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JP6806952B1 - 内燃機関の制御装置および制御方法 - Google Patents

内燃機関の制御装置および制御方法 Download PDF

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JP6806952B1 JP2020501840A JP2020501840A JP6806952B1 JP 6806952 B1 JP6806952 B1 JP 6806952B1 JP 2020501840 A JP2020501840 A JP 2020501840A JP 2020501840 A JP2020501840 A JP 2020501840A JP 6806952 B1 JP6806952 B1 JP 6806952B1
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Abstract

内燃機関の制御装置は、内燃機関の吸気行程開始時の吸気圧および吸気行程完了時の吸気圧をそれぞれ検出する吸気圧検出部と、内燃機関の回転速度を検出する回転速度検出部と、内燃機関の外気温度を検出する外気温度検出部と、内燃機関の機関温度を検出する機関温度検出部と、内燃機関のスロットル開度を検出するスロットル開度検出部と、吸気行程開始時の吸気圧、吸気行程完了時の吸気圧、回転速度、外気温度、機関温度およびスロットル開度に基づいて、内燃機関の燃焼室内に供給される支燃性の気体の流量である機関吸入気体流量を推定する推定部とを備えている。

Description

本発明は、内燃機関の制御装置および制御方法に係り、特に燃焼室内に供給される支燃性の気体の流量を推定する機能を有する、内燃機関の制御装置および制御方法に関する。
内燃機関の出力を制御する上で、燃焼室内に供給される支燃性の気体、典型的には外気の流量である機関吸入気体流量は、重要なパラメータである。この機関吸入気体流量を精度よく把握することができれば、これに応じた燃料噴射量および点火タイミングを制御することによって、内燃機関の良好な出力および燃焼性を実現することができる。
特許文献1には、内燃機関の吸気管内に圧力センサを設け、吸気行程における圧力センサの測定値を逐次積分することによって、機関吸入気体流量を推定する技術が記載されている。
特開2009−127618号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、吸気行程における圧力センサの測定値を逐次積分する演算に時間がかかるため、吸気行程に続く圧縮行程の開始前までに燃料噴射量を決定するのが困難である。
本発明は、上記のような課題を解決するためのものであり、機関吸入気体流量を高速に推定することができる、内燃機関の制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る内燃機関の制御装置は、吸気管内に吸気を行う吸気工程開始および吸気行程完了を繰り返す内燃機関に供給される支燃性の機関吸入気体流量を推定し、推定した機関吸入気体流量に基づいて内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置において、吸気管内の吸気圧を検出する吸気圧検出部と、内燃機関の回転速度を検出する回転速度検出部と、内燃機関の外気温度を検出する外気温度検出部と、内燃機関の機関温度を検出する機関温度検出部と、内燃機関のスロットル開度を検出するスロットル開度検出部と、機関吸入気体流量を推定する推定部とを備え、吸気圧検出部は、内燃機関のクランキング開始直前の吸気圧および1回目の圧縮行程開始直後の吸気圧をそれぞれ検出し、機関温度検出部は、クランキング開始直前の吸気圧、1回目の圧縮行程開始直後の吸気圧、外気温度検出部が検出した外気温度および回転速度検出部が検出した1回目の圧縮行程開始直後の回転速度に基づいて、内燃機関のクランキング開始直前の機関温度である初期機関温度を推定し、推定部は、吸気圧検出部が検出した吸気行程開始の際の吸気行程開始吸気圧と(ただし、吸気行程開始は排気行程から吸気行程に切り替わる上死点のタイミングである)、吸気圧検出部が吸気行程開始吸気圧を検出した後に検出した吸気行程完了の際の吸気行程完了吸気圧と(ただし、吸気行程完了は吸気行程から圧縮行程に切り替わる下死点のタイミングである)、回転速度検出部が検出した回転速度と、外気温度検出部が検出した外気温度と、機関温度検出部が検出した機関温度と、スロットル開度検出部が検出したスロットル開度とに基づいて、機関吸入気体流量を推定することを特徴とする。
また、本発明に係る内燃機関の制御方法は、吸気管内に吸気を行う吸気工程開始および吸気行程完了を繰り返す内燃機関に供給される支燃性の機関吸入気体流量を推定し、推定した機関吸入気体流量に基づいて内燃機関を制御する、内燃機関の制御方法において、吸気管内の吸気圧を検出するステップと、内燃機関の回転速度を検出するステップと、内燃機関の外気温度を検出するステップと、内燃機関の機関温度を検出するステップと、内燃機関のスロットル開度を検出するステップと、機関吸入気体流量を推定するステップとを含み、吸気管内の吸気圧を検出するステップは、内燃機関のクランキング開始直前の吸気圧および1回目の圧縮行程開始直後の吸気圧をそれぞれ検出し、機関温度を検出するステップは、クランキング開始直前の吸気圧、1回目の圧縮行程開始直後の吸気圧、外気温度を検出するステップが検出した外気温度および回転速度を検出するステップが検出した1回目の圧縮行程開始直後の回転速度に基づいて、内燃機関のクランキング開始直前の機関温度である初期機関温度を推定し、機関吸入気体流量を推定するステップは、吸気管内の吸気圧を検出するステップが検出した吸気行程開始の際の吸気行程開始吸気圧(ただし、吸気行程開始は排気行程から吸気行程に切り替わる上死点のタイミングである)と、吸気管内の吸気圧を検出するステップが吸気行程開始吸気圧を検出した後に検出した吸気行程完了の際の吸気行程完了吸気圧(ただし、吸気行程完了は吸気行程から圧縮行程に切り替わる下死点のタイミングである)と、内燃機関の回転速度を検出するステップが検出した回転速度と、内燃機関の外気温度を検出するステップが検出した外気温度と、内燃機関の機関温度を検出するステップが検出した機関温度と、内燃機関のスロットル開度を検出するステップが検出したスロットル開度とに基づいて、機関吸入気体流量を推定することを特徴とする。
本発明に係る内燃機関の制御装置および制御方法によれば、機関吸入気体流量を高速に推定することができる。
