され、それらの長手方向における大部分が左右対称の誘導溝18に案内されて収容部13内に収容される。
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)噛合チェーン12は、進行方向Z1への移動に伴い第1チェーン部材12Aが内周側に位置する一方で第2チェーン部材12Bが外周側に位置する湾曲状に一体化した噛合状態となるため、その湾曲形状に対応した所定の曲率の曲線的な移動軌跡に沿って進退移動することが可能となる。
(2)噛合チェーン12の先端側に連結された可動体15は、噛合チェーン12が噛合状態での湾曲形状に対応した所定の曲率の曲線的な移動軌跡に沿って進退移動するため、同様に曲線的な移動軌跡に沿って上下の二位置間を移動することができる。したがって、その可動体15に取り付けられた昇降テーブル等の機能性部材についても、曲線的な移動軌跡に沿って移動させることが可能となる。
(3)第1チェーン部材12Aを構成する第1リンクプレート22における第1噛合部24の第1凹部25は第2チェーン部材12Bを構成する第2リンクプレート29における第2噛合部31の第2凹部32よりも凹部の深さが大きい。また、第1チェーン部材12Aを構成する第1リンクプレート22における第1噛合部24の第1凸部26は第2チェーン部材12Bを構成する第2リンクプレート29における第2噛合部31の第2凸部33よりも突出量が長い。そのため、噛合チェーン12は、第1チェーン部材12Aと第2チェーン部材12Bとが相互に噛み合って棒状に一体化するとき、相対的に凹部の深さが大きい第1凹部25が位置する側で第1噛合部24と第2噛合部31とがより深く噛み合うことで、第1チェーン部材12A側に湾曲した棒状に容易に一体化できる。
(4)噛合チェーン12は、第1チェーン部材12Aと第2チェーン部材12Bが相互に噛み合って一体化するとき、斜面状の第1係合部27と第2係合部34が互いに面接触する係合状態となるため、第1チェーン部材12Aと第2チェーン部材12Bとが湾曲状に一体化した噛合状態を安定的に保持することができる。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。また、本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・図6に示すように、第1リンクプレート22の第1係合部27と第2リンクプレート29の第2係合部34は、ピン孔21,28の軸方向でもある前後方向Yから見たときの輪郭形状が退行方向Z2側に一方が凹形状で他方が凸形状となる曲線を描く形状であってもよい。この構成によれば、第1係合部27と第2係合部34とを凹凸嵌合するように係合させることができる。
・図7に示すように、第1リンクプレート22の第1係合部27と第2リンクプレート29の第2係合部34は、ピン孔21,28の軸方向でもある前後方向Yから見たときの輪郭形状が両者共に凹凸形状をなす波形の係合面を有する構成であってもよい。この構成によれば、第1係合部27と第2係合部34とを更に強固な凹凸嵌合状態で係合させることができる。
・図8に示すように、第1リンクプレート22及び第2リンクプレート29のうち少なくとも一方のリンクプレート、例えば第2リンクプレート29における一対のピン孔28は、少なくとも一方のピン孔28が円形状の孔ではなく進退移動方向Zに沿う長孔で構成されていてもよい。
・第1リンクプレート22におけるピン孔21間の第1距離D1と第2リンクプレート29におけるピン孔28間の第2距離D2は、それらの大きさを適宜に変更してもよい。すなわち、チェーンピッチを規定する第1距離D1及び第2距離D2を変更すれば、第1チェーン部材12Aと第2チェーン部材12Bが噛合して湾曲状に一体化したときの湾曲の度合を変更することが可能となる。なお、この場合には、第1距離D1と第2距離D2との変更に合わせて、第1リンクプレート22及び第2リンクプレート29における第1凹部側距離R1、第1凸部側距離C1、第2凹部側距離R2、第2凸部側距離C2、第1角度θ1及び第2角度θ2についても変更することが好ましい。
・噛合チェーン12は、第1チェーン部材12Aと第2チェーン部材12Bが進行方向Z1に進行して相互に噛合して一体化したとき、第2チェーン部材12Bの方を内周側にして湾曲するようにしてもよい。そうするには、例えば第1距離D1と第2距離D2との大小関係や第1角度θ1と第2角度θ2との大小関係等を実施形態の場合とは逆にすればよい。
・第1リンクプレート22の第1係合部27と第2リンクプレート29の第2係合部34は、一方を凸部で他方をその凸部が当接する斜面などの係合面で構成されてもよい。