本発明の実施の形態1に係る内燃機関および制御装置の構成を示す図である。 図1の制御装置の内部構成を模式的に示す図である。 図1の制御装置の内部の回路構成を示す図である。 図1の内燃機関のクランキング開始直後における吸気圧の変化を示す図である。 図1の内燃機関のクランキング開始から一定時間経過後における吸気圧の変化を示す図である。 図1の制御装置によって推定された機関吸入気体流量と、A/Fセンサの計測値および燃料噴射量に基づいて別途算出した機関吸入気体流量との相関関係を示す図である。 図1の制御装置によって行われる、機関吸入気体流量の推定処理および内燃機関の制御処理の詳細を説明するフローチャートである。 実施の形態3に係る同一仕様の内燃機関Aと内燃機関Bの吸気圧の挙動を示す図である。 実施の形態4に係る制御装置の内部の回路構成を示す図である。 実施の形態5に係る制御装置の内部の回路構成を示す図である。 実施の形態5に係る内燃機関のクランキング開始直後における吸気圧の変化を示す図である。 実施の形態5に係る制御装置によって行われる、機関温度の推定処理および機関吸入気体流量の推定処理、並びに、内燃機関の制御処理の詳細を説明するフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願が開示する発明の実施の形態について、詳細に説明する。ただし、以下に示す実施の形態は一例であり、これらの実施の形態によって、本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る内燃機関100および制御装置150の構成を示す図である。なお、本実施の形態1に係る内燃機関100および制御装置150は、車両に搭載される。
(1−1.内燃機関の構成)
内燃機関100は、4サイクルのガソリン機関であり、1燃焼サイクルにおいて、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程を行う。
内燃機関100は、支燃性の気体、典型的には外気と、燃料との混合気を燃焼させる燃焼室101を備えている。燃焼室101は、シリンダヘッド102と、シリンダブロック103と、ピストン104とによって構成されている。
内燃機関100は、燃焼室101内に支燃性の気体を供給する吸気通路105と、燃焼室101内で発生した排気ガスを排出する排気通路120とを備えている。
吸気通路105には、上流側から順に、エアフィルタ106と、スロットルバルブ107と、吸気圧センサ108とが設けられている。
スロットルバルブ107は、吸気通路105の開度を調整する弁である。スロットルバルブ107の開度は、運転者によるアクセルの操作量に応じて変化する。スロットルバルブ107の開度が変化することにより、吸気通路105を経由して燃焼室101内に供給される支燃性の気体の流量が調整される。
吸気圧センサ108は、スロットルバルブ107よりも下流側の吸気通路105である吸気管105a内における支燃性の気体の圧力、すなわち吸気圧に応じた信号を出力する。吸気圧センサ108の出力信号は、制御装置150に入力される。
また、吸気通路105には、スロットルバルブ107を迂回してスロットルバルブ107の上流側と下流側とを繋ぐバイパス流路109と、バイパス流路109の開度を調整するアイドルスピードコントロールバルブ110とが設けられている。
アイドルスピードコントロールバルブ110は、内燃機関100のアイドリング動作時に、バイパス流路109を流れる支燃性の気体の流量を調節することによって、内燃機関100の回転速度を制御する。
吸気管105aにおける吸気圧センサ108よりも下流側には、燃料を吸気ポートの近傍に噴射するインジェクタ111が設けられている。インジェクタ111には、燃料タンク112から燃料ポンプ113によって汲み上げられた燃料が供給される。インジェクタ111は、制御装置150から出力される制御信号によって動作する。
燃焼室101の頂部を構成するシリンダヘッド102には、支燃性の気体と燃料との混合気に点火する点火プラグ114が設けられている。点火プラグ114の先端の電極は、燃焼室101内に露出している。点火プラグ114には、制御装置150から点火エネルギーが供給される。
また、シリンダヘッド102には、吸気通路105から燃焼室101への流路を開閉する吸気バルブ115と、燃焼室101から排気通路120への流路を開閉する排気バルブ116とが設けられている。
燃焼室101の底部を構成するピストン104は、コンロッド117を介して、クランク軸118に連結されている。クランク軸118の回転に応じて、ピストン104はシリンダブロック103内を上下に往復運動する。
クランク軸118の近傍には、クランク軸118の回転角度に応じた信号を出力するクランク角センサ119が設けられている。クランク角センサ119の出力信号は、制御装置150に入力される。
クランク軸118と一体回転する図示しないロータの外周部には、周方向に設定間隔で複数の突起が設けられている。クランク角センサ119は、これらの突起がクランク角センサ119を横切る時に、矩形状のクランク信号を出力する。
本実施の形態1では、複数の突起は、クランク軸118の回転角度の30度ごとに設けられている。ただし、クランク軸118の回転角度が360度の間で、特定の箇所には、突起は設けられていない。これにより、制御装置150は、クランク軸118が360度回転したことを認識することができる。
制御装置150は、クランク軸118の回転角度に基づいて、ピストン104の位置を判別することができる。具体的には、制御装置150は、ピストン104が上死点および下死点の位置にあることをそれぞれ判別することができる。
先述したように、本実施の形態1に係る内燃機関100は、4サイクル機関であり、1燃焼サイクルにおいて、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程を行う。制御装置150は、吸気圧センサ108から取得される吸気管105a内の圧力と、クランク角センサ119から取得されるクランク軸118の回転角度とに基づいて、内燃機関100の現在の行程およびピストン104の現在の位置を判別することができる。
制御装置150は、内燃機関100の現在の行程およびピストン104の現在の位置に基づいて、インジェクタ111に対して燃料噴射の制御信号を出力することによって、燃料噴射量、点火タイミング等を制御する。
排気通路120の下流側には、三元触媒121が設けられている。
(1−2.内燃機関の動作)
内燃機関100の動作時、インジェクタ111は、吸気バルブ115の手前において、吸気管105a内を流通する支燃性の気体に燃料を噴射する。これにより、支燃性の気体と燃料との混合気が形成される。吸気バルブ115は、形成された混合気を開動作によって燃焼室101内に供給する。点火プラグ114は、燃焼室101内の混合気に放電火花によって着火する。これにより、燃焼室101内で混合気が燃焼される。
燃焼室101内における混合気の燃焼によって、内燃機関100の外部に対して仕事が行われる。具体的には、ピストン104およびコンロッド117を介してクランク軸118が回転し、混合気の燃焼エネルギーが回転エネルギーに変換される。排気バルブ116は、混合気の燃焼によって生じた排気ガスを開動作によって排気通路120に排出する。
(1−3.制御装置の構成)
図2は、内燃機関100の動作を制御する制御装置150の内部構成を模式的に示す図である。制御装置150は、吸気圧検出部151と、回転速度検出部152と、外気温度検出部153と、機関温度検出部154と、スロットル開度検出部155と、推定部156と、制御部157とを備えている。
吸気圧検出部151は、内燃機関100の吸気行程開始時の吸気圧および吸気行程完了時の吸気圧をそれぞれ検出する。詳細には、吸気圧検出部151は、吸気圧センサ108から取得される吸気圧と、クランク角センサ119から取得されるクランク角とに基づいて、吸気行程開始時の吸気圧および吸気行程完了時の吸気圧をそれぞれ検出する。
なお、吸気行程開始時とは、排気行程から吸気行程に切り替わる上死点の前後近傍のタイミングである。また、吸気行程完了時とは、吸気行程から圧縮行程に切り替わる下死点の前後近傍のタイミングである。
回転速度検出部152は、クランク角センサ119の出力信号に基づいて、クランク軸118の回転速度、すなわち内燃機関100の回転速度を検出する。
外気温度検出部153は、吸気通路105の入口近傍に設けられた外気温度センサ131の出力信号に基づいて、内燃機関100の外部環境の温度、すなわち外気温度を検出する。
機関温度検出部154は、燃焼室101の近傍に設けられた機関温度センサ132の出力信号に基づいて、内燃機関100の本体の温度である機関温度を検出する。
スロットル開度検出部155は、スロットルバルブ107の開度に応じた信号を出力するスロットル開度センサ133の出力信号に基づいて、スロットル開度を検出する。
推定部156は、上記の吸気行程開始時の吸気圧、吸気行程完了時の吸気圧、回転速度、外気温度、機関温度、およびスロットル開度に基づいて、吸気管105aから燃焼室101内に供給される支燃性の気体の流量である機関吸入気体流量を推定する。
制御部157は、推定部156によって推定された機関吸入気体流量に基づいて、インジェクタ111および点火プラグ114を駆動することによって、内燃機関100の燃料噴射量および点火タイミングを制御する。
制御装置150の各部151〜157の機能は、制御装置150の内部の処理回路によって実現される。具体的には、図3に示されるように、制御装置150の回路基板140上には、演算処理回路90と、演算処理回路90との間でデータをやり取りする記憶回路91aおよび91bと、外部から入力される信号を演算処理回路90に入力する入力回路92と、演算処理回路90から出力される信号を外部に出力する出力回路93と、電源回路94とが配置されている。
演算処理回路90は、CPU(Central Processing Unit)等によって構成されている。
記憶回路91aは、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等によって構成される不揮発性の記憶回路である。
記憶回路91bは、RAM(Random Access Memory)等によって構成される揮発性の記憶回路である。
入力回路92には、吸気圧センサ108、クランク角センサ119、外気温度センサ131、機関温度センサ132およびスロットル開度センサ133からの各出力信号線が接続されている。入力回路92は、これらのセンサが出力するアナログの出力信号を演算処理回路90に入力可能なディジタル信号に変換するための図示しないA/D(Analog/Digital)変換器を備えている。
出力回路93には、インジェクタ111および点火プラグ114が接続されている。出力回路93は、これらの電気負荷に演算処理回路90からの制御信号を出力する駆動回路(図示せず)を備えている。
制御装置150の各部151〜157の機能は、記憶回路91aに予め記憶されているソフトウェアプログラムが演算処理回路90によって実行され、各回路90〜93が協働することによって実現される。なお、各部151〜157によって用いられる、定数、判定圧力値等の設定データは、ソフトウェアプログラムの一部として、記憶回路91aに予め記憶されている。
<クランキング開始直後の吸気圧の変化>
図4は、内燃機関100のクランキング開始直後における吸気圧の変化を示す図である。図4の横軸は、ピストン104の位置を示すピストンクランク番号である。図4の縦軸は吸気圧である。
なお、ピストンクランク番号とは、クランク軸118の回転角度に対応する番号であり、0〜23の値をとる。ピストンクランク番号0は、クランク軸118の回転角度0度に対応する。ピストンクランク番号1は、クランク軸118の回転角度30度に対応する。以下同様に、ピクトンクランク番号12は、クランク軸118の回転角度360度に対応し、ピストンクランク番号23は、クランク軸118の回転角度690度に対応する。
図4において、吸気行程では、ピストン104が上死点から下死点に向かって下降する。この時、吸気バルブ115は開状態となり、排気バルブ116は閉状態となる。
圧縮行程では、ピストン104が下死点から上死点に向かって上昇する。この時、吸気バルブ115および排気バルブ116は閉状態のままである。
膨張行程では、ピストン104が上死点から下死点に向かって下降する。この時、吸気バルブ115および排気バルブ116は閉状態のままである。
排気行程では、ピストン104が下死点から上死点に向かって上昇する。この時、吸気バルブ115は閉状態のままであり、排気バルブ116は開状態となる。
上記の圧縮行程、膨張行程および排気行程において、吸気バルブ115は閉状態である。また、スロットルバルブ107も閉状態である。しかしながら、スロットルバルブ107およびアイドルスピードコントロールバルブ110の隙間から吸気管105a内に外気が流入することにより、吸気管105a内の圧力、すなわち吸気圧は、大気圧に向かって上昇していく。
また、インジェクタ111による燃料噴射が開始されるまでの間は、ピストン104の上下運動、各バルブの開閉動作、スロットルバルブ107の隙間等にも起因して、吸気圧が変化する。