11…可動体移動装置、12…噛合チェーン、12A…第1チェーン部材、12B…第2チェーン部材、15…可動体、21…ピン孔、22…第1リンクプレート、23…連結ピン、24…第1噛合部、25…第1凹部、26…第1凸部、27…第1係合部、28…ピン孔、29…第2リンクプレート、30…連結ピン、31…第2噛合部、32…第2凹部、33…第2凸部、34…第2係合部、C1…第1凸部側距離、C2…第2凸部側距離、D1…第1距離、D2…第2距離、H1…第1凹部深さ、H2…第2凹部深さ、L1,L2…直線、R1…第1凹部側距離、R2…第2凹部側距離、X…分岐方向、Y…前後方向、Z…進退移動方向、Z1…進行方向、Z2…退行方向、θ1…第1角度、θ2…第2角度。

Claims (5)

  1. 進退移動可能な少なくとも一対のチェーン部材を有し、対をなすチェーン部材同士が進行方向に移動することで相互に噛み合って一体化する一方、その一体化した噛合状態から前記チェーン部材同士が退行方向に移動することで相互に噛み外れて分岐する噛合チェーンであって、
    前記チェーン部材は、進退移動方向に並ぶ一対のピン孔を各々有する複数のリンクプレートが一対の前記ピン孔における一方の前記ピン孔が前記進退移動方向で隣り合う他の前記リンクプレートの一対の前記ピン孔における他方の前記ピン孔と重なるように直列に配置された状態で前記ピン孔に挿通された連結ピンによって回動自在に連結され、
    対をなす前記チェーン部材のうち、一方の前記チェーン部材を第1チェーン部材とし且つ当該第1チェーン部材における前記リンクプレートを第1リンクプレートとする一方、他方の前記チェーン部材を第2チェーン部材とし且つ当該第2チェーン部材における前記リンクプレートを第2リンクプレートとしたとき、
    前記第1リンクプレートにおける一対の前記ピン孔間の第1距離は、前記第2リンクプレートにおける一対の前記ピン孔間の第2距離よりも小さい
    ことを特徴とする噛合チェーン。
  2. 前記第1リンクプレートは、前記進行方向側の端部に第1噛合部を有すると共に前記退行方向側の端部に第1係合部を有し、
    前記第1噛合部は、前記退行方向を深さ方向にして切欠形成された第1凹部と、前記進行方向から前記第1凹部を見たときに当該第1凹部を基準として前記ピン孔が位置する側とは反対側となる位置から前記進行方向を突出方向にして突出形成された第1凸部と、を備え、
    前記第2リンクプレートは、前記退行方向側の端部に前記第1リンクプレートの前記第1噛合部と噛合可能な第2噛合部を有すると共に前記進行方向側の端部に前記第1リンクプレートの前記第1係合部と係合可能な第2係合部を有し、
    前記第2噛合部は、前記第1噛合部の前記第1凸部が食い込み可能に前記進行方向を深さ方向にして切欠形成された第2凹部と、前記退行方向から前記第2凹部を見たときに当該第2凹部を基準として前記ピン孔が位置する側とは反対側となる位置から前記第1噛合部の前記第1凹部に対して食い込み可能に前記退行方向を突出方向にして突出形成された第2凸部と、を備え、
    前記第1係合部及び前記第2係合部は、前記進退移動方向に対して斜めに交差する方向に延びる端面同士で構成され、
    前記第1係合部及び前記第2係合部が延びる方向と直交する一方向での前記第1噛合部の前記第1凹部の底部と前記第1係合部との間の第1凹部側距離と前記第2噛合部の前記第2凸部の先端と前記第2係合部との間の第2凸部側距離との和は、前記一方向での前記第1噛合部の前記第1凸部の先端と前記第1係合部との間の第1凸部側距離と前記第2噛合部の前記第2凹部の底部と前記第2係合部との間の第2凹部側距離との和よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の噛合チェーン。
  3. 前記第1係合部及び前記第2係合部は、前記第1チェーン部材及び前記第2チェーン部材が相互に噛み合って一体化するときには互いに面接触する
    ことを特徴とする請求項2に記載の噛合チェーン。
  4. 前記第1係合部は、前記第1リンクプレートにおいて前記ピン孔の軸方向から見たときに前記ピン孔が位置する側から前記進行方向側に上り勾配をなす斜面状の端面であり、
    前記第2係合部は、前記第2リンクプレートにおいて前記ピン孔の軸方向から見たときに前記ピン孔が位置する側から前記退行方向側に下り勾配をなす斜面状の端面であり、
    前記第1リンクプレートにおける一対の前記ピン孔同士の間を結ぶ直線に対して前記第1係合部が交差する鋭角側の第1角度は、前記第2リンクプレートにおける一対の前記ピン孔同士の間を結ぶ直線に対して前記第2係合部が交差する鋭角側の第2角度よりも大きい
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の噛合チェーン。
  5. 請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の噛合チェーンと、
    前記噛合チェーンに連結されて前記噛合チェーンと共に前記進退移動方向へ移動可能な可動体と、を備える
    ことを特徴とする可動体移動装置。
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