<クランキング開始から一定時間経過後の吸気圧の変化>
図5は、内燃機関100のクランキング開始から一定時間経過後における吸気圧の変化を示す図である。図5の横軸は、ピストン104の位置を示すピストンクランク番号である。図5の縦軸は吸気圧である。
図5において、吸気行程では、ピストン104が下死点に向かって下降する。この時、吸気バルブ115は開状態となり、排気バルブ116は閉状態となる。また、インジェクタ111によって燃料噴射が行われる。これにより、吸気管105a内の混合気が燃焼室内101に供給され、吸気圧は大気圧よりも低い負圧になる。ピストン104が下死点に到達すると、吸気バルブ115が閉状態となり、吸気行程から圧縮行程へと移行する。
圧縮行程では、ピストン104が下死点から上死点に向かって上昇する。この時、燃焼室101内の混合気は、ピストン104の上昇に伴って圧縮される。その後、点火プラグ114によって放電が行われる。これにより、燃焼室101内で混合気の燃焼が起こり、吸気バルブ115および排気バルブ116は閉状態のまま、圧縮行程から膨張行程に移行する。
膨張行程では、ピストン104が上死点から下死点に向かって下降する。ピストン104が下死点に到達すると、膨張行程から排気行程に移行する。
排気行程では、ピストン104が下死点から上死点に向かって上昇する。この時、排気バルブ116は開状態となり、燃焼室101内の燃焼で生じた排気ガスが排気通路120に排出される。
<吸気圧に基づく機関吸入気体流量の推定>
先述したように、内燃機関100の出力を制御する上で、燃焼室101内に供給される支燃性の気体の流量および燃料噴射量は、重要なパラメータである。本実施の形態1に係る制御装置150は、吸気管105a内の圧力、すなわち吸気圧に主に基づいて、燃焼室101内に供給される支燃性の気体の流量である機関吸入気体流量を推定する。以下、本実施の形態1に係る制御装置150における機関吸入気体流量の推定方法の詳細について説明する。
<試験データの取得>
まず、本願の発明者達は、実機の内燃機関100を用いて、外気温度が25℃、35℃および45℃、並びに、内燃機関100の回転速度が2800rpm、5000rpmおよび7000rpmの条件において、試験データを取得した。
また、上記の条件を設定する際には、スロットル開度が20度、35度、45度等で一定となるように調整し、スロットル開度が安定する状態を作って試験を実施した。
また、内燃機関100の本体の温度、すなわち機関温度を、40℃〜145℃の範囲でパラメータとして変化させた。
また、機関吸入気体流量の参照値を得るために、排気通路120に図示しないA/F(Air-Fuel Ratio)センサを設け、A/Fセンサの計測値およびインジェクタ111の燃料噴射量に基づいて、機関吸入気体流量を別途算出した。なお、A/Fセンサとは、排気ガス中の酸素濃度に基づいて、混合気流量に対する空気流量の比率を計測するセンサである。
<実験式の導出>
次に、本願の発明者達は、上記の試験データに基づいて、吸気圧から機関吸入気体流量を推定する以下の実験式を導出した。この際、吸気圧は外気温度の影響を受けること、吸気管105aから燃焼室101内に流入する支燃性の気体の移動速度は内燃機関100の回転速度に依存すること、および、燃焼室101内に供給される支燃性の気体は内燃機関100の本体の温度である機関温度によって加熱されて体積が膨張することを考慮した。
Q=a・Aθ・g(P1,P2)・P1b・Tac・Ted・Nee−f (1)
上式において、P1:吸気行程開始時の吸気圧、P2:吸気行程完了時の吸気圧、Ne:回転速度、Ta:外気温度、Te:機関温度、Aθ:スロットル開度、a、b、c、d、eおよびf:定数、g(P1,P2):P1およびP2から決定される変数、Q:機関吸入気体流量である。
吸気行程開始時の吸気圧P1は、排気行程から吸気行程に移行する上死点を基準として、クランク角60度進角とクランク角30度遅角の範囲、すなわち図5のクランク番号16〜19の範囲の4点における吸気圧の中から、それらの最大値を選択する。
吸気行程完了時の吸気圧P2は、吸気行程から圧縮行程に移行する下死点を基準として、クランク角30度進角、すなわち図5のクランク番号23における吸気圧とする。
吸気行程完了時の吸気圧P2の測定のタイミングを下死点よりも進角させるのは、下死点において吸気バルブ115が瞬時に閉止しないことから、吸気バルブ115の閉止開始のタイミングを下死点よりも進角させる可能性があるためである。
また、吸気バルブ115が完全に閉止する前に下死点を通過したピストン104の影響によって、燃焼室101内に一旦供給された支燃性の気体が吸気管105aへ逆流する可能性を排除するためである。
なお、吸気バルブ115の開閉タイミングは、内燃機関100の設計によって変更されることが考えられる。そのため、吸気圧P2の測定タイミングは、下死点の30度進角に限定されるものではない。吸気圧P2の測定タイミングは、圧縮行程の前半において、外乱が少なくなる適切なクランク角度のタイミングに設定してもよい。
また、クランク角の検出の最小単位も30度に限定されるものではない。クランク角を15度、10度等の単位で検出してもよい。
図6は、上記の式(1)に従って推定された機関吸入気体流量Qと、A/Fセンサの計測値および燃料噴射量に基づいて別途算出した機関吸入気体流量との相関関係を示す図である。
式(1)に従って推定された機関吸入気体流量Qと、A/Fセンサの計測値および燃料噴射量に基づいて別途算出した機関吸入気体流量とは、傾き≒1で原点を通る線形関係で表現されることが確認された。なお、この際の誤差は、約±3%であった。
図7は、本実施の形態1に係る制御装置150によって行われる、機関吸入気体流量Qの推定処理および内燃機関100の制御処理の詳細を説明するフローチャートである。
ステップS701において、制御装置150が電源ONの状態になり、各種センサの動作が開始される。この段階ではまだ、内燃機関100のクランキングは開始されていない。
ステップS702において、内燃機関100のクランキングが開始される。
ステップS703において、制御装置150の吸気圧検出部151は、吸気圧センサ108の出力信号およびクランク角センサ119の出力信号に基づいて、吸気行程開始時の吸気圧P1を検出する。
ステップS704において、制御装置150の吸気圧検出部151は、吸気圧センサ108の出力信号およびクランク角センサ119の出力信号に基づいて、吸気行程完了時の吸気圧P2を検出する。
ステップS705において、制御装置150の回転速度検出部152は、クランク角センサ119の出力信号に基づいて、内燃機関100の回転速度Neを検出する。
ステップS706において、制御装置150外気温度検出部153は、外気温度センサ131の出力信号に基づいて、外気温度Taを検出する。
ステップS707において、制御装置150の機関温度検出部154は、機関温度センサ132の出力信号に基づいて、内燃機関100の本体の温度である機関温度Teを検出する。
ステップS708において、制御装置150のスロットル開度検出部155は、スロットル開度センサ133の出力信号に基づいて、スロットル開度Aθを検出する。
ステップS709において、制御装置150の推定部156は、吸気行程開始時の吸気圧P1、吸気行程完了時の吸気圧P2、回転速度Ne、外気温度Ta、機関温度Teおよびスロットル開度Aθから、式(1)に従って、吸気管105aから燃焼室101内に供給される支燃性の気体の流量である機関吸入気体流量Qを推定する。
ステップS710において、制御装置150の制御部157は、推定部156によって推定された機関吸入気体流量Qに基づいて、インジェクタ111および点火プラグ114を駆動することによって、内燃機関100の燃料噴射量および点火タイミングを制御する。
以降、制御装置150は、ステップS703〜S710の処理を繰り返す。これにより、制御装置150は、機関吸入気体流量Qを逐次推定しながら、当該推定された値に基づいて、燃料噴射量および点火タイミングを制御することができる。
以上説明したように、本実施の形態1に係る制御装置150は、吸気行程開始時の吸気圧P1、吸気行程完了時の吸気圧P2、回転速度Ne、外気温度Ta、機関温度Teおよびスロットル開度Aθから、式(1)に従って、燃焼室101内に供給される支燃性の気体の流量である機関吸入気体流量Qを推定する。
この際、式(1)の演算は、特許文献1に記載されている吸気行程における圧力センサの測定値を逐次積分する演算に比べて遥かに高速である。また、図6で見たように、式(1)に従って算出された推定値の精度は極めて高い。
なお、図7に示したステップS705〜S708の処理の順序およびタイミングは、これに限定されるものではない。これらの処理は、S703とS704の間に行ってもよく、また順番が異なっていてもよい。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係る内燃機関の制御装置150について説明する。本実施の形態2と、先述した実施の形態1とでは、機関吸入気体流量Qの推定方法が異なる。なお、以降の説明において、実施の形態1と同一または同様の構成については、詳細な説明は省略する。
本実施の形態2に係る制御装置150の推定部156は、スロットル開度センサ133によって検出されたスロットル開度Aθに応じて、式(1)の各定数の値を変更する。
詳細には、スロットル開度Aθが50%未満の場合には、定数a=a1、b=b1、c=c1、d=d1、e=e1およびf=f1として、式(1)の演算を行う。一方、スロットル開度Aθが50%以上の場合には、定数a=a2、b=b2、c=c2、d=d2、e=e2およびf=f2として、式(1)の演算を行う。
実施の形態1と同様に、上記の方法に従って推定された機関吸入気体流量Qと、A/Fセンサの計測値および燃料噴射量に基づいて別途算出した機関吸入気体流量とを比較した。その結果、実施の形態1の図6と同様に、両者は傾き≒1で原点を通る線形関係で表現されることが確認された。また、この際の誤差は、約±1.5%であった。
以上説明したように、本実施の形態2に係る制御装置150は、スロットル開度Aθに応じて、式(1)の各定数の値を変更する。これにより、機関吸入気体流量Qをより高精度に推定することができる。
なお、上記の実施の形態2では、スロットル開度50%を境界値として2通りの場合分けを行い、各定数の値を変更した。しかしながら、境界値は50%に限定されるものではなく、他の値であってもよい。また、複数の境界値を設定して、3通り以上の場合分けを行ってもよい。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3に係る内燃機関の制御装置150について説明する。本実施の形態3と、先述した実施の形態1とでは、機関吸入気体流量Qの推定方法が異なる。
一般的に、同一仕様の内燃機関であっても、吸気圧の挙動には個体差が認められる。そのため、本願の発明者達は、内燃機関の吸気圧の挙動の個体差を調べるために、同一条件下において、同一仕様の2台の内燃機関の比較試験を実施した。
図8は、同一仕様の2台の内燃機関、すなわち内燃機関Aと内燃機関Bの吸気圧の挙動を示す図である。制御装置150の電源がONになると、クランキングが開始される前に、吸気圧センサ108から制御装置150に吸気圧Poが入力される。
この図から見て取れるように、内燃機関Aと内燃機関Bとでは、同一条件下においても、吸気行程と圧縮行程との間の下死点の前後、並びに、圧縮行程、膨張行程および排気行程において、吸気圧の挙動に差異が認められる。
詳細には、吸気行程と圧縮行程との間の下死点における吸気圧が低い程、圧縮行程、膨張行程および排気行程における圧力回復が遅くなり、同一のピストンクランク番号における吸気圧が低くなる。
同一仕様の内燃機関であっても吸気圧の挙動に差異が生じる原因としては、内燃機関の各個体において、スロットルバルブの閉止度合い、アイドルスピードコントロールバルブの開度等が異なることに起因して、吸入気体の抵抗が異なるためであると考えられる。したがって、同一仕様の内燃機関であっても、部品精度、組み立て精度等に依存して、吸気圧の挙動に差異が生じるものと考えられる。
本願の発明者達は、機関吸入気体流量Qを推定する式(1)の定数aを一定値とせずに、予め内燃機関の各個体についてフィッティングさせた個体値αを使用することを試みた。その結果、定数aとして個体値αを使用することによって、定数b、c、d、eおよびfについてはそれぞれ一定値のままであっても、内燃機関の各個体の機関吸入気体流量Qを高精度に推定できることを見出した。
また、本願の発明者達は、クランキング開始直前の吸気圧Poとクランキング開始後の1回目の吸気行程完了時の吸気圧P3との圧力差|P3−Po|と、個体値αとの間に、相関関係があることを見出した。
上記を考慮して、本実施の形態3に係る内燃機関の制御装置150の不揮発性の記憶回路91aには、クランキング開始直前の吸気圧Poと1回目の吸気行程完了時の吸気圧P3との圧力差|P3−Po|と、個体値αとの関係を示すマップが記憶されている。
制御装置150の吸気圧検出部151は、クランキング開始直前の吸気圧Poと、1回目の吸気行程完了時の吸気圧P3とを、それぞれ検出する。
制御装置150の推定部156は、圧力差|P3−Po|と個体値αとの関係を示すマップに基づいて、個体値αを推定する。その後、推定部156は、式(1)に従って、定数a=αとして、機関吸入気体流量Qを推定する。
以上説明したように、本実施の形態3に係る制御装置150は、クランキング開始直前の吸気圧Poと1回目の吸気行程完了時の吸気圧P3との圧力差|P3−Po|に基づいて、式(1)の定数aの値を変更する。これにより、内燃機関の個体差を考慮して、機関吸入気体流量Qをより高精度に推定することができる。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4に係る内燃機関の制御装置150について説明する。本実施の形態4と、先述した実施の形態1とでは、外気温度Taの検出方法が異なる。
図9は、本実施の形態4に係る制御装置150の内部の回路構成を示す図である。制御装置150の回路基板440上には、第1の温度センサ495および第2の温度センサ496が配置されている。なお、制御装置150には、実施の形態1に存在していた外気温度センサは設けられていない。
第1の温度センサ495は、第2の温度センサ496よりも、電源回路494の近くに配置されている。電源回路494は、第1の温度センサ495と第2の温度センサ496とを結ぶ直線上の一方に位置している。また、第1の温度センサ495と第2の温度センサ496とを結ぶ直線上には、発熱素子および局所的なヒートシンクは存在しない。
本実施の形態4の外気温度検出部153は、回路基板440の外部に存在して直線上の他方に位置する領域Rの温度Trを以下の式に従って推定し、推定された温度Trを外気温度Taとする。
Tr=T2−U/h(T1−T2) (2)
上式において、Tr:領域Rの温度、T1:第1の温度センサ495の検出値、T2:第2の温度センサ496の検出値、U:熱収支から得られる複数の定数を乗除して得られる定数(W/K)、h:係数(W/K)である。
本実施の形態4に係る制御装置150において、第1の温度センサ495および第2の温度センサ496は、制御装置150の回路基板440上に直接配置することができる。そのため、センサ自体が簡易な構造となり、また、第1の温度センサ495および第2の温度センサ496と制御装置150とを接続するケーブル等も必要ない。また、熱電変換器等も必要ない。
以上説明したように、本実施の形態4に係る制御装置150は、回路基板440の外部に存在して第1の温度センサ495と第2の温度センサ496とを結ぶ直線上に位置する領域Rにおける温度Trを推定し、推定された温度Trを外気温度Taとする。これにより、実施の形態1のように外気温度センサを用いる場合と比べて、1桁以上のコスト改善が見込まれる。また、組立工程における作業効率の改善が見込まれる。
実施の形態5.
次に、本発明の実施の形態5に係る内燃機関の制御装置150について説明する。本実施の形態5と、先述した実施の形態1とでは、機関温度Teの検出方法が異なる。
図10は、本実施の形態5に係る制御装置150の内部の回路構成を示す図である。制御装置150の回路基板540には、実施の形態1に存在していた機関温度センサは設けられていない。
一般的に、内燃機関100のクランキング開始直前の機関温度、すなわち初期機関温度Teoは、内燃機関100の停止前の動作状態、停止してからの経過時間等に依存して異なる。しかしながら、内燃機関100のクランキング開始直前の吸気圧は、外気圧とほぼ等しい。また、内燃機関100がクランキングを開始して1回目の吸気行程に入るまでの期間の吸気圧も、外気圧とほぼ等しい。その後、内燃機関100が1回目の吸気行程に入ると、吸気圧は、外気圧から40kPa程度まで低下する。
本願の発明者達は、1回目の吸気行程から圧縮行程に移行する下死点では、初期機関温度Teoと吸気圧との間に相関関係があり、特に、初期機関温度Teoが高い程、下死点における吸気圧も高くなることを見出した。
上記の知見に基づいて、本願の発明者達は、1回目の圧縮行程開始直後の吸気圧P4を代表圧力として、初期機関温度Teoを推定することを試みた。なお、吸気圧P4は、詳細には、1回目の吸気行程から圧縮行程に移行する下死点を基準とするクランク角60度遅角、すなわち図11のクランク番号2における吸気圧である。
なお、吸気圧は、外気圧および外気温度の影響を受ける。また、吸気管105aから燃焼室101内に移動する支燃性の気体の移動速度は、内燃機関100の回転速度Neに依存する。そのため、本願の発明者達は、異なる外気圧および異なる外気温度の条件において、試験データを取得して、当該試験データに基づいて、以下の実験式を導出した。
Teo=A(P4/Po−B)C・TaD・NeE (3)
上式において、Teo:初期機関温度、Po:クランキング開始直前の吸気圧、P4:1回目の圧縮行程開始直後の吸気圧、Ta:外気温度、Ne:回転速度、A、B、C、DおよびE:定数である。
また、初期機関温度Teoが推定されると、内燃機関100のエネルギー収支に基づいて、時間Δt後の機関温度Teを推定することができる。詳細には、時間Δtの期間における機関温度Teの増加量ΔTeは、次式(4)の関係を満たす。また、内燃機関100から出力されるエネルギーの総和は、次式(5)のように表される。式(5)において、右辺の第2項は放熱量を示し、右辺の第1項はその他の出力エネルギー示している。
M・CP・ΔTe/Δt=Qin−Qout (4)
Qout=Σ(Qj)+β(Te−Ta) (5)
上式において、M:内燃機関100の本体の重量(kg)、CP:内燃機関100の本体の比熱(J/(kg・K))、Qin:内燃機関100の本体に入力されるエネルギーの総和(J/s)、Qout:内燃機関100の本体から出力されるエネルギーの総和(J/s)、Qj:内燃機関100の本体の個別要素jの出力エネルギー(J/s)、Ta:外気温度(K)、t:時間(s)、β:定数(W/K)である。
図12は、本実施の形態5に係る制御装置150によって行われる、機関温度Teの推定処理および機関吸入気体流量Qの推定処理、並びに、内燃機関100の制御処理の詳細を説明するフローチャートである。
ステップS1201において、制御装置150が電源ONの状態になり、各種センサの動作が開始される。この段階ではまだ、内燃機関100のクランキングは開始されていない。
ステップS1202において、制御装置150の吸気圧検出部151は、吸気圧センサ108の出力信号に基づいて、クランキング開始直前の吸気圧Poを検出する。
ステップS1203において、制御装置150の外気温度検出部153は、外気温度センサ131の出力信号に基づいて、外気温度Taを検出する。
ステップS1204において、内燃機関100のクランキングが開始される。
ステップS1205において、制御装置150の吸気圧検出部151は、吸気圧センサ108の出力信号およびクランク角センサ119の出力信号に基づいて、1回目の圧縮行程開始直後の吸気圧P4を検出する。
ステップS1206において、制御装置150の回転速度検出部152は、クランク角センサ119の出力信号に基づいて、内燃機関100の回転速度Neを検出する。
ステップS1207において、制御装置150の機関温度検出部154は、クランキング開始直前の吸気圧Po、外気温度Ta、1回目の圧縮行程開始直後の吸気圧P4および回転速度Neから、式(3)に従って、初期機関温度Teoを推定する。
ステップS1208において、制御装置150の吸気圧検出部151は、吸気圧センサ108の出力信号およびクランク角センサ119の出力信号に基づいて、図5で示したように吸気行程開始時の吸気圧P1を検出する。
ステップS1209において、制御装置150の吸気圧検出部151は、吸気圧センサ108の出力信号およびクランク角センサ119の出力信号に基づいて、図5で示したように吸気行程完了時の吸気圧P2を検出する。
ステップS1210において、制御装置150の回転速度検出部152は、クランク角センサ119の出力信号に基づいて、内燃機関100の回転速度Neを検出する。
ステップS1211において、制御装置150外気温度検出部153は、外気温度センサ131の出力信号に基づいて、外気温度Taを検出する。
ステップS1212において、制御装置150のスロットル開度検出部155は、スロットル開度センサ133の出力信号に基づいて、スロットル開度Aθを検出する。
ステップS1213において、制御装置150の推定部156は、式(1)に従って、吸気管105aから燃焼室101内に供給される支燃性の気体の流量である機関吸入気体流量Qを推定する。
ステップS1214において、制御装置150の制御部157は、推定部156によって推定された機関吸入気体流量Qに基づいて、インジェクタ111および点火プラグ114を駆動することによって、内燃機関100の燃料噴射量および点火タイミングを制御する。
ステップS1215において、制御装置150の機関温度検出部154は、入力エネルギーQin、並びに、出力エネルギーQoutおよび出力エネルギーQjを推定する。
ステップS1216において、制御装置150の機関温度検出部154は、式(4)および式(5)に従って、機関温度Teの増加量ΔTeを推定し、当該推定された値に基づいて、時間Δt後の機関温度Teを推定する。
以降、制御装置150は、ステップS1208〜S1216の処理を繰り返す。これにより、制御装置150は、機関温度Teおよび機関吸入気体流量Qを逐次推定しながら、当該推定された値に基づいて、燃料噴射量および点火タイミングを制御することができる。
以上説明したように、本実施の形態5に係る制御装置150は、クランキング開始直前前の吸気圧Po、1回目の圧縮行程開始直後の吸気圧P4、外気温度Taおよび回転速度Neに基づいて、内燃機関100のクランキング開始直前の機関温度である初期機関温度Teoを推定する。制御装置150は、推定した初期機関温度Teoおよび内燃機関100のエネルギー収支に基づいて、機関温度Teを逐次推定する。
なお、上記の実施の形態1〜5では、内燃機関100の動作方式の一例を示したが、内燃機関100の動作方式はこれに限定されない。例えば、内燃機関100の特性に合わせて、吸気バルブ115および排気バルブ116の開閉タイミングを変更してもよい。具体的には、排気行程と吸気行程との間の上死点において、吸気バルブ115および排気バルブ116が同時に開くようにしてもよい。また、ピストン104が上死点または下死点に到る前に、吸気バルブ115および排気バルブ116を開閉させてもよい。
また、吸気バルブ115および排気バルブ116の一方または双方の開閉タイミングを変化させる可変バルブタイミング機構を設けてもよい。この場合、制御装置150の制御部157は、クランキング開始直前の機関温度およびクランキング開始後の機関温度に基づいて、可変バルブタイミング機構を制御することによって、吸気バルブ115および排気バルブ116の一方または双方の開閉タイミングを変化させてもよい。
また、上記の実施の形態1〜5では、機関吸入気体流量Qの推定処理と、それに基づく内燃機関100の制御処理とが、すべて単一の制御装置150によって行われるものとして説明した。しかしながら、機関吸入気体流量Qの推定処理と、それに基づく内燃機関100の制御処理とは、別個の装置によって行われてもよい。また、制御装置150は、単一の装置ではなく、複数の装置から構成されてもよい。
また、上記の実施の形態1〜5において、内燃機関100の本体の温度である機関温度Teを推定するのではなく、内燃機関100の本体と同様の温度挙動となる対象、エンジンオイル、冷却水等の温度を推定してもよい。
また、上記の実施の形態1〜5では、吸気圧検出部151は、特定のタイミングにおいて、吸気圧センサ108の出力信号を取得して、吸気圧を検出していた。これに代えて、吸気圧検出部151は、吸気圧センサ108の出力信号を連続的に取得して、移動平均等のノイズ除去処理を行った後に、特定のタイミングの吸気圧を検出するようにしてもよい。
また、ステップS1210〜S1212の処理の順序およびタイミングは、これに限定されるものではない。これらの処理は、S1208とS1209の間に行ってもよく、また順番が異なっていてもよい。
また、上記の実施の形態1〜5において、物理量は他の単位によって計測されてもよい。また、物理量の単位の規格化または無次元化を行ってもよい。
100 内燃機関、150 制御装置、 151 吸気圧検出部、152 回転速度検出部、153 外気温度検出部、154 機関温度検出部、155 スロットル開度検出部、156 推定部、157 制御部、440 回路基板、494 電源回路、495 第1の温度センサ、496 第2の温度センサ。

Claims (9)

  1. 吸気管内に吸気を行う吸気工程開始および吸気行程完了を繰り返す内燃機関に供給される支燃性の機関吸入気体流量を推定し、推定した前記機関吸入気体流量に基づいて前記内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置において、
    前記吸気管内の吸気圧を検出する吸気圧検出部と、
    前記内燃機関の回転速度を検出する回転速度検出部と、
    前記内燃機関の外気温度を検出する外気温度検出部と、
    前記内燃機関の機関温度を検出する機関温度検出部と、
    前記内燃機関のスロットル開度を検出するスロットル開度検出部と、
    前記機関吸入気体流量を推定する推定部と
    を備え、
    前記吸気圧検出部は、前記内燃機関のクランキング開始直前の吸気圧および1回目の圧縮行程開始直後の吸気圧をそれぞれ検出し、
    前記機関温度検出部は、前記クランキング開始直前の吸気圧、前記1回目の圧縮行程開始直後の吸気圧、前記外気温度検出部が検出した前記外気温度および前記回転速度検出部が検出した前記1回目の圧縮行程開始直後の回転速度に基づいて、前記内燃機関のクランキング開始直前の機関温度である初期機関温度を推定し、
    前記推定部は、前記吸気圧検出部が検出した前記吸気行程開始の際の吸気行程開始吸気圧と(ただし、前記吸気行程開始は排気行程から吸気行程に切り替わる上死点のタイミングである)、前記吸気圧検出部が前記吸気行程開始吸気圧を検出した後に検出した前記吸気行程完了の際の吸気行程完了吸気圧と(ただし、前記吸気行程完了は吸気行程から圧縮行程に切り替わる下死点のタイミングである)、前記回転速度検出部が検出した前記回転速度と、前記外気温度検出部が検出した前記外気温度と、前記機関温度検出部が検出した前記機関温度と、前記スロットル開度検出部が検出した前記スロットル開度とに基づいて、前記機関吸入気体流量を推定することを特徴とする、内燃機関の制御装置。
  2. 前記推定部は、前記吸気行程開始の際の前記吸気行程開始吸気圧および前記吸気行程完了の際の前記吸気行程完了吸気圧から決定される変数を用いて、前記機関吸入気体流量を推定する、請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記吸気行程開始の際の前記吸気行程開始吸気圧は、前記内燃機関の吸気行程開始の直前から直後における吸気圧の最大値である、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記推定部は、前記吸気圧検出部が検出した前記吸気行程開始の際吸気圧P1、前記吸気圧検出部が前記吸気行程開始の際の吸気圧を検出した後に検出した前記吸気行程完了の際吸気圧をP2、前記回転速度検出部が検出した前記吸気行程開始の直後から前記吸気行程完了の直後までのいずれかの時点における回転速度をNe、前記外気温度検出部が検出した前記外気温度をTa、前記機関温度検出部が検出した前記機関温度をTe、前記スロットル開度検出部が検出した前記スロットル開度をAθとすると共に、a、b、c、d、eおよびfを予め実験的に決定される定数、前記P1、P2をパラメータとする予め実験的に決定される2変数関数をg、前記機関吸入気体流量をQとして、次式:
    Q=a・Aθ・g(P1,P2)・P1・Ta・Te・Nee−f (1)
    に従って、前記機関吸入気体流量を推定する、請求項2または3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記推定部は、前記スロットル開度Aθに応じて、前記定数a、b、c、d、eおよびfの値をそれぞれ決定する、請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記吸気圧検出部は、前記内燃機関のクランキング開始直前の吸気圧および1回目の前記吸気行程完了の際の前記吸気行程完了吸気圧をそれぞれ検出し、
    前記推定部は、前記クランキング開始直前の吸気圧および前記1回目の前記吸気行程完了の際の前記吸気行程完了吸気圧に基づいて、前記定数aの値を決定する、請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 回路基板と、
    前記回路基板上に配置される電源回路と、
    前記回路基板上に配置される第1の温度センサと、
    前記回路基板上に配置される第2の温度センサと
    をさらに備え、
    前記電源回路は、前記第1の温度センサと前記第2の温度センサとを結ぶ直線上の一方に位置し、
    前記外気温度検出部は、前記回路基板の外部に存在して前記直線上の他方に位置する領域の温度を推定し、該推定された温度を前記外気温度とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記機関温度検出部は、前記初期機関温度および前記内燃機関のエネルギー収支に基づいて、前記機関温度を逐次推定する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  9. 吸気管内に吸気を行う吸気工程開始および吸気行程完了を繰り返す内燃機関に供給される支燃性の機関吸入気体流量を推定し、推定した前記機関吸入気体流量に基づいて前記内燃機関を制御する、内燃機関の制御方法において、
    前記吸気管内の吸気圧を検出するステップと、
    前記内燃機関の回転速度を検出するステップと、
    前記内燃機関の外気温度を検出するステップと、
    前記内燃機関の機関温度を検出するステップと、
    前記内燃機関のスロットル開度を検出するステップと、
    前記機関吸入気体流量を推定するステップと
    を含み、
    前記吸気管内の吸気圧を検出するステップは、前記内燃機関のクランキング開始直前の吸気圧および1回目の圧縮行程開始直後の吸気圧をそれぞれ検出し、
    前記機関温度を検出するステップは、前記クランキング開始直前の吸気圧、前記1回目の圧縮行程開始直後の吸気圧、前記外気温度を検出するステップが検出した前記外気温度および前記回転速度を検出するステップが検出した前記1回目の圧縮行程開始直後の回転速度に基づいて、前記内燃機関のクランキング開始直前の機関温度である初期機関温度を推定し、
    前記機関吸入気体流量を推定するステップは、前記吸気管内の吸気圧を検出するステップが検出した前記吸気行程開始の際の吸気行程開始吸気圧(ただし、前記吸気行程開始は排気行程から吸気行程に切り替わる上死点のタイミングである)と、前記吸気管内の吸気圧を検出するステップが前記吸気行程開始吸気圧を検出した後に検出した前記吸気行程完了の際の吸気行程完了吸気圧(ただし、前記吸気行程完了は吸気行程から圧縮行程に切り替わる下死点のタイミングである)と、前記内燃機関の回転速度を検出するステップが検出した前記回転速度と、前記内燃機関の外気温度を検出するステップが検出した前記外気温度と、前記内燃機関の機関温度を検出するステップが検出した前記機関温度と、前記内燃機関のスロットル開度を検出するステップが検出した前記スロットル開度とに基づいて、前記機関吸入気体流量を推定することを特徴とする、内燃機関の制御方法。
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